JPH0733197Y2 - 放射能汚染物の洗濯装置 - Google Patents
放射能汚染物の洗濯装置Info
- Publication number
- JPH0733197Y2 JPH0733197Y2 JP1988022037U JP2203788U JPH0733197Y2 JP H0733197 Y2 JPH0733197 Y2 JP H0733197Y2 JP 1988022037 U JP1988022037 U JP 1988022037U JP 2203788 U JP2203788 U JP 2203788U JP H0733197 Y2 JPH0733197 Y2 JP H0733197Y2
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- JP
- Japan
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- solvent
- washing machine
- washing
- tank
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Description
本考案は、各種原子力施設で使用した作業者の衣服な
ど、放射能で汚染されたものを洗濯する装置に関する。
ど、放射能で汚染されたものを洗濯する装置に関する。
原子力発電所などの原子力施設では、作業員の衣服、手
袋、帽子などが放射能に汚染されることがあるため、着
用後すみやかに洗濯をする。洗濯は水洗とドライクリー
ニングとを順次、または同時に行なう。 ドライクリーニング装置は、一般用を一部改造したもの
であって、必要な数の洗濯機に加えて、使用した溶剤を
回収して精製し、洗濯槽に循環供給するとともに廃溶剤
を排液する機能をもった溶剤回収および精製部をそなえ
ており、槽内の空気をファン、リントフィルター、クー
ラー、ヒーターを経て循環させるようになっている。 上記の溶剤回収および精製部は、廃溶剤タンク、廃溶剤
をフィルターに供給するポンプ、廃溶剤中の懸濁物質を
除去するフィルター、廃溶剤を加熱して溶剤を蒸発させ
る蒸留器、蒸発した溶剤を冷却して凝縮させる凝縮器、
凝縮した溶剤とその中に含まれている水を分離する水分
離器、精製溶剤タンク、精製溶剤を洗濯機に供給するポ
ンプ、および蒸留器から発生するスラッジを溜めておく
スラッジタンクから構成される。 このような構造をもった従来の洗濯装置は、運転につれ
て放射能をもった廃濾材が多量に発生し、その処分が必
要となる。またフィルターの清掃や濾材交換を頻繁に行
なわなければならず、その際に作業員が被ばくする機会
が増す。
袋、帽子などが放射能に汚染されることがあるため、着
用後すみやかに洗濯をする。洗濯は水洗とドライクリー
ニングとを順次、または同時に行なう。 ドライクリーニング装置は、一般用を一部改造したもの
であって、必要な数の洗濯機に加えて、使用した溶剤を
回収して精製し、洗濯槽に循環供給するとともに廃溶剤
を排液する機能をもった溶剤回収および精製部をそなえ
ており、槽内の空気をファン、リントフィルター、クー
ラー、ヒーターを経て循環させるようになっている。 上記の溶剤回収および精製部は、廃溶剤タンク、廃溶剤
をフィルターに供給するポンプ、廃溶剤中の懸濁物質を
除去するフィルター、廃溶剤を加熱して溶剤を蒸発させ
る蒸留器、蒸発した溶剤を冷却して凝縮させる凝縮器、
凝縮した溶剤とその中に含まれている水を分離する水分
離器、精製溶剤タンク、精製溶剤を洗濯機に供給するポ
ンプ、および蒸留器から発生するスラッジを溜めておく
スラッジタンクから構成される。 このような構造をもった従来の洗濯装置は、運転につれ
て放射能をもった廃濾材が多量に発生し、その処分が必
要となる。またフィルターの清掃や濾材交換を頻繁に行
なわなければならず、その際に作業員が被ばくする機会
が増す。
本考案の目的は、放射性廃棄物の発生量を抑え、作業員
の被ばくの可能性を低減した放射能汚染物の洗濯装置を
提供することにある。
の被ばくの可能性を低減した放射能汚染物の洗濯装置を
提供することにある。
本考案の放射能汚染物の洗濯装置は、図面に示すよう
に、複数個の洗濯機(1A,1B,…)を並設した洗濯処理部
(1)と、洗濯に使用した溶剤を回収して再使用のため
に精製する溶剤回収部(2)および溶剤精製部(3)と
から構成される放射能汚染物の洗濯装置であって、溶剤
回収部(2)が廃溶剤タンク(T1)、凝縮器(7)、水
分離器(8)および精製溶剤タンク(T2)からなり、溶
剤精製部(3)が、各洗濯機に共通の外部加熱方式の蒸
留器(5)およびその下方に直結して設けたスラッジタ
ンク(6)からなることを特徴とする。 このスラッジタンクは、スラッジ発生量が少ない場合に
は適宜ドラム缶などで代替することができ、わざわざ設
備しなくても済む。 蒸留器の外部加熱の代表的な方式は、外側にジャケット
またはコイルを設けて、それに熱媒体を流通するもので
ある。また、電熱加熱してもよい。 溶剤回収部(2)は、図に例示したように、各構成部分
を各洗濯機に共通に設けてもよいし、各洗濯機ごとに小
型のものを設けてもよい。 一般的には、洗濯機の台数が多い場合は前者、少ない場
合は後者を選択する。 固形分の堆積に伴う局部腐食を防止するために、蒸発器
をニッケル基耐食合金、たとえばインコネル625で製造
するとよい。 なお、必要により、廃溶剤タンク(T1)と蒸留器(5)
との間、および(または)精製溶剤タンク(T2)と洗濯
処理部(1)との間にポンプを設置するなどの態様も、
もちろん本考案に含まれる。
に、複数個の洗濯機(1A,1B,…)を並設した洗濯処理部
(1)と、洗濯に使用した溶剤を回収して再使用のため
に精製する溶剤回収部(2)および溶剤精製部(3)と
から構成される放射能汚染物の洗濯装置であって、溶剤
回収部(2)が廃溶剤タンク(T1)、凝縮器(7)、水
分離器(8)および精製溶剤タンク(T2)からなり、溶
剤精製部(3)が、各洗濯機に共通の外部加熱方式の蒸
留器(5)およびその下方に直結して設けたスラッジタ
ンク(6)からなることを特徴とする。 このスラッジタンクは、スラッジ発生量が少ない場合に
は適宜ドラム缶などで代替することができ、わざわざ設
備しなくても済む。 蒸留器の外部加熱の代表的な方式は、外側にジャケット
またはコイルを設けて、それに熱媒体を流通するもので
ある。また、電熱加熱してもよい。 溶剤回収部(2)は、図に例示したように、各構成部分
を各洗濯機に共通に設けてもよいし、各洗濯機ごとに小
型のものを設けてもよい。 一般的には、洗濯機の台数が多い場合は前者、少ない場
合は後者を選択する。 固形分の堆積に伴う局部腐食を防止するために、蒸発器
をニッケル基耐食合金、たとえばインコネル625で製造
するとよい。 なお、必要により、廃溶剤タンク(T1)と蒸留器(5)
との間、および(または)精製溶剤タンク(T2)と洗濯
処理部(1)との間にポンプを設置するなどの態様も、
もちろん本考案に含まれる。
前述したように、従来の洗濯装置は、蒸留器の前段にフ
ィルターを設けてある。廃溶剤中には多量の懸濁浮游物
があるからフィルターの負担は大きく、溶剤回収−精製
部の性能を維持するためには頻繁に濾材を交換しなけれ
ばならない。 この問題の解決策として、本考案の洗濯装置では、蒸留
器に内部構造の簡単なものを選択することによって、濾
過工程を省略できるようにし、溶剤回収−精製部からフ
ィルターを除いた構成をえらんだ。 フィルターを使用しないため、廃溶剤中の懸濁物が蒸留
器に流入するが、外部加熱方式の蒸留器を使用すれば、
内部における目詰りなどの問題はなく、かなりの量の懸
濁物が蒸留器中に蓄積するまで蒸留を続けることがで
き、安定した廃溶剤の精製が行なえる。懸濁物は、所定
の濃度に達したところで蒸留操作を停止し、蒸留器
(5)下部のバルブ(図示してない)を開いて、蒸留器
に直結して設けたスラッジタンク(6)に重力で落す。
蒸留器内部の構造が単純で障害物は何もないから、懸濁
物が滞留することなく、スラッジタンクに流下する。 発生するスラッジの量が従来より多少は増加することは
否定できないが、廃濾材の発生が避けられるという利益
は、それを補って余りある。このスラッジは容易に焼却
でき、処理は簡単である。
ィルターを設けてある。廃溶剤中には多量の懸濁浮游物
があるからフィルターの負担は大きく、溶剤回収−精製
部の性能を維持するためには頻繁に濾材を交換しなけれ
ばならない。 この問題の解決策として、本考案の洗濯装置では、蒸留
器に内部構造の簡単なものを選択することによって、濾
過工程を省略できるようにし、溶剤回収−精製部からフ
ィルターを除いた構成をえらんだ。 フィルターを使用しないため、廃溶剤中の懸濁物が蒸留
器に流入するが、外部加熱方式の蒸留器を使用すれば、
内部における目詰りなどの問題はなく、かなりの量の懸
濁物が蒸留器中に蓄積するまで蒸留を続けることがで
き、安定した廃溶剤の精製が行なえる。懸濁物は、所定
の濃度に達したところで蒸留操作を停止し、蒸留器
(5)下部のバルブ(図示してない)を開いて、蒸留器
に直結して設けたスラッジタンク(6)に重力で落す。
蒸留器内部の構造が単純で障害物は何もないから、懸濁
物が滞留することなく、スラッジタンクに流下する。 発生するスラッジの量が従来より多少は増加することは
否定できないが、廃濾材の発生が避けられるという利益
は、それを補って余りある。このスラッジは容易に焼却
でき、処理は簡単である。
本考案の洗濯装置は、前述のとおり、処理すべき放射性
廃棄物の発生量が少なく、種類もスラッジ1種に限られ
ており、しかもその処理は容易である。作業員の被ばく
の危険を減少できることも、前述のとおりである。 フィルターを使用しないことから、洗濯装置全体の設備
費が安価になり、また濾材交換などの作業が不要になる
から、運転費を削減することができる。定期点検時の、
とくに蒸留器の内部清掃などのメンテナンスが容易であ
ることも、維持費の節約に寄与する。
廃棄物の発生量が少なく、種類もスラッジ1種に限られ
ており、しかもその処理は容易である。作業員の被ばく
の危険を減少できることも、前述のとおりである。 フィルターを使用しないことから、洗濯装置全体の設備
費が安価になり、また濾材交換などの作業が不要になる
から、運転費を削減することができる。定期点検時の、
とくに蒸留器の内部清掃などのメンテナンスが容易であ
ることも、維持費の節約に寄与する。
図面は、本考案の洗濯装置の代表的な例について、その
構成を説明するフローシートである。 1……洗濯部 1A,1B,1C……洗濯機 2……溶剤回収部 3……溶剤精製部 5……蒸留器、6……スラッジタンク 7……凝縮器、8……水分離器 T1……廃溶剤タンク T2……精製溶剤タンク
構成を説明するフローシートである。 1……洗濯部 1A,1B,1C……洗濯機 2……溶剤回収部 3……溶剤精製部 5……蒸留器、6……スラッジタンク 7……凝縮器、8……水分離器 T1……廃溶剤タンク T2……精製溶剤タンク
Claims (4)
- 【請求項1】複数個の洗濯機(1A,1B,…)を並設した洗
濯処理部(1)と、洗濯に使用した溶剤を回収して再使
用のために精製する溶剤回収部(2)および溶剤精製部
(3)とから構成される放射能汚染物の洗濯装置であっ
て、溶剤回収部(2)が廃溶剤タンク(T1)、凝縮器
(7)、水分離器(8)および精製溶剤タンク(T2)か
らなり、溶剤精製部(3)が、各洗濯機に共通の外部加
熱方式の蒸留器(5)およびその下方に直結して設けた
スラッジタンク(6)からなることを特徴とする洗濯装
置。 - 【請求項2】溶剤回収部(2)の各構成部分を各洗濯機
に共通に設けた請求項1の洗濯装置。 - 【請求項3】溶剤回収部(2)の各構成部分を各洗濯機
ごとに設けた請求項1の洗濯装置。 - 【請求項4】蒸留器の材質をニッケル基耐食合金とした
請求項1に記載の洗濯装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1988022037U JPH0733197Y2 (ja) | 1988-02-22 | 1988-02-22 | 放射能汚染物の洗濯装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1988022037U JPH0733197Y2 (ja) | 1988-02-22 | 1988-02-22 | 放射能汚染物の洗濯装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01126599U JPH01126599U (ja) | 1989-08-29 |
JPH0733197Y2 true JPH0733197Y2 (ja) | 1995-07-31 |
Family
ID=31239795
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1988022037U Expired - Lifetime JPH0733197Y2 (ja) | 1988-02-22 | 1988-02-22 | 放射能汚染物の洗濯装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0733197Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5416298B1 (ja) * | 2013-04-12 | 2014-02-12 | 久之 小倉 | 即乾ハンガー |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59162489A (ja) * | 1983-03-07 | 1984-09-13 | 株式会社日立製作所 | 原子力発電所用ドライクリ−ニング設備 |
JPS60263899A (ja) * | 1984-06-12 | 1985-12-27 | 三菱重工業株式会社 | 原子力プラントにおける廃液処理装置 |
-
1988
- 1988-02-22 JP JP1988022037U patent/JPH0733197Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01126599U (ja) | 1989-08-29 |
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