JPH07331189A - 湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤の除去剤及び除去方法 - Google Patents

湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤の除去剤及び除去方法

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JPH07331189A
JPH07331189A JP12112094A JP12112094A JPH07331189A JP H07331189 A JPH07331189 A JP H07331189A JP 12112094 A JP12112094 A JP 12112094A JP 12112094 A JP12112094 A JP 12112094A JP H07331189 A JPH07331189 A JP H07331189A
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moisture
hot melt
melt adhesive
curable urethane
urethane hot
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JP12112094A
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English (en)
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Yasukazu Zenki
靖一 善木
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 塗布装置上もしくは塗布装置内に残存した湿
気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤を作業性良く、
容易に除去することの出来る湿気硬化型ウレタン系ホッ
トメルト接着剤の除去剤及び該除去剤を用いた湿気硬化
型ウレタン系ホットメルト接着剤の除去方法を提供する
ことを目的とする。 【構成】 分子内にイソシアネート基と反応し得る官能
基を有する化合物とワックス類とを含有して成ることを
特徴とする湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤の
除去剤、及び、塗布装置上もしくは塗布装置内に残存し
た湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤に、該接着
剤が未硬化の時点で、上記除去剤を混合する工程を包含
することを特徴とする湿気硬化型ウレタン系ホットメル
ト接着剤の除去方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、分子内にイソシアネー
ト基を有するウレタンプレポリマーを主成分とする湿気
硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤を、ロールコータ
ー等の塗布装置で塗布した後、塗布装置上もしくは塗布
装置内に残存した該湿気硬化型ウレタン系ホットメルト
接着剤を除去するための除去剤及び除去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着
剤は、通常常温で固形の接着剤であり、無溶剤、高速接
着性、高耐熱性といった長所を有することから種々の用
途に幅広く用いられている。現在用いられている湿気硬
化型ウレタン系ホットメルト接着剤は、主として分子鎖
の両末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリ
マーを主成分としている(特開昭64─054089号
公報)。
【0003】上記湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接
着剤は、ロールコーター、スプレー装置、ギヤーポンプ
式アプリケーター、プランジャー式アプリケーター等の
各種塗布装置を用いて、加熱溶融状態で被着体に塗布さ
れる。しかし、上記塗布装置の内、例えばロールコータ
ー等の塗布装置は、一般に開放型であり、大気と湿気硬
化型ウレタン系ホットメルト接着剤が直接接触するた
め、塗布作業終了後にそのまま放置すると、塗布装置上
もしくは塗布装置内に残存した湿気硬化型ホットメルト
接着剤と大気中の湿気が反応して、湿気硬化型ホットメ
ルト接着剤が硬化し、次に使用しようとするとき、上記
ロールコーター等の塗布装置が固着して、使用が困難に
なるという問題点がある。
【0004】上記問題点の発生を防止するため、塗布作
業終了後に、オイル、ワックス等の軟化剤や湿気硬化性
を有さない通常のホットメルト接着剤等を用いて、塗布
装置上もしくは塗布装置内に残存した湿気硬化型ウレタ
ン系ホットメルト接着剤を希釈し、例えば拭き取って除
去する等の方法が一般的に行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記方法の場
合、湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤は軟化剤
や通常のホットメルト接着剤で希釈されるのみであり、
希釈物中には湿気硬化性の成分が残っているので、拭き
取り等による除去が不完全であると、前記ロールコータ
ー等の塗布装置の固着が起こり、次回の使用が困難にな
る。従って、拭き取り等による除去を完全に行っておく
必要があり、除去作業に多くの工数を要すという問題点
がある。
【0006】上記問題点に対応するため、本発明者ら
は、先に、湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤
に、該ホットメルト接着剤が未硬化の時点で、イソシア
ネート基と反応し得る官能基を分子内に有する化合物を
混合して、塗布装置上もしくは塗布装置内に残存した湿
気硬化型ホットメルト接着剤を除去する方法を提案して
いる(特願平5−28868号参照)。
【0007】しかし、上記提案による方法の場合も、イ
ソシアネート基と反応し得る官能基を分子内に有する化
合物を、該化合物中の官能基と湿気硬化型ホットメルト
接着剤中のイソシアネート基とがほぼ当量になるように
添加混合すると、混合物の溶融粘度が高くなり、塗布装
置上もしくは塗布装置内からの除去に時間がかかるとい
う問題点が残っている。又、上記混合物の溶融粘度を下
げるためには、上記化合物を過剰に添加混合する方法
や、上記化合物と共にプロセスオイルや可塑剤等の液状
軟化剤を添加混合する方法等があるが、前者の場合は資
源の浪費となり、後者の場合は混合物が常温で粘稠な液
状となりがちであり、除去時もしくは除去後の取扱いが
難しく作業性が良くないという問題点がある。
【0008】本発明は、上記従来の問題点を解決するた
め、塗布装置上もしくは塗布装置内に残存した湿気硬化
型ウレタン系ホットメルト接着剤を作業性良く、容易に
除去することの出来る湿気硬化型ウレタン系ホットメル
ト接着剤の除去剤及び該除去剤を用いた湿気硬化型ウレ
タン系ホットメルト接着剤の除去方法を提供することを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための課題】請求項1記載の発明(以
下、「第1発明」と記す)による湿気硬化型ウレタン系
ホットメルト接着剤の除去剤は、分子内にイソシアネー
ト基と反応し得る官能基を有する化合物とワックス類と
を含有して成ることを特徴とし、そのことにより上記目
的が達成される。
【0010】又、請求項2記載の発明(以下、「第2発
明」と記す)による湿気硬化型ウレタン系ホットメルト
接着剤の除去方法は、塗布装置上もしくは塗布装置内に
残存した湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤に、
第1発明による除去剤を混合する工程を包含することを
特徴とし、そのことにより上記目的が達成される。
【0011】第1発明による除去剤及び第2発明による
除去方法が適用される湿気硬化型ウレタン系ホットメル
ト接着剤とは、分子鎖の末端にイソシアネート基を有す
るウレタンプレポリマーを主成分として成り、加熱溶融
状態で被着体に塗布された後、湿気により反応硬化する
ものである。
【0012】上記ウレタンプレポリマーは、ポリオール
化合物とポリイソシアネート化合物とをポリイソシアネ
ート化合物過剰の存在下で反応させて得られる。
【0013】上記ポリオール化合物としては、ポリエス
テルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリオレフ
ィンポリオール、ポリカーボネートポリオール等が一般
的に用いられ、又、上記ポリイソシアネート化合物とし
ては、トリレンジイソシアネート、ジフェニルエタンジ
イソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、
ヘキサメチレンジイソシアネート等が一般的に用いられ
る。
【0014】前記湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接
着剤は、ウレタンプレポリマー単独で成る場合もある
が、必要に応じ、ウレタンプレポリマーに対し、スチレ
ン系エラストマー、エチレン─ビニル化合物共重合体、
オレフィン系エラストマー、粘着付与樹脂、可塑剤、硬
化触媒等が配合されて成る場合もある。
【0015】第1発明による湿気硬化型ウレタン系ホッ
トメルト接着剤の除去剤に必須成分として用いられるイ
ソシアネート基と反応し得る官能基を分子内に有する化
合物の種類としては、特に限定されるものではないが、
アルコール、1級又は2級アミン、カルボン酸、メルカ
プタン、アミド、N−一置換アミド化合物等が挙げら
れ、これらの1種もしくは2種以上が好適に用いられ
る。
【0016】上記化合物中に含有されるイソシアネート
基と反応し得る官能基の数は、1分子中に1個もしくは
2個以上であっても良いが、該イソシアネート基と反応
し得る官能基が1分子中に2個以上含まれる場合は、湿
気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤中のイソシアネ
ート基との反応により鎖伸長、架橋等を起こして粘度上
昇や硬化を来すことがあるため、該官能基は1分子中に
1個であることがより好ましい。
【0017】第1発明による除去剤に好ましく用いられ
る、イソシアネート基と反応し得る官能基を1分子中に
1個有する化合物の具体例を以下に列挙するが、第1発
明においてはこれらに限定されるものではない。
【0018】アルコール類としては、特に限定されるも
のではないが、メタノール、エタノール、プロパノー
ル、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、
ペンタノール、ヘプタノール、n−ヘキサノール、シク
ロヘキサノール、2−エチルヘキサノール、オクタノー
ル等の脂肪族又は脂環族アルコール、フェノール、クレ
ゾール、ベンジルアルコール等の芳香族アルコール、ラ
ウリルアルコール、オレイルアルコール、ステアリルア
ルコール等の高級アルコール、及び、これらを含む天然
/合成油脂や天然油脂の還元油脂、酸化ワックス等より
誘導される水酸基含有ワックス類、エチレングリコール
モノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエ
ーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエ
チレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレング
リコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモ
ノブチルエーテル、モノ酢酸エチレングリコール等のグ
リコール誘導体、N,N−ジエチルエタノールアミン、
N,N−ジメチルエタノールアミン等のエタノールアミ
ン類等が挙げられ、これらの1種もしくは2種以上が好
適に用いられるが、なかでもイソシアネート基との反応
性に富み、ワックス類との相溶性に優れる高級アルコー
ルや水酸基含有ワックス類等がより好適に用いられる。
【0019】アミン類としては、特に限定されるもので
はないが、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ブチ
ルアミン、n−ヘキシルアミン、アニリン、シクロヘキ
シルアミン、ベンジルアミン、2−エチルヘキシルアミ
ン等の1級アミン類やジイソプロプルアミン、ジイソブ
チルアミン、ジベンジルアミン、ジシクロヘキシルアミ
ン等の2級アミン類等が挙げられ、これらの1種もしく
は2種以上が好適に用いられる。
【0020】メルカプタン類としては、特に限定される
ものではないが、プロピルメルカプタン、ブチルメルカ
プタン、n−オクチメルカプタン、n−ドデシルメルカ
プタン、t−ドデシルメルカプタン、ヘキサデシルメル
カプタン、n−オクタデシルメルカプタン、チオグリコ
ール酸2−エチルヘキシル、チオグリコール酸ブチル等
が挙げられ、これらの1種もしくは2種以上が好適に用
いられる。
【0021】上記アルコール類、アミン類及びメルカプ
タン類以外にも、イソ酪酸、オクチル酸、安息香酸、シ
クロヘキサンカルボン酸、ヒマシ油、ステアリン酸等の
カルボン酸類、ステアリン酸アミド等のアミド類、N−
一置換アミド化合物類等が挙げられ、これらの1種もし
くは2種以上が好適に用いられる。
【0022】又、前述のように第1発明において好まし
くは用いられないが、使用可能である1分子中にイソシ
アネート基と反応し得る官能基を2個以上有する化合物
としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレング
リコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、ヘキシレングリコー
ル、オクタンジオール、ポリエチレングリコール、ポリ
プロピレングリコール等のグリコール類、グリセリン、
トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等の3
価アルコール、エチレンジアミン、ジエチレントリアミ
ン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミ
ン、ペンタエチレンヘキサミン、1,4−ジアミノブタ
ン、1,2−ジアミノプロパン、1,3−ジアミノプロ
パン、ヘキサメチレンジアミン等のジアミン類、蓚酸、
イタコン酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカン二酸等
のジカルボン酸類等が挙げられる。これらは、前記1分
子中にイソシアネート基と反応し得る官能基を1個有す
る化合物と混合して用いても良い。
【0023】第1発明による湿気硬化型ウレタン系ホッ
トメルト接着剤の除去剤に必須成分として用いられるワ
ックス類の種類としては、特に限定されるものではなく
一般的なワックス類が好適に用いられるが、除去剤の取
扱い性や除去作業性等を向上させるためには、常温で固
形のワックス類であることがより好ましく、例えば、カ
ルナバワックス等の植物系ワックスやパラフィンワック
ス、マイクロクリスタリンワックス等の石油系ワックス
等のような天然ワックス、フィッシャートロプシュワッ
クス、ポリエチレンワックス等のような炭化水素系ワッ
クスに代表される合成ワックス等、及び上記天然もしく
は合成ワックス等の一部に水酸基のようなイソシアネー
ト基と反応し得る官能基を導入した変成ワックス等が挙
げられ、これらの1種もしくは2種以上が好適に用いら
れる。
【0024】第1発明による除去剤においては、前記分
子内にイソシアネート基と反応し得る官能基を有する化
合物と上記ワックス類との混合割合は、特に限定される
ものではないが、分子内にイソシアネート基と反応し得
る官能基を有する化合物10〜90重量%に対し、ワッ
クス類90〜10重量%であることが好ましく、なかで
も前者30〜70重量%に対し、後者70〜30重量%
であることがより好ましい。
【0025】分子内にイソシアネート基と反応し得る官
能基を有する化合物の量が10重量%未満、もしくはワ
ックス類の量が90重量%を超えると、湿気硬化型ウレ
タン系ホットメルト接着剤と除去剤との反応性が乏しく
なり、該ホットメルト接着剤を充分失活させ得ないし、
逆にイソシアネート基と反応し得る官能基を有する化合
物の量が90重量%を超えるか、もしくはワックス類の
量が10重量%未満であると、ワックス類を含有させる
ことによる除去作業性の向上効果が充分得られない。
【0026】又、分子内にイソシアネート基と反応し得
る官能基を有する化合物とワックス類との混合方法は、
特に限定されるものではないが、両者を加熱溶融して均
一に混合することが好ましいが、両者が固形である場
合、それぞれの固形粒状物もしくは固形粉状体等を単に
秤量混合するのみであっても良い。
【0027】さらに、第1発明による除去剤において
は、必須成分である分子内にイソシアネート基と反応し
得る官能基を有する化合物及びワックス類以外に、本発
明の目的を阻害しない範囲で必要に応じ、イソシアネー
ト基との反応を促進させるための金属塩系、アミン系等
のウレタン反応用触媒、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピ
レン−ブテン三元共重合体等のポリオレフィン樹脂、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アク
リル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステ
ル共重合体等のエチレン−ビニル化合物共重合体、スチ
レン−イソプレン−スチレン共重合体、スチレン−ブタ
ジエン−スチレン共重合体、スチレン−エチレン−プロ
ピレン−スチレン共重合体、スチレン−エチレン−ブチ
レン−スチレン共重合体等のブロック共重合体等の熱可
塑性ポリマー、脂肪族石油樹脂、芳香族石油樹脂、脂肪
族−芳香族石油樹脂、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂等
の粘着付与樹脂、エチレン−ビニル化合物共重合体、ポ
リオレフィン樹脂、ブロック共重合体等を主成分とする
通常の非反応型ホットメルト接着剤、フタル酸系可塑
剤、燐酸系可塑剤等の可塑剤、パラフィン系、ナフテン
系、アロマティック系等のオイル、安定剤、充填剤、着
色剤及び溶剤等が含有されていても良い。
【0028】第2発明による湿気硬化型ウレタン系ホッ
トメルト接着剤の除去方法は、塗布装置上もしくは塗布
装置内に残存した湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接
着剤に、上記で得られる第1発明による除去剤を添加混
合し、該混合物を、例えばヘラやブレード等を用いて掻
き取りもしくは掻き落として除去したり、必要なら加熱
溶融した後、掻き取りもしくは掻き落として除去した
り、吐出もしくは押出して除去することにより行われ
る。尚、ここで言う塗布装置とは、特に限定されるもの
ではなく、ロールコーター、スプレー装置、ギヤーポン
プ式アプリケーター、プランジャー式アプリケーター等
ホットメルト接着剤の塗布に一般的に用いられる各種塗
布装置を包含する。
【0029】第2発明による除去方法において、上記塗
布装置上もしくは塗布装置内に残存した湿気硬化型ウレ
タン系ホットメルト接着剤と第1発明による除去剤との
混合割合は、特に限定されるものではないが、該接着剤
中のイソシアネート基に対する除去剤中のイソシアネー
ト基と反応し得る官能基のモル比が0.5以上であるこ
とが好ましく、なかでも1以上であることがより好まし
い。
【0030】湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤
中のイソシアネート基に対する除去剤中のイソシアネー
ト基と反応し得る官能基のモル比が0.5未満である
と、該接着剤と除去剤との反応性が乏しくなり、該接着
剤を充分失活させ得ない。
【0031】又、第2発明による除去方法において、塗
布装置上もしくは塗布装置内に残存した湿気硬化型ウレ
タン系ホットメルト接着剤と除去剤との混合方法は、特
別な方法によるものではなく、塗布装置上もしくは塗布
装置内の湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤に必
要量の除去剤を添加し、塗布装置に回転等の駆動を与え
て混合させても良いし、又、ロールコーターのような開
放系の塗布装置であれば、塗布装置上でヘラやブレード
等を用いて強制的に混合させても良い。
【0032】上記混合物は、そのまま塗布装置上もしく
は塗布装置内に放置しておいて次回の塗布作業前に除去
しても良いが、次回の塗布作業時の作業性を考慮する
と、上記混合後、直ちにもしくは適当時間放置後、常温
もしくは加熱溶融してヘラやブレード等を用いて掻き取
りもしくは掻き落として除去したり、吐出もしくは押出
して除去しておくことが好ましい。
【0033】又、上記混合物の除去の程度は、塗布装置
上もしくは塗布装置内から完全に除去されていることが
好ましいことは言うまでもないが、塗布装置上もしくは
塗布装置内に残存する該混合物中の除去剤の量が、次回
塗布時に用いられる湿気硬化型ウレタン系ホットメルト
接着剤の性能や塗布作業性に悪影響を与えない程度の量
であれば、必ずしも完全に除去されていなくても良い。
【0034】
【作用】第1発明による湿気硬化型ウレタン系ホットメ
ルト接着剤の除去剤は、イソシアネート基と反応し得る
官能基を分子内に有する化合物を含有しているので、湿
気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤に混合すること
により、該接着剤中のイソシアネート基と反応して該接
着剤を速やかに失活させ、該接着剤の湿気による硬化を
防止する。
【0035】又、第1発明による除去剤は、ワックス類
を含有しているので、湿気硬化型ウレタン系ホットメル
ト接着剤との混合物を容易に固形化することが出来ると
共に、該混合物の溶融粘度を低下させるので除去時の取
扱い性を向上させる。
【0036】さらに、第2発明による湿気硬化型ウレタ
ン系ホットメルト接着剤の除去方法は、塗布装置上もし
くは塗布装置内に残存した湿気硬化型ウレタン系ホット
メルト接着剤に、該接着剤が未硬化の時点で、上記第1
発明による除去剤を混合する工程を包含するので、該接
着剤を塗布装置上もしくは塗布装置内から作業性良く、
容易に除去出来る。
【0037】
【実施例】本発明をさらに詳しく説明するため、以下に
実施例をあげる。なお、実施例中の「部」は「重量部」
を意味する。
【0038】(参考例1)
【0039】湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤
の作成 ポリヘキサメチレンアジペート(分子量2500、水酸
基価42)とジフェニルメタンジイソシアネートとをN
CO:OH=2:1(モル比)となるように反応させ、
イソシアネート基含有量が約5重量%、120℃におけ
る溶融粘度が6000cpsのウレタンプレポリマーを
得た。得られたウレタンプレポリマーを湿気硬化型ウレ
タン系ホットメルト接着剤(A)とした。
【0040】(参考例2)
【0041】湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤
の作成において、水添ポリブタジエンジオール(商品名
「ポリテールHA」、分子量2000、水酸基価50、
三菱化成工業社製)とジフェニルメタンジイソシアネー
トとをNCO:OH=2:1(モル比)となるように反
応させて得たウレタンプレポリマー50部と、SEBS
エラストマー(商品名「クレイトンG1657」、シェ
ル化学社製)15部、テルペン−スチレン系粘着付与樹
脂(商品名「YSレジンTO−105」、ヤスハラケミ
カル社製)35部及び反応触媒としてジブチル錫ジラウ
レート0.05部とを加熱溶融混合して、イソシアネー
ト基含有量約2%、120℃における溶融粘度4000
0cpsの組成物を得た。得られた組成物を湿気硬化型
ウレタン系ホットメルト接着剤(B)とした。
【0042】(実施例1)
【0043】(1)除去剤の作成 表1の実施例1に示すように、炭素数30の直鎖脂肪族
1級アルコール(商品名「ユニリン・アルコール#42
5」、水酸基価110、常温で固形、ペトロライト社
製)100部及びパラフィンワックス155゜F(日本
精蝋社製)100部を120℃で加熱溶融混合して、常
温で固形の除去剤(a)を得た。
【0044】(2)評価 表1の実施例1に示すように、参考例1で得られた湿気
硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤(A)100g
を、120℃に加熱されたロール塗布試験機(メインロ
ール径140mm、タッチロール径80mm、有効ロー
ル幅300mm、ロールクリアランス約1mm、松下工
業社製)のロール上に供給し、周速約7m/分でロール
を回転させて、ロール全周に湿気硬化型ウレタン系ホッ
トメルト接着剤(A)を付着させた。
【0045】次いで、ロール上の湿気硬化型ウレタン系
ホットメルト接着剤(A)に、上記で得られた除去剤
(a)120g〔NCO基:OH基=1:1(モル
比)〕を添加し、約10分間ロールを回転させて、湿気
硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤(A)と除去剤
(a)を混合させた後、ロールの電源を切った。24時
間後、再度ロールの電源を入れ、ロールを加熱したとこ
ろ、湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤(A)と
除去剤(a)の混合物は速やかに加熱溶融し、ロール上
から容易に除去することが出来た。除去された上記混合
物の溶融粘度は、120℃において500cpsであっ
た。
【0046】(実施例2)
【0047】表1の実施例2に示されるように、参考例
2で得られた湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤
(B)と実施例1で得られた除去剤(a)をNCO基:
OH基=1:2(モル比)となるように用い、実施例1
と同様の操作を行ったところ、湿気硬化型ウレタン系ホ
ットメルト接着剤(B)と除去剤(a)の混合物は24
時間後でも速やかに加熱溶融し、ロール上から容易に除
去することが出来た。除去された上記混合物の溶融粘度
は、120℃において1200cpsであった。
【0048】(実施例3)
【0049】除去剤の作成において、表1の実施例3に
示されるように、炭素数14と15の直鎖脂肪族1級ア
ルコールの混合物(商品名「オキソコール1415」、
水酸基価220、常温で半液状、協和醗酵工業社製)1
00部及びサゾールワックスH1(サゾール社製)10
0部を120℃で加熱溶融混合して、常温で固形の除去
剤(b)を得た。
【0050】表1の実施例3に示されるように、参考例
1で得られた湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤
(A)と上記で得られた除去剤(b)をNCO基:OH
基=1:2(モル比)となるように用い、実施例1と同
様の操作を行ったところ、湿気硬化型ウレタン系ホット
メルト接着剤(A)と除去剤(b)の混合物は24時間
後でも速やかに加熱溶融し、ロール上から容易に除去す
ることが出来た。除去された上記混合物の溶融粘度は、
120℃において300cpsであった。
【0051】(実施例4)
【0052】表1の実施例4に示されるように、参考例
2で得られた湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤
(B)と実施例3で得られた除去剤(b)をNCO基:
OH基=1:4(モル比)となるように用い、実施例1
と同様の操作を行ったところ、湿気硬化型ウレタン系ホ
ットメルト接着剤(B)と除去剤(b)の混合物は24
時間後でも速やかに加熱溶融し、ロール上から容易に除
去することが出来た。除去された上記混合物の溶融粘度
は、120℃において800cpsであった。
【0053】(比較例1)
【0054】表1の比較例1に示されるように、除去剤
を用いなかったこと以外は実施例1と同様の操作を行っ
たところ、24時間後、湿気硬化型ウレタン系ホットメ
ルト接着剤(A)はロール上で硬化しており、加熱して
も溶融せず、ロール上から除去することが困難であっ
た。
【0055】(比較例2)
【0056】表1の比較例2に示されるように、除去剤
を用いなかったこと以外は実施例2と同様の操作を行っ
たところ、24時間後、湿気硬化型ウレタン系ホットメ
ルト接着剤(B)はロール上で硬化しており、加熱して
も溶融せず、ロール上から除去することが困難であっ
た。
【0057】(比較例3)
【0058】除去剤の作成において、表1の比較例3に
示されるように、「ユニリン・アルコール#425」単
独から成り、ワックス類を含有しない除去剤(c)を得
た。
【0059】表1の比較例3に示されるように、参考例
1で得られた湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤
(A)と上記で得られた除去剤(c)をNCO基:OH
基=1:1(モル比)となるように用い、実施例1と同
様の操作を行ったところ、湿気硬化型ウレタン系ホット
メルト接着剤(A)と除去剤(c)の混合物は24時間
後でも加熱溶融し、ロール上から除去することが出来た
が、該混合物の溶融粘度は120℃において2000c
psと高く、除去作業が困難であった。
【0060】(比較例4)
【0061】除去剤の作成において、表1の比較例4に
示されるように、「オキソコール1415」単独から成
り、ワックス類を含有しない除去剤(d)を得た。
【0062】表1の比較例4に示されるように、参考例
2で得られた湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤
(B)と上記で得られた除去剤(d)をNCO基:OH
基=1:1(モル比)となるように用い、実施例1と同
様の操作を行ったところ、湿気硬化型ウレタン系ホット
メルト接着剤(B)と除去剤(d)の混合物は24時間
後でも加熱溶融し、ロール上から除去することが出来た
が、該混合物の溶融粘度は120℃において5000c
psと高く、除去作業が困難であった。
【0063】
【表1】
【0064】
【発明の効果】以上述べたように、第1発明による除去
剤を用いて行う第2発明による除去方法によれば、塗布
装置上もしくは塗布装置内に残存した湿気硬化型ウレタ
ン系ホットメルト接着剤を作業性良く容易に除去出来
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子内にイソシアネート基と反応し得る
    官能基を有する化合物とワックス類とを含有して成るこ
    とを特徴とする湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着
    剤の除去剤。
  2. 【請求項2】 塗布装置上もしくは塗布装置内に残存し
    た湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤に、該接着
    剤が未硬化の時点で、請求項1記載の除去剤を混合する
    工程を包含することを特徴とする湿気硬化型ウレタン系
    ホットメルト接着剤の除去方法。
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