JPH0735455A - 冷蔵庫の圧縮機冷却用ファンの制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、圧縮機の冷却用ファンを安易に効
率よく安価に制御することを目的とする。 【構成】 圧縮機１と、防振用ゴム２と、圧縮機冷却用
ファン３と、端子ボックス４とから構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、冷蔵庫の圧縮機冷却用
ファンの制御装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、家庭用冷蔵庫は大型化しており。
圧縮機の温度過昇を防止するために圧縮機を収納する機
械室に冷却用ファンを設け、圧縮機の運転に同期して冷
却ファンを運転し、圧縮機の温度上昇を抑えて冷蔵庫の
安定した運転を確保している従来の冷蔵庫の圧縮機冷却
用ファンの制御装置としては、実開平４−１３７９号公
報に示されているものがある。

【０００３】以下、図面を参照しながら上記従来の冷蔵
庫の圧縮機冷却用ファンの制御装置を説明する。

【０００４】まず、図５において、冷蔵庫背面の下部に
形成された機械室内には、取り付け台に圧縮機２３が防
振ゴム２４を介して固定され、圧縮機２３の近傍には室
内の冷気を吸い込み、圧縮機２３に向けて吹き付ける冷
却用ファン２５が取り付けられている。

【０００５】圧縮機２３の端子ボックス２６内には、圧
縮機２３の過熱を防止するために、サーマルプロテクタ
（図示せず）が取り付けられ、圧縮機２３の過熱により
入力電流を遮断して圧縮機２３の過熱による破壊を防止
している。

【０００６】圧縮機２３のケース上部および圧縮機２３
の吐出パイプ２７には、圧縮機用温度センサー２８と吐
出パイプ用温度センサー２９が密接して取り付けられ、
信号線が制御用マイコン３０のセンサー用ポートに接続
されている。

【０００７】以上のように構成された冷蔵庫の圧縮機冷
却用ファンの制御装置、以下その動作を説明する。

【０００８】図６は冷蔵庫の制御部のブロック図で、制
御用マイコン３０は操作入力回路３１からの信号により
冷蔵庫の制御モードを記憶し、冷蔵庫庫内に取り付けら
れた庫内温度センサーから送られた検出値を制御用マイ
コン３０に内蔵するＡ／Ｄ変換器３２によりＡ／Ｄ変換
して、予め制御用マイコン３０に設定された夫々の設定
値と比較し、いずれかの検出値が夫々の設定値（図７温
度線ｄ）を上回ると冷却ファンを駆動して圧縮機２３を
冷却する。

【０００９】設定値ｄは、圧縮機２３の性能および冷媒
回路の設計により異なるが、圧縮機２３の正常な運転を
保証する上限温度（図７温度線ｃ）以下に設定してい
る。

【００１０】図７は、圧縮機２３の運転および停止に伴
う冷却用ファン２５を運転状態および圧縮機２３の温度
変化を示すタイムチートで、冷蔵庫の圧縮機２３は制御
用マイコン３０により周期的にオンオフ制御を繰り返
し、圧縮機２３の温度は曲線Ａのように周期的に高い温
度を示している。

【００１１】圧縮機２３の起動と同時に、制御用マイコ
ン３０は圧縮機２３の温度センサー２８または吐出パイ
プ２７の温度センサー２９からの検出値を取り込み、予
め制御用マイコン３０に設定された夫々の設定値ｄと比
較し、いずれか一方または両方の検出値が設定値ｄを上
回った時には冷却用ファン２５を駆動し、圧縮機２３が
冷却して夫々の検出値が設定値ｄを下回った時には冷却
ファン２５を停止するように制御している。

【００１２】さらに遅延タイマー機能３３によって、圧
縮機２３の起動より一定時間経過した後には、圧縮機２
３の温度の如何に関せず冷却用ファン２５を駆動して圧
縮機２３を冷却する。

【００１３】圧縮機２３が冷却され、温度センサー２８
または温度センサー２９からの検出値が、夫々の設定値
ｄを下回った場合には、制御用マイコン３０は冷却用フ
ァン２５を停止する。

【００１４】このように冷却用ファン２５が運転してい
る間は、圧縮機２３の温度上昇は限界温度ｃ以下に抑え
られて、冷却用ファン２５を使用しない状態の曲線Ａよ
り低い限界温度以下の曲線Ｂの状態に保たれ、圧縮機２
３の過熱を防止している。

【００１５】冷蔵庫の温度調節により圧縮機２３が停止
すると、制御用マイコン３０の遅延タイマー機能３３に
より一定時間経過した後に冷却用ファン２５を停止す
る。

【００１６】この時、圧縮機２３の温度が所定の限界温
度（温度線ｅ）を下回らない場合には、制御用マイコン
３０は遅延タイマー機能３３を打ち切り、冷却用ファン
２５の運転を継続するようにしている。

【００１７】このように、圧縮機２３または吐出パイプ
２７の温度検出と制御用マイコン３０の遅延タイマー機
能３３により、冷却用ファン２５の制御を行うことによ
り、冷蔵庫の設置場所による通風の良否や、季節による
圧縮機２３の温度変動に影響されずに圧縮機２３の適正
な運転状態を保持することができる。

【００１８】図８のフローチャートに示すように、圧縮
機２３が起動すると（ステップ３４）、制御用マイコン
３０の遅延タイマー機能３３がスタートし（ステップ３
５）、所定時間経過するまで（ステップ４２）、圧縮機
２３のケース上部または吐出パイプ２７の温度が上昇
し、圧縮機用温度センサー２９により温度を検出し、検
出値が制御用マイコン３０に送られ（ステップ３６）、
予め設定された所定の設定値（図中ｄ線で示す）と比較
し（ステップ３７）、夫々の設定値を上回った時、制御
用マイコン３０は冷却用ファン２５を駆動し（ステップ
３８）、圧縮機２３を冷却する。

【００１９】冷却用ファン２５の冷却により圧縮機２３
の温度が下がり、圧縮機用温度センサー２８および吐出
パイプ用温度センサー２９の検出値より下回ると（ステ
ップ３９）、（ステップ４０）、制御用マイコン３０は
冷却用ファン２５を停止し（ステップ４１）、再度圧縮
機用温度センサー２８および吐出パイプ用温度センサー
２９の検出値が設定値を上回るまで監視を続けている。

【００２０】冷蔵庫の庫内温度のサイクルにより、圧縮
機２３が停止すると（ステップ４３）、図９に示すよう
に、制御用マイコン３０の遅延タイマー機能３３がスタ
ートし（ステップ４４）、圧縮機用温度センサー２８と
吐出パイプ用温度センサー２９により温度を検出し、検
出値が制御用マイコン３０に送られ（ステップ４５）、
所定の設定値（図中ｄ線で示す）と比較し（ステップ４
６）、検出値が設定値を上回っている間は、冷却用ファ
ン２５を駆動して冷却し（ステップ４７）、夫々の検出
値が夫々の設定値を上回り（ステップ４８）、（ステッ
プ４９）、所定の時間が経過した後に（ステップ５
０）、冷却用ファン２５を停止している。

【００２１】冷却用ファン２５が運転している間は、圧
縮機２３の温度上昇は許容上限温度（図中ｃ線で示す）
以下に冷却ファン２５により抑えられて、冷却用ファン
２５を運転しない状態の曲線Ａより低い曲線Ｂの状態に
保たれ、圧縮機２３の過熱を防止している。

【００２２】このように、制御用マイコン３０により、
圧縮機２３の起動時に一定時間の間、冷却ファン２５の
運転を行わず、圧縮機２３の温度が上昇した状態で駆動
するとともに、圧縮機２３の停止時に一定時間の間、冷
却用ファン２５を運転して、圧縮機２３の余熱を冷却
し、圧縮機２３のケース２８および吐出パイプ２７の温
度を検出して、冷却用ファン２５の運転を制御すること
により、冷却用ファン２５を連続運転することなく（Ｔ
１＋Ｔ２は停止時間）、圧縮機２３を効率よく冷却する
ことができ、また冷蔵庫の設置場所による通風の良否
や、季節による圧縮機２３の温度上昇の変動に追従し
て、圧縮機２３の適正な運転状態を保持することができ
る。

【００２３】

【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、上
記従来の構成は、圧縮機および吐出パイプと密接した温
度センサーを取り付ける必要があり、冷蔵庫の原価の上
昇となり、また、同センサー部分も上記冷却ファンによ
る風の影響を受けるため、正確な温度検知が出来ないと
いう欠点があった。

【００２４】本発明は従来の課題を解決するもので、外
気温センサーを用いることにより容易に上記冷却ファン
の制御を行う事ができる冷蔵庫の圧縮機冷却用ファンの
制御装置を提供することを目的とする。

【００２５】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明の冷蔵庫の圧縮機冷却用ファンの制御装置は、圧
縮機と、防振ゴムと、冷却用ファンと、圧縮機の端子ボ
ックスと、外気温センサーと、制御用マイコンと、操作
入力回路と、Ａ／Ｄ変換器と、遅延タイマー機能とから
構成されている。

【００２６】また、本発明の冷蔵庫の圧縮機冷却用ファ
ンの制御装置の制御方法は、上記外気温センサーのより
検出した温度により、上記制御用マイコンの上記遅延タ
イマー機能を制御し、予め設定されている温度よりも上
記外気温センサーの検出値が高くなった場合は上記遅延
タイマー機能を打ち切り、上記圧縮機の起動と上記冷却
ファンの駆動を同期させる。さらに上記外気温センサー
の検出値が高くなった場合、上記圧縮機の停止より一定
時間上記冷却ファンを駆動させ後停止させる。上記外気
温センサーの検出値が予め設定されている温度範囲なら
ば、上記圧縮機の起動より一定時間経過後に上記冷却フ
ァンを駆動させる。また、上記外気温センサーの検出値
が、予め設定されている温度以下の場合は、上記冷却フ
ァンは駆動しない。

【００２７】

【作用】本発明の冷蔵庫の圧縮機冷却用ファンの制御装
置は、冷却ファンの遅延タイマー機能の制御を、従来家
庭用冷蔵庫に具備されている外気温センサーの検出値に
より行う。

【００２８】

【実施例】以下本発明による冷蔵庫の圧縮機用冷却ファ
ンの制御装置の実施例について、図面を参照しながら説
明する。なお、従来と同一構造については、同一符号を
付して詳細な説明を省略する。

【００２９】図１は、本発明の実施例による要部背面図
である。図２は、冷蔵庫の制御部のブロック図である。
図１、図２において、１は圧縮機、２は防振ゴム、３は
冷却用ファン、４は圧縮機１の端子ボックス、５は制御
用マイコン、６は操作入力回路、７は外気温センサー、
８は制御用マイコン５に内蔵されているＡ／Ｄ変換器、
９は制御用マイコン５に内蔵されている遅延タイマー機
能である。図３は、冷却用ファン３の運転状態および圧
縮機１の温度変化を示す本発明のタイムチャートであ
る。図４は、圧縮機の起動および停止時のフローチャー
トである。

【００３０】図１において、冷蔵庫下部背面に形成され
た機械室内には、取り付け台に圧縮機１が防振ゴム２を
介して固定され、圧縮機１の近傍には室内の冷気を吸い
込み、圧縮機１に向けて吹き付ける冷却用ファン３が取
り付けられている。

【００３１】圧縮機１の端子ボックス４内には、圧縮機
１の過熱を防止するために、サーマルプロテクタ（図示
せず）が取り付けられ、圧縮機１の過熱により入力電流
を遮断して圧縮機１の過熱による破壊を防止している。

【００３２】図２において、制御用マイコン５は操作入
力回路６からの信号により冷蔵庫の制御モードを記憶
し、冷蔵庫庫内に取り付けられた庫内温度センサーから
送られた検出値を制御用マイコン５に内蔵するＡ／Ｄ変
換器８によりＡ／Ｄ変換して予め制御モードに設定され
た所定の設定値と比較し制御モードに追従して圧縮機１
の運転をオンオフ制御している。

【００３３】制御用マイコン５は圧縮機１の起動と同時
に、外気温センサー７からの検出値を制御用マイコン５
に取り込み、Ａ／Ｄ変換器８によりＡ／Ｄ変換して、予
め制御用マイコン５に設定された夫々の設定値と比較
し、検出値が夫々の設定値（図３外気温度線ｈ）を上回
ると冷却ファン３を駆動して圧縮機１を冷却する。

【００３４】図３の設定値ｄは、圧縮機１の性能および
冷媒回路の設計により異なるが、圧縮機１の正常な運転
を保証する上限温度（図３温度線ｃ）以下に設定してい
る。

【００３５】図３において、冷蔵庫の圧縮機１は制御用
マイコン５により周期的にオンオフ制御を繰り返し、圧
縮機１の温度は曲線Ａのように周期的に高い温度を示し
ている。

【００３６】圧縮機１の起動と同時に、制御用マイコン
５は外気温センサー７からの検出値を取り込み、予め制
御用マイコン５に設定された夫々の設定値と比較し、外
気温センサー７の検出値が設定値ｈを上回った時には冷
却用ファン３を駆動し、圧縮機１を冷却し、上記検出値
が、上記設定値ｈを下回ったときには、冷却用ファン３
は駆動しない。

【００３７】さらに、外気温センサー７からの検出値が
設定値ｈ〜ｇの範囲内にある場合は、遅延タイマー機能
９により、圧縮機１の起動より一定時間（１〜８分）経
過した後に冷却用ファン３を駆動して圧縮機１を冷却す
る。

【００３８】さらに、外気温センサー７からの検出値が
設定値ｇ以上の高い値の場合は、遅延タイマー機能を取
り消して圧縮機１の起動と同期して冷却用ファン３を駆
動する。

【００３９】このように冷却用ファン３が運転している
間は、圧縮機１の温度上昇は限界温度ｃ以下に抑えられ
て、冷却用ファン３を使用しない状態の曲線Ａより低い
限界温度以下の曲線Ｂの状態に保たれ、圧縮機１の過熱
を防止している。

【００４０】冷蔵庫の温度調節により圧縮機１が停止す
ると、圧縮機１が起動した時の状態により、外気温セン
サー７からの検出値がｇ以下の場合は、圧縮機１と冷却
用ファン３の停止時間は同期し、外気温センサー７から
の検出値がｇ以上の場合は、遅延タイマー機能により圧
縮機１の停止時期より一定時間経過した後に冷却ファン
３を停止する。

【００４１】図４において、圧縮機１が起動すると（ス
テップ１０）、外気温センサー７において、外気温が設
定値（図３中ｇ線）以上ならば（ステップ１１）、冷却
用ファン３を駆動し（ステップ１２）、ある時間経過後
圧縮機１が停止すると（ステップ１３）、遅延タイマー
機能９がスタートし（ステップ１４）、所定時間経過す
ると（ステップ１５）、冷却用ファン３を停止する（ス
テップ１６）。外気温センサー７において、外気温が設
定温度（図３中ｈ〜ｇ線）の範囲内ならば（ステップ１
１）、遅延タイマー機能９がスタートし（ステップ１
７）、所定時間経過すると（ステップ１８）、冷却用フ
ァン３を駆動し（ステップ１９）、ある時間経過後圧縮
機１が停止すると（ステップ２０）、冷却用ファン３も
停止する（ステップ２１）。外気温センサー７におい
て、外気温が設定温度（図３中ｈ線）以下ならば（ステ
ップ１１）、冷却用ファン３は駆動しない（ステップ２
２）。

【００４２】上記実施例により冷却用ファンによる圧縮
機の効率的な冷却を容易にしかも安価に実施することが
できる。

【００４３】

【発明の効果】以上説明したように本発明は、圧縮機
と、防振ゴムと、冷却用ファンと、圧縮機の端子ボック
スと、制御用マイコンと、操作入力回路と、外気温セン
サーと、Ａ／Ｄ変換器と、遅延タイマー機能とから冷蔵
庫の圧縮機冷却用ファンの制御装置を構成するので外気
温度により容易に効率よく安価に圧縮機を冷却すること
ができ、無駄な電力消費を抑え、省エネルギー化も行う
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による冷蔵庫の圧縮機冷却用ファンの制
御装置の実施例の要部背面図

【図２】同実施例の冷蔵庫の制御部のブロック図

【図３】同実施例の冷却用ファンの運転状態及び圧縮機
の温度変化を示すタイムチャート

【図４】同実施例の圧縮機の起動および停止時のフロー
チャート

【図５】従来の冷蔵庫の圧縮機冷却用ファンの制御装置
の実施例の要部背面図

【図６】従来の冷蔵庫の制御部のブロック図

【図７】従来の冷却用ファンの運転状態および圧縮機の
温度変化を示すタイムチャート

【図８】従来の圧縮機の起動時のフローチャート

【図９】従来の圧縮機の停止時のフローチャート

【符号の説明】 １ 圧縮機 ２ 防振ゴム ３ 冷却用ファン ４ 圧縮機の端子ボックス

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 冷蔵庫の圧縮機を収納する機械室に圧縮
   機冷却用ファンを具えたものにおいて、上記冷蔵庫の制
   御用マイコンに、圧縮機の起動または停止より一定時間
   経過した冷却用ファンを駆動または停止する遅延タイマ
   ー機能を具備するとともに、外気温センサーからの検出
   値を上記制御用マイコンに導き、同制御用マイコンに予
   め設定された所定の設定値と比較し、上記検出値が上記
   設定値を上回った時に遅延タイマー機能を打ち切り、冷
   却用ファンを駆動することを特徴とする冷蔵庫の圧縮機
   冷却用ファンの制御装置。