JPH07333562A - 偏心光学系及びその製造方法 - Google Patents
偏心光学系及びその製造方法Info
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- JPH07333562A JPH07333562A JP6151709A JP15170994A JPH07333562A JP H07333562 A JPH07333562 A JP H07333562A JP 6151709 A JP6151709 A JP 6151709A JP 15170994 A JP15170994 A JP 15170994A JP H07333562 A JPH07333562 A JP H07333562A
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- G02B15/1441—Optical objectives with means for varying the magnification by axial movement of one or more lenses or groups of lenses relative to the image plane for continuously varying the equivalent focal length of the objective having four groups only the first group being positive
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 光学系が振動したときの画像のブレを補正し
て良好なる光学性能の静止画像を得るようにした偏心光
学系及びその製造方法を得ること。 【構成】 少なくとも1つの群が偏心可能である偏心群
を有する偏心光学系において、該偏心群の収差係数と該
偏心群より物体側のすべての群の収差係数の和との一次
結合で表される値の絶対値が極小となるように各群を設
定していること。
て良好なる光学性能の静止画像を得るようにした偏心光
学系及びその製造方法を得ること。 【構成】 少なくとも1つの群が偏心可能である偏心群
を有する偏心光学系において、該偏心群の収差係数と該
偏心群より物体側のすべての群の収差係数の和との一次
結合で表される値の絶対値が極小となるように各群を設
定していること。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、偏心光学系及びその製
造方法に関し、特に光学系の一部のレンズ群を光軸と直
交方向に又はある点を中心に回動させることで光軸と垂
直に物点を移動させる作用をもたせたもので、例えば該
光学系が振動(傾動)したときの撮影画像のブレを光学
的に補正して静止画像を得るようにし撮影画像の安定化
を図った写真用カメラやビデオカメラや所謂シフトレン
ズ系等に好適なものである。
造方法に関し、特に光学系の一部のレンズ群を光軸と直
交方向に又はある点を中心に回動させることで光軸と垂
直に物点を移動させる作用をもたせたもので、例えば該
光学系が振動(傾動)したときの撮影画像のブレを光学
的に補正して静止画像を得るようにし撮影画像の安定化
を図った写真用カメラやビデオカメラや所謂シフトレン
ズ系等に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、光学系が振動したときの画像
のブレを光学系の一部を偏心させて光線を偏向して補正
する偏心光学系(偏心光学系)が種々提案されている。
特に、像点に対する物点を移動させる偏心光学系が種々
と提案されている。
のブレを光学系の一部を偏心させて光線を偏向して補正
する偏心光学系(偏心光学系)が種々提案されている。
特に、像点に対する物点を移動させる偏心光学系が種々
と提案されている。
【0003】例えば特開平4−253041号公報で
は、撮影レンズ系を物体側から絞りを境に前群・後群に
分け、後群を光軸と垂直な方向に移動することによって
フィルム(像面)に対する被写体の上下左右にシフトす
る光学系(シフトレンズ)が提案されている。特開昭6
1−223819号公報では、撮影系の物体側に可変頂
角プリズムを配置し、手ぶれ等の撮影系全体の傾きで生
ずる像ぶれを、そのプリズム頂角を変化させることによ
って物点を移動させることで補正(防振)している。
は、撮影レンズ系を物体側から絞りを境に前群・後群に
分け、後群を光軸と垂直な方向に移動することによって
フィルム(像面)に対する被写体の上下左右にシフトす
る光学系(シフトレンズ)が提案されている。特開昭6
1−223819号公報では、撮影系の物体側に可変頂
角プリズムを配置し、手ぶれ等の撮影系全体の傾きで生
ずる像ぶれを、そのプリズム頂角を変化させることによ
って物点を移動させることで補正(防振)している。
【0004】特開昭50−80845号公報では、手ぶ
れ検知出力に応じて撮影系の一部を偏心して光線を偏向
し、物点を移動することで防振をおこなっている。特開
昭62−203119号公報では、光学系の一部を光軸
上の一点を中心にして傾けることで防振を行っている。
れ検知出力に応じて撮影系の一部を偏心して光線を偏向
し、物点を移動することで防振をおこなっている。特開
昭62−203119号公報では、光学系の一部を光軸
上の一点を中心にして傾けることで防振を行っている。
【0005】以上述べた様な光学系は、偏心光学系であ
るから通常とは異なった収差が発生する。そこで、特開
昭63−115126号公報では、偏心系の収差解析に
基づき、偏心群への物体近軸光線の入射角を略0にする
ことによってレンズ系の1部を移動して防振を行った際
に発生する偏心収差を低減している。また、特開平2−
239220号公報では、偏心群及びその物体側の群に
非球面を設けることで、偏心群の傾き偏心による偏心収
差の発生を低減させている。
るから通常とは異なった収差が発生する。そこで、特開
昭63−115126号公報では、偏心系の収差解析に
基づき、偏心群への物体近軸光線の入射角を略0にする
ことによってレンズ系の1部を移動して防振を行った際
に発生する偏心収差を低減している。また、特開平2−
239220号公報では、偏心群及びその物体側の群に
非球面を設けることで、偏心群の傾き偏心による偏心収
差の発生を低減させている。
【0006】また、特開平6−95039号公報では、
防振を行う際の手ぶれ量( 即ち物点移動量) と偏心群の
移動量との比を像面サイズに合わせて適切に設定するこ
とにより、防振の制御を行い易くしている。
防振を行う際の手ぶれ量( 即ち物点移動量) と偏心群の
移動量との比を像面サイズに合わせて適切に設定するこ
とにより、防振の制御を行い易くしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の偏心光学系では
その基本的な光学性質として、物点を移動させた場合に
生ずる偏心収差の補正を、偏心群そのものの収差を小さ
くしたり、また、偏心群に光線が略平行に入射する様に
して偏心収差の発生を低減したりして、光軸方向に移動
するレンズ群(例えばズームやフォーカス)で発生する
収差の低減と同様な考えで行っていた。つまり、防振時
に発生する収差そのものを定量的に表し、それを低減さ
せてはいなかった。また、偏心光学系に対する理論的解
析をそのまま適用した例もあるが、それは物点が固定し
ている場合の像点の移動に伴って発生する収差を扱って
いた。
その基本的な光学性質として、物点を移動させた場合に
生ずる偏心収差の補正を、偏心群そのものの収差を小さ
くしたり、また、偏心群に光線が略平行に入射する様に
して偏心収差の発生を低減したりして、光軸方向に移動
するレンズ群(例えばズームやフォーカス)で発生する
収差の低減と同様な考えで行っていた。つまり、防振時
に発生する収差そのものを定量的に表し、それを低減さ
せてはいなかった。また、偏心光学系に対する理論的解
析をそのまま適用した例もあるが、それは物点が固定し
ている場合の像点の移動に伴って発生する収差を扱って
いた。
【0008】さらに、従来の偏心光学系では、物点移動
を行う際の物点移動量と偏心群の偏心量との比(物点偏
角敏感度)を光学系の小型化を目的として設定したり、
制御のやり易さから最適値を決めていた。この為、偏心
収差が十分補正されずに光学系が振動したときの画像の
ブレを光学性能を良好に維持しつつ補正するのが必ずし
も十分でなかった。
を行う際の物点移動量と偏心群の偏心量との比(物点偏
角敏感度)を光学系の小型化を目的として設定したり、
制御のやり易さから最適値を決めていた。この為、偏心
収差が十分補正されずに光学系が振動したときの画像の
ブレを光学性能を良好に維持しつつ補正するのが必ずし
も十分でなかった。
【0009】本発明は、像点を基準にしてそれに対応す
る物点を移動する際に発生する偏心収差を通常状態から
理論的・定量的に予測することで、物点移動時の収差を
効果的に低減した偏心光学系及びその製造方法を提供す
ることを目的とする。
る物点を移動する際に発生する偏心収差を通常状態から
理論的・定量的に予測することで、物点移動時の収差を
効果的に低減した偏心光学系及びその製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0010】特に像点を固定にして、物点を移動するよ
うな光学系を解析し、物点移動によって発生した偏心収
差を低減する方法を用いることにより偏心群を偏心させ
たときの偏心収差量を少なく抑え、良好なる光学性能が
維持できる偏心光学系及びその製造方法の提供を目的と
する。
うな光学系を解析し、物点移動によって発生した偏心収
差を低減する方法を用いることにより偏心群を偏心させ
たときの偏心収差量を少なく抑え、良好なる光学性能が
維持できる偏心光学系及びその製造方法の提供を目的と
する。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の主たる特徴は、
像点を基準にした偏心系の収差解析により、光学系の少
なくとも一部を偏心させる光学系において、該偏心群の
収差係数と偏心群より物体側のすべての群の収差係数の
和との一次結合で表される値の絶対値が極小になるよう
に各群を構成し、さらに、物点移動を行う際の物点移動
量と偏心群の偏心量との比を適切に設定することによ
り、固定した像点に対して物点を移動する際に発生する
収差を効果的に低減している。
像点を基準にした偏心系の収差解析により、光学系の少
なくとも一部を偏心させる光学系において、該偏心群の
収差係数と偏心群より物体側のすべての群の収差係数の
和との一次結合で表される値の絶対値が極小になるよう
に各群を構成し、さらに、物点移動を行う際の物点移動
量と偏心群の偏心量との比を適切に設定することによ
り、固定した像点に対して物点を移動する際に発生する
収差を効果的に低減している。
【0012】本発明の偏心光学系は、 (1−1)少なくとも1つの群が偏心可能である偏心群
を有する偏心光学系において、該偏心群の収差係数と該
偏心群より物体側のすべての群の収差係数の和との一次
結合で表される値の絶対値が極小となるように各群を設
定していることを特徴としている。
を有する偏心光学系において、該偏心群の収差係数と該
偏心群より物体側のすべての群の収差係数の和との一次
結合で表される値の絶対値が極小となるように各群を設
定していることを特徴としている。
【0013】特に、(1−1−1)前記偏心群は、光軸
上の一点を中心にして回動可能であり、前記一次結合の
係数には、該偏心群を回動する際の光軸上での回転中心
位置の情報が含まれ、該回転中心位置が前記収差係数の
1次結合の和の絶対値が極小となるように設定されてい
ること。
上の一点を中心にして回動可能であり、前記一次結合の
係数には、該偏心群を回動する際の光軸上での回転中心
位置の情報が含まれ、該回転中心位置が前記収差係数の
1次結合の和の絶対値が極小となるように設定されてい
ること。
【0014】(1−1−2)前記収差係数は球面収差・
コマ収差・非点収差・ペッツバール和・歪曲収差をそれ
ぞれ表すものであること。
コマ収差・非点収差・ペッツバール和・歪曲収差をそれ
ぞれ表すものであること。
【0015】(1−1−3)前記一次結合の係数には、
前記偏心群に入射する近軸光線の換算入射角と該偏心群
から射出する近軸光線の換算射出角が含まれること。
前記偏心群に入射する近軸光線の換算入射角と該偏心群
から射出する近軸光線の換算射出角が含まれること。
【0016】(1−1−4)前記偏心群の球面収差係
数、コマ収差係数、該偏心群より物体側のすべての群の
球面収差係数の和、コマ収差係数の和の一次結合で表さ
れる値の絶対値が極小となるように各群を設定している
こと。
数、コマ収差係数、該偏心群より物体側のすべての群の
球面収差係数の和、コマ収差係数の和の一次結合で表さ
れる値の絶対値が極小となるように各群を設定している
こと。
【0017】(1−1−5)前記偏心群のコマ収差係
数、非点収差係数、該偏心群より物体側のすべての群の
コマ収差係数の和、非点収差係数の和の一次結合で表さ
れる値の絶対値が極小となるように各群を設定している
こと。
数、非点収差係数、該偏心群より物体側のすべての群の
コマ収差係数の和、非点収差係数の和の一次結合で表さ
れる値の絶対値が極小となるように各群を設定している
こと。
【0018】(1−1−6)前記偏心群の非点収差係
数、歪曲収差係数、該偏心群より物体側のすべての群の
非点収差係数の和、歪曲収差係数の和の一次結合で表さ
れる値の絶対値が極小となるように各群を設定している
こと。
数、歪曲収差係数、該偏心群より物体側のすべての群の
非点収差係数の和、歪曲収差係数の和の一次結合で表さ
れる値の絶対値が極小となるように各群を設定している
こと。
【0019】(1−1−7)前記偏心群のペッツバール
和と該偏心群より物体側のすべての群のペッツバール和
の和との一次結合で表される値の絶対値が極小となるよ
うに各群を設定していること。
和と該偏心群より物体側のすべての群のペッツバール和
の和との一次結合で表される値の絶対値が極小となるよ
うに各群を設定していること。
【0020】(1−1−8)前記偏心光学系の半画角を
ω、前記偏心群が単位量光軸に対して垂直に移動した際
の像の移動量あるいは、該偏心群が単位角度光軸上の一
点を中心にして回動した際の像の移動量をSとした時 |tanω/S| <1 を満足すること。
ω、前記偏心群が単位量光軸に対して垂直に移動した際
の像の移動量あるいは、該偏心群が単位角度光軸上の一
点を中心にして回動した際の像の移動量をSとした時 |tanω/S| <1 を満足すること。
【0021】(1−1−9)前記偏心光学系の口径比を
F、前記偏心群が単位量光軸に対して垂直に移動した際
の像の移動量あるいは、該偏心群が単位角度光軸上の一
点を中心にして回動した際の像の移動量をSとした時 |F2 ・ S| >1 を満足すること。
F、前記偏心群が単位量光軸に対して垂直に移動した際
の像の移動量あるいは、該偏心群が単位角度光軸上の一
点を中心にして回動した際の像の移動量をSとした時 |F2 ・ S| >1 を満足すること。
【0022】(1−1−10)前記偏心群の各収差係数
の一次結合で表される値の絶対値が極小となるように
し、かつ、該偏心群より物体側のすべての群の各収差係
数の和の一次結合で表される値の絶対値が極小となるよ
うに各群を設定していること。
の一次結合で表される値の絶対値が極小となるように
し、かつ、該偏心群より物体側のすべての群の各収差係
数の和の一次結合で表される値の絶対値が極小となるよ
うに各群を設定していること。
【0023】(1−1−11)前記偏心群の球面収差係
数とコマ収差係数との一次結合で表される値の絶対値が
極小となるようにし、かつ、該偏心群より物体側のすべ
ての群の球面収差係数の和とコマ収差係数の和との一次
結合で表される値の絶対値が極小となるように各群を設
定していること。
数とコマ収差係数との一次結合で表される値の絶対値が
極小となるようにし、かつ、該偏心群より物体側のすべ
ての群の球面収差係数の和とコマ収差係数の和との一次
結合で表される値の絶対値が極小となるように各群を設
定していること。
【0024】(1−1−12)前記偏心群のコマ収差係
数と非点収差係数との一次結合で表される値の絶対値が
極小となるようにし、かつ、該偏心群より物体側のすべ
ての群のコマ収差係数の和と非点収差係数の和との一次
結合で表される値の絶対値が極小となるように各群を設
定していること。
数と非点収差係数との一次結合で表される値の絶対値が
極小となるようにし、かつ、該偏心群より物体側のすべ
ての群のコマ収差係数の和と非点収差係数の和との一次
結合で表される値の絶対値が極小となるように各群を設
定していること。
【0025】(1−1−13)前記偏心群の非点収差係
数と歪曲収差係数との一次結合で表される値の絶対値が
極小となるようにし、かつ、該偏心群より物体側のすべ
ての群の非点収差係数の和と歪曲収差係数の和との一次
結合で表される値の絶対値が極小となるように各群を設
定していること。
数と歪曲収差係数との一次結合で表される値の絶対値が
極小となるようにし、かつ、該偏心群より物体側のすべ
ての群の非点収差係数の和と歪曲収差係数の和との一次
結合で表される値の絶対値が極小となるように各群を設
定していること。
【0026】(1−1−14)前記偏心群より物体側の
すべての群の球面収差係数、コマ収差係数、非点収差係
数の和をそれぞれΣIm 、ΣIIm 、ΣIIImとし、該偏心
群の球面収差係数、コマ収差係数、非点収差係数をIc
・IIc ・ IIIc としたとき 0.7 <(ΣIIm)2 /(ΣIm・ΣIIIm) <1.3 0.7 <IIc 2 /(Ic・ IIIc)<1.3 を満足すること。
すべての群の球面収差係数、コマ収差係数、非点収差係
数の和をそれぞれΣIm 、ΣIIm 、ΣIIImとし、該偏心
群の球面収差係数、コマ収差係数、非点収差係数をIc
・IIc ・ IIIc としたとき 0.7 <(ΣIIm)2 /(ΣIm・ΣIIIm) <1.3 0.7 <IIc 2 /(Ic・ IIIc)<1.3 を満足すること。
【0027】(1−1−15)前記偏心群より物体側の
すべての群のコマ収差係数、非点収差係数の和をそれぞ
れΣIIm 、ΣIIIm、ΣVm とし、該偏心群のコマ収差係
数、非点収差係数をIIc ・ IIIc ・Vc としたとき、 0.7 <(ΣIIIm)2/(ΣIIm・ΣVm)<1.3 0.7 < IIIc2/(IIc・ Vc)<1.3 を満足すること。
すべての群のコマ収差係数、非点収差係数の和をそれぞ
れΣIIm 、ΣIIIm、ΣVm とし、該偏心群のコマ収差係
数、非点収差係数をIIc ・ IIIc ・Vc としたとき、 0.7 <(ΣIIIm)2/(ΣIIm・ΣVm)<1.3 0.7 < IIIc2/(IIc・ Vc)<1.3 を満足すること。
【0028】(1−1−16)前記偏心群の物体近軸光
線の入射角をα、射出角をα' 、瞳近軸光線入射角をα
a 、射出角をαa'、とした時
線の入射角をα、射出角をα' 、瞳近軸光線入射角をα
a 、射出角をαa'、とした時
【0029】
【数5】 を満足すること。
【0030】(1−1−17)前記偏心群が単位量光軸
に対して垂直に移動した際の像の移動量あるいは、該偏
心群が単位角度光軸上の一点を中心にして回動した際の
像の移動量を、物体の移動量に応じて変化させること。
に対して垂直に移動した際の像の移動量あるいは、該偏
心群が単位角度光軸上の一点を中心にして回動した際の
像の移動量を、物体の移動量に応じて変化させること。
【0031】(1−1−18)前記偏心群の物体近軸光
線の入射角をα、射出角をα' 、瞳近軸光線入射角をα
a 、射出角をαa'、前記偏心群が回動する際の光軸上の
回転中心から測った偏心群の入射瞳面までの距離をp 、
偏心群の出射瞳面までの距離をp'、偏心群の物体面まで
の距離をq 、偏心群の像面までの距離をq'とした時
線の入射角をα、射出角をα' 、瞳近軸光線入射角をα
a 、射出角をαa'、前記偏心群が回動する際の光軸上の
回転中心から測った偏心群の入射瞳面までの距離をp 、
偏心群の出射瞳面までの距離をp'、偏心群の物体面まで
の距離をq 、偏心群の像面までの距離をq'とした時
【0032】
【数6】 を満足すること。である。
【0033】本発明の偏心光学系の製造方法は、 (2−1)偏心可能である偏心群の収差係数と該偏心群
より物体側のすべての群の収差係数の和との一次結合で
表される値の絶対値が極小となるように各群を設定して
偏心光学系を製造したこと。
より物体側のすべての群の収差係数の和との一次結合で
表される値の絶対値が極小となるように各群を設定して
偏心光学系を製造したこと。
【0034】特に、(2−1−1)前記偏心群は、光軸
上の一点を中心にして回動可能であり、前記一次結合の
係数には、該偏心群を回動する際の光軸上での回転中心
位置の情報が含まれ、該回転中心位置が前記収差係数の
1次結合の和の絶対値が極小となるように設定されてい
るようにして偏心光学系を製造したこと。
上の一点を中心にして回動可能であり、前記一次結合の
係数には、該偏心群を回動する際の光軸上での回転中心
位置の情報が含まれ、該回転中心位置が前記収差係数の
1次結合の和の絶対値が極小となるように設定されてい
るようにして偏心光学系を製造したこと。
【0035】(2−1−2)前記収差係数は球面収差・
コマ収差・非点収差・ペッツバール和・歪曲収差をそれ
ぞれ表すものであること。
コマ収差・非点収差・ペッツバール和・歪曲収差をそれ
ぞれ表すものであること。
【0036】(2−1−3)前記一次結合の係数には、
前記偏心群に入射する近軸光線の換算入射角と該偏心群
から射出する近軸光線の換算射出角が含まれること。
前記偏心群に入射する近軸光線の換算入射角と該偏心群
から射出する近軸光線の換算射出角が含まれること。
【0037】(2−1−4)前記偏心群の球面収差係
数、コマ収差係数、該偏心群より物体側のすべての群の
球面収差係数の和、コマ収差係数の和の一次結合で表さ
れる値の絶対値が極小となるように各群を設定して偏心
光学系を製造したこと。
数、コマ収差係数、該偏心群より物体側のすべての群の
球面収差係数の和、コマ収差係数の和の一次結合で表さ
れる値の絶対値が極小となるように各群を設定して偏心
光学系を製造したこと。
【0038】(2−1−5)前記偏心群のコマ収差係
数、非点収差係数、該偏心群より物体側のすべての群の
コマ収差係数の和、非点収差係数の和の一次結合で表さ
れる値の絶対値が極小となるように各群を設定して偏心
光学系を製造したこと。
数、非点収差係数、該偏心群より物体側のすべての群の
コマ収差係数の和、非点収差係数の和の一次結合で表さ
れる値の絶対値が極小となるように各群を設定して偏心
光学系を製造したこと。
【0039】(2−1−6)前記偏心群の非点収差係
数、歪曲収差係数、該偏心群より物体側のすべての群の
非点収差係数の和、歪曲収差係数の和の一次結合で表さ
れる値の絶対値が極小となるように各群を設定して偏心
光学系を製造したこと。
数、歪曲収差係数、該偏心群より物体側のすべての群の
非点収差係数の和、歪曲収差係数の和の一次結合で表さ
れる値の絶対値が極小となるように各群を設定して偏心
光学系を製造したこと。
【0040】(2−1−7)前記偏心群のペッツバール
和と該偏心群より物体側のすべての群のペッツバール和
の和との一次結合で表される値の絶対値が極小となるよ
うに各群を設定して偏心光学系を製造したこと。
和と該偏心群より物体側のすべての群のペッツバール和
の和との一次結合で表される値の絶対値が極小となるよ
うに各群を設定して偏心光学系を製造したこと。
【0041】(2−1−8)前記偏心光学系の製造方法
の半画角をω、前記偏心群が単位量光軸に対して垂直に
移動した際の像の移動量あるいは、該偏心群が単位角度
光軸上の一点を中心にして回動した際の像の移動量をS
とした時 |tanω/S| <1 を満足すること。
の半画角をω、前記偏心群が単位量光軸に対して垂直に
移動した際の像の移動量あるいは、該偏心群が単位角度
光軸上の一点を中心にして回動した際の像の移動量をS
とした時 |tanω/S| <1 を満足すること。
【0042】(2−1−9)前記偏心光学系の製造方法
の口径比をF、前記偏心群が単位量光軸に対して垂直に
移動した際の像の移動量あるいは、該偏心群が単位角度
光軸上の一点を中心にして回動した際の像の移動量をS
とした時 | F2 ・ S| >1 を満足すること。
の口径比をF、前記偏心群が単位量光軸に対して垂直に
移動した際の像の移動量あるいは、該偏心群が単位角度
光軸上の一点を中心にして回動した際の像の移動量をS
とした時 | F2 ・ S| >1 を満足すること。
【0043】(2−1−10)前記偏心群の各収差係数
の一次結合で表される値の絶対値が極小となるように
し、かつ、該偏心群より物体側のすべての群の各収差係
数の和の一次結合で表される値の絶対値が極小となるよ
うに各群を設定して偏心光学系を製造したこと。
の一次結合で表される値の絶対値が極小となるように
し、かつ、該偏心群より物体側のすべての群の各収差係
数の和の一次結合で表される値の絶対値が極小となるよ
うに各群を設定して偏心光学系を製造したこと。
【0044】(2−1−11)前記偏心群の球面収差係
数とコマ収差係数との一次結合で表される値の絶対値が
極小となるようにし、かつ、該偏心群より物体側のすべ
ての群の球面収差係数の和とコマ収差係数の和との一次
結合で表される値の絶対値が極小となるように各群を設
定して偏心光学系を製造したこと。
数とコマ収差係数との一次結合で表される値の絶対値が
極小となるようにし、かつ、該偏心群より物体側のすべ
ての群の球面収差係数の和とコマ収差係数の和との一次
結合で表される値の絶対値が極小となるように各群を設
定して偏心光学系を製造したこと。
【0045】(2−1−12)前記偏心群のコマ収差係
数と非点収差係数との一次結合で表される値の絶対値が
極小となるようにし、かつ、該偏心群より物体側のすべ
ての群のコマ収差係数の和と非点収差係数の和との一次
結合で表される値の絶対値が極小となるように各群を設
定して偏心光学系を製造したこと。
数と非点収差係数との一次結合で表される値の絶対値が
極小となるようにし、かつ、該偏心群より物体側のすべ
ての群のコマ収差係数の和と非点収差係数の和との一次
結合で表される値の絶対値が極小となるように各群を設
定して偏心光学系を製造したこと。
【0046】(2−1−13)前記偏心群の非点収差係
数と歪曲収差係数との一次結合で表される値の絶対値が
極小となるようにし、かつ、該偏心群より物体側のすべ
ての群の非点収差係数の和と歪曲収差係数の和との一次
結合で表される値の絶対値が極小となるように各群を設
定して偏心光学系を製造したこと。
数と歪曲収差係数との一次結合で表される値の絶対値が
極小となるようにし、かつ、該偏心群より物体側のすべ
ての群の非点収差係数の和と歪曲収差係数の和との一次
結合で表される値の絶対値が極小となるように各群を設
定して偏心光学系を製造したこと。
【0047】(2−1−14)前記偏心群より物体側の
すべての群の球面収差係数、コマ収差係数、非点収差係
数の和をそれぞれΣIm 、ΣIIm 、ΣIIImとし、該偏心
群の球面収差係数、コマ収差係数、非点収差係数をIc
・IIc ・ IIIc としたとき 0.7 <(ΣIIm)2 /(ΣIm・ΣIIIm) <1.3 0.7 <IIc 2 /(Ic・ IIIc)<1.3 を満足すること。
すべての群の球面収差係数、コマ収差係数、非点収差係
数の和をそれぞれΣIm 、ΣIIm 、ΣIIImとし、該偏心
群の球面収差係数、コマ収差係数、非点収差係数をIc
・IIc ・ IIIc としたとき 0.7 <(ΣIIm)2 /(ΣIm・ΣIIIm) <1.3 0.7 <IIc 2 /(Ic・ IIIc)<1.3 を満足すること。
【0048】(2−1−15)前記偏心群より物体側の
すべての群のコマ収差係数、非点収差係数の和をそれぞ
れΣIIm 、ΣIIIm、ΣVm とし、該偏心群のコマ収差係
数、非点収差係数をIIc ・ IIIc ・Vc としたとき、 0.7 <(ΣIIIm)2/(ΣIIm・ΣVm)<1.3 0.7 < IIIc2/(IIc・ Vc)<1.3 を満足すること。
すべての群のコマ収差係数、非点収差係数の和をそれぞ
れΣIIm 、ΣIIIm、ΣVm とし、該偏心群のコマ収差係
数、非点収差係数をIIc ・ IIIc ・Vc としたとき、 0.7 <(ΣIIIm)2/(ΣIIm・ΣVm)<1.3 0.7 < IIIc2/(IIc・ Vc)<1.3 を満足すること。
【0049】(2−1−16)前記偏心群の物体近軸光
線の入射角をα、射出角をα' 、瞳近軸光線入射角をα
a 、射出角をαa'、とした時
線の入射角をα、射出角をα' 、瞳近軸光線入射角をα
a 、射出角をαa'、とした時
【0050】
【数7】 を満足すること。
【0051】(2−1−17)前記偏心群が単位量光軸
に対して垂直に移動した際の像の移動量あるいは、該偏
心群が単位角度光軸上の一点を中心にして回動した際の
像の移動量を、物体の移動量に応じて変化して偏心光学
系を製造したこと。
に対して垂直に移動した際の像の移動量あるいは、該偏
心群が単位角度光軸上の一点を中心にして回動した際の
像の移動量を、物体の移動量に応じて変化して偏心光学
系を製造したこと。
【0052】(2−1−18)前記偏心群の物体近軸光
線の入射角をα、射出角をα' 、瞳近軸光線入射角をα
a 、射出角をαa'、前記偏心群が回動する際の光軸上の
回転中心から測った偏心群の入射瞳面までの距離をp 、
偏心群の出射瞳面までの距離をp'、偏心群の物体面まで
の距離をq 、偏心群の像面までの距離をq'とした時
線の入射角をα、射出角をα' 、瞳近軸光線入射角をα
a 、射出角をαa'、前記偏心群が回動する際の光軸上の
回転中心から測った偏心群の入射瞳面までの距離をp 、
偏心群の出射瞳面までの距離をp'、偏心群の物体面まで
の距離をq 、偏心群の像面までの距離をq'とした時
【0053】
【数8】 を満足すること。である。
【0054】
【実施例】図1は本発明の偏心光学系(以下「偏心光学
系」ともいう。)の中で、光学系の一部を偏心させて物
点を移動する光学系の一例を示すものである。
系」ともいう。)の中で、光学系の一部を偏心させて物
点を移動する光学系の一例を示すものである。
【0055】図1に示す光学系は、物体側から順に固定
群Lm・ 偏心群Lc・ 固定群Lnから成り、偏心群Lc
を光軸に対して偏心させるものとする。まず、図1(a)
に基準状態の結像関係を示す。軸上の物点をO、像点
をIとする。ここで物点をOからO’に画角にしてθだ
け動かすと、像点はIからI’に当然移動してしまう。
そこで、図1(c) に示す様に偏心群Lcを偏心させて
像点をIに戻す。こうして、図1(a) の基準状態と比
較してみると、固定した像点に対する物点Oを光学系の
一部を偏心することで角度θ移動できることがわかる。
この物点Oの移動を像面を含めた光学系全体の傾きと考
えれば、手ぶれを補正する偏心光学系となる。
群Lm・ 偏心群Lc・ 固定群Lnから成り、偏心群Lc
を光軸に対して偏心させるものとする。まず、図1(a)
に基準状態の結像関係を示す。軸上の物点をO、像点
をIとする。ここで物点をOからO’に画角にしてθだ
け動かすと、像点はIからI’に当然移動してしまう。
そこで、図1(c) に示す様に偏心群Lcを偏心させて
像点をIに戻す。こうして、図1(a) の基準状態と比
較してみると、固定した像点に対する物点Oを光学系の
一部を偏心することで角度θ移動できることがわかる。
この物点Oの移動を像面を含めた光学系全体の傾きと考
えれば、手ぶれを補正する偏心光学系となる。
【0056】物点移動状態では像点を元の位置に戻して
いるので、偏心群Lcより像側の結像関係は、基準状態
と同じである。ところが、物体側の結像状態は基準状態
とは異なっており、それが偏心収差となって現れる。こ
れが、従来の物点基準の偏心光学系で発生する収差と異
り、像点を基準としたものである。この物点を移動した
際に発生する収差を、第23回応用物理学講演会(1962
年)にて松居により示された収差論を用いた偏心光学系
の解析手法を参考にして取り扱う。
いるので、偏心群Lcより像側の結像関係は、基準状態
と同じである。ところが、物体側の結像状態は基準状態
とは異なっており、それが偏心収差となって現れる。こ
れが、従来の物点基準の偏心光学系で発生する収差と異
り、像点を基準としたものである。この物点を移動した
際に発生する収差を、第23回応用物理学講演会(1962
年)にて松居により示された収差論を用いた偏心光学系
の解析手法を参考にして取り扱う。
【0057】まず、偏心による収差の影響を、横収差付
加項として導出する。光軸をX、光軸に垂直な平面内に
Y・Z座標をとる。いま、図2に示す様な光軸と垂直な
方向のレンズの移動(シフト)を考え、偏心方向をY軸
とする。評価方向はYZ平面の任意の方向にとりY軸と
のなすアジムス角をφωとする。横収差付加項ΔY、Δ
Zは(1) 式になる。
加項として導出する。光軸をX、光軸に垂直な平面内に
Y・Z座標をとる。いま、図2に示す様な光軸と垂直な
方向のレンズの移動(シフト)を考え、偏心方向をY軸
とする。評価方向はYZ平面の任意の方向にとりY軸と
のなすアジムス角をφωとする。横収差付加項ΔY、Δ
Zは(1) 式になる。
【0058】
【数9】 E :シフト量 NA:開口数 φR:物体側主平面上での光線のアジムス角 Y’:理想像高 φω:評価方向とY軸とのなすアジ
ムス角 (1) 式中のIIE1・ IIIE1・ VE(1)1・VE(2)1 ・PE1・
IIIE2・ VE(1)2・VE(2)2 ・PE2・ΔE3は、像点基準偏
心収差係数と呼び、レンズ偏心による、像点を基準にし
た物点移動に伴って発生する収差を近似的に表す係数で
ある。それぞれ、以下の内容を表す。
ムス角 (1) 式中のIIE1・ IIIE1・ VE(1)1・VE(2)1 ・PE1・
IIIE2・ VE(1)2・VE(2)2 ・PE2・ΔE3は、像点基準偏
心収差係数と呼び、レンズ偏心による、像点を基準にし
た物点移動に伴って発生する収差を近似的に表す係数で
ある。それぞれ、以下の内容を表す。
【0059】 IIE1 : 1次の偏心コマ IIIE1 : 1次の偏心非点収差 VE(1)1 : 1次の偏心歪曲収差 VE(2)1 : 1次の偏心歪曲付加収差 PE1 : 1次の偏心像面湾曲 IIIE2 : 2次の偏心非点収差 VE(1)2 : 2次の偏心非点収差 VE(2)2 : 2次の偏心歪曲付加収差 PE2 : 2次の偏心像面湾曲 ΔE3 : 3次のプリズム作用 像点基準偏心収差係数は偏心群より物体側の収差係数の
和と、偏心群の収差係数との1次結合であり、(2) 式
で計算される。
和と、偏心群の収差係数との1次結合であり、(2) 式
で計算される。
【0060】
【数10】 ここで、1次結合の係数は偏心群の物体近軸光線追跡値
と瞳近軸光線追跡値から成っており以下に示す通りであ
る。
と瞳近軸光線追跡値から成っており以下に示す通りであ
る。
【0061】Δα =α' −α Δαa =αa'−αa α :物体近軸光線の入射角 α' : 〃 射出角 αa :瞳近軸光線入射角 αa': 〃 射出角 ΣIm , ΣIIm ,・・ :偏心群より物体側の収差係数の和 Ic , IIc ,・・ :偏心群の収差係数 又、各収差係数はレンズ設計法(共立出版:1972) に記
述された通りであり、以下に示す5種である。
述された通りであり、以下に示す5種である。
【0062】I: 球面収差 II: コマ収差 III:非点収差 P: ペッツバール和 V: 歪曲収差 尚、収差係数計算に用いる近軸追跡の初期値は以下の通
りである。
りである。
【0063】 α1=β β: 光学系の結像倍率 h1=s1・ β/N1 s1: 第1面から測った物体距離 αa1= −N1/(g1・ β) N1: 物体側媒質の屈折率 ha1= −t1/(g1・ β) t1: 第1面から入射瞳面までの距離 g1=t1−s1 また、物点移動光学系では、大きな偏心量が要求され
る。従って、偏心量の1次の項だけでは不十分であり、
2次の項まで考慮している。この2次の像点基準偏心収
差係数を IIIE2、VE(1)2 、PE2、VE(2)2 で表す。
尚、ΔE3は2次までの展開で出てきた項であり、プリズ
ム作用を有する。
る。従って、偏心量の1次の項だけでは不十分であり、
2次の項まで考慮している。この2次の像点基準偏心収
差係数を IIIE2、VE(1)2 、PE2、VE(2)2 で表す。
尚、ΔE3は2次までの展開で出てきた項であり、プリズ
ム作用を有する。
【0064】ここで注目すべき点は、(1) 式で表され
る収差量は、基準状態での偏心群を含んで、より物体側
の近軸光線追跡値及び収差係数とシフト量を基に算出さ
れることである。これは、像点を基準にして考えている
ためであり、物点基準の場合に偏心群を含んで、より像
側の値を用いているのと全く逆になっている。
る収差量は、基準状態での偏心群を含んで、より物体側
の近軸光線追跡値及び収差係数とシフト量を基に算出さ
れることである。これは、像点を基準にして考えている
ためであり、物点基準の場合に偏心群を含んで、より像
側の値を用いているのと全く逆になっている。
【0065】次に、図3に示す様に、偏心群が光軸上の
ある一点を中心にして回動する場合(ティルト)を示
す。横収差展開式ではシフト量Eにティルト角ε[rad]
を代入すればそのまま成り立つ。像点基準偏心収差係数
は、(2)式の光線追跡値に回転中心のパラメータが入
るとともに、Pε1 、Vε(2)1、Pε2 、Vε(2)2、Δ
ε3 には付加項が付き、(2') の様になる。
ある一点を中心にして回動する場合(ティルト)を示
す。横収差展開式ではシフト量Eにティルト角ε[rad]
を代入すればそのまま成り立つ。像点基準偏心収差係数
は、(2)式の光線追跡値に回転中心のパラメータが入
るとともに、Pε1 、Vε(2)1、Pε2 、Vε(2)2、Δ
ε3 には付加項が付き、(2') の様になる。
【0066】
【数11】 ここで、1次結合の係数は、偏心群の物体近軸光線追跡
値と瞳近軸光線追跡値と回転中心に関係するパラメータ
からなっている。近軸光線追跡値はシフトの場合と同様
であるが、回転中心に関係するパラメータは図4を参照
すると以下のようである。
値と瞳近軸光線追跡値と回転中心に関係するパラメータ
からなっている。近軸光線追跡値はシフトの場合と同様
であるが、回転中心に関係するパラメータは図4を参照
すると以下のようである。
【0067】Δ( αq)=α'q' −αq Δ( αa・p)=αa'・p' −αa・p p : 回転中心から測った偏心群の入射瞳面までの距離 p': 〃 出射瞳面までの距離 q : 〃 物体面までの距離 q': 〃 像面までの距離 また、付加項中の係数は以下に示す通りである。
【0068】
【数12】 N, N':偏心群前後の媒質の屈折率 ここで、像点基準偏心収差係数と実収差の対応を説明す
る。偏心と同じ方向に収差が最も顕著に現れると考えら
れることから、φω=0とおきY軸での評価を行うこと
にする。
る。偏心と同じ方向に収差が最も顕著に現れると考えら
れることから、φω=0とおきY軸での評価を行うこと
にする。
【0069】(a) 偏心コマ(IIE1) 通常、コマ収差は軸上には発生せずに像高に比例して増
大するが、偏心コマは像高に依存せず一様に現れる。特
に、軸上でのY 方向の点像の広がりは、NAの2乗に比
例し、(3) 式になる。
大するが、偏心コマは像高に依存せず一様に現れる。特
に、軸上でのY 方向の点像の広がりは、NAの2乗に比
例し、(3) 式になる。
【0070】 ΔYE =-2/3・ [(IIE1)・E]・(NA)2 〜(3) (b) 像面の倒れ及び軸上非点収差(IIIE1・ PE1・ IIIE2
・ PE2) (1) 式から計算すると縦収差は以下の様になる。(N’
は像側媒質の屈折率) ΔME =−N'・[(3 IIIE1+ PE1)E]・ Y’−N'/2・(3 IIIE2+ PE2)・E2 ΔSE =−N'・[( IIIE1+ PE1)E]・ Y’−N'/2・ ( IIIE2+ PE2)・E2 〜(4) 収差図を図5に示す。 通常、像面湾曲は像高Y’の2
乗に比例し光軸に対して回転対称であるのに対して、偏
心量の1次の成分は像高に比例する。その結果、光軸を
中心にして像面が傾くことになる。一方、偏心量の2次
の成分は像高には無関係なので、画面一様に発生し、軸
上でも非点収差を引き起こす。例えば、M像面の傾き及
び軸上非点収差の値は以下の様になる。
・ PE2) (1) 式から計算すると縦収差は以下の様になる。(N’
は像側媒質の屈折率) ΔME =−N'・[(3 IIIE1+ PE1)E]・ Y’−N'/2・(3 IIIE2+ PE2)・E2 ΔSE =−N'・[( IIIE1+ PE1)E]・ Y’−N'/2・ ( IIIE2+ PE2)・E2 〜(4) 収差図を図5に示す。 通常、像面湾曲は像高Y’の2
乗に比例し光軸に対して回転対称であるのに対して、偏
心量の1次の成分は像高に比例する。その結果、光軸を
中心にして像面が傾くことになる。一方、偏心量の2次
の成分は像高には無関係なので、画面一様に発生し、軸
上でも非点収差を引き起こす。例えば、M像面の傾き及
び軸上非点収差の値は以下の様になる。
【0071】 像面の傾き :−N'・(3 IIIE1+ PE1) E 軸上非点収差 :−N'/2・(3 IIIE2+ PE2)・E2 〜(5) (c) 偏心歪曲(VE(1)1 、VE(2)2、VE(1)2、VE(2)2) 同様に歪曲収差を横収差から計算すると、 DistE(Y) =−1/2・[{(2+cos(φω))・ VE(1)1 −VE(2)1}・ E]・Y’ −1/2・{cos(φω)・(VE(1)2 −2 VE(2)2)}・E2 DistE(Z) =−1/2・[(sin(φω)・VE(1)1)・ E]・Y' −1/2・(sin(φω)・VE(1)2])・E2 〜(6) となる。φω=0つまりY軸上の物体に対しては、偏心
量の1次の偏心歪曲によるY軸方向の像の伸びは像高に
比例し、図6に示す様に歪曲収差のカーブが傾く。一
方、偏心量の2次の成分は、軸上非点収差と同様像高に
無関係であるが、アジムスφω のみに応じて倍率が変
化することになり広義の歪曲といえる。Y軸では、歪曲
収差カーブは( 7) 式になる。
量の1次の偏心歪曲によるY軸方向の像の伸びは像高に
比例し、図6に示す様に歪曲収差のカーブが傾く。一
方、偏心量の2次の成分は、軸上非点収差と同様像高に
無関係であるが、アジムスφω のみに応じて倍率が変
化することになり広義の歪曲といえる。Y軸では、歪曲
収差カーブは( 7) 式になる。
【0072】 DistE(Y) =−1/2・[(3 VE(1)1 −VE(2)1)・ E]・Y' 〜(7) 偏心歪曲収差の例を図7に示す。
【0073】(d) 3次のプリズム作用(ΔE3) 像点基準偏心収差係数では、基本的には偏心量の2次ま
で展開しているが、偏心量の1次が含まれた座標変換が
あることから3次の項が生まれる。(1)式から分る様
に偏心と同じY方向のみに現れ、像高Y’及びNA共に
無関係な定数となっているためいわゆる収差ではなく像
面上で像物体の一律な移動、つまりプリズム効果の誤差
となる。その量は
で展開しているが、偏心量の1次が含まれた座標変換が
あることから3次の項が生まれる。(1)式から分る様
に偏心と同じY方向のみに現れ、像高Y’及びNA共に
無関係な定数となっているためいわゆる収差ではなく像
面上で像物体の一律な移動、つまりプリズム効果の誤差
となる。その量は
【0074】
【外1】 となる(図8参照)。これは、物点移動量に対する偏心
群の偏心量を近軸計算で求めた際の誤差となる。
群の偏心量を近軸計算で求めた際の誤差となる。
【0075】以上より、物点移動時に発生する偏心収差
は像点基準偏心収差係数に偏心量又は偏心量の2乗、3
乗をかけたものになっていることがわかる。
は像点基準偏心収差係数に偏心量又は偏心量の2乗、3
乗をかけたものになっていることがわかる。
【0076】次に、物点移動時の偏心収差を低減するた
めの方法を説明する。
めの方法を説明する。
【0077】まず、(1)式から、偏心収差付加項ΔY
及びΔZの値を小さくすることを考えると、通常( 非偏
心) での収差補正を行っておくと同時に像点基準偏心収
差係数の絶対値を小さくする必要がある。そこで、本発
明では基準状態での偏心群よりも物体側の固定群Lmの
収差係数の和( ΣIm、ΣIIm、Σ IIIm、ΣPm、ΣVm)と偏
心群Lcの収差係数(Ic、IIc、 IIIc、Pc、Vc)との1次
結合で表される値の絶対値を極小になるように偏心群よ
りも物体側の収差係数の和と偏心群の収差係数を設定す
ることで、物点移動時に発生する偏心収差を効果的に低
減している。1次結合の係数は(2)式から、偏心群に
入射する近軸光線の換算入射角と偏心群から射出する近
軸光線の換算射出角であり、具体的には物体近軸光線の
偏心群前後での換算傾角(α、 α')と瞳近軸光線の偏心
群前後での換算傾角(αa、αa')で構成されている。
及びΔZの値を小さくすることを考えると、通常( 非偏
心) での収差補正を行っておくと同時に像点基準偏心収
差係数の絶対値を小さくする必要がある。そこで、本発
明では基準状態での偏心群よりも物体側の固定群Lmの
収差係数の和( ΣIm、ΣIIm、Σ IIIm、ΣPm、ΣVm)と偏
心群Lcの収差係数(Ic、IIc、 IIIc、Pc、Vc)との1次
結合で表される値の絶対値を極小になるように偏心群よ
りも物体側の収差係数の和と偏心群の収差係数を設定す
ることで、物点移動時に発生する偏心収差を効果的に低
減している。1次結合の係数は(2)式から、偏心群に
入射する近軸光線の換算入射角と偏心群から射出する近
軸光線の換算射出角であり、具体的には物体近軸光線の
偏心群前後での換算傾角(α、 α')と瞳近軸光線の偏心
群前後での換算傾角(αa、αa')で構成されている。
【0078】さらに、図3に示すティルト偏心の場合に
は、さらに光軸上の回転中心から測った偏心群の入射
瞳、物体面、射出瞳、像面までの距離(q,q',p,p') が含
まれる。具体的には、(α、 α')の代わりに(α・q、 α'・
q') を、(αa、αa') の代わりに(αa・p、αa'・p')を用い
る。さらに、Pε1 、Vε(2)1、Pε2 、Vε(2)2には
付加項がつく。
は、さらに光軸上の回転中心から測った偏心群の入射
瞳、物体面、射出瞳、像面までの距離(q,q',p,p') が含
まれる。具体的には、(α、 α')の代わりに(α・q、 α'・
q') を、(αa、αa') の代わりに(αa・p、αa'・p')を用い
る。さらに、Pε1 、Vε(2)1、Pε2 、Vε(2)2には
付加項がつく。
【0079】さらに、前記偏心群の球面収差係数、コマ
収差係数、偏心群より物体側のすべての群の球面収差係
数の和、コマ収差係数の和の一次結合で表される値の絶
対値が極小である方が望ましい。
収差係数、偏心群より物体側のすべての群の球面収差係
数の和、コマ収差係数の和の一次結合で表される値の絶
対値が極小である方が望ましい。
【0080】これは、物点移動時に発生する偏心コマ収
差の低減に関するものである。シフト偏心の場合の像点
基準収差係数計算式(2)において、偏心コマ収差の係
数は(8) 式になる。
差の低減に関するものである。シフト偏心の場合の像点
基準収差係数計算式(2)において、偏心コマ収差の係
数は(8) 式になる。
【0081】 IIE1 = Δαa ΣIm −ΔαΣIIm +αa'Ic −α' IIc 〜(8) 偏心コマ収差を低減させるためには(8) 式を極小にす
ればよいので、Lm群、Lc群での球面収差係数とコマ
収差係数の1次結合を極小にすれば良い。
ればよいので、Lm群、Lc群での球面収差係数とコマ
収差係数の1次結合を極小にすれば良い。
【0082】さらに、前記偏心群のコマ収差係数、非点
収差係数、偏心群より物体側のすべての群のコマ収差係
数の和、非点収差係数の和の一次結合で表される値の絶
対値が極小である方がが望ましい。
収差係数、偏心群より物体側のすべての群のコマ収差係
数の和、非点収差係数の和の一次結合で表される値の絶
対値が極小である方がが望ましい。
【0083】これは、物点移動時に発生する偏心非点収
差の低減に関するものである。同様に、偏心非点収差の
係数は( 9) 式になる。
差の低減に関するものである。同様に、偏心非点収差の
係数は( 9) 式になる。
【0084】 IIIE1 = Δαa ΣIIm −ΔαΣ IIIm +αa'IIc −α' IIIc 〜(9) 偏心非点収差を低減させるためには(9) 式を極小にす
ればよいので、Lm群、Lc群でのコマ収差係数と非点
収差係数の1次結合を極小にすれば良い。
ればよいので、Lm群、Lc群でのコマ収差係数と非点
収差係数の1次結合を極小にすれば良い。
【0085】さらに、前記偏心群の非点収差係数、歪曲
収差係数、偏心群より物体側のすべての群の非点収差係
数の和、歪曲収差係数の和の一次結合で表される値の絶
対値が極小である方がが望ましい。
収差係数、偏心群より物体側のすべての群の非点収差係
数の和、歪曲収差係数の和の一次結合で表される値の絶
対値が極小である方がが望ましい。
【0086】これは、物点移動時に発生する偏心歪曲収
差の低減に関するものである。同様に、偏心歪曲収差の
係数は(10) 式になる。 VE(1)1 = Δαa Σ IIIm −ΔαΣVm +αa' IIIc −α' Vc 〜(10) 偏心歪曲を低減させるためには(10) 式を極小にすれ
ばよいので、Lm群、Lc群での非点収差係数と歪曲収
差係数の1次結合を極小にすれば良い。
差の低減に関するものである。同様に、偏心歪曲収差の
係数は(10) 式になる。 VE(1)1 = Δαa Σ IIIm −ΔαΣVm +αa' IIIc −α' Vc 〜(10) 偏心歪曲を低減させるためには(10) 式を極小にすれ
ばよいので、Lm群、Lc群での非点収差係数と歪曲収
差係数の1次結合を極小にすれば良い。
【0087】さらに、前記偏心群のペッツバール和と偏
心群より物体側のすべての群のペッツバール和の和との
一次結合で表される値の絶対値が極小である方が望まし
い。
心群より物体側のすべての群のペッツバール和の和との
一次結合で表される値の絶対値が極小である方が望まし
い。
【0088】これは、物点移動時に発生すると偏心像面
湾曲と偏心歪曲の低減に関するものである。同様に、偏
心像面湾曲と偏心歪曲付加収差の係数は(11)式,
(12) 式になる。
湾曲と偏心歪曲の低減に関するものである。同様に、偏
心像面湾曲と偏心歪曲付加収差の係数は(11)式,
(12) 式になる。
【0089】 PE1 =−ΔαΣPm −α' Pc 〜(11) VE(2)1 =−Δαa ΣPm −αa'Pc 〜(12) 偏心像面湾曲、偏心歪曲を低減させるためには(1
1),(12) 式を極小にすればよいので、Lm群、L
c群のペッツバール和の1次結合を極小にすれば良い。
1),(12) 式を極小にすればよいので、Lm群、L
c群のペッツバール和の1次結合を極小にすれば良い。
【0090】尚ティルトの場合は、(α,α’)の代わ
りに(α・q、α’・q’)を(αa・αa’)の代わ
りに(αa・p、αa’・p’)を用い、物点基準偏心
収差係数をIIε1、 IIIε1、Vε(1)1、Pε1、Vε(2)
1、 IIIε2、Vε(1)2、Pε2、Vε(2)2、Δε3と置き
換えれば全く同様に成り立つ。更にティルトの場合は回
転中心位置という新しいパラメータ(p,p’q,
q’)が追加される。そこで回転中心位置を像点基準偏
心収差係数が極小となるように設定することが好まし
い。
りに(α・q、α’・q’)を(αa・αa’)の代わ
りに(αa・p、αa’・p’)を用い、物点基準偏心
収差係数をIIε1、 IIIε1、Vε(1)1、Pε1、Vε(2)
1、 IIIε2、Vε(1)2、Pε2、Vε(2)2、Δε3と置き
換えれば全く同様に成り立つ。更にティルトの場合は回
転中心位置という新しいパラメータ(p,p’q,
q’)が追加される。そこで回転中心位置を像点基準偏
心収差係数が極小となるように設定することが好まし
い。
【0091】さらに、偏心部が単位量光軸に対してシフ
トした際の像面での移動量(シフト偏心敏感度) は以下
の条件を満足することが望ましい。
トした際の像面での移動量(シフト偏心敏感度) は以下
の条件を満足することが望ましい。
【0092】|tan ω/SE |<1 〜 ω :光学系の半画角 SE :偏心群が単位量光軸に対して垂直に移動した際の
像の移動量 これは、物点移動時の像面の倒れと歪曲カーブの倒れの
低減に関するものである。今、軸上物体の移動量を図1
(c) の角度θで表すと収差が最も顕著に現れる最大の像
高では、 Y'=f・tanω E・ SE =f・tanθ となるから、像点基準収差係数を全系焦点距離=1と規
格化して考えると(4)式のM像面の像面湾曲は、 ΔM=-N'・( 像点基準偏心収差係数)・tan ω・tanθ/S
E 同様に、(7) 式のY軸での歪曲収差は DistE(Y) =−1/2・( 像点基準偏心収差係数)・tan ω・t
anθ/SE である。よって、物点移動量(tanθ) 当たりの像面の倒
れ、歪曲カーブの倒れを小さくするには式の条件を満
たせばよい。条件式 の上限を越えて光学系の画角が大
き過ぎたり、偏心群が単位量光軸に対して垂直に移動し
た際の像の移動量つまり敏感度が小さすぎたりすると、
像点基準偏心収差係数をいくら小さくしても偏心群の偏
心量が大きくなるため、結局物点移動時にY軸で発生す
る像面の倒れや歪曲収差は大きくなってしまい好ましく
ない。
像の移動量 これは、物点移動時の像面の倒れと歪曲カーブの倒れの
低減に関するものである。今、軸上物体の移動量を図1
(c) の角度θで表すと収差が最も顕著に現れる最大の像
高では、 Y'=f・tanω E・ SE =f・tanθ となるから、像点基準収差係数を全系焦点距離=1と規
格化して考えると(4)式のM像面の像面湾曲は、 ΔM=-N'・( 像点基準偏心収差係数)・tan ω・tanθ/S
E 同様に、(7) 式のY軸での歪曲収差は DistE(Y) =−1/2・( 像点基準偏心収差係数)・tan ω・t
anθ/SE である。よって、物点移動量(tanθ) 当たりの像面の倒
れ、歪曲カーブの倒れを小さくするには式の条件を満
たせばよい。条件式 の上限を越えて光学系の画角が大
き過ぎたり、偏心群が単位量光軸に対して垂直に移動し
た際の像の移動量つまり敏感度が小さすぎたりすると、
像点基準偏心収差係数をいくら小さくしても偏心群の偏
心量が大きくなるため、結局物点移動時にY軸で発生す
る像面の倒れや歪曲収差は大きくなってしまい好ましく
ない。
【0093】さらに、シフト偏心敏感度は以下の条件を
満足することが望ましい。
満足することが望ましい。
【0094】|F2・SE |>1 〜 これは、偏心コマによる点像の広がりの低減に関するも
のである。今、(3) 式の偏心コマによる点像の広がり
については、同様に ΔY=-3/2・(像点基準偏心収差係数)・(NA)2・tanθ/
SE となるから NA=1/(2 F) F:口径比 の関係を用いて変形すると ΔY=-3/2・(像点基準偏心収差係数)・( 1/2 F)2/S
E・tan θ となるため、物点移動量(tanθ) 当たりのΔYを小さく
するには、式を満足すれば良い。条件式の上限を越
えて光学系の口径比が小さ過ぎたり、偏心群が単位量光
軸に対して垂直に移動した際の像の移動量つまり敏感度
が小さすぎたりすると、像点基準偏心収差係数をいくら
小さくしても偏心群の偏心量が大きくなるため、結局物
点移動時に発生する偏心コマ収差が大きくなってしまう
ため好ましくない。
のである。今、(3) 式の偏心コマによる点像の広がり
については、同様に ΔY=-3/2・(像点基準偏心収差係数)・(NA)2・tanθ/
SE となるから NA=1/(2 F) F:口径比 の関係を用いて変形すると ΔY=-3/2・(像点基準偏心収差係数)・( 1/2 F)2/S
E・tan θ となるため、物点移動量(tanθ) 当たりのΔYを小さく
するには、式を満足すれば良い。条件式の上限を越
えて光学系の口径比が小さ過ぎたり、偏心群が単位量光
軸に対して垂直に移動した際の像の移動量つまり敏感度
が小さすぎたりすると、像点基準偏心収差係数をいくら
小さくしても偏心群の偏心量が大きくなるため、結局物
点移動時に発生する偏心コマ収差が大きくなってしまう
ため好ましくない。
【0095】尚、ティルトの場合はシフト偏心敏感度S
E を傾き敏感度Sε(傾き1[rad]当たりの像移動量)に
置き換えれば同様である。
E を傾き敏感度Sε(傾き1[rad]当たりの像移動量)に
置き換えれば同様である。
【0096】さらに、像点基準偏心収差係数を極小にす
るために、Lm群及びLc群の分担値をそれぞれ極小に
する方が望ましい。
るために、Lm群及びLc群の分担値をそれぞれ極小に
する方が望ましい。
【0097】これは、偏心収差とともに全系での基準状
態の収差を補正する必要がある場合に、Lm群及びLc
群の各収差係数の値は有る程度自由度を残しておいた方
がよいからである。そこで本発明では、前記偏心群の各
収差係数の一次結合で表される値の絶対値が極小にな
り、かつ、偏心群より物体側のすべての群の各収差係数
の和の一次結合で表される値の絶対値が極小となる様に
構成している。これを式を用いて説明する。
態の収差を補正する必要がある場合に、Lm群及びLc
群の各収差係数の値は有る程度自由度を残しておいた方
がよいからである。そこで本発明では、前記偏心群の各
収差係数の一次結合で表される値の絶対値が極小にな
り、かつ、偏心群より物体側のすべての群の各収差係数
の和の一次結合で表される値の絶対値が極小となる様に
構成している。これを式を用いて説明する。
【0098】Lm群及びLc群の群内で像点基準偏心収
差係数の絶対値を極小にすると例えば前記(8) 式では Δαa ΣIm −ΔαΣIIm ≒0 αa'Ic −α' IIc ≒0 とすればよく、ΣIm とΣIIm 、Ic とIIc の比を変え
ることでIIE1を小さくでき、しかもΣIm 、ΣIIm 、I
c 、IIc 絶対値には自由度が残っているために、全系の
基準状態の収差のコントロールが行い易く成る。特に、
もともと収差補正がなされている群を分割してその一部
を偏心群とする場合など、物点移動の収差補正によって
Lm群とLc群の収差係数の和を一定に保ちたいときに
は有効である。
差係数の絶対値を極小にすると例えば前記(8) 式では Δαa ΣIm −ΔαΣIIm ≒0 αa'Ic −α' IIc ≒0 とすればよく、ΣIm とΣIIm 、Ic とIIc の比を変え
ることでIIE1を小さくでき、しかもΣIm 、ΣIIm 、I
c 、IIc 絶対値には自由度が残っているために、全系の
基準状態の収差のコントロールが行い易く成る。特に、
もともと収差補正がなされている群を分割してその一部
を偏心群とする場合など、物点移動の収差補正によって
Lm群とLc群の収差係数の和を一定に保ちたいときに
は有効である。
【0099】さらに、Lm群、Lc群の持つ球面収差係
数、コマ収差係数、非点収差係数は以下の条件式を満た
すのが望ましい。
数、コマ収差係数、非点収差係数は以下の条件式を満た
すのが望ましい。
【0100】
【数13】 条件式,は、物点移動時に発生する偏心コマ収差と
偏心非点収差の低減に関するものであり、像点基準偏心
収差係数のなかで偏心コマ収差の係数と偏心非点収差の
係数をLm群、Lc群の群内で同時に極小にするための
条件である。
偏心非点収差の低減に関するものであり、像点基準偏心
収差係数のなかで偏心コマ収差の係数と偏心非点収差の
係数をLm群、Lc群の群内で同時に極小にするための
条件である。
【0101】今、(8)式と(9)式のLm群、Lc群
での値を同時に極小にすることを考える。
での値を同時に極小にすることを考える。
【0102】 Δαa ΣIm −ΔαΣIIm ≒0 〜(13) Δαa ΣIIm −ΔαΣIIIm≒0 〜(14) (13)・(14) 式を変形すると
【0103】
【数14】 ( 13')・(14')から (ΣIIm)2 ≒ΣIm・ΣIIIm 〜(15) Lc群も同様に (IIc)2 ≒Ic・IIIc 〜(16) (15)・(16) 式がIIE1とIIIE1 を同時に極小にできる
条件であり、条件式,を満足すれば(15) 、(1
6) 式は成立する。条件式,の上限または下限値を
はずれると、偏心コマ収差の係数と偏心非点収差の係数
のLm群,Lc群の分担値が同時に極小にならず、像点
基準偏心収差係数を同時に小さくしつつ、基準状態での
全系の収差補正を行うことが困難となり好ましくない。
条件であり、条件式,を満足すれば(15) 、(1
6) 式は成立する。条件式,の上限または下限値を
はずれると、偏心コマ収差の係数と偏心非点収差の係数
のLm群,Lc群の分担値が同時に極小にならず、像点
基準偏心収差係数を同時に小さくしつつ、基準状態での
全系の収差補正を行うことが困難となり好ましくない。
【0104】さらに、Lm群、Lc群の持つコマ収差係
数、非点収差係数、歪曲収差係数は以下の条件式を満た
すのが望ましい。
数、非点収差係数、歪曲収差係数は以下の条件式を満た
すのが望ましい。
【0105】
【数14】 条件式,は、物点移動時に発生する偏心非点収差と
偏心歪曲収差に関するものであり、像点基準偏心収差係
数のなかで偏心非点収差の係数と偏心歪曲収差の係数を
Lm群、Lc群の群内で同時に極小にするための条件で
ある。
偏心歪曲収差に関するものであり、像点基準偏心収差係
数のなかで偏心非点収差の係数と偏心歪曲収差の係数を
Lm群、Lc群の群内で同時に極小にするための条件で
ある。
【0106】今、(10)式のLm群、Lc群での値を
同時に極小にすることを考える。
同時に極小にすることを考える。
【0107】 Δαa ΣIII m −ΔαΣVm ≒0 〜(17) (17) 式を変形すると
【0108】
【数15】 (14')・(17')式から ( ΣIII m)2 ΣIIm・ΣVm 〜(18) Lc群も同様に ( III c)2 ≒ IIc・Vc 〜(19) (18)・(19) 式がIII E1とVE1を同時に極小にできる
条件であり、条件式,を満足すれば(15) 、(1
6) 式は成立する。条件式,の上限または下限値を
はずれると、偏心非点収差の係数と偏心歪曲収差の係数
のLm群,Lc群の分担値が同時に極小にならず、像点
基準偏心収差係数を同時に小さくしつつ、基準状態での
全系の収差補正を行うことが困難となり好ましくない。
さらに、偏心群での近軸光線追跡値が以下の条件を満た
すことが望ましい。
条件であり、条件式,を満足すれば(15) 、(1
6) 式は成立する。条件式,の上限または下限値を
はずれると、偏心非点収差の係数と偏心歪曲収差の係数
のLm群,Lc群の分担値が同時に極小にならず、像点
基準偏心収差係数を同時に小さくしつつ、基準状態での
全系の収差補正を行うことが困難となり好ましくない。
さらに、偏心群での近軸光線追跡値が以下の条件を満た
すことが望ましい。
【0109】
【数16】 α :物体近軸光線の入射角 α' : 〃 射出角 αa :瞳近軸光線入射角 αa': 〃 射出角 条件式は、物点移動時に発生する偏心像面湾曲と偏心
歪曲収差に関するものであり、像点基準偏心収差係数の
なかで偏心像面湾曲の係数と偏心歪曲付加収差の係数を
同時に極小にするための条件である。
歪曲収差に関するものであり、像点基準偏心収差係数の
なかで偏心像面湾曲の係数と偏心歪曲付加収差の係数を
同時に極小にするための条件である。
【0110】(11)・(12) 式を同時に極小にすること
を考えると
を考えると
【0111】
【数17】 (20) 式がPE1とVE(2)1 を同時に0にできる条件で
あり、条件式を満足すれば(20) 式は成立する。条
件式の上限・下限値をはずれると偏心像面湾曲の係数
と偏心歪曲付加収差の係数を同時に0にしつつ、基準状
態での全系の収差補正を行うことが困難となり好ましく
ない。
あり、条件式を満足すれば(20) 式は成立する。条
件式の上限・下限値をはずれると偏心像面湾曲の係数
と偏心歪曲付加収差の係数を同時に0にしつつ、基準状
態での全系の収差補正を行うことが困難となり好ましく
ない。
【0112】ティルト偏心においては以上述べた〜
式は(α、α’)の代わりに(α・q、α’・q’)を
(αa、αa’)の代わりに(αa・p、αa’・
p’)を用い物点基準偏心収差係数をIIε1、 IIIε1、
Vε(1)1、Pε1、Vε(2)1、IIIε2、Vε(1)2、Pε
2、Vε(2)2、△ε3と置き換えれば全く同様に成り立
つ。
式は(α、α’)の代わりに(α・q、α’・q’)を
(αa、αa’)の代わりに(αa・p、αa’・
p’)を用い物点基準偏心収差係数をIIε1、 IIIε1、
Vε(1)1、Pε1、Vε(2)1、IIIε2、Vε(1)2、Pε
2、Vε(2)2、△ε3と置き換えれば全く同様に成り立
つ。
【0113】さらに、前記〜の条件式を同時に満足
すると尚良い。
すると尚良い。
【0114】これは、物点移動時の1次・2次の偏心収
差と3次のプリズム作用の低減に関してである。
差と3次のプリズム作用の低減に関してである。
【0115】今、1次の像点基準偏心収差係数の内IIE
1、III E1、VE(1)1 をLm群から計算される部分とL
c群から計算される部分にわけて行列を用いて表すと
(21),(22) 式になる。
1、III E1、VE(1)1 をLm群から計算される部分とL
c群から計算される部分にわけて行列を用いて表すと
(21),(22) 式になる。
【0116】
【数18】 さらに偏心量の2次の像点基準偏心収差係数のうちIII
E2とVE(1)2 を1次の像点基準偏心収差係数を使って書
くと、(23),(24) 式になる。
E2とVE(1)2 を1次の像点基準偏心収差係数を使って書
くと、(23),(24) 式になる。
【0117】
【数19】 (23)・(24) 式を見ると分る様に、条件式〜を同
時に満たしてLm群及びLc群でそれぞれ像点基準偏心
収差係数を小さくし、(21)・(22) 式を極小にしてお
くと、1次の像点基準偏心収差係数とともに、(23)・
(24) 式で表される2次の像点基準偏心収差係数III E
2とVE(1)2 も同じく極小になる。また、(25) 式で表
される3次のプリズム作用の第1項、第2項も同じく極
小になる。
時に満たしてLm群及びLc群でそれぞれ像点基準偏心
収差係数を小さくし、(21)・(22) 式を極小にしてお
くと、1次の像点基準偏心収差係数とともに、(23)・
(24) 式で表される2次の像点基準偏心収差係数III E
2とVE(1)2 も同じく極小になる。また、(25) 式で表
される3次のプリズム作用の第1項、第2項も同じく極
小になる。
【0118】つまり、偏心群より物体側のすべての群を
まとめたLm群と、偏心群Lc群それぞれで分担する像
点基準偏心収差係数が極小になるようにLm群及びLc
群の基準状態での収差係数を〜の条件に設定するこ
とが、1次及び2次の像点基準偏心収差係数と3次のプ
リズム作用を表す係数を低減するのに非常に有効である
と言うことができる。
まとめたLm群と、偏心群Lc群それぞれで分担する像
点基準偏心収差係数が極小になるようにLm群及びLc
群の基準状態での収差係数を〜の条件に設定するこ
とが、1次及び2次の像点基準偏心収差係数と3次のプ
リズム作用を表す係数を低減するのに非常に有効である
と言うことができる。
【0119】なお、ティルトの場合には、(2')式での
Pε1 、Vε(2)1、Pε2 、Vε(2)2、Δε3 についた
付加項をのぞけば同様である。
Pε1 、Vε(2)1、Pε2 、Vε(2)2、Δε3 についた
付加項をのぞけば同様である。
【0120】さらに、前記偏心群が単位量光軸に対して
垂直に移動した際の像の移動量あるいは、偏心群が単位
角度光軸上の一点を中心にして回動した際の像の移動量
を、物体の移動量に応じて変化させることが望ましい。
垂直に移動した際の像の移動量あるいは、偏心群が単位
角度光軸上の一点を中心にして回動した際の像の移動量
を、物体の移動量に応じて変化させることが望ましい。
【0121】これは、光学系の一部を偏心させて物点光
軸と垂直に移動する光学系において、ある決まった量の
物点移動を達成する偏心群の偏心量算出誤差の低減に関
する物である。
軸と垂直に移動する光学系において、ある決まった量の
物点移動を達成する偏心群の偏心量算出誤差の低減に関
する物である。
【0122】3次のプリズム作用ΔE3(Δε3)は、条件
式で示した、偏心群が単位量光軸に対してシフトした
際の像面での移動量(シフト偏心敏感度SE)を用いて目
的とする物点移動量θに対する偏心量を、 E=f・tanθ/SE 〜(26) という式で求めた際の誤差として現れる。つまり、θだ
け移動した物点の結像位置が
式で示した、偏心群が単位量光軸に対してシフトした
際の像面での移動量(シフト偏心敏感度SE)を用いて目
的とする物点移動量θに対する偏心量を、 E=f・tanθ/SE 〜(26) という式で求めた際の誤差として現れる。つまり、θだ
け移動した物点の結像位置が
【0123】
【外2】 だけ基準状態からずれることになるので、像点を基準に
すると物点移動量は arctan(tanθ+ΔYE3/f) となってしまう。これを防止するには、敏感度SE を物
点移動量θに応じて変化させれば良く、敏感度SE を、
すると物点移動量は arctan(tanθ+ΔYE3/f) となってしまう。これを防止するには、敏感度SE を物
点移動量θに応じて変化させれば良く、敏感度SE を、
【0124】
【数20】 と補正すればよい。みかけの敏感度を( 27) 式とすれ
ば、たとえば偏心光学系で手ぶれを打ち消す様に物点を
移動する場合の制御時に偏心量を正確に求めることがで
きるため、手ぶれの大きいときの補正誤差を低減するこ
とができる。
ば、たとえば偏心光学系で手ぶれを打ち消す様に物点を
移動する場合の制御時に偏心量を正確に求めることがで
きるため、手ぶれの大きいときの補正誤差を低減するこ
とができる。
【0125】尚、ティルトの場合はシフト偏心敏感度S
E を傾き敏感度Sε(傾き1[rad]当たりの像移動量)
に、ΔE3をΔε3に、Eをεに置き換えれば同様である。
E を傾き敏感度Sε(傾き1[rad]当たりの像移動量)
に、ΔE3をΔε3に、Eをεに置き換えれば同様である。
【0126】次に本発明をズームレンズに適応した場合
の数値実施例を示す。各実施例ともに望遠端で防振を行
った場合を考えている。また、像点基準偏心収差係数は
表2にまとめて示してある。また、表3では、物点移動
角1゜当たりに換算した像点基準偏心収差係数を示す。
の数値実施例を示す。各実施例ともに望遠端で防振を行
った場合を考えている。また、像点基準偏心収差係数は
表2にまとめて示してある。また、表3では、物点移動
角1゜当たりに換算した像点基準偏心収差係数を示す。
【0127】以下に示す数値実施例1、2に置いては、
前記条件式及び、〜を満足しているため、偏心コ
マ、偏心非点収差、偏心歪曲の各収差が同時に小さくな
っているとともに、偏心による像面の倒れや偏心による
歪曲カーブの倒れが効果的に小さくなるようなシフト偏
心敏感度または傾き偏心敏感度が設定されている。 [数値実施例1]図9に数値実施例1の近軸屈折力配置
を示す。図中、矢印は変倍の際の各群の移動軌跡を示し
ている。
前記条件式及び、〜を満足しているため、偏心コ
マ、偏心非点収差、偏心歪曲の各収差が同時に小さくな
っているとともに、偏心による像面の倒れや偏心による
歪曲カーブの倒れが効果的に小さくなるようなシフト偏
心敏感度または傾き偏心敏感度が設定されている。 [数値実施例1]図9に数値実施例1の近軸屈折力配置
を示す。図中、矢印は変倍の際の各群の移動軌跡を示し
ている。
【0128】本数値実施例1においては、光学系は物体
側から順に固定で正の屈折力の第1群L1、変倍のため
移動する負の屈折力の第2群L2、開口絞りSP、固定
の正の屈折力の第3群L3、正の屈折力の第4群L4か
らなり、変倍による像点移動の補正と近距離物体への合
焦のために前記第4群が移動する。
側から順に固定で正の屈折力の第1群L1、変倍のため
移動する負の屈折力の第2群L2、開口絞りSP、固定
の正の屈折力の第3群L3、正の屈折力の第4群L4か
らなり、変倍による像点移動の補正と近距離物体への合
焦のために前記第4群が移動する。
【0129】そして、負の屈折力の第2群を光軸と垂直
な方向に移動して物点を移動する偏心光学系を構成して
いる。 (屈折力配置) f1= 4.835 f2=-0.934 f3= 3.491 f4= 4.037 f e1 e2 e3 1.0 0.972 4.028 2.131 10.0 3.614 1.386 2.179 f:全系焦点距離 ei :i群とi+1群間隔 画角 ω=26.05 ゜〜2.80゜ シフト偏心敏感度 SE =-2.70 (望遠端) (各群収差係数/物体距離:第1群から652mm ) f 群 I II III P V 1 0.002 -0.009 0.252 0.131 -2.100 1.0 2 -0.169 0.061 -0.232 -0.635 2.489 3 -0.148 0.880 0.315 0.185 0.035 4 3.604 -0.305 -0.218 0.187 0.028 合計 3.289 0.626 0.118 -0.132 0.451 1 14.601 -4.550 1.619 0.131 -0.647 10.0 2 -16.598 4.464 -1.578 -0.635 0.550 ←(偏心群) 3 0.200 0.970 0.320 0.185 0.034 4 3.741 -0.399 -0.212 0.187 0.032 合計 1.944 0.485 0.150 -0.132 -0.030 (望遠端での収差係数部分系値) ΣIm = 14.601 Ic =-16.598 ΣIIm =-4.550 IIc = 4.464 ΣIIIm= 1.619 IIIc = -1.578 ΣPm = 0.131 Pc = -0.635 ΣV =-0.647 Vc = 0.550 (望遠端での偏心群光線追跡値) α = 1.975 α' =-0.683 αa =-0.659 αa'=-0.314 [数値実施例2]図10に数値実施例2の近軸屈折力配
置を示す。本数値実施例2においては、光学系は物体側
から順に固定で負の屈折力の第1群L1、固定で正の屈
折力の第2群L2、変倍のため移動する負の屈折力の第
3群L3、開口絞りSP、固定の正の屈折力の第4群L
4、正の屈折力の第5群L5からなり、変倍による像点
移動の補正と近距離物体への合焦のために前記第5群が
移動する。
な方向に移動して物点を移動する偏心光学系を構成して
いる。 (屈折力配置) f1= 4.835 f2=-0.934 f3= 3.491 f4= 4.037 f e1 e2 e3 1.0 0.972 4.028 2.131 10.0 3.614 1.386 2.179 f:全系焦点距離 ei :i群とi+1群間隔 画角 ω=26.05 ゜〜2.80゜ シフト偏心敏感度 SE =-2.70 (望遠端) (各群収差係数/物体距離:第1群から652mm ) f 群 I II III P V 1 0.002 -0.009 0.252 0.131 -2.100 1.0 2 -0.169 0.061 -0.232 -0.635 2.489 3 -0.148 0.880 0.315 0.185 0.035 4 3.604 -0.305 -0.218 0.187 0.028 合計 3.289 0.626 0.118 -0.132 0.451 1 14.601 -4.550 1.619 0.131 -0.647 10.0 2 -16.598 4.464 -1.578 -0.635 0.550 ←(偏心群) 3 0.200 0.970 0.320 0.185 0.034 4 3.741 -0.399 -0.212 0.187 0.032 合計 1.944 0.485 0.150 -0.132 -0.030 (望遠端での収差係数部分系値) ΣIm = 14.601 Ic =-16.598 ΣIIm =-4.550 IIc = 4.464 ΣIIIm= 1.619 IIIc = -1.578 ΣPm = 0.131 Pc = -0.635 ΣV =-0.647 Vc = 0.550 (望遠端での偏心群光線追跡値) α = 1.975 α' =-0.683 αa =-0.659 αa'=-0.314 [数値実施例2]図10に数値実施例2の近軸屈折力配
置を示す。本数値実施例2においては、光学系は物体側
から順に固定で負の屈折力の第1群L1、固定で正の屈
折力の第2群L2、変倍のため移動する負の屈折力の第
3群L3、開口絞りSP、固定の正の屈折力の第4群L
4、正の屈折力の第5群L5からなり、変倍による像点
移動の補正と近距離物体への合焦のために前記第5群が
移動する。
【0130】そして、正の屈折力の第2群を光軸と垂直
な方向に移動して物点を移動する偏心光学系を構成して
いる。 (屈折力配置) f1=-34.409 f2= 4.419 f3= -0.976 f4= 3.452 f5= 4.274 f:全系焦点距離 ei :i群とi+1群間隔 画角 ω=25.82 ゜〜2.75゜ シフト偏心敏感度 SE =2.32(望遠端) (各群収差係数/物体距離:第1群から645) f 群 I II III P V 1 -0.0005 -0.002 -0.008 -0.018 0.227 2 0.002 -0.008 0.253 0.142 -2.223 1.0 3 -0.172 0.064 -0.215 -0.600 2.419 4 -2.316 0.935 0.320 0.187 0.033 5 3.766 -0.274 -0.200 0.179 0.030 合計 1.279 0.716 0.150 -0.110 0.486 1 -4.329 0.869 -0.170 -0.018 0.039 2 20.320 -5.884 1.931 0.142 -0.725 ←(偏心群) 10.1 3 -16.080 4.313 -1.546 -0.600 0.541 4 -1.963 1.029 0.325 0.187 0.033 5 3.940 -0.370 -0.194 0.179 0.034 合計 1.887 -0.042 0.345 -0.110 -0.078 (望遠端での収差係数部分系値) ΣIm =-4.329 Ic =20.320 ΣIIm = 0.869 IIc =-5.884 ΣIIIm=-0.170 IIIc= 1.931 ΣPm =-0.018 Pc = 0.142 ΣVm = 0.039 Vc =-0.725 (望遠端での偏心群光線追跡値) α =-0.297 α' = 1.931 αa =-0.018 αa'=-0.647 以下の数値実施例3〜5においてはri は物体側より順
に第i番目の曲率半径、di は物体側より順に第i番目
のレンズ厚及び空気間隔、ni とνi は各々物体側より
順に第i番目のレンズのガラスの屈折率とアッベ数であ
る。r21、r22はフェースプレート等のガラス材
(平行平面板)である。
な方向に移動して物点を移動する偏心光学系を構成して
いる。 (屈折力配置) f1=-34.409 f2= 4.419 f3= -0.976 f4= 3.452 f5= 4.274 f:全系焦点距離 ei :i群とi+1群間隔 画角 ω=25.82 ゜〜2.75゜ シフト偏心敏感度 SE =2.32(望遠端) (各群収差係数/物体距離:第1群から645) f 群 I II III P V 1 -0.0005 -0.002 -0.008 -0.018 0.227 2 0.002 -0.008 0.253 0.142 -2.223 1.0 3 -0.172 0.064 -0.215 -0.600 2.419 4 -2.316 0.935 0.320 0.187 0.033 5 3.766 -0.274 -0.200 0.179 0.030 合計 1.279 0.716 0.150 -0.110 0.486 1 -4.329 0.869 -0.170 -0.018 0.039 2 20.320 -5.884 1.931 0.142 -0.725 ←(偏心群) 10.1 3 -16.080 4.313 -1.546 -0.600 0.541 4 -1.963 1.029 0.325 0.187 0.033 5 3.940 -0.370 -0.194 0.179 0.034 合計 1.887 -0.042 0.345 -0.110 -0.078 (望遠端での収差係数部分系値) ΣIm =-4.329 Ic =20.320 ΣIIm = 0.869 IIc =-5.884 ΣIIIm=-0.170 IIIc= 1.931 ΣPm =-0.018 Pc = 0.142 ΣVm = 0.039 Vc =-0.725 (望遠端での偏心群光線追跡値) α =-0.297 α' = 1.931 αa =-0.018 αa'=-0.647 以下の数値実施例3〜5においてはri は物体側より順
に第i番目の曲率半径、di は物体側より順に第i番目
のレンズ厚及び空気間隔、ni とνi は各々物体側より
順に第i番目のレンズのガラスの屈折率とアッベ数であ
る。r21、r22はフェースプレート等のガラス材
(平行平面板)である。
【0131】又、非球面形状は光軸方向にX軸、光軸と
垂直にh軸をとって光の進行方向を正とし、R0 を近軸
曲率半径、k、B、C、D、Eをおのおの非球面係数と
したとき
垂直にh軸をとって光の進行方向を正とし、R0 を近軸
曲率半径、k、B、C、D、Eをおのおの非球面係数と
したとき
【0132】
【数21】 なる式で表している。
【0133】尚、数値実施例3〜5においては条件式
〜をすべて満足しているので、物点移動時の偏心コ
マ、偏心非点収差、偏心歪曲、偏心像面湾曲の各収差が
同時に小さくなっているとともに、偏心コマ収差、偏心
による像面の倒れ、偏心による歪曲カーブの倒れが効果
的に小さくなるようなシフト偏心敏感度または傾き偏心
敏感度が設定されている。 [数値実施例3]図11,図12に数値実施例3の近軸
屈折力配置とレンズ断面図を示す。
〜をすべて満足しているので、物点移動時の偏心コ
マ、偏心非点収差、偏心歪曲、偏心像面湾曲の各収差が
同時に小さくなっているとともに、偏心コマ収差、偏心
による像面の倒れ、偏心による歪曲カーブの倒れが効果
的に小さくなるようなシフト偏心敏感度または傾き偏心
敏感度が設定されている。 [数値実施例3]図11,図12に数値実施例3の近軸
屈折力配置とレンズ断面図を示す。
【0134】 f= 1.00〜10.09 fno=1:1.8〜2.6 2ω= 55.6°〜6.0 ° r 1= 10.256 d 1= 0.645 n 1=1.60311 ν 1= 60.7 r 2=-222.775 d 2= 0.172 r 3= 9.646 d 3= 0.215 n 2=1.84666 ν 2= 23.8 r 4= 4.220 d 4= 0.795 n 3=1.60311 ν 3= 60.7 r 5= 25.894 d 5= 0.032 r 6= 3.178 d 6= 0.559 n 4=1.72000 ν 4= 50.3 r 7= 6.451 d 7= 可変 r 8= 4.342 d 8= 0.107 n 5=1.77250 ν 5= 49.6 r 9= 1.040 d 9= 0.451 r10= -1.796 d10= 0.107 n 6=1.69680 ν 6= 55.5 r11= 1.796 d11= 0.215 r12= 2.362 d12= 0.279 n 7=1.84666 ν 7= 23.8 r13= 22.529 d13= 可変 r14=(絞り) d14= 0.236 r15= 非球面 d15= 0.591 n 8=1.58313 ν 8= 59.4 r16= -5.931 d16= 可変 r17= 2.890 d17= 0.107 n 9=1.84666 ν 9= 23.8 r18= 1.327 d18= 0.017 r19= 1.370 d19= 0.731 n10=1.58313 ν10= 59.4 r20= 非球面 d20= 0.645 r21= ∞ d21= 0.860 n11=1.51633 ν11= 64.2 r22= ∞ 第15面非球面 r0= 3.08 k= 3.590 B=-3.306×10-2 C=-2.424×10-3 D=-5.328×10-3 E= 1.271×10-3 第20面非球面 r0=-3.01 k=-5.28 B=-2.831×10-2 C= 4.890×10-2 D=-1.139×10-1 E= 8.309×10-2
【0135】
【表1】 本数値実施例3においては、光学系は物体側から順に固
定で正の屈折力の第1群L1、固定で正の屈折力の第2
群L2、変倍のため移動する負の屈折力の第3群L3、
開口絞りSP、固定の正の屈折力の第4群L4、正の屈
折力の第5群L5からなり、変倍による像点移動の補正
と近距離物体への合焦のために前記第5群が移動する。
尚IPは像面である。
定で正の屈折力の第1群L1、固定で正の屈折力の第2
群L2、変倍のため移動する負の屈折力の第3群L3、
開口絞りSP、固定の正の屈折力の第4群L4、正の屈
折力の第5群L5からなり、変倍による像点移動の補正
と近距離物体への合焦のために前記第5群が移動する。
尚IPは像面である。
【0136】そして、正の屈折力の第2群を光軸と垂直
な方向に移動して物点を移動する偏心光学系を構成して
いる。
な方向に移動して物点を移動する偏心光学系を構成して
いる。
【0137】本実施例は、図10の数値実施例2におい
て第1群を正にすることによって偏心敏感度を低下させ
て最適な値とし、機械的制御において摩擦による制御残
り等を少なくしたものである。 (諸データ) 画角 ω=27.78 ゜〜2.99゜ 口径比 fno=1.8 〜2.6 シフト偏心敏感度 SE =1.24(望遠端) (望遠端での収差係数部分系値/物体距離:R1〜645) ΣIm = 3.282 Ic = 6.020 ΣIIm = -0.817 IIc = -1.729 ΣIIIm = 0.264 III c = 0.627 ΣPm = 0.038 Pc = 0.080 ΣVm = -0.105 Vc = -0.254 (望遠端での偏心群光線追跡値) α = 0.575 α' = 1.753 αa =-0.247 αa'=-0.531 図13(a)・(b) に基準状態でのそれぞれ広角端・望遠端
での収差図を、図14に、物点移動角1゜の時の望遠端
収差図を示す。 [数値実施例4]図15に数値実施例4のレンズ断面図
を示す。
て第1群を正にすることによって偏心敏感度を低下させ
て最適な値とし、機械的制御において摩擦による制御残
り等を少なくしたものである。 (諸データ) 画角 ω=27.78 ゜〜2.99゜ 口径比 fno=1.8 〜2.6 シフト偏心敏感度 SE =1.24(望遠端) (望遠端での収差係数部分系値/物体距離:R1〜645) ΣIm = 3.282 Ic = 6.020 ΣIIm = -0.817 IIc = -1.729 ΣIIIm = 0.264 III c = 0.627 ΣPm = 0.038 Pc = 0.080 ΣVm = -0.105 Vc = -0.254 (望遠端での偏心群光線追跡値) α = 0.575 α' = 1.753 αa =-0.247 αa'=-0.531 図13(a)・(b) に基準状態でのそれぞれ広角端・望遠端
での収差図を、図14に、物点移動角1゜の時の望遠端
収差図を示す。 [数値実施例4]図15に数値実施例4のレンズ断面図
を示す。
【0138】 f= 1.00〜10.00 fno=1:1.8〜2.3 2ω= 55.6°〜6.0 ° r 1= 非球面 d 1= 0.645 n 1=1.60311 ν 1= 60.7 r 2= 8.001 d 2= 0.262 r 3= 6.457 d 3= 0.215 n 2=1.84666 ν 2= 23.8 r 4= 3.519 d 4= 0.795 n 3=1.60311 ν 3= 60.7 r 5= 非球面 d 5= 0.032 r 6= 5.145 d 6= 0.559 n 4=1.72000 ν 4= 50.3 r 7= 11.248 d 7= 可変 r 8= 8.569 d 8= 0.107 n 5=1.77250 ν 5= 49.6 r 9= 1.072 d 9= 0.451 r10= -2.485 d10= 0.107 n 6=1.69680 ν 6= 55.5 r11= 1.796 d11= 0.215 r12= 2.111 d12= 0.279 n 7=1.84666 ν 7= 23.8 r13= 8.101 d13= 可変 r14=(絞り) d14= 0.236 r15= 非球面 d15= 0.591 n 8=1.58313 ν 8= 59.4 r16= -9.308 d16= 可変 r17= 2.624 d17= 0.107 n 9=1.84666 ν 9= 23.8 r18= 1.334 d18= 0.018 r19= 1.385 d19= 0.731 n10=1.58313 ν10= 59.4 r20= -2.874 d20= 0.645 r21= ∞ d21= 0.860 n11=1.51633 ν11= 64.2 r22= ∞ 第1面非球面 r0= 4.60 k= 0 B=-6.613×10-2 C=-6.140×10-5 D= 3.756×10-6 E=-3.122×10-7 第5面非球面 r0=52.94 k= 0 B=-4.273×10-4 C=-5.308×10-5 D= 5.722×10-6 E= 1.311×10-7 第15面非球面 r0= 3.15 k= 3.175 B=-3.245×10-2 C= 1.444×10-2 D=-3.052×10-2 E= 1.450×10-2
【0139】
【表2】 第2群 回転中心R3より像側に4.52 本数値実施例4においては、光学系は物体側から順に固
定で正の屈折力の第1群L1、固定で正の屈折力の第2
群L2、変倍のため移動する負の屈折力の第3群L3、
開口絞りSP、固定の正の屈折力の第4群L4、正の屈
折力の第5群L5からなり、変倍による像点移動の補正
と近距離物体への合焦のために前記第5群が移動する。
定で正の屈折力の第1群L1、固定で正の屈折力の第2
群L2、変倍のため移動する負の屈折力の第3群L3、
開口絞りSP、固定の正の屈折力の第4群L4、正の屈
折力の第5群L5からなり、変倍による像点移動の補正
と近距離物体への合焦のために前記第5群が移動する。
【0140】そして、正の屈折力の第2群を光軸と垂直
な方向に移動して物点を移動する偏心光学系を構成して
いる。
な方向に移動して物点を移動する偏心光学系を構成して
いる。
【0141】本実施例は、数値実施例3のシフト偏心敏
感度を低下させたものにつき、第1群・第2群に非球面
を導入して像点基準偏心収差係数を小さくし、物点移動
時の収差を低減したものである。 (諸データ) 画角 ω=27.78 ゜〜3.02゜ 口径比 fno=1.8 〜2.3 シフト偏心敏感度 SE =1.19(望遠端) (望遠端での収差係数部分系値/物体距離:R1〜645) ΣIm = -5.632 Ic = 14.113 ΣIIm = 3.185 IIc = -6.873 ΣIIIm =-1.538 III c = 3.260 ΣPm = 0.035 Pc = 0.085 ΣVm = 0.670 Vc = -1.539 (望遠端での偏心群光線追跡値) α = 0.551 α' = 1.681 αa =-0.315 αa'=-0.729 図16(a)・(b) に基準状態でのそれぞれ広角端・望遠端
での収差図、図17に、物点移動角1゜の時の望遠端収
差図を示す。 [数値実施例5]図19,図20に数値実施例5の近軸
屈折力配置とレンズ断面図を示す。
感度を低下させたものにつき、第1群・第2群に非球面
を導入して像点基準偏心収差係数を小さくし、物点移動
時の収差を低減したものである。 (諸データ) 画角 ω=27.78 ゜〜3.02゜ 口径比 fno=1.8 〜2.3 シフト偏心敏感度 SE =1.19(望遠端) (望遠端での収差係数部分系値/物体距離:R1〜645) ΣIm = -5.632 Ic = 14.113 ΣIIm = 3.185 IIc = -6.873 ΣIIIm =-1.538 III c = 3.260 ΣPm = 0.035 Pc = 0.085 ΣVm = 0.670 Vc = -1.539 (望遠端での偏心群光線追跡値) α = 0.551 α' = 1.681 αa =-0.315 αa'=-0.729 図16(a)・(b) に基準状態でのそれぞれ広角端・望遠端
での収差図、図17に、物点移動角1゜の時の望遠端収
差図を示す。 [数値実施例5]図19,図20に数値実施例5の近軸
屈折力配置とレンズ断面図を示す。
【0142】 f= 1.00〜10.09 fno=1:1.8〜2.4 2ω= 55.6°〜6.0 ° r 1= 14.954 d 1= 0.430 n 1=1.60311 ν 1= 60.7 r 2= 非球面 d 2= 0.200 r 3= 6.053 d 3= 0.215 n 2=1.84666 ν 2= 23.8 r 4= 3.327 d 4= 0.774 n 3=1.60311 ν 3= 60.7 r 5= 23.653 d 5= 0.032 r 6= 3.209 d 6= 0.473 n 4=1.72000 ν 4= 50.3 r 7= 6.749 d 7= 可変 r 8= 5.115 d 8= 0.107 n 5=1.77250 ν 5= 49.6 r 9= 1.052 d 9= 0.451 r10= -1.837 d10= 0.107 n 6=1.69680 ν 6= 55.5 r11= 1.837 d11= 0.215 r12= 2.397 d12= 0.279 n 7=1.84666 ν 7= 23.8 r13= 26.730 d13= 可変 r14=(絞り) d14= 0.236 r15= 非球面 d15= 0.591 n 8=1.58313 ν 8= 59.4 r16= -6.237 d16= 可変 r17= 2.857 d17= 0.107 n 9=1.84666 ν 9= 23.8 r18= 1.327 d18= 0.004 r19= 1.344 d19= 0.731 n10=1.58313 ν10= 59.4 r20= 非球面 d20= 0.645 r21= ∞ d21= 0.860 n11=1.51633 ν11= 64.2 r22= ∞ 第2面非球面 r0=52.94 k= 0 B=-2.610×10-4 C=-2.524×10-6 D=-1.619×10-7 第15面非球面 r0=3.070 k= 3.576 B=-3.227×10-2 C=-5.007×10-4 D=-8.931×10-3 E= 3.084×10-3 第20面非球面 r0=-3.300 k=-3.300 B=-1.542×10-2 C= 5.099×10-2 D=-1.217×10-1 E= 8.777×10-2
【0143】
【表3】 本数値実施例5においては、光学系は物体側から順に固
定で正の屈折力の第1群L1、固定で正の屈折力の第2
群L2、変倍のため移動する負の屈折力の第3群L3、
開口絞りSP、固定の正の屈折力の第4群L4、正の屈
折力の第5群L5からなり、変倍による像点移動の補正
と近距離物体への合焦のために前記第5群が移動する。
定で正の屈折力の第1群L1、固定で正の屈折力の第2
群L2、変倍のため移動する負の屈折力の第3群L3、
開口絞りSP、固定の正の屈折力の第4群L4、正の屈
折力の第5群L5からなり、変倍による像点移動の補正
と近距離物体への合焦のために前記第5群が移動する。
【0144】そして、正の屈折力の第2群を光軸上の一
点を中心にして回動することにより物点を移動する偏心
光学系を構成している。
点を中心にして回動することにより物点を移動する偏心
光学系を構成している。
【0145】光軸上の回転中心を変化させた時の像点基
準偏心収差係数( IIE1、3IIIE1+PE1、 IIIE1+P
E1)の変化を図18に示す。偏心コマ、M像面、S像
面の倒れを表す3つの収差係数のバランスから第2群の
頂点から4.52像側の位置を回転中心とした。 (諸データ) 画角 ω=27.78 ゜〜2.99゜ 口径比 fno=1.8 〜2.4 ティルト偏心敏感度 Sε =5.63(望遠端) (望遠端での収差係数部分系値/物体距離:R1〜645) ΣIm = 11.115 Ic = 1.07 ΣIIm = -3.537 IIc = -0.606 ΣIIIm= 1.154 III c = 0.456 ΣPm = 0.018 Pc = 0.104 ΣVm = -0.392 Vc = -0.320 (望遠端での偏心群光線追跡値と回転中心位置) α = 0.265 α' = 1.804 αa =-0.191 αa'=-0.688 p = 11.561 p' = 0.666 q = 31.258 q' = 1.472 図21(a)・(b) に基準状態でのそれぞれ広角端・望遠端
での収差図、図22に、物点移動角1゜の時の望遠端収
差図を示す。
準偏心収差係数( IIE1、3IIIE1+PE1、 IIIE1+P
E1)の変化を図18に示す。偏心コマ、M像面、S像
面の倒れを表す3つの収差係数のバランスから第2群の
頂点から4.52像側の位置を回転中心とした。 (諸データ) 画角 ω=27.78 ゜〜2.99゜ 口径比 fno=1.8 〜2.4 ティルト偏心敏感度 Sε =5.63(望遠端) (望遠端での収差係数部分系値/物体距離:R1〜645) ΣIm = 11.115 Ic = 1.07 ΣIIm = -3.537 IIc = -0.606 ΣIIIm= 1.154 III c = 0.456 ΣPm = 0.018 Pc = 0.104 ΣVm = -0.392 Vc = -0.320 (望遠端での偏心群光線追跡値と回転中心位置) α = 0.265 α' = 1.804 αa =-0.191 αa'=-0.688 p = 11.561 p' = 0.666 q = 31.258 q' = 1.472 図21(a)・(b) に基準状態でのそれぞれ広角端・望遠端
での収差図、図22に、物点移動角1゜の時の望遠端収
差図を示す。
【0146】表1に、各実施例と条件式との対応を、ま
た、表2には各実施例の像点基準偏心収差係数の一覧
を、表3には各実施例の物点移動角θ=1゜当たりの像
点基準偏心収差係数の一覧を示す。
た、表2には各実施例の像点基準偏心収差係数の一覧
を、表3には各実施例の物点移動角θ=1゜当たりの像
点基準偏心収差係数の一覧を示す。
【0147】
【表4】
【0148】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、光
学系の一部を偏心することにより光線を偏向し、固定し
た像点に対する物点を移動する物点移動光学系におい
て、偏心群の収差係数と偏心群より物体側のすべての群
の収差係数の和との一次結合で表される値の絶対値が極
小になるように、該偏心群と偏心群より物体側のすべて
の群の収差係数を設定しすることで、物点移動時に発生
する諸収差や物点移動量に対する必要偏心量の誤差を効
果的に低下させ、良好なる光学性能を維持することがで
きる偏心光学系及びその製造方法を達成することができ
る。
学系の一部を偏心することにより光線を偏向し、固定し
た像点に対する物点を移動する物点移動光学系におい
て、偏心群の収差係数と偏心群より物体側のすべての群
の収差係数の和との一次結合で表される値の絶対値が極
小になるように、該偏心群と偏心群より物体側のすべて
の群の収差係数を設定しすることで、物点移動時に発生
する諸収差や物点移動量に対する必要偏心量の誤差を効
果的に低下させ、良好なる光学性能を維持することがで
きる偏心光学系及びその製造方法を達成することができ
る。
【図1】 本発明の偏心光学系における画像ブレの補正
の原理説明図
の原理説明図
【図2】 シフト偏心の座標系を表す図
【図3】 ティルト偏心の座標系を表す図
【図4】 回転中心パラメータと近軸追跡値の関係を表
す図
す図
【図5】 偏心による像面の倒れ等を表す図
【図6】 偏心による歪曲収差の変化を表す図
【図7】 偏心歪曲の例を表す図
【図8】 3次のプリズム項を表す図
【図9】 本発明の数値実施例1の近軸屈折力配置の説
明図
明図
【図10】本発明の数値実施例2の近軸屈折力配置の説
明図
明図
【図11】本発明の数値実施例3の近軸屈折力配置の説
明図
明図
【図12】本発明の数値実施例3のレンズ断面図
【図13】本発明の数値実施例3の基準状態の諸収差図
【図14】本発明の数値実施例3の防振状態の像面湾曲
の説明図
の説明図
【図15】本発明の数値実施例4のレンズ断面図
【図16】本発明の数値実施例4の基準状態の諸収差図
【図17】本発明の数値実施例4の防振状態の像面湾曲
の説明図
の説明図
【図18】回転中心により物点移動時収差の変化を表す
説明図
説明図
【図19】本発明の数値実施例5の近軸屈折力配置の説
明図
明図
【図20】本発明の数値実施例5のレンズ断面図
【図21】本発明の数値実施例5の基準状態の諸収差図
【図22】本発明の数値実施例5の防振状態の像面湾曲
の説明図
の説明図
Lm 偏心群より物体側の群をまとめた群 Lc 偏心群 Ln 偏心群より像面側の群をまとめた群 L1 第1群 L2 第2群 L3 第3群 L4 第4群 L5 第5群 SP 開口絞り IP 像面 O 物体 I 像点
Claims (38)
- 【請求項1】 少なくとも1つの群が偏心可能である偏
心群を有する偏心光学系において、該偏心群の収差係数
と該偏心群より物体側のすべての群の収差係数の和との
一次結合で表される値の絶対値が極小となるように各群
を設定していることを特徴とする偏心光学系。 - 【請求項2】 前記偏心群は、光軸上の一点を中心にし
て回動可能であり、前記一次結合の係数には、該偏心群
を回動する際の光軸上での回転中心位置の情報が含ま
れ、該回転中心位置が前記収差係数の1次結合の和の絶
対値が極小となるように設定されていることを特徴とす
る請求項1の偏心光学系。 - 【請求項3】 前記収差係数は球面収差・コマ収差・非
点収差・ペッツバール和・歪曲収差をそれぞれ表すもの
であることを特徴とする請求項1又は2の偏心光学系。 - 【請求項4】 前記一次結合の係数には、前記偏心群に
入射する近軸光線の換算入射角と該偏心群から射出する
近軸光線の換算射出角が含まれることを特徴とする請求
項1,2又は3の偏心光学系。 - 【請求項5】 前記偏心群の球面収差係数、コマ収差係
数、該偏心群より物体側のすべての群の球面収差係数の
和、コマ収差係数の和の一次結合で表される値の絶対値
が極小となるように各群を設定していることを特徴とす
る請求項3の偏心光学系。 - 【請求項6】 前記偏心群のコマ収差係数、非点収差係
数、該偏心群より物体側のすべての群のコマ収差係数の
和、非点収差係数の和の一次結合で表される値の絶対値
が極小となるように各群を設定していることを特徴とす
る請求項3の偏心光学系。 - 【請求項7】 前記偏心群の非点収差係数、歪曲収差係
数、該偏心群より物体側のすべての群の非点収差係数の
和、歪曲収差係数の和の一次結合で表される値の絶対値
が極小となるように各群を設定していることを特徴とす
る請求項3の偏心光学系。 - 【請求項8】 前記偏心群のペッツバール和と該偏心群
より物体側のすべての群のペッツバール和の和との一次
結合で表される値の絶対値が極小となるように各群を設
定していることを特徴とする請求項3の偏心光学系。 - 【請求項9】 前記偏心光学系の半画角をω、前記偏心
群が単位量光軸に対して垂直に移動した際の像の移動量
あるいは、該偏心群が単位角度光軸上の一点を中心にし
て回動した際の像の移動量をSとした時 |tanω/S| <1 を満足することを特徴とする請求項1又は2の偏心光学
系。 - 【請求項10】 前記偏心光学系の口径比をF、前記偏
心群が単位量光軸に対して垂直に移動した際の像の移動
量あるいは、該偏心群が単位角度光軸上の一点を中心に
して回動した際の像の移動量をSとした時 |F2 ・ S| >1 を満足することを特徴とする請求項1又は2の偏心光学
系。 - 【請求項11】 前記偏心群の各収差係数の一次結合で
表される値の絶対値が極小となるようにし、かつ、該偏
心群より物体側のすべての群の各収差係数の和の一次結
合で表される値の絶対値が極小となるように各群を設定
していることを特徴とする請求項1又は2の偏心光学
系。 - 【請求項12】 前記偏心群の球面収差係数とコマ収差
係数との一次結合で表される値の絶対値が極小となるよ
うにし、かつ、該偏心群より物体側のすべての群の球面
収差係数の和とコマ収差係数の和との一次結合で表され
る値の絶対値が極小となるように各群を設定しているこ
とを特徴とする請求項3の偏心光学系。 - 【請求項13】 前記偏心群のコマ収差係数と非点収差
係数との一次結合で表される値の絶対値が極小となるよ
うにし、かつ、該偏心群より物体側のすべての群のコマ
収差係数の和と非点収差係数の和との一次結合で表され
る値の絶対値が極小となるように各群を設定しているこ
とを特徴とする請求項3の偏心光学系。 - 【請求項14】 前記偏心群の非点収差係数と歪曲収差
係数との一次結合で表される値の絶対値が極小となるよ
うにし、かつ、該偏心群より物体側のすべての群の非点
収差係数の和と歪曲収差係数の和との一次結合で表され
る値の絶対値が極小となるように各群を設定しているこ
とを特徴とする請求項3の偏心光学系。 - 【請求項15】 前記偏心群より物体側のすべての群の
球面収差係数、コマ収差係数、非点収差係数の和をそれ
ぞれΣIm 、ΣIIm 、ΣIIImとし、該偏心群の球面収差
係数、コマ収差係数、非点収差係数をIc ・IIc ・ III
c としたとき 0.7 <(ΣIIm)2 /(ΣIm・ΣIIIm) <1.3 0.7 <IIc 2 /(Ic・ IIIc)<1.3 を満足することを特徴とする請求項3の偏心光学系。 - 【請求項16】 前記偏心群より物体側のすべての群の
コマ収差係数、非点収差係数の和をそれぞれΣIIm 、Σ
IIIm、ΣVm とし、該偏心群のコマ収差係数、非点収差
係数をIIc ・ IIIc ・Vc としたとき、 0.7 <(ΣIIIm)2/(ΣIIm・ΣVm)<1.3 0.7 < IIIc2/(IIc・ Vc)<1.3 を満足することを特徴とする請求項3の偏心光学系。 - 【請求項17】 前記偏心群の物体近軸光線の入射角を
α、射出角をα' 、瞳近軸光線入射角をαa 、射出角を
αa'、とした時 【数1】 を満足することを特徴とするを請求項3の偏心光学系。 - 【請求項18】 前記偏心群が単位量光軸に対して垂直
に移動した際の像の移動量あるいは、該偏心群が単位角
度光軸上の一点を中心にして回動した際の像の移動量
を、物体の移動量に応じて変化させることを特徴とする
請求項1又は2の偏心光学系。 - 【請求項19】 前記偏心群の物体近軸光線の入射角を
α、射出角をα' 、瞳近軸光線入射角をαa 、射出角を
αa'、前記偏心群が回動する際の光軸上の回転中心から
測った偏心群の入射瞳面までの距離をp 、偏心群の出射
瞳面までの距離をp'、偏心群の物体面までの距離をq 、
偏心群の像面までの距離をq'とした時 【数2】 を満足することを特徴とする請求項3の偏心光学系。 - 【請求項20】 偏心可能である偏心群の収差係数と該
偏心群より物体側のすべての群の収差係数の和との一次
結合で表される値の絶対値が極小となるように各群を設
定して偏心光学系を製造したことを特徴とする偏心光学
系の製造方法。 - 【請求項21】 前記偏心群は、光軸上の一点を中心に
して回動可能であり、前記一次結合の係数には、該偏心
群を回動する際の光軸上での回転中心位置の情報が含ま
れ、該回転中心位置が前記収差係数の1次結合の和の絶
対値が極小となるように設定されているようにして偏心
光学系を製造したことを特徴とする請求項20の偏心光
学系の製造方法。 - 【請求項22】 前記収差係数は球面収差・コマ収差・
非点収差・ペッツバール和・歪曲収差をそれぞれ表すも
のであることを特徴とする請求項20又は21の偏心光
学系の製造方法。 - 【請求項23】 前記一次結合の係数には、前記偏心群
に入射する近軸光線の換算入射角と該偏心群から射出す
る近軸光線の換算射出角が含まれることを特徴とする請
求項20,21又は22の偏心光学系の製造方法。 - 【請求項24】 前記偏心群の球面収差係数、コマ収差
係数、該偏心群より物体側のすべての群の球面収差係数
の和、コマ収差係数の和の一次結合で表される値の絶対
値が極小となるように各群を設定して偏心光学系を製造
したことを特徴とする請求項22の偏心光学系の製造方
法。 - 【請求項25】 前記偏心群のコマ収差係数、非点収差
係数、該偏心群より物体側のすべての群のコマ収差係数
の和、非点収差係数の和の一次結合で表される値の絶対
値が極小となるように各群を設定して偏心光学系を製造
したことを特徴とする請求項22の偏心光学系の製造方
法。 - 【請求項26】 前記偏心群の非点収差係数、歪曲収差
係数、該偏心群より物体側のすべての群の非点収差係数
の和、歪曲収差係数の和の一次結合で表される値の絶対
値が極小となるように各群を設定して偏心光学系を製造
したことを特徴とする請求項22の偏心光学系の製造方
法。 - 【請求項27】 前記偏心群のペッツバール和と該偏心
群より物体側のすべての群のペッツバール和の和との一
次結合で表される値の絶対値が極小となるように各群を
設定して偏心光学系を製造したことを特徴とする請求項
22の偏心光学系の製造方法。 - 【請求項28】 前記偏心光学系の製造方法の半画角を
ω、前記偏心群が単位量光軸に対して垂直に移動した際
の像の移動量あるいは、該偏心群が単位角度光軸上の一
点を中心にして回動した際の像の移動量をSとした時 |tanω/S| <1 を満足することを特徴とする請求項20又は21の偏心
光学系の製造方法。 - 【請求項29】 前記偏心光学系の製造方法の口径比を
F、前記偏心群が単位量光軸に対して垂直に移動した際
の像の移動量あるいは、該偏心群が単位角度光軸上の一
点を中心にして回動した際の像の移動量をSとした時 | F2 ・ S| >1 を満足することを特徴とする請求項20又は21の偏心
光学系の製造方法。 - 【請求項30】 前記偏心群の各収差係数の一次結合で
表される値の絶対値が極小となるようにし、かつ、該偏
心群より物体側のすべての群の各収差係数の和の一次結
合で表される値の絶対値が極小となるように各群を設定
して偏心光学系を製造したことを特徴とする請求項20
又は21の偏心光学系の製造方法。 - 【請求項31】 前記偏心群の球面収差係数とコマ収差
係数との一次結合で表される値の絶対値が極小となるよ
うにし、かつ、該偏心群より物体側のすべての群の球面
収差係数の和とコマ収差係数の和との一次結合で表され
る値の絶対値が極小となるように各群を設定して偏心光
学系を製造したことを特徴とする請求項22の偏心光学
系の製造方法。 - 【請求項32】 前記偏心群のコマ収差係数と非点収差
係数との一次結合で表される値の絶対値が極小となるよ
うにし、かつ、該偏心群より物体側のすべての群のコマ
収差係数の和と非点収差係数の和との一次結合で表され
る値の絶対値が極小となるように各群を設定して偏心光
学系を製造したことを特徴とする請求項22の偏心光学
系の製造方法。 - 【請求項33】 前記偏心群の非点収差係数と歪曲収差
係数との一次結合で表される値の絶対値が極小となるよ
うにし、かつ、該偏心群より物体側のすべての群の非点
収差係数の和と歪曲収差係数の和との一次結合で表され
る値の絶対値が極小となるように各群を設定して偏心光
学系を製造したことを特徴とする請求項22の偏心光学
系の製造方法。 - 【請求項34】 前記偏心群より物体側のすべての群の
球面収差係数、コマ収差係数、非点収差係数の和をそれ
ぞれΣIm 、ΣIIm 、ΣIIImとし、該偏心群の球面収差
係数、コマ収差係数、非点収差係数をIc ・IIc ・ III
c としたとき 0.7 <(ΣIIm)2 /(ΣIm・ΣIIIm) <1.3 0.7 <IIc 2 /(Ic・ IIIc)<1.3 を満足することを特徴とする請求項22の偏心光学系の
製造方法。 - 【請求項35】 前記偏心群より物体側のすべての群の
コマ収差係数、非点収差係数の和をそれぞれΣIIm 、Σ
IIIm、ΣVm とし、該偏心群のコマ収差係数、非点収差
係数をIIc ・ IIIc ・Vc としたとき、 0.7 <(ΣIIIm)2/(ΣIIm・ΣVm)<1.3 0.7 < IIIc2/(IIc・ Vc)<1.3 を満足することを特徴とする請求項22の偏心光学系の
製造方法。 - 【請求項36】 前記偏心群の物体近軸光線の入射角を
α、射出角をα' 、瞳近軸光線入射角をαa 、射出角を
αa'、とした時 【数3】 を満足することを特徴とするを請求項22の偏心光学系
の製造方法。 - 【請求項37】 前記偏心群が単位量光軸に対して垂直
に移動した際の像の移動量あるいは、該偏心群が単位角
度光軸上の一点を中心にして回動した際の像の移動量
を、物体の移動量に応じて変化して偏心光学系を製造し
たことを特徴とする請求項20又は21の偏心光学系の
製造方法。 - 【請求項38】 前記偏心群の物体近軸光線の入射角を
α、射出角をα' 、瞳近軸光線入射角をαa 、射出角を
αa'、前記偏心群が回動する際の光軸上の回転中心から
測った偏心群の入射瞳面までの距離をp 、偏心群の出射
瞳面までの距離をp'、偏心群の物体面までの距離をq 、
偏心群の像面までの距離をq'とした時 【数4】 を満足することを特徴とする請求項22の偏心光学系の
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6151709A JPH07333562A (ja) | 1994-06-08 | 1994-06-08 | 偏心光学系及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6151709A JPH07333562A (ja) | 1994-06-08 | 1994-06-08 | 偏心光学系及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07333562A true JPH07333562A (ja) | 1995-12-22 |
Family
ID=15524562
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6151709A Pending JPH07333562A (ja) | 1994-06-08 | 1994-06-08 | 偏心光学系及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07333562A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001174704A (ja) * | 1999-12-21 | 2001-06-29 | Olympus Optical Co Ltd | ズームレンズ |
JP2001201714A (ja) * | 2000-01-17 | 2001-07-27 | Canon Inc | 光学処理方法およびそれを用いた光学処理装置 |
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