JPH0734605B2 - 絶縁監視用アンテナ装置 - Google Patents

絶縁監視用アンテナ装置

Info

Publication number
JPH0734605B2
JPH0734605B2 JP1304355A JP30435589A JPH0734605B2 JP H0734605 B2 JPH0734605 B2 JP H0734605B2 JP 1304355 A JP1304355 A JP 1304355A JP 30435589 A JP30435589 A JP 30435589A JP H0734605 B2 JPH0734605 B2 JP H0734605B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
container
conductor
antenna
insulation monitoring
slot
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1304355A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03164023A (ja
Inventor
直弘 金万
宗敬 斉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissin Electric Co Ltd
Original Assignee
Nissin Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissin Electric Co Ltd filed Critical Nissin Electric Co Ltd
Priority to JP1304355A priority Critical patent/JPH0734605B2/ja
Publication of JPH03164023A publication Critical patent/JPH03164023A/ja
Publication of JPH0734605B2 publication Critical patent/JPH0734605B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Testing Of Short-Circuits, Discontinuities, Leakage, Or Incorrect Line Connections (AREA)
  • Gas-Insulated Switchgears (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、ガス絶縁開閉装置等のように金属製の容器
で充電部を包囲した電気機器において、絶縁劣化時に生
じる内部の部分放電(コロナ放電)を検出するための絶
縁監視用アンテナ装置に関するものである。
〔従 来 の 技 術〕
ガス絶縁開閉装置等のような電気機器の内部の絶縁異常
を検出するのに、従来は、電気機器の内部の絶縁劣化時
に電気機器の内部で発生する部分放電による高周波電磁
界(電磁波)をアンテナで検出し、アンテナからの出力
信号を増幅して絶縁異常検出装置等へ送るような構成と
なっている。
このために、従来は、例えば電気機器の容器の内壁の表
面の充電部に対して影響を与えない箇所にループアンテ
ナを設置し、ループアンテナから信号線を容器の外部に
引き出すようにしている。
第19図および第20図はこのような構成の従来例を示して
いる。第19図は電気機器の外観の斜視図、第20図はハン
ドホールの周辺部分を容器の内側から見た正面図であ
る。
第19図において、51は電気機器の容器、52は容器51に設
けたハンドホール、53はハンドホール52を容器51の外部
から塞ぐ蓋で、容器51に対してボルト止めされる。54は
ハンドホール52の周囲に設けた蓋固定用のねじ孔、55は
蓋53に設けた蓋固定用の貫通孔、56は同軸ケーブル外部
引き出し用の端子である。57はブッシングである。第20
図において、58は蓋53の内面に絶縁状態で固着したルー
プアンテナ、59はループアンテナ58と端子56との間に接
続された同軸ケーブルである。
以上のような構成において、電気機器の容器51の内部に
絶縁劣化によって部分放電が生じると、この放電に伴っ
て高周波の電気振動が発生する。この高周波の電気振動
は、広範囲の周波数を含み、電気機器の容器51の内部の
良導体からなる構造体の表面上および導体相互間に幾何
学的形状により決まる多様なモードの電界、磁界の定在
波(電磁波)を生じる。そして、蓋53の内面に固定され
たループアンテナ58が上記した電気振動を検出し、その
電気振動が同軸ケーブル59を通して端子56まで導かれ、
さらに絶縁異常検出装置等へ送られる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、電気機器の容器51内に発生する電気振動
を検出する場合、上記したように、ループアンテナ58を
容器51の内部に設ける必要があり、既設の電気設備への
付設が困難である。例えば、適用に際して停電を伴った
り、ガス絶縁機器の場合にはガス処理を行う必要がある
等、多くの人手と時間とを要する。
したがって、この発明の目的は、既設の設備に簡単に付
設することができる絶縁監視用アンテナ装置を提供する
ことである。
〔課題を解決するための手段〕 請求項(1)記載の絶縁監視用アンテナ装置は、金属製
の容器で充電部を包囲した電気機器の内部の部分放電に
より生成される高周波電磁界を容器の外部から検出する
もので、容器の内部から外部へ引き出された貫通導体を
包囲した状態に容器の外壁に筒部の開口縁を固定し筒部
の開口縁を容器と高周波的に結合させるとともに底板部
の中央部分を貫通導体と高周波的に結合させた金属製の
有底筒体と、この有底筒体に設けたアンテナ構成スロッ
トとを備え、アンテナ構成スロットの周縁の導電体を容
器および貫通導体から低周波的に絶縁している(第1図
ないし第12図の実施例に対応する)。
請求項(2)記載の絶縁監視用アンテナ装置は、請求項
(1)と同様に高周波電磁界を検出するもので、容器の
内部から外部へ引き出された貫通導体を包囲した状態に
容器の外壁に筒部の開口縁を固定し筒部の開口縁を容器
と高周波的に結合させるとともに底板部の中央部分を貫
通導体と高周波的に結合させた金属製の有底筒体と、こ
の有底筒体に設けた切欠と、この切欠とアンテナ構成ス
ロットとの位置を整合させた状態に有底筒体に装着した
導電体とを備え、導電体を容器および貫通導体から低周
波的に絶縁している(第14図ないし第18図の実施例に対
応する)。
〔作用〕
この発明の構成によれば、アンテナ構成スロットを設け
た有底筒体あるいはアンテナ構成スロットを有する導電
体を切欠に整合させた状態に固着した有底筒体の開口縁
を、容器の内部から外部へ引き出された貫通導体を包囲
した状態に容器の外壁に固定し、筒部の開口縁を容器と
高周波的に結合させるとともに底板部の中央部分を貫通
導体と高周波的に結合させると、電気機器の内部の部分
放電により生成される高周波電磁界が容器の内部から貫
通導体および有底筒体で構成されて終端が短絡された構
造体内へ伝搬し、この構造体内に伝搬した高周波電磁界
が有底筒体に設けたアンテナ構成スロットで検出され、
アンテナ構成スロットの中央部分の受電端から伝送ケー
ブルを通して絶縁異常検知装置の高周波増幅回路に送ら
れることとなる。
この際、容器内には、何も手を加えずに単に貫通導体を
包囲するように有底筒体を設けるだけで、容器の内部で
発生する部分放電に伴う高周波電磁界を容器の外部から
検出することができる。したがって、既設の設備にも、
停電やガス処理を伴うことなく簡単に付設することがで
きる。
〔実施例〕
請求項(1)記載の発明に対応する第1の実施例を第1
図ないし第9図に基づいて説明する。この絶縁監視用ア
ンテナ装置は、第1図に示すように、金属製の容器2で
充電部3を包囲したガス絶縁開閉器等の電気機器1の内
部の部分放電4により生成される高周波電磁界を容器2
の外部から検出するもので、例えば接地開閉器5に対し
て電線6を介して接続された接地装置7のように、絶縁
体8を介して容器2の内部から外部へ引き出された貫通
導体9を有する電気機器1において、容器2の外壁に付
設されるものである。
この絶縁監視用アンテナ装置は、貫通導体9を包囲した
状態に容器2の外壁に筒部10の開口縁を固定し筒部10の
開口縁を容器2と高周波的に結合させるとともに底板部
11の中央部分を貫通導体9と高周波的に結合させた金属
製の有底筒体12と、この有底筒体12に設けたアンテナ構
成スロット13とを備え、アンテナ構成スロット13の周縁
の導電体(この場合、筒部10)を容器2および貫通導体
9から低周波的(商用周波数で)に絶縁している。
この絶縁監視用アンテナ装置では、アンテナ構成スロッ
ト13を設けた有底筒体10の開口縁を、絶縁体8を介して
容器2の内部から外部へ引き出された貫通導体9を包囲
した状態に容器2の外壁に固定し、筒部10の開口縁を容
器2と高周波的に結合させるとともに底板部11の中央部
分を貫通導体9と高周波的に結合させると、電気機器1
の内部の部分放電により生成される高周波電磁界が容器
2の内部から貫通導体9および有底筒体12で構成されて
終端が短絡された構造体内へ伝搬し、この構造体内に伝
搬した高周波電磁界が有底筒体12に設けたアンテナ構成
スロット13で検出され、アンテナ構成スロット13の中央
部分の受電端から伝送ケーブル(図示せず)を通して絶
縁異常検知装置の高周波増幅回路に送られることとな
る。
以下、この絶縁監視用アンテナ装置の構造および動作を
詳しく説明する。
まず、構造的には、電気機器1は、第2図に示すよう
に、容器2の外壁の貫通孔2aの周縁に接地装置7を取り
付けている。絶縁体8は、中央部分が厚肉で周縁部が薄
肉となっていて、貫通導体9が厚肉の中央部分を貫通し
た状態に一体成形されていて、中央部分を貫通孔2aに嵌
め入れた状態で周縁部が容器2の外壁の貫通孔2aの周縁
部に例えばボルト固定される。絶縁体8と容器2の外壁
との接合部は密封処理が行われ、容器2内の絶縁用ガス
が逃げないようにしている。
金属製の有底筒体12は、分離形成された筒部10と底板部
11とからなる。筒部10は、第3図および第5図に示すよ
うに、円形断面を有し、容器2に固着される基端開口に
は、フランジ10aを有し、このフランジ10aが第4図に示
すような円環状の絶縁体14を介して容器2の外壁に接地
装置7を包囲するように固着されている。この場合、筒
部10は、低周波的(商用周波数)には絶縁体14で絶縁さ
れているが、容器2の外壁とフランジ10aとが絶縁体14
を介して対向しているので、高周波的には容量結合して
いて、部分放電に伴って生成される高周波電流は流すこ
とができるようになっている。
底板部11は、第6図に示すように、周縁部に立ち上がり
壁11aを有し、筒部10の先端開口に内嵌めされている。
この場合、底板部11は、貫通導体9に一端が接続されて
他端が接地される接地線16の途中に低周波的に結合(直
接接続)され、接地電位に固定される。また、底板部11
のフランジ11aと筒部10との間には絶縁層15を介在させ
ているので、底板部11と筒部10とは低周波的には絶縁さ
れているが、底板部11のフランジ11aと筒部10とが絶縁
層15を介して対面しているので、高周波的には容量結合
していて、部分放電に伴って生成される高周波電流は流
すことができるようになっている。
筒部10には、貫通導体9と交差する方向、例えば周方向
を長辺とする矩形孔からなるアンテナ構成スロット13を
形成してあり、相対する2つの長辺の中央部の突起13a,
13aに同軸ケーブル17の中心導体および外被導体をそれ
ぞれ接続している。
なお、アンテナ構成スロット13を有する筒部10の先端開
口を底板部11で塞ぎ、かつ貫通導体9と電気的と結合し
ているのはつぎのような理由による。
筒部10の先端が開放している場合、分布定数的に見る
と、筒部10はオープン回路であり、容器2内で生成され
て筒部10を伝搬してアンテナ構成スロット13に侵入して
くる信号波である進行波電流i(矢印18で示す)は、小
さい値となり、この進行波電流iによって生成される磁
界も小さい値となる。これは、分布定数回路の終端部が
開放の場合に、信号である進行波電流iは終端部で全反
射されて、アンテナ構成スロット13を直交する電流がほ
とんど流れないからである。
したがって、筒部10の先端開口を分布定数的に短絡する
目的で、筒部10の先端開口を底板部11で塞ぐようにし、
底板部11の中心を貫通導体9と同電位に固定し、底板部
11と筒部10とを絶縁層15で絶縁し、容器2と筒部10とを
絶縁体14で絶縁する。なお、容器2と筒部10の絶縁は、
必要でなければ、行わなくてもよい。
このように筒部10の先端開口を分布定数的に短絡する
と、部分放電による信号波である進行波電流iは、第7
図において、例えば矢印19で示すように、貫通導体9を
通り、ついで底板部10を通り、ついでアンテナ構成スロ
ット13を横切るように筒部10を流れ、アンテナ構成スロ
ット13と直交する電流が多く流れ、この進行波電流iに
よってアンテナ構成スロット13の長辺の方向に生じる磁
界Hも大きいものとなる。例えば、第8図に示すよう
に、アンテナ構成スロット13と直交する方向に電流iが
流れたとすると、矢印iA,iBの2つのモードで基本波振
動が発生し、アンテナ構成スロット13の両長辺の中央部
の突起13a,13a間に電位差が生じ、この電位差が同軸ケ
ーブル17(第5図参照)を通して伝送される。言い換え
れば、アンテナ構成スロット13の部分では、中心導体で
ある貫通導体9と外被導体である筒部10とで電流が平衡
せず、アンテナ構成スロット13の部分で磁界Hが生じ、
この磁界Hにアンテナ構成スロット13が感応して突起13
a,13a間に電位差が生じると考えてもよい。なお、第8
図において、Eは電界を示している。
以上のような構成において、容器2の内部で発生した高
周波電磁界は、例えば容器2の内壁に沿って配設された
電線(接地線)6が拾う。この容器2の内壁に沿って配
設された電線6は、容器2の内壁との間に分布定数を有
する一種の漏れの多い伝送路であり、漏れが多いという
ことは逆に高周波電磁界を拾いやすいということでもあ
る。
そして、この電線6からなる分布定数回路は、いわば容
器2の内部で生成される高周波電磁界を受けるアンテナ
でもあり、その電気信号の伝送路でもある。電線6は、
接地端子7から出て容器2の内部を立ち上がるため、本
来のアンテナの動作を行う。なお、電線6に広帯域のア
ンテナを付設してもよい。
容器2の内部の電線6は、上記したように、容器2の内
部で発生した高周波電磁界を拾うことができる、いわば
漏洩ケーブル方式のアンテナとなり、このアンテナで受
けた信号は、容器2の貫通孔2aに取り付けた接地端子7
まで伝送され、さらに有底筒体12内に伝送され、アンテ
ナ構成スロット13で検出されることになる。
なお、上記の伝送とは別に、容器2の内壁部に生じた電
気振動電流も貫通孔2a(電気的には開口となっている)
を通して有底筒体12内へ漏れ出し、この漏れ電流もアン
テナ構成スロット13で検出される。
ここで、有底筒体12の部分をエネルギー的に考える。容
器2の開口部(貫通孔2a)を一つとし、その部分をスロ
ット形状としたものを考え、内部を高周波電磁界のエネ
ルギーで満たしたとすると、エネルギーの漏れ出す部分
は、スロット部分だけとなり、スロット部に共振するモ
ードのエネルギーをスロット部より効果的に取り出すこ
とができるということになる。
この実施例のように貫通導体9を包囲するような有底筒
体12を容器2の外壁に取り付け、有底筒体12にアンテナ
構成スロット13を形成し、このアンテナ構成スロット13
によって容器2の内部で発生する部分放電に伴う高周波
電磁界を検出するように構成すると、従来例のようにル
ープアンテナで高周波電磁界を検出する場合に比べて検
出感度が数倍程度(3〜4倍以上)高いものとなる。
第9図はこのことを示す感度特性のグラフである。第9
図においては、横軸に放電電荷量をとり、縦軸に電圧を
とっており、勾配が感度となる。実線X1は本実施例の特
性であり、実線X2は従来例のループアンテナによる特性
であり、実線X3はバックグラウンドノイズのレベルを示
しており、実施例のものが従来例に比べて高感度である
ことが明らかである。なお、上記における電圧として
は、ケーブルに接続した電界強度計の出力の一例を示し
ている。
この実施例の絶縁監視用アンテナ装置では、容器2内に
は、何も手を加えずに単に貫通導体9を包囲するように
有底筒体12を設けるだけで、容器2の内部で発生する部
分放電に伴う高周波電磁界を容器2の外部から検出する
ことができる。したがって、既設の設備にも、停電やガ
ス処理を伴うことなく簡単に付設することができる。
請求項(1)記載の発明に対応する第2の実施例を第10
図に基づいて説明する。この絶縁監視用アンテナ装置
は、第10図に示すように、アンテナ構成スロット13を傾
斜させた状態に筒部11に形成したもので、その他の構成
および作用効果は第1図ないし第9図で説明した第1の
実施例と同様である。
請求項(1)記載の発明に対応する第3の実施例を第11
図および第12図に基づいて説明する。この絶縁監視用ア
ンテナ装置は、第11図および第12図に示すように、フラ
ンジ20aを有する筒部20と底板部21とを一体形成したも
ので有底筒体22を構成し、底板部21の中央に貫通孔21a
を設け、この貫通孔21aの周縁に立ち上がり部21bを一体
形成し、貫通孔21aに貫通導体9を通すようにしてい
る。この場合、立ち上がり部21bと貫通導体9との間に
絶縁層24が介在し、貫通導体9と有底筒体22とを低周波
的に絶縁し、高周波的には貫通導体9と立ち上がり部21
bとを絶縁層24を介して対面させることによって容量結
合させている。
また、アンテナ構成スロット23は、底板部21に貫通導体
9を包囲するように形成している。
23aは受電端となる突起である。
上記以外の構成および作用効果は第1図ないし第9図に
示した第1の実施例と同様である。
請求項(2)記載の発明に対応する第4の実施例を第13
図ないし第16図に基づいて説明する。この絶縁監視用ア
ンテナ装置は、前記各実施例のように有底筒体12,22に
アンテナ構成スロット13,23を直接形成するのではな
く、第13図ないし第15図に示すように、筒部30および底
板部31からなる有底筒体32において、筒部30に一定の幅
で全周にわたって切欠30aを設け、アンテナ構成スロッ
ト33を形成した導電体34を切欠30aと整合させた状態に
筒部30の外周面に固着し、この導電体34により部分放電
に伴って発生する高周波電磁界を検出するようになって
いる。すなわち、この絶縁監視用アンテナ装置は、絶縁
体8を介して容器2の内部から外部へ引き出された貫通
導体9を包囲した状態に容器2の外壁に筒部30の開口縁
を固定し筒部30の開口縁を容器2と高周波的に結合させ
るとともに底板部31の中央部分を貫通導体9と高周波的
に結合させた金属製の有底筒体32と、この有底筒体32に
設けた切欠30aと、この切欠30aとアンテナ構成スロット
33との位置を整合させた状態に有底筒体32に装着した導
電体34とを備え、導電体34を容器2および貫通導体9か
ら低周波的に絶縁している。
この場合、導電体34は、図示しない絶縁層によって外面
全面が被覆されていて、有底筒体32とは絶縁が保たれて
いる。また、筒部30は、この実施例では、低周波的に絶
縁する必要がないので、容量結合用のフランジも設け
ず、容器2の外壁に直接固定している。また、貫通導体
9は、接地するものであるので、底板部31に直接固定し
ている。同軸ケーブル17は、前記の実施例と同様に、ア
ンテナ構成スロット33の両長辺中央部の突起33a,33aに
接続している。
この実施例のように有底筒体32とは別の導電体34にアン
テナ構成スロット33を形成し、この導電体34を有底筒体
32の切欠30aの部分に取り付けた場合にも、前記各実施
例と同様にして容器2の内部の部分放電に伴って発生す
る高周波電磁界を検出することができ、前記各実施例と
同様の効果を達成することができる。
なお、有底筒体32の切欠30aは筒部30の全周にわたって
形成したが、一部を切り欠かずに第16図のように残して
おいてもよい。この場合には、切欠30aの部分の共振モ
ードが増えるため検出バンドが増加する場合もあり、ま
た筒部30が分離されないため、好都合である。
また、導電体34は、アンテナ構成スロット33のサイズを
意図的に有底筒体32の切欠30aのサイズと異ならせても
よい。このようにすると、共振モードが増加し、より広
帯域のアンテナを実現することができる。
請求項(2)記載の発明に対応する第5の実施例を第17
図および第18図に基づいて説明する。この絶縁監視用ア
ンテナ装置は、第17図に示すように、有底筒体32の底板
部31にリング状の切欠31aを設け、この部分にC形のア
ンテナ構成スロット35を形成した円板状の導電体36を有
底筒体32とは絶縁した状態で切欠31aとアンテナ構成ス
ロット35とを整合させた状態に固着している。この場合
にも、導電体36には全面に絶縁層(図示せず)が設けら
れていて、この絶縁層によって有底筒体32との絶縁が図
られる。
底板部31の中央部31bは、切欠31aによって分離してしま
うが、何らかの手段で固定され、また貫通導体9に接続
され、さらに接地される。
その他の構成および作用効果は前記した実施例と同様で
あるので、説明は省く。
なお、底板部31に設ける切欠31aは、リング状には形成
せずに、第18図のように、C型に形成してもよい。この
場合、底板部31の中央部31bが分離せず、また共振モー
ドが増加するため、第16図の場合と同様に都合がよい。
〔発 明 の 効 果〕
この発明の絶縁監視用アンテナ装置によれば、アンテナ
構成スロットを設けた有底筒体あるいはアンテナ構成ス
ロットを有する導電体を切欠に整合させた状態に固着し
た有底筒体の開口縁を、容器の内部から外部へ引き出さ
れた貫通導体を包囲した状態に容器の外壁に固定し、筒
部の開口縁を容器と高周波的に結合させるとともに底板
部の中央部分を貫通導体と高周波的に結合させているの
で、電気機器の内部の部分放電により生成される高周波
電磁界が容器の内部から貫通導体および有底筒体で構成
されて終端が短絡された構造体内へ伝搬し、この構造体
内に伝搬した高周波電磁界が有底筒体に設けたアンテナ
構成スロットで検出され、アンテナ構成スロットの中央
部分の受電端から伝送ケーブルを通して絶縁異常検知装
置の高周波増幅回路に送られることとなり、容器内に
は、何も手を加えずに単に貫通導体を包囲するように有
底筒体を設けるだけで、容器の内部で発生する部分放電
に伴う高周波電磁界を容器の外部から検出することがで
き、既設の設備にも、停電やガス処理を伴うことなく簡
単に付設することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は請求項(1)記載の発明に対応する第1の実施
例の絶縁監視用アンテナ装置の構成を示す概略図、第2
図はこの第1の実施例の絶縁監視用アンテナ装置の具体
的な構造を示す断面図、第3図は同じく側面図、第4図
ないし第6図は絶縁監視用アンテナ装置の構成部品の斜
視図、第7図は電磁波の伝搬の模様を示す概略図、第8
図はスロットアンテナの作用の説明図、第9図は第1の
実施例と従来例の感度特性図、第10図は請求項(1)記
載の発明に対応する第2の実施例の絶縁監視用アンテナ
装置の構成を示す一部破断側面図、第11図は請求項
(1)記載の発明に対応する第3の実施例の絶縁監視用
アンテナ装置の構成を示す一部破断側面図、第12図は同
じく正面図、第13図は請求項(2)記載の発明に対応す
る第4の実施例の絶縁監視用アンテナ装置の構成を示す
断面図、第14図は同じく正面図、第15図は第14図の絶縁
監視用アンテナ装置における有底筒体の斜視図、第16図
は有底筒体の変形例の斜視図、第17図は請求項(2)記
載の発明に対応する第5の実施例の絶縁監視用アンテナ
装置の構成を示す斜視図、第18図は有底筒体の変形例に
示す斜視図、第19図は従来例を示す斜視図、第20図は第
19図におけるハンドホール周辺を内側からみた正面図で
ある。 1……電気機器、2……容器、3……充電部、8……絶
縁体、9……貫通導体、10……筒部、11……底板部、12
……有底筒体、13……アンテナ構成スロット、30……筒
部、31……底板部、32……有底筒体、33……アンテナ構
成スロット、34……導電体

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属製の容器で充電部を包囲した電気機器
    の内部の部分放電により生成される高周波電磁界を前記
    容器の外部から検出する絶縁監視用アンテナ装置であっ
    て、 前記容器の内部から外部へ引き出された貫通導体を包囲
    した状態に前記容器の外壁に筒部の開口縁を固定し前記
    筒部の開口縁を前記容器と高周波的に結合させるととも
    に底板部の中央部分を前記貫通導体と高周波的に結合さ
    せた金属製の有底筒体と、前記有底筒体に設けたアンテ
    ナ構成スロットとを備え、 前記アンテナ構成スロットの周縁の導電体を前記容器お
    よび貫通導体から低周波的に絶縁している絶縁監視用ア
    ンテナ装置。
  2. 【請求項2】金属製の容器で充電部を包囲した電気機器
    の内部の部分放電により生成される高周波電磁界を前記
    容器の外部から検出する絶縁監視用アンテナ装置であっ
    て、 前記容器の内部から外部へ引き出された貫通導体を包囲
    した状態に前記容器の外壁に筒部の開口縁を固定し前記
    筒部の開口縁を前記容器と高周波的に結合させるととも
    に底板部の中央部分を前記貫通導体と高周波的に結合さ
    せた金属製の有底筒体と、前記有底筒体に設けた切欠
    と、この切欠とアンテナ構成スロットとの位置を整合さ
    せた状態に前記有底筒体に装着した導電体とを備え、 前記導電体を前記容器および貫通導体から低周波的に絶
    縁している絶縁監視用アンテナ装置。
  3. 【請求項3】前記貫通導体が接地導体である請求項
    (1)または(2)記載の絶縁監視用アンテナ装置。
JP1304355A 1989-11-21 1989-11-21 絶縁監視用アンテナ装置 Expired - Lifetime JPH0734605B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1304355A JPH0734605B2 (ja) 1989-11-21 1989-11-21 絶縁監視用アンテナ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1304355A JPH0734605B2 (ja) 1989-11-21 1989-11-21 絶縁監視用アンテナ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03164023A JPH03164023A (ja) 1991-07-16
JPH0734605B2 true JPH0734605B2 (ja) 1995-04-12

Family

ID=17932022

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1304355A Expired - Lifetime JPH0734605B2 (ja) 1989-11-21 1989-11-21 絶縁監視用アンテナ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0734605B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004053364A (ja) * 2002-07-18 2004-02-19 Nissin Electric Co Ltd センサ装置及び絶縁診断装置

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3151231B2 (ja) * 1991-04-12 2001-04-03 株式会社リコー 現像装置
JPH0533605U (ja) * 1991-10-02 1993-04-30 中国電力株式会社 キユービクルの設置構造
JP2952737B2 (ja) * 1993-03-24 1999-09-27 日新電機株式会社 電力機器の部分放電検出装置
JP3405027B2 (ja) * 1995-12-08 2003-05-12 日新電機株式会社 ガス絶縁電気機器の絶縁異常診断装置
EP0984289B1 (en) 1997-05-21 2006-10-18 Hitachi, Ltd. Partial discharge detector of gas-insulated apparatus
JP3628244B2 (ja) * 2000-08-28 2005-03-09 株式会社日立製作所 部分放電検出方法
CN104769449B (zh) 2012-11-07 2017-09-01 三菱电机株式会社 局部放电传感器
JP7039829B2 (ja) * 2016-12-19 2022-03-23 日新電機株式会社 絶縁診断用アンテナ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004053364A (ja) * 2002-07-18 2004-02-19 Nissin Electric Co Ltd センサ装置及び絶縁診断装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03164023A (ja) 1991-07-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100658820B1 (ko) 가스절연기기의 부분방전 검출장치
US7746082B2 (en) Partial discharge detection device
US4277746A (en) Gas-insulated electric apparatus and method of detecting partial discharge therein
US5075629A (en) Partial discharge detecting device for electrical equipments
JP4732192B2 (ja) Gis用部分放電検出センサおよびこれを使用する絶縁異常監視システム
KR100923748B1 (ko) 가스 절연기기의 부분방전 검출장치
JPH0734605B2 (ja) 絶縁監視用アンテナ装置
JP2001141773A (ja) ガス絶縁機器の部分放電検出装置
JPH10341520A (ja) 部分放電検出装置
WO2015049725A1 (ja) 部分放電センサー
JP2000162263A (ja) ガス絶縁機器の部分放電検出装置
JPH06273471A (ja) 電力機器の部分放電検出装置
JP2881941B2 (ja) 絶縁監視用アンテナ装置
JP3063067B2 (ja) ガス絶縁開閉装置の部分放電検出器
JP3293754B2 (ja) Nmr検出器
US6307381B1 (en) High voltage installation with a device for transmitting signals
JPS6126841B2 (ja)
JPH044709A (ja) 絶縁監視用アンテナ装置
JPH1130636A (ja) 高周波電流測定器
US20020024467A1 (en) Partial discharge detector for gas insulated apparatus
JPH022950A (ja) 高電圧機器の部分放電検出装置
JPH0599977A (ja) 異常検出装置
JPH03250710A (ja) ガス絶縁機器の部分放電検出装置
JPH0646210B2 (ja) ガス絶縁開閉装置の部分放電検出方法
JPH0787653B2 (ja) 縮小形開閉装置の異常検出装置