JPH07330809A - キトサン誘導体、それらからなる近赤外線吸収剤用組成物および近赤外線吸収剤 - Google Patents

キトサン誘導体、それらからなる近赤外線吸収剤用組成物および近赤外線吸収剤

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JPH07330809A
JPH07330809A JP13176694A JP13176694A JPH07330809A JP H07330809 A JPH07330809 A JP H07330809A JP 13176694 A JP13176694 A JP 13176694A JP 13176694 A JP13176694 A JP 13176694A JP H07330809 A JPH07330809 A JP H07330809A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 キトサンにチオ尿素化合物を導入したキトサ
ン誘導体を得るとともに、金属イオン吸着剤として使用
するだけでなく、近赤外線を幅広く吸収できる近赤外線
吸収用組成物を提供する。 【構成】 式(1)で表される構造単位をX個、式
(2)で表される構造単位をY個及び式(3)で表され
る構造単位をZ個含有するキトサン誘導体において、 a=X/(X+Y+Z)×100=0〜30(モル%) b=Y/(X+Y+Z)×100=0〜70(モル%) c=Z/(X+Y+Z)×100=30〜100(モル
%) (ただし、該モル百分率の合計は、a+b+c=100
%である。X,Yは0以上の整数、Zは1以上の整数を
表す。ただし、X+Y+Z≧2である。)であることを
特徴とするキトサン誘導体。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なキトサン誘導
体、金属イオン吸着剤、それらからなる近赤外線吸収剤
用組成物、近赤外線吸収剤用組成物を加熱して得られる
近赤外線吸収剤に関する。さらに詳しくはキチンの加水
分解生成物にチオ尿素基を導入した新規な誘導体、及び
それらの化合物と銅化合物との組成物を加熱することに
より得られる近赤外線吸収剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】キチン・キトサンに関する総説として
は、キチン・キトサン研究会編集により「最後のバイオ
マス キチン、キトサン(1988年)」、「キチン、
キトサンの応用(1990年)」が技報堂出版から出さ
れている。それによるとキチン、キトサンの定義は、次
のように書かれている。キチンとはN−アセチル−D−
グルコサミン残基が多数β−(1、4)−結合した多糖
であり、その脱アセチル化物をキトサンという。しか
し、これは典型的な場合であって、キチンは部分的にア
セチル基を失っているのが普通である。一方、キトサン
は典型的にはD−グルコサミンのβ−(1、4)−重合
体であるが、キチンと同様、普通多少のアセチル基をふ
くんでいるものを「キトサン」と称している。
【0003】キチンは、菌界、植物界、動物界にわたっ
て存在している。現在キチンの工業的原料として使われ
ているものは、各種のカニおよびエビのクチクラよりタ
ンパク質、無機塩などを分離したものである。このキチ
ンは、微生物分解性に優れるなどの従来の合成高分子物
にはない特性を有しており、また資源としても比較的豊
富である。キチン・キトサンは、自然界に広く存在する
天然の塩基性多糖であるが、長い間未利用資源として放
置されてきた。しかし、近年、キチン、キトサンの有効
利用への研究・応用が活発となり、凝集剤、イオン交換
体、酵素固定化剤、化粧品、医薬品、医用材料、食品、
土壌改良剤など多くの利用が考えられてきている。キチ
ン・キトサンを出発物質として、いろいろの化学的修飾
も可能であり、適切な溶媒と組み合わせて、機能性フィ
ルム、シート、ファイバーやゲル粒子、マイクロカプセ
ルなどに成形することができる。また、これら巨大分子
を加水分解すれば、その程度により種々の長さの中・高
分子化合物から低分子オリゴ糖まで得ることができる。
【0004】また、キチン及びキトサンの窒素原子上の
非共有電子対は、重金属カチオンと錯体を形成する。こ
の錯体形成能は、金属の種類とともにキチンとキトサン
の化学修飾で変化する。特にキトサンは、遷移金属イオ
ンを選択的に、かつ効率良く吸着結合するので、優れた
重金属捕集剤である。金属イオン吸着剤としてのキチン
・キトサン誘導体に関する研究は、数多く行われている
が、目的は金属イオンの回収であり、クロマトグラフィ
用担体としての利用などである。したがって、これらの
キチン・キトサン誘導体自体は、金属の吸脱着に使用さ
れる物にすぎず、金属を吸着した状態でキチン・キトサ
ン誘導体自体を利用することは考えられてこなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、キ
トサンにチオ尿素化合物を導入した誘導体を得るととも
に、単に金属イオン吸着剤として使用することができる
だけでなく、近赤外線を幅広く吸収するという機能性を
持つものを提供することを課題とした。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するために提案されたものであって、特定構造のチオ
尿素基を持つキトサン誘導体を見出した点に特徴を有す
るものである。すなわち、本発明は、式(1)で表され
る構造単位をX個、式(2)で表される構造単位をY個
及び式(3)で表される構造単位をZ個含有するキトサ
ン誘導体において、 a=X/(X+Y+Z)×100=0〜30(モル%) b=Y/(X+Y+Z)×100=0〜70(モル%) c=Z/(X+Y+Z)×100=30〜100(モル
%) (ただし、該モル百分率の合計は、a+b+c=100
%である。X,Yは0以上の整数、Zは1以上の整数を
表す。ただし、X+Y+Z≧2である。)であることを
特徴とする新規なキトサン誘導体に関する。
【0007】
【化5】 (ただし、式中、R1は、置換または未置換の炭素数6
〜30のアリール基、置換または未置換の炭素数6〜3
0のベンゾイル基、置換または未置換の炭素数7〜30
のアラルキル基、置換または未置換の炭素数1〜18の
アルキル基、置換または未置換の炭素数2〜20のアル
ケニル基、置換または未置換の炭素数2〜20のアルコ
キシカルボニル基を表す。)
【0008】本発明における新規なキトサン誘導体は、
天然キチンあるいはキチンを脱アセチル化して得られる
キトサンを原料に特殊な設備や工程を経ずに容易に製造
可能なキトサン誘導体である。つまり、イソチオシアナ
ート化合物を用いてこの化合物をチオ尿素化することに
より得られるキトサン誘導体であり、前述した3構造単
位(1)、(2)、(3)によって特徴づけられる。
【0009】本発明の好ましい態様において、キトサン
誘導体は、少なくとも式(3)の構造単位を含有し、オ
リゴマーは好ましくは4〜50個、最も好ましくは6〜
30個の構造単位を有する。ポリマーキトサン誘導体
は、構造単位を10000個まで、好ましくは8000
個まで、最も好ましくは5000個まで含有して良い。
【0010】本発明で使用するキトサンの脱アセチル化
度並びに重合度等について特別な制限は無く、いかなる
キトサン類縁体でもかまわないが、その脱アセチル化度
は通常100〜30%、好ましくは80%前後で、キト
サン濃度1%、酢酸濃度1%の水溶液における粘度が
0.01〜2Pa・s程度のものが良い。
【0011】生成物中の式(1)、式(2)、式(3)
の各構造単位の含量のうち式(1)の含量は、原料キト
サン中のアセチル基の残存の程度であり、出発物質であ
るキチンを脱アセチル化した程度によって決まってしま
うが、式(2)と式(3)の含量は、チオ尿素化の反応
条件を適当に選ぶことによって比較的任意に調節するこ
とができる。
【0012】キトサンのチオ尿素化反応は、濃度0.2
〜10%のキトサンの酢酸塩、塩酸塩、硝酸塩などの酸
塩のメタノール水溶液に、キトサンのD−グルコサミン
構造単位のアミノ基への導入化合物であるイソチオシア
ナート化合物を添加、撹拌することにより行なう。必要
に応じて加熱しても良い。反応は均一溶液状態で行なう
ことが好ましく、反応温度は反応溶液の粘度やチオ尿素
化反応速度に影響し、キトサン溶液の粘度が高い場合に
は、高温による反応が反応液の均一性を高めるためには
好ましい。
【0013】このようにして得た生成物は、薄黄色から
茶色がかった黄色味の塊状あるいは粉末であり、有機溶
媒、酸、アルカリに対する溶解性は、チオ尿素化の度合
い、つまり式(1)、式(2)、式(3)の混合比率に
よって異なる。
【0014】本発明の式(3)の構造単位の化合物は、
キトサンのアミノ基とイソチオシアナート化合物との反
応などにより合成することができる。
【化6】
【0015】すなわち、反応はキトサンを構成するグル
コサミン構造単位のアミノ基1モルに対し、所望のチオ
尿素化度の割合になるようにしてイソチオシアナート化
合物を加える。本発明で使用する酸としては、上記キト
サンを溶解あるいは十分に膨潤させ得るものであれば、
ギ酸、酢酸、ピルビン酸、ラクトン酸等の有機酸、塩
酸、硝酸等の無機酸のいずれかでもかまわないが、これ
らの中では酢酸が好ましい。そして、使用する溶媒とし
てはキトサンやイソチオシアナート化合物が溶解、混合
するものであれば良く、ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルアセトアミド、ジメチルスルホキシドなどの非プロト
ン供与性極性溶媒、メタノール、エタノールなどのアル
コール類、またはこれらの混合溶媒などである。反応温
度は0〜150℃、望ましくは20〜80℃である。
【0016】本発明で使用するイソチオシアナート化合
物として以下のものが挙げられる。フェニルイソチオシ
アナート、4−クロロフェニルイソチオシアナート、3
−クロロフェニルイソチオシアナート、2−クロロフェ
ニルイソチオシアナート、3,4−ジクロロフェニルイ
ソチオシアナート、2,5−ジクロロフェニルイソチオ
シアナート、4−ブロモフェニルイソチオシアナート、
4−フルオロフェニルイソチオシアナート、1−ナフチ
ルイソチオシアナート、4−トリルイソチオシアナー
ト、3−トリルイソチオシアナート、2−トリルイソチ
オシアナート、2,6−ジメチルフェニルイソチオシア
ナート、4−エチルフェニルイソチオシアナート、4−
ブチルフェニルイソチオシアナート、3−トリフルオロ
フェニルイソチオシアナート、4−ニトロフェニルイソ
チオシアナート、3−ニトロフェニルイソチオシアナー
ト、2−ニトロフェニルイソチオシアナート、4−メト
キシフェニルイソチオシアナート、3−ブトキシフェニ
ルイソチオシアナート、2−エトキシフェニルイソチオ
シアナート、4−ブトキシカルボニルフェニルイソチオ
シアナート、3−エトキシカルボニルフェニルイソチオ
シアナート、2−メトキシカルボニルフェニルイソチオ
シアナート、ベンゾイルイソチオシアナート、4−メト
キシベンゾイルイソチオシアナート、4−フェニルベン
ゾイルイソチオシアナート、2,4,6−トリメチルベ
ンゾイルイソチオシアナート、ベンジルイソチオシアナ
ート、α−メチルベンジルイソチオシアナート、β−フ
ェニルエチルイソチオシアナート、メチルイソチオシア
ナート、エチルイソチオシアナート、ブチルイソチオシ
アナート、イソブチルイソチオシアナート、ヘプチルイ
ソチオシアナート、ドデシルイソチオシアナート、オク
タデシルイソチオシアナート、シクロヘキシルイソチオ
シアナート、アリルイソチオシアナート、3−ブテニル
イソチオシアナート、4−ペンテニルイソチオシアナー
ト、エトキシカルボニルイソチオシアナートなどであ
る。好ましくは、フェニルイソチオシアナート、ベンゾ
イルイソチオシアナートであり、式(4)、式(5)の
構造単位を持つキトサン誘導体が得られる。
【0017】
【化7】
【0018】本発明の新規なキトサン誘導体は好ましく
は以下のようにして製造される。例えば、15℃乃至2
5℃において、脱アセチル化度80%のキトサン(0.
5%溶液の粘度20cps)を水に分散しておき、これ
にキトサン中のアミノ基に対して0.1〜5倍モル、好
ましくは1.2倍モルの酸を加え、キトサンの酸塩水溶
液を調製する。これに水溶液の3〜10倍量のメタノー
ルを加えて稀釈する。前述のチオ尿素化剤であるイソチ
オシアナート化合物をキトサンのアミノ基に対して、所
望のチオ尿素化度の割合になるように加え、0〜100
℃で5分〜24時間攪拌すると、ほぼ定量的にキトサン
のアミノ基がチオ尿素化される。その後、反応ゲル状物
を大量のアセトン中に加えてゲル化させた後、上澄み液
を除き、新しいアセトンを加えて撹拌し、濾過または遠
心分離を行い、アセトンで洗浄し、乾燥して目的物を得
る。また、反応条件により未反応のアミノ基が存在する
場合には、水酸化ナトリウムなどのアルカリのメタノー
ル溶液を加えて中和することもある。
【0019】このようにして得られたキトサン誘導体の
赤外吸収スペクトルには、1440cm-1〜1550cm−1
チオ尿素のNH変角振動(R1の置換基の種類によって
吸収波数が異なり、R1が芳香族の置換基の場合、ブロ
ードな一つの強い吸収(1530cm−1)であったり、シ
ャープな二つの強い吸収(例えば、1490cm−1,1550
cm−1)であったりし、脂肪族の置換基の場合、1560
cm−1付近に中程度の一つの吸収である)が表れるこ
とから、式(3)のN−チオカルバモイル−D−グルコ
サミン構造単位の存在を確認した。また、上記チオ尿素
の吸収の他に、700 cm−1付近には芳香環のCC伸縮
振動の吸収が見られることから、式(4)のN−フェニ
ルチオカルバモイル−D−グルコサミン構造単位、ある
いは式(5)のN−ベンゾイルチオカルバモイル−D−
グルコサミン構造単位の存在を確認した。原料のイソチ
オシアナート化合物の吸収(2273〜2000cm−1)はな
く、反応生成物は精製できていることを確認した。
【0020】以上の結果から、本発明の方法により、キ
トサンの水酸基を保護すること無く、アミノ基と水酸基
の反応性の差を生かし、アミノ基だけを選択的にチオ尿
素化し得ることを確認できた。
【0021】X線回折の結果によると、本発明のキトサ
ン誘導体は、原料のキトサンに比べていずれも結晶性は
低かった。
【0022】本発明において、キトサンとイソチオシア
ナート化合物との反応を行うに当たって、上記のごとく
両成分を直ちに反応させる方法によるほか、あらかじめ
原料の両成分または一方の成分で目的物の形態を整えた
後、後者の場合は他成分を加えた後、反応条件を与えて
反応を行い、目的物を得ることもできる。
【0023】チオ尿素化の反応条件を適当に選ぶことに
よって式(2)と式(3)の含量は、比較的任意に調節
することができ、未反応のアミノ基は、さらに適当な架
橋剤(例えば、グルタルアルデヒドなどのジアルデヒド
化合物、ヘキサメチレンジイソシアナートなどのジイソ
シアナート化合物等)により、アミノ基どうしを架橋さ
せて不溶化させることができる。また、水酸基どうしを
ヘキサメチレンジイソシアナートなどのジイソシアナー
ト化合物、エチレングリコールジグリシジルエーテルな
どのジエポキシ化合物等により、架橋させて不溶化させ
ることもできる。
【0024】本発明のキトサン誘導体は、フィルム、繊
維状物等の成形体、金属イオン吸着剤、分離剤、接着
剤、固着剤、加工処理剤、被覆材料、土壌改良剤、肥料
コーティング剤、吸水性材料等として使用することがで
きる。
【0025】キトサン誘導体の金属イオン吸着剤として
の使用は、廃水からの重金属イオンの回収除去に有効で
ある。キトサン誘導体は、単なる粉末であっても、フィ
ルム、粒子、繊維状物等の成形体であっても、ゲル状物
であってもかまわない。廃水中に入れ、十分重金属を吸
着させた後、回収することにより、廃水中の重金属イオ
ンを除去できる。
【0026】粉末状や粒子状の形状で用いる場合には、
これをカラムに充填し、重金属イオンを含有する水溶液
を通過させるカラム方式あるいは重金属イオンを含有す
る水溶液中に粉末または粒子状物を加え、撹拌すること
によって両者を十分に接触させるバッチ方式を用いるこ
ともできる。さらに、粉末状、粒子状のキトサン誘導体
をパルプスラリー液に添加し、乾燥して得られる吸着濾
紙として使用することもできる。
【0027】また、本発明において使用する重金属化合
物は、硫酸塩、塩酸塩、酢酸塩などいずれの水溶性の塩
でもかまわないが、キトサン誘導体と接触させるにあた
り、重金属イオンを含む水溶液のpHを2〜6に調整す
ることが好ましい。このようなpH調整を行うと、重金
属イオン吸着能が向上するという点で有利となる。
【0028】本発明のキトサン誘導体は、銅、銀、金の
銅族元素、白金、パラジウムなどの白金族元素の金属イ
オンを良く吸着するが、ニッケルイオン、コバルトイオ
ン、クロムイオン、鉄イオンなどの金属イオンはあまり
吸着しない。一方、バナジルなどの水溶性の重金属酸化
物イオンも吸着することができる。特に銅イオンや貴金
属イオンに対する吸着能に優れたものである。
【0029】また、水不溶性の有機酸金属化合物をメタ
ノール、エタノールなどのアルコール類、アセトン、メ
チルエチルケトンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブ
チルなどのエステル類等の溶媒に溶解させた溶液を、本
発明のキトサン誘導体に接触させ、吸着させることもで
きる。
【0030】また、本発明のキトサン誘導体を分離剤と
して、化合物の混合物を分離する目的に使用するには、
本発明のキトサン誘導体を充填したガスクロマトグラフ
ィ、液体クロマトグラフィ、薄層クロマトグラフィなど
のクロマトグラフィ法を用いるのが一般的であるが、こ
の他、本発明のキトサン誘導体を含む膜を成形し、これ
で膜分離を行うこともできる。
【0031】本発明のキトサン誘導体を分離剤として液
体クロマトグラフィ法に応用するには、その粉体として
カラムに充填する方法が簡便である。キトサン誘導体を
粉砕するかビーズ状にすることが好ましく、粒子は多孔
質であることがより好ましい。さらに分離剤の耐圧向
上、溶媒置換による膨潤、収縮の防止、理論段数の向上
のためにキトサン誘導体を担体に担持させることも好ま
しい。
【0032】キトサン誘導体を担体に担持させる方法
は、化学的方法でも物理的方法でも酔い。物理的方法と
しては、キトサン誘導体を可溶性の溶剤に溶解させ、担
体とよく混合し、減圧または加温下、気流により溶剤を
留去させる方法や、キトサン誘導体を可溶性の溶媒に溶
解させ、担体とよく混合した後、キトサン誘導体に対
し、不溶性の溶剤に分離させることによって可溶性溶剤
を拡散させてしまう方法もある。
【0033】用いる担体としては、多孔質有機担体また
は多孔質無機担体があり、好ましくは多孔質無機担体で
ある。多孔質有機担体として適当なものは、ポリスチレ
ン、ポリアクリルアミド、ポリアクリレートなどからな
る高分子物質が挙げられる。多孔質無機担体として適当
なものは、シリカ、アルミナ、ガラス、カオリン、酸化
チタン、ケイ酸塩などであり、これらの表面にキトサン
誘導体との親和性を良くしたり、担体自体の表面特性を
改善するために必要な処理を施したものを用いても良
い。
【0034】もちろん用途はこれだけに限定されるもの
ではないが、本発明のキトサン誘導体の特筆すべき機能
として、式(6)または式(7)を含むキトサン誘導体
は、銅化合物と混合加熱することにより近赤外線吸収性
が得られることである。以下に具体的に述べる。
【0035】本発明で使用する銅化合物は、下記一般式
(8)
【化8】 (式中、R8は置換または非置換のアルキル基、シクロ
アルキル基、アリール基、アラルキル基、及び複素環残
基を表わし、XはCOO,SO、SO、POを示
し、nは1〜4の整数を表す。)で表される有機酸の銅
化合物またはビスアセチルアセトナト銅、あるいは水酸
化銅、塩化第2銅、硫酸銅、過塩素酸銅などの無機の銅
化合物から選ばれる少なくとも一種の銅化合物を好まし
く使用することができる。一般式(8)で示される具体
的な化合物として下記のものを例示できるが、これらに
限定されるものではない。
【0036】ステアリン酸銅、パルミチン酸銅、オレイ
ン酸銅、ベヘン酸銅、ラウリル酸銅、カプリン酸銅、カ
プリル酸銅、カプロン酸銅、吉草酸銅、イソ酪酸銅、4
−シクロヘキシル酪酸銅、酪酸銅、プロピオン酸銅、酢
酸銅、ギ酸銅、安息香酸銅、トルイル酸銅、t−ブチル
安息香酸銅、クロロ安息香酸銅、ジクロロ安息香酸銅、
トリクロロ安息香酸銅、ブロモ安息香酸銅、ヨード安息
香酸銅、フェニル安息香酸銅、ベンゾイル安息香酸銅、
ニトロ安息香酸銅、アミノ安息香酸銅、シュウ酸銅、マ
ロン酸銅、コハク酸銅、グルタル酸銅、アジピン酸銅、
ピメリン酸銅、スベリン酸銅、アゼライン酸銅、セバシ
ン酸銅、クエン酸銅、フタル酸銅、モノアルキルエステ
ルフタル酸銅、モノアクリロイルエステルフタル酸銅、
ナフテン酸銅、ナフタリンカルボン酸銅、ジフェニルア
ミン−2−カルボン酸銅、酒石酸銅、グルコン酸銅、オ
クチル酸銅、ベンゼンスルホン酸銅、p−トルエンスル
ホン酸銅、2,5−ジメチルベンゼンスルホン酸銅、2
−メトキシカルボニル−5−メチルスルホン酸銅、ドデ
シルベンゼンスルホン酸銅、ナフタリンスルホン酸銅、
アミノナフタレンスルホン酸銅、ドデシル硫酸銅、α−
ナフチルリン酸銅、ステアリルリン酸銅、ラウリルリン
酸銅、ジ−2−エチルヘキシルリン酸銅、イソデシルリ
ン酸銅。
【0037】上記銅化合物と新規なキトサン誘導体は単
独では近赤外線領域(780nm〜2500nm)の吸
収は無いか、あっても特定の波長をわずかに吸収するの
みであり、各々の化合物を単独で加熱処理を行っても近
赤外線領域の吸収は実質的に変化は見られない。また、
この銅化合物と新規なキトサン誘導体双方を混合し共存
させた組成物はそれだけでは近赤外吸収性に実質的な変
化は見られない。しかし、この組成物を加熱処理する
と、ただちに近赤外線領域全域にわたりほぼ一様にかつ
強い吸収を有するものとなる。従って、新規なキトサン
誘導体と銅化合物を混合し共存させた組成物は、優れた
近赤外吸収剤用組成物であり、この組成物を加熱処理し
て得られる反応生成物ははきわめて優れた近赤外吸収剤
となる。
【0038】また、新規なキトサン誘導体を、上記銅化
合物の水溶液に混合してキトサン誘導体に銅イオンを吸
着させたり、キトサン誘導体をジメチルスルホキシドな
どの溶剤に溶解または膨潤させた状態で、上記銅化合物
を水または有機溶媒に溶解させて混合し、キトサン誘導
体に銅を吸着させたりして銅吸着キトサン誘導体を得た
後で、加熱処理しても近赤外線吸収剤となる。
【0039】近赤外線吸収性の度合いは新規なキトサン
誘導体と銅化合物の種類と比率、加熱温度、加熱時間な
どを調節することにより任意に調整できる。新規なキト
サン誘導体と銅化合物の使用割合は通常モル比で5:1
〜1:1、望ましくは2:1〜1:1程度であり、加熱
温度は100〜250℃、望ましくは120〜180℃
であり、加熱時間は数ミリ秒程度でも十分であるが、望
ましくは1〜5分である。
【0040】この性質を用いていろいろな利用法が考え
られる。例えば、熱エネルギーを与えられた部分は可視
部にほとんど吸収を持たないので、この部分は加熱パタ
ーンの潜像となるから、適当な可視化手段を用いること
により加熱パターンや近赤外線の検出装置あるいは記録
像を得ることができる。熱源として近赤外領域に波長を
有するレーザー光を用いれば、非接触の可視像記録シス
テムとすることができる。
【0041】また、近赤外領域のほぼ全域にわたり強い
吸収性を有する性質を利用して、近赤外線吸収性成形体
や熱線遮蔽材とすることができる。
【0042】近赤外線吸収性成型体は、新規なキトサン
誘導体と銅化合物、あるいはこれらを混合した組成物を
樹脂とともに加熱混融した後加熱成形するか、あらかじ
めこれらを所定温度以上に加熱して得た近赤外線吸収剤
を樹脂とともに加熱成形することにより、粒子状、フィ
ルム状、シート状、ボード状あるいは所望の立体的形状
等任意の形状のものを得ることができる。さらに、近赤
外線吸収剤あるいは近赤外線吸収剤用組成物を所望の基
材に噴霧、塗布あるいは含浸し、乾燥加熱処理すること
によっても基材に近赤外線吸収性を付与することができ
る。近赤外線は熱線として作用するので、上記の樹脂あ
るいは基材に透明性の高い樹脂を使用することにより、
これらは同時に近赤外線領域を遮断する熱線遮蔽材とし
て利用することができる。
【0043】さらに、式(6)または式(7)を含む構
造単位を含めた高分子量のキトサン誘導体は、湿式で繊
維状、粒子状、フィルム状、スポンジ状など所望の形状
に成形することができる。したがって、キトサン誘導体
を溶媒に溶かしたドープを湿式で繊維状に加工し、銅を
吸着させた後で加熱処理をすることにより、近赤外線吸
収繊維が得られる。また、アクリロニトリル、ポリエス
テル、ナイロン等の繊維を本発明のキトサン誘導体の溶
液に浸漬して表面をコーティングした後、銅イオンを含
む水溶液に浸漬して銅を吸着させ、加熱処理してやるこ
とによっても近赤外線吸収繊維が得られる。この繊維を
用いて作成された衣類は、太陽光からの近赤外線(熱
線)を吸収することで蓄熱、保温され、寒冷地での衣類
として利用できる。また、湿式で粒子状やフィルム状な
どにも成形でき、銅を吸着させた後で加熱処理をするこ
とにより、近赤外線吸収粒子や近赤外線吸収フィルムな
どが得られる。
【0044】
【実施例】以下に、この発明の実施例を記載してより具
体的に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるも
のではない。
【0045】<本発明の合成例> [実施例1](キトサンとフェニルイソチオシアナート
の反応1) 脱イオン水6mlに分散されたキトサン(君津化学
(株)製精製品、脱アセチル化度約80%、粘度5〜2
0mPa・s)0.5gに、遊離D−グルコサミン構成
単位を中和するために10%酢酸水溶液4mlを加え、
完全に溶解した後、メタノール40mlを加えて稀釈し
た。次に、遊離D−グルコサミン構成単位にほぼ等量の
フェニルイソチオシアナートのメタノール溶液10ml
を加え、60℃で2時間撹拌を行った後、メタノール3
00mlを加えて室温で一晩撹拌した。上澄み液を除い
た後、アセトン400mlを加えて室温で一日撹拌し
た。濾過を行い、アセトンで洗浄、エーテルで洗浄後、
デシケータ中五酸化リンで乾燥した。(収量0.77
g) 生成物の赤外吸収スペクトルを図1に、および比較のた
めに原料のキトサンの赤外吸収スペクトルを図2に示
す。上記生成物の赤外吸収スペクトルには、1548cm
−1、1499cm−1にチオ尿素基に起因する強い吸収
が、748 cm−1、696 cm−1に芳香環の吸収が認め
られる。これらはキトサンの赤外吸収スペクトルでは見
られない吸収である。生成物の元素分析値は、N;9.30
%、C;52.04 %、H;5.40%であり、式(1)のN−
アセチル−D−グルコサミン単位が20%、式(3)の
N−フェニルチオカルバモイル−D−グルコサミン単位
80%とした時の計算値(N;9.22%、C;51.66 %、
H;5.24%)とほぼ一致する。以上の結果から生成物の
構造を確認した。
【0046】[実施例2](キトサンとフェニルイソチ
オシアナートの反応2) 脱イオン水40mlに分散されたキトサン((株)加ト
吉バイオ製キトサン10B、脱アセチル化度100%、
粘度50〜200mPa・s)3.2gに、遊離D−グ
ルコサミン構成単位を中和するために10%酢酸水溶液
60mlを加え、完全に溶解した後、メタノール200
mlを加えて稀釈した。次に、遊離D−グルコサミン構
成単位にほぼ等量のフェニルイソチオシアナートのメタ
ノール溶液30mlを加え、60℃で2時間撹拌を行っ
た後、メタノール2lを加えて室温で一晩撹拌した。上
澄み液を除いた後、アセトン2lを加えて室温で一日撹
拌した。濾過を行い、アセトンで洗浄、エーテルで洗浄
後、デシケータ中五酸化リンで乾燥した。(収量5.0
g) 生成物の赤外吸収スペクトルを図3に、および比較のた
めに原料のキトサンの赤外吸収スペクトルを図4に示
す。上記生成物の赤外吸収スペクトルには、1544cm
−1、1497cm−1にチオ尿素基に起因する強い吸収
が、748 cm−1、690 cm−1に芳香環の吸収が認め
られる。これらはキトサンの赤外吸収スペクトルでは見
られない吸収である。生成物の元素分析値は、N;9.90
%、C;52.38 %、H;5.25%であり、式(3)のN−
フェニルチオカルバモイル−D−グルコサミン単位10
0%とした時の計算値(N;9.80%、C; 52.70%、
H;5.07%)とほぼ一致する。以上の結果から生成物の
構造を確認した。
【0047】[実施例3](キトサンとフェニルイソチ
オシアナートの反応3) キトサン(君津化学(株)製精製品、脱アセチル化度約
80%、粘度5〜20mPa・s)1.0gに、遊離D
−グルコサミン構成単位を中和するために10%酢酸水
溶液15mlを加え、完全に溶解した後、メタノール6
0mlを加えて稀釈した。次に、遊離D−グルコサミン
構成単位に約7/8等量のフェニルイソチオシアナート
のメタノール溶液10mlを加え、60℃で2時間撹拌
を行った後、メタノール300mlを加えて室温で一晩
撹拌した。上澄み液を除いた後、アセトン400mlを
加えて室温で一日撹拌した。濾過を行い、アセトンで洗
浄、エーテルで洗浄後、デシケータ中五酸化リンで乾燥
した。(収量1.55g) 生成物の赤外吸収スペクトルを図5に示す。上記生成物
の赤外吸収スペクトルには、1560cm−1、1545cm
−1にチオ尿素基に起因する強い吸収が、749 c
−1、696 cm−1に芳香環の吸収が認められる。こ
れらはキトサンの赤外吸収スペクトルでは見られない吸
収である。1702cm−1の吸収は、未反応のアミノ基の
酢酸塩の吸収である。生成物の元素分析値は、N;8.90
%、C;50.63 %、H;5.70%であり、式(1)のN−
アセチル−D−グルコサミン単位が20%、式(2)の
D−グルコサミン単位10%、式(3)のN−フェニル
チオカルバモイル−D−グルコサミン単位70%とした
時の計算値(N;9.12%、C;50.89 %、H;5.35%)
とほぼ一致する。以上の結果から生成物の構造を確認し
た。
【0048】[実施例4](キトサンとフェニルイソチ
オシアナートの反応4) 脱イオン水6mlに分散されたキトサン((株)加ト吉
バイオ製キトサン10B、脱アセチル化度100%、粘
度50〜200mPa・s)1.0gに、遊離D−グル
コサミン構成単位を中和するために10%酢酸水溶液1
4mlを加え、完全に溶解した後、メタノール60ml
を加えて稀釈した。次に、遊離D−グルコサミン構成単
位に約2/3等量のフェニルイソチオシアナートのメタ
ノール溶液10mlを加え、60℃で2時間撹拌を行っ
た後、メタノール300mlを加えて室温で一晩撹拌し
た。上澄み液を除いた後、アセトン400mlを加えて
室温で一日撹拌した。濾過を行い、アセトンで洗浄、エ
ーテルで洗浄後、デシケータ中五酸化リンで乾燥した。
(収量1.50g) 生成物の赤外吸収スペクトルを図6に示す。上記生成物
の赤外吸収スペクトルには、1560cm−1、1544cm
−1にチオ尿素基に起因する強い吸収が、756 c
−1、697 cm−1に芳香環の吸収が認められる。こ
れらはキトサンの赤外吸収スペクトルでは見られない吸
収である。1702cm−1の吸収は、未反応のアミノ基の
酢酸塩の吸収である。生成物の元素分析値は、N;9.24
%、C;50.30 %、H;5.65%であり、式(2)のD−
グルコサミン単位33%、式(3)のN−フェニルチオ
カルバモイル−D−グルコサミン単位67%とした時の
計算値(N;9.45%、C;50.13 %、H;5.46%)とほ
ぼ一致する。以上の結果から生成物の構造を確認した。
【0049】[実施例5](キトサンとp−メチルフェ
ニルイソチオシアナートの反応) フェニルイソチオシアナートを、p−メチルフェニルイ
ソチオシアナートに代えた以外は実施例1と同様にして
行った。(収量0.76g) 生成物の赤外吸収スペクトルを図7に示す。実施例1と
同様に1561cm−1、1514cm−1にチオ尿素基の吸収
を確認した。生成物の元素分析値は、定量的に反応した
時の計算値とほぼ一致した。
【0050】[実施例6](キトサンとp−クロロフェ
ニルイソチオシアナートの反応) フェニルイソチオシアナートを、p−クロロフェニルイ
ソチオシアナートに代えた以外は実施例1と同様にして
行った。(収量0.76g) 生成物の赤外吸収スペクトルを図8に示す。実施例1と
同様に1544cm−1、1492cm−1にチオ尿素基の吸収
と、750 cm−1に芳香環の吸収を確認した。生成物の
元素分析値は、定量的に反応した時の計算値とほぼ一致
した。
【0051】[実施例7](キトサンとp−ニトロフェ
ニルイソチオシアナートの反応) フェニルイソチオシアナートを、p−ニトロフェニルイ
ソチオシアナートに代えた以外は実施例1と同様にして
行った。(収量0.77g) 生成物の赤外吸収スペクトルを図9に示す。実施例1と
同様に1546cm−1、1509cm−1にチオ尿素基の吸
収、1338cm−1、853 cm−1にニトロ基の吸収と74
8 cm−1に芳香環の吸収を確認した。生成物の元素分
析値は、定量的に反応した時の計算値とほぼ一致した。
【0052】[実施例8](キトサンとα−ナフチルイ
ソチオシアナートの反応) フェニルイソチオシアナートを、α−ナフチルイソチオ
シアナートに代えた以外は実施例1と同様にして行っ
た。(収量0.79g) 生成物の赤外吸収スペクトルを図10に示す。1544cm
−1にチオ尿素基の吸収と776 cm−1に芳香環の吸収
を確認した。生成物の元素分析値は、定量的に反応した
時の計算値とほぼ一致した。
【0053】[実施例9](キトサンとベンゾイルイソ
チオシアナートの反応1) フェニルイソチオシアナートを、ベンゾイルイソチオシ
アナートに代えた以外は実施例1と同様にして行った。
(収量0.77g) 生成物の赤外吸収スペクトルを図11に示す。1538cm
−1にチオ尿素基の吸収と792 cm−1、715 cm−1
に芳香環の吸収を確認した。生成物の元素分析値は、定
量的に反応した時の計算値とほぼ一致した。
【0054】[実施例10](キトサンとベンゾイルイ
ソチオシアナートの反応2) フェニルイソチオシアナートを、ベンゾイルイソチオシ
アナートに代えた以外は実施例2と同様にして行った。
(収量5.1g) 生成物の赤外吸収スペクトルを図12に示す。1545cm
−1、1525cm−1にチオ尿素基の吸収と792 c
−1、715 cm−1に芳香環の吸収を確認した。生成
物の元素分析値は、定量的に反応した時の計算値とほぼ
一致した。
【0055】[実施例11](キトサンとベンジルイソ
チオシアナートの反応) フェニルイソチオシアナートを、ベンジルイソチオシア
ナートに代えた以外は実施例1と同様にして行った。
(収量0.71g) 生成物の赤外吸収スペクトルを図13に示す。実施例1
と同様に、1562cm にチオ尿素基の吸収と740 cm
−1、700 cm−1に芳香環の吸収を確認した。生成物
の元素分析値は、定量的に反応した時の計算値とほぼ一
致した。
【0056】[実施例12](キトサンとアリルイソチ
オシアナートの反応) フェニルイソチオシアナートを、アリルイソチオシアナ
ートに代えた以外は実施例1と同様にして行った。(収
量0.65g) 生成物の赤外吸収スペクトルを図14に示す。1564cm
−1にチオ尿素基の吸収を確認した。生成物の元素分析
値は、定量的に反応した時の計算値とほぼ一致した。
【0057】[実施例13](キトサンとエトキシカル
ボニルイソチオシアナートの反応) フェニルイソチオシアナートを、エトキシカルボニルイ
ソチオシアナートに代えた以外は実施例1と同様にして
行った。(収量0.75g) 生成物の赤外吸収スペクトルを図15に示す。1546cm
−1にチオ尿素基の吸収と1720cm−1、1243cm−1
にエステル基の吸収を確認した。生成物の元素分析値
は、定量的に反応した時の計算値とほぼ一致した。
【0058】[実施例14](キトサンとn−ブチルイ
ソチオシアナートの反応) フェニルイソチオシアナートを、n−ブチルイソチオシ
アナートに代えた以外は実施例1と同様にして行った。
(収量0.65g) 生成物の赤外吸収スペクトルを図16に示す。1563cm
−1にチオ尿素基の吸収を確認した。生成物の元素分析
値は、定量的に反応した時の計算値とほぼ一致した。
【0059】<本発明のキトサン誘導体と金属イオンの
吸着の例> [実施例15]実施例1、実施例9で合成したキトサン
誘導体0.1gをジメチルスルホキシド20mlで膨潤
させたゲル状物中に、各種重金属イオン水溶液20ml
(1mmol/l)を加えて24時間吸着させた。濾過
を行い、水で十分洗浄し、各種金属イオン吸着キトサン
誘導体を得た。ゲルの色、吸着能を表1に示す。
【0060】
【表1】
【0061】吸着能は、キトサン誘導体と金属イオンを
混合した後の吸着速度やゲルの着色度合、上澄み液の色
から総合的に判断した。 ◎:吸着速度が非常に速い。ゲルは着色、上澄み液は無
色。 ○:吸着速度は遅いが、ゲルは着色。 △:吸着速度は遅く、ゲルは微着色。 ×:変化なし。
【0062】<本発明の銅吸着キトサン誘導体の成形方
法> [実施例16]脱イオン水60mlに分散されたキトサ
ン(君津化学(株)製精製品、脱アセチル化度80%)
3.2gに、遊離D−グルコサミン構成単位を中和する
ために10%酢酸水溶液40mlを加え、完全に溶解し
た後、メタノール200mlを加えて稀釈した。次に、
遊離D−グルコサミン構成単位とほぼ等量のフェニルイ
ソチオシアナートのメタノール溶液30mlを加え、6
0℃で2時間撹拌を行った後、室温に戻して、口径0.
7mmの注射針の注射器に反応溶液をセットし、アセト
ン中に滴下し、キトサン誘導体の粒子を得た。アセトン
で十分洗浄後、水を加えて置換し、塩化銅の水溶液を加
えた。十分銅を吸着させた後、取り出し、水で十分洗浄
し、凍結乾燥により銅吸着キトサン誘導体の緑色の粒径
10μ〜100μ粒子を得た。
【0063】[実施例17]実施例16と同様にキトサ
ンを溶解後、遊離D−グルコサミン構成単位に対してほ
ぼ半等量のフェニルイソチオシアナートのメタノール溶
液30mlを加え、60℃で2時間撹拌を行った後、室
温に戻して、口径0.7mmの注射針の注射器に反応溶
液をセットし、水酸化ナトリウム水溶液とメタノールの
1:1混合溶媒中に押し出し、キトサン誘導体の繊維を
得た。メタノールで十分洗浄後、水を加えて置換し、酢
酸銅の水溶液を加えた。十分銅を吸着させた後、取り出
し、水で十分洗浄し、自然乾燥により約100μの銅吸
着キトサン誘導体の緑色の繊維を得た。
【0064】[実施例18]実施例16と同様にキトサ
ンを溶解後、遊離D−グルコサミン構成単位に対してほ
ぼ等量のフェニルイソチオシアナートのメタノール溶液
30mlを加え、60℃で2時間撹拌を行った後、室温
に戻して、ガラス板上に反応溶液を流延し、シャーレ中
でアセトンを加えてキトサン誘導体のフィルムを得た。
アセトンで十分洗浄後、水を加えて置換し、硫酸銅の水
溶液を加えた。十分銅を吸着させた後、取り出し、水で
十分洗浄し、自然乾燥により銅吸着キトサン誘導体の薄
緑色のフィルムを得た。
【0065】<本発明の近赤外線吸収剤の例> [実施例19]実施例1で合成したキトサン誘導体の粉
末とステアリン酸銅の粉末とを、キトサン誘導体のチオ
尿素残基に対して銅を2:1のモル比で均一に混合し、
濾紙上で180℃のホットプレートで1分間加熱溶融し
た。得られた粉末を自記分光光度計(島津製作所(株)
製UV−3100および積分球内臓のマルチパーパス大
型資料室MPC−3100)を用いて反射スペクトルを
240nm〜2500nmの範囲で測定した。比較のた
めに、キトサン誘導体の粉末のみ、ステアリン酸銅の粉
末のみを、同様に濾紙上で180℃のホットプレートで
1分間加熱溶融し、反射スペクトルを測定した。図17
に示す通り、キトサン誘導体とステアリン酸銅の加熱溶
融物(C)は、近赤外線領域全般にわたって吸収があっ
たが、キトサン誘導体単独(A)、ステアリン酸銅単独
(B)では近赤外線領域に吸収はなかった。
【0066】[実施例20]実施例1で合成したキトサ
ン誘導体の粉末0.1gをジメチルスルホキサイド20
mlに膨潤、溶解後、フタル酸モノブチル銅のアセトン
溶液20mlを加えた。析出したゲル状物を濾過し、ア
セトンで十分洗浄後、デシケータ中、五酸化リンで乾燥
し、銅吸着キトサン誘導体を得た。図18に示す通り、
120℃、5分加熱後の粉末(E)を実施例17と同様
にして反射スペクトルを測定したところ、同様に近赤外
線吸収性があったが、未加熱の銅吸着キトサン誘導体の
粉末(D)では、近赤外線吸収性はなかった。
【0067】[実施例21]実施例18で得た銅吸着キ
トサン誘導体の薄緑色のフィルムを150℃で2分加熱
すると濃緑色のフィルムが得られた。
【0068】以上3種類(銅吸着前キトサン誘導体、銅
吸着後未加熱キトサン誘導体、銅吸着後加熱キトサン誘
導体)のフィルムの透過スペクトルを図19に示すが、
未加熱のキトサン誘導体フィルム単独(F)及び未加熱
の銅吸着キトサン誘導体フィルム(G)は近赤外線を吸
収しなかったが、加熱後の銅吸着キトサン誘導体フィル
ム(H)は近赤外線領域全般にわたって吸収した。
【0069】[比較例1〜3]下記化合物と銅化合物を
混合加熱したが、いずれも近赤外線吸収性はなかった。 キチン((株)加ト吉製キチンEX) キトサン((株)加ト吉製キトサン10B、脱アセチル
化度100%) キトサン(君津化学(株)製精製品、脱アセチル化度8
0%)
【0070】
【発明の効果】本発明のチオ尿素基を導入した新規なキ
トサン誘導体は、金属イオン吸着剤として使用すること
ができるだけでなく、さらに特定のチオ尿素構造をもつ
キトサン誘導体は、銅化合物と混合加熱することにより
近赤外線吸収剤となる。
【0071】また、本発明のキトサン誘導体は、湿式で
粒子状、繊維状またはフィルム状などの成形体に成形で
き、そのまま水中で銅を吸着させることができ、加熱処
理することにより近赤外線吸収成形体を製造することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で合成した化合物のFT−IRスペク
トル
【図2】原料のキトサン(脱アセチル化度:約80%)
のFT−IRスペクトル
【図3】実施例2で合成した化合物のFT−IRスペク
トル
【図4】原料のキトサン(脱アセチル化度:100%)
のFT−IRスペクトル
【図5】実施例3で合成した化合物のFT−IRスペク
トル
【図6】実施例4で合成した化合物のFT−IRスペク
トル
【図7】実施例5で合成した化合物のFT−IRスペク
トル
【図8】実施例6で合成した化合物のFT−IRスペク
トル
【図9】実施例7で合成した化合物のFT−IRスペク
トル
【図10】実施例8で合成した化合物のFT−IRスペ
クトル
【図11】実施例9で合成した化合物のFT−IRスペ
クトル
【図12】実施例10で合成した化合物のFT−IRス
ペクトル
【図13】実施例11で合成した化合物のFT−IRス
ペクトル
【図14】実施例12で合成した化合物のFT−IRス
ペクトル
【図15】実施例13で合成した化合物のFT−IRス
ペクトル
【図16】実施例14で合成した化合物のFT−IRス
ペクトル
【図17】実施例16のキトサン誘導体、ステアリン酸
銅および混合物の加熱後の吸収スペクトル
【図18】実施例17で得られた沈殿物の加熱前と加熱
後の吸収スペクトル D:加熱前,E:加熱後
【図19】実施例18で得られたフィルム、及び銅吸着
フィルムの加熱前と加熱後の吸収スペクトル
【符号の説明】
A キトサン誘導体 B ステアリン酸銅 C キトサン誘導体:ステアリン酸銅=2:1 F 加熱前のキトサン誘導体 G 加熱前の銅吸着キトサン誘導体 H 加熱後の銅吸着キトサン誘導体

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1)で表される構造単位をX個、式
    (2)で表される構造単位をY個及び式(3)で表され
    る構造単位をZ個含有するキトサン誘導体において、 a=X/(X+Y+Z)×100=0〜30(モル%) b=Y/(X+Y+Z)×100=0〜70(モル%) c=Z/(X+Y+Z)×100=30〜100(モル
    %) (該モル百分率の合計は、a+b+c=100%であ
    る。ただし、X,Yは0以上の整数、Zは1以上の整数
    を表す。X+Y+Z≧2である。)であることを特徴と
    するキトサン誘導体。 【化1】 (ただし、式中、R1は、置換または未置換の炭素数6
    〜30のアリール基、置換または未置換の炭素数6〜3
    0のベンゾイル基、置換または未置換の炭素数7〜30
    のアラルキル基、置換または未置換の炭素数1〜18の
    アルキル基、置換または未置換の炭素数2〜20のアル
    ケニル基、あるいは置換または未置換の炭素数2〜20
    のアルコキシカルボニル基を表す。)
  2. 【請求項2】 式(3)のR1がフェニル基である、式
    (4)で表される請求項1記載のキトサン誘導体。 【化2】
  3. 【請求項3】 式(3)のR1がベンゾイル基である、
    式(5)で表される請求項1記載のキトサン誘導体。 【化3】
  4. 【請求項4】 R1が式(6)または式(7)である、
    請求項1記載のキトサン誘導体であって、チオ尿素残基
    に対して銅イオンを、モル比5:1〜1:1で吸着した
    近赤外線吸収剤用組成物、あるいは銅化合物をモル比
    5:1〜1:1で混合した近赤外線吸収剤用組成物。 【化4】 (ただし、R2〜R6は、互いに独立して、炭素数1〜
    4の低級アルキル基、炭素数1〜4の低級アルコキシ
    基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子あるいは水素原
    子を表す。)
  5. 【請求項5】 請求項2記載のキトサン誘導体に、チオ
    尿素残基に対して銅イオンを、モル比5:1〜1:1で
    吸着した近赤外線吸収剤用組成物、あるいは銅化合物を
    モル比5:1〜1:1で混合した近赤外線吸収剤用組成
    物。
  6. 【請求項6】 請求項4あるいは請求項5記載の近赤外
    線吸収剤用組成物を加熱して得られる近赤外線吸収剤。
JP6131766A 1994-06-14 1994-06-14 キトサン誘導体、それらからなる近赤外線吸収剤用組成物および近赤外線吸収剤 Expired - Fee Related JP3058009B2 (ja)

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