JPH073401B2 - イオンセンサの製造方法 - Google Patents

イオンセンサの製造方法

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JPH073401B2
JPH073401B2 JP60037262A JP3726285A JPH073401B2 JP H073401 B2 JPH073401 B2 JP H073401B2 JP 60037262 A JP60037262 A JP 60037262A JP 3726285 A JP3726285 A JP 3726285A JP H073401 B2 JPH073401 B2 JP H073401B2
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    • G01N27/26Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating electrochemical variables; by using electrolysis or electrophoresis
    • G01N27/28Electrolytic cell components
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は電解質中の特定イオン濃度を検知するイオンセ
ンサの製造方法に関する。
(従来技術) 電解質中の特定イオン濃度を検知するイオンセンサと
は,感応層に電解質中の特定イオンが到達することによ
り,該感応層の界面電位が変化する現象を利用して特定
イオン濃度を検知するものである。
従来のイオンセンサの構造は,第2図に示すごとく,シ
リコン等の半導体基板1の上面に窒化ケイ素等の耐水性
を有する無機質膜2を形成し,該無機質膜2の上面に感
応層3を形成したものである。
上記感応層3は,電解質中の特定イオンを検知するもの
で,カリウム(K+)イオンに対しては,NAS-27-4(Na2O2
7mol%,Al2O34mol%,SiO269mol%)の多成分ガラス膜
が用いられ,ナトリウム(Na+)イオンに対しては,NAS-
11-18(Na2O11mol%,Al2O318mol%,SiO271mol%)の
多成分ガラス膜が用いられる。
上記構造のイオンセンサでは,耐水性を有する無機質膜
2の上に単に感応層3を積層した構成であるため,該感
応層3と無機質膜2との間の接着性が十分でない。した
がって,該感応層3が使用中に容易に剥離し,イオン感
応特性が失なわれてしまうという欠点があった。
近年,半導体技術の発達によって,上述したイオンセン
サより応答性のよい半導体電界効果形イオンセンサ(Io
n Sensitive field Effect Transistor,以下ISFETと称
する)が開発されている。
該ISFET形イオンセンサの構造は,第3図に示すこど
く,半導体基板1の表面部分にソース領域4とドレーン
領域5とが互いに離間して形成され,該半導体基板1の
表面にはゲート絶縁膜6,耐水性を有する無機質膜2およ
び感応層3を順次積層したものである。該ISFET形イオ
ンセンサは,電界効果形トランジスタの特色を利用した
もので,応答性を上げることができるが,このものも前
述の如く単なる積層にしただけであるため,使用中に感
応層3と無機質膜2が容易に剥離する欠点がある。ま
た,このイオンセンサは積層時に感応層3と無機質膜2
の界面が汚染されやすく,接合面近傍には欠陥や余分な
電荷が蓄積し易く,該センサのしきい値電圧が非常に不
安定になる問題があった。
(本発明の目的) 本発明は,上記従来の課題に鑑みなされたもので,その
目的は,イオン感応物質を安定に保持し,長時間安定に
使用できるように構成した耐久性に優れたイオンセンサ
の製造方法を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) 第1発明のイオンセンサの製造方法は,イオン注入技術
とイオン注入に伴うノックオン現象を利用して,イオン
感応層を無機質膜内に一体的に形成するものである。
すなわち,第1発明のイオンセンサの製造方法は無機質
膜内の上層部に感応層を形成する方法であって、半導体
基板の上面に耐水性及び絶縁性を有するとともに前記感
応層を形成する特定の原子を含む無機質膜を形成し、さ
らに前記無機質膜の上面に前記感応層を形成する特定の
原子を含む補助層を形成した後、前記補助層の上方向よ
り前記感応層を形成するナトリウム及び酸素をイオン注
入することにより、前記無機質膜内の上層部に、前記無
機質膜内の特定の原子と前記補助層内の特定の原子と前
記イオン注入したナトリウム及び酸素とからなる感応層
を形成させた後、前記補助層を取り除くことを特徴とす
る。
第2発明のイオンセンサの製造方法は,イオン注入技術
とイオン注入に伴うノックオン現象を利用するとともに
予じめ無機質内に拡散技術を用いて特定原子を拡散した
層を形成しておき,然る後該層内にイオン感応層を一体
的に形成するものである。
すなわち,第2発明のイオンセンサの製造方法は窒化ケ
イ素膜内の上層部に感応層を形成する方法であって、半
導体基板の上面に窒化ケイ素膜を形成し、さらに前記窒
化ケイ素膜内の上層部に酸化層を形成するとともに、前
記酸化層の上面にアルミニウムを含む補助層を形成した
後、前記補助層の上方向よりナトリウムをイオン注入す
ることにより、前記酸化層内に、前記窒化ケイ素膜内の
特定の原子と前記酸化層及び補助層内の特定の原子と前
記イオン注入したナトリウムとからなる感応層を形成さ
せた後、前記補助層を取り除くことを特徴とする。
第1発明において,前記基板は電解質中のイオンを検知
する感応層を支持固定するものである。イオンセンサ
は,測定時,電解液中に浸漬して使用するため,化学
的,物理的に強固であることが必要である。また,小型
であることも必要である。そのため,本発明では,基板
の材料として,シリコン,ガリウムーヒ素等の半導体材
料を用いる。
前記基板上に形成する無機質膜は水分,または電解質中
のイオンの透過を防止するために設けたものである。す
なわち,電解液中に浸漬した場合,電解液中のイオンが
基台に達してしまうと電解液と基台が電気的に導通し,
感応層と電解液の界面電位が変動し,その結果イオン濃
度の測定が不可能になってしまうことがある。したがっ
て該無機質膜は,耐水性を有し,電解質中に該無機質膜
が溶出したり,基台から容易に剥離しにくいことが必要
である。
さらに本発明においては,後述するイオン注入により無
機質膜内に後述する感応層を一体的に形成するので,該
無機質膜自体を,感応層を構成する原子を含むようにす
る。
それ故,上記無機質膜の材料としては,例えばカリウム
イオン,ナトリウムイオンを測定対象とする場合にはア
ルミナ(Al2O3),窒化ケイ素(Si3N4)を用いる。また
該無機質膜の厚みは,該無機質膜の上層部に形成する感
応層の応答性を考慮して1000Å〜3000Åの範囲とするの
が好ましい。
前記無機質膜の上面に形成する補助層は,後述するイオ
ン注入により,注入する加速イオンとのノックオン現象
を利用して,後述する感応層を構成する特定原子を該感
応層へ供給するために配設するものである。すなわち,
イオン注入の回数が多いと感応層の注入時におけるダメ
ージを受ける回数が多くなり,格子欠陥が多数発生す
る。そのため,イオン注入後アニールという工程を介し
て回復させても,感応層のイオン注入によるダメージが
大きいために完全な回復は望めないのである。そこで,
電解質中のイオンの検出感度がよく,しかも電気特性の
安定なイオンセンサを形成するためには,イオン注入を
行う回数をなるべく減らす方がよい。
補助層には,本来注入イオンとする特定原子を予じめ無
機質膜の上面に物理的,化学的な手段により形成してお
く。そしてイオン注入によるノックオン現象により補助
層自体を構成する原子を注入イオンと共に無機質の上部
面で感応層を構成する部分に供給し,感応層の構成原子
とされる。これより,上記補助層の形成はイオン注入の
回数を少なくとも一回は減らすことができる。このよう
に本発明では注入回数が少ないので,アニールによる感
応層の回復力は大きい。
その上,補助層は感応層を構成する無機質膜の上面を被
覆した形になっているので,イオン注入による感応層の
表面の荒れが防止できる。このことは感応層の感度およ
びイオンセンサの安定性を向上させ,さらに長寿命にす
ることができるのである。実施例においては,補助層を
構成する材料として,多結晶シリコン,アルミニウムを
用いたが,必要に応じて他の材料を用いることができ
る。
また,上記補助層の厚みは,注入イオンの飛程を考慮し
注入されたイオンが該補助層を介して感応層に到達で
き,同時に注入されたイオンによりノックオンされた原
子をも感応層に到達できる厚みとする必要があり実質的
には1000Å〜5000Å程度が好ましい。
前記補助層の上方向より行なうイオン注入は,非接触で
無機質膜内の定まった上部面に感応層としての必要な組
成原子を注入するものである。このイオン注入は加速電
圧を種々変えることにより任意の位置に必要な原子を注
入し,該原子を所定の位置に分布させることができる。
本発明の如く,無機質膜内の定まった上部面に感応層を
形成するためには,加速電圧としては,50Kev〜300Kevを
用い,かつ感応層として構成する組成原子のドーズ量は
注入する各原子につき1016〜1018/cm2とすることが好ま
しい。
上記注入されるイオンは,感応層を構成するために必要
な原子であり,しかも加速器内で容易にイオン化できる
ものである。本実施においては,イオン注入する特定原
子として酸素(O)原子,及びナトリウム(Na)を選択
したがこれは電解質中の検出イオンとしてNa+,K+を測
定対象とするセンサについて選択したものである。
前記無機質膜内の上部面においては,イオン注入した酸
素及びナトリウムと,該特定原子とのノックオン現象に
より注入された補助層を構成する特定原子と,無機質膜
を構成している原子とで構成されてなる感応層が形成さ
れる。この感応層は,電解質中に存在するイオンの濃度
を界面電位変化として検知するものである。該感応層を
形成する組成原子はナトリウム,酸素,アルミニウムお
よびシリコンの各原子を含み,測定するイオン種によ
り,それぞれ組成,配分は異なる。例えはK+イオンを検
知する場合はNa:12〜20at%,Al:0.6〜7at%,Si:18〜27a
t%,O:46〜69.4at%であり,Na+イオンを検知する場合
はNa:6〜16at%,Al:6〜15at%,Si:14〜25at%.O:44〜54
at%である。
上記感応層は直接無機質膜内に形成することができるの
で,イオンセンサをどのような電解液中に浸漬しても剥
離することはない。また,感応層はその構成原子が電解
液中に溶出することもないので,長寿命のイオンセンサ
が形成できる。
前記感応層を形成した後は,前述した如く補助層は,そ
の必要性はないことから,プラズマエツチング,化学エ
ツチングにより取り除く。
第2発明において,窒化ケイ素膜の上部層に,イオン注
入前に予じめ形成しておく酸化層は,イオン注入の回数
を減らすことを目的としたものである。この酸化層は,
前記窒化ケイ素膜の上部層に,感応層の組成原子である
酸素原子を拡散させることにより形成する。酸素原子は
酸化層として窒化ケイ素膜内に容易に拡散形成でき,し
かも精度のよい厚み制御ができる。酸化層の厚みは数10
0Å〜数1000Åがよい。
次に,酸化層の上面にアルミニウムを含む補助層を形成
する。そしてこの上にナトリウムイオンを注入すると,
注入イオンはアルミニウムを含む補助層を構成する原子
とノツクオン現象を生じ,該補助層を構成する原子は注
入イオンとともに下に構成した窒化ケイ素膜内の酸化層
に供給され,ここに感応層を形成する。それ故,該感応
層は本来窒化ケイ素膜を構成する特定原子と酸化層を構
成する原子と注入するナトリウムイオンと,注入イオン
のノツクオン現象によりアルミニウムを含む補助層より
供給された原子とで構成されることになるのである。
上記の酸化層の形成により第1発明よりさらにイオン注
入回数を減らすことができるので,アニールによる感応
層の回復力はより完全な形にすることができ,安定なイ
オンセンサを形成することができる。
(本発明の作用効果) 本発明は,イオン注入とノツクオン現象を利用すること
により,無機質膜に一体的に感応層を形成することがで
きることから,従来問題となつた感応層と無機質膜とが
剥離するということはない。したがつて,耐久性に優れ
たイオンセンサを提供することができる。しかも,補助
層を利用することによりイオン注入回数を減らすことが
でき,イオン注入時に発生する感応層内の格子欠陥を最
少限におさえることができる。
(実施例) <実施例1> 本例は第1発明に関する実施例で,K+イオンを検知する
イオンセンサの製造過程を第1図,第4図,第5図に示
す。
まず,第4図に示すごとく,基台となるシリコン基板1
の上面に,耐水性の酸化アルミニウム(Al2O3)をCVD法
により2000Å程度堆積し,無機質膜2を形成する。そし
て,該無機質膜2の上面に減圧CVD法で補助層としての1
000Åの多結晶シリコン膜7を形成する。
次に第5図に示すごとく,加速器によつて100kevに加速
したナトリウム(Na)イオンおよび酸素(O)イオンを
1017/cm2のドーズ量で順次前記多結晶シリコン膜7の上
方向よりイオン注入し,前記無機質膜2内の上部表面近
傍に,上記のナトリウム原子と酸素原子と,これらのイ
オンが多結晶シリコン膜中を通過するときノツクオンさ
れたシリコン原子とを含む感応層3を形成する。
しかる後,前記多結晶シリコン膜7を反応性イオンエツ
チング技術により取り除き,600℃,30分のアニールを行
う。
以上より第1図に示すごとく,シリコン基板1の上に無
機質膜2を有し,更に該無機質膜2の上層部分に形成し
た感応層3を有する本発明にかかるイオンセンサを製造
した。
上述のイオンセンサの製造方法は,イオンを検知する感
応層3が無機質膜2内に直接一体的に形成されているの
で,従来の問題点であつた感応層が無機質膜より剥離す
るということはない。
また,無機質膜2上部面に感応層3を形成する場合に,
ナトリウムイオンおよび酸素イオンを多結晶シリコン膜
を介して注入するので,出来た感応層3の表面にはイオ
ン注入回数を減らすことができ,これに伴う荒れが生じ
ない。
さらに,イオン注入をナトリウムイオンおよび酸素イオ
ンに限定したことから,注入に伴う格子欠陥の発生を最
小限におさえることができ,アニールにより格子欠陥を
ほぼ完全に回復させることができる。
<実施例2> 本例は第1発明により,K+イオンを選択的に感応するIS
FET形イオンセンサを製造するものであり,その過程を
第6図,第7図,第8図を用いて説明する。
まず,第6図に示すごとく,基台となるシリコン基板1
の表面部分に,該基板1とは逆の伝導形を有するソース
領域4とドレーン領域5を互に離間して形成する。次に
該シリコン基板1表面にはゲート絶縁膜6として酸化シ
リコンを熱酸化法で形成し,その上に耐水性の窒化ケイ
素(Si3N4)をCVD法で2000Åの無機質膜2として形成す
る。
さらに,該無機質膜2の上にアルミニウムを2100Åの補
助層7として形成する。また,該アルミニウムの補助層
7上でゲート部に相応する部分以外のイオン注入の必要
のない領域はフオトレジスト8により被覆する。
次に,第7図に示すごとく,加速器により100kevに加速
したナトリウムイオンおよび酸素イオンをそれぞれ1017
/cm2,1018/cm2のドーズ量で順次前記アルミニウムの補
助層7の上方向よりイオン注入し,前記無機質膜2内で
上部表面近傍(表面層の厚さは数100Å程度)に,上記
ナトリウム原子と酸素原子と,これらのイオンがアルミ
ニウム補助層7中を通過するときノツクオンされたアル
ミニウム原子とを含む感応層3を形成する。
しかる後,前記アルミニウム補助層7およびフオトレジ
スト被覆8を化学エツチング技術により取り除き,600
℃,30分のアニールを行う。そして,ソース電極4a,ドレ
ーン電極5aを付加形成する。
以上より第8図に示すごとく,ISFETの絶縁膜6の上に無
機質膜2を有し,該無機質膜2の上層部分に形成した感
応層3を有する本発明にかかるISFET形イオンセンサを
製造した。
上述のISFET形イオンセンサの製造方法は,イオンを検
知する感応層3を無機質膜2内に直接一体的に形成され
ているので,該感応層3と無機質膜2との界面が汚染さ
れることはない。したがつて,該界面の接合面近傍には
欠陥が余分な電荷が蓄積しにくいので,該センサのしき
い値電位が不安定になることはない。また,該感応層3
と無機質膜2とが剥離することはない。
さらに,イオン注入をナトリウムイオンおよび酸素イオ
ンに限定したことから,イオン注入に伴う格子欠陥の発
生を最少限におさえることができ,アニールにより格子
欠陥をほぼ完全に回復させることができる。
なお、本実施例により製造したイオンセンサの性能評価
を第18図に示す。
<実施例3> 本例は第2発明により,K+イオンを選択的に検知するイ
オンセンサを製造するものであり,その過程を第9図,
第10図,第11図,第12図に示す。
第9図に示すごとく,基台となるシリコン基板1の上面
に耐水性の窒化ケイ素(Si3N4)をCVD法により2000Å程
度無機質膜2として形成する。次に第10図に示すごと
く,無機質膜2の上面をウエツト酸素雰囲気で1000℃5
時間の熱処理を行い,該無機質膜2の表面層深さ280Å
にわたり酸化層9を形成する。そして第11図に示すごと
く,該酸化層9の上面にアルミニウムを厚さ2100Å程度
蒸着して補助層7とする。
次に,加速器により100kevに加速したナトリウムイオン
を1017/cm2のドーズ量で前記アルミニウム補助層7の上
方向よりイオン注入し,前記無機質膜2に形成した酸化
層9中に,ナトリウム原子およびナトリウムイオンがア
ルミニウム補助層7を通過するときノツクオンされたア
ルミニウム原子を含む感応層3を形成する。
しかる後,前記補助層7を化学エツチング技術により取
り除き,600℃,30分のアニールを行うのである。
以上より第12図に示すごとく,シリコン基板1の上に無
機質膜2有し,更に該無機質膜2内に形成した酸化層9
内に感応層3を有する本発明にかかるイオンセンサを製
造した。
上述のイオンセンサの製造方法はナトリウムイオンの1
回注入により,無機質膜2である窒化ケイ素の上部分に
ナトリウム原子,酸素原子およびアルミニウム原子を含
むkイオンを検知できる感応層3を一体的に形成するこ
とができる。しかもイオン注入をナトリウムイオンのみ
に限定したことから,イオン注入に伴う格子欠陥の発生
を極力おさえることができ,アニールによる格子欠陥を
ほぼ完全に回復させることができた。
上記本実施例により製造したイオンセンサの性能評価を
第13図に示す。
測定にあたつて,参照電極としては銀−塩化銀電極を使
用し,測定溶液としては塩化カリウム水溶液を用いた。
第13図は横軸にK+イオンの濃度をpKで表わし,縦軸には
参照電極とイオンセンサとの間の電位差を出力電圧とし
てとる。
ネルンストの式から理論的に計算される感度(58mV/p
K)にほぼ近い感度が得られ実用性は十分である。
<実施例4> 本例は第2発明に関する実施例で,K+イオンを選択的に
感応するISFET形イオンセンサを製造するもので,その
過程を第14図,第15図,第16図,第17図を用いて説明す
る。
基台となるシリコン基板1の表面部分に該基板1とは逆
の伝導形を有するソース領域4とドレーン領域5を互に
離間して形成する。次に該シリコン基板1表面にはゲー
ト絶縁膜6として酸化シリコンを熱酸化法で形成し,そ
の上に耐水性の窒化ケイ素膜2をCVD法で2000Å形成す
る。次に該窒化ケイ素膜2の上面をウエツト酸素雰囲気
で1000℃,5時間の熱処理を行ない,該窒化ケイ素膜の表
面層深さ280Åにわたり酸化層9を形成する。そして該
酸化層9の上面にアルミニウムを厚さ2100Å程度蒸着し
てアルミニウムを含む補助層7を形成する。
次に,該アルミニウム補助層7上でゲート部に相当する
部分以外のイオン注入の必要のない領域はフオトレジス
トにより被覆8する。
そして,加速器により100kevに加速したナトリウムイオ
ンを前記アルミニウム補助層上向より注入し,前記窒化
ケイ素膜2に形成した酸化層9内に,ナトリウム原子,
およびナトリウムイオンがアルミニウムの補助層7を通
過するときノツクオンされたアルミニウム原子を含む感
応層3を形成する。
しかる後,前記アルミニウム補助層7およびフオトレジ
スト被覆8を化学エツチング技術により取り除き,600
℃,30分のアニールを行う。そしてソース電極4a,ドレー
ン電極5aを付加接続することによりISFET形イオンセン
サを形成する。
以上より第17図に示す如く,ISFETの絶縁膜6の上に窒化
ケイ素膜2を有し,更に該窒化ケイ素膜2内に形成した
酸化層9内に感応層3を有する本発明にかかるISFET形
イオンセンサを製造した。
上述したイオンセンサの製造方法は,ナトリウムイオン
の1回注入により窒化ケイ素の上部分にナトリウム原
子,酸素原子,アルミニウム原子を含むK+イオン検知用
感応層3を窒化ケイ素膜2内に直接一体的に形成されて
いるで,該感応層3を窒化ケイ素膜2との界面は汚染さ
れることはない。したがつて,該界面の接合面近傍には
欠陥や余分な電荷が蓄積しにくく,該センサのしきい値
電位が不安定になることはない。また,該感応層と窒化
ケイ素膜とが剥離することはない。さらに,イオン注入
をナトリウムイオンのみに限定したことから,イオン注
入に伴う格子欠陥の発生を極力おさえることができ,ア
ニールにより格子欠陥をほぼ完全に回復させることがで
きた。
【図面の簡単な説明】
第1図,第4図,第5図は第1発明にかかる実施例1の
製造過程を示す図,第2図は従来のイオンセンサの断面
図,第3図は従来ISFET形イオンセンサの断面図,第6
図ないし第8図は第1発明にかかる実施例2のISFET形
イオンセンサの製造過程を示す図,第9図,ないし第12
図は第2発明にかかる実施例3のイオンセンサの製造過
程を示す図,第13図は実施例3により作製したイオンセ
ンサにおける出力電圧と濃度との関係を示す線図,第14
図ないし第17図は第2発明にかかる実施例4のISFET形
イオンセンサの製造過程を示す図である。 第18図は第1発明にかかる実施例2により作製したイオ
ンセンサにおける出力電圧と濃度との関係を示す線図で
ある。 1……基板,2……無機質膜,3……感応層,4……ソース,5
……ドレーン,6……ゲート,7……補助層,8……フオトレ
ジスト被覆,9……酸化層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無機質膜内の上層部に感応層を形成する方
    法であって、 半導体基板の上面に耐水性及び絶縁性を有するとともに
    前記感応層を形成する特定の原子を含む無機質膜を形成
    し、 さらに前記無機質膜の上面に前記感応層を形成する特定
    の原子を含む補助層を形成した後、 前記補助層の上方向より前記感応層を形成するナトリウ
    ム及び酸素をイオン注入することにより、前記無機質膜
    内の上層部に、前記無機質膜内の特定の原子と前記補助
    層内の特定の原子と前記イオン注入したナトリウム及び
    酸素とからなる感応層を形成させた後、 前記補助層を取り除くことを特徴とするイオンセンサー
    の製造方法。
  2. 【請求項2】窒化ケイ素膜内の上層部に感応層を形成す
    る方法であって、 半導体基板の上面に窒化ケイ素膜を形成し、 さらに前記窒化ケイ素膜内の上層部に酸化層を形成する
    とともに、 前記酸化層の上面にアルミニウムを含む補助層を形成し
    た後、 前記補助層の上方向よりナトリウムをイオン注入するこ
    とにより、 前記酸化層内に、前記窒化ケイ素膜内の特定の原子と前
    記酸化層及び補助層内の特定の原子と前記イオン注入し
    たナトリウムとからなる感応層を形成させた後、 前記補助層を取り除くことを特徴とするイオンセンサー
    の製造方法。
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