JPH07332577A - ウオータハンマー防止器 - Google Patents

ウオータハンマー防止器

Info

Publication number
JPH07332577A
JPH07332577A JP6139716A JP13971694A JPH07332577A JP H07332577 A JPH07332577 A JP H07332577A JP 6139716 A JP6139716 A JP 6139716A JP 13971694 A JP13971694 A JP 13971694A JP H07332577 A JPH07332577 A JP H07332577A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water hammer
case
preventer
water
peak value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6139716A
Other languages
English (en)
Inventor
Motoyasu Nakanishi
幹育 中西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Suzuki Sogyo Co Ltd
Original Assignee
Suzuki Sogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Suzuki Sogyo Co Ltd filed Critical Suzuki Sogyo Co Ltd
Priority to JP6139716A priority Critical patent/JPH07332577A/ja
Publication of JPH07332577A publication Critical patent/JPH07332577A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16LPIPES; JOINTS OR FITTINGS FOR PIPES; SUPPORTS FOR PIPES, CABLES OR PROTECTIVE TUBING; MEANS FOR THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16L55/00Devices or appurtenances for use in, or in connection with, pipes or pipe systems
    • F16L55/04Devices damping pulsations or vibrations in fluids

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Pipe Accessories (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 水撃作用(ウオータハンマー現象)を受けて
優れたピーク値抑制作用と優れたダンピング特性とを含
む有効な水撃防止効果を達成することができ、また組立
が容易であり、且つ安価な材料で組立てることができる
経済的なウオータハンマー防止器を提供する。 【構成】 ウオータハンマー防止器10は、ウオータハ
ンマーを受けるオリフィス12を有するねじ付ニップル
14を備えたケース16と、このケース16内にオリフ
イス12からの脱落を防止するネット24を介して充填
された多数の発泡ビーズ22から成っている。水撃作用
は、発泡ビーズ22自体の弾性作用によって緩和され、
ピーク値抑制作用とダンピング特性とを含む水撃防止効
果を有効に達成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一定の速度で流れてい
る流体を急激に止めた場合に発生するウオータハンマー
(水撃作用)を防止するウオータハンマー防止器の改良
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】水道水を水道栓で急激に止めたり、温水
器の給水系統を温水器の蛇口によって急激に止めたりす
る場合のように、一定の速度で流れている流体を急激に
止めると、流体の速度が瞬時に零になり、流体の持って
いる運動エネルギーは、流体の圧力上昇と管の弾性エネ
ルギーに変換され、これは圧力波として順次上流側へ進
み、反射点との間で往復して次第に減衰する。このよう
な水撃作用は、ウオータハンマー現象と称され、給水系
統に大きな振動や騒音を発生する。
【0003】このようなウオータハンマー現象を防止す
るために、種々のウオータハンマー防止器が提案されて
いる。従来技術の1つのウオータハンマー防止器10’
は、図7に示すように、ケース16内に設けられベロー
ズ58とスプリング60とを組合せた水撃緩和材18か
ら成っている。尚、図7において符号14は水撃作用を
直接受けるように給水系統の配管にねじ込まれて取付け
られるニップルであり、水撃作用はこのニップルのオリ
フイス12を介して受ける。
【0004】しかし、このようなベローズ58とスプリ
ング60との組合せの水撃緩和材18は、大きな水撃防
止効果を保つためには、全体的に大型化しなければなら
ない上に、高価なベローズ58を用いてこれをスプリン
グ60と共にケース16内に組み込むので、組立が面倒
であり、全体的に高価となる欠点があった。
【0005】尚、他の従来技術として、図8に示すよう
に、ケーシング16内に粘弾性体62を挟んで設けられ
た複数の受圧板64から成るウオータハンマー防止器も
提案されているが(特開平6−11091号公報参
照)、このウオータハンマー防止器も、充分な特性を得
ることができなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の課題
は、小型でも有効な水撃防止効果を有するウオータハン
マー防止器を提供することにある。
【0007】本発明の第2の課題は、組立が容易であ
り、且つ安価な材料で組立てることができる経済的なウ
オータハンマー防止器を提供することにある。
【0008】本発明の第3の課題は、優れたダンピング
特性を有するウオータハンマー防止器を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の課題解決
手段は、ウオータハンマーを受けるオリフィスを有する
ケース内に設けられた水撃緩和材から成るウオータハン
マー防止器において、この水撃緩和材はオリフイスから
の脱落を防止する脱落防止材を介して充填された多数の
発泡ビーズから成っているウオータハンマー防止器を提
供することにある。
【0010】本発明の第2の課題解決手段は、第1の課
題解決手段によるウオータハンマー防止器であって、脱
落防止材はネットから成っていることを特徴とするウオ
ータハンマー防止器を提供することにある。
【0011】本発明の第3の課題解決手段は、第1の課
題解決手段によるウオータハンマー防止器であって、脱
落防止材は多孔質ゲルから成っていることを特徴とする
ウオータハンマー防止器を提供することにある。
【0012】本発明の第4の課題解決手段は、第3の課
題解決手段によるウオータハンマー防止器であって、脱
落防止材の内側に穴付き硬質板部材を更に備えているこ
とを特徴とするウオータハンマー防止器を提供すること
にある。
【0013】本発明の第5の課題解決手段は、第1乃至
第3の課題解決手段のいずれかによるウオータハンマー
防止器であって、ケース内に水撃作用を受ける空気室を
有することを特徴とするウオータハンマ防止器を提供す
ることにある。
【0014】
【作用】このように、水撃緩和材がケースのオリフイス
から脱落を防止する脱落防止材を介して充填された多数
の発泡ビーズから成っていると、給水系統の流体の流れ
が急激に止められてケースのオリフイスを通して水撃作
用を受けると、この水撃作用は、発泡ビーズ自体の弾性
作用によって緩和されるが、特に水撃圧は、水撃緩和材
を構成する多数の発泡ビーズに同時に直接作用し、有効
な水撃防止効果を達成することができる。
【0015】特に、後に幾つかの実験結果を基に説明す
るが、従来技術のウオータハンマー防止器よりも1/1
6以下の大きさでほぼ同等の水撃防止効果を有すること
ができる。
【0016】また、これも後に実験結果から解るよう
に、発泡ビーズから成る水撃緩和材を用いると、水撃ピ
ークからの収束が早くダンピング特性も良好であること
が確認された。
【0017】更に、ケース内に水撃作用を受ける空気室
を有すると、水撃緩和材の水撃緩和作用と共にこの空気
室のクション作用によって水撃作用が緩和され、ウオー
タハンマを効果的に防止することができる。
【0018】
【実施例】本発明の実施例を図面を参照して詳細にのべ
ると、図1は本発明に係るウオータハンマー防止器10
を示し、このウオータハンマー防止器10は、ウオータ
ハンマーを受けるオリフィス12を有するねじ付ニップ
ル14を備えたケース16と、このケース16内に設け
られた水撃緩和材18とから成っている。ケース16
は、その中に水撃緩和材18を収納することができるよ
うにするために、一端が開口するケース本体16Aとこ
のケース本体16Aの開口を閉じるようにねじ結合され
る蓋16Bとから成り、ねじ付ニップル14は、この蓋
16Bに一体に形成されている。
【0019】この水撃緩和材18は、オリフイス12か
らの脱落を防止する脱落防止材20を介して充填された
多数の発泡ビーズ22から成っている。この発泡ビーズ
22は、ポリ塩化ビニリデン系変性樹脂を原料とする直
径が0.数〜数mm程度の独立気泡の微粒子から成り、
これらの微粒子は、図5(A)に示すように、中全体が
発泡体で埋まっているビーズ又は図5(B)に示すよう
に中空部を中に有するボール状の発泡体で形成されたビ
ーズから成っていてもよい。ポリ塩化ビニリデン系変性
樹脂は、圧縮強度、回復率が高く、潰れ難く、また吸水
性及び透湿率が低く、発泡性の劣化(気泡が破壊して連
続気泡となること)が少なく好ましい樹脂の1つである
が、他の任意の軟質又は硬質樹脂とすることができる。
脱落防止材20は、衝撃圧を通す金網製のネット24と
することができる。尚、図1では発泡ビーズ22はケー
ス16内に一部のみが表示されているだけであるが、実
際にはケース16内に密集して充填されていることはも
ちろんである。
【0020】このウオータハンマー防止器10のニップ
ル14を給水系統の流体が流れる配管にねじ込んで流体
圧力がオリフイス12を介して受けるようにすると、こ
の流体の流れが急激に止められてケース16のオリフイ
ス12から流入する水撃作用は、発泡ビーズ22自体の
弾性作用によって緩和されるが、水撃圧は、水撃緩和材
を構成する多数の発泡ビーズに同時に直接的に作用する
ので、有効な水撃防止効果を達成することができる。特
に、この水撃防止効果は、単位容積に対して従来技術に
比べて大きく、また水撃ピークからの収束が早く、ダン
ピング特性も良好であることが確認されている。
【0021】本発明の他の実施例が図2及び図3に示さ
れ、この実施例は、脱落防止材20が多孔質ゲル26か
ら成り、またこの脱落防止材20の内側に穴付き硬質板
部材27を有することを除いて前の実施例と実質的に同
じである。この実施例では、穴付き硬質板部材27は、
中心に1つの貫通孔28aを有するリング状スペーサ2
8と、多数の貫通孔30aを有する円板状ストッパ30
とを含んでいる。発泡ビーズ22は、貫通孔28a、3
0a内にも充填され、多孔質ゲル26の脱落防止材20
に接触している。ストッパ30は、蓮根状に多数の穴
(貫通孔)が開いた真鋳製の板から成り、発泡ビーズ2
2は、この真鋳製板であるストッパ30の多数の貫通孔
にも充填されているが、その下のスペーサ28によって
脱落が防止されている。また、スペーサ28及びストッ
パ30はいずれか一方を省略してもよい。更に、穴付き
硬質板部材は、貫通孔の形態の穴でなくてもよく、多孔
質ゲル側に開口する底付の穴でもよいし、またこの穴の
配置はであってもよい。これらの穴は、後にのべるよう
にスぺーサ28の貫通孔28aの作用と同様に、多孔質
ゲルの変形部分がに入り込むことができるようになって
いればよい。
【0022】脱落防止材20である多孔質ゲル26は、
例えば、特開平3−152139号公報に開示されてい
るようにして形成されたシリコーンゲルを用いることが
できる。このようにして形成された多孔質ゲル26は、
それ自体防振材として使用される程にダンピング特性に
優れている。また、脱落防止材20である多孔質ゲル2
6は、スペーサ28の貫通孔28a内に入り込むように
変形してダンピング特性を向上する機能も有する。尚、
多孔質ゲル26のみを用いてもダンピング特性の向上を
ある程度期待することができるので、穴付き硬質板部材
27を省略してもよい。
【0023】本発明の更に他の実施例が図4に示され、
この実施例は、ケース16の内部上方に空気室66を残
してゴム膜等の可撓性膜68をケース内面に焼き付け等
によって固着し、またリング状スペーサ28を省略して
多孔質ゲル26を多孔性円板状ストッパ30に接触させ
ていることを除いて図2及び図3の実施例と実質的に同
じである。
【0024】この実施例では、可撓性膜68が発泡ビー
ズ22を介して水撃作用を受けた時にこの可撓性膜68
が空気室66内の空気を圧縮して空気室66のクッショ
ン作用を働かし、発泡ビーズ22と共に水撃緩和作用を
有する。尚、可撓性膜68は、その他に空気室66内に
配置されたばねによって通常では発泡ビーズ22に向け
て付勢されるピストン状部材であってもよいし、また空
気室66と可撓性膜68とが可撓性中空円盤に置換され
ていてもよい。後者の場合には、円盤の内部中空部が空
気室を構成する。
【0025】尚、上記2つの実施例では、発泡ビーズ2
2がケース16内に裸で充填して衝撃圧が直接接触する
ようにしているが、発泡ビーズ22を袋の中に入れて袋
毎ケース16内に充填してもよい。しかし、発泡ビーズ
22の緩衝機構からすると、発泡ビーズ22は裸のまま
ケース16内に充填した方が水撃防止作用が大きくなる
と考えられる。
【0026】次に、本発明の幾つかの具体例と図5に示
す従来技術による比較例とを比較して本発明の性能が優
れていることを以下にのべる。
【0027】(具体例1乃至3)図1の構造を有し、外
径が45mm(具体例1)、35mm(具体例2)及び
25mm(具体例3)のケース内に金網ネットを介して
発泡ビーズを充填した。発泡ビーズは、旭化成工業
(株)から市販されているセルモア(商標名)フィラー
が用いられ、これはポリ塩化ビニリデン系特殊樹脂を外
径3mm程度の大きさで図3(A)に示すように作られ
ており、高い圧縮強度と回復率とを有し、潰れ難く、高
い透湿率と低い吸水率とを有し、また独立気泡の破壊が
少なくて発泡性の劣化が低い性質を有している。
【0028】(具体例4)図2の構造を有し、外径が2
5mmのケース内に厚さが3mmの多孔質ゲル(脱落防
止材)、座金製のリング状スペーサと蓮根状の多孔性真
鋳板のリング状ストッパとを介して具体例1乃至3と同
じ発泡ビーズが充填された。
【0029】(比較例)外径が70mmのケース内に図
5の構造のベローズとスプリングとの組合せの水撃緩和
材を配置して構成した。尚、具体例1及び2のケースの
内部容積は、それぞれこの比較例のケースの内部容積の
1/4、1/8であり、また具体例3のケースの内部容
積は、比較例のケースの内部容積の1/16であった。
【0030】次に、本発明の具体例1乃至4と比較例と
のウオータハンマー防止器10、10’を図4に示すよ
うな水撃防止効果試験装置32に接続して水撃防止効果
を試験した。給水系統34は、圧力ポンプ36から給水
される配管38から成っているが、配管38には圧力調
整弁40、急閉弁42及び流量調整弁44を有する。水
撃防止効果試験装置32は、配管38の圧力調整弁40
と急閉弁42との間に分岐管46を介してニップル14
でねじ接続された具体例1乃至4又は比較例のウオータ
ハンマー防止器10又は10’の上流側と下流側とに分
岐管48、50接続された圧力センサ52、54と、こ
れらの圧力センサ52、54に接続されたFETアナラ
イザ56とを備えている。尚、図4において符号35は
圧力計である。
【0031】水撃防止効果は、ウオータハンマー現象を
受けて水撃のピーク値がどのように抑制されたかを示す
ピーク値抑制効果と、ウオータハンマー現象が発生して
からの振動の収束具合を示すダンピング特性として表わ
せるので、この両者について試験結果を下記に示す。
【0032】(試験例1)圧力調整弁40で基準水圧を
2kgf/cm2 としウオータハンマー防止器を全く使
用しない場合の水撃圧力が約12kgf/cm2 となる
ような位置にウオータハンマー防止器10又は10’を
設置して試験したが、この試験例でピーク値抑制効果は
次の通りであった。尚、この試験では、圧力センサ5
2、54は、被試験器(具体例1乃至4及び比較例のウ
オータハンマー防止器)10又は10’の接続部(分岐
管46)の上下流の両側に約0.3m離した分岐管4
8、50に接続されており、また分岐管50から急閉弁
42までの距離を0.45mとした。ピーク値は、数回
の試験結果の平均値とした。 (1)具体例1のピーク値=6.4kgf/cm2 (2)具体例2のピーク値=6.6kgf/cm2 (3)具体例3のピーク値=6.6kgf/cm2 (4)具体例4のピーク値=6.6kgf/cm2 (5)比較例のピーク値=6.8kgf/cm2
【0033】また、この同じ試験例1で、ウオータハン
マー現象が発生してから振動の収束具合が認められるま
での時間を求めてダンピング特性を比較例との比較結果
として調べたところ、次の通りであった。このダンピン
グ特性も同様に数回の試験の平均結果とした。 (1)具体例1のダンピング特性=比較例のダンピング
特性 (2)具体例2のダンピング特性≦比較例のダンピング
特性 (3)具体例3のダンピング特性<比較例のダンピング
特性 (4)具体例4のダンピング特性≦比較例のダンピング
特性
【0034】上記の試験例1の結果から、本発明の具体
例のピーク値抑制効果は、具体例のウオータハンマー防
止器のケースの大きさに拘りなく、比較例のピーク値抑
制効果とほぼ同じか若干向上し、その結果本発明の具体
例の単位容積当たりのピーク値抑制効果が著しく大きい
ことが解る。また、本発明の具体例のダンピング特性
は、最も容積の大きい具体例1で比較例と同じであり、
その他の具体例では容積が小さくなるほど、比較例のダ
ンピング特性と同じかそれより順次低下するが、多孔質
ゲルの脱落防止材とスペーサを介してストッパを用いた
具体例4のダンピング特性は、比較例とほぼ同じかそれ
より僅かに低下するに過ぎないことが解る。
【0035】(試験例2)圧力調整弁40で基準水圧を
2kgf/cm2 としウオータハンマー防止器を全く使
用しない場合の水撃圧力が約27kgf/cm2 となる
ような位置(試験例1よりも急閉弁に一層近い位置)に
ウオータハンマー防止器10又は10’を設置して試験
したが、この試験例でピーク値抑制効果は次の通りであ
った。尚、この試験でも、分岐管48、50と試分岐管
50との距離は試験例1と同じとした。また、ピーク値
は、数回の試験結果の平均値とした。 (1)具体例1のピーク値=8.2kgf/cm2 (2)具体例2のピーク値=8.5kgf/cm2 (3)具体例3のピーク値=12kgf/cm2 (4)具体例4のピーク値=9.2kgf/cm2 (5)比較例のピーク値=7.7kgf/cm2
【0036】また、この同じ試験例1で、ウオータハン
マー現象が発生してから振動の収束具合が認められるま
での時間を求めてダンピング特性を比較例との比較結果
として調べたところ、次の通りであった。このダンピン
グ特性も同様に数回の試験の平均結果とした。 (1)具体例1のダンピング特性=比較例のダンピング
特性 (2)具体例2のダンピング特性=比較例のダンピング
特性 (3)具体例3のダンピング特性≦比較例のダンピング
特性 (4)具体例4のダンピング特性=比較例のダンピング
特性
【0037】上記の試験例2の結果から、本発明の具体
例1及び2のピーク値抑制効果は、これらの具体例のウ
オータハンマー防止器のケースの大きさに拘りなく、比
較例のピーク値抑制効果とほぼ同じか若干減少している
が、本発明の具体例1、2の単位容積当たりのピーク値
抑制効果は比較例に比べて著しく大きいことが解る。ま
た、具体例3のピーク値抑制効果及び具体例4のピーク
値抑制効果は、比較例のそれより小さいが、いずれも単
位容積あたりのピーク値抑制効果は、比較例に比べて著
しく大きい。また、具体例1、2のダンピング特性は、
比較例のそれと同じであり、具体例3のダンピング特性
は、比較例のそれと同じかそれより若干低下するが、多
孔質ゲルの脱落防止材とスペーサを介してストッパを用
いた具体例4のダンピング特性は比較例のそれとほぼ同
じであることが解る。
【0038】従って、これらの試験結果を総合すると、
本発明のウオータハンマー防止器は、従来技術(図4)
の4/16(=1/4)程度の容積を有する具体例1で
ピーク値抑制効果及びダンピング特性の両方とも優れて
いることが解り、また容積が小さくなるにつれて、比較
例のピーク抑制効果及びダンピング特性が劣ることが予
想されるが、図2に示すように、脱落防止材として多孔
質ゲルを用いこれにリグ状のスぺーサとストッパを用い
ることによって小さな容積であっても従来技術の1/1
6の容積でもこの従来技術と同様のすぐれた水撃防止効
果があることが解る。尚、具体例4でスペーサとストッ
パとはいずれか一方を用いても似たような結果を得るこ
とができたが、両方を用いた方が効果的である。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、上記のように、水撃緩
和材がケースのオリフイスから脱落を防止する脱落防止
材を介して充填された多数の発泡ビーズから成っている
ので、給水系統に水撃作用を受けると、この水撃作用は
発泡ビーズ自体の弾性作用によって緩和されるが、特に
その水撃圧は水撃緩和材である多数の発泡ビーズに同時
に直接的に作用するので、ピーク値抑制効果とダンピン
グ特性とを含む水撃防止効果を有効に達成することがで
きる。
【0040】特に、従来技術のウオータハンマー防止器
に比べて単位容積当たりの水撃防止効果が著しく高く、
従って小型のウオータハンマー防止器で有効な水撃防止
効果を得ることができる。
【0041】また、本発明によれば、ある容積を越えた
小型化によって水撃防止効果がある程度低下するが、こ
れは 多孔質ゲル又はそれと穴付き硬質板部材との組合
せによって補償することができ、従って従来技術よりも
数十分の一の容積で優れた水撃防止効果を達成すること
ができる。
【0042】更に、本発明のウオータハンマー防止器
は、ケース内に脱落防止材を介して発泡ビーズを充填す
るだけで組立てることができるので、組立てが容易であ
る上に高価な材料を必要としないので安価に提供するこ
とができる。
【0043】更に、ケース内に水撃作用を受ける空気室
を有すると、水撃緩和材の水撃緩和作用と共にこの空気
室のクション作用によって水撃作用が緩和され、ウオー
タハンマを効果的に防止することができる実益がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るウオータハンマー防止器の一実施
例の垂直断面図である。
【図2】本発明に係るウオータハンマー防止器の他の実
施例の垂直断面図である。
【図3】図2の実施例によるウオータハンマー防止器の
分解斜視図である。
【図4】本発明に係るウオータハンマー防止器の更に他
の実施例の垂直断面で切り口を示した斜視図である。
【図5】本発明に用いられる発泡ビーズの2つの異なる
例を拡大して示す断面図であり、同図(A)は中空部が
ない発泡ビーズ、同図(B)は中空部を有する発泡ビー
ズを示す図である。
【図6】本発明と従来技術とのウオータハンマー防止器
を用いて水撃防止効果を測定する水撃防止効果試験装置
の系統図である。
【図7】従来技術の1つのウオータハンマー防止器の一
半部垂直断面図である。
【図8】従来技術の他のウオータハンマー防止器の垂直
断面図である。
【符号の説明】
10 本発明のウオータハンマー防止器 10’ 1つの従来技術のウオータハンマー防止器 10” 他の従来技術のウオータハンマー防止器 12 オリフイス 14 ニップル 16 ケース 16A ケース本体 16B 蓋 18 水撃緩和材 20 脱落防止材 22 発泡ビーズ 24 ネット 26 多孔質ゲル 27 穴付き硬質板部材 28 リング状のスペーサ 28a 貫通孔 30 円板状のストッパ 30a 貫通孔 32 水撃防止効果試験装置 34 給水系統 35 圧力計 36 圧力ポンプ 38 配管 40 圧力調整弁 42 急閉弁 44 流量調整弁 46 分岐管 48 分岐管 50 分岐管 52 圧力センサ 54 圧力センサ 56 FETアナライザ 58 ベローズ 60 スプリング 62 粘弾性体 64 受圧板 66 空気室 68 可撓性膜

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウオータハンマーを受けるオリフィスを
    有するケース内に設けられた水撃緩和材から成るウオー
    タハンマー防止器において、前記水撃緩和材は前記オリ
    フイスから脱落を防止する脱落防止材を介して充填され
    た多数の発泡ビーズから成っていることを特徴とするウ
    オータハンマー防止器。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のウオータハンマー防止
    器であって、前記脱落防止材はネットから成っているこ
    とを特徴とするウオータハンマー防止器。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のウオータハンマー防止
    器であって、前記脱落防止材は多孔質ゲルから成ってい
    ることを特徴とするウオータハンマー防止器。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のウオータハンマー防止
    器であって、前記脱落防止材の内側に穴付き硬質板部材
    を更に備えていることを特徴とするウオータハンマー防
    止器。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至3のいずれかに記載のウオ
    ータハンマー防止器であって、前記ケース内に水撃作用
    を受ける空気室を有することを特徴とするウオータハン
    マ防止器。
JP6139716A 1994-05-31 1994-05-31 ウオータハンマー防止器 Pending JPH07332577A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6139716A JPH07332577A (ja) 1994-05-31 1994-05-31 ウオータハンマー防止器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6139716A JPH07332577A (ja) 1994-05-31 1994-05-31 ウオータハンマー防止器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07332577A true JPH07332577A (ja) 1995-12-22

Family

ID=15251756

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6139716A Pending JPH07332577A (ja) 1994-05-31 1994-05-31 ウオータハンマー防止器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07332577A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AT500633B1 (de) * 2004-08-04 2007-04-15 Luca Frediani Pulsationsdämpfer
WO2010019111A1 (ru) * 2008-08-06 2010-02-18 Ivanenko Vajcheslav Ivanovich Топливная система двигателя с участком для измерения расхода топлива
JP2015203437A (ja) * 2014-04-11 2015-11-16 東芝三菱電機産業システム株式会社 空気弁

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AT500633B1 (de) * 2004-08-04 2007-04-15 Luca Frediani Pulsationsdämpfer
WO2010019111A1 (ru) * 2008-08-06 2010-02-18 Ivanenko Vajcheslav Ivanovich Топливная система двигателя с участком для измерения расхода топлива
JP2015203437A (ja) * 2014-04-11 2015-11-16 東芝三菱電機産業システム株式会社 空気弁

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US2712831A (en) Shock pressure absorber and pulsation dampers
US9777880B2 (en) Pressure absorber for a fluid system and method of use
WO2002042677A1 (fr) Dispositif antibelier raccorde en serie
JPS6410699B2 (ja)
JP2002536614A (ja) 圧力変動防止装置が取り付けられた逆止め弁の弁板
JPH07332577A (ja) ウオータハンマー防止器
US3115155A (en) Air shock closure valve
US20060060248A1 (en) Sanitary fitting
CN106090523A (zh) 一种基于弹簧振子系统的管道压力脉动衰减器
US8307855B2 (en) Fluid pressure spike suppression device
US10557566B1 (en) Cushioned relief valve
JP2003064263A (ja) 膨張吸収材および凍結破損防止装置
JPH08145271A (ja) ウォータハンマ防止器
JP3310873B2 (ja) 水中衝撃圧力発生装置
JPH11201368A (ja) 水撃防止器
JP3242344B2 (ja) 消火剤貯蔵容器用容器弁
Gourdon et al. Silencer design for awning windows: Modified Helmholtz resonators with perforated foam
JP3020335U (ja) ウォータハンマ防止器
JPH0289895A (ja) 水撃圧力吸収法
RU184843U1 (ru) Устройство для гашения гидравлического удара
JP2932237B2 (ja) 水撃防止金具
JPH0914562A (ja) 配管内装着用水撃防止器及びその装着方法
JP2908998B2 (ja) ウォータハンマ防止器
JP3394991B2 (ja) スプリンクラ消火設備
JPH07208329A (ja) 液撃防止器付流量調整弁