JPH07335497A - 電解コンデンサ駆動用電解液 - Google Patents
電解コンデンサ駆動用電解液Info
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- JPH07335497A JPH07335497A JP12868794A JP12868794A JPH07335497A JP H07335497 A JPH07335497 A JP H07335497A JP 12868794 A JP12868794 A JP 12868794A JP 12868794 A JP12868794 A JP 12868794A JP H07335497 A JPH07335497 A JP H07335497A
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Abstract
することができ、かつ電導度を極端に下げることなく化
成性を充分に高めることができる中高圧用の電解コンデ
ンサ駆動用電解液を提供することを目的とする。 【構成】 有機材料を主体とした溶媒に(化1)および
(化2)のうちから選択した酸またはその塩の中の1種
もしくは2種以上を主たる溶質として溶解することによ
り電解コンデンサ駆動用電解液を構成したものである。 【化1】 【化2】
Description
解液に関するもので、特に中高圧用の駆動用電解液に関
するものである。
高圧用の駆動用電解液としては火花発生電圧が比較的高
く得られることからほう酸またはほう酸アンモニウムを
溶質として溶解した電解液が用いられていた。しかしな
がら、このような電解液は、ほう酸から直接放出される
結晶水とエチレングリコール−ほう酸の間で起こるエス
テル化反応によって生ずる縮合水とで駆動用電解液中に
多量の水分が生成されるため、100℃を越える電解コ
ンデンサに使用すると駆動用電解液中の水分が水蒸気と
なって蒸発し、これにより電解コンデンサのケース内の
内圧が上昇し、これを破壊させてしまうという問題点が
あった。
昭60−13293号公報に示されているようにブチル
オクタン二酸を溶質として用いる例や特公昭63−15
738号公報に示されているように5,6−デカンジカ
ルボン酸を溶質として用いた例がある。さらに近年では
特公平2−224217号公報に見られるように皮膜化
成性をさらに向上させた材料が提案されている。これら
の二塩基酸あるいはその塩を用いた駆動用電解液では、
エステル化反応が非常に遅く、高温中の水蒸気等による
ケース内の内圧上昇を抑えることができる。
の要求を満たすために上記に挙げた二塩基酸またはその
塩を用いた場合、化成性が充分でないという問題点を有
していた。
で、電解コンデンサのケース内の内圧上昇を抑制するこ
とができ、かつ駆動用電解液の電導度を極端に下げるこ
となく化成性を充分に高めることができる中高圧用の電
解コンデンサ駆動用電解液を提供することを目的とする
ものである。
に本発明の電解コンデンサ駆動用電解液は、有機材料を
主体とした溶媒に(化3)および(化4)のうちから選
択した酸またはその塩の中の1種もしくは2種以上を主
たる溶質として溶解したものである。
れる酸またはその塩は、従来に見られるような二塩基酸
と比較して化成性に優れているため、火花発生電圧を向
上することができる。特に構造上フェニル基を導入して
いるため、化成性のアップはもちろんのこと、立体障害
による熱劣化抑制にも寄与することができる。また、本
発明の電解コンデンサ駆動用電解液に用いられる酸また
はその塩は、アルミ箔との錯体形成反応が、従来に見ら
れるような二塩基酸より小さいため、ガス発生や腐食が
起こりにくいという長所があり、これにより、電解コン
デンサの信頼性を向上させることができるものである。
と従来例の電解コンデンサ駆動用電解液の組成と、電解
液特性を示したものである。なお、上記電解コンデンサ
駆動用電解液の水分は、本発明の実施例および従来例の
いずれも1.5%に調整した。
本発明例1〜13はエチレングリコールからなる溶媒
に、6−フェニルノナン−1,8−ジカルボン酸アンモ
ニウム、7−フェニル−5−メチルドデカン−1,5,
12−トリカルボン酸アンモニウム、7−フェニルデカ
ン−1,9−ジカルボン酸アンモニウム、8−フェニル
−6−メチルテトラデカン−1,5,12−トリカルボ
ン酸アンモニウム、7−フェニルドデカン−1,5,1
2−トリカルボン酸アンモニウム、8−フェニルテトラ
デカン−1,6,14−トリカルボン酸アンモニウム、
9−フェニルヘキサデカン−1,6,16−トリカルボ
ン酸アンモニウム、7−フェニル−5−カルボメトキシ
−5−メチルドデカン−1,12−ジカルボン酸アンモ
ニウム、8−フェニル−6−カルボメトキシ−6−メチ
ルテトラデカン−1,14−ジカルボン酸アンモニウ
ム、9−フェニル−7−カルボメトキシ−7−メチルヘ
キサデカン−1,16−ジカルボン酸アンモニウム、3
−フェニルオクタン−1,8−ジカルボン酸アンモニウ
ム、3−フェニルノナン−1,9−ジカルボン酸アンモ
ニウムおよび3−フェニルデカン−1,10−ジカルボ
ン酸アンモニウムのうちの1種を溶質として溶解してい
るため、従来例1〜3に比べて、駆動用電解液の電導度
を極端に下げることなく、火花発生電圧を高くできるも
のである。
(表3)で示した従来例1〜3の電解コンデンサ駆動用
電解液を用いたアルミ電解コンデンサと本発明の実施例
1〜13の電解コンデンサ駆動用電解液を用いたアルミ
電解コンデンサをそれぞれ20個ずつ用意し、これらの
アルミ電解コンデンサについて寿命試験をした結果を示
したものである。ここで使用したアルミ電解コンデンサ
の定格は、いずれも500WV100μFであり、その
試験温度は110℃で行った。
に、従来例1〜3の電解コンデンサ駆動用電解液を用い
たアルミ電解コンデンサのうち、従来例1の電解コンデ
ンサ駆動用電解液を用いたアルミ電解コンデンサは、寿
命試験中に全数が開弁した。また従来例2,3の電解コ
ンデンサ駆動用電解液を用いたアルミ電解コンデンサ
は、エージング中に全数がショート発生を起こしたた
め、寿命試験を中止した。これに対し、本発明の実施例
1〜13の電解コンデンサ駆動用電解液を用いたアルミ
電解コンデンサは、初期特性に対して、110℃200
0時間後における静電容量変化率(△C)も小さく、か
つ損失角の正接(tanδ)の増加も小さく、また漏れ
電流(LC)も安定した数値を示しているもので、これ
により、寿命特性の安定したアルミ電解コンデンサを得
ることができるものである。
チレングリコールからなる溶媒に、6−フェニルノナン
−1,8−ジカルボン酸アンモニウム、7−フェニル−
5−メチルドデカン−1,5,12−トリカルボン酸ア
ンモニウム、7−フェニルデカン−1,9−ジカルボン
酸アンモニウム、8−フェニル−6−メチルテトラデカ
ン−1,5,12−トリカルボン酸アンモニウム、7−
フェニルドデカン−1,5,12−トリカルボン酸アン
モニウム、8−フェニルテトラデカン−1,6,14−
トリカルボン酸アンモニウム、9−フェニルヘキサデカ
ン−1,6,16−トリカルボン酸アンモニウム、7−
フェニル−5−カルボメトキシ−5−メチルドデカン−
1,12−ジカルボン酸アンモニウム、8−フェニル−
6−カルボメトキシ−6−メチルテトラデカン−1,1
4−ジカルボン酸アンモニウム、9−フェニル−7−カ
ルボメトキシ−7−メチルヘキサデカン−1,16−ジ
カルボン酸アンモニウム、3−フェニルオクタン−1,
8−ジカルボン酸アンモニウム、3−フェニルノナン−
1,9−ジカルボン酸アンモニウムおよび3−フェニル
デカン−1,10−ジカルボン酸アンモニウムのうちの
1種を溶質として溶解したものについて説明したが、こ
れらのアンモニウムのうちの2種以上を溶質として溶解
してもよく、またこれ以外に、6−フェニルノナン−
1,8−ジカルボン酸、7−フェニル−5−メチルドデ
カン−1,5,12−トリカルボン酸、7−フェニルデ
カン−1,9−ジカルボン酸、8−フェニル−6−メチ
ルテトラデカン−1,5,12−トリカルボン酸、7−
フェニルドデカン−1,5,12−トリカルボン酸、8
−フェニルテトラデカン−1,6,14−トリカルボン
酸、9−フェニルヘキサデカン−1,6,16−トリカ
ルボン酸、7−フェニル−5−カルボメトキシ−5−メ
チルドデカン−1,12−ジカルボン酸、8−フェニル
−6−カルボメトキシ−6−メチルテトラデカン−1,
14−ジカルボン酸、9−フェニル−7−カルボメトキ
シ−7−メチルヘキサデカン−1,16−ジカルボン
酸、3−フェニルオクタン−1,8−ジカルボン酸、3
−フェニルノナン−1,9−ジカルボン酸および3−フ
ェニルデカン−1,10−ジカルボン酸のうちの1種ま
たは2種以上を溶質として溶解したものにおいても、上
記実施例とほぼ同様の作用効果を奏するものである。
リコールの他、ジエチレングリコールやγ−ブチロラク
トンであってもよい。
動用電解液は、有機材料を主体とした溶媒に(化3)お
よび(化4)のうちから選択した酸またはその塩の中の
1種もしくは2種以上を主たる溶質として溶解したもの
で、前記酸またはその塩は、従来にみられるような二塩
基酸と比較して化成性に優れているため、火花発生電圧
を向上させることができる。特に構造上フェニル基を導
入しているため、化成性のアップはもちろんのこと、立
体障害による熱劣化抑制にも寄与することができる。ま
た、本発明の電解コンデンサ駆動用電解液に用いられる
酸またはその塩は、アルミ箔との錯体形成反応が、従来
に見られるような二塩基酸より小さいため、ガス発生や
腐食が起こりにくいという長所があり、これにより、電
解コンデンサの信頼性を向上させることができるもので
ある。
Claims (1)
- 【請求項1】有機材料を主体とした溶媒に(化1)およ
び(化2)のうちから選択した酸またはその塩の中の1
種もしくは2種以上を主たる溶質として溶解したことを
特徴とする電解コンデンサ駆動用電解液。 【化1】 【化2】
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12868794A JP3281945B2 (ja) | 1994-06-10 | 1994-06-10 | 電解コンデンサ駆動用電解液 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12868794A JP3281945B2 (ja) | 1994-06-10 | 1994-06-10 | 電解コンデンサ駆動用電解液 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07335497A true JPH07335497A (ja) | 1995-12-22 |
JP3281945B2 JP3281945B2 (ja) | 2002-05-13 |
Family
ID=14990947
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12868794A Expired - Lifetime JP3281945B2 (ja) | 1994-06-10 | 1994-06-10 | 電解コンデンサ駆動用電解液 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3281945B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015114931A1 (ja) * | 2014-01-28 | 2015-08-06 | 富山薬品工業株式会社 | 電解コンデンサ駆動用電解液 |
-
1994
- 1994-06-10 JP JP12868794A patent/JP3281945B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015114931A1 (ja) * | 2014-01-28 | 2015-08-06 | 富山薬品工業株式会社 | 電解コンデンサ駆動用電解液 |
JPWO2015114931A1 (ja) * | 2014-01-28 | 2017-03-23 | 富山薬品工業株式会社 | 電解コンデンサ駆動用電解液 |
Also Published As
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---|---|
JP3281945B2 (ja) | 2002-05-13 |
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