JP4488865B2 - ウレタン系ホットメルト接着剤の除去剤及び除去方法 - Google Patents

ウレタン系ホットメルト接着剤の除去剤及び除去方法 Download PDF

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本発明は、ウレタン系反応性ホットメルト接着剤の塗布装置からの除去剤及び除去方法に関する。さらに詳しくは、塗布装置上若しくは塗布装置内に残存したウレタン系反応性ホットメルト接着剤の除去剤及び除去方法に関する。
ホットメルト接着剤は、常温で固体、且つ無溶剤タイプであり、加温する操作を伴うだけで使える等使いやすく有用なものである。また、ウレタン系反応性ホットメルト接着剤は、更に耐熱性、接着性を向上させたものとして近年種々の用途に幅広く用いられている。
現在、ウレタン系反応性ホットメルト接着剤(以下ウレタン系ホットメルト接着剤という)は、主として分子鎖の両末端にイソシアネート基を有するポリエステル系又はポリエーテル系ウレタンプレポリマーを主成分とするものが知られている。
上記ウレタン系ホットメルト接着剤は、ロールコーター等のホットメルト塗工装置にて加熱溶融状態で被着体に塗布される。しかしながら、ホットメルト塗工装置は一般に開放型であり、周囲の大気が直接ウレタン系ホットメルト接着剤と接触することは回避できない。このため塗布作業終了後そのまま放置すると、大気中の湿気によりウレタン系ホットメルト接着剤が硬化し、再度使用時にホットメルト塗工装置が固着して使用が困難になるといった問題点があった。
そこで上記の問題を解決するための手段として、塗布作業終了後、ウレタン系ホットメルト接着剤が硬化する前に、イソシアネート基と反応し得る官能基を有する化合物(除去剤)と加熱溶融させて除去する方法が一般的に行われている(例えば、特許文献1)。
特許第2888716号公報
しかしながら、上述した従来の方法は除去剤と反応性ホットメルト接着剤の相溶性が悪く、未反応の部分が残ったり、反応完了までに時間がかかるといった問題があった。
本発明の目的は、除去剤とウレタン系ホットメルト接着剤の相溶性を良好にすることにより、未反応の部分がなくなり洗浄性が良好となり、反応完了までの時間が速くなり洗浄時間を短縮することができる方法を提供することである。
本発明者は、上記問題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、塗布装置に付着した分子内にイソシアネート基を有するウレタン系ホットメルト接着剤(B)に、混合して塗布装置から該(B)を除去する、炭素数1〜24の脂肪族飽和1価アルコールのアルキレンオキサイド付加物(A)を含有するウレタン系ホットメルト接着剤の除去剤であって、(A)を構成するアルキレンオキサイドがプロピレンオキサイドを全アルキレンオキサイドの重量に対して10重量%以上含有することを特徴とするウレタン系ホットメルト接着剤の除去剤;並びに該除去剤を使用する塗布装置上のウレタン系ホットメルト接着剤の除去方法である。
本発明のウレタン系ホットメルト接着剤の除去剤及び除去方法は下記の効果を奏する。
すなわち、従来の除去剤に比べ、ウレタン系ホットメルト接着剤との相溶性が良好になるので、
(1)未反応の部分がなくなり洗浄性が良好となる。
(2)接着剤のイソシアネート基に起因する湿気硬化性の失活速度が促進できるので、洗浄時間の短縮が可能となる。
本発明における活性水素含有化合物のアルキレンオキサイド付加物(A)を構成する活性水素含有化合物としては、アルコール類(A1)、フェノール類(A2)及びアミン類(A3)等が挙げられる。
アルコール類(A1)としては合成アルコール、天然アルコール等特に限定しないが、以下のものが挙げられる。
(x1)炭素数1〜24の脂肪族1価アルコール
例えば、脂肪族飽和1価アルコール(例えば、メタノール、2−エチルヘキシルアルコール、ラウリルアルコール、パルミチルアルコール、オレイルアルコール及びイソステアリルアルコール等)、脂肪族不飽和1価アルコール(例えば、オレイルアルコール等);
(x2)炭素数2〜24の脂肪族多価(2〜6価)アルコール
例えば1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール及びソルビタン等;
(x3)炭素数1〜24の脂肪族モノカルボン酸と多価アルコールとのエステル(アルコールOHを1個以上有する)
例えば、脂肪族飽和モノカルボン酸(例えば、蟻酸、エタン酸、プロピオン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、イソアラキン酸等)若しくは脂肪族不飽和モノカルボン酸(例えば、オレイン酸、エルシン酸等)と上記の炭素数2〜24の脂肪族多価(2〜6価)アルコ−ル等のエステル;
(x4)炭素数7〜30の芳香族含有アルコール(例えば、ベンジルアルコール及び2−フェニル−1−エタノール等);
これらの(A1)のうち好ましいものは(x3)であり、より好ましいものは(x2)であり、特に好ましいものは(x1)である。
フェノール類(A2)としては以下のものが挙げられる。
(y1)炭素数6〜30の1価フェノール
例えば、フェノール及びこのアルキル(炭素数1〜10)又はハロゲン置換体(例えば、クレゾール等)等;
(y2)炭素数6〜30の多価フェノール
例えば、カテコール、レゾルシノール、ハイドロキノン、ジヒドロキシメチルベンゼン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ジヒドロキシジフェニルエーテル、ジヒドロキシジフェニルチオエーテル、ビナフトール、及びこれらのアルキル(炭素数1〜10)又はハロゲン置換体等];
(y3)炭素数1〜24の脂肪族モノカルボン酸と多価フェノールとのエステル(アルコールOHを1個以上有する)
例えば、(x3)に挙げられた脂肪族飽和モノカルボン酸若しくは脂肪族不飽和モノカルボン酸のハロゲン化物(例えば脂肪族飽和モノカルボン酸クロリド若しくは脂肪族不飽和モノカルボン酸クロリド)と上記の炭素数6〜30の多価フェノール等の反応物;
アミン類(A3)としては以下のものが挙げられる。
(z1)炭素数1〜20の脂肪族又は芳香族1級モノアミン
アルキル若しくはアルケニルアミン(例えば、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、n−ヘキシルアミン、n−デシルアミン、n−オクタデシルアミン、オレイルアミン等)、芳香族アミン(例えば、アニリン、トルイジン等)、N,N’−ジアルキル(炭素数1〜4)アミノアルキル(炭素数2〜10)アミン(例えば、ジメチルアミノエチルアミン等);
(z2)炭素数4〜18の脂肪族2級ジアミン
N,N’−ジアルキル(炭素数1〜4)アルキレン(炭素数2〜10)ジアミン(例えば、N,N’−ジメチルエチレンジアミン、N,N’−ジメチルプロピレンジアミン、N,N’−ジエチルテトラメチレンジアミン、N,N’−ジブチルテトラメチレンジアミン、N,N’−ジメチルヘキサメチレンジアミン、N,N’−ジエチルデカメチレンジアミン等);
(z3)炭素数4〜13の複素環式1級(又は2級ジ)アミン
例えば、ピペラジン、1−アミノピペラジン、1−アミノホモピペリジン、2−アミノチアゾール、2−アミノベンゾチアゾール、3−アミノトリアジン、3−アミノ−9−メチルカルバゾール、9−アミノフルオレン及びこれらのアルキル(炭素数1〜10)又はハロゲン置換体等;
(z4)炭素数6〜14の脂環式2級ポリアミン
例えば、N,N’−ジメチル−1,2−シクロブタンジアミン、N,N’−ジエチル−1,2−シクロブタンジアミン、N,N’−ジブチル−1,2−シクロブタンジアミン、N,N’−ジメチル−1,4−シクロヘキサンジアミン、N,N’−ジメチル−1,3−シクロヘキサンジアミン、N,N’−ジブチル−1,3−シクロヘキサンジアミン及びこれらのアルキル(炭素数1〜10)又はハロゲン置換体等;
(z5)炭素数8〜14の芳香族2級ジアミン
例えば、N,N’−ジメチル−フェニレンジアミン、N,N’−ジメチル−キシリレンジアミン、N,N’−ジメチル−ジフェニルメタンジアミン、N,N’−ジメチル−ベンジジン、N,N’−ジメチル−1,4−ナフタレンジアミン等;
これら(A3)のうち好ましいものは(z1)及び(z3)である。
上記の活性水素含有化合物のうち好ましいものは、(A1)及び(A2)である。
(A)を構成するアルキレンオキサイドは、プロピレンオキサイドを全アルキレンオキサイドの重量に対して10重量%以上含有するアルキレンオキサイドであり、炭素数2〜8のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド及びスチレンオキサイド等)が挙げられる。好ましくはプロピレンオキサイドを全アルキレンオキサイドの重量に対して20重量%以上含有していることである。プロピレンオキサイド100%でもよい。プロピレンオキサイドの含有量が10重量%未満であると(A)と(B)との混合物の溶融粘度が高くなり、取り扱いにくい。
その他のアルキレンオキサイドの内好ましいものは、エチレンオキサイドである。付加形式はランダム、ブロックのいずれでもよい。付加モル数は、活性水素含有化合物の活性水素に対して好ましくは1〜50モルであり、より好ましくは1〜30モルであり、特に好ましくは1〜20モルである。付加モル数が50モル以下であるとウレタン系ホットメルト接着剤との相溶性が良好である。
活性水素含有化合物に対するアルキレンオキサイドの付加方法は、公知の方法でよく特に限定はないが、付加反応は無触媒もしくは触媒存在下で行われる。触媒を使用する場合は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、金属ナトリウム、金属カリウム等のアルカリ触媒、三フッ化硼素や四塩化錫等のルイス酸触媒等が挙げられる。これらの中好ましくはアルカリ触媒であり、より好ましくは水酸化カリウムである。
反応条件については、例えば、反応系を60℃〜200℃で乾燥させ、触媒を投入し、系中を脱水(好ましくは水分500ppm以下)した後、アルキレンオキシドを好ましくは80〜200℃、より好ましくは100〜180℃で反応させることができる。反応時間は好ましくは4〜48時間である。反応の終点はガスクロマトグラフィー、水酸基価で管理することができる。付加反応の後、残存触媒や未反応物を公知の吸着剤等で除去してもよい。
このようにして得られた活性水素含有化合物のアルキレンオキサイド付加物(A)の
イソシアネート基と反応し得る活性水素の数は、一分子中に1個又は2個以上であり、好ましくは1個である。一分子中に1個であると、ウレタン系ホットメルト接着剤(B)中のイソシアネート基と反応しても鎖伸張、架橋が起こらず硬化しないので除去剤として好ましい。
本発明の除去剤は、上記の(A)が単独で用いられるが、所望により添加工程あるいは添加後の任意の段階において、溶剤(アルコールを除く)、スチレン系エラストマー、エチレン−ビニル化合物共重合体、オレフィン系エラストマー、可塑剤、液状ゴム、プロセスオイル、ワックス、硬化触媒・促進剤等を含有されていてもよい。
さらに種々の目的及び用途に応じ、該組成物の特性を阻害しない範囲で他の樹脂用添加剤(例えば、顔料、染料、離型剤及び酸化防止剤等)を任意に添加することができる。
本発明で使用されるウレタン系ホットメルト接着剤(B)とは、分子鎖の末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを主成分としてなり、加熱溶融状態で被着体に塗布された後、湿気により反応硬化するものである。(B)は公知のものでよく特に限定はない。
(B)は一般にポリイソシアネート(C)過剰の下でポリオール(D)と反応させて得られる。
ポリイソシアネート(C)としてはポリウレタンに通常使用できるものが用いられる。例えば、炭素数(NCO基中の炭素数を除く)6〜20の芳香族ポリイソシアネート[2,4−、2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、粗製TDI、2,4’−、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、粗製MDI、ポリアリールポリイソシアネート(PAPI)等];炭素数2〜18の脂肪族ポリイソシアネート[ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等];炭素数4〜15の脂環式ポリイソシアネート[イソフォロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルジイソシアネート等];炭素数8〜15の芳香脂肪族ポリイソシアネート[キシリレンジイソシアネート等];これらのポリイソシアネートの変性物[ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビュウレット基、ウレトジオン基、ウレトンイミン基、イソシアヌレート基、オキサゾリドン基含有変性物等]およびこれらの2種以上の併用が挙げられる。これらのうち好ましいものは、TDI、MDI、粗製MDI、カルボジイミド基含有変性MDIおよびこれらの2種以上の併用である。
ポリオール(D)としては、分子内に2個以上の水酸基を有するものであり、従来より公知のものが使用可能であり、具体例として、ポリエーテルポリオール(d1)、ポリエステルポリオール(d2)、ポリオレフィン系ポリオール(d3)、ポリカーボネートポリオール(d4)、水酸基を有する樹脂類(d5)、重合体ポリオール(d6)が挙げられる。これらのポリオールは単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
ポリエーテルポリオール(d1)としては、多価アルコール類、多価フェノール類、アミン類、ポリカルボン酸類等のアルキレンオキサイド付加物が挙げられる。これらの具体例は前記のものが使用できる。
ポリエステルポリオール(d2)としては、低分子ポリオール類[前記の2価アルコール、トリメチロールプロパン、グリセリン等]と前記ポリカルボン酸類とを反応させて得られる縮合ポリエステルポリオール、ラクトン類[ε−カプロラクタム等]の開環重合により得られるポリエステルポリオールおよびポリエステル成形品をグリコール分解して得られる回収ポリエステルポリオールが挙げられる。
ポリオレフィン系ポリオール(d3)としては、オレフィン類を重合して、末端に活性水素を有するポリオールが挙げられる。具体例としては、ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール、水添化ポリブタジエンポリオール、及び水添化ポリイソプレンポリオールが挙げられる。これらの内で好ましくは、ポリブタジエンポリオール、及び水添化ポリブタジエンポリオールであり、より好ましくはポリブタジエンポリオールである。
ポリカーボネートポリオール(d4)としては、ポリヘキサメチレンカーボネートポリオール、ポリシクロヘキサンジメチレンカーボネートポリオール等が挙げられる。
これらの内で好ましくは、ポリヘキサメチレンカーボネートポリオールである。
水酸基を有する樹脂類(d5)としては、水酸基含有キシレン樹脂、ロジン構造含有ポリオール等が挙げられる。これらの内で好ましくは、ロジン構造含有ポリオールである。
上記(d3)、(d4)、(d5)の分子中の水酸基数は、好ましくは1〜4であり、より好ましくは2〜3である。水酸基価は、好ましくは1〜1200であり、より好ましくは5〜340である。数平均分子量は、好ましくは200〜10,000であり、より好ましくは500〜5,000である。数平均分子量はGPC法による値である。
重合体ポリオール(d6)としては、上記に例示したポリオールの少なくとも一種中で、ラジカル開始剤存在下、アクリロニトリル、スチレン等のビニルモノマーを重合し安定分散させたものが挙げられる。重合体ポリオール中のビニルポリマーの含量は、好ましくは5〜50質量%、より好ましくは10〜40質量%である。(d6)の製造法としては、例えば、ポリオール中でエチレン性不飽和単量体を重合開始剤(ラジカル発生剤等)の存在下に重合させる方法(特公昭39−24737号、特公昭47−47999号、特開昭50−15894号公報等)が挙げられる。
[(D)の合計のOH(水酸基)]/[(C)のNCO(イソシアネート基)]の当量比は、好ましくは1/1.01〜1/5、より好ましくは1/1.2〜1/4、特に好ましくは1/1.5〜1/3である。(C)のイソシアネート基を過剰にすることによりNCO末端のウレタンプレポリマーとなりホットメルト接着剤として使用したときに反応性を有する。
ウレタンプレポリマーを製造する際には、ウレタン化触媒を使用しても良く、ウレタン化触媒としては、従来からポリウレタン製造に使用されているものが使用できる。
金属触媒、例えば錫系触媒[トリメチル錫ラウレート、トリメチル錫ヒドロキサイド、ジメチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、スタナスオクトエート、ジブチル錫マレエート等]、鉛系触媒[オレイン酸鉛、2−エチルヘキサン酸鉛、ナフテン酸鉛、オクテン酸鉛等]、その他の金属触媒[ナフテン酸コバルト等のナフテン酸金属塩、フェニル水銀プロピオン酸塩等];及びアミン系触媒例えばトリエチレンジアミン、テトラメチルエチレンジアミン、ジアザビシクロアルケン類[1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7〔DBU(サンアプロ社製,登録商標)〕等];ジアルキルアミノアルキルアミン類[ジメチルアミノエチルアミン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ジプロピルアミノプロピルアミン等]又は複素環式アミノアルキルアミン類[2−(1−アジリジニル)エチルアミン,4−(1−ピペリジニル)−2−ヘキシルアミン等]の炭酸塩及び有機酸塩(ギ酸塩等)等及びこれらの2種以上の併用系が挙げられる。
製造条件としては例えば、(C)、(D)及びウレタン化触媒を温度制御機能を備えた反応槽に仕込み、30〜1,000分間にわたって、好ましくは50〜200℃の温度で連続的に反応させる方法や、(C)、(D)及びウレタン化触媒を例えば2軸エクスクルーダーに流し込み、上記条件と同一条件で連続的に反応させる方法等がある。
このようにして得られるウレタン系ホットメルト接着剤のNCO含量は好ましくは0.1〜10.0であり、より好ましくは1.0〜7.0である。120℃における溶融粘度は好ましくは500〜100,000mPa・sであり、より好ましくは1,000〜50,000mPa・sである。
試料のNCO含量及び溶融粘度は次の方法で測定することができる。
NCO含量;NCO当量より過剰(1.1倍〜10倍)のアミン(例えばジ−n−ブチルアミン)を添加し、トルエン溶液中室温(25℃)下で30分撹拌し、NCOと反応させた後、残ったアミンを塩酸で逆滴定し、測定する。
溶融粘度;120℃下で試料を15分温調した後、B型粘度計を用いて測定する。
本発明に使用される(B)は、ウレタンプレポリマーが単独で用いられる場合もあるが、所望により製造工程あるいは製造後の任意の段階において、(A)の場合と同様にスチレン系エラストマー、エチレン−ビニル化合物共重合体、オレフィン系エラストマー、粘着付与樹脂、可塑剤、液状ゴム、プロセスオイル、ワックス、硬化触媒等を含有されていてもよい。
さらに種々の目的及び用途に応じ、該組成物の特性を阻害しない範囲で他の樹脂用添加剤(例えば、軟化剤、顔料、染料、充填剤、核剤、滑剤、離型剤、酸化防止剤、光安定剤及び難燃剤等)を任意に添加することができる。
本発明の塗布装置上のウレタン系ホットメルト接着剤の除去方法は、塗布装置に付着した上記ウレタン系ホットメルト接着剤(B)に、上記活性水素含有化合物のアルキレンオキサイド付加物(A)を、加え混合して塗布装置から(B)を除去する方法である。好ましくは該接着剤が未硬化〜半硬化の時点にて(A)を混合することであり、より好ましくは未硬化の時点にて(A)を混合することである。半硬化とは(B)のイシシアネート基が一部は反応しているが、未反応のイソシアネート基が残っている状態をいう。未硬化〜半硬化の時点にて(A)を混合することにより、該接着剤中のイソシアネート基が(A)の活性水素基と反応して全体の粘度を下げ、イソシアネート基による塗布装置への接着性を低下させるからである。
ここで、(B)に対する(A)の添加量は限定はないが、過剰に用いられるのが好ましい。すなわち、(B)中のイソシアネート基と(A)の活性水素基の量の観点から、(A)を過剰に用いるのが好ましい。
塗布装置に付着した(B)に(A)を添加する方法としては、(A)を単独で添加してもよいし、(A)が上記の他の成分を混合した状態で添加してもよい。また、(A)と(B)の混合物の粘度を低下させ、後の除去作業を容易にするために、(A)を添加した後、溶剤、ワックス、オイル等を添加混合してもよい。
ロールコーター等の塗布装置に付着した(B)と(A)を混合する方法としては、80〜140℃、好ましくは100〜120℃にて加熱されたロールに(A)を添加して5分以上、好ましくは10分以上回転させるのみであっても良いし、ヘラやブレード等を用いて強制的に行っても良い。この温度、時間であると(B)のイソシアネート基と(A)の活性水素基が十分反応することができる。
また、新たに塗布作業を開始するために(B)をロール等の塗布装置上に供給する際、塗布装置上に付着している混合物は完全に除去されていることが好ましい。
以下、実施例により本発明を更に説明するが、本発明はこれに限定するものではない。実施例中の「部」は重量部、「%」は重量%を示す。
製造例1
温度制御装置、撹拌装置付きのセパラブルフラスコに「アルティフロー FS−7001」(三洋化成工業社製;重合体ポリオール、ポリマー含量:50%、水酸基価=32.6) 40.0部、「パインクリスタル D−6011」(荒川化学工業社製;ロジン含有ポリオール、水酸基価=118.4、Mn=950) 20.0部、「NISSO PB G−3000」(日本曹達社製;ポリブタジエンジオール、水酸基価=37.0、Mn=3,000) 20.0部、「サンニックス PP−2000」(三洋化成工業社製;プロピレングリコールのプロピレンオキサイド付加物、水酸基価=55.2、Mn=2000) 20.0部を仕込み、120℃で溶解後、減圧脱水(120℃、133Pa、1時間)した。窒素雰囲気下、MDI(2,4’−、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート) 24.5部を投入し、80℃で4時間熟成後取り出し、本発明に使用したウレタン系ホットメルト接着剤[B−1](NCO%:3.29%、120℃溶融粘度:9,000mPa・s)を得た。
製造例2
温度制御装置、撹拌装置付きのセパラブルフラスコに「アルティフロー FS−7001」(三洋化成工業社製;重合体ポリオール、ポリマー含量:50%、水酸基価=32.6) 35.0部、「パインクリスタル D−6011」(荒川化学工業社製;ロジン含有ポリオール、水酸基価=118.4、Mn=950) 50.0部、「サンニックス PP−2000」(三洋化成工業社製;プロピレングリコールのプロピレンオキサイド付加物、水酸基価=55.2、Mn=2000) 15.0部、「エバフレックス EV577」(三井・デュポンポリケミカル社製;エチレン−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル含量19.0重量%) 5.0部、「PARAFFINWAX−120」(日本精蝋社製;パラフィンワックス、融点=50.0℃) 20.0部を仕込み、製造例1と同様の操作を行い、本発明に使用したウレタン系ホットメルト接着剤[B−2](NCO%:3.70%、120℃溶融粘度:18,000mPa・s)を得た。
実施例1
攪拌及び温度調節機能の付いたステンレス製オートクレーブに、イソデシルアルコール160部(1モル)、過塩素酸マグネシウム0.04部、硫酸マグネシウム7水塩0.01部を投入し、混合系内を窒素で置換した後、減圧下(約20mmHg)、120℃にて1時間脱水を行った。次いでEO88部(2モル)とPO116部(2モル)との混合物を150℃にて、ゲージ圧が1〜3kgf/cmとなるように導入した。反応物にキヨーワード600(協和化学工業株式会社製)を3部投入し、90℃にて触媒を吸着処理後、ろ過により本発明の活性水素含有化合物のアルキレンオキサイド付加物[A−1](イソデシルアルコールのEO2モル/PO2モルのランダム付加物)350部を得た。
実施例2
撹拌及び温度調節機能の付いたステンレス製オートクレーブに、ダイヤドール115L(商品名、炭素数C11/C13/C15=45/32/23の混合物、直鎖率約50%、三菱化学社製)193部(1モル)、過塩素酸マグネシウム0.03部、過塩素酸亜鉛0.04部を投入し、混合系内を窒素で置換した後、減圧下減圧下(約20mmHg)、120℃にて1時間脱水を行った。次いでEO44部(1モル)とPO58部(1モル)との混合物を150℃にて、ゲージ圧が1〜3kgf/cmとなるように導入した。得られた付加物の未反応アルコール量は1.6%(0.024モル)であった。次いで水酸化カリウム0.3部投入後、EO220部(5モル)を150℃にてゲージ圧が1〜3kgf/cmとなるように導入した。以下実施例1と同様にして、本発明に使用できる活性水素含有化合物のアルキレンオキサイド付加物[A−2](ダイヤドールのEO1モル/PO1モルのランダム付加物のEO5モル付加物)500部を得た。
比較例1
温度制御装置、撹拌装置付きのセパラブルフラスコに「ダイアナプロセスオイル PW−90」(出光興産社製;パラフィン系オイル) 60.0部、「ユニリンアルコール #425」(ペトロライト社製;直鎖脂肪族一級アルコール、平均炭素数=30) 40.0部を仕込み、120℃で溶解混合後取り出し、ウレタン系ホットメルト接着剤の除去剤[E−1]とした。
<試験方法>
ウレタン系ホットメルト接着剤[B−1] 100部を100℃に加熱した一般に市販されているロール塗布試験器のロール全周に、周速約10m/分で回転させながら付着させた。この[B−1]に活性水素含有化合物のアルキレンオキサイド付加物[A−1] 100部を添加し、約10分間ロールを回転させて[B−1]と混合させて相溶性を目視確認し、NCO含量を測定した。
その後ロールの回転を止め、放冷した。24時間後、再度ロールを加熱して[A−1]と[B−1]の混合物を溶融状態で流し出し、綿布で拭き取り(大きさ30×30cmの綿布を半分に折り、綿布に軽く手を押し当ててロールの端から端まで拭き取り、ロール全周を拭き取る)除去した。そのときの除去効果を下記基準で判定した。
<評価方法>
(相溶性) 試料を30g量り取り、120℃で30分放置した後目視判定した。
○分離無し ×分離有り
(除去効果) 除去時の該混合物及びロールの付着状況を目視確認した。
○完全に溶融しており、容易に除去することができた。
△溶融はしているものの所々凝集物があったが、除去することはできた。
×溶融しなくて除去することができなかった。
表1に示される組成及び重量部で、それぞれ前記試験方法と同様の操作を行った。
本発明のウレタン系ホットメルト接着剤の塗布装置からの除去剤及び除去方法は、様々な組成のウレタン系ホットメルト接着剤の各分野、種々の塗工方式での使用において利用することができる。










Claims (3)

  1. 塗布装置に付着した分子内にイソシアネート基を有するウレタン系ホットメルト接着剤(B)に混合して、該(B)を塗布装置から除去する、炭素数1〜24の脂肪族飽和1価アルコールのアルキレンオキサイド付加物(A)を含有するウレタン系ホットメルト接着剤の除去剤であって、(A)を構成するアルキレンオキサイドがプロピレンオキサイドを全アルキレンオキサイドの重量に対して10重量%以上含有することを特徴とするウレタン系ホットメルト接着剤の除去剤。
  2. 前記アルキレンオキサイドがプロピレンオキサイドとエチレンオキサイドの混合である請求項1記載の除去剤。
  3. 塗布装置に付着した分子内にイソシアネート基を有するウレタン系ホットメルト接着剤(B)に、プロピレンオキサイドを全アルキレンオキサイドの重量に対して10重量%以上含有する炭素数1〜24の脂肪族飽和1価アルコールのアルキレンオキサイド付加物(A)を、加え混合して塗布装置から該(B)を除去することを特徴とする塗布装置上のウレタン系ホットメルト接着剤の除去方法。
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