JPH073510B2 - 顕微鏡用光学系アタツチメント - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は顕微鏡の対物レンズの前に装備する光学系アタ
ツチメントに関し、より詳しくは、物体を移動させるこ
となく当該物体の裏面、側面を観察することを可能にす
る顕微鏡用光学系アタツチメントに関するものである。

〔従来の技術〕

対物レンズと接眼レンズをもつ顕微鏡は一面を観察して
いる物体の反対面や側面を当該物体を動かさずに観察す
ること、つまり観察面からある程度離れた位置にある観
察面を物体を動かさずに観察することはできないし、そ
れを可能にするアタツチメントの類も無かつた。

〔発明が解決しようとする課題〕

本発明は、物体の異なつた部分を物体を移動させること
なく切換ミラーの簡単な移動操作で観察することを可能
とする新規な顕微鏡用光学系アタツチメントを提供する
ことを目的とするものである。

〔課題を解決するための手段〕

前記目的を達成するために本発明顕微鏡用光学系アタツ
チメントは、 リレーレンズ（１）と、フイールドレンズ（２）と、１
枚以上の切換ミラー（６）と、３枚以上の固定ミラー
（５）（５）′（５）″とよりなり、これ等ミラー
（５）（５）′（５）″（６）で方形の閉じた光路を形
成し、該切換ミラー（６）を顕微鏡（３）の光路上に置
き、該リレーレンズ（１）を第１の固定ミラー（５）と
第２の固定ミラー（５）′の間に置き、フイールドレン
ズ（２）を該切換ミラー（６）と第３の固定ミラー
（５）″の間に置き、且つ該リレーレンズ（１）の実像
面にフイールドレンズ（２）を配置し、このフイールド
レンズ（２）の実像面に焦点を合わせる状態で顕微鏡
（３）の対物レンズを位置させ、該切換ミラー（６）と
該第１の固定ミラー（５）の間に物体（４）を置き、該
切換ミラー（６）を光路から外れる範囲まで移動可能と
したものである。

また、該第２の固定ミラー（５）′と該第３の固定ミラ
ー（５）″の間で物体（４）の側方の光路上に第２の切
換ミラー（７）を置き、該第２の切換ミラー（７）と物
体（４）の間に第２のリレーレンズ（８）を置き、該第
２のリレーレンズ（８）の実像面にフイールドレンズ
（２）が位置するようにし、該第２の切換ミラー（７）
を該第２の固定ミラー（５）′と第３の固定ミラー
（５）″を通る光路から外れる範囲まで移動可能とした
ものである。

〔実施例〕および〔作用〕 第１図に示す第１実施例は第１および第３の固定ミラー
（５）（５″）を介して結ばれるリレーレンズ（１）の
実像面にフイールドレンズ（２）を位置させ、このフイ
ールドレンズ（２）の実像面に第１の切換ミラー（６）
を介して焦点を合わせる状態で顕微鏡（３）の対物レン
ズ（図示せず）を位置させたものである。

この第１実施例の第１の切換ミラー（６）は光路を外れ
る範囲（６）′まで移動可能となつていて、物体（４）
の上面を観察する場合には第１の切換ミラー（６）を
（６）′の位置まで移動させておいて直接上面を観察
し、物体（４）の下面を観察する場合には第１の切換ミ
ラー（６）を所定（６）の位置に位置させることによつ
て、リレーレンズ（１）、フイールドレンズ（２）、ミ
ラー（５）（５）″（６）を介して観察する。

また、第２図に示す第２実施例は第１実施例に側面観察
系を追加した構成であつて、物体（４）の側方に第２の
リレーレンズ（８）と第２の切換ミラー（７）を置き、
これ等第２のリレーレンズ（８）、第２の切換ミラー
（７）及び第３の固定ミラー（５）″と第１の切換ミラ
ー（６）によつて第１、２、３の固定ミラー（５）
（５）′（５）″及びリレーレンズ（１）及びフイール
ドレンズ（２）によつて構成される閉光路と同様な閉光
路を形成するようにしたものである。

この第２実施例の顕微鏡用光学系アタツチメントは、物
体（４）の上面を観察するときには第１切換ミラー
（６）を（６）′の位置まで移動させて直接物体（４）
の上面を観察し、物体（４）の下面を観察するときには
第１切換ミラー（６）をもとの位置（６）に戻し、第２
の切換ミラー（７）を（７）′の位置に移動することに
よつて第３の固定ミラー（５）″、第１リレーレンズ
（１）、第２の固定ミラー（５）′、第１の固定ミラー
（５）、第１の切換ミラー（６）を介して観察し、物体
（４）の側面を観察するときには第２の切換ミラー
（７）を（７）を位置に置き第１の切換ミラー（６）を
（６）の位置におくことによつて、第２リレーレンズ
（８）、第２の切換ミラー（７）、第３の固定ミラー
（５）″、第１の切換ミラー（６）を介して観察する。

尚、本発明の顕微鏡用光学系のアタツチメントは単眼顕
微鏡にも双眼顕微鏡にも双眼立体顕微鏡にも利用するこ
とができる。

〔発明の効果〕

本発明は前記のような構成であるので、物体を動かさず
に顕微鏡用光学系アタツチメント内の構成部品の配置を
変える操作をするだけで、物体の上面、裏面、側面を択
一的に観察することができる利便の効果を奏するもので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は第１実施例の構成図、第２図は第２実施例の構
成図である。 （１）（８）……リレーレンズ、（２）……フイールド
レンズ、（３）……顕微鏡、（４）……物体、（５）
（５）′（５）″……固定ミラー、（６）（７）……切
換ミラー。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】リレーレンズ（１）と、フイールドレンズ
   （２）と、１枚以上の切換ミラー（６）と、３枚以上の
   固定ミラー（５）（５）′（５）″とよりなり、これ等
   ミラー（５）（５）′（５）″（６）で方形の閉じた光
   路を形成し、該切換ミラー（６）を顕微鏡（３）の光路
   上に置き、該リレーレンズ（１）を第１の固定ミラー
   （５）と第２の固定ミラー（５）′の間に置き、フイー
   ルドレンズ（２）を該切換ミラー（６）と第３の固定ミ
   ラー（５）″の間に置き、且つ該リレーレンズ（１）の
   実像面にフイールドレンズ（２）を配置し、このフイー
   ルドレンズ（２）の実像面に焦点を合わせる状態で顕微
   鏡（３）の対物レンズを位置させ、該切換ミラー（６）
   と該第１の固定ミラー（５）の間に物体（４）を置き、
   該切換ミラー（６）を光路から外れる範囲まで移動可能
   としたことを特徴とする顕微鏡用光学系アタチメント。
2. 【請求項２】第２の固定ミラー（５）′と該第３の固定
   ミラー（５）″の間で物体（４）の側方の光路上に第２
   の切換ミラー（７）を置き、該第２の切換ミラー（７）
   と物体（４）の間に第２のリレーレンズ（８）を置き、
   該第２のリレーレンズ（８）の実像面にフイールドレン
   ズ（２）が位置するようにし、該第２の切換ミラー
   （７）を該第２の固定ミラー（５）′と第３の固定ミラ
   ー（５）″を通る光路から外れる範囲まで移動可能とし
   たことを特徴とする請求項１記載の顕微鏡用光学系アタ
   ツチメント。