JPH0735064U - 実用漢字斜線入練習紙 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】漢字の偏、旁等の構成をパターン化した基準線
を用紙又は台紙に描いておき、この用紙に直接書くか下
敷きとして上に白紙を載せて書くことによって、漢字を
バランス良く書けるようにするもので、用紙又は台紙に
形成した四角枠の大きさによって毛筆、鉛筆、ペン等の
漢字練習に使用できるようにする。 【構成】用紙又は台紙に四角枠１を一個又は複数個描
き、各々の四角枠１内を横方向に二分割する縦中心線
２、三分割する三分割縦線３並びに六分割する六分割縦
線４を描く。四角枠１内を上下に二分割する横中心線５
を、更に四角枠１内に複数の右上り斜線６を設ける。四
角枠１と縦中心線２と三分割縦線３とを他の六分割縦線
４等から識別する太線、異色の線等を描く。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、用紙又は台紙に、漢字の偏、旁等の構成を配分する基準線を描いて おくことによって、練習者がこの基準線によって漢字の練習を行えるようにした 実用漢字斜線入練習紙に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、漢字を練習するための方法として、手本を横に置いて、それに習いなが ら白紙に書く方法、手本の字体を下敷きとしてその上に白紙を載せ、この白紙に 写る字体に倣って書く方法等がある。

【０００３】 これらはいずれも、手本となる字体そのものに習って書く方法であるが、個々 の技術を習得できても、独自で書く段になって、漢字全体をバランス良く書くこ とは困難であった。

【０００４】 また図５に示すように、フェルト台に四角枠を六枠作り、その中心に＋印を付 けたものを下敷きとして用い、その上に白紙を載せて書く方法もあるが、この下 敷きでは、外枠と中心の基準位置を決めることができるだけであり、漢字の持つ 偏、旁等の配分、行書或は楷書における右上りの勾配等を習得するには不十分で あった。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、このような事情に鑑みて為されたもので、漢字の偏、旁等の構成を 配分した基準線を用紙又は台紙に描いておき、この用紙に直接書くか、下敷きと してその上に白紙を載せて書くことによって、漢字をバランス良く書けるように したもので、毛筆、鉛筆、ペン等の筆記具の種類に限定されずに漢字を練習する ことができるようにした実用漢字斜線入練習紙を提供することを目的とするもの である。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するために、本考案の実用漢字斜線入練習紙は、用紙又は台 紙に四角枠を一個又は複数個描き、夫々の四角枠内を横方向に二分割する縦中心 線と、三分割する三分割縦線と、六分割する六分割縦線とを描き、夫々の四角枠 内を上下に二分割する横中心線を描き、さらに夫々の四角枠内に複数の右上り斜 線を描き、前記四角枠と縦中心線と三分割縦線とを他の六分割縦線等から識別す る太線、異色の線等で描いたのである。

【０００７】 また、前記四角枠内の上端と下端とに、余裕枠を作る横線を描いておいてもよ い。

【０００８】

【作用】

上記の構成により、四角枠１によって漢字の外枠を規定し、漢字の偏、旁等の 構成によって縦中心線２、三分割縦線３、六分割縦線４、および横中心線５等の 基準線を描いてあるので、これらの基準線に従って練習することにより、配分の とれたバランスの良い漢字を書くことができる。

【０００９】 さらに、漢字の個々の横線に勾配をつける場合、これを右上り斜線６を基準と して容易に書くことができる。

【００１０】 上記の基準線入りの四角枠１を用紙に描いたとき、漢字の練習を直接この用紙 に行うことができ、また台紙に描いたとき、この台紙を下敷きとして、その上に 白紙を載せ、一枚の台紙で何枚でも練習することができる。

【００１１】 また、四角枠１内の上端と下端に余裕枠８を作る横線７を描いておけば、一枚 の用紙又は台紙に四角枠１を複数配列した場合、一つの四角枠１に書いた漢字が 上下にはみ出したときでも、このはみ出しを余裕枠８内に納めることができ、次 の漢字の練習の邪魔にならないのである。

【００１２】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面を参照しながら説明する。

【００１３】 図１は本考案による実用漢字斜線入練習紙の平面図である。図２(a) 乃至(c) は本考案による実用漢字斜線入練習紙の個々の基準線を示す平面図である。図３ は本考案による実用漢字斜線入練習紙を用いた練習例である。図４は漢字の構成 をパターン化した説明図である。

【００１４】 図４に種々の漢字が記してある。これらの漢字は、偏と旁の構成配分が異なる 漢字の一例である。「貴」の漢字の場合、偏と旁に分割されず、縦領域が一塊の パターンとして分析できる。同様にして「則」の漢字は偏と旁で縦領域を二分割 することができ、「樹」の漢字は旁をさらに二分して縦領域全体を三分割するこ とができ、「優」の漢字は縦領域が偏で３分の１に分割され、旁で３分の２に分 割されるものである。このようにして、ほとんどの漢字はこれらの４パターンに 分析することができる。

【００１５】 従って、外枠を四角枠１として、その領域内を上記に従って分割すると、図２ (a) に示すように、四角枠１内を横方向に二分割する縦中心線２と、三分割する 二つの三分割縦線３、３とを描くことができる。これらは、図２(b) に示すよう に、四角枠１内を横方向に六分割する５本の六分割縦線４、４…のうち中心の三 本線に当たり、これらのうち、四角枠１と中心の三本線である縦中心線２と三分 割縦線３、３とを他の基準線と識別する目的で、太線や他と異なる色の線等によ って区別するようにしてある。

【００１６】 また、漢字の上下配分のための基準線を図２(a) 乃至(c) に示す横中心線５に よって描いてある。

【００１７】 さらに、行書又は楷書を書くく際に、漢字の個々の横線に勾配をつける目的で 、その基準線として、複数の右上り斜線６、６…を描いてある。

【００１８】 なお、この右上り斜線６は、図２(c) においては、四角枠１内を、後述する余 裕枠８、８を除いて、上下に７等分する６本の線で描いてあるが、必ずしもこれ に限定すべきものではない。

【００１９】 また、個々の右上り斜線６の勾配角は、楷書の場合２°、行書の場合８°とす るのが適当と思われるが、そのほかに適宜の角度に設定してもよい。

【００２０】 図２(a) 乃至(c) に示す四角枠１内の上端付近と下端付近に夫々描いた横線７ 、７は、四角枠１内の上端と下端に余裕枠８を作るためのもので、一枚の用紙に 複数の四角枠１を配列する場合、上下の四角枠１、１内に書いた漢字にはみ出し があっても、この余裕枠８に納めることができる。

【００２１】 上記の各基準線は、実線のほか点線等で描くこともでき、四角枠２と縦中心線 ２と三分割縦線３とが他の基準線と識別し得るようにすればよく、図３には右上 り斜線６と六分割縦線４と横線７を点線で描き、四角枠１を縦中心線２と三分割 縦線３と横中心線５よりも太線で描いた例が示してある。

【００２２】 上記のような漢字の構成のパターン化によって、図２(c) のような基準線を描 くことができる。このような基準線を描いた四角枠１を一枚の用紙又は台紙に複 数個描くと図１に示すものができる。ただし、一枚の用紙又は台紙に形成する四 角枠１の個数は、練習する筆記具（毛筆、鉛筆、ボールペン、万年筆等）の種類 又は漢字の大きさによって適宜に決めればよい。

【００２３】 図３に上記の４パターンにあたる「島」「浜」「街」「放」の漢字を毛筆によ って書いた実際例が示してある。この図に示すように、夫々の基準線に従って右 上りの行書を容易にバランス良く書くことができ、この他に楷書による漢字は勿 論、平仮名の練習にも適用することができる。

【００２４】 また、上記の基準線を用紙に描いた場合、練習の際には、この用紙に漢字を直 接書くことができ、また台紙に描いた場合、この台紙を下敷きにして、上に白紙 を載せるようにすれば、一枚の台紙で何度でも練習することができる。

【００２５】 本考案の実用漢字斜線入練習紙を毛筆の下敷きとして使用する場合、台紙の材 料としてはフェルトを使用するのが最も適するものである。

【００２６】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案の実用漢字斜線入練習紙は、毛筆、鉛筆、ボール ペン、万年筆等のあらゆる筆記具を用いた漢字練習に適するもので、漢字の偏、 旁等の構成によってパターン化された種々の基準線を用紙又は台紙に描いてある ので、これらの基準線に従って漢字を配分良く書くことができ、バランスの良い 漢字練習を手軽に行うことができるのである。

【００２７】 また、右上り斜線を基準として漢字の個々の横線に勾配をつけて書くことも容 易にできる。

【００２８】 本考案の実用漢字斜線入練習紙を用紙につくった場合、漢字の練習を直接この 用紙に行うことができ、また台紙につくった場合、この台紙を下敷きとして、そ の上に白紙を載せ、一枚の台紙で何枚でも練習することができる。

【００２９】 また、一枚の用紙又は台紙に四角枠を複数配列した場合、漢字が上下にはみ出 したときでも、このはみ出しを上下の余裕枠に納めることができ、次の漢字練習 の邪魔にならないようにすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本考案による実用漢字斜線入練習紙の平
面図である。

【図２】図２(a) 乃至(c) は本考案による実用漢字斜線
入練習紙の個々の基準線を示す平面図である。

【図３】図３は本考案による実用漢字斜線入練習紙を用
いた練習例である。

【図４】図４は漢字の構成をパターン化した説明図であ
る。

【図５】図５は、従来の下敷きの平面図である。

【符合の説明】

１…四角枠、２…縦中心線、３…三分割縦線、４…六分
割縦線、５…横中心線、６…右上り斜線、７…余裕枠の
ための横線、８…余裕枠。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】用紙又は台紙に四角枠１を一個又は複数個
   描き、夫々の四角枠１内を横方向に二分割する縦中心線
   ２と、三分割する三分割縦線３、３と、六分割する六分
   割縦線４、４とを描き、夫々の四角枠１内を上下に二分
   割する横中心線５を描き、さらに夫々の四角枠１内に複
   数の右上り斜線６、６…を描き、前記四角枠１と縦中心
   線２と三分割縦線３とを他の六分割縦線４等から識別す
   る太線、異色の線等で描いたことを特徴とする実用漢字
   斜線入練習紙。
2. 【請求項２】前記四角枠１内の上端と下端とに、余裕枠
   ８、８を作る横線７、７を描いたことを特徴とする請求
   項１記載の実用漢字斜線入練習紙。