JPH073465U - 浴 槽 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 浴槽１のエプロン２に、上方が開口した断面
がΩ形の溝３を、複数条、縦方向に形成し、その溝３
に、逆Ｕ形の手摺り４の脚部５を、挿入した構造の浴槽
である。 【効果】 この考案の浴槽は、手摺り４の脚部５をエプ
ロン２の溝３に挿入するだけで、エプロン２に強固に取
り付けることができ、しかも、当て板やネジのような突
起物がなく、安全である。また、取り付け位置は、入浴
する個人の要求に従って、溝３の位置の範囲内では簡単
に移動でき、便利に利用できるものである。健常者が入
浴するときには、手摺り４を取り外すことも容易にでき
るので、住む人の要求に対応して、快適な入浴ができる
効果がある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、高齢者や身体障害者向けの浴槽に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

近年、浴槽についても、高齢者や身体障害者に配慮した工夫が種々行われてい る。一般には、浴槽に出入りする際に便利なように、壁面に手摺りを設けること が知られている（実公平３−２２４２５号公報、実公平４−２１９６３号等）。 この場合、入浴者は壁面に沿って入浴しなければならず不便であり、浴槽と洗 い場の間に手摺りが要求される。 この要求に応えるために、浴槽の出入り側の縁に手摺りを、当て板を介して、 ネジ止めで固定することが考えられる。この方法は、入浴者の要求に従って、手 摺りの位置を適宜設定することができ便利である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記のような方法は、タイル張りの浴槽では充分固定でき、安 全に使用できるが、近年普及している、プラスチックの浴槽は、図１にも示すと おり、浴槽の内壁とエプロンの間は空洞か又は発泡プラスチックであり、ネジで 締めつけても、撓んで不安定である。また、ネジで締めつけているので、手摺り に懸かる力は全て当て板の部分に集中し、長期使用していると、当て板部分から 破損する恐れがある。

【０００４】 この考案は、このような課題を解決し、しかも、手摺りが不要な時は簡単に取 り外しが可能な浴槽を提供する目的でなされたものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記問題を解決し、上記目的を達成するためになされたものであって 、浴槽のエプロンに、上方が開口すると共にエプロンの内側に開口した溝が複数 条、縦方向に形成され、該溝に逆Ｕ字形の手摺りの脚部が挿入・脱着可能とされ てなる浴槽である。

【０００６】 手摺りは、例えば、円形のパイプを加工し、防水被覆を施したものものが用い られる。上部は弾力性のある樹脂で、滑り止め加工を行うことが望ましい。

【０００７】

【作用】

この考案においては、溝の上方は開口しているので、手摺りの脚部を、上方か ら挿入或いは脱着することにより、簡単に手摺りの脱着ができる。また、溝が多 数設けてあるので、その範囲では、手摺りの位置を自由に選ぶことができる。 また、溝はエプロンの内側、つまり洗い場側に開口しているので、内部に水が 溜まることなく、掃除もし易い形となっている。しかも、手摺りの脚部は、溝の 壁面によって囲まれているので、充分強度を保つことができる。

【０００８】

【実施例】

次に、実施例により説明する。 図１は、この考案の浴槽の一実施例を示すもので、図１（ａ）は、その一部切 欠斜視図、図１（ｂ）は、その溝の拡大断面図である。 図１において、１は浴槽、２はエプロン、３はエプロン２に形成した溝である 。溝３（３ａ〜３ｇ）は上方が開口しており、その断面はΩ形をなしている。手 摺り４は逆Ｕ字形であり、その脚部５の断面は円形で、溝３の中に嵌入するもの である。手摺り４には滑り止め６が施してある。７は発泡プラスチックの断熱材 である。 尚、角溝３ａ〜３ｇの間隔は、手摺り４の脚部５幅のほぼ１／２とされている 。

【０００９】 この手摺り４を使用する場合は、図１（ａ）において、その脚部５をそれぞれ 溝３ｄおよび３ｆに挿入する。手摺り４は、その２本の脚部５が溝３に嵌入して いるので、エプロン２に強固に固定される。その位置を変えたいときは、脚部５ をそれぞれ、３ａと３ｃ、３ｂと３ｄ、３ｃと３ｅ、３ｅと３ｇに挿入すること により、適宜移動することができる。健常者が入浴するときに、手摺り４を撤去 することもできる。

【００１０】 尚、本考案においては、溝３の形状Ω形に限定されない。例えば、図２に示す ようなコ字状の溝３０でもよい。この場合、洗い場の開口の幅を、脚部５０の幅 より小さくすればよい。尚、２０はエプロンである。

【００１１】

【考案の効果】

以上説明したように、この考案の浴槽用手摺りは、その脚部をエプロンの溝に 挿入するだけで、エプロンに強固に取り付けることができ、しかも、当て板やネ ジのような突起物がなく、安全である。また、取り付け位置は、入浴する個人の 要求に従って、溝の位置の範囲内では簡単に移動でき、便利に利用できるもので ある。健常者が入浴するときには、手摺りを取り外すことも容易にできるので、 住む人の要求に対応して、快適な入浴ができる効果がある。 また、洗い場側に開口した溝であるため、内部に水が溜まらず、掃除も簡単で ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本考案の浴槽の一実施例を示すもので、
図１（ａ）は、その一部切欠斜視図、図１（ｂ）は、溝
部の拡大断面図である。

【図２】図２は本考案の変形例を示す要部拡大断面図で
ある。

【符号の説明】

１ 浴槽 ２、２０ エプロン ３、３ａ〜３ｇ、３０ 溝 ４ 手摺り ５、５０ 手摺り脚部 ６ 滑り止め ７ 断熱材

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 浴槽のエプロンに、上方が開口すると共
   にエプロンの内側に開口した溝が複数条、縦方向に形成
   され、該溝に逆Ｕ字形の手摺りの脚部が挿入・脱着可能
   とされてなる浴槽。