JPH0734233A - 結晶性薄膜の製造方法 - Google Patents

結晶性薄膜の製造方法

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JPH0734233A
JPH0734233A JP18298193A JP18298193A JPH0734233A JP H0734233 A JPH0734233 A JP H0734233A JP 18298193 A JP18298193 A JP 18298193A JP 18298193 A JP18298193 A JP 18298193A JP H0734233 A JPH0734233 A JP H0734233A
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JP
Japan
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thin film
substrate
amorphous
ecr
crystalline thin
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JP18298193A
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English (en)
Inventor
Tetsuo Okuyama
哲雄 奥山
Seiichiro Yokoyama
誠一郎 横山
Yozo Yamada
陽三 山田
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 結晶性Si薄膜を非晶質基板上に作製する為
の装置を提供する。 【構成】 結晶性薄膜を基板上に製造する方法におい
て、基板上の非晶質Si薄膜材料に比較的低エネルギー
のECRによるNeビームを少なくとも2方向から照射
し、所望の結晶配向をさせる事を特徴とする結晶性薄膜
製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】単結晶及び多結晶を利用する全て
の電子デバイスに関する。
【0002】
【従来の技術】多結晶薄膜を単結晶薄膜に変換する試み
は数多くなされてきた。シリコンの場合には、レーザー
・ビーム、電子ビーム、グラファイト・ヒーターを用い
た帯溶融再結晶化法(ZMR Zone Meltin
g Recrystalization)や、横方向固
相ピタキシー成長法(L−SPE Lateral S
olid Phase Epitaxy)等が挙げら
れ、現在なお多くの試みが為されている。しかし、高温
で熱処理をするような方法は三次元IC等を作るには適
していない。と言うのは、高温熱処理によって既に作り
込まれているMOSトランジスターの特性がかわってし
まうからである。また、L−SPE等の低温度での処理
では結晶化の速度が極めて遅く、例えば600℃では1
-4cm/sec程度で、実用には供せられない。単結
晶化のスピードを上げるために、結晶化に寄与する空孔
密度を増やすために高エネルギー・イオンの照射も試み
ているが、低温においてはそれほど成長速度は改善され
ていない。例えば、400℃で0.6メガエレクトロン
ボトルのネオンイオンで照射した場合の成長速度は20
0オングストローム/1012イオン/cm2 である。そ
の他のL−SPEの改善策として、不純物の添加も試み
られたが、一桁程度の改善しかできていない。また、で
きた単結晶の結晶の質もあまり良いものではなく、格子
欠陥の密度も大きい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】三次元ICを作ろうと
すると、基板の性質に関係なく薄膜単結晶の方位が自由
にコントロール出来なくてはならない。また、すでに作
り込まれた下の層のMOSトランジスターの特性に影響
が無いよう、単結晶は低温で成長させなくてはならな
い。これらの要求は三次元ICのみならず表示パネルの
アクティブ・マトリックスを作るときにも必要である。
【0004】
【課題を解決するための手段】低温という要求からは、
蒸着で単結晶薄膜を作るのが最適であるが、通常の方法
では利用できない程度の微細な粒形の多結晶薄膜しか得
られない。そのため薄膜を蒸着するときに、蒸着面を活
性度の低いECRによるNeのイオン・中性ビームで照
射し、照射の結晶構造に及ぼす効果を利用し、単結晶粒
を大きくするのが本発明の目的である。
【0005】単結晶上に単結晶と同じ物質を蒸着する場
合には、表面を清浄にし、真空度をよくし、基板温度を
ある程度以上に保つ限り、この上に単結晶がエピタキシ
ャリーに成長する。これに反し、アモルファスの基板上
に蒸着を行う場合には、表面を如何に清浄にし、真空度
をよくし、基板温度を上げても、単結晶が成長すること
はなく、最初多くの粒状の結晶核が基板面上に形成さ
れ、この結晶核から結晶が成長して行く。この結晶核の
結晶方位は基板表面の原子配列で定まるので、原子配列
が無秩序であるアモルファス基板上では結晶核の結晶方
位も無秩序になり、成長した膜も多結晶となる。この膜
を単結晶にするには、無秩序な結晶方位を持った結晶核
のうち、所望の結晶方位の結晶核のみが蒸着によって更
に成長し、その他の結晶核の成長が押さえられるように
すればよい。
【0006】一般に、蒸着中の蒸着表面を不活性ガスの
イオン、或は、不活性ガスの中性原子で照射すると、照
射方向に垂直な面が最密結晶面内で、任意角度回転した
微結晶の集合となる。この法則を利用し、所望の結晶方
位の単結晶が持つ独立した複数の最 結晶面に垂直な方
向から低エネルギーの不活性ガスの中性原子ビームで照
射すると比較的大きい単結晶粒を得る事が出来る。一般
に、歪や格子欠陥の少ない結晶を成長させようとする
と、蒸着原子、あるいは分子のエネルギーは10エレク
トロンボルト程度が好ましいといわれている。しかし、
坩堝から蒸発してくる蒸発物の持つエネルギーは数エレ
クトロンボルト以下で、エネルギーが不足する。また、
陰極からスパッターしてくる粒子は適度のエネルギーを
持つが、高エネルギーの正、負の反跳イオン粒を含むの
で、蒸着膜は格子欠陥が多くなり、質のよい結晶が得ら
れない。また、通常のスパッター法では、プラズマから
のイオン流を引き出すのに基板表面の電子電荷を利用し
ているので、イオン流は基板面に垂直にしかならないと
いう制約もある。蒸着薄膜の膜質の改善のために低エネ
ルギーイオン流で蒸着面を照射する方法は古くから報告
されている。しかし、いままで報告されている例はすべ
て一方向からの蒸着、或はイオンビームの照射であり、
作られた膜の結晶の方向は揃っていても依然多結晶であ
る。しかも、エネルギーを低くすると、イオン相互の電
気的反発のため、イオンの流れは発散し、並行な流れを
作ることは不可能で、200エレクトロンボルト程度が
限度である。さらに、絶縁基板上に蒸着薄膜をこの方法
で作ろうとすると、絶縁基板上に電荷が蓄積しイオン粒
が到達しなくなる。しかし、不活性ガスの中性原子流で
蒸着面を照射すると、これらの欠点を総て除くことが出
来る。(特開平2−229792)不活性ガスの中性原
子粒を作るには、適度なエネルギーの値、例えば600
エレクトロンボルトの不活性ガスのイオン流を作り蒸着
物質で作られたターゲットにこのイオン流を当て、反跳
させると、中性化すると同時に、完全弾性衝突の法則に
従い、運動量、従ってエネルギーが大きく減少する。
【0007】残存している正負の高エネルギー粒子を取
り除くにはこれらの粒子が減速するような電界を反跳ビ
ームの通路に設ければよい。しかしこれらの方法は考え
られてきたが、実際にはそれぞれの膜物質に適当なエネ
ルギー、質量を持った中性粒子の照射が必要であり、特
に実用上重要な意味を持つSiでこの様な手法の実現が
必要となる。そこで実験の結果Neガスの照射がSi薄
膜結晶化に特に有効であることを見いだし、本発明に至
った。以上のような手段で不活性ガスの中性原子粒を複
数つくり、これらの流れを所望の結晶方位を持つ単結晶
の最密結晶面に垂直になるように配置し、蒸着面を照射
することで、結晶粒を大きくしようとする手法をSi系
で実現するため希ガスとしてNeを用い、その中性およ
びまたはイオン性のビーム利用することが本発明の問題
解決方法である。
【0008】(実施例1)図1は、本発明を利用した薄
膜製造方法の実施例を示す図である。薄膜基板は真空容
器中にあり、この真空装置は到達真空度10-7Torr
台である。まずプラズマCVD法によって基板温度室温
でSiH4の分解によって作製されたアモルファスSi
膜の堆積した石英基板を550度及び600度に加熱し
た。この時Neガスを真空容器中に流しており2×10
-4Torrの真空度となっている。この時Ne流量は2
5sccmである。そして加熱後30分温度の安定を待
った後に、ECRプラズマ放電を行い基板ホルダーにプ
ラズマ照射した。照射時間は30分であった。
【0009】このサンプルについて、X線回折測定を行
い、結晶性を評価した。X線回折は通常のシータ−2シ
ータ法をつかい、X線源としては、Cu−Kαをつかっ
た。散乱ベクトルは膜面に垂直である。Si(111)
のd=3.138Aこの時2θ=28.4°に回折が起
きる。CVD後の非晶質Si薄膜、Ar照射、反射板な
しでのNe照射、同一基板で600℃に加熱されている
が希ガス照射を行っていないものではピークは観察され
ていない。これに対して反射板を使ってNeの照射を行
った場合のみピークが観察された。
【0010】(実施例2)実験例1と同じ実験を基板の
み変更して行った。基板は雲母上に非晶質カーボンを蒸
着したものを用いた。このサンプルについて、電子線回
折測定を行い、結晶性を評価した。雲母と非晶質カーボ
ン膜間は容易に剥離できるため、非晶質カーボン上のS
i試料薄膜を電子線回折用試料とした。この試料の膜面
垂直方向に電子線を入射して、回折を観察した。ややリ
ングと斑点状の中間的なパターンを示している。実施例
2での薄膜試料は試料面内での配向を起こしている。
【0011】(比較例1)ガスとしてArを使った以外
は、実施例1と同じ装置、条件で実験を行った。X線回
折の結果は図に示す。
【0012】(比較例2)実施例1の実験中、最後にE
CRを照射する時に基板温度は実施例1と同じにして、
ECRの照射を行わなかった。
【0013】(比較例3)実施例1の実験中、最後にE
CRを照射する時に基板温度は実施例1と同じにして、
反射板を用いずにECRの照射を行った。
【0014】(比較例4)実験例2と同じ実験で、相違
点は最後にECRを照射する時に基板温度は実施例2と
同じにして、ECRの照射を行わなかった事にある。基
板は雲母上に非晶質カーボンを蒸着したものを用いた。
このサンプルについて、電子線回折測定を行い、結晶性
を評価した。雲母と非晶質カーボン膜間は容易に剥離で
きるため、非晶質カーボン上のSi試料薄膜を電子線回
折用試料とした。この試料の膜面垂直方向に電子線を入
射して、回折を観察した。均一なリング状のパターンを
示している。実施例2の薄膜では面内での配向を示して
いるのに対して、この比較例4での薄膜試料では試料面
内での配向は起こっていない。
【0015】
【発明の効果】本発明では、照射粒子としてNeを使う
こと及び反射板を用いて、イオン流を中性化し、かつ2
方向以上から照射させることで結晶配向が面内で起き
る。Si結晶性薄膜の作製が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例1の薄膜作製装置の真空漕内の
構成を示したものである。
【図2】図2の(a)は、図1の側面からの概略図であ
り、矢印はNeの粒子流を示す。同じく(b)は図1の
平面図概略である。
【図3】図3は、実施例1での薄膜と、比較例での薄膜
のX線回折法で測定したものを示す。
【符号の簡単な説明】
1:ECR放電室 2:ECR放電用電磁石 3:反射板 4:基板 5:ヒーター付き基板ホルダー 6:Ne流照射室

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶性薄膜を基板上に製造する方法にお
    いて、基板上の非晶質Si薄膜材料に比較的低エネルギ
    ーのECRによるNeのイオン・中性ビームを少なくと
    も2方向から照射し、面内での配向を含む所望の結晶配
    向をさせる事を特徴とする結晶性薄膜製造方法。
  2. 【請求項2】 第1項に記載した結晶性薄膜製造方法に
    おいて、薄膜材料Siの蒸着を、比較的低エネルギーの
    ECRによるNeのイオン・中性ビームを少なくとも2
    方向から照射すると同時に行う事を特徴とする結晶性薄
    膜製造方法。
JP18298193A 1993-07-23 1993-07-23 結晶性薄膜の製造方法 Pending JPH0734233A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007231304A (ja) * 2006-02-27 2007-09-13 Ykk Ap株式会社 薄膜の製造方法及び製造装置、並びに成形体の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007231304A (ja) * 2006-02-27 2007-09-13 Ykk Ap株式会社 薄膜の製造方法及び製造装置、並びに成形体の製造方法

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