JPH0736244A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH0736244A
JPH0736244A JP5183071A JP18307193A JPH0736244A JP H0736244 A JPH0736244 A JP H0736244A JP 5183071 A JP5183071 A JP 5183071A JP 18307193 A JP18307193 A JP 18307193A JP H0736244 A JPH0736244 A JP H0736244A
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image
image forming
forming apparatus
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JP5183071A
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Akihiko Tanaka
明彦 田中
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 多重画像形成装置において、環境温度,ノイ
ズ及びトナー粉等による汚れに影響されずに、高精度で
信頼性の高い像位置読み取り手段を持ち、色ずれの少な
い良好な画像を形成可能とすること。 【構成】 複数の画像形成部で形成された画像を一つの
記録媒体上に順次転写搬送してカラー画像を得る多重画
像形成の系と、記録媒体上の像の位置測定用パターンを
検出する読み取り手段を有した画像形成装置において、
読み取り手段を金属製の筐体の中に収納すると共に、読
み取り手段の作動を制御する系を備える。読み取り手段
には、量子化後の信号を出力する系,出力信号の論理を
制御する手段,駆動信号を制御する手段及び電源電圧を
制御する手段を必要に応じて設けることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばレーザービーム
複写機やプリンタ等の画像形成装置に係り、特に複数の
画像形成部を有する多重画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複数の画像形成部により形成した画像を
記録媒体上へ順次転写する際、転写画像位置が画像形成
部ごとに理想位置よりずれていたりすると、色味が違っ
たり、色ずれのある画像となり、良好な画質が得られな
い。
【0003】これに対し、特開昭63−271275号
公報及び特開平1−281468号公報に記載されてい
るように、像位置検出用センサを用いることによって画
質の向上を図るようにしたものがある。これは、各画像
形成装置で形成された転写搬送ベルト上の像位置測定パ
ターンを像位置検出用センサで読み取り、像位置検出処
理回路によって各色のずれ量を計算した後、そのずれ量
分を各画像形成装置にて補正することで色ずれの少ない
良好な画像を得るというものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の公報に記載の装置には、読み取り手段を外来ノイズや
粉塵及び発熱から保護する構成は備えられていない。こ
のため、実際に色ずれ補正手段を備えた画像形成装置と
して提供するには、未だに種々の問題が残っている。
【0005】例えば、転写搬送ベルト上の像位置測定パ
ターンの読み取り手段の周辺には、感光ドラムの帯電と
除電,転写及び用紙剥離等をそれぞれの目的とした放電
装置が備えられ、これらの放電装置は数100〜数10
00Vで放電する。これに対して、読み取り手段の中で
のセンサ出力信号レベルは、数100mVとその100
0分の1程度であり、センサや周辺回路がその周りの放
電装置からのノイズの影響を受けやすい。このため、読
み取り手段が誤動作し正確な像位置検出ができなくなっ
たり、読み取り手段の中に実装されている半導体が破壊
されたりしてしまう。
【0006】また、静電潜像を可視化するための現像剤
の中のトナー紛が、転写時や現像時等に読み取り手段の
周辺に散乱してしまう。特に、位置ずれ検出補正の際に
は、用紙上ではなく転写ベルト上に直接像位置測定パタ
ーンを形成するため、位置ずれ検出補正終了後は転写搬
送ベルト上の像をクリーニングブレードなどで取り除く
必要がある。このため、クリーナーやダクト等の回収手
段を備えていたとしても、トナー紛が散乱することは避
けられない。したがって、この散乱したトナー粉が像読
み取り手段のレンズ表面やセンサの表面等に付着し、誤
動作を引き起こし正確に像位置検出ができなかったり、
読み取り手段の内部の電気回路に付着して故障を引き起
こしてしまう恐れもある。
【0007】更に、像読み取り手段は、現像器より後段
の位置にある仕様のものでは、定着用のヒートローラの
近くに位置することになる。このため、ヒートローラか
らの熱の影響を受けて読み取り手段の周囲温度が上昇
し、読み取り手段内の半導体の動作保証範囲を超え、誤
動作してしまうという問題もある。
【0008】本発明において解決すべき課題は、多重画
像形成装置において、環境温度,ノイズ及びトナー粉等
による汚れに影響されずに、高精度で信頼性の高い像位
置読み取り手段を持ち、色ずれの少ない良好な画像を形
成可能とすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数の画像形
成部で形成された画像を一つの記録媒体上に順次転写搬
送してカラー画像を得る多重画像形成の系と、前記記録
媒体上の像の位置測定用パターンを検出する読み取り手
段を有した画像形成装置において、前記読み取り手段を
金属製の筐体の中に収納すると共に、前記読み取り手段
の作動を制御する系を備えてなることを特徴とする。
【0010】読み取り手段には、量子化後の信号を出力
する系を備えることができる。
【0011】読み取り手段からの出力信号の論理を制御
する手段を設けることもできる。
【0012】また、読み取り手段の駆動信号を制御する
手段を設けてもよい。
【0013】更に、読み取り手段の電源電圧を制御する
手段を設けることもできる。
【0014】
【作用】読み取り手段は通風孔やすき間のない金属の筐
体の中に収納されるので、周囲の放電装置からのノイズ
による読み取り手段の誤動作の防止が図られ、粉塵やト
ナー紛が読み取り手段に付着することを防がれる。ま
た、読み取り手段内部のセンサと周辺回路の駆動状態を
制御することによって、読み取り手段内部の発熱を抑制
することができる。
【0015】更に、読み取り手段から像位置検出処理回
路へは、量子化後の信号を伝送し放電装置からのノイズ
による誤動作を防止するとともに、その信号の論理を制
御することにより、電流消費を抑制し更なる読み取り手
段内部の発熱の低減が可能となる。
【0016】また、読み取り手段の電源電圧を制御すれ
ば、色ずれ補正サイクル時以外は、読み取り手段を全く
動作させず、読み取り手段に供給する電圧レギュレート
時の損失分も減らすことができるので、大幅に電力が削
減できる。
【0017】
【実施例】図1は、本発明の一実施例を示す画像形成装
置の構成の概略図であり、多重転写方式のカラー画像形
成装置を例として示す。
【0018】図において、プラテン1の上に置かれた原
稿2の像は、レンズ16を通して撮像素子3に結像され
電気信号として読み取られ、画像処理部4の記憶手段に
一時蓄積される。
【0019】画像処理部4からは、イエローY,マゼン
タM,サイアンC,及びブラックKの各色のデータが出
力され、画像形成部のレーザービーム走査装置5Y,5
M,5C,5Kによってそれぞれの感光体ドラム6Y,
6M,6C,6Kに静電潜像を形成し、更に現像器7
Y,7M,7C,7Kにより可視画像化される。このと
き、レーザービーム走査装置5Y,5M,5C,5Kを
組み合せたものが一つの画像形成部であり、本実施例で
は、5Y,6Y,7Yが例えばイエローの色を形成する
装置であり、同様に5M,6M,7Mがマゼンタ、5
C,6C,7Cがサイアン、5K,6K,7Kが黒を、
それぞれ形成する装置である。
【0020】これら各色の画像を記録する用紙11は、
用紙トレイ12から供給される。トレイ12を出た用紙
11は、所定のタイミングで送りローラ13によって転
写搬送ベルト8の上に送りこまれる。転写ベルト8は、
定速性に優れた専用のモータ(図示せず)に連結してい
る駆動ローラ9によって、用紙11を排出トレイ15に
送り出す方向に駆動されている。また、駆動ローラ9と
対向する側には従動ローラ10を設け、転写搬送ベルト
8に一定のテンションが掛かるように支持されている。
【0021】転写搬送ベルト8によって搬送された用紙
11の先端と、画像形成装置によって形成された第一の
感光体ドラム6Y上の画像の先端は、感光体ドラム6Y
の最下点の転写ポイントで一致するように、その紙送り
タイミングや画像書き込みタイミングが決められてい
る。
【0022】転写ポイントに達した用紙11は、転写用
のコロトロン等によって、感光体ドラム6Y上の可視画
像が転写され、更に感光体ドラム6Mの真下の転写ポイ
ント達する。感光体ドラム6Mの真下の転写に達した用
紙11は、感光体ドラム6Yで転写されたのと同様に感
光体ドラム6M上の可視画像が転写される。同様に、
C、Kと全ての転写を終えた用紙11は更に転写搬送ベ
ルト8によって搬送され、従動ローラ10の付近まで達
すると、用紙11を転写搬送ベルト8から剥離する為の
コロトロンやストリッパー等により、用紙11が転写搬
送ベルト8から剥離される。その後、定着装置14によ
り定着され、排出トレイ15上に排出される。
【0023】図2は多重転写方式のカラー画像形成装置
の色ずれ補正システムの概略図である。
【0024】図において、101は画像形成装置105
Y,05M,105C,105Kによって形成された転
写搬送ベルト8上の像位置測定用のパターン像を読み取
るセンサである。これらのセンサ101は、図示の例で
は、画像領域の両端にそれぞれ配置されている。
【0025】102はセンサ101が転写搬送ベルト8
上の像を読み取るために必要な背景光を作り出す光源で
あり、LEDやハロゲンランプや蛍光灯等のようにセン
サ101の光源として充分な光量を確保可能としたもの
である。
【0026】104Y,104M,104C及び104
Kは、画像形成装置内のレーザービーム走査装置5Y,
5M,5C,5Kに対して画像信号を送るインターフェ
ース基板であり、また106は像位置検出処理系を一括
して担当する基板である。109はメモリー並びに画像
処理関係を一括して担当する基板であり、107はこれ
らの基板の全て及び装置全体の動きを管理するコントロ
ール基板である。
【0027】次に、色ずれ補正システムの詳細について
説明する。
【0028】位置ずれ補正は、装置に予め設定されてい
る専用の補正サイクルに入ることにより実行される。本
装置の目的は、部品や組立てのばらつきの補正の他に、
外力や温度変化等による微小なドラムの位置ずれやタイ
ミング変動から起こる各色の色ズレを補正するものであ
る。したがって、例えば紙詰まりが発生した後の転写装
置の出し入れとか、装置内の温度変化がある一定量をオ
ーバーしたとき等を、本装置の補正サイクルに入る開始
条件とすればよい。
【0029】補正サイクルに入ると、コントロール基板
107から各基板104Y,104M,104C,10
4K,106,109に指令が出され、インターフェー
ス基板104Y,104M,104C,104Kは、位
置ずれ測定用のパターンを出力するパターンジェネレー
ターの役割を果たし、画像形成装置105Y,105
M,105C,105Kへ位置ずれ測定パターンが送信
され、像位置検出処理基板106は画像形成装置105
Y,105M,105C,105Kで出力された位置ず
れ測定用パターンをサンプリングする準備をする。 補
正サイクルが始まると、まず初めにインターフェース基
板104Yから画像形成装置105Yへ位置ずれ測定用
のパターンが送信され、画像形成装置105Yで形成さ
れた位置ずれ測定用のパターンが、転写搬送ベルト8上
に図示の符号108Yのように転写される。インターフ
ェース基板104Yから画像形成装置105Yで出力す
る位置ずれ測定用のパターンが画像形成装置105Yへ
送信された後、画像形成装置105Y,105Mの転写
ポイントの距離の差に該当する一定時間後に、続いてイ
ンターフェース基板104Mから画像形成装置105M
で出力する位置ずれ測定用のパターンが画像形成装置1
05Mへ送信される。画像形成装置105Mで形成され
た位置ずれ測定用のパターンが、転写搬送ベルト8上に
108Mのように転写される。このとき、108Mのパ
ターンは、既に転写されている108Yの上に更に画像
形成装置105Mで形成された位置ずれ測定用のパター
ンが重ね書きされたパターンとなっている。
【0030】同様にして、108Cが形成され、全ての
画像形成装置で形成された位置ずれ測定用のパターンが
重ね書きされたパターンが、転写搬送ベルト8上の10
8Kで完成される。なお、位置ずれ測定用パターンは必
ずしも重ね書きとなっている必要はない。
【0031】完成された位置ずれ測定用のパターン10
8Kは、更に転写搬送ベルト8によって搬送され、セン
サー101の真下に達する。そして、センサー101か
らの画像データをサンプルする位置ずれ補正基板106
では、インターフェース基板104Y,104M,10
4C,104Kの位置ずれ測定用のパターン出力タイミ
ングのうち少なくとも一つをモニターしており、その少
なくとも一つのインターフェース基板の出力タイミング
から、位置ずれ測定用のパターンがセンサー101の真
下に達する時間を、予めそのインターフェース基板から
出力された位置ずれ測定用のパターンを形成する画像形
成装置とセンサー101間の間隔から、位置ずれ測定用
のパターンをサンプルするのに必要かつ充分なサンプル
開始タイミング及びサンプル終了タイミングを割り出す
ことができる。
【0032】像位置検出処理基板106は、サンプル開
始タイミングになると、センサー101からの画像信号
を高速メモリーに取り込み始め、サンプル終了タイミン
グになると取り込みを終わる。
【0033】取り込みを終えると同時に、次に来る位置
ずれ測定用のパターンのサンプルを終了する前迄に、そ
れらの取り込んだデータから、例えば重心法等によって
像位置を確定し、それを例えば像位置アドレスとしてメ
インメモリーに格納する。この操作を何度か繰り返すこ
とによって、各画像形成装置毎に幾つかの確定した像位
置アドレスが得られる。ここでは確定した像位置アドレ
ス精度を上げるために、それら幾つかの確定した像位置
アドレスを、各画像形成装置毎に平均をとっている。
【0034】次に、像位置検出処理基板106におい
て、各画像形成装置毎に確定した像位置アドレスから予
め決められたアルゴリズムによって、各画像形成装置間
の位置ずれを補正する補正値を、幾つかの位置ずれ補正
パラメーター毎に、かつ各画像形成装置毎に算出する。
幾つかの位置ずれ補正パラメータとは、例えば、レーザ
ービーム走査装置の走査開始位置即ち主走査方向のず
れ,転写搬送方向即ち副走査方向のずれ,主走査方向倍
率のずれ,副走査方向の倍率のずれ及び主走査方向に対
する角度ずれ等がある。算出されたそれらの補正値は、
像位置検出処理基板106から画像形成装置105Y,
105M,105C,105Kやインターフェース基板
104Y,104M,104C,104K等へ直接若し
くは間接的に設定され、本補正サイクルは終了する。
【0035】この補正サイクル終了後、本画像形成装置
の本来の機能であるカラー画像作成作業時には、各画像
形成装置間での色ずれ量を最小限に止めた良好な画像が
得られる。
【0036】図3は像読み取り手段の構造を具体的に示
す分解斜視図、図4は図3を矢印A方向に見た縦断念図
である。
【0037】図において、筐体200は、図2のセンサ
101を具体的なに示すものであり、装置本体から見て
手前側にスタッド201a,201bを備え、奥側にス
タッド202a,202bを設けている。203,20
4は画像形成装置のフレームである。
【0038】筐体200は、スタッド202a,202
bをリア側のフレーム203の穴203a,203bに
それぞれ挿入し、スタッド201a,201bをプレー
ト205の穴205a,205bに挿入し、更にプレー
ト205を固定用ネジ206でフロント側フレームに締
め付けて固定する。リアフレーム203の穴203a,
203b及びフロントフレームの穴204a,204b
は転写搬送ベルト8からの距離及び両者のアライメント
がある規格値以内になる様に管理された寸法で開けられ
ている。
【0039】このような構成により、筐体200は画像
形成装置のフレームに対して簡単に着脱可能であり、し
かもその時に転写ベルトと筐体上のスタッドの位置関係
が、ある規格値内に収まるような形となる。従って、組
立て作業や設置後のメンテナンスの容易化、短縮は勿論
のこと、もしも設置後に検出部の故障により交換という
作業があったとしても本筐体の交換のみで対処でき、煩
わしく時間のかかる調整作業などは一切発生しない。
【0040】図5は読み取りユニットの断面図である。
【0041】図において、210はセンサであり、21
1はセンサ210の駆動回路と周辺回路を載せた基板で
ある。なた、212は短焦点レンズアレイ、218は照
明光源217とその周辺回路を載せた基板である。な
お、筐体200は通風孔やすき間がないように金属で密
閉することにより、トナー紛や、粉塵が読み取りユニッ
ト内部に入り込まないようにする。
【0042】215はシールガラスであり、これを通し
てセンサ受光面に結像可能であり、汚れが付着しても容
易に清掃できるようにに着脱可能とする。また、筐体2
00は読み取り手段が放電装置からのノイズで誤動作す
るのを防ぎ、半導体が破壊しないようにする機能も持
ち、逆にノイズを出さないので、電磁波雑音規制法上も
有利になる。
【0043】213は短焦点レンズアレイ212を保持
する部材であり、筐体200に対して上下方向に調整可
能である。また、センサ基板211は、筐体200に固
定されているスタッド214に対して調整可能である。
【0044】図6はセンサ基板211,短焦点レンズア
レイ212及び転写搬送ベルト上のトナー像の位置関係
を立体的に示したものである。
【0045】筐体200内には、図示のセンサ基板21
1と短焦点レンズアレイ212のペアを2個並べてい
る。これらの短焦点レンズアレイ212を2個使うこと
で、主走査方向のずれ,副走査方向のずれ,倍率誤差及
び主走査方向に対する角度ずれ等色ずれの全ての方向で
の調整が可能となる。例えば、副走査方向の調整のみを
行うのであれば、1個でもよいし、各色ごとにセンサを
使うのであれば、4個というように、センサの数はいく
つでも良いのは言うまでもない。
【0046】ところで、像読み取りユニットを筐体20
0で密閉することによって、その内部はエアーフローが
無いためかなり高温になってしまう。また、像読み取り
ユニットは、定着用のヒートローラーに近い位置にある
ので、その影響によって更に像読み取りユニット内部は
高温になり、画像形成装置の使用環境温度が高い場合
は、汎用の半導体の動作保証温度を超えてしまうことが
ある。そこで、センサ210と周辺回路を駆動制御する
ことによって、読み取り手段内部の発熱を抑制する。
【0047】次いで、精度の良い像位置検出を行うた
め、読み取り手段にCCDを用いた場合について説明す
る。
【0048】図7に一般的なCCDの構成を示す。
【0049】CCDラインセンサは、感光部と転送部と
出力部をもち、転送部には集積度を高め転送損失を少な
くするため、2列のレジスタを備えている。そして、n
画素内でそれぞれ奇数番号画素と偶数番号画素の信号電
荷の転送を受け持ち、それぞれの出力部を経由して奇数
出力、偶数出力として外部に出される。
【0050】ところが、出力部の駆動波形の差や内部容
量結合及び増幅器のリニアリティーの差等によって、そ
の2系統の出力に差が生じる。高速駆動する場合は、更
にアナログ処理時のサンプルホールドの微妙なタイミン
グによっても出力差が生じてしまう。
【0051】このような出力差を補正して適正な出力値
にするためには、奇数及び偶数のそれぞれに増幅回路及
びオフセット調整回路を持つ必要があり、更には、量子
化回路も2系統必要である。また、CCDの駆動CLK
は、転送部のレジスタの画素数分の電極を駆動するた
め、数100pFという大きな入力容量を持ち、12V
程度の信号振幅が必要であり、それを高速で動作させる
ためには、瞬時に大きな電流を流すことが必要である。
【0052】このため、CCDをドライブする半導体は
発熱が大きく、またCCDもその影響と自己発熱でかな
り温度が高くなってしまう。更に、信号振幅が大きく大
電流が瞬時に流れるため、電磁波ノイズの発生も大き
い。また、CCDは温度が上昇するほど、暗時出力が上
昇して画像信号のダイナミックレンジが低下するので、
位置ずれ検出補正の像位置検出精度が低下してしまう。
特に、十分な光量を得られないときにその影響は大き
い。
【0053】図8に一般的なCCDの処理回路を示す。
【0054】CCDの奇数・偶数それぞれの出力にゲイ
ン及びオフセット調整回路があり、量子化する際の基準
電圧に合わせられる。
【0055】図9に複数のCCDを用いた像位置処理回
路のブロック図を示す。
【0056】像読み取りユニット内には、CCD−A基
板とCCD−B基板が内蔵されており、それぞれ転写ベ
ルトの進行方向と直角方向に取り付けられている。その
間隔は出来るだけ広い方が画像領域の傾き検出精度が良
くなるが、転写搬送ベルトの汚れ,撓み,反り及び振動
等の影響も考えて選定する。そして、CCD−AとCC
D−Bは、予め治具の上で平行になるように調整されて
いる。
【0057】CCD駆動信号は2つのCCDと同期をと
る必要があるため、同じ駆動信号がそれぞれのCCDに
送られる。このCCDのCLKとレーザービーム走査装
置のCLKは、それぞれ共通の周波数発生手段より生成
され同期がとられている。
【0058】また、LED−AはCCD−Aの光源であ
り、LED−BはCCD−Bの光源である。CCD−A
で読み取られた画像信号は、像位置検出処理部内の画像
メモリーAに、CCD−Bの画像信号は像位置検出処理
部内の画像メモリーBに、それぞれ必要なエリアだけ、
必要ならば補正がなされて記録される。
【0059】次に、画像メモリーA及び画像メモリーB
の信号は、CPUで光量ムラ等が補正されて、各色の像
位置の差の検出、CCD−AとCCD−Bの像位置の相
対的なずれ量が検出され、それをもとに画像形成装置コ
ントローラが各色の像転写位置を制御し、色ずれのない
良好な画像を得ることができる。
【0060】像読み取り手段を転写ベルトの進行方向と
直角方向に取り付けることによって、画像領域内での傾
きは、図11に示すように、像形成部より同一時に用紙
搬送帯に転写された像の重心の差Δでとして求めること
ができる。像位置検出処理回路には、CPUが内蔵され
ており、位置ずれ補正に関する全ての制御及び演算を実
施する。このCPUにより、像位置読み取りユニットの
駆動制御を簡単に行うことができる。
【0061】補正サイクルは、通常位置ずれ測定用パタ
ーンの発生命令,光源のON命令,像位置検出サイクル
と行われるが、CCDの暗電流補正を実施しない場合
は、LEDのON命令とともにCCD駆動信号をON
し、LEDのOFF命令とともにCCD駆動信号をOF
Fするのが最も簡単な方法であり、制御信号の本数を少
なくすることができる。
【0062】CCD駆動信号だけでなく、ビデオ回路の
サンプル・ホールドCLKや、A/D変換用のCLKも
駆動制御することが望ましい。その際の制御タイミング
はCCD制御信号と同じでよい。
【0063】更に精度の高い像位置検出を行う場合は、
色ずれ補正サイクル時以外は、ある周期でCCD駆動信
号のON/OFFを繰り返し、CCDをある一定の温度
に保つ方法が考えられる。例えば、補正サイクル時以外
は、CCDを例えば3秒間駆動して7秒間停止するとい
った、10秒間周期で駆動制御を行えばよい。駆動、停
止の割合を変えることによって、環境温度が変わっても
CCD温度をモニタして、ある一定の温度に保つことが
できる。
【0064】図11にCPU周辺の制御信号ブロック図
を示す。
【0065】図において、CPUからの命令により、転
写搬送ベルト8が駆動され、レーザービーム走査装置5
Y,5M,5C,5Kに位置ずれ測定パターンの発生命
令が出される。その後、LEDが点灯され、それと同時
に読み取り手段のCCD駆動とビデオ回路の駆動が開始
される。
【0066】CPUは、CCDで読み取られた転写搬送
ベルト8上の像位置データより各色のずれ量分を計算
し、レーザービーム走査装置5Y,5M,5C,5Kの
タイミング、傾き等を補正する。必要があれば、転写搬
送ベルト8の駆動タイミング制御もなされる。全て補正
が終了した時点でLEDが消灯されると同時にCCDと
ビデオ回路の駆動が停止される。
【0067】なお、データサンプル開始タイミングは、
光源の立ち上がり時間や、電気回路の定常状態への復帰
時間を考慮して決められている。
【0068】また、像読み取りユニットから像位置検出
処理回路までは、前述のノイズの影響を考慮して量子化
した後の信号を伝送する。その際、高速の信号の反射を
防ぎ正確な伝送を行うためには、伝送信号の受端側にケ
ーブルの特性インピーダンスに合わせた抵抗を挿入する
必要がある。
【0069】一般に、デジタル信号を伝送するケーブル
の特性インピーダンスは50〜100Ωであり、図12
のように終端抵抗を入れた場合、通常の5V電圧の論理
ICを用いると、伝送路の論理レベルが低レベルの時
は、信号1本につき約20mAの電流を必要とし、デー
タバス幅を8ビットとした場合、200mA弱の電流が
必要となり、発熱の要因となってしまう。一方、伝送路
の論理レベルが高レベルのときは、消費電流は数mAで
あり、低レベルの時の半分以下となる。そのため、図1
2のように読み取りユニット内のバッファを制御しハイ
インピーダンスにし、伝送路が常に高レベルになるよう
にする。
【0070】また、他の方法として、図11に示す周波
数発生装置から、タイミング発生回路へのCLK信号を
止めることによって、CCD駆動及びビデオ処理に必要
な信号を全て停止させるといった方法が考えられる。こ
の場合でも、伝送路が高レベルになるような回路構成に
する。
【0071】ここでは、CCDの駆動信号を制御する方
法について説明したが、回路の電源電圧を制御してもよ
い。また、電源電圧の制御は、電圧レギュレート時に発
生する損失も無くすことができるので大幅な電力削減に
なる。
【0072】更に、金属製の筐体200を接地し、読み
取り手段内部の電気回路の信号GNDとインダクタンス
成分を持った素子を介して筐体200と接続することに
より、読み取り手段を放電装置からのノイズに対して更
に強く、読み取り手段が発生するノイズを減少させるす
ることができる。
【0073】図13は像読み取り手段の別の構成例を示
すものである。
【0074】この例は、センサとレンズのフォーカス方
向の調整をするのにレンズを使用するのでなく、筐体2
00に対して摺動可能なセンサ保持部材219を動かす
ことにより、センサ側を調整する方式である。このよう
な形状にするとスペースを有効に使うことができる。
【0075】なお、実施例では、透明な転写ベルト材に
よる透過照明型での構成について説明したが、ベルト材
が不透明であれば、照明ランプも筐体上に取り込んだ形
とすることで、同じような効果を得ることができる。
【0076】
【発明の効果】本発明では、複数の画像形成装置にて形
成した像位置測定用のパターンを、像読み取り手段で読
み取り、そのずれ量分を検出処理し各画像形成装置にて
補正する装置において、像の読み取り手段を外来ノイズ
から防御し、読み取り手段内部の発熱を低減し安定に動
作させることができる。このため、外部の環境に関係の
ない像の読み取りが可能となり、高精度で信頼性の高い
多重画像形成装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の一実施例を示す概略構
成図である。
【図2】多重転写方式のカラー画像形成装置の色ずれ補
正システムの概略図である。
【図3】図2の検知部の具体的な構成例を示す要部の分
解斜視図である。
【図4】図3の矢印A方向に見た要部の縦断面図であ
る。
【図5】転写搬送ベルトと共に示す読み取りユニットの
縦断面図である。
【図6】筐体の中に納めるセンサ基板と短焦点レンズア
レイ及び転写ベルト上のトナー像の位置関係を説明する
ための概略斜視図である。
【図7】CCDの一般的な構成を示す図である。
【図8】一般的なCCDの処理回路を示す図である。
【図9】複数のCCDを用いた像位置処理回路のブロッ
ク図である。
【図10】読み取り手段による像位置の検出の要領を示
す図である。
【図11】CPU周辺の制御信号ブロック図である。
【図12】像読み取りユニットから像位置検出処理回路
までの信号の伝送系を示す概略図である。
【図13】像読み取り手段の別の構成例を示す図であ
る。
【符号の説明】
1:プラテン,2:原稿,3:撮像素子,4:画像処理
部,5Y,5M,5C,5K:レーザービーム走査装
置,6Y,6M,6C,6K:感光体ドラム,7Y,7
M,7C,7K:現像器,8:転写搬送ベルト,9:駆
動ローラ,10:従動ローラ,11:用紙,12:用紙
トレイ,14:定着装置,15:排出トレイ,101:
センサ,102:光源,104Y,104M,104
C,104K:インターフェース基板,105Y,10
5M,105C,105K:画像形成装置,106:基
板,107:コントロール基板,109:基板,20
0:筐体,210:センサ,211:基板,212:短
焦点レンズアレイ,214:スタッド,215:シール
ガラス,217:照明光源,218:基板
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04N 1/29 G 9186−5C 1/46

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の画像形成部で形成された画像を一
    つの記録媒体上に順次転写搬送してカラー画像を得る多
    重画像形成の系と、前記記録媒体上の像の位置測定用パ
    ターンを検出する読み取り手段を有した画像形成装置に
    おいて、前記読み取り手段を金属製の筐体の中に収納す
    ると共に、前記読み取り手段の作動を制御する系を備え
    てなる画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記読み取り手段は、量子化後の信号を
    出力する系を備えてなる請求項1記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記読み取り手段からの出力信号の論理
    を制御する手段を設けてなる請求項1記載の画像形成装
    置。
  4. 【請求項4】 前記読み取り手段の駆動信号を制御する
    手段を設けてなる請求項1記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記読み取り手段の電源電圧を制御する
    手段を設けてなる請求項1記載の画像形成装置。
JP5183071A 1993-07-23 1993-07-23 画像形成装置 Pending JPH0736244A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005352421A (ja) * 2004-06-14 2005-12-22 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
US8385792B2 (en) 2009-12-21 2013-02-26 Canon Kabushiki Kaisha Image information detecting apparatus

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JP2005352421A (ja) * 2004-06-14 2005-12-22 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
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