JPH0733107Y2 - 冷凍庫または冷蔵庫の扉棚装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、冷凍庫、冷蔵庫等の扉裏板に装着される冷凍
庫または冷蔵庫の扉棚装置に関するものである。

従来の技術 従来の冷凍庫または冷蔵庫の扉棚装置を第６図，第７図
に基づいて説明する。

同図において、１は冷蔵庫本体で、上部に冷凍室２、下
部に冷蔵室３が設けられている。４は冷却器で、凝縮さ
れた冷媒を所定の温度で蒸発させ、冷却器４周囲の空気
と冷媒との間で熱交換することにより、冷却器４周囲の
空気を冷却する。５はファンで、冷却器４で冷却された
冷気を庫内へ送風する。６は冷凍室扉であり、冷凍室２
の開口部に取付けられている。冷凍室扉６には、扉裏板
７が設けられており、扉裏板７の両側には、上下方向に
対をなして土手状縁部８と、この土手状縁部８の相対す
る内側に凸部９を形成している。10は扉棚で、左右に扉
裏板７の凸部９に対応した溝11を備えている。

以上のように構成された従来の冷凍庫または冷蔵庫の扉
棚装置について、以下その動作について説明する。

扉棚10を裏扉板７に取付けるに当たり、扉裏板７の凸部
９をガイドにし、扉棚10の溝11を挿入し取付ける。

考案が解決しようとする課題 しかしながら上記のような構成では、扉棚10に食品を入
れない場合でも、扉棚10の前面から、冷凍室２の庫内奥
面までの空間しか利用することができず、大型冷凍食品
12（12インチアイスクリームケーキ等）を収納できない
という問題点を有していた。

本考案は上記従来の課題を解決するもので、扉棚を使用
しない場合は、扉棚のスペースをも有効利用できる冷凍
庫または冷蔵庫の扉棚装置を提供することを目的とする
ものである。

課題を解決するための手段 この目的を達成するために本考案の冷凍室または冷蔵庫
の扉棚装置は、上下方向に対をなして扉裏板に設けた土
手状の縁部と、前記扉裏板に接近した位置と離れた位置
とに略180°回動可能に前記縁部に軸支された平面視コ
字状の棚枠と、この棚枠に回動可能に軸支された底板
と、この底板の反軸支側を支持する前記扉裏板に設けた
リブとを有し、前記棚枠が、対向する２つの側面板と前
面板とからなり、前記底板の軸支位置が、前記側面板で
あって、前記前面板近傍でかつ前記棚枠の軸支部よりも
下方であるように構成したものである。

作用 上記構成により本考案は、扉棚が不必要なときは、扉棚
の棚枠を扉裏板側へ略180°回動することにより扉裏板
に平行に近接させることができ、同時に扉棚の底板も棚
枠の前面板に平行に近接させることができるので、庫内
の有効エリアをより広くして庫内を有効利用でき、しか
も、扉棚を使用するときは、棚枠を略180°回動するこ
とにより、底板も回動して底板の自由端がリブに支持さ
れるので、底板上にものを置いても確実に収納できるも
のである。

実施例 以下本考案の一実施例における冷凍庫または冷蔵庫の扉
棚装置について、図面を参照しながら説明する。なお、
従来と同一の構成には、同一の符号を付与し、その詳細
な説明を省略する。

第１図から第５図において、13は冷凍室扉であり、冷凍
室２の開口部に取付けられ、扉裏板14が設けられてい
る。15は土手状縁部であり、扉裏板14の上下方向に延び
る両辺に対をなして土手状に設けられている。この縁部
15の相対する内側に穴16を設け、この穴16には嵌合する
キャップ17が装着されている。18は扉側であり、コ字状
の棚枠18aと後述する底板20とより構成されている。棚
枠18aは、対向する２つの側面板18bと、これら側面板18
bとそれぞれ略直角をなす前面板18cとより構成されてい
る。19は突出部であり、側面板18bの端部に一体成形さ
れている。突出部19は、キャップ17に挿入され棚枠18a
を縁部15に回動可能に固定している。20は底板で、両端
に一対の突出ボス21が設けられ、側面板18bの前面板18c
近傍に穴22が一対設けられており、突出ボス21を穴22に
装着することにより、底板20は棚枠18aに回動可能に軸
支される。

また、23はストッパー部であり、扉裏板14の土手状縁部
15の内側であって穴16の上方の位置に突出して設けられ
ている。そして、ストッパー部23は、扉棚18が商品を載
置できる状態にあるときには、棚枠18aに当接すること
により、冷凍室扉13を開閉したとき、扉棚18が上下方向
にガタツクのを防止している。

24はリブであり、鉛直方向の位置において穴22とほぼ同
じ高さの位置の扉裏板14の下部に、全幅に渡って突出し
て設けられ、底板20の開放端を支持し、扉棚18内に載置
される食品の荷重を受ける構造になっている。

以上のように構成された本実施例の冷凍庫または冷蔵庫
の扉棚装置の動作を説明する。

まず、扉棚18内に食品を載置する場合には、突出部19を
支点とし扉棚18の棚枠18aを扉裏板14から離れた位置に
回動させる。この時、棚枠18aと連動して底板20も突出
ボス21を支点として回動し、底板20の開放端が、扉裏板
14のリブ24に当接し支持され、扉棚18ないに載置される
食品の荷重を受けることとなる。そして、扉棚18の棚枠
18aの上辺は、ストッパー部23に当接することにより、
上下方向の動きを抑制される。

また、扉棚18に食品を載置しないため扉棚18が不要なと
きは、扉棚18の棚枠18aを扉裏板14に接近した位置に約1
80°回動し、棚枠18aを扉裏板14に平行に近接させると
ともに、棚枠18aに連動させて底板20も突出ボス21を支
点として回動させ、底板20も棚枠18aの前面板18cに平行
に近接させる。

以上のように本実施例によれば、扉棚18内に食品を載置
する場合は、第１図，第２図に示すように、従来と同様
に使用することができる。そして、冷凍室扉13を開閉し
ても、扉棚18が上下方向にガタツクことはない。

しかも、大型冷凍食品12（12インチアイスクリームな
ど）を冷凍室２内に収納する場合には、第５図に示すよ
うに扉棚18を折りたたみ、冷凍室２奥面から棚枠18aま
での距離を大きくでき、大型冷凍食品12が収容可能とな
る。

考案の効果 以上のように本考案は、上下方向に対をなして扉裏板に
設けた土手状の縁部と、前記扉裏板に接近した位置と離
れた位置とに略180°回動可能に前記縁部に軸支された
平面視コ字状の棚枠と、この棚枠に回動可能に軸支され
た底板と、この底板の反軸支側を支持する前記扉裏板に
設けたリブとを有し、前記棚枠が、対向する２つの側面
板と前面板とからなり、前記底板の軸支位置が、前記側
面板であって、前記前面板近傍でかつ前記棚枠の軸支部
よりも下方であるので、扉棚が不必要なときは、棚枠を
回動して扉裏板に平行に近接させるとともに、底板も棚
枠の前面板に平行に近接させることができるので、庫内
の有効エリアをより広くして庫内を有効利用でき、しか
も、扉棚を使用するときは、棚枠の回動にともなって底
板も回動し底板の自由端がリブに支持されるので、底板
上にものを置いても確実に収納できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例における冷凍庫または冷蔵庫
の扉棚装置の断面図、第２図は同装置の斜視図、第３図
は同装置の要部断面図、第４図は同装置の分解斜視図、
第５図は同装置の棚枠及び底板を扉裏板に近接させた状
態を示す断面図、第６図は従来の冷凍庫または冷蔵庫の
扉棚装置を示す断面図、第７図は第６図に示した装置の
分解斜視図である。 14…扉裏板、15…縁部、16…穴、17…キャップ、18…扉
棚、18a…棚枠、18b…側面板、18c…前面板、20…底
板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】上下方向に対をなして扉裏板に設けた土手
   状の縁部と、前記扉裏板に接近した位置と離れた位置と
   に略180°回動可能に前記縁部に軸支された平面視コ字
   状の棚枠と、この棚枠に回動可能に軸支された底板と、
   この底板の反軸支側を支持する前記扉裏板に設けたリブ
   とを有し、前記棚枠が、対向する２つの側面板と前面板
   とからなり、前記底板の軸支位置が、前記側面板であっ
   て、前記前面板近傍でかつ前記棚枠の軸支部よりも下方
   である冷凍庫または冷蔵庫の扉棚装置。