JPH07334865A - 光情報記録媒体 - Google Patents
光情報記録媒体Info
- Publication number
- JPH07334865A JPH07334865A JP6127624A JP12762494A JPH07334865A JP H07334865 A JPH07334865 A JP H07334865A JP 6127624 A JP6127624 A JP 6127624A JP 12762494 A JP12762494 A JP 12762494A JP H07334865 A JPH07334865 A JP H07334865A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- protective film
- magneto
- recording medium
- information recording
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
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Landscapes
- Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 保護膜上に塗布する潤滑剤を工夫することに
よって、光情報記録媒体の記録再生特性及び耐久性を改
善する。 【構成】 透明基板1のプリフォーマットパターン形成
面2に、エンハンス膜3と、光磁気記録膜4と、無機保
護膜5と、反射膜6とを順次積層する。これらの膜体3
〜6を覆うように、紫外線硬化型樹脂をもって保護膜7
を形成する。さらに、この保護膜7の外面に、下記の一
般式で表されるアルキル変性シリコーン化合物を含有す
る潤滑剤層8を設ける。 【化3】
よって、光情報記録媒体の記録再生特性及び耐久性を改
善する。 【構成】 透明基板1のプリフォーマットパターン形成
面2に、エンハンス膜3と、光磁気記録膜4と、無機保
護膜5と、反射膜6とを順次積層する。これらの膜体3
〜6を覆うように、紫外線硬化型樹脂をもって保護膜7
を形成する。さらに、この保護膜7の外面に、下記の一
般式で表されるアルキル変性シリコーン化合物を含有す
る潤滑剤層8を設ける。 【化3】
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光磁気ディスクなどの
光情報記録媒体に係り、特に、透明基板の片面に担持さ
れた膜体を機械的衝撃や化学的影響などから保護する保
護膜上に形成される潤滑剤層に関する。
光情報記録媒体に係り、特に、透明基板の片面に担持さ
れた膜体を機械的衝撃や化学的影響などから保護する保
護膜上に形成される潤滑剤層に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、大容量にして情報を何度でも書換
え可能な光磁気ディスクが、例えば光ファイルシステム
やコンピュータの外部記憶装置、それに音響もしくは映
像情報の記憶装置として実用化されている。この光磁気
ディスクの記録方式には、いわゆる磁界変調方式と光変
調方式とがあるが、先に記録された信号の上から新たな
信号をオーバ−ライト可能であることから、磁界変調方
式をとった方が情報の書換えを迅速に行う上で有利であ
る。
え可能な光磁気ディスクが、例えば光ファイルシステム
やコンピュータの外部記憶装置、それに音響もしくは映
像情報の記憶装置として実用化されている。この光磁気
ディスクの記録方式には、いわゆる磁界変調方式と光変
調方式とがあるが、先に記録された信号の上から新たな
信号をオーバ−ライト可能であることから、磁界変調方
式をとった方が情報の書換えを迅速に行う上で有利であ
る。
【0003】磁界変調方式の光磁気記録は、単板構造の
光磁気ディスクを介して、基板側に光学ヘッドを、保護
膜側に磁気ヘッドを配置し、光学ヘッドより所定強度の
レーザビームを照射して光磁気記録膜をキューリ温度又
は補償温度の近傍まで昇温しつつ、該昇温部に前記磁気
ヘッドより磁界を印加し、その印加磁界を高速で反転す
ることにより光磁気記録膜に情報記号を記録する。この
ような高速反転磁界を印加する磁気ヘッドでは、種々の
制約から非常に小さな磁場しか発生できないため、これ
を補うためには、磁気ヘッドをなるべく光磁気記録膜に
接近して配置する必要がある。
光磁気ディスクを介して、基板側に光学ヘッドを、保護
膜側に磁気ヘッドを配置し、光学ヘッドより所定強度の
レーザビームを照射して光磁気記録膜をキューリ温度又
は補償温度の近傍まで昇温しつつ、該昇温部に前記磁気
ヘッドより磁界を印加し、その印加磁界を高速で反転す
ることにより光磁気記録膜に情報記号を記録する。この
ような高速反転磁界を印加する磁気ヘッドでは、種々の
制約から非常に小さな磁場しか発生できないため、これ
を補うためには、磁気ヘッドをなるべく光磁気記録膜に
接近して配置する必要がある。
【0004】保護膜上に磁気ヘッドを接触させれば、磁
気ヘッドを光磁気記録膜に最も接近させることができ、
しかもフライングヘッドを用いる場合のようにスタート
時及びストップ時のヘッドクラッシュが問題になった
り、ヘッドサーボ機構を設けてヘッドを微小距離浮動さ
せる場合のようにシステムが複雑化するという問題もな
い。しかし、この場合には、回転駆動時に磁気ヘッドと
の摩擦によって保護膜が損傷されやすくなるため、保護
膜表面の滑性を高める必要がある。
気ヘッドを光磁気記録膜に最も接近させることができ、
しかもフライングヘッドを用いる場合のようにスタート
時及びストップ時のヘッドクラッシュが問題になった
り、ヘッドサーボ機構を設けてヘッドを微小距離浮動さ
せる場合のようにシステムが複雑化するという問題もな
い。しかし、この場合には、回転駆動時に磁気ヘッドと
の摩擦によって保護膜が損傷されやすくなるため、保護
膜表面の滑性を高める必要がある。
【0005】従来より、かかる不都合を回避するため、
下記に列記する潤滑剤を有機高分子材料からなる保護膜
中に混入する、あるいは有機高分子材料又は無機誘電体
材料からなる保護膜上に塗布するといった方法が提案さ
れている。従来より提案されている潤滑剤には、脂肪酸
又はその金属塩、脂肪酸アミド、脂肪酸エステル、脂肪
族アルコールまたはそのアルコキシド、脂肪族アミン、
多価アルコール、ソルビタンエステル、硫黄化脂肪酸、
脂肪族メルカプタン、シリコーンオイル、変性シリコー
ンオイル、パーフルオロアルキルエチレンオキシド、パ
ーフルオロポリエーテル類、高級アルキルスルホン酸又
はその金属塩、パーフルオロアルキルスルホン酸又はそ
のアンモニウム塩あるいはその金属塩、パーフルオロア
ルキルカルボン酸又はその金属塩などがある。
下記に列記する潤滑剤を有機高分子材料からなる保護膜
中に混入する、あるいは有機高分子材料又は無機誘電体
材料からなる保護膜上に塗布するといった方法が提案さ
れている。従来より提案されている潤滑剤には、脂肪酸
又はその金属塩、脂肪酸アミド、脂肪酸エステル、脂肪
族アルコールまたはそのアルコキシド、脂肪族アミン、
多価アルコール、ソルビタンエステル、硫黄化脂肪酸、
脂肪族メルカプタン、シリコーンオイル、変性シリコー
ンオイル、パーフルオロアルキルエチレンオキシド、パ
ーフルオロポリエーテル類、高級アルキルスルホン酸又
はその金属塩、パーフルオロアルキルスルホン酸又はそ
のアンモニウム塩あるいはその金属塩、パーフルオロア
ルキルカルボン酸又はその金属塩などがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの潤滑
剤を用いた場合には、いずれも実用上充分な潤滑効果が
得られず、保護膜の損傷を有効に防止できない。したが
って、実用性の高い磁界変調方式の光磁気ドライブ装置
を実用化するためには、より潤滑効果の高い潤滑剤の開
発が不可欠である。本発明は、かかる課題を解決するた
めになされたものであって、その目的は、潤滑性及び耐
久性に優れた光情報記録媒体を提供することにある。
剤を用いた場合には、いずれも実用上充分な潤滑効果が
得られず、保護膜の損傷を有効に防止できない。したが
って、実用性の高い磁界変調方式の光磁気ドライブ装置
を実用化するためには、より潤滑効果の高い潤滑剤の開
発が不可欠である。本発明は、かかる課題を解決するた
めになされたものであって、その目的は、潤滑性及び耐
久性に優れた光情報記録媒体を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の目的を
達成するため、透明基板の片面に、少なくとも記録膜又
は反射膜を含む1層又は複数層の膜体を担持し、該膜体
の表面を保護膜にて被覆してなる光情報記録媒体におい
て、前記保護膜の表面に、下記の一般式で表されるアル
キル変性シリコーン化合物を含有する潤滑剤層を設け
た。
達成するため、透明基板の片面に、少なくとも記録膜又
は反射膜を含む1層又は複数層の膜体を担持し、該膜体
の表面を保護膜にて被覆してなる光情報記録媒体におい
て、前記保護膜の表面に、下記の一般式で表されるアル
キル変性シリコーン化合物を含有する潤滑剤層を設け
た。
【0008】
【化2】
【0009】この一般式中の記号Rは、脂肪族炭化水素
基であって、直鎖状、枝分かれ状のいずれでも良く、さ
らには二重結合が含まれていても良い。したがって、こ
の脂肪族炭化水素基RはCxHyで表したときには、y≦
2x+1である。ここで、x,yについては特に制限は
ないが、通常はx≦25程度のものから選択する。な
お、Rは、2種類以上の脂肪族炭化水素基から構成され
ていても良い。一方、上記一般式中のm及びnは、0≦
m,1≦n≦1000,10≦m+n≦1000の整数
とする。m及びnがこれよりも小さいと潤滑性及び耐摩
耗性が充分に向上しないし、これよりも大きいと粘度が
高すぎて磁気ヘッドの貼り付き等の問題を生じるからで
ある。
基であって、直鎖状、枝分かれ状のいずれでも良く、さ
らには二重結合が含まれていても良い。したがって、こ
の脂肪族炭化水素基RはCxHyで表したときには、y≦
2x+1である。ここで、x,yについては特に制限は
ないが、通常はx≦25程度のものから選択する。な
お、Rは、2種類以上の脂肪族炭化水素基から構成され
ていても良い。一方、上記一般式中のm及びnは、0≦
m,1≦n≦1000,10≦m+n≦1000の整数
とする。m及びnがこれよりも小さいと潤滑性及び耐摩
耗性が充分に向上しないし、これよりも大きいと粘度が
高すぎて磁気ヘッドの貼り付き等の問題を生じるからで
ある。
【0010】上記の一般式で表されるアルキル変性シリ
コーン化合物は、単独で潤滑剤として用いても良いが、
先に列記した従来より公知の他の潤滑剤と混合して用い
ても良い。
コーン化合物は、単独で潤滑剤として用いても良いが、
先に列記した従来より公知の他の潤滑剤と混合して用い
ても良い。
【0011】潤滑層の厚みは、1nm〜1μmとするこ
とが好ましい。潤滑層の厚みが1nm未満であると充分
な耐久性を確保することが難しくなり、反対に1μmを
超えると、磁気ヘッドがディスク面に貼り付きやすくな
って、磁気ヘッドの走行安定性が害されるからである。
また、潤滑層の形成方法としては、上記潤滑剤を溶媒に
溶解して得られる溶液を、スピンコータ、ロールコー
タ、あるいはバーコータなどによって保護膜上に塗布し
た後、これを乾燥して潤滑層を形成するといった方法を
採ることができる。
とが好ましい。潤滑層の厚みが1nm未満であると充分
な耐久性を確保することが難しくなり、反対に1μmを
超えると、磁気ヘッドがディスク面に貼り付きやすくな
って、磁気ヘッドの走行安定性が害されるからである。
また、潤滑層の形成方法としては、上記潤滑剤を溶媒に
溶解して得られる溶液を、スピンコータ、ロールコー
タ、あるいはバーコータなどによって保護膜上に塗布し
た後、これを乾燥して潤滑層を形成するといった方法を
採ることができる。
【0012】
【作用】アルキル変性シリコーン化合物は、公知に係る
他の潤滑剤に比べて、保護膜材料に対する濡れ性が良い
ので、保護膜上に均一にして脱落しにくい潤滑層を形成
できる。その結果、良好な潤滑作用が永続して発揮され
るので、磁気ヘッドを直接ディスク面に接触させて走行
させることができ、小さな外部磁界で情報の記録が可能
な光磁気記録媒体を提供できる。
他の潤滑剤に比べて、保護膜材料に対する濡れ性が良い
ので、保護膜上に均一にして脱落しにくい潤滑層を形成
できる。その結果、良好な潤滑作用が永続して発揮され
るので、磁気ヘッドを直接ディスク面に接触させて走行
させることができ、小さな外部磁界で情報の記録が可能
な光磁気記録媒体を提供できる。
【0013】
【実施例】図1に、実施例に係る光情報記録媒体の断面
構造を模式的に示す。この図から明らかなように、本例
の光情報記録媒体は、透明基板1のプリフォーマットパ
ターン形成面2に、第1誘電体層3と、光磁気記録膜4
と、第2誘電体層5と、金属製の反射膜6とがスパッタ
リングによって順次積層され、これらの膜体3〜6を覆
うように保護膜7が形成され、さらにこの保護膜7の外
面に潤滑層8が形成されている。
構造を模式的に示す。この図から明らかなように、本例
の光情報記録媒体は、透明基板1のプリフォーマットパ
ターン形成面2に、第1誘電体層3と、光磁気記録膜4
と、第2誘電体層5と、金属製の反射膜6とがスパッタ
リングによって順次積層され、これらの膜体3〜6を覆
うように保護膜7が形成され、さらにこの保護膜7の外
面に潤滑層8が形成されている。
【0014】透明基板1は、例えばガラス等の透明セラ
ミック材料や、ポリカーボネート樹脂、ポリメチルメタ
クリレート樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、エポキシ樹
脂、光硬化性樹脂等の透明樹脂材料をもって所望の形状
及び寸法に形成される。この透明基板1の片面には、記
録、再生用レーザビームの案内溝やアドレスピット列な
どのプリフォーマットパターン2が、微細な凹凸状に形
成される。なお、これらプリフォーマットパターン2の
形状、配列、形成方法等については、公知に属する技術
であり、かつ本発明の要旨でもないので、説明を省略す
る。
ミック材料や、ポリカーボネート樹脂、ポリメチルメタ
クリレート樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、エポキシ樹
脂、光硬化性樹脂等の透明樹脂材料をもって所望の形状
及び寸法に形成される。この透明基板1の片面には、記
録、再生用レーザビームの案内溝やアドレスピット列な
どのプリフォーマットパターン2が、微細な凹凸状に形
成される。なお、これらプリフォーマットパターン2の
形状、配列、形成方法等については、公知に属する技術
であり、かつ本発明の要旨でもないので、説明を省略す
る。
【0015】第1誘電体層3は、透明基板1のプリフォ
ーマットパターン形成面と光磁気記録膜4との間で再生
用レーザビームを多重反射させ、見掛け上のカー回転角
を大きくして大きな再生CN比を得るために設けられる
ものであって、例えばSiO,SiO2 ,SiN,Si
3 N4 ,AlN,Al2 O3 等、再生用レーザビームの
屈折率が透明基板1よりもやや大きな無機誘電体にて形
成される。
ーマットパターン形成面と光磁気記録膜4との間で再生
用レーザビームを多重反射させ、見掛け上のカー回転角
を大きくして大きな再生CN比を得るために設けられる
ものであって、例えばSiO,SiO2 ,SiN,Si
3 N4 ,AlN,Al2 O3 等、再生用レーザビームの
屈折率が透明基板1よりもやや大きな無機誘電体にて形
成される。
【0016】光磁気記録膜4としては、公知に属する任
意の光磁気記録材料からなるものを用いることができる
が、特に、比較的大きなカー回転角を得られることか
ら、希土類元素と遷移元素とを主成分とする垂直磁化膜
が好適である。この種の記録材料としては、Gd−F
e,Tb−Fe,Dy−Fe,Gd−Co等の2元合
金、Gd−Tb−Fe,Gd−Fe−Co,Tb−Fe
−Co,Dy−Fe−Co等の3元合金、Gd−Tb−
Fe−Co,Tb−Dy−Fe−Co等の4元合金等が
ある。
意の光磁気記録材料からなるものを用いることができる
が、特に、比較的大きなカー回転角を得られることか
ら、希土類元素と遷移元素とを主成分とする垂直磁化膜
が好適である。この種の記録材料としては、Gd−F
e,Tb−Fe,Dy−Fe,Gd−Co等の2元合
金、Gd−Tb−Fe,Gd−Fe−Co,Tb−Fe
−Co,Dy−Fe−Co等の3元合金、Gd−Tb−
Fe−Co,Tb−Dy−Fe−Co等の4元合金等が
ある。
【0017】第2誘電体層5は、光磁気記録膜4を機械
的衝撃や腐食性雰囲気から保護すると共に、光磁気記録
膜4と反射膜6との間で再生用レーザビームを多重反射
させ、見掛け上のカー回転角を大きくして大きな再生C
N比を得るために設けられるものであって、前記第1誘
電体層3と同様の無機誘電体にて形成される。
的衝撃や腐食性雰囲気から保護すると共に、光磁気記録
膜4と反射膜6との間で再生用レーザビームを多重反射
させ、見掛け上のカー回転角を大きくして大きな再生C
N比を得るために設けられるものであって、前記第1誘
電体層3と同様の無機誘電体にて形成される。
【0018】反射膜6は、光磁気記録膜4を透過した再
生用レーザビームを透明基板1側に戻し、大きな信号強
度を得るために設けられるものであって、例えばアルミ
ニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼等によって形
成される。
生用レーザビームを透明基板1側に戻し、大きな信号強
度を得るために設けられるものであって、例えばアルミ
ニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼等によって形
成される。
【0019】保護膜7は、紫外線硬化型樹脂組成物にて
形成される。一方、潤滑層8は、上記した一般式で表さ
れるアルキル変性シリコーン化合物を含有する潤滑剤に
て形成される。
形成される。一方、潤滑層8は、上記した一般式で表さ
れるアルキル変性シリコーン化合物を含有する潤滑剤に
て形成される。
【0020】なお、本発明は、潤滑層材料をその要旨と
するものであって、透明基板の材料、形状及び寸法、そ
れに各膜体の材料及び積層構造については、上記実施例
に限定されるものではない。例えば、第1誘電体層3、
第2誘電体層5、反射膜6については、必要に応じて省
略することもできるし、反対に必要に応じて他の膜体を
追加することもできる。また、光磁気記録膜4を多層構
造にすることもできる。
するものであって、透明基板の材料、形状及び寸法、そ
れに各膜体の材料及び積層構造については、上記実施例
に限定されるものではない。例えば、第1誘電体層3、
第2誘電体層5、反射膜6については、必要に応じて省
略することもできるし、反対に必要に応じて他の膜体を
追加することもできる。また、光磁気記録膜4を多層構
造にすることもできる。
【0021】以下に具体的な実施例及び比較例を掲げ
て、本発明の効果を明かにする。
て、本発明の効果を明かにする。
【0022】〈実施例1〉ディスク状に形成された透明
基板に、下記の膜体を順次積層した。 第1誘電体層 Si3N4 1000Å 光磁気記録膜 Tb−Fe−Co−Cr 230Å 第2誘電体層 Si3N4 500Å 反射膜 Al 700Å 保護膜 紫外線硬化樹脂 8μm 次いで、前記保護膜上に下記の組成1の潤滑剤溶液をス
ピンコートした後、これを乾燥して、所望の潤滑層付き
光磁気ディスクを得た。 〔組成1〕 アルキル変性シリコーン 0.5重量部 (信越シリコーン社製の「KF412」) ヘキサン 100重量部 〈実施例2〉上記組成1の潤滑剤溶液に代えて、下記の
組成2の潤滑剤溶液を保護膜7上にスピンコートし、所
望の光磁気ディスクを得た。その他の条件については、
実施例1と同じにした。 〔組成2〕 アルキル変性シリコーン 0.3重量部 (東レ・ダウコーニング・シリコーン社製の「SF8416」) ヘキサン 100重量部 〈比較例〉保護膜7上に潤滑層を有しない光磁気ディス
クを作製した。その他の条件については、実施例1と同
じにした。
基板に、下記の膜体を順次積層した。 第1誘電体層 Si3N4 1000Å 光磁気記録膜 Tb−Fe−Co−Cr 230Å 第2誘電体層 Si3N4 500Å 反射膜 Al 700Å 保護膜 紫外線硬化樹脂 8μm 次いで、前記保護膜上に下記の組成1の潤滑剤溶液をス
ピンコートした後、これを乾燥して、所望の潤滑層付き
光磁気ディスクを得た。 〔組成1〕 アルキル変性シリコーン 0.5重量部 (信越シリコーン社製の「KF412」) ヘキサン 100重量部 〈実施例2〉上記組成1の潤滑剤溶液に代えて、下記の
組成2の潤滑剤溶液を保護膜7上にスピンコートし、所
望の光磁気ディスクを得た。その他の条件については、
実施例1と同じにした。 〔組成2〕 アルキル変性シリコーン 0.3重量部 (東レ・ダウコーニング・シリコーン社製の「SF8416」) ヘキサン 100重量部 〈比較例〉保護膜7上に潤滑層を有しない光磁気ディス
クを作製した。その他の条件については、実施例1と同
じにした。
【0023】前記のようにして作製された各光磁気ディ
スクの保護膜側に、曲率半径が3mmのルビー製球面摺
動子を接触させ、5g重の荷重をかけた状態で光磁気デ
ィスクを500rpmで回転させて、50000回パス
後の摩擦係数を計測すると共に、表面の傷を観察した。
その際、測定位置は、ディスクの回転中心から25mm
の位置とし、ディスク表面の傷は光学顕微鏡で観察し、
摺動痕の幅で評価した。その結果を、図2に示す。
スクの保護膜側に、曲率半径が3mmのルビー製球面摺
動子を接触させ、5g重の荷重をかけた状態で光磁気デ
ィスクを500rpmで回転させて、50000回パス
後の摩擦係数を計測すると共に、表面の傷を観察した。
その際、測定位置は、ディスクの回転中心から25mm
の位置とし、ディスク表面の傷は光学顕微鏡で観察し、
摺動痕の幅で評価した。その結果を、図2に示す。
【0024】図2から明らかなように、実施例に係る光
磁気ディスクは、50000回パス後の摩擦係数が小さ
く、摺動子の摺動痕も発生しなかった。実施例に係る光
磁気ディスクのうちでは、実施例2に係る光磁気ディス
クの方が、50000回パス後の摩擦係数が小さかっ
た。これに対して、比較例に係る光磁気ディスクは、実
施例に係る光磁気ディスクに比べて50000回パス後
の摩擦係数が大きく、30μmの幅の摺動子の摺動痕が
発生した。
磁気ディスクは、50000回パス後の摩擦係数が小さ
く、摺動子の摺動痕も発生しなかった。実施例に係る光
磁気ディスクのうちでは、実施例2に係る光磁気ディス
クの方が、50000回パス後の摩擦係数が小さかっ
た。これに対して、比較例に係る光磁気ディスクは、実
施例に係る光磁気ディスクに比べて50000回パス後
の摩擦係数が大きく、30μmの幅の摺動子の摺動痕が
発生した。
【0025】したがって、実施例に係る光磁気ディスク
を用いれば、ディスク面に直接磁気ヘッドを接触させて
走行することができるので、小さな外部磁界で情報のオ
ーバーライトが可能になる。また、磁気ヘッドをディス
ク面から僅かに離隔した位置に保持するためのサーボ機
構やフライングヘッド機構が不要になるので、ドライブ
装置の構成を簡易なものにできると共に、磁気ヘッドの
クラッシュによる光磁気ディスクの損傷も防止できる。
を用いれば、ディスク面に直接磁気ヘッドを接触させて
走行することができるので、小さな外部磁界で情報のオ
ーバーライトが可能になる。また、磁気ヘッドをディス
ク面から僅かに離隔した位置に保持するためのサーボ機
構やフライングヘッド機構が不要になるので、ドライブ
装置の構成を簡易なものにできると共に、磁気ヘッドの
クラッシュによる光磁気ディスクの損傷も防止できる。
【0026】なお、前記実施例においては、光磁気ディ
スクを例にとって説明したが、保護膜を有する全ての光
情報記録媒体について応用できることは勿論である。ま
た、基板の表面側に保護膜を設ける光情報記録媒体につ
いても全く同様にして応用できる。
スクを例にとって説明したが、保護膜を有する全ての光
情報記録媒体について応用できることは勿論である。ま
た、基板の表面側に保護膜を設ける光情報記録媒体につ
いても全く同様にして応用できる。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
保護膜に対する潤滑層の濡れ性が良好になるため、良好
な潤滑効果を永続させることができ、光情報記録媒体の
記録再生特性及び耐久性を格段に改善できる。
保護膜に対する潤滑層の濡れ性が良好になるため、良好
な潤滑効果を永続させることができ、光情報記録媒体の
記録再生特性及び耐久性を格段に改善できる。
【図1】実施例に係る光磁気ディスクの断面構造を模式
的に示す要部断面図である。
的に示す要部断面図である。
【図2】実施例の効果を示す表図である。
1 透明基板 2 プリフォーマットパターン 3〜6 膜体 7 保護膜 8 潤滑層
Claims (1)
- 【請求項1】 透明基板の片面に、少なくとも記録膜又
は反射膜を含む1層又は複数層の膜体を担持し、該膜体
の表面を保護膜にて被覆してなる光情報記録媒体におい
て、前記保護膜の表面に、下記の一般式で表されるアル
キル変性シリコーン化合物を含有する潤滑剤層を設けた
ことを特徴とする光情報記録媒体。 【化1】
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6127624A JPH07334865A (ja) | 1994-06-09 | 1994-06-09 | 光情報記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6127624A JPH07334865A (ja) | 1994-06-09 | 1994-06-09 | 光情報記録媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07334865A true JPH07334865A (ja) | 1995-12-22 |
Family
ID=14964696
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6127624A Withdrawn JPH07334865A (ja) | 1994-06-09 | 1994-06-09 | 光情報記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07334865A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998047138A1 (fr) * | 1997-04-14 | 1998-10-22 | Toray Industries, Inc. | Dispositif d'enregistrement optique et support d'enregistrement optique |
US6625107B2 (en) | 1998-09-24 | 2003-09-23 | Fujitsu Limited | Magneto-optical recording medium having lubrication on both sides |
-
1994
- 1994-06-09 JP JP6127624A patent/JPH07334865A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998047138A1 (fr) * | 1997-04-14 | 1998-10-22 | Toray Industries, Inc. | Dispositif d'enregistrement optique et support d'enregistrement optique |
US6625107B2 (en) | 1998-09-24 | 2003-09-23 | Fujitsu Limited | Magneto-optical recording medium having lubrication on both sides |
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