JPH0734395A - 紙の製造方法 - Google Patents
紙の製造方法Info
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- JPH0734395A JPH0734395A JP17506993A JP17506993A JPH0734395A JP H0734395 A JPH0734395 A JP H0734395A JP 17506993 A JP17506993 A JP 17506993A JP 17506993 A JP17506993 A JP 17506993A JP H0734395 A JPH0734395 A JP H0734395A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】本発明の目的は、嵩高で剛度が大きく、且つ印
刷特性、表面強度の優れた紙の製造方法を提供すること
にある。 【構成】叩解後の保水度が６０〜１２０％のマーセル化
パルプを含有する紙料を抄紙する紙の製造方法。
刷特性、表面強度の優れた紙の製造方法を提供すること
にある。 【構成】叩解後の保水度が６０〜１２０％のマーセル化
パルプを含有する紙料を抄紙する紙の製造方法。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、紙の製造方法に関し、
特に嵩が高く、剛度の大きい紙の製造方法に関するもの
である。
特に嵩が高く、剛度の大きい紙の製造方法に関するもの
である。
【０００２】
【従来の技術】近年、用紙の軽量化、印刷の高速化等に
伴い、嵩が有り、腰が有り、且つ平滑性に優れ、更に表
面強度の強い紙が要望されている。これらの要望を満た
すために、使用するパルプの調成方法、抄紙条件等を種
々工夫して紙の製造が行われているが、必要とされてい
る品質の中には互いに相反する性質のものも多く、それ
を両立させることには限界があった。例えば、嵩が必要
な場合、軽叩解パルプを使用するのが一般的で、嵩の増
加に伴い、剛度のアップもあるが、平滑性の低下、表面
強度の低下といったマイナス要因が発生する。
伴い、嵩が有り、腰が有り、且つ平滑性に優れ、更に表
面強度の強い紙が要望されている。これらの要望を満た
すために、使用するパルプの調成方法、抄紙条件等を種
々工夫して紙の製造が行われているが、必要とされてい
る品質の中には互いに相反する性質のものも多く、それ
を両立させることには限界があった。例えば、嵩が必要
な場合、軽叩解パルプを使用するのが一般的で、嵩の増
加に伴い、剛度のアップもあるが、平滑性の低下、表面
強度の低下といったマイナス要因が発生する。
【０００３】又、機械パルプ或いは非木材繊維パルプの
ような剛直なパルプ原料を使用した場合は、嵩高な紙は
得られるが、機械パルプは色戻り等の問題があって、印
刷用紙においては使用できる範囲が限られ、特に保存性
が要求される場合には好ましくない。非木材パルプを原
料とするパルプは、現在の大量生産時代にはその生産量
が需要と合致せず、原料供給面の制約から一般には利用
することが困難であるという問題点がある他に、これら
の原料で製造した用紙は紙力、特に表面強度の特性が劣
るために印刷用紙としては適さないという問題点があ
る。カッティング傾向の叩解を行えば、紙の嵩が高くな
ると言われているが、紙力面に悪い影響をもたらす。ま
た、ウェットビーティング傾向の叩解では叩解の進行に
伴い繊維が微細化され、比表面積が大きくなり、水素結
合生成量が増大し、保水度も増大するため、嵩の低い紙
となる。更に、操業性の低下というマイナス要因が発生
し、嵩の高い紙の製造という本来の目的には適さない。
ような剛直なパルプ原料を使用した場合は、嵩高な紙は
得られるが、機械パルプは色戻り等の問題があって、印
刷用紙においては使用できる範囲が限られ、特に保存性
が要求される場合には好ましくない。非木材パルプを原
料とするパルプは、現在の大量生産時代にはその生産量
が需要と合致せず、原料供給面の制約から一般には利用
することが困難であるという問題点がある他に、これら
の原料で製造した用紙は紙力、特に表面強度の特性が劣
るために印刷用紙としては適さないという問題点があ
る。カッティング傾向の叩解を行えば、紙の嵩が高くな
ると言われているが、紙力面に悪い影響をもたらす。ま
た、ウェットビーティング傾向の叩解では叩解の進行に
伴い繊維が微細化され、比表面積が大きくなり、水素結
合生成量が増大し、保水度も増大するため、嵩の低い紙
となる。更に、操業性の低下というマイナス要因が発生
し、嵩の高い紙の製造という本来の目的には適さない。
【０００４】抄紙工程において装置面で嵩の高い紙を製
造する方法としては、特公昭５５─４７３８５号公報に
記載されるように、プレスパートのサクションロールの
真空度、ドライパートの下段ドライヤシリンダーと上段
ドライヤシリンダーの表面温度差及びカレンダーのニッ
プ数またはニップ圧を調整することによって紙の緊度を
小さくして嵩の高い紙を製造する方法が例示されている
が、嵩高で、表面の平滑性に優れたものが得られていな
いのが現状である。
造する方法としては、特公昭５５─４７３８５号公報に
記載されるように、プレスパートのサクションロールの
真空度、ドライパートの下段ドライヤシリンダーと上段
ドライヤシリンダーの表面温度差及びカレンダーのニッ
プ数またはニップ圧を調整することによって紙の緊度を
小さくして嵩の高い紙を製造する方法が例示されている
が、嵩高で、表面の平滑性に優れたものが得られていな
いのが現状である。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明では、叩解によ
る嵩及び濾水性の低下を抑制し、嵩が高く、剛度が大き
く、且つ印刷特性、表面強度の優れた紙の製造方法を提
供することにある。
る嵩及び濾水性の低下を抑制し、嵩が高く、剛度が大き
く、且つ印刷特性、表面強度の優れた紙の製造方法を提
供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、叩解後の
保水度が６０〜１２０％マーセル化パルプを含有する紙
料を抄紙することにより、上記の目的が達成されること
を見出し、本発明を完成するに至った。
保水度が６０〜１２０％マーセル化パルプを含有する紙
料を抄紙することにより、上記の目的が達成されること
を見出し、本発明を完成するに至った。
【０００７】
【作用】マーセル化パルプの原料としては、例えば針葉
樹、広葉樹、更に非木材繊維が挙げられる。非木材繊維
としては、例えばケナフ、バスカ、アシ、リンター、エ
スパルト、ジュート、わら、麻、竹等から選択できる。
本発明で使用されるマーセル化パルプは上記の原料を亜
硫酸塩パルプ化或いは硫酸塩パルプ化し、溶解パルプ用
として製造されたものを、更に漂白後、水酸ナトリウム
水溶液でマーセル化処理を施されたものである。
樹、広葉樹、更に非木材繊維が挙げられる。非木材繊維
としては、例えばケナフ、バスカ、アシ、リンター、エ
スパルト、ジュート、わら、麻、竹等から選択できる。
本発明で使用されるマーセル化パルプは上記の原料を亜
硫酸塩パルプ化或いは硫酸塩パルプ化し、溶解パルプ用
として製造されたものを、更に漂白後、水酸ナトリウム
水溶液でマーセル化処理を施されたものである。
【０００８】このマーセル化パルプはレーヨンの原料と
して大量に製造、市販され、工業的に非常に広範囲にわ
たって使用されている。マーセル化パルプは外観的には
一般のパルプ繊維と良く似ているが、物理的および化学
的な性質に差があり、マーセル化することにより、収縮
率の減少、単繊維強度の増加、吸湿量と保水度のアップ
等の特性が挙げられる。更に化学構造からみると、マー
セル化パルプの中のセルロースの水酸基は殆どナトリウ
ムによって置換されている為、繊維間の水素結合ができ
なくなる。従って、このパルプを配合した紙はマーセル
化パルプの特性により繊維間構造がしまったものになら
ず、配合率によってある範囲内に紙の嵩をコントロール
することができる。
して大量に製造、市販され、工業的に非常に広範囲にわ
たって使用されている。マーセル化パルプは外観的には
一般のパルプ繊維と良く似ているが、物理的および化学
的な性質に差があり、マーセル化することにより、収縮
率の減少、単繊維強度の増加、吸湿量と保水度のアップ
等の特性が挙げられる。更に化学構造からみると、マー
セル化パルプの中のセルロースの水酸基は殆どナトリウ
ムによって置換されている為、繊維間の水素結合ができ
なくなる。従って、このパルプを配合した紙はマーセル
化パルプの特性により繊維間構造がしまったものになら
ず、配合率によってある範囲内に紙の嵩をコントロール
することができる。
【０００９】本発明ではマーセル化パルプの保水度が６
０〜１２０％とするように叩解した紙料を使用するが、
その叩解方法として特に限定するものではなく、例えば
シングルディスクリファイナー、ダブルディスクリファ
イナー、マルチディスクリファイナー、コニカルリファ
イナーなどの叩解機械が使用できる。保水度が６０％未
満の場合は、嵩が出て、剛度が大きくなるものの、紙力
が低下し、平滑度、印刷特性、印刷強度が悪化する。一
方、１２０％を越えると。濾水性が低下していく傾向に
あり、緊度も上がっていくため、嵩の低い紙になり、所
望の効果が得られない。
０〜１２０％とするように叩解した紙料を使用するが、
その叩解方法として特に限定するものではなく、例えば
シングルディスクリファイナー、ダブルディスクリファ
イナー、マルチディスクリファイナー、コニカルリファ
イナーなどの叩解機械が使用できる。保水度が６０％未
満の場合は、嵩が出て、剛度が大きくなるものの、紙力
が低下し、平滑度、印刷特性、印刷強度が悪化する。一
方、１２０％を越えると。濾水性が低下していく傾向に
あり、緊度も上がっていくため、嵩の低い紙になり、所
望の効果が得られない。
【００１０】叩解によって得られた６０〜１２０％の保
水度を有するマーセル化パルプの使用量は特に限定しな
いが、紙料中の全パルプに対して１０〜３０重量％配合
することにより特に印刷特性に優れた嵩高紙が得られ
る。なお、保水度はＪ．ＴＡＰＰＩ Ｎｏ．２６に準じ
て測定したものである。マーセル化パルプと併用される
他の繊維状物質の種類や製法等については特に限定され
ず、例えばＫＰ、ＳＰ、ＡＰ法等によって得られる針葉
樹パルプや広葉樹パルプなどの化学パルプ、ＳＣＰが適
宜組合わされて使用される。
水度を有するマーセル化パルプの使用量は特に限定しな
いが、紙料中の全パルプに対して１０〜３０重量％配合
することにより特に印刷特性に優れた嵩高紙が得られ
る。なお、保水度はＪ．ＴＡＰＰＩ Ｎｏ．２６に準じ
て測定したものである。マーセル化パルプと併用される
他の繊維状物質の種類や製法等については特に限定され
ず、例えばＫＰ、ＳＰ、ＡＰ法等によって得られる針葉
樹パルプや広葉樹パルプなどの化学パルプ、ＳＣＰが適
宜組合わされて使用される。
【００１１】本発明で得られる紙料中には、必要に応じ
て填料を添加することができる。填料の種類については
特に限定されず、当業界で一般に使用される内添用填料
が適宜選択使用される。具体的には、例えばタルク、カ
オリン、クレー、焼成カオリン、デラミカオリン、重質
炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、水酸化アルミニウム、二酸化チタン、水酸化カルシ
ウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、珪酸マグネシ
ウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、ホワイトカ
ーボン、アルミノ珪酸塩、シリカ、セリサイト、ベント
ナイト等の鉱物質填料やポリスチレン樹脂微粒子、尿素
ホルマリン樹脂微粒子、微小中空粒子等の有機合成填料
（プラスチックピグメント）等が挙げられる。
て填料を添加することができる。填料の種類については
特に限定されず、当業界で一般に使用される内添用填料
が適宜選択使用される。具体的には、例えばタルク、カ
オリン、クレー、焼成カオリン、デラミカオリン、重質
炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、水酸化アルミニウム、二酸化チタン、水酸化カルシ
ウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、珪酸マグネシ
ウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、ホワイトカ
ーボン、アルミノ珪酸塩、シリカ、セリサイト、ベント
ナイト等の鉱物質填料やポリスチレン樹脂微粒子、尿素
ホルマリン樹脂微粒子、微小中空粒子等の有機合成填料
（プラスチックピグメント）等が挙げられる。
【００１２】紙料中にはこの他に、本発明の所望の効果
を損なわない範囲で、従来から使用されている各種の内
添サイズ剤及びアニオン性、ノニオン性或いは両性の歩
留向上剤、濾水性向上剤、紙力増強剤等の抄紙用内添助
剤が必要に応じて適宜選択して使用される。
を損なわない範囲で、従来から使用されている各種の内
添サイズ剤及びアニオン性、ノニオン性或いは両性の歩
留向上剤、濾水性向上剤、紙力増強剤等の抄紙用内添助
剤が必要に応じて適宜選択して使用される。
【００１３】例えば、サイズ剤としてはロジン系、アル
キルケテンダイマー系、アルケニル無水コハク酸系、ス
チレンーアクリル酸系、無水ステアリン酸系、石油樹脂
系のサイズ剤等、歩留り向上剤、濾水性向上剤、紙力増
強剤としては、Ａｌ、Ｆｅ、Ｓｎ、Ｚｎ、等の多価金属
化合物である硫酸バンド、塩化アルミニウム、アルミン
酸ソーダ、塩基性塩化アルミニウム、塩基性ポリ水酸化
アルミニウム等の塩基性アルミニウム化合物や水に易分
散性のアルミナゾル等の水溶性アルミニウム化合物或い
は硫酸第一鉄、塩化第二鉄等、又水溶性高分子化合物で
ある各種澱粉、ポリアクリルアミド、ポリエチレンイミ
ン、ポリアミン、ポリアミド・ポリアミン、尿素ホルマ
リン樹脂、メラミンホルマリン樹脂、植物ガム、ポリビ
ニルアルコール、ラテックス、ポリエチレンオキサイ
ド、ポリアミド樹脂、親水性架橋ポリマー粒子分散物等
及びこれらの誘導体或いは変性物等更に、は鉱物系のコ
ロイダルシリカ、ベントナイト等が例示される。また、
染料、ｐＨ調整剤、消泡剤、ピッチコントロール剤、ス
ライムコントロール剤等の抄紙用内添助剤を紙の用途に
応じて添加することも可能である。
キルケテンダイマー系、アルケニル無水コハク酸系、ス
チレンーアクリル酸系、無水ステアリン酸系、石油樹脂
系のサイズ剤等、歩留り向上剤、濾水性向上剤、紙力増
強剤としては、Ａｌ、Ｆｅ、Ｓｎ、Ｚｎ、等の多価金属
化合物である硫酸バンド、塩化アルミニウム、アルミン
酸ソーダ、塩基性塩化アルミニウム、塩基性ポリ水酸化
アルミニウム等の塩基性アルミニウム化合物や水に易分
散性のアルミナゾル等の水溶性アルミニウム化合物或い
は硫酸第一鉄、塩化第二鉄等、又水溶性高分子化合物で
ある各種澱粉、ポリアクリルアミド、ポリエチレンイミ
ン、ポリアミン、ポリアミド・ポリアミン、尿素ホルマ
リン樹脂、メラミンホルマリン樹脂、植物ガム、ポリビ
ニルアルコール、ラテックス、ポリエチレンオキサイ
ド、ポリアミド樹脂、親水性架橋ポリマー粒子分散物等
及びこれらの誘導体或いは変性物等更に、は鉱物系のコ
ロイダルシリカ、ベントナイト等が例示される。また、
染料、ｐＨ調整剤、消泡剤、ピッチコントロール剤、ス
ライムコントロール剤等の抄紙用内添助剤を紙の用途に
応じて添加することも可能である。
【００１４】本発明の方法では、ツーロール、或いはメ
タリングブレード式のサイズプレス、ゲートロール、ビ
ルブレードやショートデュエルコーター、スプレー等の
装置で紙の表面に澱粉、ポリビニルアルコール、ラテッ
クス、アルキルケテンダイマー系、無水マレイン酸系、
スチレンーアクリル酸系等の各種表面サイズ剤、顔料、
染料等を塗布することも勿論可能である。
タリングブレード式のサイズプレス、ゲートロール、ビ
ルブレードやショートデュエルコーター、スプレー等の
装置で紙の表面に澱粉、ポリビニルアルコール、ラテッ
クス、アルキルケテンダイマー系、無水マレイン酸系、
スチレンーアクリル酸系等の各種表面サイズ剤、顔料、
染料等を塗布することも勿論可能である。
【００１５】抄紙方法についても特に限定されず、例え
ば抄紙ｐＨ４．５付近である酸性抄紙法、炭酸カルシウ
ム等のアルカリ性填料を主成分として含み、抄紙ｐＨが
約６の弱酸性〜約９の弱アルカリ性とする、所謂中性抄
紙法等全ての抄紙方法に適用することができ、抄紙機も
一般に公知、公用の長網抄紙機、ツインワイヤー抄紙
機、円網抄紙機、ヤンキー抄紙機等を適宜使用できる。
ば抄紙ｐＨ４．５付近である酸性抄紙法、炭酸カルシウ
ム等のアルカリ性填料を主成分として含み、抄紙ｐＨが
約６の弱酸性〜約９の弱アルカリ性とする、所謂中性抄
紙法等全ての抄紙方法に適用することができ、抄紙機も
一般に公知、公用の長網抄紙機、ツインワイヤー抄紙
機、円網抄紙機、ヤンキー抄紙機等を適宜使用できる。
【００１６】また、マーセル化パルプを配合した紙の米
坪は、一般に２０〜４００ｇ／ｍ2程度の範囲で用途、
目的等に応じて適宜調整される。かくして得られたマー
セル化パルプを含んだ紙は、そのまま印刷用紙として使
用することもできるが、該紙を塗被紙用原紙としても使
用することができ、例えば、原紙上に顔料と接着剤を主
成分とする塗被組成物を塗被した印刷用塗被紙、更に、
感熱記録材料を塗被した感熱記録紙、又原紙下面にオイ
ルに溶解された染料をカプセル化したものを上面に顕色
剤を各々塗被した感圧複写紙等が挙げられる。
坪は、一般に２０〜４００ｇ／ｍ2程度の範囲で用途、
目的等に応じて適宜調整される。かくして得られたマー
セル化パルプを含んだ紙は、そのまま印刷用紙として使
用することもできるが、該紙を塗被紙用原紙としても使
用することができ、例えば、原紙上に顔料と接着剤を主
成分とする塗被組成物を塗被した印刷用塗被紙、更に、
感熱記録材料を塗被した感熱記録紙、又原紙下面にオイ
ルに溶解された染料をカプセル化したものを上面に顕色
剤を各々塗被した感圧複写紙等が挙げられる。
【００１７】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、勿論これらに限定されるものではない。特
に断らない限り例中の％及び部はすべで重量％及び重量
部を示す。
説明するが、勿論これらに限定されるものではない。特
に断らない限り例中の％及び部はすべで重量％及び重量
部を示す。
【００１８】
【実施例１】市販マーセル化クラフトパルプ（未叩解時
の保水度５０％）をダブルディスクリファイナーによっ
て叩解し、保水度７０％の叩解原料（Ａ）を得た。市販
ＬＢＫＰをダブルディスクリファイナーによって、カナ
ディアンスタンダードフリーネス（以下ＣＳＦとする）
４８０ｍｌの叩解原料（Ｂ）を得た。叩解原料（Ａ）を
１０％、叩解原料（Ｂ）を９０％配合し、填料として軽
質炭酸カルシウム（商品名：ＴＮＣ−３０／東洋電化工
業株式会社製）を２６％、内添サイズ剤としてアルキル
ケテンダイマー（商品名：ＳＰＫ−２８７／荒川化学工
業社製）を０．０３％、硫酸バンド０．２４％、カチオ
ン澱粉（商品名：ＡＭＹＬＯＦＡＸ Ｔ−２２００／松
谷化学工業社製）０．７％、紙力増強剤（商品名：ＢＭ
Ａ／日産エカノーベル社製）０．０６％を各々絶乾パル
プに対し添加して混合紙料を得た。この混合紙料を標準
角型シートマシン（東洋精機社製）にて手抄し、乾燥し
た後に、酸化澱粉（商品名：エースＡ／王子コーンスタ
ーチ社製）の１０％水溶液を乾燥後の付着量が固形分で
３ｇ／ｍ2 となるようにサイズプレス、乾燥し、線圧２
０ｋｇ／ｃｍでカレンダー処理を行って米坪９２．０ｇ
／ｍ2 の紙を得た。
の保水度５０％）をダブルディスクリファイナーによっ
て叩解し、保水度７０％の叩解原料（Ａ）を得た。市販
ＬＢＫＰをダブルディスクリファイナーによって、カナ
ディアンスタンダードフリーネス（以下ＣＳＦとする）
４８０ｍｌの叩解原料（Ｂ）を得た。叩解原料（Ａ）を
１０％、叩解原料（Ｂ）を９０％配合し、填料として軽
質炭酸カルシウム（商品名：ＴＮＣ−３０／東洋電化工
業株式会社製）を２６％、内添サイズ剤としてアルキル
ケテンダイマー（商品名：ＳＰＫ−２８７／荒川化学工
業社製）を０．０３％、硫酸バンド０．２４％、カチオ
ン澱粉（商品名：ＡＭＹＬＯＦＡＸ Ｔ−２２００／松
谷化学工業社製）０．７％、紙力増強剤（商品名：ＢＭ
Ａ／日産エカノーベル社製）０．０６％を各々絶乾パル
プに対し添加して混合紙料を得た。この混合紙料を標準
角型シートマシン（東洋精機社製）にて手抄し、乾燥し
た後に、酸化澱粉（商品名：エースＡ／王子コーンスタ
ーチ社製）の１０％水溶液を乾燥後の付着量が固形分で
３ｇ／ｍ2 となるようにサイズプレス、乾燥し、線圧２
０ｋｇ／ｃｍでカレンダー処理を行って米坪９２．０ｇ
／ｍ2 の紙を得た。
【００１９】
【実施例２】マーセル化パルプをダブルディスクリファ
イナー叩解し、保水度９０％の叩解原料（Ｃ）を得た。
叩解原料（Ｃ）を３０％と実施例１で得た叩解原料
（Ｂ）を７０％配合した以外は、実施例１と同様にして
米坪９１．８ｇ／ｍ2 の紙を得た。
イナー叩解し、保水度９０％の叩解原料（Ｃ）を得た。
叩解原料（Ｃ）を３０％と実施例１で得た叩解原料
（Ｂ）を７０％配合した以外は、実施例１と同様にして
米坪９１．８ｇ／ｍ2 の紙を得た。
【００２０】
【実施例３】マーセル化パルプをダブルディスクリファ
イナーで叩解し、保水度１２０％の叩解原料（Ｄ）を得
た。叩解原料（Ｄ）を２０％と実施例１で得た叩解原料
（Ｂ）を８０％配合した以外は、実施例１と同様にして
米坪９１．８ｇ／ｍ2 の紙を得た。
イナーで叩解し、保水度１２０％の叩解原料（Ｄ）を得
た。叩解原料（Ｄ）を２０％と実施例１で得た叩解原料
（Ｂ）を８０％配合した以外は、実施例１と同様にして
米坪９１．８ｇ／ｍ2 の紙を得た。
【００２１】
【実施例４】実施例１において、叩解原料（Ａ）を５０
％、叩解原料（Ｂ）を５０％とした以外は実施例１と同
様にして米坪９２．３ｇ／ｍ2 の紙を得た。
％、叩解原料（Ｂ）を５０％とした以外は実施例１と同
様にして米坪９２．３ｇ／ｍ2 の紙を得た。
【００２２】
【比較例１】マーセル化パルプをダブルディスクリファ
イナーで叩解し、保水度５０％の叩解原料（Ｅ）を得
た。叩解原料（Ｅ）を２０％と実施例１で得た叩解原料
（Ｂ）を８０％配合した以外は、実施例１と同様にして
米坪９１．５ｇ／ｍ2 の紙を得た。
イナーで叩解し、保水度５０％の叩解原料（Ｅ）を得
た。叩解原料（Ｅ）を２０％と実施例１で得た叩解原料
（Ｂ）を８０％配合した以外は、実施例１と同様にして
米坪９１．５ｇ／ｍ2 の紙を得た。
【００２３】
【比較例２】実施例１で使用したマーセル化パルプをダ
ブルディスクリファイナーで叩解し、保水度１３０％の
叩解原料（Ｆ）を得た。叩解原料（Ｆ）を２０％と実施
例１で得た叩解原料（Ｂ）を８０％配合した以外は、実
施例１と同様にして米坪９１．７ｇ／ｍ2 の紙を得た。
ブルディスクリファイナーで叩解し、保水度１３０％の
叩解原料（Ｆ）を得た。叩解原料（Ｆ）を２０％と実施
例１で得た叩解原料（Ｂ）を８０％配合した以外は、実
施例１と同様にして米坪９１．７ｇ／ｍ2 の紙を得た。
【００２４】
【比較例３】実施例１において、叩解原料（Ａ）を配合
しないで、叩解原料（Ｂ）だけとした以外は実施例１と
同様にして米坪９２．３ｇ／ｍ2 の紙を得た。
しないで、叩解原料（Ｂ）だけとした以外は実施例１と
同様にして米坪９２．３ｇ／ｍ2 の紙を得た。
【００２５】
【実施例５】 塗被液の調製 カオリン（商品名：ＵＷ−９０：ＥＭＣ社製）７０部、
重質炭酸カルシウム（商品名：ソフトン─２２００：備
北粉化工業社製）２０部、軽質炭酸カルシウム（商品
名：ＴＰ−１２３ＣＳ：奥多摩工業社製）１０部とポリ
アクリル酸ソーダ０．５部及び荷性ソーダ０．２部を一
緒に分散機を使用して水分散し、濃度６８％の顔料スラ
リーを調製した。この顔料スラリーに、接着剤として、
予め９５℃、２８％濃度で３０分間蒸煮して得た酸化澱
粉（商品名：エースＡ／王子コーンスターチ社製）３部
及びスチレン・ブタジエン共重合体ラテックス（商品
名：ＳＮ−３０７：住友ノーガタック社製）１０部を添
加し、さらにシリコン系消泡剤０．０５部、ステアリン
酸カルシウム０．２部及び水を添加し、攪拌混合して濃
度が６０％の塗被液を得た。 塗被紙の調製 実施例２で得られた紙の両面に、上記塗被液を乾燥後の
塗被量１８ｇ／ｍ2 となるように塗布乾燥して米坪１２
７．８ｇ／ｍ2 の塗被紙を得た。モーデルスーパーカレ
ンダー２０ｋｇ／ｃｍで処理した。
重質炭酸カルシウム（商品名：ソフトン─２２００：備
北粉化工業社製）２０部、軽質炭酸カルシウム（商品
名：ＴＰ−１２３ＣＳ：奥多摩工業社製）１０部とポリ
アクリル酸ソーダ０．５部及び荷性ソーダ０．２部を一
緒に分散機を使用して水分散し、濃度６８％の顔料スラ
リーを調製した。この顔料スラリーに、接着剤として、
予め９５℃、２８％濃度で３０分間蒸煮して得た酸化澱
粉（商品名：エースＡ／王子コーンスターチ社製）３部
及びスチレン・ブタジエン共重合体ラテックス（商品
名：ＳＮ−３０７：住友ノーガタック社製）１０部を添
加し、さらにシリコン系消泡剤０．０５部、ステアリン
酸カルシウム０．２部及び水を添加し、攪拌混合して濃
度が６０％の塗被液を得た。 塗被紙の調製 実施例２で得られた紙の両面に、上記塗被液を乾燥後の
塗被量１８ｇ／ｍ2 となるように塗布乾燥して米坪１２
７．８ｇ／ｍ2 の塗被紙を得た。モーデルスーパーカレ
ンダー２０ｋｇ／ｃｍで処理した。
【００２６】
【比較例４】比較例３の紙を原紙として使用した以外は
実施例５と同様にして米坪１２８．３ｇ／ｍ2 の塗被紙
を得た。実施例５と同一条件でカレンダー処理をした。
実施例５と同様にして米坪１２８．３ｇ／ｍ2 の塗被紙
を得た。実施例５と同一条件でカレンダー処理をした。
【００２７】かくして得られた９種類の紙について次の
評価を行い、得られた結果を表１に示す。 〔評価方法及び判定〕 ・紙料濾水性：混合紙料をＪＩＳ Ｐ８１２２に準じて
測定した。 ・緊度：ＪＩＳ Ｐ８１１８に準じて測定した。 ・剛度：クラーク剛度としてＪＩＳ Ｐ８１４３に基づ
いて測定した。 ・表面強度：ＲＩ印刷テスター（明製作所社製）で赤イ
ンキ（商品名：Ｐｒｉｎｔ Ｉｎｋ〔紙試験 ＳＤ５０
紅Ｂ Ｔ＝１３〕／ＴＯＫＡ Ｓｈｉｋｉｓｏ Ｃｈ
ｅｍｉｃａｌ Ｉｎｄｕｓｔｒｙ Ｃｏ．ＬＴＤ社製）
を印刷し、その印刷強度を目視判定した。なお、判定基
準は ◎ピックの発生がなく、極めて良好 ○ピックの発生が殆どなく、良好 ×ピックが若干発生する ・印刷特性：ＲＩ印刷テスター（明製作所社製）で墨イ
ンキ（商品名：Ｇｒａｆ−Ｇ／大日本インキ化学工業株
式会社製）を印刷し、使用量は０．５ｍｌで、その印刷
面をマクベス濃度計（ＲＤ−９１４型、マクベス社製）
で測定した。
評価を行い、得られた結果を表１に示す。 〔評価方法及び判定〕 ・紙料濾水性：混合紙料をＪＩＳ Ｐ８１２２に準じて
測定した。 ・緊度：ＪＩＳ Ｐ８１１８に準じて測定した。 ・剛度：クラーク剛度としてＪＩＳ Ｐ８１４３に基づ
いて測定した。 ・表面強度：ＲＩ印刷テスター（明製作所社製）で赤イ
ンキ（商品名：Ｐｒｉｎｔ Ｉｎｋ〔紙試験 ＳＤ５０
紅Ｂ Ｔ＝１３〕／ＴＯＫＡ Ｓｈｉｋｉｓｏ Ｃｈ
ｅｍｉｃａｌ Ｉｎｄｕｓｔｒｙ Ｃｏ．ＬＴＤ社製）
を印刷し、その印刷強度を目視判定した。なお、判定基
準は ◎ピックの発生がなく、極めて良好 ○ピックの発生が殆どなく、良好 ×ピックが若干発生する ・印刷特性：ＲＩ印刷テスター（明製作所社製）で墨イ
ンキ（商品名：Ｇｒａｆ−Ｇ／大日本インキ化学工業株
式会社製）を印刷し、使用量は０．５ｍｌで、その印刷
面をマクベス濃度計（ＲＤ−９１４型、マクベス社製）
で測定した。
【００２８】
【表１】
【００２９】
【発明の効果】表１に示すように、マーセル化パルプの
叩解後の保水度を６０〜１２０％の範囲に限定すること
により、嵩高でかつ剛度の大きい紙が得られ、その紙の
印刷適性は優れたものであった。
叩解後の保水度を６０〜１２０％の範囲に限定すること
により、嵩高でかつ剛度の大きい紙が得られ、その紙の
印刷適性は優れたものであった。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成５年７月１６日
【手続補正１】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】００２２
【補正方法】変更
【補正内容】
【００２２】
【比較例１】マーセル化パルプをダブルディスクリファ
イナーで叩解し、保水度５５％の叩解原料（Ｅ）を得
た。叩解原料（Ｅ）を２０％と実施例１で得た叩解原料
（Ｂ）を８０％配合した以外は、実施例１と同様にして
米坪９１．５ｇ／ｍ2 の紙を得た。
イナーで叩解し、保水度５５％の叩解原料（Ｅ）を得
た。叩解原料（Ｅ）を２０％と実施例１で得た叩解原料
（Ｂ）を８０％配合した以外は、実施例１と同様にして
米坪９１．５ｇ／ｍ2 の紙を得た。
Claims (3)
- 【請求項１】叩解後の保水度が６０〜１２０％のマーセ
ル化パルプを含有する紙料を抄紙することを特徴とする
紙の製造方法。 - 【請求項２】全パルプ中にマーセル化パルプが１０〜３
０重量％含有した請求項１記載の紙の製造方法。 - 【請求項３】紙が塗被紙用原紙である請求項１〜２記載
の紙の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17506993A JPH0734395A (ja) | 1993-07-15 | 1993-07-15 | 紙の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17506993A JPH0734395A (ja) | 1993-07-15 | 1993-07-15 | 紙の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0734395A true JPH0734395A (ja) | 1995-02-03 |
Family
ID=15989691
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17506993A Pending JPH0734395A (ja) | 1993-07-15 | 1993-07-15 | 紙の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0734395A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006274516A (ja) * | 2005-03-30 | 2006-10-12 | Nippon Paper Industries Co Ltd | 印刷用塗工紙及びその製造方法 |
-
1993
- 1993-07-15 JP JP17506993A patent/JPH0734395A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006274516A (ja) * | 2005-03-30 | 2006-10-12 | Nippon Paper Industries Co Ltd | 印刷用塗工紙及びその製造方法 |
| JP4594151B2 (ja) * | 2005-03-30 | 2010-12-08 | 日本製紙株式会社 | 印刷用塗工紙及びその製造方法 |
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