JPH073475A - 塩化銅エッチング廃液の再生利用方法及び装置 - Google Patents

塩化銅エッチング廃液の再生利用方法及び装置

Info

Publication number
JPH073475A
JPH073475A JP4141449A JP14144992A JPH073475A JP H073475 A JPH073475 A JP H073475A JP 4141449 A JP4141449 A JP 4141449A JP 14144992 A JP14144992 A JP 14144992A JP H073475 A JPH073475 A JP H073475A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
copper
waste liquid
hydrochloric acid
chloride etching
copper chloride
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP4141449A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3304397B2 (ja
Inventor
Tatsuya Uchida
達也 内田
Toshio Suemitsu
敏雄 末光
Tsuguhiko Hiratsuka
次彦 平塚
Kango Sakai
完五 酒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
CHEMI LIGHT KOGYO KK
Hitachi Chemical Techno Plant Ltd
Resonac Corp
Original Assignee
CHEMI LIGHT KOGYO KK
Hitachi Chemical Co Ltd
Hitachi Chemical Techno Plant Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by CHEMI LIGHT KOGYO KK, Hitachi Chemical Co Ltd, Hitachi Chemical Techno Plant Ltd filed Critical CHEMI LIGHT KOGYO KK
Priority to JP14144992A priority Critical patent/JP3304397B2/ja
Priority to SG1996007405A priority patent/SG49189A1/en
Priority to DE69310811T priority patent/DE69310811T2/de
Priority to EP93302202A priority patent/EP0574113B1/en
Priority to MYPI93000520A priority patent/MY124226A/en
Priority to CN93105459.1A priority patent/CN1032584C/zh
Publication of JPH073475A publication Critical patent/JPH073475A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3304397B2 publication Critical patent/JP3304397B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01GCOMPOUNDS CONTAINING METALS NOT COVERED BY SUBCLASSES C01D OR C01F
    • C01G3/00Compounds of copper
    • C01G3/02Oxides; Hydroxides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B7/00Halogens; Halogen acids
    • C01B7/01Chlorine; Hydrogen chloride
    • C01B7/03Preparation from chlorides
    • C01B7/035Preparation of hydrogen chloride from chlorides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23FNON-MECHANICAL REMOVAL OF METALLIC MATERIAL FROM SURFACE; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL; MULTI-STEP PROCESSES FOR SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL INVOLVING AT LEAST ONE PROCESS PROVIDED FOR IN CLASS C23 AND AT LEAST ONE PROCESS COVERED BY SUBCLASS C21D OR C22F OR CLASS C25
    • C23F1/00Etching metallic material by chemical means
    • C23F1/46Regeneration of etching compositions

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • ing And Chemical Polishing (AREA)
  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】プリント配線板製造で回路形成のための銅箔の
塩化銅エッチング工程で発生する塩化銅エッチング廃液
の再生処理を行うと同時に有価物を回収する。 【構成】塩化銅エッチング廃液を濃縮塔で濃縮し、濃縮
廃液を焙焼炉に噴霧し高温雰囲気で酸化銅と塩酸ガスに
加熱酸化分解する。次いで、この酸化銅と塩酸ガスの混
合ガスをサイクロン、冷却塔、電気集じん器に導き、酸
化銅を粉体とし回収しつつ分離高温排ガスを前記濃縮塔
に導く。濃縮塔で熱交換され低温化された塩酸ガスは、
塩酸回収塔で濃縮塩酸溶液として回収する。回収した酸
化銅粉は、このまま銅箔その他の原料素材とするか、電
気銅めっき液や無電解銅めっき液の原料液として再利用
し、塩酸回収塔で得られた塩酸溶液はエッチング工程で
再利用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばプリント配線板
製造工程の塩化銅エッチング液装置より排出される塩化
銅エッチング廃液の再生利用方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プリント配線板製造では、回路形成の工
程で銅箔がラミネートされた銅張積層板や予め無電解銅
めっきが施された基板を、塩化鉄や塩化銅溶液のエッチ
ング液で回路形成に不必要な部分を溶解、即ちエッチン
グすることが広く行われている。この際、銅の溶解に伴
うエッチング能力の低下を防ぐため、エッチング液の化
学的再生と濃度調整が必要で、添加薬剤による増量分が
エッチング装置よりエッチング廃液として排出される。
このエッチング廃液は、一般的にはエッチング液製造メ
ーカーや産業廃棄物処理会社により収集され、種々の方
式で再生されたり処理されている。
【0003】しかし、近年の廃液量の増大に伴い輸送事
情が年々悪化していることや、再生処理能力が限界に達
していることで再生・処理コストの急速な高騰を招き、
深刻な問題となっている。この対策としては、最早外部
への処理・再生を委託することは不可能で発生源にて処
理・再生を低コストで行うことが最良でそのための技術
開発が望まれている。
【0004】エッチング廃液の処理・再生技術として
は、塩化鉄エッチング廃液の置換法と、塩化銅エッチン
グ廃液の特開平02−254188号公報に見られる電
解処理法が挙げられる。置換法は、塩化鉄エッチング廃
液が塩化鉄、塩化銅の混合液であることで鉄と銅のイオ
ン化傾向を利用し、廃液中に鋼材料を投入し銅を鋼材上
に析出させるとともに塩化鉄エッチング液を得る方法で
ある。塩化銅エッチング廃液の電解処理法は、銅を陰極
上に析出させ金属銅として回収する方法である。一方、
鉄鋼酸洗廃液の処理法として、「流動焙焼法による鉄鋼
酸洗廃液の新処理法」(小尾達郎、大久保武彦、「鉄と
鋼」No,70、Vol14,1984)、特開昭63
−315519号公報に記載されているように、塩化鉄
廃液を焙焼し加熱酸化分解して酸化鉄粉と塩酸溶液を得
る方法がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】塩化鉄エッチング廃液
の置換法は需要以上の塩化鉄エッチング溶液を多量に生
じ、又生成する鉄−銅組成物はそれぞれが貴重な資源で
あるにもかかわらず分離が困難な低品位の廃棄物に近い
副生成物となっている。塩化銅エッチング廃液の電解処
理法は、陽極で同時に発生する塩素ガス発生の環境対策
が必要でかつ電析銅の陰極からの剥離回収に人手を要
し、自動化するためには多額の設備費を要する問題があ
る。又電析銅は、純度が高いといえども溶液中の微量成
分も含み再利用する際、精製に再びコストを要する問題
もある。更にこの電解法は銅除去後の再生液を再びエッ
チング液として利用できる長所はあるが、電解電力費が
大きく又、実際のエッチング装置との液管理を含めた円
滑な連動運転が困難と予想される。本発明は、環境安全
上問題のある塩化銅エッチング廃液を効率良く処理し、
塩化銅エッチング廃液から産業上有効な高品質の有価物
を得ることができる塩化銅エッチング廃液の再生利用方
法及び装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、銅の塩化銅エ
ッチング廃液を、高温雰囲気に曝して加熱酸化分解し、
銅の酸化物と塩酸を生成させ、それらを分離することを
特徴とするものである。 銅を塩化銅エッチング液でエ
ッチングする方法は、化学的方法であり、次式で示すよ
うに通常塩酸と過酸化水素の添加により、酸化能を再生
する。 (エッチング) Cu+CuCl2→ 2CuCl (1) (再生) 2CuCl+2HCl+H22→ 2CuCl2+2H2O (2) 即ち、銅1モルをエッチングすると塩化第二銅1モルと
水2モルが過剰となりエッチング装置より系へ排出され
る。実際には、エッチング装置は定常濃度で運転される
ため、装置下部のエッチング液循環タンク等からオーバ
ーフローする方式が一般的である。塩化銅エッチング廃
液は、通常塩化第二銅を20〜30重量%、塩酸3〜5
重量%、塩化第一銅を0.1〜0.3重量%含む。即
ち、この廃液には膨大な量の銅及び塩酸の有価資源を含
有しており、銅分は銅原材料に塩酸分は再生用塩酸とし
て再生利用可能であることを示している。
【0007】本発明は、この塩化銅エッチング廃液の再
生利用方法として、塩化銅エッチング廃液を焙焼する等
の加熱酸化分解反応により、銅の酸化物と塩酸を得るこ
とが可能であることを新たに見出したことによりなされ
たものである。即ち本発明は、塩化銅エッチング廃液の
再生利用方法として、加熱酸化分解反応を利用するとの
新たな着想と、その結果、銅の酸化物と塩酸を得ること
ができ、それらを工業的に利用することができることを
実験を積み重ねて確認したことに基づいてなされたもの
である。
【0008】塩化銅エッチング溶液を加熱酸化分解する
反応は次式が考えられる。 2CuCl+O2 → 2CuO+2Cl2 (3) 2Cl2+2H2O → 4HCl+O2 (4) (3)+(4) CuCl2+H2O → CuO+2HCl (5) 図2は、焼成温度と反応生成物の割合の関係を示すもの
で、本発明者らの試験結果では図2に示す如く酸化銅の
生成は略400℃で開始され、略550℃でほぼ全ての
塩化銅が酸化銅に酸化分解される。又、(5)式で得ら
れた塩酸ガスは、エッチング廃液中の含有水分の復水に
溶解し塩酸溶液となり再び(2)式に示される塩化銅エ
ッチング液の再生に利用することができる。
【0009】図1は本発明の一実施例を示すもので、プ
リント配線板製造工程中の塩化銅エッチング液装置より
排出される銅の塩化銅エッチング廃液の再生方法を説明
するフローチャートである。回路形成プロセスの一工程
である現像・エッチング・剥離工程中のエッチング装置
から排出される塩化銅エッチング廃液を、先ず濃縮塔に
定量的に投入し予備濃縮する。濃縮のための熱源は、後
段の焙焼炉で発生させた燃焼廃ガス中の熱エネルギーを
用いる。ガス→液は、直接向流接触でありエッチング廃
液中の水分を蒸発せしめエネルギーの有効利用を図るも
のである。
【0010】次いで、濃縮廃液は、濃縮塔底部より引き
抜き送液ポンプで焙焼炉上部より噴霧させる。焙焼炉
は、円筒形竪型炉が適当で下部より灯油やプロパンガス
等により熱風を発生させる。炉内温度は、400℃以上
好ましくは450℃以上更に好ましくは450〜550
℃とし燃焼のための空気量は、燃料燃焼用空気の他、式
(3)に従い十分な酸素存在下で運転する。焙焼炉で
は、下部からの上昇熱風と上部からの噴霧ノズルの液滴
が接触し、液滴中の塩酸及び水分は蒸発すると同時に塩
化銅は銅と塩素ガスに分解する。この際、銅は次第に粒
状に成長し一定粒径の流動層を形成しながら、お互いの
接触摩擦により微粒酸化銅及び微粉酸化銅が生成し熱風
流に同伴排出される。なお、炉体内部材質は、流速を均
一とするための整風用目皿を始め噴霧用ノズル、炉内壁
面を耐蝕性材料とすることは言うまでもない。なお、こ
の炉では、成長しすぎた酸化銅粒は、目皿を落下し最も
長径の酸化銅製品となる。
【0011】次いで、微粉酸化銅、塩素ガス、塩酸ガ
ス、水蒸気の混合ガスは、旋回流による重力式サイクロ
ンに流入し微粉酸化銅を静電気的に捕捉する電気集じん
機のためのガス冷却と焙焼炉燃焼空気の予熱作用をなす
ものである。焙焼炉、サイクロン、電気集じん機でほぼ
100%に近い酸化銅の捕捉が可能であるが、微かに流
出する未捕捉微粉酸化銅は、前述の濃縮塔の下部より流
入させ廃液と接触させ、更に廃液中に補足され再び焙焼
炉の加熱酸化分解作用を受けるため問題はない。次に濃
縮塔において熱を奪われた塩酸ガス、水蒸気混合ガス
は、次の塩酸回収塔に流入する。塩酸回収塔では、純水
を添加し塩酸ガス分圧を一定にすることにより略18%
の塩酸溶液を回収率98%以上で得ることができる。最
終的に補足できなかった塩酸ガスと非凝縮性ガスは、ガ
ス洗浄塔で水酸化ナトリウム等アルカリ溶液で中和し中
性の無害化された排水とする。以上の塩化銅エッチング
廃液の再生方法と設備でほぼ100%に近い回収率で塩
酸溶液と酸化銅が得られ、塩酸溶液はエッチング材へ循
環再利用され、酸化銅はプリント配線板製造に係わる諸
原料として有効に利用できる。塩化銅エッチング廃液を
高温雰囲気に曝すには、廃液を噴霧状にするだけでな
く、広い表面積を有する気−液接触材を利用する等の方
法も使用できる。高温雰囲気は、温度400℃以上で充
分な酸素存在の雰囲気が好ましい。
【0012】以上、プリント配線板製造のエッチング工
程で生ずる塩化銅エッチング廃液の再生利用法について
説明したが、本発明は、銅張積層板工程で生ずる銅張積
層板端部切断屑(切断耳)、不良の銅張積層板等の銅を
塩化銅エッチング液で処理した塩化銅エッチング廃液等
にも適用できる。なお、本発明で得られた銅の酸化物は
微細なため可溶薬品に対し極めて溶解性が良い特徴をも
つ。
【0013】銅の酸化物の有効な利用方法としては、先
ずプリント配線板の素材の一つである銅張積層板が挙げ
られる。これは、一般的に硫酸銅浴から電解銅箔を製造
し積層板にラミネートしたものであり、この硫酸銅浴の
補充銅源として本発明で得られた銅の酸化物を用いるこ
とができる。このことは、プリント配線板の電気めっき
工程で用いられる硫酸銅浴銅源と同様に用いることがで
きる。一方、プリント配線板の回路形成法として無電解
銅めっき法がある。この無電解銅めっき法は、一般的に
エチレンジアミン四酢酸、酒石酸カリウムナトリウム等
の銅と錯化合物を生成させホルムアルデヒド、次亜燐酸
ナトリウム、グリオキシル酸等の還元性物質を添加し銅
を化学的に析出し回路を形成するものである。本発明で
得られた銅の酸化物は、これらの錯化合物を容易に生成
することができ有用な補充銅源となる。更に本発明で得
られた銅の酸化物は、他希土類元素と混合焼成し超電導
体製品として、圧縮焼結加工することにより粉末治金製
品としても利用でき、又、水素炎等の還元反応を経て銅
ペースト材や金属銅素材としての応用分野をもつ。
【0014】
【実施例】塩化銅エッチング廃液20Kgをパイロット
プラントで本発明における加熱酸化分解を行った。結
果、図3に示す如くほぼ全量に近い酸化銅粉2.5Kg
と18%塩酸溶液16.4Kg及び希薄塩酸廃水9Kg
を得ることができた。図3は塩化銅エッチング廃液を再
生利用するフローと各工程の組成を示すものである。得
られた塩酸溶液は不純物もなく再び塩化銅エッチング液
の再生に充分な能力を発揮した。なお、18%以上の塩
酸溶液を得るためには、塩酸回収塔での純水添加量を減
ずれば良い。一方、得られた酸化銅は、塩素含有も極め
て微量で純度の高いものであった。比較的粒径の大きい
焙焼炉、サイクロンで得られた酸化銅粉は、所定の硫酸
溶液ですみやかに溶解し硫酸銅電気めっきや電解銅箔め
っきの母液として問題なく使用できた。また、電気集塵
機でえられた微細な酸化銅粉は、攪拌混合装置で水酸化
ナトリウム・エチレンジアミン四酢酸溶液で充分に溶解
させた後フィルターでろ過後無電解銅めっき液の母液と
した。この液を70℃に加温してしつつホルムアルデヒ
ド液を添加して、ステンレス板上に化学銅めっきができ
ることを確認した。さらに、得られた酸化銅粉はこのま
ま又は純水洗浄後乾燥して超電導体原料とすることは容
易に可能である。また、酸化銅を水素炎還元炉にて銅粉
とすることにより、導電性銅ペースト材や他バインダー
と混合、加成形することで粉末冶金製品への用途に利用
できる。
【0015】
【発明の効果】本発明は、環境保全に大きな問題となっ
ていた塩化銅エッチング廃液を効率良く処理し、廃液か
ら工業上利用できる有価物を回収することができる。具
体的には、例えば次の効果が達成される。 (1)加熱酸化分解でえられる塩酸は、ほぼ全量が塩化
銅エッチング液自身の再生に用いられ自社工場内でリサ
イクルシステムとして完結できる。 (2)本発明による再生利用方法は、置換法や電解法に
比較し効率に優れ極めて安価な費用であり、かつ維持管
理も容易である。又、加熱酸化分解設備は、ほぼ完全に
密閉化できるため環境保全上問題なく発生源対策として
万全を期すことができる。 (3)得られる銅の酸化物は、極めて品質の良い電解銅
箔、電気銅めっき、化学めっき、銅ペースト、超電導
体、粉末冶金等その他の銅素材、原料として有効利用で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の工程を示すフローチャート。
【図2】焼成温度と反応生成物の割合を示すグラフ。
【図3】実施例の工程を示すフローチャート。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年8月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 塩化銅エッチング廃液の再生利用方法
及び装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばプリント配線板
製造工程の塩化銅エッチング液装置より排出される塩化
銅エッチング廃液の再生利用方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プリント配線板製造では、回路形成の工
程で銅箔がラミネートされた銅張積層板や予め無電解銅
めっきが施された基板を、塩化鉄や塩化銅溶液のエッチ
ング液で回路形成に不必要な部分を溶解、即ちエッチン
グすることが広く行われている。この際、銅の溶解に伴
うエッチング能力の低下を防ぐため、エッチング液の化
学的再生と濃度調整が必要で、添加薬剤による増量分が
エッチング装置よりエッチング廃液として排出される。
このエッチング廃液は、一般的にはエッチング液製造メ
ーカーや産業廃棄物処理会社により収集され、種々の方
式で再生されたり処理されている。
【0003】しかし、近年の廃液量の増大に伴い輸送事
情が年々悪化していることや、再生処理能力が限界に達
していることで再生・処理コストの急速な高騰を招き、
深刻な問題となっている。この対策としては、最早外部
への処理・再生を委託することは不可能で発生源にて処
理・再生を低コストで行うことが最良でそのための技術
開発が望まれている。
【0004】エッチング廃液の処理・再生技術として
は、塩化鉄エッチング廃液の置換法と、塩化銅エッチン
グ廃液の特開平02−254188号公報に見られる電
解処理法が挙げられる。置換法は、塩化鉄エッチング廃
液が塩化鉄、塩化銅の混合液であることで鉄と銅のイオ
ン化傾向を利用し、廃液中に鋼材料を投入し銅を鋼材上
に析出させるとともに塩化鉄エッチング液を得る方法で
ある。塩化銅エッチング廃液の電解処理法は、銅を陰極
上に析出させ金属銅として回収する方法である。一方、
鉄鋼酸洗廃液の処理法として、「流動焙焼法による鉄鋼
酸洗廃液の新処理法」(小尾達郎、大久保武彦、「鉄と
鋼」No,70、Vol14,1984)、特開昭63
−315519号公報に記載されているように、塩化鉄
廃液を焙焼し加熱酸化分解して酸化鉄粉と塩酸溶液を得
る方法がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】塩化鉄エッチング廃液
の置換法は需要以上の塩化鉄エッチング溶液を多量に生
じ、又生成する鉄−銅組成物はそれぞれが貴重な資源で
あるにもかかわらず分離が困難な低品位の廃棄物に近い
副生成物となっている。塩化銅エッチング廃液の電解処
理法は、陽極で同時に発生する塩素ガス発生の環境対策
が必要でかつ電析銅の陰極からの剥離回収に人手を要
し、自動化するためには多額の設備費を要する問題があ
る。又電析銅は、純度が高いといえども溶液中の微量成
分も含み再利用する際、精製に再びコストを要する問題
もある。更にこの電解法は銅除去後の再生液を再びエッ
チング液として利用できる長所はあるが、電解電力費が
大きく又、実際のエッチング装置との液管理を含めた円
滑な連動運転が困難と予想される。本発明は、環境安全
上問題のある塩化銅エッチング廃液を効率良く処理し、
塩化銅エッチング廃液から産業上有効な高品質の有価物
を得ることができる塩化銅エッチング廃液の再生利用方
法及び装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、銅の塩化銅エ
ッチング廃液を、高温雰囲気に曝して加熱酸化分解し、
銅の酸化物と塩酸を生成させ、それらを分離することを
特徴とするものである。 銅を塩化銅エッチング液でエ
ッチングする方法は、化学的方法であり、次式で示すよ
うに通常塩酸と過酸化水素の添加により、酸化銅を再生
する。 (エッチング) Cu+CuCl2→ 2CuCl (1) (再生) 2CuCl+2HCl+H22→ 2CuCl2+2H2O (2) 即ち、銅1モルをエッチングすると塩化第二銅1モルと
水2モルが過剰となりエッチング装置より系外へ排出さ
れる。実際には、エッチング装置は定常濃度で運転され
るため、装置下部のエッチング液循環タンク等からオー
バーフローする方式が一般的である。塩化銅エッチング
廃液は、通常塩化第二銅を20〜30重量%、塩酸3〜
5重量%、塩化第一銅を0.1〜0.3重量%含む。即
ち、この廃液には膨大な量の銅及び塩酸の有価資源を含
有しており、銅分は銅原材料に塩酸分は再生用塩酸とし
て再生利用可能であることを示している。
【0007】本発明は、この塩化銅エッチング廃液の再
生利用方法として、塩化銅エッチング廃液を焙焼する等
の加熱酸化分解反応により、銅の酸化物と塩酸を得るこ
とが可能であることを新たに見出したことによりなされ
たものである。即ち本発明は、塩化銅エッチング廃液の
再生利用方法として、加熱酸化分解反応を利用するとの
新たな着想と、その結果、銅の酸化物と塩酸を得ること
ができ、それらを工業的に利用することができることを
実験を積み重ねて確認したことに基づいてなされたもの
である。
【0008】塩化銅エッチング溶液を加熱酸化分解する
反応は次式が考えられる。 CuCl2+H2O → CuO+2HCl (3) 図2は、焼成温度と反応生成物の割合の関係を示すもの
で、本発明者らの試験結果では図2に示す如く酸化銅の
生成は略400℃で開始され、略550℃でほぼ全ての
塩化銅が酸化銅に酸化分解される。又、(3)式で得ら
れた塩化水素ガスは、吸収塔で塩酸となり再び(2)式
に示される塩化銅エッチング液の再生に利用することが
できる。
【0009】図1は本発明の一実施例を示すもので、プ
リント配線板製造工程中の塩化銅エッチング液装置より
排出される銅の塩化銅エッチング廃液の再生方法を説明
するフローチャートである。回路形成プロセスの一工程
である現像・エッチング・剥離工程中のエッチング装置
から排出される塩化銅エッチング廃液を、先ず濃縮塔に
定量的に投入し予備濃縮する。濃縮のための熱源は、後
段の焙焼炉で発生させた燃焼廃ガスの排熱を利用する。
ガス→液は、直接向流接触でありエッチング廃液中の水
分を蒸発せしめエネルギーの有効利用を図るものであ
る。
【0010】次いで、濃縮廃液は、濃縮塔底部より引き
抜き送液ポンプで焙焼炉上部より噴霧させる。焙焼炉
は、円筒形竪型炉が適当で片方より灯油やプロパンガス
等により発生させた熱風を送風する。炉内温度は、40
0℃以上好ましくは450℃以上更に好ましくは450
〜600℃とし燃焼のための空気量は、燃料燃焼用空気
の他、十分な酸素存在下で運転する。焙焼炉では、下部
からの上昇熱風と上部からの噴霧ノズルの液滴が接触
し、液滴中の塩酸及び水分は蒸発すると同時に塩化銅は
酸化銅と塩化水素ガスに分解する。この際、酸化銅は次
第に粒状に成長し一定粒径の流動層を形成しながら、お
互いの接触摩擦により微粒酸化銅及び微粉酸化銅が生成
し熱風流に同伴排出される。なお、炉体内部材質は、流
速を均一とするための整風用目皿を始め噴霧用ノズル、
炉内壁面を耐蝕性材料とすることは言うまでもない。
【0011】次いで、排出された酸化銅は、旋回流によ
る重力式サイクロンに流入し、電気集じん機でほぼ10
0%に近い酸化銅の捕捉が可能である。微かに流出する
未捕捉微粉酸化銅は、前述の濃縮塔の下部より流入させ
廃液と接触させ、更に廃液中に補足され再び焙焼炉の加
熱酸化分解作用を受けるため問題はない。次に濃縮塔に
おいて熱を奪われた塩酸ガス、水蒸気混合ガスは、次の
塩酸回収塔に流入する。塩酸回収塔では、純水を添加し
塩化水素ガス分圧を一定にすることにより18%以上の
塩酸溶液を回収率98%以上で得ることができる。最終
的に補足できなかった塩酸ガスと非凝縮性ガスは、ガス
洗浄塔で水酸化ナトリウム等アルカリ溶液で中和し中性
の無害化された排水とする。以上の塩化銅エッチング廃
液の再生方法と設備でほぼ100%に近い回収率で塩酸
溶液と酸化銅が得られ、塩酸溶液はエッチング材へ循環
再利用され、酸化銅はプリント配線板製造に係わる諸原
料として有効に利用できる。塩化銅エッチング廃液を高
温雰囲気に曝すには、廃液を噴霧状にするだけでなく、
広い表面積を有する気−液接触材を利用する等の方法も
使用できる。高温雰囲気は、温度400℃以上で充分な
酸素存在の雰囲気が好ましい。
【0012】以上、プリント配線板製造のエッチング工
程で生ずる塩化銅エッチング廃液の再生利用法について
説明したが、本発明は、銅張積層板工程で生ずる銅張積
層板端部切断屑(切断耳)、不良の銅張積層板等の銅を
塩化銅エッチング液で処理した塩化銅エッチング廃液等
にも適用できる。なお、本発明で得られた銅の酸化物は
微細なため可溶薬品に対し極めて溶解性が良い特徴をも
つ。
【0013】銅の酸化物の有効な利用方法としては、先
ずプリント配線板の素材の一つである銅張積層板が挙げ
られる。これは、一般的に硫酸銅浴から電解銅箔を製造
し積層板にラミネートしたものであり、この硫酸銅浴の
補充銅源として本発明で得られた銅の酸化物を用いるこ
とができる。このことは、プリント配線板の電気めっき
工程で用いられる硫酸銅浴銅源と同様に用いることがで
きる。一方、プリント配線板の回路形成法として無電解
銅めっき法がある。この無電解銅めっき法は、一般的に
エチレンジアミン四酢酸、酒石酸カリウムナトリウム等
の銅と錯化合物を生成させホルムアルデヒド、次亜燐酸
ナトリウム、グリオキシル酸等の還元性物質を添加し銅
を化学的に析出し回路を形成するものである。本発明で
得られた銅の酸化物は、これらの錯化合物を容易に生成
することができ有用な補充銅源となる。更に本発明で得
られた銅の酸化物は、他希土類元素と混合焼成し超電導
体製品として、圧縮焼結加工することにより粉末治金製
品としても利用でき、又、水素炎等の還元反応を経て銅
ペースト材や金属銅素材としての応用分野をもつ。
【0014】
【実施例】塩化銅エッチング廃液20Kgをパイロット
プラントで本発明における加熱酸化分解を行った。結
果、図3に示す如くほぼ全量に近い酸化銅粉2.5Kg
と18%塩酸溶液16.4Kg及び希薄塩酸廃水9Kg
を得ることができた。図3は塩化銅エッチング廃液を再
生利用するフローと各工程の組成を示すものである。得
られた塩酸溶液は不純物もなく再び塩化銅エッチング液
の再生に充分な能力を発揮した。一方、得られた酸化銅
は、塩素含有も極めて微量で純度の高いものであった。
比較的粒径の大きい焙焼炉、サイクロンで得られた酸化
銅粉は、所定の硫酸溶液ですみやかに溶解し硫酸銅電気
めっきや電解銅箔めっきの母液として問題なく使用でき
た。また、電気集塵機でえられた微細な酸化銅粉は、攪
拌混合装置で水酸化ナトリウム・エチレンジアミン四酢
酸溶液で充分に溶解させた後フィルターでろ過後無電解
銅めっき液の母液とした。この液を70℃に加温してし
つつホルムアルデヒド液を添加して、ステンレス板上に
化学銅めっきができることを確認した。さらに、得られ
た酸化銅粉はこのまま又は純水洗浄後乾燥して超電導体
原料とすることは容易に可能である。また、酸化銅を水
素炎還元炉にて銅粉とすることにより、導電性銅ペース
ト材や他バインダーと混合、加成形することで粉末冶金
製品への用途に利用できる。
【0015】
【発明の効果】本発明は、環境保全に大きな問題となっ
ていた塩化銅エッチング廃液を効率良く処理し、廃液か
ら工業上利用できる有価物を回収することができる。具
体的には、例えば次の効果が達成される。 (1)加熱酸化分解でえられる塩酸は、ほぼ全量が塩化
銅エッチング液自身の再生に用いられ自社工場内でリサ
イクルシステムとして完結できる。 (2)本発明による再生利用方法は、置換法や電解法に
比較し効率に優れ極めて安価な費用であり、かつ維持管
理も容易である。又、加熱酸化分解設備は減圧操業によ
り、環境保全上問題なく発生源対策として万全を期すこ
とができる。 (3)得られる銅の酸化物は、極めて品質の良い電解銅
箔、電気銅めっき、化学めっき、銅ペースト、超電導
体、粉末冶金等その他の銅素材、原料として有効利用で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の工程を示すフローチャート。
【図2】焼成温度と反応生成物の割合を示すグラフ。
【図3】実施例の工程を示すフローチャート。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年9月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 塩化銅エッチング廃液の再生利用方法
及び装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばプリント配線板
製造工程の塩化銅エッチング液装置より排出される塩化
銅エッチング廃液の再生利用方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プリント配線板製造では、回路形成の工
程で銅箔がラミネートされた銅張積層板や予め無電解銅
めっきが施された基板を、塩化鉄や塩化銅溶液のエッチ
ング液で回路形成に不必要な部分を溶解、即ちエッチン
グすることが広く行われている。この際、銅の溶解に伴
うエッチング能力の低下を防ぐため、エッチング液の化
学的再生と濃度調整が必要で、添加薬剤による増量分が
エッチング装置よりエッチング廃液として排出される。
このエッチング廃液は、一般的にはエッチング液製造メ
ーカーや産業廃棄物処理会社により収集され、種々の方
式で再生されたり処理されている。
【0003】しかし、近年の廃液量の増大に伴い輸送事
情が年々悪化していることや、再生処理能力が限界に達
していることで再生・処理コストの急速な高騰を招き、
深刻な問題となっている。この対策としては、最早外部
への処理・再生を委託することは不可能で発生源にて処
理・再生を低コストで行うことが最良でそのための技術
開発が望まれている。
【0004】エッチング廃液の処理・再生技術として
は、塩化鉄エッチング廃液の置換法と、塩化銅エッチン
グ廃液の特開平02−254188号公報に見られる電
解処理法が挙げられる。置換法は、塩化鉄エッチング廃
液が塩化鉄、塩化銅の混合液であることで鉄と銅のイオ
ン化傾向を利用し、廃液中に鋼材料を投入し銅を鋼材上
に析出させるとともに塩化鉄エッチング液を得る方法で
ある。塩化銅エッチング廃液の電解処理法は、銅を陰極
上に析出させ金属銅として回収する方法である。一方、
鉄鋼酸洗廃液の処理法として、「流動焙焼法による鉄鋼
酸洗廃液の新処理法」(小尾達郎、大久保武彦、「鉄と
鋼」No,70、Vol14,1984)、特開昭63
−315519号公報に記載されているように、塩化鉄
廃液を焙焼し加熱酸化分解して酸化鉄粉と塩酸溶液を得
る方法がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】塩化鉄エッチング廃液
の置換法は需要以上の塩化鉄エッチング溶液を多量に生
じ、又生成する鉄−銅組成物はそれぞれが貴重な資源で
あるにもかかわらず分離が困難な低品位の廃棄物に近い
副生成物となっている。塩化銅エッチング廃液の電解処
理法は、陽極で同時に発生する塩素ガス発生の環境対策
が必要でかつ電析銅の陰極からの剥離回収に人手を要
し、自動化するためには多額の設備費を要する問題があ
る。又電析銅は、純度が高いといえども溶液中の微量成
分も含み再利用する際、精製に再びコストを要する問題
もある。更にこの電解法は銅除去後の再生液を再びエッ
チング液として利用できる長所はあるが、電解電力費が
大きく又、実際のエッチング装置との液管理を含めた円
滑な連動運転が困難と予想される。本発明は、環境安全
上問題のある塩化銅エッチング廃液を効率良く処理し、
塩化銅エッチング廃液から産業上有効な高品質の有価物
を得ることができる塩化銅エッチング廃液の再生利用方
法及び装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、銅の塩化銅エ
ッチング廃液を、高温雰囲気に曝して加熱酸化分解し、
銅の酸化物と塩酸を生成させ、それらを分離することを
特徴とするものである。 銅を塩化銅エッチング液でエ
ッチングする方法は、化学的方法であり、次式で示すよ
うに通常塩酸と過酸化水素の添加により塩化銅を再生す
る。 (エッチング) Cu+CuCl2→ 2CuCl (1) (再生) 2CuCl+2HCl+H22→ 2CuCl2+2H2O (2) 即ち、銅1モルをエッチングすると塩化第二銅1モルと
水2モルが過剰となりエッチング装置より系外へ排出さ
れる。実際には、エッチング装置は定常濃度で運転され
るため、装置下部のエッチング液循環タンク等からオー
バーフローする方式が一般的である。塩化銅エッチング
廃液は、通常塩化第二銅を20〜30重量%、塩酸3〜
5重量%、塩化第一銅を0.1〜0.3重量%含む。即
ち、この廃液には膨大な量の銅及び塩酸の有価資源を含
有しており、銅分は銅原材料に塩酸分は再生用塩酸とし
て再生利用可能であることを示している。
【0007】本発明は、この塩化銅エッチング廃液の再
生利用方法として、塩化銅エッチング廃液を焙焼する等
の加熱酸化分解反応により、銅の酸化物と塩酸を得るこ
とが可能であることを新たに見出したことによりなされ
たものである。即ち本発明は、塩化銅エッチング廃液の
再生利用方法として、加熱酸化分解反応を利用するとの
新たな着想と、その結果、銅の酸化物と塩酸を得ること
ができ、それらを工業的に利用することができることを
実験を積み重ねて確認したことに基づいてなされたもの
である。
【0008】塩化銅エッチング溶液を加熱酸化分解する
反応は次式が考えられる。 CuCl2+H2O → CuO+2HCl (3) 図2は、焼成温度と反応生成物の割合の関係を示すもの
で、本発明者らの試験結果では図2に示す如く酸化銅の
生成は略400℃で開始され、略550℃でほぼ全ての
塩化銅が酸化銅に酸化分解される。又、(3)式で得ら
れた塩化水素ガスは、吸収塔で塩酸となり再び(2)式
に示される塩化銅エッチング液の再生に利用することが
できる。
【0009】図1は本発明の一実施例を示すもので、プ
リント配線板製造工程中の塩化銅エッチング液装置より
排出される銅の塩化銅エッチング廃液の再生方法を説明
するフローチャートである。回路形成プロセスの一工程
である現像・エッチング・剥離工程中のエッチング装置
から排出される塩化銅エッチング廃液を、先ず濃縮塔に
定量的に投入し予備濃縮する。濃縮のための熱源は、後
段の焙焼炉で発生させた燃焼廃ガスの排熱を利用する。
ガス→液は、直接向流接触でありエッチング廃液中の水
分を蒸発せしめエネルギーの有効利用を図るものであ
る。
【0010】次いで、濃縮廃液は、濃縮塔底部より引き
抜き送液ポンプで焙焼炉上部より噴霧させる。焙焼炉
は、円筒形竪型炉が適当で下方より灯油やプロパンガス
等により発生させた熱風を送風する。炉内温度は、45
0℃以上好ましくは500℃以上である。焙焼炉では、
下部からの上昇熱風と上部からの噴霧ノズルの液滴が接
触し、液滴中の塩酸及び水分は蒸発すると同時に塩化銅
は酸化銅と塩化水素ガスに分解する。この際、酸化銅の
一部は粒状に成長し一定粒径の流動層を形成しながら、
お互いの接触摩擦により微粒酸化銅及び微粉酸化銅が生
成し熱風流に同伴排出される。なお、炉体内部材質は、
流速を均一とするための整風用目皿を始め噴霧用ノズ
ル、炉内壁面を耐蝕性材料とすることは言うまでもな
い。
【0011】次いで、排出された酸化銅は、旋回流によ
るサイクロンに流入し、電気集じん機でほぼ100%に
近い酸化銅の捕捉が可能である。微かに流出する未捕捉
微粉酸化銅は、前述の濃縮塔の下部より流入させ廃液と
接触させ、更に廃液中に補足され再び焙焼炉の加熱酸化
分解作用を受けるため問題はない。次に濃縮塔において
熱を奪われた塩酸ガス、水蒸気混合ガスは、次の塩酸回
収塔に流入する。塩酸回収塔では、純水を添加し塩化水
素ガス分圧を一定にすることにより18%以上の塩酸溶
液を回収率98%以上で得ることができる。最終的に補
足できなかった塩酸ガスと非凝縮性ガスは、ガス洗浄塔
で水酸化ナトリウム等アルカリ溶液で中和洗浄される。
以上の塩化銅エッチング廃液の再生方法と設備でほぼ1
00%に近い回収率で塩酸溶液と酸化銅が得られ、塩酸
溶液はエッチング材へ循環再利用され、酸化銅はプリン
ト配線板製造に係わる諸原料として有効に利用できる。
塩化銅エッチング廃液を高温雰囲気に曝すには、廃液を
噴霧状にするだけでなく、広い表面積を有する気−液接
触材を利用する等の方法も使用できる。
【0012】以上、プリント配線板製造のエッチング工
程で生ずる塩化銅エッチング廃液の再生利用法について
説明したが、本発明は、銅張積層板工程で生ずる銅張積
層板端部切断屑(切断耳)、不良の銅張積層板等の銅を
塩化銅エッチング液で処理した塩化銅エッチング廃液等
にも適用できる。なお、本発明で得られた銅の酸化物は
微細なため可溶薬品に対し極めて溶解性が良い特徴をも
つ。
【0013】銅の酸化物の有効な利用方法としては、先
ずプリント配線板の素材の一つである銅張積層板が挙げ
られる。これは、一般的に硫酸銅浴から電解銅箔を製造
し積層板にラミネートしたものであり、この硫酸銅浴の
補充銅源として本発明で得られた銅の酸化物を用いるこ
とができる。このことは、プリント配線板の電気めっき
工程で用いられる硫酸銅浴銅源と同様に用いることがで
きる。一方、プリント配線板の回路形成法として無電解
銅めっき法がある。この無電解銅めっき法は、一般的に
エチレンジアミン四酢酸、酒石酸カリウムナトリウム等
の銅と錯化合物を生成させホルムアルデヒド、次亜燐酸
ナトリウム、グリオキシル酸等の還元性物質を添加し銅
を化学的に析出し回路を形成するものである。本発明で
得られた銅の酸化物は、これらの錯化合物を容易に生成
することができ有用な補充銅源となる。更に本発明で得
られた銅の酸化物は、他希土類元素と混合焼成し超電導
体製品として、圧縮焼結加工することにより粉末治金製
品としても利用でき、又、水素炎等の還元反応を経て銅
ペースト材や金属銅素材としての応用分野をもつ。
【0014】
【実施例】塩化銅エッチング廃液20Kgをパイロット
プラントで本発明における加熱酸化分解を行った。結
果、図3に示す如くほぼ全量に近い酸化銅粉2.5Kg
と18%塩酸溶液16.4Kgを得ることができた。図
3は塩化銅エッチング廃液を再生利用するフローと各工
程の組成を示すものである。得られた塩酸溶液は再び塩
化銅エッチング液の再生に充分な能力を発揮した。一
方、得られた酸化銅は高純度のものであった。比較的粒
径の大きい焙焼炉、サイクロンで得られた酸化銅粉は、
所定の硫酸溶液ですみやかに溶解し硫酸銅電気めっきや
電解銅箔めっきの母液として問題なく使用できた。ま
た、電気集塵機でえられた微細な酸化銅粉は、攪拌混合
装置で水酸化ナトリウム・エチレンジアミン四酢酸溶液
で充分に溶解させた後フィルターでろ過後無電解銅めっ
き液の母液とした。この液を70℃に加温してしつつホ
ルムアルデヒド液を添加して、ステンレス板上に化学銅
めっきができることを確認した。さらに、得られた酸化
銅粉はこのまま又は純水洗浄後乾燥して超電導体原料と
することは容易に可能である。また、酸化銅を水素炎還
元炉にて銅粉とすることにより、導電性銅ペースト材や
他バインダーと混合、加成形することで粉末冶金製品へ
の用途に利用できる。
【0015】
【発明の効果】本発明は、環境保全に大きな問題となっ
ていた塩化銅エッチング廃液を効率良く処理し、廃液か
ら工業上利用できる有価物を回収することができる。具
体的には、例えば次の効果が達成される。 (1)加熱酸化分解でえられる塩酸は、ほぼ全量が塩化
銅エッチング液自身の再生に用いられ自社工場内でリサ
イクルシステムとして完結できる。 (2)本発明による再生利用方法は、置換法や電解法に
比較し効率に優れ極めて安価な費用であり、かつ維持管
理も容易である。又、加熱酸化分解設備は減圧操業によ
り、環境保全上問題なく発生源対策として万全を期すこ
とができる。 (3)得られる銅の酸化物は、極めて品質の良い電解銅
箔、電気銅めっき、化学めっき、銅ペースト、超電導
体、粉末冶金等その他の銅素材、原料として有効利用で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の工程を示すフローチャート。
【図2】焼成温度と反応生成物の割合を示すグラフ。
【図3】実施例の工程を示すフローチャート。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 末光 敏雄 東京都千代田区神田駿河台三丁目1番地2 日立化成テクノプラント株式会社内 (72)発明者 平塚 次彦 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化成 工業株式会社下館工場内 (72)発明者 酒井 完五 神奈川県横浜市緑区奈良町2864−3 モア クレスト玉川学園3−613

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銅の塩化銅エッチング廃液を、高温雰囲
    気に曝して加熱酸化分解し、銅の酸化物と塩酸を生成さ
    せ、それらを分離することを特徴とする塩化銅エッチン
    グ廃液の再生利用方法。
  2. 【請求項2】 塩化銅エッチング廃液を、噴霧状にして
    400℃以上、酸素存在の雰囲気中で焙焼する請求項1
    記載の塩化銅エッチング廃液の再生利用方法。
  3. 【請求項3】 銅を塩化銅エッチング液でエッチングす
    る工程で生ずる塩化銅エッチング廃液を、高温雰囲気に
    曝して加熱酸化分解し、銅の酸化物と塩酸を生成させ、
    銅の酸化物を回収すると共に塩酸を塩化銅エッチング液
    の再生に循環利用するように構成した塩化銅エッチング
    廃液の再生利用装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の加熱酸化分解のための装
    置が、濃縮塔、焙焼炉、サイクロン、冷却塔、電気集塵
    機、塩酸回収塔、ガス洗浄塔の一連の装置よりなる塩化
    銅エッチング廃液の再生利用装置。
JP14144992A 1992-06-02 1992-06-02 塩化銅エッチング廃液の再生利用方法及び装置 Expired - Lifetime JP3304397B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14144992A JP3304397B2 (ja) 1992-06-02 1992-06-02 塩化銅エッチング廃液の再生利用方法及び装置
SG1996007405A SG49189A1 (en) 1992-06-02 1993-03-23 Process and apparatus for treating copper chloride etching waste liquor
DE69310811T DE69310811T2 (de) 1992-06-02 1993-03-23 Verfahren und Einrichtung zur Behandlung von Kupferchlorid enthaltender Ätzlösung
EP93302202A EP0574113B1 (en) 1992-06-02 1993-03-23 Process and apparatus for treating copper chloride etching waste liquor
MYPI93000520A MY124226A (en) 1992-06-02 1993-03-23 Process and apparatus for treating copper chloride etching waste liquor
CN93105459.1A CN1032584C (zh) 1992-06-02 1993-05-03 处理氯化铜蚀刻废液的方法和设备

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14144992A JP3304397B2 (ja) 1992-06-02 1992-06-02 塩化銅エッチング廃液の再生利用方法及び装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH073475A true JPH073475A (ja) 1995-01-06
JP3304397B2 JP3304397B2 (ja) 2002-07-22

Family

ID=15292182

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14144992A Expired - Lifetime JP3304397B2 (ja) 1992-06-02 1992-06-02 塩化銅エッチング廃液の再生利用方法及び装置

Country Status (6)

Country Link
EP (1) EP0574113B1 (ja)
JP (1) JP3304397B2 (ja)
CN (1) CN1032584C (ja)
DE (1) DE69310811T2 (ja)
MY (1) MY124226A (ja)
SG (1) SG49189A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100430146B1 (ko) * 2002-02-26 2004-05-03 한국생산기술연구원 폐수내 유가금속 회수처리용 사이클론 전해장치
KR20150144451A (ko) * 2014-06-16 2015-12-28 (주)화백엔지니어링 염화동 폐액을 이용한 산화동 분말 제조장치

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100378014C (zh) * 2005-02-03 2008-04-02 黄伟君 污水处理及资源回收的系统和方法
CN100402442C (zh) * 2005-11-17 2008-07-16 常州市裕和金属材料有限公司 一种酸性蚀刻废液的高效环保处理方法
CN100395186C (zh) * 2006-07-31 2008-06-18 阮玉根 用线路板蚀刻废液生产氧氯化铜的方法
CN104591255A (zh) * 2013-10-31 2015-05-06 孙立 一种利用氯化铜蚀刻废液制备微米级氧化铜的方法
EP2927347A1 (en) * 2014-04-01 2015-10-07 Sigma Engineering Ab Oxidation of copper in a copper etching solution by the use of oxygen and/or air as an oxidizing agent

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100430146B1 (ko) * 2002-02-26 2004-05-03 한국생산기술연구원 폐수내 유가금속 회수처리용 사이클론 전해장치
KR20150144451A (ko) * 2014-06-16 2015-12-28 (주)화백엔지니어링 염화동 폐액을 이용한 산화동 분말 제조장치

Also Published As

Publication number Publication date
CN1082511A (zh) 1994-02-23
CN1032584C (zh) 1996-08-21
EP0574113B1 (en) 1997-05-21
DE69310811T2 (de) 1998-01-22
JP3304397B2 (ja) 2002-07-22
EP0574113A1 (en) 1993-12-15
SG49189A1 (en) 1998-05-18
DE69310811D1 (de) 1997-06-26
MY124226A (en) 2006-06-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7175819B2 (en) Regeneration of cupric etchants and recovery of copper sulfate
EP2486161B1 (en) Hydrometalurgical process for recovering metals from waste material
RU2119973C1 (ru) Способ обработки травильного средства (варианты)
CN112708885A (zh) 一种蚀铜废硝酸资源化回用方法及系统
JP3304397B2 (ja) 塩化銅エッチング廃液の再生利用方法及び装置
CN112323097B (zh) 一种锌氨络合耦合过硫酸盐高级氧化技术脱除烟气中二氧化硫的方法及系统
JP2010046653A (ja) 廃液処理方法
AU608969B2 (en) Process for etching copper with ammoniacal etchant solution and reconditioning the used etchant solution
JP4688399B2 (ja) 鉄塩酸処理廃液から塩酸を回収する方法
KR100432551B1 (ko) 폐산의열적재생방법
US3600244A (en) Process of etching metal with recovery or regeneration and recycling
JP2004299974A (ja) 高純度易溶解性酸化銅の製造方法、高純度易溶解性酸化銅、銅メッキ材料及び銅メッキ方法
KR101313844B1 (ko) 동폐액으로부터 동 도금 재료용 및 고품위 산화동을 제조하는 방법
US4406696A (en) Process for recovering of metals from solutions of metal salts
JPH0733435A (ja) 銅を含む廃材から銅を分離回収する方法
CN116002746A (zh) 铜氯化物的转化方法
CN106517116A (zh) 一种工业废硝酸的综合利用工艺
US4041142A (en) Method for removing sulfur oxide from waste gases and recovering elemental sulfur
JP2006176353A (ja) 銅エッチング廃液から塩酸及び銅を回収する方法
JP2006063381A (ja) 貴金属を含む廃液から貴金属回収方法
CN108526490A (zh) 一种用氯化铜或氯化亚铜生产金属铜粉的方法
JP3536787B2 (ja) 塩酸および塩化銅含有水溶液中の銅の回収方法
Fujita et al. Copper recycling technology from alkaline etchant
CN212955280U (zh) 废电路板、铜精矿联合冶炼回收废电路板中贵金属的装置
CN115608294B (zh) 一种二次铝灰水洗去除氮化铝系统与使用方法

Legal Events

Date Code Title Description
S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090510

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100510

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100510

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110510

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120510

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120510

Year of fee payment: 10

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120510

Year of fee payment: 10

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120510

Year of fee payment: 10

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130510

Year of fee payment: 11

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130510

Year of fee payment: 11