JPH07332953A - 回転多面鏡の角度誤差測定方法及びこれに用いる測定装置 - Google Patents

回転多面鏡の角度誤差測定方法及びこれに用いる測定装置

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JPH07332953A
JPH07332953A JP12531094A JP12531094A JPH07332953A JP H07332953 A JPH07332953 A JP H07332953A JP 12531094 A JP12531094 A JP 12531094A JP 12531094 A JP12531094 A JP 12531094A JP H07332953 A JPH07332953 A JP H07332953A
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reflecting mirror
angle
rotary
polygon mirror
measuring
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JP12531094A
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Takashi Shimizu
敬司 清水
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】オートコリメータの光軸の傾きや回転ステージ
上における回転多面鏡の配設状態に関係なく、回転多面
鏡の分割角度誤差Δα及び傾斜角度誤差Δβを正確に測
定することができ、且つ、安価に実施することができる
回転多面鏡の角度誤差測定方法を提供する。 【構成】回転多面鏡10に形成された複数の反射鏡面1
1〜14のうち、互いに隣接する第一及び第二の反射鏡
面11,12が形成する角度の二等分線を主回転ステー
ジ30の法線に合致させて、上記回転多面鏡10を上記
主回転ステージ30上に配設する第一の工程と、オート
コリメータ40によって上記第一の反射鏡面11の水平
方向角度θ1を測定する第二の工程と、上記主回転ステ
ージ30を180°回転させ、上記オートコリメータ4
0によって上記第二の反射鏡面12の水平方向角度θ2
を測定する第三の工程と、測定された水平方向角度θ1
及びθ2との和を演算し、これを上記第一の反射鏡面1
1と第二の反射鏡面12との間に存在する傾斜角度誤差
Δβとする第四の工程とから構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばレーザープリン
タ等の走査光学系に用いられる回転多面鏡の角度誤差測
定方法に係り、詳細には、反射鏡面の傾斜角度誤差並び
に分割角度誤差を測定するための方法及びその装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】図1に示すように、回転多面鏡1では互
いに隣接する反射鏡面2の法線が形成する分割角度α
と、反射鏡面2と底面3の法線とが形成している傾斜角
度β(通常はβ=0°)が厳密に定められている。これ
ら角度に誤差が存在すると反射鏡面2で偏向した光ビー
ムがふらつき、例えばレーザープリンタでは走査ライン
のバラツキ等から鮮明な画像を形成することが不可能と
なるからである。
【0003】そこで、従来から回転多面鏡の製作段階に
おいて、上記分割角度α及び傾斜角度βの測定が行われ
ている。従来の測定方法はといえば、図2に示すよう
に、回転ステージ4上に回転多面鏡1を載置すると共
に、オートコリメータ5の測定光を反射鏡面2に向かっ
て射出し、上記回転ステージ4を回転多面鏡1の分割角
度αずつ回転させて、各反射鏡面2についてオートコリ
メータ5の水平方向角度を読み取り、この読み取り値の
差から分割角度誤差Δαを算出していた。また、同時に
各反射鏡面2についてオートコリメータ5の垂直方向角
度を読み取り、この読み取り値の差から傾斜角度誤差Δ
βを算出していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この従来の方法では、
分割角度誤差Δαの測定誤差は回転ステージの指定回転
角度に対する回転誤差及びオートコリメータの測定誤差
のみである。このため、高い回転位置決め精度を備えた
回転ステージを使用すれば、分割角度誤差Δαの測定誤
差を1秒以内に抑えることができる。しかし、傾斜角度
誤差Δβの測定誤差は回転多面鏡を載置した面に対する
オートコリメータの光軸の傾きであり、この傾きを補正
することは困難である。
【0005】回転多面鏡の傾斜角度誤差を測定する他の
方法としては、例えば特開平1−63916号公報に示
されるように、回転多面鏡を実際に回転させて光ビーム
を反射させ、光ビームの振れ幅から反射鏡面の動的面倒
れ角度を測定するものが知られている。しかし、この測
定方法では回転多面鏡の回転精度によって測定値が大き
く変化することから、実際の傾斜角度誤差Δβを測定す
るものではない。
【0006】また、他の方法としては、特開昭63−1
79314号公報に示されるように、回転多面鏡の内部
に測定光を入射させると共に、この入射光を底面と反射
鏡面で反射させた後に出射させ、この出射測定光から反
射鏡面の傾斜角度を測定する方法も知られている。しか
し、この測定方法では、例えばプラスチック製の回転多
面鏡のように内部の屈折率が複雑に変化しているものに
ついては測定値に誤差が生じ易く、また例えば金属性の
回転多面鏡のように透明体でないものについては適用で
きないといった欠点がある。
【0007】一方、図2に示す測定方法においては、極
めて高精度に製作された回転多面鏡原器を測定すること
によってオートコリメータの光軸の傾きを補正すること
もできるが、原器の製作にコストが嵩むといった欠点が
ある。また、回転多面鏡の分割角度α及び傾斜角度βが
異なる毎に別々の原器を必要とするため、複数の種類の
回転多面鏡を測定しようとすれば、それだけコストが嵩
むことになる。
【0008】更に、回転多面鏡を回転ステージ上に載置
するときに回転多面鏡の底面と被載置面との間に塵等が
挟まると、それだけで測定した傾斜角度βに誤差が生じ
ることになる。このことは原器を測定する場合であって
も同じであり、原器を測定したからといってオートコリ
メータの光軸の傾きを補正できる保証はない。
【0009】本発明はこのような問題点に鑑みなされた
ものであって、その目的とするところは、オートコリメ
ータの光軸の傾きや回転ステージ上における回転多面鏡
の配設状態に関係なく、回転多面鏡の分割角度誤差Δα
及び傾斜角度誤差Δβを正確に測定することができ、且
つ、安価に実施することができる回転多面鏡の角度誤差
測定方法を提供することにある。
【0010】また、本発明の他の目的はこの測定方法を
効率良く実施するための測定装置を提供することにもあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の測定方法のうち、回転多面鏡の傾斜角度誤差Δβの
測定方法は、回転多面鏡に形成された複数の反射鏡面の
うち、互いに隣接する第一及び第二の反射鏡面が形成す
る角度の二等分線を回転ステージの法線に合致させて、
上記回転多面鏡を上記回転ステージ上に配設する第一の
工程と、オートコリメータによって上記第一の反射鏡面
の水平方向角度θ1を測定する第二の工程と、上記回転
ステージを180°回転させ、上記オートコリメータに
よって上記第二の反射鏡面の水平方向角度θ2を測定す
る第三の工程と、測定された水平方向角度θ1及びθ2
の和を演算し、これを上記第一の反射鏡面と第二の反射
鏡面との間に存在する傾斜角度誤差Δβとする第四の工
程とから構成される。
【0012】また、本発明の測定方法のうち、回転多面
鏡の分割角度誤差Δαの測定方法は、回転多面鏡に形成
された複数の反射鏡面のうち、互いに隣接する第一及び
第二の反射鏡面が形成する角度の二等分線を回転ステー
ジの法線に合致させて、上記回転多面鏡を上記回転ステ
ージ上に配設する第一の工程と、オートコリメータによ
って上記第一の反射鏡面の垂直方向角度ω1を測定する
第二の工程と、上記回転ステージを180°回転させ、
上記オートコリメータによって上記第二の反射鏡面の垂
直方向角度ω2を測定する第三の工程と、測定された垂
直方向角度ω1及びω2との和を演算し、これを上記第一
の反射鏡面と第二の反射鏡面との間に存在する分割角度
誤差Δαとする第四の工程とから構成される。
【0013】これら測定方法によれば、第一の工程から
第四の工程までを順次行うことにより、互いに隣接する
二つの反射鏡面の分割角度誤差Δα及び傾斜角度誤差Δ
βを夫々測定することができる。回転多面鏡に具備され
た全ての反射鏡面について、互いに隣接する反射鏡面と
の分割角度誤差Δα及び傾斜角度誤差Δβを測定するに
は、第四の工程が終了した後に回転多面鏡をその回転軸
心を中心として分割角度αだけ順次回転させ、その都度
上記測定方法を実施すればよい。
【0014】また、演算によって求められた傾斜角度誤
差Δβはオートコリメータの光軸の傾きに起因する測定
誤差を含んだものとなるが、全ての反射鏡面の間に存在
する傾斜角度誤差Δβを上記測定方法で求めた後に、こ
れら傾斜角度誤差Δβの総和を反射鏡面数で割った値δ
を演算すれば、この演算値δがオートコリメータの光軸
の傾きに起因する測定誤差である。従って、この演算値
δを用いて演算で求めた傾斜角度誤差Δβを補正すれ
ば、オートコリメータの光軸の傾きに関係なく正確な傾
斜角度誤差Δβ′を求めることができる。このことは、
分割角度誤差Δαの測定についても同じである。
【0015】一方、これら測定方法を実施するための装
置は、180°ずつ回転する主回転ステージと、回転多
面鏡に形成された複数の反射鏡面のうち、互いに隣接す
る第一及び第二の反射鏡面が形成する角度の二等分線を
主回転ステージの法線に合致させて、上記回転多面鏡を
上記主回転ステージ上に配設する多面鏡固定手段と、上
記回転多面鏡の第一又は第二の反射鏡面の角度誤差を測
定するオートコリメータとから構成される。
【0016】この装置構成は最も基本的なものである
が、上述のように回転多面鏡をその分割角度αずつ回転
させて全ての反射鏡面について傾斜角度誤差Δβを測定
することを考慮すれば、上記多面鏡固定手段は回転多面
鏡をその回転軸心を中心として分割角度αずつ回転させ
ることが可能な副回転ステージを備えたものであること
が望ましい。
【0017】また、反射鏡面の傾斜角度βは回転多面鏡
の種類によって異なった設定となっているので、各種回
転多面鏡の分割角度α及び傾斜角度βを測定可能とする
ためには、回転多面鏡の底面を上記主回転ステージの法
線に対して任意の角度に傾斜させることが可能なゴニオ
ステージを上記多面鏡固定手段に設けることが望まし
い。
【0018】
【作用】上記技術的手段によれば、回転多面鏡を回転ス
テージ上に配設する際に、複数の反射鏡面のうち互いに
隣接する第一及び第二の反射鏡面が形成する角度の二等
分線を回転ステージの法線に合致させているので、第一
の反射鏡面をオートコリメータの視野に捕らえた後に回
転ステージを180°だけ回転させると、今度は第二の
反射鏡面をオートコリメータの視野に捕らえることがで
きる。
【0019】従って、第一の反射鏡面についてその水平
方向角度θ1をオートコリメータで読み出した後、回転
ステージを180°だけ回転させ、第二の反射鏡面につ
いてその水平方向角度θ2をオートコリメータで読み出
す。このとき第一の反射鏡面と第二の反射鏡面とでは、
回転ステージを180°回転させたことによって、オー
トコリメータに対する傾斜角度の関係が反転しているの
で、夫々の反射鏡面について読み出した水平方向角度θ
1及びθ2の和、すなわちθ1+θ2が第一の反射鏡面と第
二の反射鏡面との傾斜角度誤差Δβとなる。
【0020】一方、同様にして第一の反射鏡面について
その垂直方向角度ω1を、第二の反射鏡面についてその
垂直方向角度ω2をオートコリメータで読み出し、これ
ら垂直方向角度ω1及びω2の和、すなわちω1+ω2を求
めると、これが第一の反射鏡面と第二の反射鏡面との分
割角度誤差Δαとなる。
【0021】この測定方法において、回転ステージに対
する回転多面鏡の傾きに起因する測定誤差は、回転ステ
ージを180°回転させたことにより、水平方向角度θ
1及びθ2あるいは垂直方向角度ω1及びω2の中に互いに
逆符号となって含まれている。従って、この測定誤差は
θ1及びθ2の和あるいはω1及びω2の和を求める上記演
算によって打ち消されることになる。このため、上記測
定誤差は傾斜角度誤差Δβ及び分割角度誤差Δαの算出
には全く影響を及ぼさない。更に、オートコリメータの
光軸の傾きに起因する測定誤差は、全ての反射鏡面間の
傾斜角度誤差Δβあるいは分割角度誤差Δαの総和を反
射鏡面数で割った演算値δを求めることにより、この測
定誤差を補正することができる。
【0022】
【実施例】以下、添付図面に基づいて本発明の測定方法
及びこれに用いる測定装置を詳細に説明する。図3は本
発明方法を実施するための装置の概略を示すものであ
る。同図において、符号10は測定対象である回転多面
鏡、符号20はこの回転多面鏡10が固定されたアライ
メント調整ステージ(多面鏡固定手段)、符号30は回
転軸Oの周りに上記アライメント調整ステージ20を回
転させる主回転ステージ、符号40は測定位置に設定さ
れた上記回転多面鏡10の反射鏡面(図3では符号1
1)の水平方向角度θ及び垂直方向角度ωを夫々測定す
るオートコリメータである。また、上記オートコリメー
タ40の測定光はミラー41,42によって反射され、
測定位置に設定された回転多面鏡10の反射鏡面11に
入射する。
【0023】上記主回転ステージ30及びオートコリメ
ータ40は振動防止対策が施された剛性の高い定盤50
の上に設置されている。このように主回転ステージ30
とオートコリメータ40とを同一の定盤50上に設置す
ることにより、外部振動に対して回転多面鏡10とオー
トコリメータ40とに同一の振動周期が現れるため、オ
ートコリメータ40による測定精度の低下を防止するこ
とができる。
【0024】図4は上記アライメント調整ステージ20
の詳細を示すものである。同図において、符号21は回
転多面鏡10をその回転軸心を中心として指定角度ずつ
回転させる副回転ステージ、符号22は回転多面鏡10
を副回転ステージ21と共に傾斜させ、回転多面鏡10
の底面を上記主回転ステージ30の法線に対して任意の
角度に設定する角度調整用ゴニオステージ、符号23は
回転多面鏡10の配設高さを調整する高さ調整ステー
ジ、符号24は主回転ステージ30上における回転多面
鏡10の水平方向位置を調整するX−Yステージであ
る。
【0025】オートコリメータ40によって反射鏡面1
1の水平方向角度θ及び垂直方向角度ωを夫々測定する
場合、図5に示すように、上記ゴニオステージ22を主
回転ステージ30の法線に対して反射鏡面11の傾斜角
度βだけ傾けて使用する。これにより、オートコリメー
タの光軸を動かすことなく、傾斜角度βの異なる各種回
転多面鏡について測定を行うことができる。
【0026】次に、この測定装置を用いて行う本発明の
測定方法について説明する。説明を容易にするため、こ
こでは傾斜角度β=0の回転多面鏡10を例に挙げて説
明する。先ず、上記副回転ステージ21に回転多面鏡1
0を固定する。このとき回転多面鏡10の回転軸心は副
回転ステージ21の回転軸に一致させておく。次いで、
上記副回転ステージ21を回転させ、互いに隣接する回
転多面鏡10の第一及び第二の反射鏡面11,12が形
成する角度の二等分線を主回転ステージ30の法線に合
致させる。これにより第一の反射鏡面11が測定位置に
設定されたことになる(図3に示す状態)。但し、この
状態でオートコリメータ40が第一の反射鏡面11の水
平方向角度θ及び垂直方向角度ωを測定できないとき
は、高さ調整ステージ23、X−Yステージ24あるい
はゴニオステージ22を調整し、オートコリメータ40
による測定が行えるようにする。
【0027】このような回転多面鏡の位置決め作業にお
いて、回転多面鏡10の第一及び第二の反射鏡面11,
12が形成する角度の二等分線を主回転ステージ30の
法線に合致させる理由は、主回転ステージ30を180
°回転させる前後で互いに隣接する二つの反射鏡面の水
平方向角度θ及び垂直方向角度ωを測定するためであ
る。すなわち図6に示すように、第一の反射鏡面11が
オートコリメータ40の視野に捉えられている状態から
主回転ステージ30を180°回転させると、第二の反
射鏡面12をオートコリメータ40の視野に捉えること
ができるのである。
【0028】但し、多面鏡10が主回転ステージ30の
回転軸Oから水平方向に距離dだけ変位している場合に
は、主回転ステージ30を180°回転させた後であっ
ても多面鏡10は距離dだけ変位しているので、上記多
面鏡10の変位量dはオートコリメータ40の視野幅の
1/2以下でなければならない。従って、上記変位量d
を小さく抑えるためには、図4に示すように、主回転ス
テージ30の回転軸Oが第一及び第二の反射鏡面11,
12が形成する角度の二等分線と略合致するのが好まし
い。
【0029】また、互いに隣接する第一及び第二の反射
鏡面11,12の形成する角度の二等分線が主回転ステ
ージ30の法線に合致したか否かは、主回転ステージ3
0を180°反転させることによって確認することがで
きる。すなわち、この二等分線が主回転ステージ30の
法線に合致していないときは、図7に示すように、主回
転ステージ30の回転後における多面鏡10の位置(実
線で表示)が回転前における多面鏡10の位置(破線で
表示)と完全に重ならないので、オートコリメータ40
で読み取った第一の反射鏡面11の垂直方向角度ω1
第二の反射鏡面12の垂直方向角度ω2とが大きく異な
ることになる。
【0030】従って、主回転ステージ30を180°反
転させて第一の反射鏡面11の垂直方向角度ω1と第二
の反射鏡面12の垂直方向角度ω2とを読み取り、仮に
これら読取値が大きく異なる場合には更に副回転ステー
ジ21を回転させ、再度ω1及びω2の値を読み取る。そ
して、この読取値ω1及びω2が一致していれば、第一及
び第二の反射鏡面11,12の形成する角度の二等分線
が主回転ステージ30の法線に合致していることにな
る。尚、ここでω1及びω2は完全に一致する必要はな
く、略合致していればその誤差分は傾斜角度誤差を算出
する際に打ち消されてしまう。
【0031】このようにして回転多面鏡10の位置決め
が終了したら、先ずオートコリメータ40の視野に捉え
られている第一の反射鏡面11について水平方向角度θ
1及び垂直方向角度ω1を読み取る。読み取りが終了した
ら主回転ステージ30を180°回転させ、第二の反射
鏡面12について水平方向角度θ2及び垂直方向角度ω2
を読み取る。
【0032】第一の反射鏡面11と第二の反射鏡面12
とでは、主回転ステージ30を180°回転させたこと
によって、オートコリメータ40に対する傾斜角度の関
係が反転しているので、夫々の反射鏡面11,12につ
いて読み出した水平方向角度の和、すなわちθ1+θ2
第一の反射鏡面11と第二の反射鏡面12との傾斜角度
誤差Δβ12である。
【0033】これに続けて第二の反射鏡面12と第三の
反射鏡面13との傾斜角度誤差Δβ 23を算出するために
は、副回転ステージ21を分割角度αだけ回転させ、第
二の反射鏡面12及び第三の反射鏡面13について同様
な測定を繰り返せば良い。そして、第二の反射鏡面12
について新たに得られた水平方向角度θ2と第三の反射
鏡面13について得られたθ3との和、すなわちθ2+
θ3が第二の反射鏡面12と第三の反射鏡面13との傾
斜角度誤差Δβ23となる。
【0034】以下は同様にして副回転ステージ21を分
割角度αだけ回転させ、その度毎に第三の反射鏡面13
と第四の反射鏡面14との傾斜角度誤差Δβ34を、第四
の反射鏡面14と第一の反射鏡面11との傾斜角度誤差
Δβ41を測定する。これにより回転多面鏡に具備された
全ての反射鏡面について、互いに隣接する反射鏡面との
傾斜角度誤差Δβを測定することができる。
【0035】また、これら傾斜角度誤差Δβはオートコ
リメータの光軸の傾きに起因する測定誤差δbを含んだ
ものなので、正確な傾斜角度誤差Δβ′を求めるために
は上記測定誤差δbを求めて傾斜角度誤差Δβを補正す
る必要がある。測定誤差δbは全ての反射鏡面11,1
2,13,14の間の傾斜角度誤差Δβの総和、すなわ
ちΔβ12+Δβ23+Δβ34+Δβ41を求め、これを反射
鏡面の面数で割ることで求められる。従って、正確な傾
斜角度誤差Δβ′は測定した傾斜角度誤差Δβと測定誤
差δbとの差、すなわちΔβ′=Δβ−δbとなる。
【0036】一方、各反射鏡面の分割角度誤差Δαにつ
いては、各反射鏡面について読み取った垂直方向角度ω
の和が分割角度誤差Δαになる。例えば、主回転ステー
ジ21を180°回転させる前に読み取った第一の反射
鏡面11の垂直方向角度ω1と、180°回転させた後
に読み取った第二の反射鏡面12の垂直方向角度ω2
の和、すなわちω1+ω2が第一の反射鏡面11と第二の
反射鏡面12との分割角度誤差Δα12になる。
【0037】従って、傾斜角度誤差Δβを測定したとき
と同様にして、副回転ステージ21を分割角度αだけ回
転させながら、その度毎に第二の反射鏡面12と第三の
反射鏡面13との分割角度誤差Δα34を、第三の反射鏡
面13と第四の反射鏡面14との分割角度誤差Δα
34を、第四の反射鏡面14と第一の反射鏡面11との分
割角度誤差Δα41を測定する。これにより回転多面鏡に
具備された全ての反射鏡面について、互いに隣接する反
射鏡面との分割角度誤差Δαを測定することができる。
このような分割角度誤差Δαの測定は、各反射鏡面の傾
斜角度誤差Δβを測定していく過程の中で同時に行うこ
とができる。
【0038】また、これら分割角度誤差Δαはオートコ
リメータの光軸の傾きに起因する測定誤差δaを含んだ
ものなので、正確な分割角度誤差Δα′を求めるために
は傾斜角度誤差Δβ′と同様に上記測定誤差δaを求め
て分割角度誤差Δαを補正する必要がある。測定誤差δ
aは全ての反射鏡面11,12,13,14の間の分割
角度誤差Δαの総和、すなわちΔα12+Δα23+Δα34
+Δα41を求め、これを反射鏡面の面数で割ることで求
められる。従って、正確な分割角度誤差Δα′は測定し
た分割角度誤差Δαと測定誤差δaとの差、すなわちΔ
α′=Δα−δaとなる。
【0039】そして、以上のような傾斜角度誤差Δβの
測定方法によれば、主回転ステージ30を180°回転
させる前後において互いに隣接する反射鏡面の水平方向
角度、例えばθ1及びθ2を測定しているので、主回転ス
テージ30に対する回転多面鏡10の傾きに起因する測
定誤差は夫々の測定値の中に互いに逆符号となって含ま
れている。このため、これら測定誤差は傾斜角度誤差Δ
βを求めるθ1+θ2の演算によって打ち消され、傾斜角
度誤差Δβの算出には全く影響を及ぼすことがない。
【0040】また、分割角度誤差Δαの測定についても
同様な関係が成立するので、副回転ステージ21の回転
精度は分割角度誤差Δαの算出に一切影響を及ぼさな
い。
【0041】従って、本発明の測定方法によれば、回転
多面鏡の分割角度誤差Δα及び傾斜角度誤差Δβを高精
度に測定できるものである。
【0042】尚、以上の説明は回転多面鏡10の傾斜角
度β=0のときを想定しているが、β≠0の場合は、図
8に示すように主回転ステージ30を180°回転させ
る前後において、測定する反射鏡面11,12のオート
コリメータ40に対する姿勢が異なったものとなってし
まう。従って、オートコリメータ40による測定値は、
これを各反射鏡面11,12の夫々の姿勢に対応した値
に座標変換する必要があり、座標変換した値を用いて傾
斜角度誤差Δβ及び分割角度誤差Δαを求める必要があ
る。
【0043】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の回転
多面鏡の角度誤差測定方法によれば、オートコリメータ
の光軸の傾きや回転ステージに対する回転多面鏡の傾き
に起因する測定誤差は、傾斜角度誤差Δβの算出の際に
打ち消され、当該傾斜角度誤差Δβの算出には全く影響
を及ぼさないので、オートコリメータの光軸の傾きや回
転ステージ上における回転多面鏡の配設状態に関係な
く、回転多面鏡の分割角度誤差Δα及び傾斜角度誤差Δ
βを正確に測定することができる。
【0044】また、回転多面鏡原器を用いる必要がない
ので、安価に回転多面鏡の分割角度誤差Δα及び傾斜角
度誤差Δβを測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 回転多面鏡の分割角度α及び傾斜角度βを定
義する図である。
【図2】 従来の測定方法を示す図である。
【図3】 本発明の測定方法に用いる測定装置を示す概
略図である。
【図4】 アライメント調整ステージの詳細を示す図で
ある。
【図5】 アライメント調整ステージの使用例を示す図
である。
【図6】 主回転ステージを180°回転させる前後に
おけるオートコリメータの視野を示す図である。
【図7】 回転多面鏡の不適当な配設状態を示す図であ
る。
【図8】 回転多面鏡の傾斜角度β≠0の場合におい
て、主回転ステージを180°回転させる前後における
回転多面鏡の姿勢を示す図である。
【符号の説明】
10…回転多面鏡、11…第一の反射鏡面、12…第二
の反射鏡面、20…アライメント調整ステージ(多面鏡
固定手段)、30…主回転ステージ、40…オートコリ
メータ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転多面鏡に形成された複数の反射鏡面
    のうち、互いに隣接する第一及び第二の反射鏡面が形成
    する角度の二等分線を回転ステージの法線に合致させ
    て、上記回転多面鏡を上記回転ステージ上に配設する工
    程と、 オートコリメータによって上記第一の反射鏡面の水平方
    向角度θ1を測定する工程と、 上記回転ステージを180°回転させ、上記オートコリ
    メータによって上記第二の反射鏡面の水平方向角度θ2
    を測定する工程と、 測定された水平方向角度θ1及びθ2との和を演算し、こ
    れを上記第一の反射鏡面と第二の反射鏡面との間に存在
    する傾斜角度誤差Δβとする工程と、 から構成されることを特徴とする回転多面鏡の角度誤差
    測定方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の測定方法において、回転
    多面鏡をその回転軸心を中心として反射鏡面の分割角度
    αだけ回転させ、互いに隣接する二つの反射鏡面の傾斜
    角度誤差Δβを順次演算していくことを特徴とする回転
    多面鏡の角度誤差測定方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の測定方法において、全て
    の反射鏡面の間に存在する傾斜角度誤差Δβを演算した
    後に、これら傾斜角度誤差Δβの総和を反射鏡面数で割
    った値を演算し、この演算値を各反射鏡面間の傾斜角度
    誤差Δβの補正値とすることを特徴とする回転多面鏡の
    角度誤差測定方法。
  4. 【請求項4】 回転多面鏡に形成された複数の反射鏡面
    のうち、互いに隣接する第一及び第二の反射鏡面が形成
    する角度の二等分線を回転ステージの法線に合致させ
    て、上記回転多面鏡を上記回転ステージ上に配設する工
    程と、 オートコリメータによって上記第一の反射鏡面の垂直方
    向角度ω1を測定する工程と、 上記回転ステージを180°回転させ、上記オートコリ
    メータによって上記第二の反射鏡面の垂直方向角度ω2
    を測定する工程と、 測定された垂直方向角度ω1及びω2との和を演算し、こ
    れを上記第一の反射鏡面と第二の反射鏡面との間に存在
    する分割角度誤差Δαとする工程と、 から構成されることを特徴とする回転多面鏡の角度誤差
    測定方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の測定方法において、回転
    多面鏡をその回転軸心を中心として反射鏡面の分割角度
    αだけ回転させ、互いに隣接する二つの反射鏡面の分割
    角度誤差Δαを順次演算していくことを特徴とする回転
    多面鏡の角度誤差測定方法。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の測定方法において、全て
    の反射鏡面の間に存在する分割角度誤差Δαを演算した
    後に、これら分割角度誤差Δαの総和を反射鏡面数で割
    った値を演算し、この演算値を各反射鏡面間の分割角度
    誤差Δαの補正値とすることを特徴とする回転多面鏡の
    角度誤差測定方法。
  7. 【請求項7】 180°ずつ回転する主回転ステージ
    と、回転多面鏡に形成された複数の反射鏡面のうち、互
    いに隣接する第一及び第二の反射鏡面が形成する角度の
    二等分線を主回転ステージの法線に合致させて、上記回
    転多面鏡を上記主回転ステージ上に配設する多面鏡固定
    手段と、上記回転多面鏡の第一又は第二の反射鏡面の角
    度誤差を測定するオートコリメータとから構成されるこ
    とを特徴とする回転多面鏡の角度誤差測定装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の測定装置において、上記
    多面鏡固定手段は、回転多面鏡の底面を上記主回転ステ
    ージの法線に対して任意の角度に傾斜させるゴニオステ
    ージと、回転多面鏡をその回転軸心を中心として分割角
    度αずつ回転させる副回転ステージとを備えていること
    を特徴とする回転多面鏡の角度誤差測定装置。
JP12531094A 1994-06-07 1994-06-07 回転多面鏡の角度誤差測定方法及びこれに用いる測定装置 Pending JPH07332953A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106500630A (zh) * 2016-09-08 2017-03-15 长春理工大学 一种二维转鼓的检测方法及装置
CN107490343A (zh) * 2017-09-21 2017-12-19 北京工业大学 一种用于转台六项几何误差高效测量方法
CN110345885A (zh) * 2019-07-12 2019-10-18 南昌航空大学 带双面反射镜定位功能的分光计载物台

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