JPH07331434A - マグネトロンスパッタリング装置 - Google Patents

マグネトロンスパッタリング装置

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JPH07331434A
JPH07331434A JP12483794A JP12483794A JPH07331434A JP H07331434 A JPH07331434 A JP H07331434A JP 12483794 A JP12483794 A JP 12483794A JP 12483794 A JP12483794 A JP 12483794A JP H07331434 A JPH07331434 A JP H07331434A
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JP
Japan
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target
mask
substrate
yoke
outer peripheral
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Application number
JP12483794A
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English (en)
Inventor
Masaaki Iwasaki
眞明 岩崎
Yoshinori Yoshimura
芳紀 吉村
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Original Assignee
Sony Disc Technology Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 センターマスクの温度上昇を抑え、且つ異常
放電の発生を無くし、さらにターゲット材料効率を改善
して連続スパッタリングを可能となす。 【構成】 ターゲット1の後方に配置される磁石5によ
って直交電磁界を印加させながらディスク基板2のスパ
ッタ形成面2aにスパッタ膜を成膜させるようにしたマ
グネトロンスパッタリング装置において、センターマス
ク3の上部に内周ヨーク19を、ターゲット1の外周縁
近傍部に外周ヨーク27とサイドヨーク28を配置す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、光ディスク等
の如き円盤状をなす基板のスパッタ形成面にアルミニュ
ーム(Al)被膜等を成膜するのに用いて好適なマグネ
トロンスパッタリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】デジタル化された音声情報や画像情報を
大量に記録するのに、いわゆるコンパクトディスク(以
下、CDと略称する。)等の如き光ディスクが広く使用
されるようになってきた。光ディスクは、例えばポリカ
ーボネート等の透明な合成樹脂性基板の表面にスパッタ
リングにより光反射率の高いAl薄膜層が形成されて構
成され、「1」か「0」のデジタル情報に合わせて、そ
の基板にピット(pit)と称する小さな孔を開け、そ
の孔の有無をレーザー光の反射波の有無によりその記録
情報を読み出し得るものである。
【0003】1枚のディスクへの薄膜形成は、比較的短
時間で可能なことから、多数のディスクを連絡的(1枚
づつ連続しての意)にスパッタするために、例えば図4
に示すような構成が採用されている。
【0004】図4は、マグネトロンスパッタリング装置
の主要な機構のみを取り出して示した構成図で、先ずベ
ルトコンベア等の外部搬送装置101により次々と搬送
されてくるCD等の基板102は、軸中心に回転及び上
下方向に移動可能な円盤状の搬送装置103の吸着パッ
ト104に吸着されスパッタ室105に搬送される。
【0005】スパッタ室105では、同じく軸中心に回
転及び上下方向に移動可能な搬送テーブル106に載置
され、順次スパッタ源107によりスパッタ成膜が行わ
れる。スパッタ成膜後の基板102は、再び搬送テーブ
ル106に載置され、搬送装置103を経て外部に取り
出される。
【0006】ところで、スパッタ室105に運ばれた基
板102は、図5に拡大して示すように、搬送テーブル
106によってスパッタ源107に設けられるマスク1
08の下端面に密着するように押し上げられる。スパッ
タ成膜を行う成膜室109は、外囲器110内に内接し
た防着シールド112a,112bと前記マスク108
により形成されている。そして、この成膜室109は、
基板102の無いときにマスク108の空間111を通
して、図示しないターボ分子ポンプにより排気される。
【0007】上記基板102は、マスク108で支持さ
れるとともに、該基板102の非成膜部分はマスク10
8で遮蔽される。マスク108は、高精度に製作されて
おり、その熱膨張力を利用して外囲器110に密着固定
される。また、Al製ターゲット113は、ターゲット
冷却プレート114に固定されてカソード電極を構成す
ると共に、磁石115と共に成膜室109内に磁界を形
成する。なお、磁石115は、前記成膜室109の中心
から偏心回転するように取り付けられており、形成磁界
の均一化によりターゲット113の利用効率化を図って
いる。
【0008】カソード電極は、ターゲット面で75W/
cm2 程度の放電電界を形成するが、成膜時のターゲッ
ト113の温度上昇を摂氏200〜300度以下に抑え
るため、ターゲット冷却プレート114内にリング状に
空洞を形成し、給水パイプ116を介して冷却水が供給
される。また、成膜室109内には、成膜に必要なアル
ゴンガスがガス導入管117から供給される。成膜時の
圧力は0.2〜5.0(pa)の範囲内で使用される。
なお、このマグネトロンスパッタリング装置は、使用者
によって使用条件が異なるから、内部の圧力も上記のよ
うに広い範囲にわたることが知られている。
【0009】上記構成のマグネトロンスパッタリング装
置においては、Al製のターゲット113がアルゴンガ
ス原子により叩かれることにより、スパッタリング作用
が起こり、基板102の表面にAlの膜が形成される。
そして、成膜後は放電停止され、基板102は再び搬送
テーブル106に載置されて搬送され、搬送装置103
を経て取り出される。
【0010】ところで、上述したマグネトロンスパッタ
リング装置においては、順次搬送されてくる基板102
への成膜は1枚あたり6秒程度の短いサイクルで行われ
ている。したがって、実際に成膜するに要する時間は、
ターゲット113に電界を供給している2秒間程度の極
めて短い間で行われる。
【0011】ところが、その短い時間内に成膜するに当
たっては、現状のマスク108では基板102の表面に
スパッタ膜を均一に成膜することができない。その原因
として、図6及び図7に示すように、基板102の中央
部分をマスクするセンターマスク部分118と、基板外
周縁部分をマスクする外周マスク部分119とを連結す
る4本の支柱120が設けられているためである。
【0012】すなわち、これら支柱120は基板102
のスパッタ面上に設けられることから、ターゲット11
3から叩き出された原子又は分子はこの支柱120によ
って遮られる。この結果、基板102のスパッタ面に成
膜されたスパッタ膜は、不均一なものとなる。
【0013】そこで本願出願人は、上述の課題を解決す
べく鋭意検討を行った結果、スパッタ膜を不均一なもの
となす支柱を廃止し、センターマスクと外周マスクを独
立させるように構成したマグネトロンスパッタリング装
置を考えた。
【0014】かかるマグネトロンスパッタリング装置
は、図8に示すように、ターゲット121を取付けるタ
ーゲット冷却部材122にセンターマスク123をボル
ト124によって固定し、このセンターマスク123に
対して支柱の無い外周マスク125を別個独立としたも
のである。その他の構成は、従来の装置とほぼ同じであ
り、マグネット126はターゲット121の後方に配置
され、基板127のマスク123,125への着脱装置
はシリンダーよりなる基板保持用ピン128によって行
われる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このマグネ
トロンスパッタリング装置を用いて連続スパッタリング
を行ったところ、以下の原因により連続スパッタリング
を行うことが困難であった。第1に、センターマスク1
23の温度上昇が、基板材料(例えばポリカーボネー
ト)の熱変形温度(約120℃)以上になり、該センタ
ーマスク123に基板127が溶着してしまう。
【0016】第2に、センターマスク123をターゲッ
ト冷却部材122に固定するボルト124を挿入させる
ボルト挿入用貫通孔129にガスが溜まり、孔部及びそ
の周辺部に異常放電が発生し、安定したスパッタリング
ができない。第3に、ターゲット121が局所的に減少
するため、材料効率が悪い。
【0017】そこで本発明は、上述の従来の有する課題
を解決するために提案されたものであって、センターマ
スクの温度上昇を抑え、且つ異常放電の発生を無くし、
さらにターゲットの材料効率を改善して連続スパッタリ
ングが行えるマグネトロンスパッタリング装置を提供す
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明のマグネトロンス
パッタリング装置では、円盤状をなす基板のスパッタ形
成面にスパッタ膜を成膜させるターゲットと、上記ター
ゲットのターゲット面とは反対側に取付けられ、該ター
ゲットを冷却するターゲット冷却部材と、このターゲッ
トの後方に配置され、直交電磁界を印加する磁界印加手
段とを有する。そして、スパッタ膜の均一化を図るべ
く、ターゲット冷却部材に取付けられ、スパッタ形成面
側の基板中央部分に密着してこの基板中央部分をマスク
するセンターマスクと、外囲器に取付けられ、基板外周
縁部分に密着してこの基板外周縁部分をマスクする外周
マスクを独立させた独立マスク構造をとる。
【0019】そしてさらに、基板をセンターマスクと外
周マスクに対して近接する方向と離れる方向に上下動さ
せる基板保持用ピンと、センターマスクのターゲット冷
却部材に取付けられる基端部分を覆って設けられる磁性
体よりなる内周ヨークとを備えることにより、上述の課
題を解決する。
【0020】また、本発明の装置においては、異常放電
の発生を無くすために、センターマスクの中心軸方向に
貫通する貫通孔に達するガス抜き孔を、このセンターマ
スクの外周面に設ける。
【0021】さらに、ターゲットの材料効率を改善する
ために、ターゲットの外周縁近傍部に、いずれも磁性体
よりなる外周ヨークとサイドヨークを設ける。
【0022】
【作用】本発明のマグネトロンスパッタリング装置にお
いては、外周マスクに対して独立させたセンターマスク
のターゲット冷却部材に取付けられる基端部分を覆って
磁性体よりなる内周ヨークを設けているので、この内周
ヨークにより磁力線方向が制御されてプラズマがセンタ
ーマスクから離れ、その結果、センターマスクの温度上
昇が抑えられる。
【0023】また、本発明のマグネトロンスパッタリン
グ装置においては、センターマスクの中心軸方向に貫通
する貫通孔に達するガス抜き孔を、このセンターマスク
の外周面に設けているので、貫通孔内に溜まるガスがこ
のガス抜き孔を通って外へと放出される。したがって、
ガスが溜まることによる異常放電の発生が抑えられ、安
定したスパッタリングが行える。
【0024】さらに、本発明のマグネトロンスパッタリ
ング装置においては、内周ヨークに加え、ターゲットの
外周縁近傍部にいずれも磁性体よりなる外周ヨークとサ
イドヨークを設けているので、これらヨークによる磁気
回路によってターゲット面上の磁場が調整され、均一な
スパッタリングがなされる。その結果、ターゲットが局
所的に減少するようなことが起こらず、均一にターゲッ
トが減ることになり、ターゲットの材料効率が高まる。
【0025】
【実施例】以下、本発明を適用した具体的な実施例につ
いて図面を参照しながら具体的に説明する。本実施例の
マグネトロンスパッタリング装置は、図1に示すよう
に、主としてターゲット1と、円盤状をなすディスク基
板2の所定部分をマスクするセンターマスク3と外周マ
スク4と、直交電磁界を印加する磁界印加手段である磁
石5とを備えてなる。
【0026】ターゲット1は、カソード電極として機能
すると共にディスク基板2のスパッタ形成面2aにスパ
ッタ膜を成膜するためのものである。例えば、光ディス
クを製造する場合には、ターゲット1としてアルミを用
いる。かかるターゲット1は、少なくともディスク基板
2の外径寸法よりも大とされた円盤体として形成され、
その外周縁部分のみ厚みが薄くなされている。逆の見か
たをすると、ディスク基板2と対向する中央部分が突出
した円盤体として形成されている。
【0027】そして、このターゲット1のアルゴン等の
原子が衝突するターゲット面1aとは反対側の面には、
該ターゲット1を冷却するターゲット冷却部材6が設け
られている。ターゲット冷却部材6は、例えば銅等の材
料によって、ターゲット1の外径寸法と略同一の外径寸
法とされた円盤として形成されている。
【0028】このターゲット冷却部材6には、冷水を循
環させる冷水循環用孔(図示は省略する。)が板厚の略
中央部分に空洞の孔として形成されている。その冷水循
環用孔の入口側には冷水を供給するための冷水供給用パ
イプ7が接続されると共に、出口側には循環した冷水を
排出する冷水排出用パイプ8が接続されている。
【0029】したがって、冷水供給用パイプ7より導入
された冷水は、ターゲット冷却部材6の冷水循環用孔を
循環し、このターゲット冷却部材6と接して設けられる
ターゲット1を冷却せしめた後、循環し終えた冷水を冷
水排出用パイプ8より排出するようになっている。これ
により、スパッタリング時のターゲット1の温度上昇を
抑えることができる。
【0030】磁石5は、アルゴンガス雰囲気中でターゲ
ット1を叩く原子に対して直交電磁界を印加するように
なっている。かかる磁石5は、ターゲット冷却部材6を
挟んでターゲット1と反対側の後方に、回動軸9の先端
部に対して偏心した位置に取付けられている。したがっ
て、磁石5が偏心回転することにより、形成磁界が均一
化され、ターゲット1の利用効率が向上する。
【0031】センターマスク3は、基板中央部分をマス
クするためのもので、該ディスク基板2のスパッタ形成
面側の基板中央部分に密着して当該ディスク基板2を保
持するようになっている。かかるセンターマスク3は、
図3に示すように、上記ディスク基板2と密着する側が
大径の円盤状とされた,いわゆる裾広がり形状をなす円
筒体として形成されている。
【0032】そして、このセンターマスク3の中心軸方
向には、当該センターマスク3をターゲット冷却部材6
に固定するための絶縁体又は絶縁処理された締結部材で
あるボルト10を挿入させる貫通孔11が形成されてい
る。この貫通孔11には、異常放電の原因と考えられる
ガスが溜まり易いため、当該貫通孔11に達するガス抜
き孔12がセンターマスク3の外周面に形成されてい
る。かかるガス抜き孔12は、ターゲット1に保持され
る部分を除く部分に、上記貫通孔11につながる横孔と
して形成されている。このガス抜き孔11を設けること
により、上記貫通孔11に溜まるガスが外方へ放出され
ることになる。
【0033】また、上記貫通孔11の開口端側には、後
述する基板保持用ピンのディスクセンタリング部材が臨
みセンターマスク3と接触するセンタリング部材嵌合部
13が形成されている。このセンタリング部材嵌合部1
3は、ディスクセンタリング部材が嵌合して設けられる
大きさのへこみとして形成されている。
【0034】なお、上記ボルト10に絶縁体を用いる場
合には、セラミックス,プラスチック,PTFE(ポリ
テトラフルオロエチレン)等の絶縁体物がいずれも適用
できる。
【0035】また、このセンターマスク3のターゲット
1に導入される部分は、外径寸法が若干小とされた先細
り形状とされている。そのセンターマスク3の先細り部
分とされた段差面とターゲット面1aとの間には、ター
ゲット1とセンターマスク3の絶縁を図るための絶縁体
又は絶縁処理された円環状のスペーサ14が介在されて
いる。かかるスペーサ14を絶縁体で形成する場合に
は、先のボルト10と同じ絶縁体物が使用できる。
【0036】また、そのセンターマスク3の先細り部分
とされた外周囲には、センターマスク3をターゲット1
及びターゲット冷却部材6に対して絶縁するための絶縁
体又は絶縁処理されたホルダー15が設けられている。
かかるホルダー15は、上記センターマスク3の先細り
部分に嵌合して設けられる一方が開放された有底の円筒
体として形成され、上記ターゲット1の中心に形成され
たホルダー取付け孔16にその先端部を嵌合させるよう
になっている。なお、このホルダー15を絶縁体で形成
する場合は、やはり先のボルト10、スペーサ14と同
じ絶縁体物が使用できる。
【0037】そして、このホルダー15の底面には、上
記センターマスク3の貫通孔11に挿入されたボルト1
0の先端部を臨ませる円形状をなすボルト挿入用孔17
が設けられている。さらに、このセンターマスク3の底
面側には、上記ホルダー15の先端部をホルダー取付け
孔16に嵌合させたときに当該ホルダー15が脱落しな
いように、外周囲より張り出して形成されるフランジ部
18が設けられている。
【0038】また、このホルダー15の外周囲には、プ
ラズマによるセンターマスク3の温度上昇を抑えるため
に、磁性体よりなる内周ヨーク19が設けられている。
この内周ヨーク19は、ホルダー15をその内部にほぼ
完全に収容するに足る大きさとされると共に、ターゲッ
ト冷却部材6側よりターゲット面1a側へ行くに従っ
て、次第にその外形寸法が小さくなるような截頭円錐形
状として形成されている。
【0039】この内周ヨーク19が設けられることによ
り、磁力線方向が制御され、プラズマがセンターマスク
3より離れ、当該センターマスク3の温度上昇が抑えら
れる。したがって、センターマスク3がディスク基板材
料の熱変形温度以上になるようなことが起こらず、該セ
ンターマスク3のディスク基板2への溶着が回避され
る。
【0040】一方、外周マスク4は、ディスク基板2の
外周縁部分に密着してこの基板外周縁部分をマスクする
役目をするもので、センターマスク3とは独立して図示
しない成膜室を構成する外囲器に取付けられている。か
かる外周マスク4は、ターゲット1の突出部分の外径寸
法と略同一寸法とされた止まり孔20と、ディスク基板
2の外径寸法よりも若干小径とされた円形状の貫通孔と
して形成されるセンター孔21とを有した円盤体として
形成されている。そして、上記外周マスク4のディスク
基板2の外周縁部分と密着する密着面4aは、ディスク
基板2を水平に保ちスパッタ膜を均一なものとなすため
に、センターマスク3の密着面3aと面一となるように
されている。
【0041】上記センターマスク3と外周マスク4の密
着面3a,4aにディスク基板2を密着させるには、基
板保持用ピン22によって行われる。基板保持用ピン2
2は、ディスク基板2を載置し、このディスク基板2を
センターマスク3と外周マスク4に対して図中矢印Xで
示す近接する方向と離れる方向に上下動させるシリンダ
23のシャフト24の先端部に取付けられ、該シャフト
24を通じて陽極電位化されている。
【0042】この基板保持用ピン22には、ディスク基
板2の中心部に設けられる円形状の貫通孔に嵌合してこ
のディスク基板2をセンタリングするディスクセンタリ
ング部材25と、センタリングされたディスク基板2を
支持するディスク載置テーブル26とが設けられてい
る。
【0043】ディスクセンタリング部材25は、ディス
ク基板2の中心部に形成された貫通孔内に臨んでこのデ
ィスク基板2をセンタリングするもので、先端側に行く
に従って除々に先細りとされるいわゆる截頭円錐形とし
て突出形成されている。このディスクセンタリング部材
25の基端側の外周囲には、ディスク基板2を安定に支
持するための円盤状をなすディスク載置テーブル26が
設けられている。
【0044】スパッタリング時には、図2に示すよう
に、ディスク基板2はディスク載置テーブル26上に載
置された状態でシリンダ24によって上昇せしめられ、
基板中央部分にセンターマスク3が密着すると共に、基
板外周縁部分に外周マスク4が密着して当該ディスク基
板2がこれらマスクによって支持される。この結果、デ
ィスク基板2にスパッタ膜を形成すべきスパッタ形成面
2aはマスクに覆われることなく全て露出する形とな
り、スパッタ形成面2a上に成膜されるスパッタ膜が均
一となる。
【0045】また、このとき、基板保持用ピン22のデ
ィスクセンタリング部材25がセンターマスク3のセン
タリング部材嵌合部13に嵌合して接触することにな
る。この結果、センターマスク3が陽極電位化される。
このとき、センターマスク3は、ターゲット1及びター
ゲット冷却部材6に対し絶縁体又は絶縁処理されたボル
ト10,スペーサ14,ホルダー15によって確実に絶
縁せしめられるので、陽極電位化が確実なものとなる。
【0046】また、スパッタリング時においては、セン
ターマスク3が高温にさらされるが、ターゲット冷却部
材6に接触して設けられるホルダー15及びボルト10
を介してセンターマスク3がこのターゲット冷却部材6
によって冷却せしめられる。
【0047】そして、このマグネトロンスパッタリング
装置では、ターゲット表面上の磁場を調整し均一なスパ
ッタリングをさせてターゲットの材料効率を高めるため
に、内周ヨーク19に加え、やはり磁性体よりなる外周
ヨーク27とサイドヨーク28をターゲット1の外周縁
近傍部にそれぞれ設けている。
【0048】外周ヨーク27は、外周マスク4とほぼ同
一外形寸法を有した断面略L字状をなすリングとして形
成されている。この外周マスク4は、ターゲット冷却部
材6と対向する面に形成される円環状の嵌合溝に嵌まり
込む形で設けられている。
【0049】一方、サイドヨーク28は、ターゲット1
の段差部分に配置される円環状をなすアノードリング2
9の内周面に固定されている。アノードリング29は、
ターゲット1に接触しないように所定の隙間を持ってタ
ーゲット冷却部材6に対してボルト等によって固定され
ている。
【0050】そして、このアノードリング29に取付け
られるサイドヨーク28は、断面長方形のリングとして
形成され、ターゲット1の突出部分を取り囲むようにし
て設けられている。また、このサイドヨーク28は、外
周ヨーク27に対してセンターマスク3寄りに設けられ
ている。したがって、内周ヨーク19、サイドヨーク2
8、外周ヨーク27の順で外側へと順次配置されてい
る。
【0051】このような関係でヨーク19,27,28
を配置することにより、磁力線方向がターゲット表面1
a上に均一に分布するようになり、ターゲット1が局所
的に減少するようなことが回避される。その結果、ター
ゲット1が均一に減るため、ターゲット1の材料効率を
改善できる。
【0052】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明のマグネトロンスパッタリング装置によれば、センタ
ーマスクの上部に磁性体よりなる内周ヨークを設けるよ
うにしたので、この内周ヨークにより磁力線方向を制御
してプラズマをセンターマスクから離すことが可能とな
り、センターマスクの温度上昇を抑制することができ
る。したがって、センターマスクの温度上昇が基板材料
の熱変形温度以上になるようなことが無くなり、該セン
ターマスクの基板への溶着が回避できる。
【0053】また、本発明のマグネトロンスパッタリン
グ装置によれば、センターマスクをターゲット冷却部材
に取付けるための締結部材を臨ませる貫通孔に達するガ
ス抜き孔をセンターマスクの外周面に設けたので、貫通
孔に溜まるガスをこのガス抜き孔より外方へ効率良く放
出することができ、当該ガスが原因として生じる異常放
電の発生を回避することができる。
【0054】さらに、本発明のマグネトロンスパッタリ
ング装置によれば、内周ヨークと外周ヨークとサイドヨ
ークを所定位置に配置しているので、これらヨークによ
る磁気回路によってターゲット表面上での磁場が調整さ
れ、均一なスパッタリングを行うことができ、ターゲッ
トの材料効率を高めることができる。
【0055】したがって、本発明のマグネトロンスパッ
タリング装置を用いれば、連続してスパッタリングを行
うことができ、生産性の向上並びにコストの低下を実現
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例のマグネトロンスパッタリング装置を
一部破断して示す正面図である。
【図2】本実施例のマグネトロンスパッタリング装置を
一部破断して示すもので、ディスク基板をマスクに密着
させた状態を示す正面図である。
【図3】センターマスクの取付け部分を拡大して示す要
部拡大断面図である。
【図4】従来の連続スパッタリング装置の一構成例を示
す正面図である。
【図5】従来の連続スパッタリング装置の要部拡大断面
図である。
【図6】従来のマスクを示す平面図である。
【図7】従来のマスクの断面図である。
【図8】さらに従来のスパッタリング装置を一部破断し
て示す正面図である。
【符号の説明】
1 ターゲット 2 ディスク基板 2a スパッタ形成面 3 センターマスク 4 外周マスク 5 磁石 6 ターゲット冷却部材 10 ボルト 12 ガス抜き孔 15 ホルダー 19 内周ヨーク 22 基板保持用ピン 23 シリンダ 25 ディスクセンタリング部材 26 ディスク載置テーブル 27 外周ヨーク 28 サイドヨーク

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円盤状をなす基板のスパッタ形成面にス
    パッタ膜を成膜させるターゲットと、 上記ターゲットのターゲット面とは反対側に取付けら
    れ、該ターゲットを冷却するターゲット冷却部材と、 ターゲットの後方に配置され、直交電磁界を印加する磁
    界印加手段と、 ターゲット冷却部材に取付けられ、スパッタ形成面側の
    基板中央部分に密着してこの基板中央部分をマスクする
    センターマスクと、 外囲器に取付けられ、基板外周縁部分に密着してこの基
    板外周縁部分をマスクする外周マスクと、 基板をセンターマスクと外周マスクに対して近接する方
    向と離れる方向に上下動させる基板保持用ピンと、 上記センターマスクのターゲット冷却部材に取付けられ
    る基端部分を覆って設けられる磁性体よりなる内周ヨー
    クとを備えたマグネトロンスパッタリング装置。
  2. 【請求項2】 センターマスクには、該センターマスク
    をターゲット冷却部材に取付けるための締結部材をその
    中心軸方向に挿入させる貫通孔が形成されると共に、こ
    の貫通孔に達するガス抜き孔がセンターマスク外周面に
    設けられていることを特徴とする請求項1記載のマグネ
    トロンスパッタリング装置。
  3. 【請求項3】 ターゲットの外周縁近傍部に、いずれも
    磁性体よりなる外周ヨークとサイドヨークが設けられて
    いることを特徴とする請求項1又は2記載のマグネトロ
    ンスパッタリング装置。
  4. 【請求項4】 サイドヨークは外周ヨークよりもセンタ
    ーマスク寄りに設けられると共に、外周ヨークはサイド
    ヨークに対してターゲット冷却部材に近接した位置に設
    けられていることを特徴とする請求項3記載のマグネト
    ロンスパッタリング装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003085158A1 (fr) * 2002-04-04 2003-10-16 Tdk Corporation Dispositif de pulverisation cathodique, procede de formation de couche mince par pulverisation cathodique et procede de fabrication de support d'enregistrement en forme de disque au moyen de ce dispositif

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2003085158A1 (fr) * 2002-04-04 2003-10-16 Tdk Corporation Dispositif de pulverisation cathodique, procede de formation de couche mince par pulverisation cathodique et procede de fabrication de support d'enregistrement en forme de disque au moyen de ce dispositif

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