JPH07335430A - マグネットロールの製造方法 - Google Patents

マグネットロールの製造方法

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JPH07335430A
JPH07335430A JP12380994A JP12380994A JPH07335430A JP H07335430 A JPH07335430 A JP H07335430A JP 12380994 A JP12380994 A JP 12380994A JP 12380994 A JP12380994 A JP 12380994A JP H07335430 A JPH07335430 A JP H07335430A
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JP
Japan
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hollow cylindrical
magnet body
cylindrical magnet
notch
fitting
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Application number
JP12380994A
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English (en)
Inventor
Haruo Nakamura
治雄 中村
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】マグネットロール表面の特定磁極を特定位置に
容易に位置付けつつ、シャフトの偏心が無く、且つ安定
な動作が可能なマグネットロールの製造方法を提供する
ことを目的とする。 【構成】外円周方向に亙って分割するとともに長手方向
に亙って連続した複数の磁極を有する中空円筒磁石体を
作製する工程と、前記中空円筒磁石体の円周上の特定磁
極と直接または間接的に位置付けた基準位置を検出する
とともに、特定磁極と所定の位置関係に配置された切削
バイトを、中空円筒磁石体の開口端より押し込んで、中
空円筒磁石体の中空部の開口端から長手方向に向かって
少なくとも2箇所の切欠溝を設ける工程と、前記切欠溝
に、切欠溝と嵌合しうる嵌入頂部を設けるとともに外周
部の一部に切欠部を形成したシャフトを有する支持部材
を嵌入させる工程とを用いることを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、乾式電子写真装置の現
像装置やクリーニング装置に用いられるマグネットロー
ルに関し、シャフトの切欠部と特定磁極との所定の位置
関係が再現性良く得られ、且つ回転軸の偏心が無く安定
動作が可能なマグネットロールの製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】複写機やレーザープリンター等の乾式電
子写真装置には、感光ドラムとの間で磁性体トナーの授
受を磁気的に行うため、マグネットロールと呼ばれる磁
気部品が用いられている。これは円筒形状の磁石体両端
にシャフトを設けた支持部材を取り付けたもので、感光
ドラムと対設して設けられ、現像装置にあっては感光ド
ラムへのトナーの受け渡しを、クリーニング装置にあっ
ては感光ドラムからのトナーの回収をそれぞれ磁気力を
利用して行うものである。このようなマグネットロール
の簡単な構造例としては、本出願人によって提案されて
いる2種類のものが挙げられる。
【0003】図14にはこれら2種類の構造例のうち、
両端の支持部材を円筒磁石体の外側に外嵌するタイプの
ものを示している。図例のものは、(イ)として示して
いるように、中空円筒磁石体aの端部に一端側に支持軸
bを設けた支持部材cの他端部dを外嵌させている。そ
してこの支持部材cの抜落防止のため、加えて(ロ)に
も示すように、中空円筒磁石体aおよび支持部材cに設
けた貫通孔e、fに固定ピンgを挿通している。
【0004】続く図15には、上記とは逆に両端の支持
部材を円筒磁石体の中空部に嵌入した例を示している。
図例のものは(イ)に示すように中空円筒磁石体aの中
空部hに、一端側に支持軸bを設けた支持部材cの他端
部iを嵌入させている。そしてこの断面形状は(ロ)と
して示され、支持部材cと中空円筒磁石体aとの間は接
着剤等で固着されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが上述のような
構造のマグネットロールでは、2タイプのそれぞれに以
下のような問題点が有った。先ず支持部材cを外嵌する
タイプのものでは、マグネットロール表面の両端側に
は、当然のことながら支持部材cの外嵌部外周面が露出
することになる。従って、この分マグネットロールの有
効長が短くなり、機器の小型化に対してマイナス要因と
なる。
【0006】一方、支持部材cを嵌入させるタイプにつ
いては、支持部材cの支持軸bと、中空円筒磁石体aと
の回転中心が一致しないという問題がある。このように
支持軸bと中空円筒磁石体aとの回転中心が一致しない
と、感光ドラムとの間隔がばらつくことによって現像画
像にムラや汚れが発生したり、マグネットロールを回転
させた時にブレが発生して騒音や振動の原因となり、こ
れらはマグネットロールの動作において特に重大な問題
となっている。またこの問題は、中空円筒磁石体aを用
いる限りでは現状の構造では避けがたい問題となってい
る。即ち、中空円筒磁石体aは通常は合成樹脂製であ
り、生産性の点から押出成形によって製造されるが、押
し出された直後においては充分冷却固化されていない為
に重力によって撓みが生じ、その結果内径と外径の同芯
度に不一致が生じる。そして前記支持部材cは中空部に
嵌入されるため、支持軸bと中空円筒磁石体aとの回転
中心に不一致が生じてしまう。この内径と外径とのズレ
による偏肉は、通常の連続押出成形においては0.1m
m以上であり、現状の成形技術においてはこの偏肉を無
くして同軸度を合致させることは不可能である。
【0007】一方、支持部材cを外嵌するタイプでは当
然のことながらこのズレは発生しないが、マグネットロ
ールの有効長が短くなる問題がある。そして上記支持部
材cを嵌入するタイプでは有効長の問題は無いが、上述
のように偏心の問題がある。このように高性能マグネッ
トロールの実現のため、上記2つのタイプの利点を両立
しうるような技術が切望されていた。
【0008】そしてこのような問題を解決することをマ
グネットロールとその製造方法が、すでに本出願人によ
って特願平5−221011号として提案されている。
しかしこの方法は、回転軸の偏心を無くす点では優れて
いるが、マグネットロールのシャフトにDカットのもの
を用いる場合、カット面とマグネットロール表面の特定
磁極との位置関係を一定にすることは困難であった。す
なわちシャフトに設けられたDカットは、現像装置やク
リーニング装置に対してマグネットロール回転方向の取
り付け位置を規定するものであり、また取り付け位置を
規定する目的は、トナーの搬送特性を向上させるために
特定磁極を現像極等として特定方向に位置付ける必要が
有るからである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の問題点を
解決し、マグネットロール表面の特定磁極を特定位置に
容易に位置付けつつ、上記2つのタイプの利点も両立さ
せることができるマグネットロールを実現するものであ
り、シャフトの偏心が無く、且つ安定な動作が可能なマ
グネットロールの製造方法を提供するものである。この
ような本発明は、以下3つの方法によって実現される。
先ず第1としては、中空円筒磁石体の両端部に支持部材
を嵌入させるマグネットロールの製造方法であって、外
円周方向に亙って分割するとともに長手方向に亙って連
続した複数の磁極を有し、且つ円周上長手方向に少なく
とも1本の位置決め溝を有する中空円筒磁石体を作製す
る工程と、前記中空円筒磁石体の円周上における前記位
置決め溝の位置を検出するとともに、位置決め溝の位置
を基準位置として位置決め溝と所定の位置関係に配置さ
れた切削バイトを、前記中空円筒磁石体の開口端より押
し込んで、中空円筒磁石体の中空部の開口端から長手方
向に向かって少なくとも2箇所の切欠溝を設ける工程
と、前記切欠溝に、切欠溝と嵌合しうる嵌入頂部を設け
るとともに外周部の一部に切欠部を形成したシャフトを
有する支持部材を嵌入させる工程とを用いることを特徴
としている。
【0010】そして、前記位置決め溝を断面非対称形状
に形成してもよい。
【0011】次いで第2としては、中空円筒磁石体の両
端部に支持部材を嵌入させるマグネットロールの製造方
法であって、外円周方向に亙って分割するとともに長手
方向に亙って連続した複数の磁極を有し、且つ円周上長
手方向に少なくとも1本の位置決め線が描かれた中空円
筒磁石体を作製する工程と、前記中空円筒磁石体の円周
上における前記位置決め線の位置を検出するとともに、
位置決め線の位置を基準位置として位置決め線と所定の
位置関係に配置された切削バイトを、前記中空円筒磁石
体の開口端より押し込んで、中空円筒磁石体の中空部の
開口端から長手方向に向かって少なくとも2箇所の切欠
溝を設ける工程と、前記切欠溝に、切欠溝と嵌合しうる
嵌入頂部を設けるとともに外周部の一部に切欠部を形成
したシャフトを有する支持部材を嵌入させる工程とを用
いることを特徴としている。
【0012】そして、前記位置決め線を中空円筒磁石体
に対して方向性を持たせて断続的に描いてもよい。
【0013】さらに第3として、中空円筒磁石体の両端
部に支持部材を嵌入させるマグネットロールの製造方法
であって、外円周方向に亙って分割するとともに長手方
向に亙って連続した複数の磁極を有する中空円筒磁石体
を作製する工程と、前記中空円筒磁石体の外円周方向の
磁気ピーク位置を検出するとともに、前記磁気ピーク位
置を基準位置として磁気ピーク位置と所定の位置関係に
配置された切削バイトを、中空円筒磁石体の開口端より
押し込んで、中空円筒磁石体の中空部の開口端から長手
方向に向かって少なくとも2箇所の切欠溝を設ける工程
と、前記切欠溝に、切欠溝と嵌合しうる嵌入頂部を設け
るとともに外周部の一部に切欠部を形成したシャフトを
有する支持部材を嵌入させる工程とを用いることを特徴
としている。
【0014】
【作用】このような本発明は、まず連続押し出し成形法
の場合、ダイスによって形状を規制しながら配向着磁処
理して中空円筒磁石体を得る。この時、ダイスによって
押し出し方向、すなわち中空円筒磁石体の長手方向に沿
って少なくとも1本の位置決め溝を形成しておくか、位
置決め溝を形成せずに、切断までの適当な段階で白色ペ
ン等で中空円筒磁石体の長手方向に沿って少なくとも1
本の断続的な位置決め線を描いておく。この作業は、押
し出し方向に固定された白色ペンを上下させることによ
って容易に実現できる。従ってこの位置決め溝や位置決
め線は、中空円筒磁石体の外周部における特定磁極と所
定の位置関係を持って形成されることになる。
【0015】次に前記中空円筒磁石体を所定の長さに切
断し、適当に支持しながら長手方向中心軸を中心に回転
させる一方、中空円筒磁石体の外周部に形成された位置
決め溝や位置決め線を、光センサー等の適当な検出手段
を用いて検出し、検出と同時にこの回転を停止する。
【0016】続いて、回転の停止位置で中空円筒磁石体
を固定保持し、これら位置決め溝や位置決め線と所定の
位置関係で、中空円筒磁石体の中空部の開口端に少なく
とも2箇所の切欠溝を入れるように位置づけられた切削
バイトを中空円筒磁石体の開口端から押し込み、上述の
少なくとも2箇所の切欠溝を開口端から所定深さの位置
まで形成する。
【0017】最後に、シャフトに設けた切欠部と所定の
位置関係となる位置に前記切欠溝と嵌合しうる嵌入頂部
を設けた支持部材を、中空円筒磁石体の両端部から嵌入
させることでマグネットロールを得る。
【0018】また、特定磁極を検出する場合はその検出
工程が上述のものと若干異なり、以下のような手順とな
る。連続押し出し成形および切断工程によって所定長さ
の中空円筒磁石体を得る工程までは、上記説明した方法
と同じである。但し、この場合は、押し出しと同時に位
置決め線や位置決め溝は形成する必要はない。
【0019】次に所定の長さに切断された前記中空円筒
磁石体を適当に支持し、長手方向中心軸を中心に回転さ
せる一方、中空円筒磁石体の外周部に形成された複数磁
極による磁力分布を磁気センサー等の適当な検出手段を
用いて検出する。但しこの時には、中空円周磁石体を一
回転させ、全円周にわたる磁力分布をデータとして一旦
取り込む。そして回転開始時において最も磁力の高い位
置(以下磁気ピークという)が、磁気センサーからどれ
だけの角度距離の位置に有ったかを判断する。その後、
例えば磁気センサーと予め定めておいた基準位置との間
の角度距離、および前記測定時における磁気センサーと
回転開始時における磁気ピーク間の角度距離の2つのデ
ータを用い、磁気ピークが所定の位置関係になる位置ま
で、中空円筒磁石体を再度回転させる。
【0020】続いて上記同様、回転の停止位置で中空円
筒磁石体を固定保持し、磁気ピークと所定の位置関係で
中空円筒磁石体の中空部の開口端に、少なくとも2箇所
の切欠溝を入れるように位置づけられた切削バイトを中
空円筒磁石体の開口端から押し込み、上述の少なくとも
2箇所の切欠溝を開口端から所定深さの位置まで形成す
る。そしてこれらの回転角度の検出には、パルスモータ
ーのパルス数を用いればよい。
【0021】最後に、シャフトに設けた切欠部と所定の
位置関係となる位置に前記切欠溝と嵌合しうる嵌入頂部
を設けた支持部材を、中空円筒磁石体の両端部から嵌入
させることでマグネットロールを得る。
【0022】
【実施例】以下、図面を参照しつつ本発明の詳細を説明
する。図1〜図3は、本発明の製造方法を表し、先ず図
1に示すように、連続押出成型等の方法で作製された中
空円筒磁石体1を4本のローラー3〜9によって挟持す
る。図例では、中空円筒磁石体1の外周部に1本の位置
決め溝11を形成した例を示している。このローラー3
〜9は中空円筒磁石体1が滑らないよう、表面をゴムや
合成樹脂等によってコーティングしたものが望ましい。
また4本のうち1本のローラー(図例では3)が、ベル
トやチェーン等の動力伝達手段13を介して、モーター
15の回転軸と接続されている。そして上部適所には、
位置決め溝11を検出するための光センサー17が設け
られている。このような構成においてモーター15を回
転させると、ローラー3に回転力が与えられることによ
って中空円筒磁石体1が回転する。この時残りの3本の
ローラー5〜9は、中空円筒磁石体1を支持しながら遊
転する。そして光センサー17が位置決め溝11を検出
すると、ローラー3の回転が停止する。
【0023】この状態で図2、図3に示すように、中空
円筒磁石体1をその両端部を保持チャック19、19に
よって固定保持する。次いで、上述したように所望の断
面形状を有する切削バイト21、21を、中空円筒磁石
体1の開口端23、23よりリニアシリンダー25、2
5等を利用して押し込んで、中空円筒磁石体1の中空部
27の開口端23、23から長手方向、すなわち開口端
23、23から奥方向に向かって、前述したように少な
くとも2箇所の切欠溝29・・を設ける。この時、切削
バイト21、21の中心と、中空円筒磁石体1の回転中
心、すなわち中空円筒磁石体1の外周円の中心とが一致
するようにそれぞれを位置決めする。そして最後にこう
してできた切欠溝29・・に、前述した支持部材31、
31の嵌入頂部33・・を嵌入させ、マグネットロール
35が完成する。ここで、支持部材31、31のシャフ
ト37、37には、図例のようにDカット等の切欠部3
9が設けてある。こうして製造したマグネットロール3
5は、支持部材31、31の回転中心とマグネットロー
ル35の外周円との中心が完全に一致しているので、例
え中空円筒磁石体1に偏肉があったとしても、シャフト
37、37を支持して回転させた時にがたつきやブレの
発生することが無い。
【0024】従って図4に示すように、位置決め溝1
1、切欠溝29(嵌入頂部33)、シャフト切欠部39
の三者の位置関係が一義的に決まることになる。そして
位置決め溝11の位置は、押し出し成形とともに着磁が
行われるので、ダイスによって磁気ピーク位置と所定の
角度距離の位置に設けられることになり、本製造方法に
よって結局切欠部39と磁気ピーク位置との位置関係は
常に一定となる。また、この切欠溝29は断面非対称形
状で形成されているので、中空円筒磁石体1の両端方向
の反転を発見することに役立つ。この反転を防止すべき
理由は、通常中空円筒磁石体1の外周部に設けられる複
数の磁極は、中空円筒磁石体1の中心に対して非対称と
なっている場合が多く、反転してしまうと磁極配列が反
対になってしまうからである。また、支持部材31、3
1を嵌入する際の間違いを防止するためにも、図5に示
すように、切欠溝29・・を中空円筒磁石体1の中心に
対して点対称とならない位置関係に設けておくことも併
せて効果的である。
【0025】以上の例は位置決め溝11を用いた例であ
ったが、これとは別に位置決め線を用いる場合も上記と
同様の手順となる。そして図6に示しているように、位
置決め線41、41を中空円筒磁石体1の長手方向に方
向性を持たせて断続的に描いておくことにより、中空円
筒磁石体1の両端方向の反転を容易に発見することがで
きる。
【0026】一方、図7に示すように、磁気ピーク43
の位置を検出する場合は上記方法とは異なり、中空円筒
磁石体1を一回転させ、全円周にわたる磁力分布をデー
タとして一旦取り込む。なおこの図7は、回転開始時の
状態を表している。この場合、回転機構は光センサー1
7に代わりに磁気センサー45を設ける以外は、上記図
1のものと同一のものでよい。そして中空円筒磁石体1
を一回転させることにより、図8のように回転角に応じ
た磁気ピーク43や他の磁極47・・からの磁力データ
が得られる。この磁極の位置は磁気センサー45の位置
で検出されるので、例えば磁気ピーク43と磁気センサ
ー45との間の角度距離データが、角度θとして得られ
ることになる。
【0027】このように、回転開始時の磁気ピーク43
の位置が磁気センサー45からどれだけの角度距離の位
置に有ったかが判断されるので、その後、例えば磁気セ
ンサー45と予め定めておいた基準位置との間の角度距
離、および前記測定時における磁気センサー45と磁気
ピーク43との間の角度距離θの2つのデータを用い
て、磁気ピーク43が所定の位置関係になる位置まで、
中空円筒磁石体1を再度回転させるとよい。
【0028】以上のような本発明の製造方法によって作
製されたマグネットロールの構造例を、以下図9〜図1
3に示す。図9には、本発明の製造方法によって得られ
るマグネットロール35の代表的構造の分解図を表して
おり、説明のため内径部の偏肉を誇張して描いている。
図示したものは、中空円筒磁石体1における中空部27
の開口端23から、長手方向に沿って少なくとも2箇所
の切欠溝29・・を設け、一端側をシャフト37とする
とともに前記切欠溝29・・と嵌合しうる嵌入頂部33
・・を設けた支持部材31の他端側嵌入部49を、前記
中空円筒磁石体1に設けた切欠溝29・・に嵌入するこ
とにより、一転鎖線51として示すように中空円筒磁石
体1の外周円の中心と支持部材31の回転中心とを一致
させたものである。この支持部材31の嵌入深さは、中
空円筒磁石体1の端面に支持部材31のつば部53が当
接することによって規制される。このような構造とする
ことにより、中空円筒磁石体1の内径部に支持部材31
を嵌入させる構造でありながら、両者の回転中心を完全
に一致させることができる。
【0029】図10には、まず(イ)として図9で示し
た中空円筒磁石体1の端面側を見た側面図を、そして
(ロ)として支持部材31を他端側から見た場合の側面
図を示している。本例においては(イ)に示すように、
切欠溝29・・の頂部55を結ぶ形状が正方形となるよ
うに4箇所の切欠溝29・・を設け、(ロ)に示してい
るように支持部材31の他端側に設けられる嵌入部49
の断面形状を、この正方形に嵌入可能な形状としたもの
である。ここで(イ)で示す切欠溝29・・は、その頂
部55・・を結んでできる正方形の中心と、中空円筒磁
石体1の外周円の中心とが一致する位置に設けられるこ
とは言うまでもない。また、この支持部材31の嵌入部
49の断面形状を図11に示すような十字形状としてお
き、嵌入頂部33・・を結ぶ形状が前記切欠溝29・・
の頂部55・・を結んでできる正方形状にしておくこと
も可能である。
【0030】次に図12(イ)のように、中空円筒磁石
体1側に2箇所の切欠溝29、29を設けておき、
(ロ)に示すような板状の嵌入部49を嵌入させてもよ
い。さらに図13(イ)のように、中空円筒磁石体1側
に頂部55・・を結ぶ形状が三角形となる切欠溝29・
・に対して、(ロ)に示すような断面三角形の嵌入部4
9を嵌入させることもできる。
【0031】このように3箇所以上の切欠部29・・を
設ける場合、切欠溝9・・の頂部23・・を結んででき
る形状は多角形であれば良く、ここで示した3、4角形
以外にも任意の多角形とすることができる。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば上記作用の項で述べたよ
うな働きにより、以下のような優れた効果が得られる。
まず中空円筒磁石体の外円周方向に亙って分割するとと
もに長手方向に亙って連続した複数の磁極を有し且つ円
周上長手方向に少なくとも1本の位置決め溝や位置決め
線を有する中空円筒磁石体を作製する工程により、特定
の磁極と所定の位置関係に位置決め溝や位置決め線を容
易に形成することができる。そして、続いて前記中空円
筒磁石体の円周上における前記位置決め溝の位置を検出
するとともに、位置決め溝の位置を基準位置として位置
決め溝と所定の位置関係に配置された切削バイトを、前
記中空円筒磁石体の開口端より押し込んで、中空円筒磁
石体の中空部の開口端から長手方向に向かって少なくと
も2箇所の切欠溝を設ける工程により、例えば磁気ピー
ク位置など特定の磁極と所定の位置関係となる位置に、
容易に切欠溝を形成することができる。次いで、前記切
欠溝に、切欠溝と嵌合しうる嵌入頂部を設けるとともに
外周部の一部に切欠部を形成したシャフトを有する支持
部材を嵌入させる工程により、Dカット等シャフトの切
欠部と特定磁極とが、一定の位置関係、すなわち一定の
角度距離を隔てて再現性よく位置付けられることにな
る。
【0033】また、中空円筒磁石体を作製する際に特別
な位置決め溝や位置決め線を設けない場合には、前記中
空円筒磁石体の外円周方向の磁気ピーク位置を検出する
とともに、前記磁気ピーク位置を基準位置として磁気ピ
ーク位置と所定の位置関係に配置された切削バイトを、
中空円筒磁石体の開口端より押し込んで、中空円筒磁石
体の中空部の開口端から長手方向に向かって少なくとも
2箇所の切欠溝を設ける工程において、中空円筒磁石体
を一回転させて全円周にわたる磁力分布を磁気センサー
によって測定して、回転角に応じた磁力データを得ると
ともに、磁気センサーと回転開始時における磁気ピーク
間の角度距離を読み取ってデータとして一旦取り込み、
磁気センサーと予め定めておいた基準位置との間の角度
距離、および前記測定時における磁気センサーと回転開
始時の磁気ピーク間の角度距離の2つのデータを用い、
磁気ピークが所定の位置関係になる位置まで中空円筒磁
石体を再度回転させ、この所定位置で固定しながら切削
バイトを中空円筒磁石体の開口端より押し込むので、上
記と同様に磁気ピーク位置など特定の磁極と所定の位置
関係となる位置に、容易に切欠溝を形成することができ
る。次いで、前記切欠溝に、切欠溝と嵌合しうる嵌入頂
部を設けるとともに、外周部の一部に切欠部を形成した
シャフトを有する支持部材を嵌入させる工程により、D
カット等シャフトの切欠部と特定磁極とが、一定の位置
関係、すなわち一定の角度距離を隔てて再現性よく位置
付けられることになる。
【0034】このように、本発明の製造方法によって作
製されたマグネットロールでは、特定の磁極位置と、両
端部の支持部材シャフトに設けた切欠部とを容易に且つ
再現性良く所定の位置関係に配置させることが可能とな
る。また、中空円筒磁石体の精度が悪くても、最終的に
マグネットロールの精度としては高いものとなるので、
マグネットロールのコストダウンにも大きく寄与するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法における位置決め溝の検出方
法を表す説明図
【図2】本発明の製造方法のうち、中空円筒磁石体の開
口端から長手方向に向かって切欠溝を設ける工程を表す
説明図
【図3】本発明の製造方法のうち、支持部材を嵌入させ
てマグネットロールとする工程を表す説明図
【図4】位置決め溝、切欠溝、シャフト切欠部の三者の
位置関係を表す説明図
【図5】中心点に対して非対称となる位置関係での切欠
溝の形成例を表す説明図
【図6】位置決め線の形成例を表す説明図
【図7】本発明の製造方法における磁気ピークの検出方
法を表す説明図
【図8】図7の方法を用いた場合の、回転角と磁力デー
タとの関係例を表す説明図
【図9】本発明の製造方法によって作製されるマグネッ
トロールの構造例を表す説明図
【図10】中空円筒磁石体と支持部材との嵌入部の構造
例を表す説明図で、(イ)は中空円筒磁石体の端面側を
見た側面図、(ロ)は支持部材を他端側から見た側面図
【図11】図10で示した切欠溝に嵌入しうる別の支持
部材例を表す説明図
【図12】中空円筒磁石体と支持部材との嵌入部の構造
例を表す説明図で、(イ)は中空円筒磁石体の端面側を
見た側面図、(ロ)は支持部材を他端側から見た側面図
【図13】中空円筒磁石体と支持部材との嵌入部の構造
例を表す説明図で、(イ)は中空円筒磁石体の端面側を
見た側面図、(ロ)は支持部材を他端側から見た側面図
【図14】従来のマグネットロールの構造例を表す説明
【図15】従来のマグネットロールの構造例を表す説明
【符号の説明】
1 中空円筒磁石体 3、5、7、9 ローラー 11 位置決め溝 13 動力伝達手段 15 モーター 17 光センサー 19 保持チャック 21 切削バイト 23 開口端 25 リニアシリンダー 27 中空部 29 切欠溝 31 支持部材 33 嵌入頂部 35 マグネットロール 37 シャフト 39 切欠部 41 位置決め線 43 磁気ピーク 45 磁気センサー 47 磁極 49 嵌入部 51 一点鎖線 53 つば部 55 頂部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中空円筒磁石体の両端部に支持部材を嵌入
    させるマグネットロールの製造方法であって、 外円周方向に亙って分割するとともに長手方向に亙って
    連続した複数の磁極を有し、且つ円周上長手方向に少な
    くとも1本の位置決め溝を有する中空円筒磁石体を作製
    する工程と、 前記中空円筒磁石体の円周上における前記位置決め溝の
    位置を検出するとともに、位置決め溝の位置を基準位置
    として位置決め溝と所定の位置関係に配置された切削バ
    イトを、前記中空円筒磁石体の開口端より押し込んで、
    中空円筒磁石体の中空部の開口端から長手方向に向かっ
    て少なくとも2箇所の切欠溝を設ける工程と、 前記切欠溝に、切欠溝と嵌合しうる嵌入頂部を設けると
    ともに外周部の一部に切欠部を形成したシャフトを有す
    る支持部材を嵌入させる工程と、を用いるマグネットロ
    ールの製造方法。
  2. 【請求項2】前記位置決め溝を断面非対称形状に形成す
    る請求項1記載のマグネットロールの製造方法。
  3. 【請求項3】中空円筒磁石体の両端部に支持部材を嵌入
    させるマグネットロールの製造方法であって、 外円周方向に亙って分割するとともに長手方向に亙って
    連続した複数の磁極を有し、且つ円周上長手方向に少な
    くとも1本の位置決め線が描かれた中空円筒磁石体を作
    製する工程と、 前記中空円筒磁石体の円周上における前記位置決め線の
    位置を検出するとともに、位置決め線の位置を基準位置
    として位置決め線と所定の位置関係に配置された切削バ
    イトを、前記中空円筒磁石体の開口端より押し込んで、
    中空円筒磁石体の中空部の開口端から長手方向に向かっ
    て少なくとも2箇所の切欠溝を設ける工程と、 前記切欠溝に、切欠溝と嵌合しうる嵌入頂部を設けると
    ともに外周部の一部に切欠部を形成したシャフトを有す
    る支持部材を嵌入させる工程と、を用いるマグネットロ
    ールの製造方法。
  4. 【請求項4】前記位置決め線を中空円筒磁石体に対して
    方向性を持たせて断続的に描く請求項3記載のマグネッ
    トロールの製造方法。
  5. 【請求項5】中空円筒磁石体の両端部に支持部材を嵌入
    させるマグネットロールの製造方法であって、 外円周方向に亙って分割するとともに長手方向に亙って
    連続した複数の磁極を有する中空円筒磁石体を作製する
    工程と、 前記中空円筒磁石体の外円周方向の磁気ピーク位置を検
    出するとともに、前記磁気ピーク位置を基準位置として
    磁気ピーク位置と所定の位置関係に配置された切削バイ
    トを、中空円筒磁石体の開口端より押し込んで、中空円
    筒磁石体の中空部の開口端から長手方向に向かって少な
    くとも2箇所の切欠溝を設ける工程と、前記切欠溝に、
    切欠溝と嵌合しうる嵌入頂部を設けるとともに外周部の
    一部に切欠部を形成したシャフトを有する支持部材を嵌
    入させる工程と、を用いるマグネットロールの製造方
    法。
JP12380994A 1994-06-06 1994-06-06 マグネットロールの製造方法 Pending JPH07335430A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8013696B2 (en) 2008-10-14 2011-09-06 Nexteer (Beijing) Technology Co., Ltd. Magnetic apparatus and method of manufacturing the magnetic apparatus
JP2019133136A (ja) * 2018-02-02 2019-08-08 キヤノン株式会社 規制ブレードの固定方法、現像装置、現像剤担持体、及びマグネット

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8013696B2 (en) 2008-10-14 2011-09-06 Nexteer (Beijing) Technology Co., Ltd. Magnetic apparatus and method of manufacturing the magnetic apparatus
JP2019133136A (ja) * 2018-02-02 2019-08-08 キヤノン株式会社 規制ブレードの固定方法、現像装置、現像剤担持体、及びマグネット

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