JPH0736794Y2 - ポケットホルダー - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は書類をスムーズに整理保存するポケットホルダ
ーに関する。

従来の技術 近来、透明の薄い弾性板を２つ折りにし、その一側縁部
を固着して他のＬ状の２辺を開口させた、紙挟み状のオ
ープンホルダーが広く使用されている。これはカタログ
等の少数の書類を整理保存するとき、２枚の弾性板の挟
持力で保持でき、書類の出し入れも容易であった。

考案が解決しようとする課題 しかし、これらのオープンホルダーは、書類が少し多く
なったり、挿入時に浅く挿入したりすると、移動時等に
書類が抜け落ちる等の欠点があった。

本考案は、これらの２辺を開口したオープンホルダーで
あっても、書類の抜け落ち防止の機能を有すると共に、
内容を表示する見出し機能をも併せ持つ、ポケットホル
ダーの提供を目的とする。

課題を解決するための手段 本考案は前述の課題を解決するため、ポケットホルダー
を、合成樹脂薄層よりなる透明又は半透明の弾性板を、
中央で２つ折りにして台板と蓋板とし、台板と蓋板のそ
れぞれの一側縁部を互いに固着して他のＬ状の２辺を開
口したホルダーにおいて、台板の他側縁と開口端縁の交
叉部に、２辺を台板に固着した透明な袋部を設け、袋部
が下片の開口端を上片の開口端より突出させ、この袋部
と台板との間に蓋板の自由端を差し込み自在とする構成
とした。

本考案において、袋部はあらかじめ１辺開口の袋状に形
成しておき、その袋部の２辺を台板に固着してもよい
が、袋部を上片と上片を内方に折り返した下片とで構成
し、上片の２辺を台板に固着し、下片を自由端として舌
片状にしてもよい。

また、袋部の少なくとも１辺を第５図のように台板の裏
面に固着し、残部の袋部を折り返して台板の表側に位置
させると、袋部の下に蓋板を繰り返し差し込んでも応力
が固着部にかからなくなるので、固着部が裂けるのを防
ぐことができる。

袋部の形状は、第１〜３図のように開口部を台板の折り
返し線に向けて横向きにしてもよいし、第４図のように
開口部を一側縁に向けて縦向きにしてもよく、台板と蓋
板の外形形状に応じて適宜選択する。

台板と蓋板、袋部との固着は、一般に用いられている超
音波や高周波による溶着、又は接着等が使われる。

台板と蓋板は、合成樹脂層よりなる透明の弾性板でもよ
いが、赤、黄、青、緑等の半透明色にして使い分けする
と書類内容の区分ができて便利である。

作用 本考案は、以上のような構成なので、第１〜２図のよう
に、蓋板の自由端を袋部と台板との間に差し込めば、ポ
ケットホルダーを逆にしても、ホルダー内に挿入してあ
る書類は袋部でストップし、抜け落ちることはない。書
類を出し入れする時は、第３〜５図のように袋部を少し
持ち上げながら蓋板の自由端をめくって出し入れすれば
よい。さらに、下片の開口端を上片の開口端より突出さ
せているので、下片の突出部分が見出し用カード等の差
し込みガイドとなる。

実施例 本考案の実施例を図面によって説明する。

第１〜３図の実施例において、ポケットホルダー１は合
成樹脂薄層よりなる透明な弾性板を中央で２つ折りに折
り返して、一方を台板２、他方を蓋板３として重ね合わ
せる。蓋板３の外形は一側縁４を台板２と重ね、他側縁
５′と開口端縁６′を、一部を除いて台板２の他側縁５
と開口端縁６より内方に位置させてある。

台板２と蓋板３は、重ね合わせた互いの一側縁部4,4を
超音波溶着で固着して蓋板３の自由端７を開閉自在と
し、Ｌ状の２辺を開口したオープンホルダーとしてあ
る。

袋部８は、上片９と上片９の下辺を内方に折り返した下
片10とで構成し、その大きさを普通の名刺等の見出し用
カード13が差込み可能にしてある。上片９は、その上辺
と右辺を台板２の他側縁５と開口端縁６の交叉部に固着
し、その左辺を開口端11として台板２の折り返し線に向
けてある。下片10は、その左辺の開口端12を上片９の開
口端11より突出させて差込みガイドとし、その上辺と右
辺を自由端としてある。

ポケットホルダーに書類を挿入するには、第３図のよう
に袋部８を少し持ち上げつつ蓋板３の自由端７を引出し
てめくり上げ、台板２と蓋板３の間に書類（図示せず）
を差し込む。そして、再び第１図のように蓋板３の自由
端７を袋部８の下に差し込むと、袋部８がストッパとな
って書類の抜け落ちが防止できる。

袋部８内には挿入した書類と対応する見出し用のカード
13を入れる。

なお、本実施例の袋部８は、下片10を折り返し、上片９
を固着したもので説明したが、あらかじめ１辺開口の袋
部８を形成しておき、その下片を台板２に固着するよう
にしてもよい。

第４図の実施例は、袋部８の開口端11,12を一側縁４に
向けて袋部８を縦向きとしたものであつて、他の構成や
作用は前述の実施例と同一である。

第５図の実施例は、袋部８の上片９の右辺14を台板２と
一体に連結し、それを折り返して台板２の表面に位置さ
せると共に、上片９の上辺15を台板２の裏面に折り返し
て固着することによって、袋部８をめくった時に固着部
に応力がかからないようにし、さらに、蓋板３にスリッ
ト16を設けて袋部８の自由角部を挿入可能としたもので
あり、他の構成や作用は前述の実施例と同一である。ス
リット16は設けなくてもよいが、設けるとカード13の脱
落を防止できる。

考案の効果 本考案は以上のような構成であるので、２辺開口のオー
プンホルダーであっても、挿入した書類が抜け落ちるこ
とを防止でき、見出しカードや名刺を取付けることもで
きる。また、部品点数も少なく構造も簡単なので、低コ
ストで製造できる。さらに、さらに、下片の開口端を上
片の開口端より突出させているので、下片の突出部分が
差し込みガイドとなって、見出しカードや名刺がスムー
ズに差し込め、袋部の固着部から裂けることも防げる
等、種々の利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す斜視図、第２図は第１図
のＡ−Ａ線拡大断面図、第３図は蓋板をめくった状態の
斜視図、第４図および第５図は他の実施例の第３図に相
当する斜視図である。 １……ポケットホルダー、２……台板、３……蓋板、４
……一側縁部、５……他側縁、６……開口端縁、７……
蓋板の自由端、８……袋部、９……上片、10……下片、
11……上片の開口端、12……下片の開口端、13……見出
し用カード。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】合成樹脂薄層よりなる透明又は半透明の弾
   性板を、中央で２つ折りにして台板（２）と蓋板（３）
   とし、台板（２）と蓋板（３）のそれぞれの一側縁部
   （４）を互いに固着して他のＬ状の２辺を開口したホル
   ダーにおいて、 台板（２）の他側縁（５）と開口端縁（６）の交叉部
   に、２辺を台板（２）に固着した透明な袋部（８）を設
   け、袋部（８）が下片（10）の開口端（12）を上片
   （９）の開口端（11）より突出させ、この袋部（８）と
   台板（２）との間に蓋板（３）の自由端（７）を差し込
   み自在とした、ポケットホルダー。