JP3635206B2 - 光磁気記録再生装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、光磁気記録媒体に対する情報の記録方法に係り、特に、光学ヘッドと接触式の磁界発生装置を備えたドライブ装置を用いて光磁気記録媒体に情報を記録する場合における磁性層の昇温安定化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えばコンピュータの外部記憶装置として実用化されている光磁気ディスク等の光磁気記録媒体は、透明基板上に少なくとも磁性層(例えば、希土類−遷移金属系の非晶質垂直磁化膜)を含む薄膜を形成してなり、透明基板を通じて磁性層にレーザビームを照射し、磁性層を局所的にキュリー温度近傍あるいはそれ以上の温度まで昇温しつつ磁界発生装置より磁性層にバイアス磁界を印加し、磁性層の磁化の向きを可逆的に反転させて情報の記録と消去とを行う。
【0003】
磁性層にバイアス磁界を印加する磁界発生装置には、媒体駆動時、光磁気記録媒体上を摺動する接触式と、光磁気記録媒体より離隔した位置に保持される非接触式とがあるが、接触式の磁界発生装置は、磁界発生部を磁性層により近接して配置することができ、かつ媒体の面振れ等に関係なく常に磁界発生部から磁性層までの距離をほぼ一定に保つことができるので、小さな磁界で安定な記録および消去を行うことができるという点で非接触式よりも優れる。その反面、接触式の磁界発生装置は、光磁気記録媒体の薄膜を摩耗や衝撃により損傷しやすいという欠点を有している。
【0004】
かかる欠点を解決するため、従来においては、光磁気記録媒体の耐摩耗性及び耐衝撃性を改善することが試みられている。この種の公知例としては、例えば特開昭64−42039号公報に記載されているように薄膜上に潤滑層を形成したものや、例えば特開昭64−43834号公報および特開平1−227241号公報に記載されているように薄膜上に高分子シートあるいは非磁性金属の薄板を形成したものなどを挙げることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、光磁気記録媒体について接触式の磁界発生装置の使用を可能にするためには、前記従来技術のように光磁気記録媒体の耐摩耗性及び耐衝撃性を改善するだけでは足りず、光磁気記録媒体と磁界発生装置との摺動によって発生する摩擦熱の影響を除去するための何らかの手段を必要とする。すなわち、摩擦熱によって磁性層が昇温されると、レーザビーム照射による磁性層の温度制御が困難になり、情報の誤記録や誤消去を起しやすくなるからである。
【0006】
本発明は、かかる課題を解決するためになされたものであって、その目的は、摩擦熱による悪影響を受けにくく、安定な情報の記録が可能な光磁気記録方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記の目的を達成するため、光磁気記録媒体を介してその両側に光学ヘッドと接触式の磁界発生装置とが対向に配置された光磁気記録再生装置において、前記接触式の磁界発生装置として、前記光磁気記録媒体と接触しない磁界発生部と当該磁界発生部を介してその両側に配置された2つの媒体摺動部とを有するものを用い、前記磁界発生部を前記光学ヘッドに備えられた対物レンズの光軸上に位置付け、前記媒体摺動部を前記磁界発生部の先端が位置付けられた記録トラック外に当接し、前記光磁気記録媒体と前記磁界発生装置との摺動によって発生する摩擦熱を前記磁性層のレーザビーム照射部分に直接作用させないことを特徴とする。
【0008】
前記したように、媒体摺動部を有する接触式の磁界発生装置は、磁界発生部を磁性層により近接して配置することができ、かつ媒体の面振れ等に関係なく常に磁界発生部から磁性層までの距離をほぼ一定に保つことができるので、小さな磁界で安定な記録、再生、消去等を行うことができる。また、磁界発生部の先端を情報記録媒体に非接触に構成し、磁界発生装置の媒体摺動部を磁界発生部の先端が位置付けられた記録トラック外に当接すると、情報の記録、再生、消去等が行なわれる磁界印加部分に直接情報記録媒体と磁界発生装置との摺動によって発生した摩擦熱が作用しないので、情報の記録、再生、消去等に及ぼす摩擦熱の悪影響を緩和することができる。特に、キュリー温度が低く、情報の記録、再生、消去時、磁性層に微妙な温度制御が要求される光磁気記録媒体においては、レーザビーム照射による磁性層の温度制御が容易になり、情報の誤記録や誤消去が防止される。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る光磁気記録方法を実行する光磁気記録媒体ドライブ装置の一例を、図1及び図2によって説明する。
図1において、11は光磁気記録媒体、12は光磁気記録媒体11に昇温用のレーザビームを合焦する対物レンズ、13は光磁気記録媒体11にバイアス磁界を印加する磁界発生装置を示している。
【0010】
光磁気記録媒体11は、片面にレーザビームスポットを案内するための案内溝や記録領域のアドレスを表示するプリピットなどのプリフォーマットパターン1が形成された透明基板2と、透明基板2のプリフォーマットパターン形成面に担持された第1エンハンス層3と、第1エンハンス層3上に積層された磁性層4と、磁性層4上に積層された第2エンハンス層5と、第2エンハンス層5上に積層された反射層6と、反射層6上に積層された断熱層7と、断熱層7上に積層された高熱伝導層8と、高熱伝導層8上に積層された潤滑層9とから構成されている。
【0011】
透明基板2は、例えばポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルペンテン、エポキシなどの硬質透明樹脂材料をもって、ディスク状やカード状、それにテープ状など任意の形状に形成される。プリフォーマットパターン1は、この透明基板の表面に、微細な凹凸状に形成される。なお、プリフォーマットパターン1の配列や形成方法については、公知に属する事項であり、かつ本発明の要旨とは直接関係がないので説明を省略する。
【0012】
第1エンハンス層3は、透明基板2と磁性層4との間で信号再生用ビームを多重反射させ、見かけ上のカー回転角を大きくすることによって再生感度を向上させるものであって、透明基板1よりも光の屈折率が大きな、例えば窒化珪素などの誘電体によって形成される。
【0013】
磁性層4は、公知に属する任意の組成の光磁気記録用の磁性層を用いることができるが、特に、希土類元素−遷移金属系の垂直磁化膜が好適である。希土類元素−遷移金属系の垂直磁化膜としては、スパッタリング法によって成膜されるテルビウム−鉄−コバルト系の合金が特に好適であり、これに白金やニオブを添加したものも良好な結果を得られる。
【0014】
第2エンハンス層5は、磁性層4の熱が反射層6に拡散するのを防止し、かつ磁性層4を衝撃や腐食などから保護し、さらには磁性層4と反射層6との間で磁性層4を透過したレーザビームを多重反射させ、見かけ上のカー回転角を大きくすることによって再生感度を向上させるものであって、前記第1エンハンス層3と同様の誘電体によって形成される。
【0015】
反射層6は、磁性層4への透湿を防止すると共に、磁性層4を透過したレーザビームを入射側に戻すためのものであって、例えば金やアルミニウムなどの金属材料、あるいはこれら金属材料を主成分とする合金材料、それにいわゆる銀鏡などの高反射率材料によって形成される。
【0016】
断熱層7は、例えばポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリフィニレンオキシド、ポリスルホン、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエステルイミド、ポリベンズイミダゾールなどの耐熱性高分子材料の蒸着膜をもって形成することもできるし、高熱伝導層8が箔体にて形成される場合には、前記反射層6と高熱伝導層8とを接着する接着剤もしくは粘着剤をもって形成することもできる。
【0017】
高熱伝導層8は、アルミニウム、銅、錫、シリコン、セリウム、ランタン、インジウム、ゲルマニウム、鉛、ビスマス、テルル、タンタル、スカンジウム、イットリウム、チタン、ジルコニウム、カドミウム、亜鉛、セレン、アンチモン、ガリウム、マグネシウム、ホウ素、炭素などの金属材料または非金属材料、もしくはCeO2,La2O3,SiO,SiO2,In2O3,Al2O3,GeO,GeO2,PbO,SnO,SnO2,Bi2O3,TeO2,Ta2O5,Sc2O3,Y2O3,TiO2,ZrO2,V2O5,Nb2O5,Cr2O3,WO2,WO3,CdS,ZnS,CdSe,ZnSe,In2S3,In2Se3,Sb2S3,Sb2Se3,Ga2S3,Ga2Se3,GeS,GeSe,GeSe2,SnS,SnS2,SnSe,SnSe2,PbS,PbSe,Bi2Se3,Bi2S3,MgF2,CeF2,CaF2,TaN,Si3N4,AlN,BN,TiB2,B4C,SiCなどの合金または無機化合物の蒸着膜をもって形成することもできるし、上記より選択された物質の箔体をもって形成することもできる。また、上記より選択された物質の粉状体または粒状体を分散させた高分子材料をもって高熱伝導層8を形成することもできる。
【0018】
潤滑層9は、ヘキサデカン、ブチルステアレート、オレイン酸、エチルステアレート、ステアリン酸、オクタデシルアミン、固形ステアリン酸などの潤滑剤をもって形成される。潤滑層9の形成手段としては、潤滑剤の溶剤溶液を高熱伝導層8の表面にコーティングする方法、潤滑剤を含浸させた高分子シートを高熱伝導層8の表面に貼着する方法、前記高熱伝導層8の表面をポリッシングし、形成された微細な凹部内に潤滑剤を含浸させる方法などを採ることができる。
【0019】
対物レンズ12は、図示外の半導体レーザや光変調器それに検光子などと共に光学ヘッド12a内に組み込まれており、絞り込まれたレーザビーム16を前記プリフォーマットパターン1に沿って、前記磁性層4に合焦する。なお、図1においては、レーザビーム16をプリフォーマットパターン1上に合焦した場合について図示されているが、相隣接するプリフォーマットパターン1の間の平坦部(ランド部)に合焦することもできる。
【0020】
本例のドライブ装置には、磁性発生装置13として、強磁性材料によって形成されたヨーク14と、該ヨーク14の一部に巻回されたコイル15とからなる電磁石が備えられている。ヨーク14は、媒体駆動時に光磁気記録媒体11の潤滑層9に接触する外側ヨーク14a,14bと、光磁気記録媒体11とは非接触のセンターヨーク14cとから構成されており、外側ヨーク14a,14bの先端部が媒体摺動面に、センターヨーク14cの先端部が記録磁界または消去磁界Hの発生部になっている。外側ヨーク14a,14bの先端部からセンターヨーク14cの先端部までの段差sは、センターヨーク14cの先端部が光磁気記録媒体11に接触しないだけの大きさがあれば足りる。一方、この段差sが大きくなるにしたがって磁性層4に印加される磁界が低下するため、これらを考慮して段差sの大きさは、1〜50μm程度とすることが好ましい。
【0021】
本例の磁界発生装置13は、図1に示すように、磁界発生部であるセンターヨーク14cの先端を対物レンズ12の光軸A−Aと同軸に位置付けることのよって使用される。外側ヨーク14a,14bは、磁界印加部分への摩擦熱の影響を少なくするため、図2に示すように、センターヨーク14cの先端が位置付けられた記録トラックから離隔した位置に当接した方が好ましい。
【0022】
前記の磁界発生装置13は、磁界発生部であるセンターヨーク14cを光磁気記録媒体11と非接触に構成したので、図1に示すように、光磁気記録媒体11と外側ヨーク14a,14bとの摺動によって発生した摩擦熱Jが情報の記録、再生、消去が行われている部分に直接作用せず、磁界発生部を光磁気記録媒体11に摺動させる場合に比べて摩擦熱の影響を緩和することができる。よって、レーザビーム照射による磁性層4の温度制御が容易になり、情報の誤記録や誤消去が防止される。
【0023】
なお、前記においては、磁界発生装置13として、センターヨーク14cの両側に外側ヨーク14a,14bが設けられたいわゆる両ヨーク形の電磁石を用いた場合を例にとって説明したが、図3に示すように、センターヨーク(磁界発生部)14cの片側にのみ外側ヨーク14aが設けられたいわゆる片ヨーク形の電磁石を用いることもできる。
【0024】
また、前記においては、磁界発生装置13として電磁石を用いた場合を例にとって説明したが、磁気ヘッドや永久磁石など、多種の磁界発生装置についても同様に構成される。
【0025】
さらに、本発明は情報の記録方法に関するものであるので、光磁気記録媒体11については前記実施例に拘らず、任意の膜構造を有するものを適宜用いることができる。また、前記実施例においては、光磁気記録媒体の記録方法について説明したが、磁気記録媒体の記録方法としても応用することができる。
【0026】
以下に本発明の実験例を示し、本発明の効果を明らかにする。
【0027】
〈実験例1〉
射出成形法にて形成された円板状のポリカーボネート基板のプリフォーマットパターン転写面に、SiNよりなる第1エンハンス層と、テルビウム−鉄−コバルト系の非晶質垂直磁化膜よりなる磁性層と、SiNよりなる第2エンハンス層と、AlTiよりなる反射層をスパッタリング法により順次積層し、多数の同一構成の光磁気ディスクを作製した。
しかる後に、それぞれ別個の光磁気ディスクの反射層上に、厚さが異なる各種のアルミニウム箔を接着剤にて接着し、断熱層および高熱伝導層を有する各種の光磁気ディスクを作製した。
最後に、各光磁気記録媒体のアルミニウム箔上にステアリン酸のベンゼン溶液をスピンコートし、乾燥して潤滑層付きの光磁気ディスクを作製した。
また、比較例として、アルミニウム箔が接着されておらず、かつ潤滑層が形成されていない点を除いて、前記実験例1と同じに形成された光磁気ディスクを作製した。
この実験例1に係る光磁気ディスクを図1の磁界発生装置を備えたドライブ装置に装着して情報の記録、再生、消去を106 回繰り返した後のエラーレートと、比較例に係る光磁気ディスクを従来の接触式の磁界発生装置を備えたドライブ装置に装着して情報の記録、再生、消去を106 回繰り返した後のエラーレートとを測定し、アルミニウム箔の厚さとエラーレートとの関係を調べた。その結果を図5に示す。図5から明らかなように、実験例1の光磁気ディスクは、厚さが約54μm以上のアルミニウム箔が接着されたものを除き、いずれも比較例の光磁気ディスクよりもエラーレートが減少している。ただし、アルミニウム箔の厚さには最適値があり、約14〜42μmの厚さのアルミニウム箔が接着された光磁気ディスクは、情報の記録、再生、消去を106 回繰り返した後においても1×107 以下のエラーレートを保持することができるが、これよりも薄いアルミニウム箔が接着された光磁気ディスクおよびこれよりも厚いアルミニウム箔が接着された光磁気ディスクは、共にエラーレートが上昇する。これは、ある程度厚いアルミニウム箔を接着しないと充分な摩擦熱の放熱効果を得ることができず、反対にアルミニウム箔の厚さが大きくなるほど磁界発生装置の磁界が透過しにくくなるためである。
【0028】
〈実験例2〉
実験例1と同様にして作製された光磁気ディスクの反射層上に、20μmの厚さのアルミニウム箔を接着剤にて接着し、次いでこのアルミニウム箔上にステアリン酸のベンゼン溶液をスピンコートし、乾燥して潤滑層付きの光磁気ディスクを作製した。
この実験例2に係る光磁気ディスクを、図1の磁界発生装置を備えたドライブ装置であって磁界発生装置の段差sの大きさが異なる種々のドライブ装置に装着して情報の記録、再生、消去を行い、エラーレートを測定した。図6に、段差sの大きさとエラーレートとの関係を示す。図6から明らかなように、磁界発生装置にわずかでも段差sを設けると(例えば、0.1μm程度)エラーレートの改善に効果があるが、段差sを40μm以上にするとエラーレートが上昇に転じ、段差sを約52μm以上にするとエラーレートが段差sを有しない磁界発生装置を用いた場合よりも悪くなる。これは、段差sが過大になると、磁界発生装置の磁界が磁性層に達しなくなるためである。
【0029】
〈実験例3〉
実験例1に係る光磁気ディスク、および実験例1の欄で説明した比較例に係る光磁気ディスクを温度80℃、相対湿度90%の環境下に1000時間した後、アルミニウム箔の厚さと欠陥の総数との関係を調べた。その結果を図7に示す。図7から明らかなように、反射層上にアルミニウム箔を接着すると欠陥の減少に顕著な効果がある。特に、厚さが1μm以上のアルミニウム箔を接着すると、欠陥を最低レベルにすることができる。
実験例1および3より、反射層上に接着されるアルミニウム箔の厚さは、1〜50μmとすることが好ましいことがわかる。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、光磁気記録媒体の磁性層にバイアス磁界を印加するための磁界発生装置として、光磁気記録媒体と接触しない磁界発生部と当該磁界発生部を介してその両側に配置された2つの媒体摺動部とを有するものを用い、磁界発生装置の磁界発生部を光学ヘッドに備えられた対物レンズの光軸上に位置付けると共に、媒体摺動部を磁界発生部の先端が位置付けられた記録トラック外に当接するので、情報の記録、再生、消去が行われるレーザビーム照射部分に光磁気記録媒体と磁界発生装置との摺動によって発生した摩擦熱が直接作用せず、磁性層の不適当な昇温による情報の誤記録や誤消去を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光磁気記録方法を実行するドライブ装置の説明図である。
【図2】記録トラックの対する磁界発生部及び媒体摺動部の配列を示す説明図である。
【図3】磁界発生装置の他の例を示す側面図である。
【図4】アルミニウム箔の厚さとエラーレートとの関係を示すグラフ図である。
【図5】磁界発生装置の段差とエラーレートとの関係を示すグラフ図である。
【図6】アルミニウム箔の厚さと欠陥の総数との関係を示すグラフ図である。
【符号の説明】
11 光磁気記録媒体
12 対物レンズ
13 磁界発生装置
14 ヨーク
14a,14b 外側ヨーク
14c センターヨーク
15 コイル
s 段差
【発明が属する技術分野】
本発明は、光磁気記録媒体に対する情報の記録方法に係り、特に、光学ヘッドと接触式の磁界発生装置を備えたドライブ装置を用いて光磁気記録媒体に情報を記録する場合における磁性層の昇温安定化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えばコンピュータの外部記憶装置として実用化されている光磁気ディスク等の光磁気記録媒体は、透明基板上に少なくとも磁性層(例えば、希土類−遷移金属系の非晶質垂直磁化膜)を含む薄膜を形成してなり、透明基板を通じて磁性層にレーザビームを照射し、磁性層を局所的にキュリー温度近傍あるいはそれ以上の温度まで昇温しつつ磁界発生装置より磁性層にバイアス磁界を印加し、磁性層の磁化の向きを可逆的に反転させて情報の記録と消去とを行う。
【0003】
磁性層にバイアス磁界を印加する磁界発生装置には、媒体駆動時、光磁気記録媒体上を摺動する接触式と、光磁気記録媒体より離隔した位置に保持される非接触式とがあるが、接触式の磁界発生装置は、磁界発生部を磁性層により近接して配置することができ、かつ媒体の面振れ等に関係なく常に磁界発生部から磁性層までの距離をほぼ一定に保つことができるので、小さな磁界で安定な記録および消去を行うことができるという点で非接触式よりも優れる。その反面、接触式の磁界発生装置は、光磁気記録媒体の薄膜を摩耗や衝撃により損傷しやすいという欠点を有している。
【0004】
かかる欠点を解決するため、従来においては、光磁気記録媒体の耐摩耗性及び耐衝撃性を改善することが試みられている。この種の公知例としては、例えば特開昭64−42039号公報に記載されているように薄膜上に潤滑層を形成したものや、例えば特開昭64−43834号公報および特開平1−227241号公報に記載されているように薄膜上に高分子シートあるいは非磁性金属の薄板を形成したものなどを挙げることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、光磁気記録媒体について接触式の磁界発生装置の使用を可能にするためには、前記従来技術のように光磁気記録媒体の耐摩耗性及び耐衝撃性を改善するだけでは足りず、光磁気記録媒体と磁界発生装置との摺動によって発生する摩擦熱の影響を除去するための何らかの手段を必要とする。すなわち、摩擦熱によって磁性層が昇温されると、レーザビーム照射による磁性層の温度制御が困難になり、情報の誤記録や誤消去を起しやすくなるからである。
【0006】
本発明は、かかる課題を解決するためになされたものであって、その目的は、摩擦熱による悪影響を受けにくく、安定な情報の記録が可能な光磁気記録方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記の目的を達成するため、光磁気記録媒体を介してその両側に光学ヘッドと接触式の磁界発生装置とが対向に配置された光磁気記録再生装置において、前記接触式の磁界発生装置として、前記光磁気記録媒体と接触しない磁界発生部と当該磁界発生部を介してその両側に配置された2つの媒体摺動部とを有するものを用い、前記磁界発生部を前記光学ヘッドに備えられた対物レンズの光軸上に位置付け、前記媒体摺動部を前記磁界発生部の先端が位置付けられた記録トラック外に当接し、前記光磁気記録媒体と前記磁界発生装置との摺動によって発生する摩擦熱を前記磁性層のレーザビーム照射部分に直接作用させないことを特徴とする。
【0008】
前記したように、媒体摺動部を有する接触式の磁界発生装置は、磁界発生部を磁性層により近接して配置することができ、かつ媒体の面振れ等に関係なく常に磁界発生部から磁性層までの距離をほぼ一定に保つことができるので、小さな磁界で安定な記録、再生、消去等を行うことができる。また、磁界発生部の先端を情報記録媒体に非接触に構成し、磁界発生装置の媒体摺動部を磁界発生部の先端が位置付けられた記録トラック外に当接すると、情報の記録、再生、消去等が行なわれる磁界印加部分に直接情報記録媒体と磁界発生装置との摺動によって発生した摩擦熱が作用しないので、情報の記録、再生、消去等に及ぼす摩擦熱の悪影響を緩和することができる。特に、キュリー温度が低く、情報の記録、再生、消去時、磁性層に微妙な温度制御が要求される光磁気記録媒体においては、レーザビーム照射による磁性層の温度制御が容易になり、情報の誤記録や誤消去が防止される。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る光磁気記録方法を実行する光磁気記録媒体ドライブ装置の一例を、図1及び図2によって説明する。
図1において、11は光磁気記録媒体、12は光磁気記録媒体11に昇温用のレーザビームを合焦する対物レンズ、13は光磁気記録媒体11にバイアス磁界を印加する磁界発生装置を示している。
【0010】
光磁気記録媒体11は、片面にレーザビームスポットを案内するための案内溝や記録領域のアドレスを表示するプリピットなどのプリフォーマットパターン1が形成された透明基板2と、透明基板2のプリフォーマットパターン形成面に担持された第1エンハンス層3と、第1エンハンス層3上に積層された磁性層4と、磁性層4上に積層された第2エンハンス層5と、第2エンハンス層5上に積層された反射層6と、反射層6上に積層された断熱層7と、断熱層7上に積層された高熱伝導層8と、高熱伝導層8上に積層された潤滑層9とから構成されている。
【0011】
透明基板2は、例えばポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルペンテン、エポキシなどの硬質透明樹脂材料をもって、ディスク状やカード状、それにテープ状など任意の形状に形成される。プリフォーマットパターン1は、この透明基板の表面に、微細な凹凸状に形成される。なお、プリフォーマットパターン1の配列や形成方法については、公知に属する事項であり、かつ本発明の要旨とは直接関係がないので説明を省略する。
【0012】
第1エンハンス層3は、透明基板2と磁性層4との間で信号再生用ビームを多重反射させ、見かけ上のカー回転角を大きくすることによって再生感度を向上させるものであって、透明基板1よりも光の屈折率が大きな、例えば窒化珪素などの誘電体によって形成される。
【0013】
磁性層4は、公知に属する任意の組成の光磁気記録用の磁性層を用いることができるが、特に、希土類元素−遷移金属系の垂直磁化膜が好適である。希土類元素−遷移金属系の垂直磁化膜としては、スパッタリング法によって成膜されるテルビウム−鉄−コバルト系の合金が特に好適であり、これに白金やニオブを添加したものも良好な結果を得られる。
【0014】
第2エンハンス層5は、磁性層4の熱が反射層6に拡散するのを防止し、かつ磁性層4を衝撃や腐食などから保護し、さらには磁性層4と反射層6との間で磁性層4を透過したレーザビームを多重反射させ、見かけ上のカー回転角を大きくすることによって再生感度を向上させるものであって、前記第1エンハンス層3と同様の誘電体によって形成される。
【0015】
反射層6は、磁性層4への透湿を防止すると共に、磁性層4を透過したレーザビームを入射側に戻すためのものであって、例えば金やアルミニウムなどの金属材料、あるいはこれら金属材料を主成分とする合金材料、それにいわゆる銀鏡などの高反射率材料によって形成される。
【0016】
断熱層7は、例えばポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリフィニレンオキシド、ポリスルホン、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエステルイミド、ポリベンズイミダゾールなどの耐熱性高分子材料の蒸着膜をもって形成することもできるし、高熱伝導層8が箔体にて形成される場合には、前記反射層6と高熱伝導層8とを接着する接着剤もしくは粘着剤をもって形成することもできる。
【0017】
高熱伝導層8は、アルミニウム、銅、錫、シリコン、セリウム、ランタン、インジウム、ゲルマニウム、鉛、ビスマス、テルル、タンタル、スカンジウム、イットリウム、チタン、ジルコニウム、カドミウム、亜鉛、セレン、アンチモン、ガリウム、マグネシウム、ホウ素、炭素などの金属材料または非金属材料、もしくはCeO2,La2O3,SiO,SiO2,In2O3,Al2O3,GeO,GeO2,PbO,SnO,SnO2,Bi2O3,TeO2,Ta2O5,Sc2O3,Y2O3,TiO2,ZrO2,V2O5,Nb2O5,Cr2O3,WO2,WO3,CdS,ZnS,CdSe,ZnSe,In2S3,In2Se3,Sb2S3,Sb2Se3,Ga2S3,Ga2Se3,GeS,GeSe,GeSe2,SnS,SnS2,SnSe,SnSe2,PbS,PbSe,Bi2Se3,Bi2S3,MgF2,CeF2,CaF2,TaN,Si3N4,AlN,BN,TiB2,B4C,SiCなどの合金または無機化合物の蒸着膜をもって形成することもできるし、上記より選択された物質の箔体をもって形成することもできる。また、上記より選択された物質の粉状体または粒状体を分散させた高分子材料をもって高熱伝導層8を形成することもできる。
【0018】
潤滑層9は、ヘキサデカン、ブチルステアレート、オレイン酸、エチルステアレート、ステアリン酸、オクタデシルアミン、固形ステアリン酸などの潤滑剤をもって形成される。潤滑層9の形成手段としては、潤滑剤の溶剤溶液を高熱伝導層8の表面にコーティングする方法、潤滑剤を含浸させた高分子シートを高熱伝導層8の表面に貼着する方法、前記高熱伝導層8の表面をポリッシングし、形成された微細な凹部内に潤滑剤を含浸させる方法などを採ることができる。
【0019】
対物レンズ12は、図示外の半導体レーザや光変調器それに検光子などと共に光学ヘッド12a内に組み込まれており、絞り込まれたレーザビーム16を前記プリフォーマットパターン1に沿って、前記磁性層4に合焦する。なお、図1においては、レーザビーム16をプリフォーマットパターン1上に合焦した場合について図示されているが、相隣接するプリフォーマットパターン1の間の平坦部(ランド部)に合焦することもできる。
【0020】
本例のドライブ装置には、磁性発生装置13として、強磁性材料によって形成されたヨーク14と、該ヨーク14の一部に巻回されたコイル15とからなる電磁石が備えられている。ヨーク14は、媒体駆動時に光磁気記録媒体11の潤滑層9に接触する外側ヨーク14a,14bと、光磁気記録媒体11とは非接触のセンターヨーク14cとから構成されており、外側ヨーク14a,14bの先端部が媒体摺動面に、センターヨーク14cの先端部が記録磁界または消去磁界Hの発生部になっている。外側ヨーク14a,14bの先端部からセンターヨーク14cの先端部までの段差sは、センターヨーク14cの先端部が光磁気記録媒体11に接触しないだけの大きさがあれば足りる。一方、この段差sが大きくなるにしたがって磁性層4に印加される磁界が低下するため、これらを考慮して段差sの大きさは、1〜50μm程度とすることが好ましい。
【0021】
本例の磁界発生装置13は、図1に示すように、磁界発生部であるセンターヨーク14cの先端を対物レンズ12の光軸A−Aと同軸に位置付けることのよって使用される。外側ヨーク14a,14bは、磁界印加部分への摩擦熱の影響を少なくするため、図2に示すように、センターヨーク14cの先端が位置付けられた記録トラックから離隔した位置に当接した方が好ましい。
【0022】
前記の磁界発生装置13は、磁界発生部であるセンターヨーク14cを光磁気記録媒体11と非接触に構成したので、図1に示すように、光磁気記録媒体11と外側ヨーク14a,14bとの摺動によって発生した摩擦熱Jが情報の記録、再生、消去が行われている部分に直接作用せず、磁界発生部を光磁気記録媒体11に摺動させる場合に比べて摩擦熱の影響を緩和することができる。よって、レーザビーム照射による磁性層4の温度制御が容易になり、情報の誤記録や誤消去が防止される。
【0023】
なお、前記においては、磁界発生装置13として、センターヨーク14cの両側に外側ヨーク14a,14bが設けられたいわゆる両ヨーク形の電磁石を用いた場合を例にとって説明したが、図3に示すように、センターヨーク(磁界発生部)14cの片側にのみ外側ヨーク14aが設けられたいわゆる片ヨーク形の電磁石を用いることもできる。
【0024】
また、前記においては、磁界発生装置13として電磁石を用いた場合を例にとって説明したが、磁気ヘッドや永久磁石など、多種の磁界発生装置についても同様に構成される。
【0025】
さらに、本発明は情報の記録方法に関するものであるので、光磁気記録媒体11については前記実施例に拘らず、任意の膜構造を有するものを適宜用いることができる。また、前記実施例においては、光磁気記録媒体の記録方法について説明したが、磁気記録媒体の記録方法としても応用することができる。
【0026】
以下に本発明の実験例を示し、本発明の効果を明らかにする。
【0027】
〈実験例1〉
射出成形法にて形成された円板状のポリカーボネート基板のプリフォーマットパターン転写面に、SiNよりなる第1エンハンス層と、テルビウム−鉄−コバルト系の非晶質垂直磁化膜よりなる磁性層と、SiNよりなる第2エンハンス層と、AlTiよりなる反射層をスパッタリング法により順次積層し、多数の同一構成の光磁気ディスクを作製した。
しかる後に、それぞれ別個の光磁気ディスクの反射層上に、厚さが異なる各種のアルミニウム箔を接着剤にて接着し、断熱層および高熱伝導層を有する各種の光磁気ディスクを作製した。
最後に、各光磁気記録媒体のアルミニウム箔上にステアリン酸のベンゼン溶液をスピンコートし、乾燥して潤滑層付きの光磁気ディスクを作製した。
また、比較例として、アルミニウム箔が接着されておらず、かつ潤滑層が形成されていない点を除いて、前記実験例1と同じに形成された光磁気ディスクを作製した。
この実験例1に係る光磁気ディスクを図1の磁界発生装置を備えたドライブ装置に装着して情報の記録、再生、消去を106 回繰り返した後のエラーレートと、比較例に係る光磁気ディスクを従来の接触式の磁界発生装置を備えたドライブ装置に装着して情報の記録、再生、消去を106 回繰り返した後のエラーレートとを測定し、アルミニウム箔の厚さとエラーレートとの関係を調べた。その結果を図5に示す。図5から明らかなように、実験例1の光磁気ディスクは、厚さが約54μm以上のアルミニウム箔が接着されたものを除き、いずれも比較例の光磁気ディスクよりもエラーレートが減少している。ただし、アルミニウム箔の厚さには最適値があり、約14〜42μmの厚さのアルミニウム箔が接着された光磁気ディスクは、情報の記録、再生、消去を106 回繰り返した後においても1×107 以下のエラーレートを保持することができるが、これよりも薄いアルミニウム箔が接着された光磁気ディスクおよびこれよりも厚いアルミニウム箔が接着された光磁気ディスクは、共にエラーレートが上昇する。これは、ある程度厚いアルミニウム箔を接着しないと充分な摩擦熱の放熱効果を得ることができず、反対にアルミニウム箔の厚さが大きくなるほど磁界発生装置の磁界が透過しにくくなるためである。
【0028】
〈実験例2〉
実験例1と同様にして作製された光磁気ディスクの反射層上に、20μmの厚さのアルミニウム箔を接着剤にて接着し、次いでこのアルミニウム箔上にステアリン酸のベンゼン溶液をスピンコートし、乾燥して潤滑層付きの光磁気ディスクを作製した。
この実験例2に係る光磁気ディスクを、図1の磁界発生装置を備えたドライブ装置であって磁界発生装置の段差sの大きさが異なる種々のドライブ装置に装着して情報の記録、再生、消去を行い、エラーレートを測定した。図6に、段差sの大きさとエラーレートとの関係を示す。図6から明らかなように、磁界発生装置にわずかでも段差sを設けると(例えば、0.1μm程度)エラーレートの改善に効果があるが、段差sを40μm以上にするとエラーレートが上昇に転じ、段差sを約52μm以上にするとエラーレートが段差sを有しない磁界発生装置を用いた場合よりも悪くなる。これは、段差sが過大になると、磁界発生装置の磁界が磁性層に達しなくなるためである。
【0029】
〈実験例3〉
実験例1に係る光磁気ディスク、および実験例1の欄で説明した比較例に係る光磁気ディスクを温度80℃、相対湿度90%の環境下に1000時間した後、アルミニウム箔の厚さと欠陥の総数との関係を調べた。その結果を図7に示す。図7から明らかなように、反射層上にアルミニウム箔を接着すると欠陥の減少に顕著な効果がある。特に、厚さが1μm以上のアルミニウム箔を接着すると、欠陥を最低レベルにすることができる。
実験例1および3より、反射層上に接着されるアルミニウム箔の厚さは、1〜50μmとすることが好ましいことがわかる。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、光磁気記録媒体の磁性層にバイアス磁界を印加するための磁界発生装置として、光磁気記録媒体と接触しない磁界発生部と当該磁界発生部を介してその両側に配置された2つの媒体摺動部とを有するものを用い、磁界発生装置の磁界発生部を光学ヘッドに備えられた対物レンズの光軸上に位置付けると共に、媒体摺動部を磁界発生部の先端が位置付けられた記録トラック外に当接するので、情報の記録、再生、消去が行われるレーザビーム照射部分に光磁気記録媒体と磁界発生装置との摺動によって発生した摩擦熱が直接作用せず、磁性層の不適当な昇温による情報の誤記録や誤消去を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光磁気記録方法を実行するドライブ装置の説明図である。
【図2】記録トラックの対する磁界発生部及び媒体摺動部の配列を示す説明図である。
【図3】磁界発生装置の他の例を示す側面図である。
【図4】アルミニウム箔の厚さとエラーレートとの関係を示すグラフ図である。
【図5】磁界発生装置の段差とエラーレートとの関係を示すグラフ図である。
【図6】アルミニウム箔の厚さと欠陥の総数との関係を示すグラフ図である。
【符号の説明】
11 光磁気記録媒体
12 対物レンズ
13 磁界発生装置
14 ヨーク
14a,14b 外側ヨーク
14c センターヨーク
15 コイル
s 段差
Claims (1)
- 光磁気記録媒体を介してその両側に光学ヘッドと接触式の磁界発生装置とが対向に配置された光磁気記録再生装置において、前記接触式の磁界発生装置として、前記光磁気記録媒体と接触しない磁界発生部と当該磁界発生部を介してその両側に配置された2つの媒体摺動部とを有するものを用い、前記磁界発生部を前記光学ヘッドに備えられた対物レンズの光軸上に位置付け、前記媒体摺動部を前記磁界発生部の先端が位置付けられた記録トラック外に当接し、前記光磁気記録媒体と前記磁界発生装置との摺動によって発生する摩擦熱を前記磁性層のレーザビーム照射部分に直接作用させないことを特徴とする光磁気記録再生装置。
Priority Applications (1)
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JP (1) | JP3635206B2 (ja) |
-
1998
- 1998-12-24 JP JP36765798A patent/JP3635206B2/ja not_active Expired - Fee Related
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