JPH0736779B2 - 椅 子 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、人が執務姿勢から安楽
姿勢まで快適に座ることができる椅子に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、人が執務姿勢から安楽姿勢まで
快適に椅子に座るためには、背凭れと座席が後方に傾動
して安楽姿勢に移行した時に、座席の後傾量に対して、
背凭れがより大きく後傾して、大腿部と下腿部との折り
曲げ角度、すなわち膝の曲げ角度が小さくなることはな
く、足の踝部を支点として、下腿部が後傾し、膝の折り
曲げ角度が広がることが望ましい。

【０００３】しかし、図６に示すように、座席(０１)に
比して背凭れ(０２)が大きく傾動するように両者を連係
した従来の椅子においては、通常、座席(０１)の中央部
下方に座席の傾動支点(０３)が設けられるため、座席
(０１)が後傾するにしたがって、その前縁が上昇する。
そのため、足が浮き上がり気味となるとともに、膝の折
り曲げ角度も狭められることになり、快適な安楽姿勢で
の座り心地は望めなかった。

【０００４】この解決策として、特開昭５８−１２７６
１７号公報には、基枠の後部に背凭れの前部を軸着し、
背凭れに座席の後部を軸着するとともに、基枠の前部に
軸支した水平軸を、座席の前部に穿設したほぼ水平の長
孔に軸支し、座席の前部に座席の傾斜の支点を設定した
椅子が開示されている。背凭れに凭れ掛かると、背凭れ
は、座席の後部を下方に引っ張りながら後傾し、これに
伴って、座席が後方に引張られて、前記水平軸が長孔に
沿って後方へ移動し、この時、座席が前部の水平軸を支
点として下向きに傾斜するようにし、もって座席の前端
が、殆ど上昇しないようにして、足の浮き上がりを防止
した椅子が開示されている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上記特開昭５８−１２
７６１７号公報記載の椅子にあっては、背凭れに凭れ掛
かることにより、座席が後方に引張られて移動し、踝部
を支点として下腿部が後傾したとしても、座席の前部の
水平軸を支点として、座席は下向きに若干傾斜する。そ
のため、大腿部は下傾し、膝の折り曲げ角度は十分に大
きくならず、快適な安楽姿勢で座ることができない。

【０００６】また、座席の前部に座席の傾斜の支点が設
定されているため、座席の中央部に支点を設定した椅子
と比較して、背凭れの傾斜角度に対する座席の傾斜角度
が小さくなり、着座者の上体の荷重による座面の前方水
平に分解した荷重を減少させることができず、背凭れの
傾動にしたがって、尻部が座面に沿って前方へ押出され
摺動することになり、尻部を座席の後部で安定支持した
安楽姿勢を執ることができないという問題もある。

【０００７】さらに、安楽姿勢を執る際、座席と各部材
の軸支部の移動距離に差でき、座席と各部材の連動が円
滑にならないという問題もある。本発明は、従来の技術
が有するこのような問題点に鑑み、椅子の背凭れと座席
の傾動時に、着座者の膝の折り曲げ角度を増大させて、
快適で安定した安楽姿勢を執ることができ、しかも、安
楽姿勢を執る際の座席と各部材の連動が円滑になるよう
にした椅子を提供することを目的としている。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の椅子は、椅子の脚柱の上端に前方を向く基
枠を固着し、この基枠の後下部に、上部に背凭れを備え
る支持杆の下部を、左右方向の心軸で回動自在に枢支す
るとともに、この支持杆に、前後方向のほぼ中央部で、
前部座席と後部座席を上下に屈撓自在に連設してなる座
席における後部座席を枢支し、この支持杆と連動して後
部座席が前後に移動しながら上下に傾動するように、後
部座席の前部より側方突出させた突軸を、前記基枠の後
上部に設けた前後に長い長孔に枢支し、ガススプリング
の後端を基枠の後部に、左右方向の支軸をもって枢支す
るとともに、その前端を前記前部座席に軸支し、このガ
ススプリングのピストンロッドの先端に、プッシュバル
ブを開閉操作するレバーを設け、さらに前記前部座席を
上下傾動不能に、かつ前後方向に移動自在として、基枠
の前部に係止したことを特徴としている。

【０００９】ガススプリングの前端は、前部座席に前後
摺動自在として軸支され、かつこのガススプリングと前
部座席を軸支する左右軸に前端を軸支した連結杆の後端
を、支持杆と後部座席を軸支する枢軸に軸支しておくの
がよい。

【００１０】

【作用】本発明の椅子によれば、人が安楽姿勢を執るた
めに、レバーによりガススプリングのプッシュバルブを
開放して背凭れに凭れ掛かると、基枠の後下部に軸支し
た支持杆が後方に旋回傾動して、背凭れが後傾するとと
もに、支持杆と連係している後部座席は支持杆に連動し
て、基枠後下部の軸を支点に後方移動しながら、座席の
前後略中央部から大きく後傾する。

【００１１】これにより、着座者の上体の荷重による座
面の前方水平に分解した荷重が減少し、背凭れの傾動に
従って尻部が座面に沿って前方に強く押出されて摺動す
ることがなくなり、着座者の尻部は座席後部で安定支持
した安楽姿勢を執ることができる。

【００１２】また、後部座席に上下屈撓自在に連設した
前部座席は、基枠前部に傾動不能に、前後方向移動自在
に係止されているので、前部座席は、下向きに傾斜する
ことなく、後部座席に引張られて後方へ移動する。

【００１３】これにより、大腿部は下傾せず、踝部を支
点として下腿部が後傾するので、膝の折り曲げ角度は広
げられ、執務姿勢から安楽姿勢まで快適に座ることが可
能になる。

【００１４】また、ガススプリングのプッシュバルブを
開閉操作して、背凭れと座席をガススプリングの緩衝作
用を持たせて傾動自在とし、任意の角度で固定すること
ができる(請求項１)。

【００１５】ガススプリングを前部座席に前後摺動自在
に軸支すると、支持杆に軸支して連係され、支持杆と連
動して後傾しながら後方移動する後部座席の前記軸支部
の移動距離と、この軸支部に軸支した連結杆に牽引され
てガススプリングを圧縮させる連結杆前端の軸支部の移
動距離と、後部座席に連設した前部座席が後方移動する
移動距離の差が解消され、各部材をスムーズに連動する
ことができる(請求項２)。

【００１６】

【実施例】以下、本発明の実施例を、図面に基づいて説
明する。図１は、本発明の実施例の椅子の側断面図、図
２は、本発明の実施例の椅子の要部の平面図、図３は、
人が安楽姿勢を執った状態における本発明の実施例の椅
子の側断面図、図４は、本発明の実施例の椅子に、人が
安楽姿勢を執って座った際の上体の荷重の分布図、図５
は、従来の椅子に、人が安楽姿勢を執って座った際の上
体の荷重の分布図を示す。

【００１７】実施例の椅子(１)においては、図１、図２
に示すように、下端にキャスタ(図示せず)を備える脚柱
(２)の上端に、上部が開口し、かつ前方を向く基枠(３)
が固着されている。基枠(３)の両側板(４)(４)の後下部
には軸孔(５)(５)が穿設されている（図２）。支持杆
(６)の上端には背凭れ(７)が取付けられ、同じく下端
は、２又状に幅広に形成され、その両側板(８)(８)にお
ける脚柱(２)の前側には、上下の軸孔(９)(１０)が穿設
されている。支持杆(６)は、下部軸孔(１０)と基枠(３)
の軸孔(５)とに心軸(１１)を貫挿することにより、基枠
(３)に対して回動自在に軸支されている。

【００１８】座席(１２)は、前後方向のほぼ中央部に薄
肉の可撓部(１５)を有する受板(16)の上面に取付けら
れ、可撓部(１５)を介して、前部座席(１３)と後部座席
(１４)とに区分されている。

【００１９】後部座席(１４)の裏面において受板(１６)
には、支持杆(６)の側板(８)(８)の外側に並ぶ断面下向
コ形の左右の後部座席受枠(１７)(１７)が取り付けられ
ている、この受枠(１７)の前後方向の中間部には、軸孔
(１８)が、その前方には、前後に長い長孔(１９)が穿設
されている。長孔(１９)は、座席(１２)の前記可撓部
(１５)の近くに位置している。

【００２０】受枠(１７)の軸孔(１８)と支持杆(６)の上
部軸孔(９)とに枢軸(２０)を挿入して、後部座席受枠
(１７)に支持杆(６)を枢支してある。

【００２１】なお、枢軸(２０)の内端部(２０ａ)は、基
枠(３)の内方へ伸びている。後部座席受枠(１７)の前部
に設けた長孔(１９)には、基枠(３)の各側板(４)から外
向突設した突軸(２１)が遊嵌されている。これにより後
部座席(１４)は、基枠(３)の後上部に枢支されている。

【００２２】受板(１６)の前部下面には、基枠(３)より
も広幅の前部座席受体(２２)が取り付けられている。こ
の受体(２２)の後部には、左右軸(２３)が貫挿されてい
る。ガススプリング(２４)は、シリンダ(２５)から後方
へ伸びるピストンロッド(２６)とプッシュバルブ(２７)
を備え、ピストンロッド(２６)の後端には、ブラケット
(２８)が取り付けられている。ブラケット(２８)は、基
枠(３)の後部に架設した支軸（３０）に枢支されてい
る。ブラケット(２８)には、プッシュバルブ(２７)を開
閉操作するレバー(２９)が枢着されている。

【００２３】プッシュバルブ(２７)をレバー(２９)で押
すと、ロックが解かれ、ピストンロッド(２６)は進退自
在となって、シリンダ(２５)に作用する外力が内部のガ
ス圧より大きいと、ピストンロッド(２６)は押し込ま
れ、反対に小さいと、ピストンロッド(２６)は突出す
る。

【００２４】ガススプリング(２４)の前端は、前記左右
軸(２３)に枢支されている。

【００２５】前記左右軸(２３)に前端を枢支した連結杆
(３１)の後端は、支持杆(６)と後部座席(１４)とを枢支
する枢軸(２０)に軸支されている。

【００２６】前部座席受体(２２)の下面には、前後方向
のスライド金具(３２)が取り付けられている。スライド
金具(３２)には、基枠(３)の前部に設けた外向フランジ
(３３)が、前後摺動可能に嵌合している。

【００２７】これにより、前部座席(１３)は、基枠(３)
に対しては傾動不能で、前後方向には摺動自在となって
いる。背凭れ(７)を後傾させない通常位置(執務姿勢)で
は、ガススプリング(２４)のピストンロッド(２６)は突
出しており、突軸(２１)は、図１に示すように、長孔
(１９)の後端に当接している。

【００２８】ガススプリング(２４)のプッシュバルブ
(２７)をレバー(２９)により開放して背凭れ(７)を後傾
させると、支持杆(６)と連動する後部座席(１４)は、突
軸(２１)と長孔(１９)との案内により後方へ移動し、突
軸(２１)が長孔(１９)の前端に当接すると、後部座席
(１４)は、可撓部（１５）を中心として下方へ回動す
る。この際、プッシュロッド(２６)はシリンダ(２５)内
へ押し込まれ、背凭れ(７)及び後部座席(１４)には、緩
衝作用が与えられるようになっている。

【００２９】次に、作用について説明する。人が執務姿
勢から安楽姿勢に移行するために、レバー(２９)により
ガススプリング(２４)のプッシュバルブ(２７)を開放し
て背凭れ(７)に凭れ掛かると、基枠(３)の後下部に心軸
(１１)により枢支された支持杆(６)は、後方へ回動する
(図３)。

【００３０】背凭れ(７)が後傾すると、枢軸(２０)で支
持杆(６)と連係されている後部座席(１４)は、支持杆
(６)と連動して、基枠(３)の後下部の心軸(１１)を支点
として、突軸(２１)と長孔(１９)とに案内されつつ後方
へ移動し、突軸(２１)が長孔(１９)の後端に当接する
と、可撓部(１５)まわりに大きく後下方へ傾動する。

【００３１】この際、ピストンロッド(２６)はシリンダ
(２５)内に押し込められるので、背凭れ(７)及び後部座
席(１４)は、ガススプリング(２４)により緩衝されつつ
後傾する。これにより、着座者の上体の荷重による座面
の前方水平に分解した荷重は減少し、背凭れ(７)の傾動
に従って尻部が座面に沿って前方に強く押出されて摺動
することがなくなり、着座者の尻部は、後部座席(１４)
に安定よく支持されて、安楽姿勢となる。

【００３２】このことを、図４及び図５に基づいて説明
する。従来の椅子では、図５に示すように、背凭れを後
傾させても、着座者の上体の荷重によって座面にかかる
力(ｆ１)は、かなり大きく斜め前下方を向くので、その
前向きの水平分力(ｆ４)は大きく、尻部を座面にそって
前方へずらそうとし、着座者は、安定した安楽姿勢を執
ることができなかった。

【００３３】しかし本発明によると、図４に示すよう
に、後部座席(１４)は座席の前後方向の中央部にある可
撓部(１５)を中心として、後下方へ傾動するので、座面
にかかる力(ｆ１)は、鉛直に近い状態になり、その前向
きの水平分力(ｆ４)はかなり小さくなる。したがって、
着座者は安定した安楽姿勢を執ることができる。

【００３４】また、基枠(３)の前部に設けた外向フラン
ジ(３３)には、前部座席(１３)の下面の前部座席受体
(２２)に取り付けられたスライド金具(３２)が嵌合して
いるので、後部座席(１４)に屈撓自在に連設された前部
座席(１３)は、基枠(３)の前部に対して、傾動不能に、
かつ前後方向に移動自在に係止されることになる。

【００３５】これにより、前部座席(１３)は、下向きに
傾斜することなく、後部座席(１４)に引張られて後方へ
移動するから、大腿部は下傾せず、踝部を支点として下
腿部が後傾して、膝の折り曲げ角度が広げられ、執務姿
勢から安楽姿勢まで快適に座ることができる。

【００３６】さらに、ガススプリング(２４)を前部座席
(１３)に前後摺動自在に軸支すると、支持杆(６)と連動
して後傾しながら後方移動する後部座席(１４)の枢軸
(２０)の移動距離と、この枢軸(２０)に軸支した連結杆
(３１)に牽引されてガススプリング(２４)を圧縮させる
連結杆(３１)の前端の左右軸(２３)の軸支部の移動距離
と、後部座席(１４)に連設した前部座席(１３)が後方移
動する距離との差が解消され、各部材は円滑に連動する
ことができる。

【００３７】

【発明の効果】本発明は、上述のように構成されている
ので、次に記載する効果を奏しうる。 (a) 人が安楽姿勢を執るために、レバーによりガススプ
リングのプッシュバルブを開放して背凭れに凭れ掛かる
と、基枠の後下部に心軸で枢支した支持杆が後方に傾動
して、背凭れは後傾するとともに、支持杆と連係されて
いる後部座席は、基枠の後下部の心軸を支点として後方
移動しながら、座席の前後のほぼ中央部のまわりに大き
く下傾する。これにより、着座者の上体の荷重による座
面の前部に負荷される荷重は減少し、背凭れの傾動に従
って、尻部が座面に沿って前方に強く押出されて摺動す
ることがなくなり、着座者の尻部は、座席後部で安定よ
く支持されて、安楽姿勢を執ることができる。 (b) 後部座席に可撓部を介して連設された前部座席は、
基枠の前部に、傾動不能に、かつ前後方向移動自在に係
止されているので、前部座席は、下向きに傾斜すること
なく、後部座席に引張られて後方に移動する。これによ
り、大腿部は下傾せず、踝部を支点として下腿部が後傾
するので、膝の折り曲げ角度は広げられ、執務姿勢から
安楽姿勢まで快適に座ることが可能になる。 (c) ガススプリングのプッシュバルブを開閉操作して、
背凭れと座席をガススプリングによる緩衝作用を持たせ
て傾動自在とし、任意の角度で固定することができる。 (d) 請求項２記載のように、ガススプリングを前部座席
に前後摺動自在に軸支すると、支持杆に軸支して連係さ
れ、支持杆と連動して後傾しながら後方移動する後部座
席の前記軸支部の移動距離と、この軸支部に軸支した連
結杆に牽引されてガススプリングを圧縮させる連結杆前
端の軸支部の移動距離と、後部座席に連設した前部座席
が後方移動する移動距離の差が解消され、各部材は円滑
に連動することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例の椅子の側断面図である。

【図２】本発明の実施例の椅子の要部平面図である。

【図３】人が安楽姿勢を執った状態での本発明の実施例
の椅子の側断面図である。

【図４】本発明実施例の椅子に人が安楽姿勢を執った際
の上体荷重の分布図である。

【図５】従来の椅子に人が安楽姿勢を執った際の上体荷
重の分布図である。

【図６】従来の椅子の執務姿勢と安楽姿勢を示す側面図
である。

【符号の説明】

(１)本発明の椅子 (２)脚柱 (３)基枠 (４)基枠の側板 (５)軸孔 (６)支持杆 (７)背凭れ (８)支持杆の側板 (９)上部軸孔 (10)下部軸孔 (11)心軸 (12)座席 (13)前部座席 (14)後部座席 (15)可撓部 (16)受板 (17)後部座席受枠 (18)軸孔 (19)長孔 (20)枢軸 (20a)内端部 (21)突軸 (22)前部座席受体 (23)左右軸 (24)ガススプリング (25)シリンダ (26)ピストンロッド (27)プッシュバルブ (28)ブラケット (29)レバー (30)支軸 (31)連結杆 (32)スライド金具 (33)外向フランジ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 椅子の脚柱の上端に前方を向く基枠を固
   着し、この基枠の後下部に、上部に背凭れを備える支持
   杆の下部を、左右方向の心軸で回動自在に枢支するとと
   もに、この支持杆に、前後方向のほぼ中央部で、前部座
   席と後部座席を上下に屈撓自在に連設してなる座席にお
   ける後部座席を枢支し、この支持杆と連動して後部座席
   が前後に移動しながら上下に傾動するように、後部座席
   の前部より側方突出させた突軸を、前記基枠の後上部に
   設けた前後に長い長孔に枢支し、ガススプリングの後端
   を基枠の後部に、左右方向の支軸をもって枢支するとと
   もに、その前端を前記前部座席に軸支し、このガススプ
   リングのピストンロッドの先端に、プッシュバルブを開
   閉操作するレバーを設け、さらに前記前部座席を上下傾
   動不能に、かつ前後方向に移動自在として、基枠の前部
   に係止したことを特徴とする椅子。
2. 【請求項２】 ガススプリングの前端を、前部座席に前
   後摺動自在として枢支し、かつこのガススプリングと前
   部座席とを枢支する左右軸に前端を軸支した連結杆の後
   端を、前記支持杆と後部座席を軸支する枢軸に枢支した
   ことを特徴とする請求項１記載の椅子。