JPH0733849B2 - 樹脂軸受 - Google Patents

樹脂軸受

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JPH0733849B2
JPH0733849B2 JP62027579A JP2757987A JPH0733849B2 JP H0733849 B2 JPH0733849 B2 JP H0733849B2 JP 62027579 A JP62027579 A JP 62027579A JP 2757987 A JP2757987 A JP 2757987A JP H0733849 B2 JPH0733849 B2 JP H0733849B2
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敏宏 小林
徳久 筒井
優樹 中村
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Nidec Sankyo Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は樹脂軸受に関するものである。
(従来の技術) 従来、ポリアミド、フェノール、PPS等の所謂プラスチ
ックスにグラファイト、炭素繊維、ガラス繊維、金属粉
末、カーボン等の改質材を混入して成形した所謂樹脂軸
受が知られており、この樹脂軸受は給油の必要が無く、
メンテナンスの面で非常に有利であるために、広く使用
されている。
上記樹脂軸受は、プラスチックスに混合される改質材の
種類、量により、その特性が左右されるものであり、耐
摩耗性、摩擦性、耐熱性向上というそれぞれの目的に応
じて、種々の改質材が混入されている。
(発明が解決しようとする問題点) ところが、耐摩耗性向上を目的として、プラスチックス
に例えばカーボンを混入した場合には、樹脂軸受の耐摩
耗性が向上する反面、摩擦性の面が大幅に劣り、また摩
擦性向上を目的として、例えば潤滑性及び潤滑油吸着性
の良い膨張黒鉛を混入した場合には、樹脂軸受の摩擦性
が向上する反面、耐摩耗性が劣り、耐熱性向上を目的と
して、例えば金属粉末を混入した場合には、樹脂軸受の
耐熱性が向上する反面、摩擦性の面が劣ってしまう。こ
のようにプラスチックスに混入する改質材の種類によ
り、樹脂軸受のある特性の向上がなされる一方、混入し
た改質材の欠点により、他の特性の劣化が必らずなされ
てしまうので、上述の耐摩耗性、摩擦性及び耐熱性の全
てを概ね高水準で満足させるのは困難であり、特に1種
の改質材だけで満足させるものは無かった。
本発明の目的は、耐摩耗性と低摩擦性及び耐熱性の全て
の面に優れ、1種の改質材のみの混入により成形される
樹脂軸受を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明は上記問題点を解決するために、50〜90W%以内
の球状の粉体よりなるアモルファス状カーボンと10〜50
W%のプラスチックスとを含むことを特徴としている。
(作用) 本発明によれば、アモルファス状カーボンはそれ自身、
耐摩耗性と低摩擦性及び耐熱性に優れた面を有してい
る。
(実施例) 以下、本発明の実施例について説明する。
まず、アモルファス状態、すなわち無定形状態のカーボ
ンの一形態であるガラス状カーボンを得るために、ガラ
ス状カーボン成形材としての部分架橋フェノール樹脂を
生成する。この部分架橋フェノール樹脂の生成は、フェ
ノール・ノボラック樹脂粉末を部分架橋することにより
なされ、得られた部分架橋フェノール樹脂は、その分子
内にエポキシ樹脂の硬化を行うフェノール性水酸基と自
己縮合性を示すメチロール基とを有している。その代表
特性は次の通りである。
比重 1.25gr/cm3 見掛け比重 0.3gr/cm3 平均粒子径 5−30μ 溶解性 溶解度大 N−メチル−2−ピロリドン DMF メチルセロソルブ イソブチルカルビトール 溶解度小 THF アセトン MEK トルエン キシレン トリクレン メタノール 熱軟化温度 130℃ ゲル化時間 180〜220秒/150℃ このように生成された部分架橋フェノール樹脂を溶融し
てこの溶融樹脂を流体中に噴出させて粉末とし、この粉
末を窒素気流下に室温から1000℃まで48時間かけて昇温
焼成して、次に示すような物性値を有するガラス状カー
ボンを得た。
比重 1.45〜1.50gr/cm3 硬度 100〜110Hs 900〜1300Hv(焼成条件による) 固有抵抗 (5〜10)×10-5Ω−cm 熱伝導率 0.01〜0.02cal/cm・sec・℃ なお、焼成時の体積収縮は約17%であり、架橋密度が上
がるために、その耐熱性は高い。そしてプラスチックス
たるエポキシ樹脂に、上述の如くして得られたガラス状
カーボンを、その含有量が30W%、40W%、50W%、70W
%、90W%となるようにそれぞれ添加し、一様に分散す
るまでそれぞれ混練した後、周知のコンプレッション成
形、インジェクション成形、注型工法等により軸受試料
5体を成形した。
また、上記試料の比較材料として、プラスチックスたる
PPSに改質材たる炭素繊維と無機物とを混合した従来品
1、プラスチックスたるエポキシ樹脂に改質材として例
えば黒鉛等の固体潤滑剤を混合した従来品2、エポキシ
樹脂だけよりなる従来品3をそれぞれ上記と同様な工法
により成形した。そして、上述の如く成形した本発明に
よる軸受試料5体と従来品3体とに、それぞれSUS製回
転軸を受容させ、各試験を行った。
以下、各試験について説明する。
まず耐摩耗試験として、下記の条件の下で軸を回転さ
せ、軸受内径寸法の経時的変化量を調べた。
軸荷重 1kgf/cm2、軸速度 5m/min 軸は2回転毎に反転 その結果を第1図に示す。なおガラス状カーボンの含有
量が50W%〜90W%の場合には、互に略同一の摩耗量とな
り、図示すると煩雑となるのでその上限値と下限値とを
2点鎖線で示し、ガラス状カーボン含有量70W%のみを
代表として図示した。また比較例についても従来品1の
みを代表として図示した。
その結果は同図から明らかなように、従来品1に比べ、
ガラス状カーボンを30W%〜90W%含有する試料の、その
軸受内径変化量、すなわち摩耗量が大幅に減少している
ことがわかる。すなわちガラス状カーボンは耐摩耗性に
対して優れているといえる。特にガラス状カーボンの含
有量が50W%以上になるとその効果は著しい。
次に耐熱性試験として、軸受の配置された恒温槽内の温
度を0℃〜100℃まで変化させ、軸を回転させる槽外の
モーターの、その最大自起動周波数を調べ、該モーター
の規格を満足するか否かを確認した。なお本試験に使用
したモーターの最大自起動周波数の規格は500Hz以上で
ある。その結果を第2図に示す。なおガラス状カーボン
を含有した試料としては、その含有量が70W%であるも
のを代表として図示し、比較例としては従来品2のみを
代表として図示した。その結果は同図から明らかなよう
に、従来品2は約50℃辺りから規格を外れるが、ガラス
状カーボンを70W%含む本発明による軸受は、終始規格
を満足している。これはガラス状カーボンを高充填した
本発明の軸受が温度変化に伴う軸受の寸法変化による焼
付き等を起こさないからである。よってガラス状カーボ
ンは耐熱性に対しても優れているといえる。
次に、摩擦性試験として、摩擦性をあらわすものの1つ
であるモーター起動時の電圧を調べた。その結果を第3
図に示す。
なおガラス状カーボンを含有した試料としては先の耐熱
性試験と同様に、その含有量が70W%のもののみを代表
として図示し、比較例としては、従来品3のみを代表と
して図示した。その結果は同図から明らかなように、従
来品3の起動電圧は6V(因に6Vまでしか計測できなかっ
たので6Vとしているが実際はもっと大きいと思われる)
で、本発明による軸受のそれは5.2Vであった。なお第3
図には図示していないが、ガラス状カーボンの含有量が
50W%〜90W%の試料のモーター起動電圧は全て5.2V位で
あり、ガラス状カーボンの含有量が50W%から40、30W%
と低くなるにつれて急激に起動電圧が上昇した。これよ
りガラス状カーボンを50W%以上含有した軸受は摩擦性
に対しても優れていると言える。
因に本発明者の追加実験によると、ガラス状カーボンの
含有量を95W%以上とすると、ガラス状カーボンとプラ
スチックスとの間の結合力が弱くなり、ガラス状カーボ
ンがプラスチックスから脱け落ちてしまい、摩擦性が逆
に悪くなることが判明した。よってガラス状カーボンを
95W%以上含む場合は、カップリング剤等の添加剤を加
えてガラス状カーボンとプラスチックスとの結合を強く
する必要がある。
以上の各試験の結果から、耐摩耗性と低摩擦性及び耐熱
性の3点に非常に優れた樹脂軸受とするには、該軸受を
50W%〜99.9W%以内のガラス状カーボンと0.1W%〜50W
%のプラスチックスとを含むように構成すれば良いとい
うことがわかる。ここでプラスチックスの含有量を0.1W
%以上とした理由は、0.1W%未満にした場合には樹脂軸
受の成形性の面で問題があるからであり、またガラス状
カーボンの含有量を99.9W%未満とした理由は、前述の
如く、その含有量を95W%以上とした場合には、カップ
リング剤等の添加剤の混入をしなければならないからで
ある。したがって、ガラス状カーボンの含有量を95W%
未満にすれば添加剤を混入しなくても十分目的は達成で
きるが、より好ましくは第1図で明らかなように50W%
〜90W%が望ましい。
因に樹脂軸受の耐摩耗性、低摩擦性、耐熱性の全てに最
も優れているガラス状カーボンの含有量は約70W%であ
る。そして上記実施例の試験条件から考えて、本発明に
よる軸受は、特に小型モーター用の軸受に最も良く適合
されるものと考えられる。
なお本発明者の顕微鏡観察の結果、ガラス状カーボンは
球状の粉体であることが判明し、該形状のために摩擦性
が優れているということがわかった。
上記実施例においては、改質材としてガラス状カーボン
を用いているが、アモルファス状のカーボンであればな
んでも良く、ガラス状カーボンに限られるものではな
い。また上記実施例においては、プラスチックスとして
エポキシ樹脂を用いているが、熱硬化性を有する、例え
ばポリイミド樹脂や熱可塑性を有する、例えばPEEK等の
プラスチックス等を用いても当然良く、要はガラス状カ
ーボンを高充填できるプラスチックスであれば良い。ま
た本実施例の改質材としてのガラス状カーボンは高温焼
成により生成されているが、低温焼成でも生成でき、こ
の低温焼成により得られるガラス状カーボンは、ポーラ
スを有しているので、該ポーラス部に耐熱性グリース等
の油を添加剤として含浸させて、さらに耐摩耗性、低摩
擦性、耐熱性に優れた軸受としても良い。また同様に耐
摩耗性、低摩擦性、耐熱性にさらに優れた軸受とするた
めに、プラスチックスに耐熱性グリース等の油を含浸さ
せたり、プラスチックスとガラス状カーボンとの混合の
際に添加剤としてMoS2、WS2、PTFE、エコノール等の潤
滑性材料を添加して成形しても良い。
(発明の効果) 以上のように、本発明によれば、耐摩耗性と低摩擦性及
び耐熱性に優れたアモルファス状カーボンを改質材と
し、その含有量を50W%〜90W%以内としその形状を球状
としたので、従来の樹脂軸受に比べ、その摩耗量を減少
でき、長期使用が可能となり、かつ低摩擦性も向上で
き、焼付き等の心配もなくなり、その上耐熱性も向上で
き、使用時及び成形時の温度変化による寸法変化も押え
られる。またプラスチックスに混合する改質材はアモル
ファス状カーボンの一種のみで良いので、製造コストの
低減も可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の樹脂軸受の摩耗量の経時的変化を、ガ
ラス状カーボンの含有量をパラメータとして示す図、第
2図は本発明品と従来品との耐熱性能を比較して示す
図、第3図は本発明品と従来品との摩擦性能を比較して
示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 優樹 長野県諏訪郡下諏訪町5329番地 株式会社 三協精機製作所内 (56)参考文献 特開 昭59−131569(JP,A) 特公 昭49−22257(JP,B1)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】50〜90W%以内の球状の粉体よりなるアモ
    ルファス状カーボンと10〜50W%のプラスチックスとを
    含む樹脂軸受。
  2. 【請求項2】前記アモルファス状カーボンの含有量は約
    70W%であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記
    載の樹脂軸受。
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