JPH0733122U - 箸入れ付きの蓋 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 箸類を食品容器類の蓋に衛生的にかつ使い易
いように収納する。 【構成】 箸類Ｃの収納が可能な凹部１１を蓋体１０の
上面に形成し、この凹部１１を開閉可能に閉じるための
カバー片１２を、その両端の支軸１３により蓋体１０に
軸支し、またカバー片１２を閉じたときに凹部１４に係
止する係止片１５をカバー片１２の回動端に設ける。さ
らにカバー片１２を開くとき箸類Ｃを持ち上げるために
箸類Ｃを支える支え腕１７をカバー片１２に設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は食品容器類の蓋、特に弁当箱、菜入れ等の蓋に箸入れを設けたもので ある。

【０００２】

【従来の技術】

弁当箱などの蓋にスプーン、フォーク類を付属させた考案は公知であり、本出 願人も提案したことがある（実公平４−１７０９０号）。同考案はスプーン、フ ォーク或いはナイフ等の器具部をそれと一体的に設けたケースに収納可能とし、 かつそのケースを柄として利用できるようにした飲食器具を有し、該器具を蓋に 設けた凹部に着脱可能に取り付けた構成を有する。しかしこのような構成は箸に 適さず、また、箸をそのまま蓋に取り付けようとすれば箸も取り付け凹部も不衛 生になる問題がある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は前記の点に着目してなされたもので、その課題とするところは食品容 器類の蓋に箸類を衛生的にかつ使い易く収納することができるようにすることで ある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

前記課題を解決するため、本考案は、蓋体１０の上面に箸類Ｃの収納が可能な 凹部１１を形成し、該凹部１１を開閉可能に閉じ、かつ蓋体１０の上面の一部を なす、カバー片１２を前記凹部１１の両端部に支軸１３により回動可能に軸支す るとともに、その閉止のため凹部１１に設けた係止部１４に係止可能な係止片１ ５をカバー片１２の回動端に形成し、カバー片１２を開いたときに箸類Ｃが凹部 １１の底１６から上方へ持ち上がるように箸類Ｃを支えるための支え腕１７をカ バー片１２に設けるという手段を講じたものである。

【０００５】

【実施例】

実施例における蓋体１０は容器本体２０の開口よりも上に若干の膨らみを有す る構造であり（図１、図２参照）、開口の内側に入り込む下がり縁１８と、開口 の縁上に乗る周縁１９とを有する。２１は開口の縁上に接するシール部材であり 、周縁１９の全域に及んで設けてある。故に、この蓋体１０と容器本体２０とか らなる実施例の食品容器は密閉容器と通称されるものである（図４参照）。

【０００６】 箸類Ｃを収納するための凹部１１は、上記蓋体１０の側辺に近付けて設けてあ り、箸の収納に必要十分な長さと幅及び深さを有している。その凹部１１の深さ は蓋体１０の深さを越えない程度が良い。２２は指先を導入するための凹溝部で あり、凹部１１の蓋体内方寄りの境界外にやや浅く形成され、カバー片１２を起 こし易くしている。

【０００７】 上記カバー片１２は凹部１１を開閉可能に閉じる部材であり、閉じたときにそ の上面が周辺の蓋体１０の上面の一部をなすように整形されている。該カバー片 １２は凹部１１の長手方向の端部に位置する両側壁に、支軸１３により回動可能 に軸支され、閉状態では回動側の端部２３が凹部１１の内側境界の上端部２４に 接し、開状態ではカバー片１２の上面が凹部１１の外端部２５に接して夫々停止 する。

【０００８】 さらにカバー片１２が閉止状態で開くのを防止するため、凹部１１の内側境界 の上端部２４に凹部１１の内方へ突出した係止部１４を形成するとともに、それ に係止可能な爪を有する係止片１５をカバー片１２の回動側端部２３に形成して いる。

【０００９】 本考案における箸入れは、その凹部１１内で箸類Ｃを支えて収納することを特 徴とし、そのための支え腕１７をカバー片１２の内側に設けている。

【００１０】 その支え腕１７は、上向きコ字型に形成され、コ字型の端部に設けた突軸２６ により軸支する。故にカバー片１２からほぼ直角に突出し、かつまた、カバー片 １２を閉じたときに凹部１１の底１６により上へ押されて動くようになる（図１ 、図２参照）。また支え腕１７は、カバー片１２からほぼ直角に突出しているた め、カバー片１２を最大に開いたときに箸類Ｃを持ち上げて取り易くする。この 支え腕１７は凹部１１の中央から一方へ片寄った位置に設けてあり、箸類Ｃの持 つ部分を支えて持ち上げることができるように配慮されている。なお、箸類Ｃの 持つ部分だけでなく全体が持ち上げられるように１個所又は２個所以上設けても 良い。

【００１１】 実施例における食品容器は前述のとおりシール部材２１によってシールされた 密閉容器であり、そのため内外の差圧を解消する通気手段３０を蓋体１０に設け ている。実施例の場合その通気手段３０を支え腕１７の近くの凹部１１の底１６ に設置し（図５参照）、箸をとったあと続いて差圧を解消できるようにし、かつ 目立たないようにして外観、機能の向上を図っている。

【００１２】 このような通気手段３０は弾力性のある押しボタンからなる操作部材３１とこ れを取り付ける通気孔３２とからなり、操作部材３１を押して、常時は閉じてい る通気孔３２を開き、容器内外の差圧をなくすもので、例えば実公昭５９−４３ ２３８号に開示されているような機構である。なお２７は密閉片であり、蓋体１ ０を容器本体２０に加圧しておく。

【００１３】

【考案の効果】

本考案は以上の如く構成されかつ作用するものであり、細長い箸類Ｃをそのま ま凹部１１に収納すると同時にカバー片１２により覆っておくことができるので 衛生的であり、かつ忘れるおそれが殆んどなく、またカバー片１２を開くと支え 腕１７により箸が持ち上げられるので非常に取り出し易く、使い勝手が良いとい う効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る箸入れ付きの蓋の１実施例を示す
要部拡大断面図。

【図２】同上のカバー片を開く状態の拡大断面図。

【図３】同じく部分斜視図。

【図４】同じく本考案に係る蓋を使用した密閉容器の斜
視図。

【図５】同上の平面図。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 蓋体１０の上面に箸類Ｃの収納が可能な
   凹部１１を形成し、該凹部１１を開閉可能に閉じ、かつ
   蓋体１０の上面の一部をなす、カバー片１２を前記凹部
   １１の両端部に支軸１３により回動可能に軸支するとと
   もに、その閉止のため凹部１１に設けた係止部１４に係
   止可能な係止片１５をカバー片１２の回動端に形成し、
   カバー片１２を開いたときに箸類Ｃが凹部１１の底１６
   から上方へ持ち上がるように箸類Ｃを支えるための支え
   腕１７をカバー片１２に設けて成る箸入れ付きの蓋。
2. 【請求項２】 支え腕１７はカバー片１２からほぼ直角
   に突出し、かつまたカバー片１２を閉じたときに凹部１
   １の底１６により上方へ押されるようにカバー片１２の
   内側に軸支されており、しかも箸類Ｃの持つ部分を持ち
   上げるように設けられている請求項第１項記載の箸入れ
   付きの蓋。
3. 【請求項３】 蓋体１０は密閉構造を有する食品容器の
   蓋であり、密閉された器内の気圧が低下したときに外気
   を導入するための操作部材３１とこれを取り付ける通気
   孔３２とからなる通気手段３０を凹部１１の底１６に設
   置した構成を有する請求項第１項記載の箸入れ付きの
   蓋。