JPH0733984A - 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物 - Google Patents

室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物

Info

Publication number
JPH0733984A
JPH0733984A JP19920693A JP19920693A JPH0733984A JP H0733984 A JPH0733984 A JP H0733984A JP 19920693 A JP19920693 A JP 19920693A JP 19920693 A JP19920693 A JP 19920693A JP H0733984 A JPH0733984 A JP H0733984A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
component
curing
room temperature
compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP19920693A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazukiyo Nagai
一清 永井
Tsuneo Kimura
恒雄 木村
Masatoshi Arai
正俊 荒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP19920693A priority Critical patent/JPH0733984A/ja
Publication of JPH0733984A publication Critical patent/JPH0733984A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Epoxy Resins (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Sealing Material Composition (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 (A) 分子鎖末端が加水分解性シリル基で封鎖
されたオルガノポリシロキサン、(B) エチレン性不飽和
二重結合を有する単量体の重合体、(C) エポキシ化合
物、(D) カルボニル基を有する有機化合物、(E) 第1級
アミノ基を有する有機化合物、及び、(F) 前記成分(A)
の硬化触媒を含有してなる室温硬化性オルガノポリシロ
キサン組成物及びその硬化物。 【効果】 組成物の速硬化性および深部硬化性に優れ、
また、作業性にも優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建築用のシール材、コ
ーティング材、電気・電子部品の封止材料、ポッティン
グ材、繊維処理剤、自動車用、建築用及び電気電子用の
接着剤等として有用な室温硬化性オルガノポリシロキサ
ン組成物及びその硬化物に関する。
【0002】
【従来の技術】縮合硬化型の室温硬化性オルガノポリシ
ロキサン組成物は、例えば、電気・電子、建築建材等の
分野で防振特性の要求される部分の接着剤等として用い
られている。このような用途においては、硬化速度が速
く、接着力が強いことが要求され、しかも得られる硬化
物が弾性体であることが要求される。
【0003】縮合硬化型の室温硬化性オルガノポリシロ
キサン組成物としては、従来、架橋剤を可能な限り減量
して主成分に導入された加水分解性基の加水分解による
架橋速度を向上させた1液型のもの、及び架橋剤と硬化
剤を別梱包とした2液型のものが知られている。しか
し、1液型のものは、表面からの硬化速度は速いものの
深部硬化にはかなりの時間を必要とする。一方、2液型
のものは深部硬化性に優れているものの、混合する2液
の容量比或いは重量比が1:1ではないために計量、混
合の作業性が悪い上、自動混合機に適合しにくいという
欠点がある。更に、2液型のものは、深部まで完全に硬
化させるために必要な架橋剤と硬化剤の添加量の適切な
範囲が狭いため添加量を厳密に制御するか、あるいは深
部硬化剤として水を添加することが必要である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の課題
は、硬化速度が速く、深部硬化性に優れ、しかも、作業
性に優れる室温硬化性組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、加水分解性シ
リル基含有オルガノポリシロキサン、エチレン性不飽和
二重結合を有する単量体の重合体及びエポキシ化合物を
主成分として含有する室温硬化性オルガノポリシロキサ
ン組成物において、オルガノポリシロキサンの架橋、硬
化に必要な水分をカルボニル基を有する有機化合物と第
1級アミノ基を有する有機化合物との反応により組成物
内に発生させることにより、上記の課題を解決すること
ができた。
【0006】本発明は、(A) 分子鎖末端が加水分解性シ
リル基で封鎖されたオルガノポリシロキサン、(B) エチ
レン性不飽和二重結合を有する単量体の重合体、(C) エ
ポキシ化合物、(D) カルボニル基を有する有機化合物、
(E) 第1級アミノ基を有する有機化合物、及び(F) 上記
成分(A) の硬化触媒を含有してなる室温硬化性オルガノ
ポリシロキサン組成物、及びその硬化物を提供する。
【0007】(A) 加水分解性シリル基含有オルガノポリシロキサン 成分(A) のオルガノポリシロキサンは、分子鎖末端が加
水分解性シリル基で封鎖されたものであり、本発明の主
成分である。
【0008】かかるオルガノポリシロキサン(A) は、例
えば、一般式(1) :
【化1】
【0009】(式中、複数のR1 は同一でも異なっても
よく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等のア
ルキル基;例えば、シクロヘキシル基等のシクロアルキ
ル基;例えば、ビニル基、アリル基等のアルケニル基;
例えば、フェニル基、トリル基等のアリール基;これら
の基の水素原子が部分的にハロゲン原子等で置換された
基等で例示される、置換又は非置換の1価炭化水素基を
表す。複数のR2 は同一でも異なってもよく、置換又は
非置換の1価炭化水素基を表し、上記R1 と同様の基が
例示される。R3 は、置換又は非置換の1価炭化水素基
を表し、上記R1と同様の基が例示される。R3 が複数
存在する場合には、それらは同一でも異なってもよい。
複数のXは同一でも異なってもよく、例えば、イソプロ
ペニルオキシ基、イソブテニルオキシ基等のアルケニル
オキシ基;例えば、ジメチルケトオキシム基、メチルエ
チルケトオキシム基等のケトオキシム基;例えば、メト
キシ基、エトキシ基、ブトキシ基等のアルコキシ基;例
えば、アセトキシ基等のアシルオキシ基;例えば、N-ブ
チルアミノ基、N,N-ジエチルアミノ基等のアミノ基;例
えば、N,N-ジエチルアミノキシ基等のアミノキシ基;例
えば、N-メチルアセトアミド基等のアミド基;カルボキ
シル基等で例示される加水分解性基を表す。k及びm
は、それぞれ0〜2の整数であり、nは10以上の整数で
ある。)で表される化合物である。
【0010】上記一般式(1) で表されるオルガノポリシ
ロキサンの中で好ましいものは、Xがアルケニルオキシ
基のものである。Xがアルケニルオキシ基であるオルガ
ノポリシロキサンの場合、その加水分解及びそれに続く
縮合により以下に示す成分(D) の1種であるケトンを生
成する。従って、成分(D) の添加量を低減することがで
き、かつ、加水分解時に生成する縮合物の量を制御する
ことができる。
【0011】成分(A) のオルガノポリシロキサンは、25
℃における粘度が25〜1000000 cStの範囲であることが
好ましく、更に、 500〜100000cSt の範囲であることが
好ましい。
【0012】(B) エチレン性不飽和二重結合を有する単量体の重合体 成分(B) は、上記の成分(A) と以下に述べる成分(C) と
の相溶性を向上させる効果を有するものである。
【0013】成分(B) としては、公知のエチレン性不飽
和二重結合を有する単量体を重合することにより得られ
る重合体は特に制約なく使用することができる。例え
ば、エチレン、プロピレン、ブチレン等のオレフィンの
重合体;例えば、塩化ビニル等のハロゲン置換オレフィ
ンの重合体;例えば、酢酸ビニル等のビニルエステルの
重合体;例えば、スチレン、ビニルナフタレン、環原子
に置換基を有するスチレン等の芳香族基含有ビニル化合
物の重合体;例えば、ビニルピリジン等のヘテロ環含有
のビニル化合物の重合体;例えば、アクリル酸、メタク
リル酸等の不飽和カルボン酸、並びにエチルアクリレー
ト、ブチルアクリレート、メチルメタクリレート等の不
飽和カルボン酸のエステル及び塩の重合体;例えば、ア
クリルアミド、メタクリルアミド等のアミドを含むビニ
ル化合物の重合体;例えば、アクリロニトリル、メタク
リロニトリル等のニトリルを含むビニル化合物の重合
体;例えば、アクリルアルデヒド、メタクリルアルデヒ
ド等の不飽和アルデヒド化合物の重合体;例えば、N-ビ
ニルカルバゾール、N-ビニルピロリドン、N-ビニルカプ
ロラクタム等のN-ビニル化合物の重合体;例えば、フッ
化ビニリデン、塩化ビニリデン、シアン化ビニリデン等
のビニリデン化合物の重合体;マレイン酸、フマル酸並
びにこれらのエステル及び無水物の重合体;スチルベ
ン、インデン、クマロン等の重合体;例えば、アリルメ
タクリレート、アリルアクリレート、ジアリルアジペー
ト、メタリルアクリレート、メタリルメタクリレート、
ビニルアクリレート、ジビニルベンゼン、ビニルシクロ
ヘキセン等の多官能オレフィン化合物の重合体;例え
ば、エチレンジメタクリレート、テトラメチレンジメタ
クリレート、テトラメチレンジアクリレート等のアクリ
ル酸及びメタクリル酸からなる群から選択される酸と多
価アルコールとのエステルの重合体;例えば、1,3-ブタ
ジエン、イソプレン、クロロプレン等のジエン系化合物
の重合体;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエト
キシシラン、γ- メタクリロキシプロピルトリメトキシ
シラン、γ- アクリロキシプロピルトリメトキシシラン
等のビニル基含有ケイ素化合物の重合体等が例示され
る。
【0014】これらの中で好ましいものは、アクリル
酸、メタクリル酸等の不飽和カルボン酸、並びにエチル
アクリレート、ブチルアクリレート等の不飽和カルボン
酸のエステル及び塩の重合体である。
【0015】また、上記の成分(B) は、単独重合体で
も、2種以上の単量体を共重合することにより得られる
共重合体でも使用可能である。その場合、重合体の構造
は、ランダム、ブロック、グラフト等のいずれのもので
もよい。分子量も任意のものが使用できる。
【0016】成分(B) の重合体の中でも、成分(A) の存
在下で重合され、成分(A) 中に分散された状態にある重
合体を使用した場合、特に成分(A) と成分(C) の相溶性
を向上させる効果を発揮する。かかる状態にある重合体
は、成分(B) の単量体を成分(A) 中又は成分(A) を適当
な溶媒に溶解した溶液中で公知の方法により重合させれ
ば容易に製造することができる。
【0017】成分(B) の配合量は、成分(A) 100重量部
に対して20〜250 重量部の範囲が好ましく、更に、 100
〜170 重量部の範囲が好ましい。
【0018】(C) エポキシ化合物 成分(C) としては、公知のエポキシ化合物を特に制約な
く使用することができる。例えば、グリシジルエーテル
−ビスフェノールA型エポキシ樹脂、グリシジルエーテ
ル−ビスフェノールF型エポキシ樹脂、グリシジルエー
テル−テトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂、
ノボラック型エポキシ樹脂、m-アミノフェノール型エポ
キシ樹脂、ジアミノジフェニルメタン系エポキシ樹脂、
ウレタン変性エポキシ樹脂、各種脂環式エポキシ樹脂、
各種脂肪族エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂、例えば、ビ
ス(p- グリシジルフェニル) プロパン、N,N-ジグリシジ
ルアニリン、トリグリシジルイソシアヌレート、ポリア
ルキレングリコールグリシジルエーテル、ポリシロキサ
ングリシジルエーテル、ポリシラングリシジルエーテ
ル、エポキシ変性シロキサン化合物( KF105、 X-22-16
3A、 X-22-163B、 X-22-163C、KF100T、 KF101、X-22-1
69AS、 X-22-169B、 KF102、 KF103。信越化学工業株式
会社製商品名)等のエポキシ基含有化合物が挙げられ
る。
【0019】これらの中で好ましいものは、グリシジル
エーテル−ビスフェノールA型エポキシ樹脂及びエポキ
シ変性シロキサン化合物である。グリシジルエーテル−
ビスフェノールA型エポキシ樹脂としては、例えば、商
品名エピコート828 及び827(油化シェル社製)で市販
されているものが特に好ましい。また、エポキシ変性シ
ロキサン化合物としては、商品名KF100T及びKF102 (信
越化学工業株式会社製)で市販されているものが特に好
ましい。また、3次元架橋を円滑に進行させ良好な硬化
物を得るためには、分子中にエポキシ基を少なくとも2
個含有するものが好ましい。
【0020】成分(C) は、成分(A) 、成分(B) 及び成分
(C) の合計量 100重量部中、1〜99重量部配合するのが
好ましく、更に、20〜50重量部配合するのが好ましい。
【0021】(D) カルボニル基含有有機化合物 成分(D) のカルボニル基(C=O) を有する有機化合物は、
以下に示す成分(E) の第1級アミノ基( -NH2 基)を有
する有機化合物と反応して深部硬化剤として作用する水
を生成する。
【0022】かかる成分(D) としては、例えば、アセト
ン、メチルエチルケトン、アセトフェノン、シクロヘキ
サノン等のケトン類;例えば、酢酸エチル、酢酸ブチ
ル、プロピオン酸メチル、アクリル酸エチル、ブチロラ
クトン等のエステル類;例えば、ジメチルホルムアミ
ド、ジエチルアセトアミド、ブチロラクタム等のアミド
類;例えば、酢酸、プロピオン酸、安息香酸等のカルボ
ン酸類;これら化合物のカルボニル基含有部位を官能基
として有するシランカップリング剤;カルボニル基を有
する種々のポリマー、オリゴマー等が例示される。これ
らの化合物の中でも好ましいものは、アセトン及びシク
ロヘキサノンである。上述のカルボニル基含有化合物
(D) は、1種単独でも2種以上を組み合わせても使用す
ることができる。
【0023】この成分(D) の配合量は、上記した成分
(A) 、成分(B) 及び成分(C) の合計 100重量部に対し、
0.5〜50重量部の範囲が好ましく、特に5〜30重量部の
範囲が好ましい。この配合量が少なすぎると、組成物が
硬化時に十分な深部硬化性を示さず、また、多すぎると
組成物を硬化させて得られる硬化物がやわらかく、強度
が低下したものとなる。
【0024】(E) 第1級アミノ基含有有機化合物 成分(E) は上述のように、カルボニル基含有有機化合物
(D) と反応して深部硬化剤として作用する水を発生させ
る特性と、成分(C) のエポキシ化合物の硬化剤として作
用する特性を兼ね備えたものである。
【0025】かかる、第1級アミノ基を有する有機化合
物(E) としては、メチルアミン、エチルアミン、ブチル
アミン、エチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、
アニリン、4,4'- ジアミノジフェニルエーテル等の第1
級アミン類、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、
γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等の第1級アミ
ノ基を官能基として有するシランカップリング剤等の第
1級アミノ基含有シラン化合物、脂肪族ポリアミン、第
1級アミノ基含有アルキレンオキシド重合体、第1級ア
ミノ基含有ポリシロキサン等の第1級アミノ基を有する
ポリマー、オリゴマー等が例示される。
【0026】これらの中でも、第1級アミノ基含有シラ
ン化合物や第1級アミノ基含有ポリシロキサンのような
アミノ基含有有機ケイ素化合物は特に良好なゴム弾性特
性が得られる点で好適である。かかるアミノ基含有有機
ケイ素化合物は、例えば、基本骨格が一般式(2) :
【0027】
【化2】
【0028】(各式中、R4 としては、メチル基、エチ
ル基等のアルキル基、フェニル基等のアリール基、ビニ
ル基、アリル基等のアルケニル基、トリフルオロプロピ
ル基、メトキシ基、エトキシ基、イロプロポキシ基等の
アルコキシ基、アミノ基、アミノキシ基、アセトキシ基
等が例示される。)等で例示される構造の1種又は2種
以上から構成されていて、その基本骨格に第1級アミノ
基が適当な連結基を介して結合した化合物である。アミ
ノ基含有有機ケイ素化合物の構造は、直鎖状、分岐状、
環状及びこれらの構造の組合せのいずれでもよく、また
これらの分子量は、特に制約されない。
【0029】上記のアミノ基含有有機ケイ素化合物とし
ては、具体的には、
【化3】
【0030】
【化4】
【0031】等の構造式で示されるものが例示される。
その他、 KF393、 KF859、KF86、 KF861、 KF867、 KF8
69、 KF880、KF8002、KF8004、KF8005、 KF864、 KF86
5、 KF868、KF8003の商品名(信越化学工業株式会社
製)で市販されているものが例示される。
【0032】上述の第1級アミノ基含有有機化合物(E)
は、1種単独でも、2種以上を組み合わせても使用する
ことができる。特に組成物の硬化速度を勘案すると1分
子中に1個の第1級アミノ基を有する化合物は、1分子
中に2個以上の第1級アミノ基を有する化合物と併用し
て使用するのが好ましい。
【0033】この成分(E) の配合量は成分(C) 100重量
部に対し、0.01〜200 重量部の範囲が好ましく、組成物
の硬化速度、未硬化状態での長期保存性、経済性等を勘
案すると、特に5〜50重量部の範囲が好ましい。
【0034】また、成分(C) のエポキシ化合物の硬化を
促進させる目的で、必要に応じて上記成分(E) の他に、
エポキシ化合物を硬化させることが可能な化合物を添加
することも可能である。かかる化合物としては、具体的
には、脂肪族ポリアミン、ポリアミド樹脂、ジシアンジ
アミド、イミダゾール、第2級アミノ基、第3級アミノ
基及び第1級アミノ基をシッフ塩基で保護した基からな
る群から選ばれる基を含有する有機ケイ素化合物等の第
1級アミンを含有しないアミン系化合物、酸無水物系化
合物、フェノール樹脂、メルカプタン系化合物、ジシア
ンジアミド、ルイス酸錯化合物等が例示される。これら
の化合物は、1種単独でも、2種以上を組み合わせても
使用することができる。
【0035】上記の成分(E) 以外のエポキシ化合物を硬
化させることが可能な化合物の中でも、第2級アミノ基
等を含有する有機ケイ素化合物が特にゴム弾力特性を出
す上で好適である。かかるアミノ基含有有機ケイ素化合
物は、例えば、基本骨格が前記の一般式(2) 等で例示さ
れる構造の1種又は2種以上から構成されていて、その
基本骨格に、第2級アミノ基、第3級アミノ基、及び第
1級アミノ基をシッフ塩基で保護した基からなる群から
選ばれる基が直接、或いは適当な連結基を介して結合し
た化合物である。かかる第2級アミノ基等を含有する有
機ケイ素化合物の構造は、直鎖状、分岐状、環状及びこ
れらの構造の組合せのいずれでもよく、またこれらの分
子量は、特に制約はない。
【0036】上記の基本骨格に結合する第2級等のアミ
ノ基としては、例えば、
【化5】 等で例示される基、並びにピペリジン基等が挙げられ
る。これらのアミノ基は、脂環式、芳香族基、脂肪族基
あるいはこれらを組み合わせた連結基を介して上述の基
本骨格に結合している。
【0037】第2級アミノ基等を含有する有機ケイ素化
合物として好ましいものは、具体的には、
【化6】
【0038】
【化7】 等である。
【0039】これらエポキシ化合物を硬化させることが
可能な化合物を添加する場合の配合量は、成分(C) 100
重量部に対し成分(E) の配合量と合わせて0.01〜200 重
量部の範囲が好ましく、組成物の硬化速度、未硬化状態
での長期保存性、経済性等を勘案すると、特に5〜50重
量部の範囲が好ましい。
【0040】(F) 加水分解性シリル基含有オルガノポリ
シロキサン(A) の硬化触媒 成分(F) は、成分(A) の硬化触媒であり、例えば、スズ
系触媒及びチタン系触媒等を用いることができる。具体
的には、ナフテン酸スズ、カプリル酸スズ、オレイン酸
スズ、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジオク
テート、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジオ
レート、ジフェニルスズジアセテート、ジブチルスズオ
キサイド、ジブチルスズジメトキサイド、ジブチルビス
(トリエトキシシロキシ)スズ、ジブチルスズベンジル
マレート等の有機スズ化合物、テトライソプロポキシチ
タン、テトラ−n−ブトキシチタン、テトラビス(2−
エチルヘキソキシ)チタン、ジプロポキシビス(アセチ
ルアセトナト)チタン、チタニウムイソプロポキシオク
チレングリコール等のチタン酸エステル又はチタンキレ
ート化合物等が例示される。
【0041】更に、触媒の活性の高めるために、塩基性
化合物を併用してもよい。具体的には、オクチルアミ
ン、ラウリルアミン等のアミン類、環式アミンであるイ
ミダゾリン、テトラハイドロピリミジン、 1,8−ジアザ
ビシクロ (5,4,0)-7- ウンデセンやグアニジンプロピル
トリス(トリメチルシロキシ)シラン等のグアニジル基
含有シラン化合物及びその部分加水分解物や、グアニジ
ル基含有シロキサン等が例示される。
【0042】この触媒(F) の配合量は成分(A) 100重量
部に対して、 0.1〜10重量部の範囲が好ましく、硬化速
度、未硬化状態での長期間保存性及び経済性等を勘案す
ると、特に 0.5〜5重量部の範囲が好ましい。
【0043】その他の成分 本発明の室温硬化性組成物には、成分 (A)〜(F) の他に
必要に応じて種々の成分を添加することができる。例え
ばメチルトリメトキシシラン、メチルトリプロペノキシ
シラン、ビニルトリブタノキシムシラン、メチルトリア
セトキシシラン等の保存安定剤、煙霧質シリカ、沈降性
シリカ、酸化アルミニウム、石英粉末、炭素粉末、タル
ク及びベントナイト等の補強剤、アスベスト、ガラス繊
維、有機繊維等の繊維質充填剤、顔料、染料等の着色
剤、ベンガラ、酸化セリウム等の耐熱性向上剤、耐寒性
向上剤、脱水剤、γ−グリシドキシプロピルトリエトキ
シシラン等の接着性向上剤、トリオルガノシロキシ単位
及び SiO2 単位よりなる網状ポリシロキサン等の液状補
強剤等が挙げられる。これらは必要に応じてその所定量
を添加すればよい。
【0044】組成物の調製 本発明の組成物は成分 (A)〜(F) 及び必要に応じて添加
される任意的な成分それぞれの所要量を乾燥雰囲気中で
均一に混合することにより1液型の室温硬化性組成物と
して得られる。その際に成分(D) 又は(E) をマイクロカ
プセル化した状態で混合することにより保存性が改良さ
れた1液型の室温硬化性組成物とすることができる。ま
た、2液に分けて梱包し、使用時にこれらを混合する方
式とする2液型とすることも可能である。なお、2液型
とする場合には、2液の混合比を1:1とすることも容
易であり、作業性は良好である。
【0045】用途 この組成物はその速硬化性と深部硬化性の点から、例え
ば建築用のシール材、コーティング材、電気・電子部品
の封止材料、ポッティング材料、繊維処理剤、自動車
用、建築用、電気電子用の接着剤等として有用である。
特に、製造工程上高い速硬化性、深部硬化性が求められ
る、自動車用オイルシール材料、近年工程の合理化が求
められている電気電子用シーリング材、ポッティング材
において効果的に使用することができる。
【0046】
【作用】本発明の組成物では硬化の際に、成分(D) が有
するカルボニル基と成分(E) が有する第1級アミノ基
が、次式:
【化8】 で示されるように反応して水分を生成し、該水分が深部
硬化剤として生成したその系内で利用され、該組成物の
速硬化性及び深部硬化性を大幅に向上させる。
【0047】これは、2液梱包して使用時にこれらを混
合する方式とした場合、2液を1:1混合することが容
易であるという利点を有し、更に、この水を生成させる
ために添加する成分、すなわち、 C=O 基を有する有機
化合物と第1級アミノ基を有する有機化合物とが共に容
易に入手し得るものであることから実用性に優れてい
る。
【0048】
【実施例】以下、本発明の実施例をあげる。合成例1 分子鎖両末端がビニルジイソプロペノキシシリル基で封
鎖された、粘度が 700csのジメチルポリシロキサン80重
量部中で、スチレン70重量部とアクリル酸n-ブチル60重
量部をt-ブチルパーオキシベンゾエートを重合開始剤と
して 120℃で6時間共重合させた。得られた成分(A) と
成分(B) の混合物をポリマーAとした。
【0049】合成例2 分子鎖両末端がトリメトキシシリル基で封鎖された、粘
度が8000csのジメチルポリシロキサン80重量部中で、ス
チレン70重量部とアクリル酸n-ブチル60重量部をt-ブチ
ルパーオキシベンゾエートを重合開始剤として 120℃で
6時間共重合させた。得られた成分(A) と成分(B) の混
合物をポリマーBとした。
【0050】合成例3 分子鎖両末端がトリメトキシシリル基で封鎖された、粘
度が 900csのジメチルポリシロキサン80重量部中でスチ
レン70重量部とメチルメタクリレート60重量部をt-ブチ
ルパーオキシベンゾエートを重合開始剤として 120℃で
6時間共重合させた。得られた成分(A) と成分(B) の混
合物をポリマーCとした。
【0051】実施例1〜6;比較例1、2 各実施例及び比較例において、それぞれ、表1に示した
各成分を表1に示した配合比で混合することにより組成
物を調製した。次いで、得られた各組成物を厚さ2mmの
シート状に成形したのち、20℃、60%RHの雰囲気中に放
置した。24時間後、得られた硬化物それぞれについて、
硬度、引っ張り強さ、及び伸びを JIS K6301 に準拠し
て測定した。尚、硬度はスプリング式硬さ試験機A型を
用いて測定した。その結果を表1に示す。
【0052】また、深部硬化性を評価するために、深さ
10mmのプラスチック容器に各組成物を入れ、2時間後の
深部硬化厚 (硬化層の表面からの厚さ) を測定した。そ
の結果を表1に示す。
【0053】
【表1】
【0054】
【発明の効果】本発明の組成物は速硬化性及び深部硬化
性に優れ、また、作業性にも優れている。従って、特
に、製造工程において高い速硬化性及び深部硬化性が求
められる、自動車用オイルシール材料や近年工程の合理
化が求められている電気電子用シーリング材及びポッテ
ィング材において効果的に使用することができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D06M 15/643 (72)発明者 荒井 正俊 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A) 分子鎖末端が加水分解性シリル基で
    封鎖されたオルガノポリシロキサン、 (B) エチレン性不飽和二重結合を有する単量体の重合
    体、 (C) エポキシ化合物、 (D) カルボニル基を有する有機化合物、 (E) 第1級アミノ基を有する有機化合物、及び (F) 上記成分(A) の硬化触媒を含有してなる室温硬化性
    組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1の室温硬化性オルガノポリシロ
    キサン組成物であって、成分(A) の前記加水分解性シリ
    ル基が加水分解によりケトンを生成するものである組成
    物。
  3. 【請求項3】 請求項1の室温硬化性オルガノポリシロ
    キサン組成物であって、成分(B) が成分(A) の存在下で
    重合され、成分(A) 中に分散された状態にある重合体で
    ある組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の室温硬化性オルガノポ
    リシロキサン組成物を硬化させることにより得られる硬
    化物。
JP19920693A 1993-07-16 1993-07-16 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物 Pending JPH0733984A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19920693A JPH0733984A (ja) 1993-07-16 1993-07-16 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19920693A JPH0733984A (ja) 1993-07-16 1993-07-16 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0733984A true JPH0733984A (ja) 1995-02-03

Family

ID=16403908

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19920693A Pending JPH0733984A (ja) 1993-07-16 1993-07-16 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0733984A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08188764A (ja) * 1995-01-06 1996-07-23 Sunstar Eng Inc 二液架橋型水性接着剤
EP0839872A3 (en) * 1996-11-01 1998-07-29 Kaneka Corporation Curable polymer having reactive silicon-containing functional groups
JP2000026732A (ja) * 1998-07-10 2000-01-25 Shin Etsu Chem Co Ltd 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物
JP2001107023A (ja) * 1999-07-30 2001-04-17 Three Bond Co Ltd 自動車用室温硬化性シール材組成物
JPWO2011125624A1 (ja) * 2010-03-31 2013-07-08 日立化成株式会社 封止用エポキシ樹脂成形材料及び電子部品装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08188764A (ja) * 1995-01-06 1996-07-23 Sunstar Eng Inc 二液架橋型水性接着剤
EP0839872A3 (en) * 1996-11-01 1998-07-29 Kaneka Corporation Curable polymer having reactive silicon-containing functional groups
US6025445A (en) * 1996-11-01 2000-02-15 Kaneka Corporation Curable compound
JP2000026732A (ja) * 1998-07-10 2000-01-25 Shin Etsu Chem Co Ltd 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物
JP2001107023A (ja) * 1999-07-30 2001-04-17 Three Bond Co Ltd 自動車用室温硬化性シール材組成物
JPWO2011125624A1 (ja) * 2010-03-31 2013-07-08 日立化成株式会社 封止用エポキシ樹脂成形材料及び電子部品装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH073159A (ja) 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物
JP5281001B2 (ja) 硬化可能な有機ケイ素組成物
CA1263782A (en) Silicone-modified epoxy resins having improved impact resistance
JP4520003B2 (ja) 硬化性組成物
US5424383A (en) Room temperature curable composition containing a hydrolyzable silyl group-containing polymer and epoxy compound
JPH05140459A (ja) シリコーンゴム組成物およびシリコーンゴム加工布
US9175139B2 (en) Alkoxy group-containing silicones with reactive functional groups of defined reactivity
US20160060494A1 (en) Moisture curable organopolysiloxane compositions
EP1031611A1 (en) Room temperature fast curable silicone composition
JPWO2017187762A1 (ja) 末端シラノール基含有ポリオキシアルキレン系化合物及びその製造方法、室温硬化性組成物、シーリング材並びに物品
JP2914838B2 (ja) 室温硬化性シリコーン組成物
JPH05186693A (ja) 室温加硫型シリコーン組成物用の付着性向上剤
JP3517479B2 (ja) 1液型室温硬化性シリコーンエラストマー組成物の製造方法
CN1282353A (zh) 分散了共聚物的聚硅氧烷和含有它的密封剂
US3674738A (en) Room temperature vulcanizable silicone rubber stocks
EP1273618A1 (en) Room temperature curable organopolysiloxane compositions
US5561184A (en) Room temperature curable silicone composition
JPS6131461A (ja) 室温硬化性オルガノシロキサン組成物
JP3121188B2 (ja) 耐水性に優れた室温速硬化性オルガノポリシロキサン組成物、その硬化方法及びそれにより得られる硬化物
JPH0649363A (ja) 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物
JPH0733984A (ja) 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物
JPH073160A (ja) 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物
JPH07118531A (ja) 室温速硬化性オルガノポリシロキサン組成物
US3629359A (en) Method for preparing organopolysiloxane elastomers
JP2741460B2 (ja) 自己接着性シリコーン組成物