JPH073303A - 金属またはセラミックス焼結体の製造方法 - Google Patents

金属またはセラミックス焼結体の製造方法

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JPH073303A
JPH073303A JP5125339A JP12533993A JPH073303A JP H073303 A JPH073303 A JP H073303A JP 5125339 A JP5125339 A JP 5125339A JP 12533993 A JP12533993 A JP 12533993A JP H073303 A JPH073303 A JP H073303A
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JP
Japan
Prior art keywords
die
metal
molded
sintered body
metallic
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Application number
JP5125339A
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English (en)
Inventor
Norio Kono
憲雄 幸野
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Tokin Corp
Original Assignee
Tokin Corp
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Publication date
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Publication of JPH073303A publication Critical patent/JPH073303A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複雑形状を有する金属またはセラミックス焼
結体において、均質で且つ所望する形状を得ることが出
来る製造方法を提供すること。 【構成】 金属またはセラミックス粉末と熱可塑性樹脂
を主成分とするバインダよりなる混和体1に絞り加工ま
たはコイニング加工を施して得られた成形体6を脱脂・
焼結する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属またはセラミック
ス焼結体の製造方法に関し、特に金属またはセラミック
ス粉末と熱可塑性樹脂を主成分とするバインダよりなる
成形体を、脱脂、焼結する事を特徴とする金属またはセ
ラミックス焼結体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の金属またはセラミックス焼結体の
製造方法としては、一般に粉末冶金法が広く用いられて
きた。
【0003】粉末冶金法は、調製された原料粉末を所望
の形状にプレス成形し、ついで焼結する事により金属ま
たはセラミックス焼結体を得る方法であり単純な形状の
焼結体を安価、大量に製造するために最も適切な方法と
して工業的に広く用いられている。
【0004】一方、昨今の技術開発に伴い金属またはセ
ラミックス焼結体にもその材質的な特性のみならず構造
体としての複雑形状が求められつつある。
【0005】これらの要求に対し、上述したプレス成形
での対応には形状の自由度に対し限界があり、従来プラ
スチック成形に用いられてきた射出成形法や押し出し成
形法がその複雑形状品を容易に成形できる特徴に注目さ
れ金属またはセラミックス焼結体の製造工程に採用され
るようになってきた。
【0006】すなわち、金属またはセラミックス粉末と
熱可塑性樹脂を主成分とするバインダを混合混練後、射
出成形または押し出し成形により所望の形状の混和体を
得、ついで加熱操作や抽出操作によりバインダを除く脱
脂工程と、金属またはセラミックス粉末を焼き固める焼
結工程を経て金属またはセラミックス焼結体を得る製造
方法である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した射出成形法や
押し出し成形法を用いた金属またはセラミックス焼結体
の製造方法は複雑形状品を大量生産する事ができるとい
う射出成形法や押し出し成形法の特性を利用したもので
あるが如何なる形状にも適用可能である訳ではない。
【0008】すなわち、射出成形法では雌型である射出
成形用金型のキャビティに金属またはセラミックス粉末
と熱可塑性樹脂を主成分とするバインダより成る成形原
料を充填する事により所望の形状の成形体を得る上述し
た方法は、キャビティ内への成形原料の充填や固化の際
の時間的な差が不可避であり成形体内部の金属またはセ
ラミックス粉末の密度分布に差が生じたり成形体に変形
を生じたりする為おのずと成形体の形状の設計の自由度
には限界があるという欠点があった。
【0009】また、押し出し成形法では押し出し成形用
金型から連続的に金属またはセラミックス粉末と熱可塑
性樹脂を主成分とするバインダより成る成形原料を押し
出して所望の形状の成形体を得る方法であることより一
定の断面形状を有する成形体を得る事はできても押し出
し方向の形状が連続的に変化する形状には適用できない
という欠点があった。
【0010】上述した欠点に対し、所望の金属またはセ
ラミックス焼結体の形状を射出成形法または押し出し成
形法に適用可能なように変更する事が考えられるが、該
金属またはセラミックス焼結体を必要とする構造体の設
計変更を必要とし、また、従来のプレス成形法から射出
成形法や押し出し成形法へ成形方法を変更した利点も薄
れるなど根本的な解決方法には至っていない。
【0011】そこで本発明の技術的課題は、複雑形状を
有する金属またはセラミックス焼結体を、均質に且つ所
望する金属またはセラミックス焼結体の形状を従来の形
成法の技術的な制限による変更しなおすこと無しに製造
可能とする方法を提供する事にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上述した従
来の金属またはセラミックス焼結体の製造方法の欠点を
解消するべく金属粉末、セラミックス粉末および熱可塑
性樹脂と成形法として射出成形法及び押し出し成形法に
関し鋭意検討を重ね、本発明を成すに至ったものであ
る。
【0013】本発明の金属またはセラミックス焼結体の
製造方法は、金属またはセラミックス粉末と熱可塑性樹
脂を主成分とするバインダよりなる混和体より絞り加工
またはコイニング加工を施して得られた成形体を、脱
脂、焼結することを特徴とする。
【0014】又、本発明の金属またはセラミックス焼結
体の製造方法は、金属またはセラミックス粉末と熱可塑
性樹脂を主成分とするバインダを混合混練後、押し出し
成形により混和体を得、その後絞り加工またはコイニン
グ加工を施して成形体とし、この成形体を脱脂、焼結す
ることを特徴とする。
【0015】又、本発明の金属またはセラミックス焼結
体の製造方法は、金属またはセラミックス粉末と熱可塑
性樹脂を主成分とするバインダを混合混練後、射出成形
により混和体を得、その後絞り加工またはコイニング加
工を施して成形体とし、この成形体を脱脂、焼結するこ
とを特徴とする。
【0016】ここで、本発明に使用できる金属またはセ
ラミックス粉末は従来の粉末冶金法に適用し得る種類で
あれば特に限定されるものではない。また、バインダの
主成分たる熱可塑性樹脂も各種適用でき一例を掲げれば
各種ポリオレフィンや各種アクリル系樹脂が適用可能で
あり、さらにワックス類や可塑剤などが適宜使用可能で
ある。
【0017】
【作用】本発明は、金属またはセラミックス粉末と熱可
塑性樹脂を主成分とするバインダを混合混練後、射出成
形または押し出し成形により所望の形状の混和体を得、
ついで加熱操作や抽出操作によりバインダを除く脱脂工
程と、金属またはセラミックス粉末を焼き固める焼結工
程を経て金属またはセラミックス焼結体を得る製造方法
である。
【0018】上述した本発明の作用について図面を用い
て詳細に説明する。
【0019】図1は本発明の作用を説明するための工程
図である。図1に示すように、金属粉末またはセラミッ
クス粉末とバインダとを混合混練した後、射出成形また
は押し出し成形を用いて板状の混和体1を得る。
【0020】単純形状であるから高密度で均一な成形体
である混和体が得られる。
【0021】ついで円筒状のダイス2及びダイス3の間
に前記混和体1を挟み込みつつダイス2の内径部に位置
する円柱状のパンチ4をダイス3の内径部に押し込み混
和体1に絞り加工を施す。
【0022】さらにダイス2の外周部に位置する円筒状
のパンチ5をダイス3の外周部にスライドさせ端部9を
切断して成形体6を得る。
【0023】この様な絞り加工またはコイニング加工に
よって高密度で均一な成形体が得られる。
【0024】上述した工程により得られた成形体6に対
し加熱操作や抽出操作等により脱脂を行い脱脂体7を得
た後、焼結工程を経て所望の金属またはセラミックス焼
結体8を得る。
【0025】ここで上述した工程において用いられる混
和体は圧縮成形等他の成形方法でも得ることは可能であ
る。
【0026】しかしながら、射出成形または押し出し成
形を用いて成形された混和体は、金属粉末またはセラミ
ック粉末とバインダとの混合混練物に加熱操作により可
塑性を与え、かつ可塑性を有する混合混練物の成形が、
流動性が良好であることから粉末の分散が均一になるの
で、高密度で均一な成形体が容易に得られる。対比例示
した圧縮成形法については、これが採用される既知の粉
末冶金法の例を述べるまでもなく圧縮方向及び圧縮方向
に垂直な方向に粉末の分散性に差を生じることが不可避
であることをふまえると、本発明の技術的課題に鑑み、
特に射出成形または押し出し成形を用いることが望まし
い。
【0027】
【実施例】次に、本発明について図面を用いて詳細に説
明する。
【0028】(実施例1)図2は、本発明の実施例を示
す工程図である。
【0029】図2(a)は、本発明の実施例に供される
混和体の斜視図である。図2(a)に示す混和体11
は、セラミックス粉末として酸化鉄(Fe23)49.
5mol%、酸化ニッケル(NiO)12.6mol
%、酸化亜鉛(ZnO)32.2mol%、酸化銅(C
uO)5.7mol%に調製した出発原料粉末をボール
ミルを用い水を分散媒として20時間混合して得られた
平均粒径1μmのNi−Zn−Cuフェライト予焼粉9
0wt%に対してバインダとしてポリプロピレン1.0
wt%、エチレン−酢酸ビニル共重合体3.0wt%、
ポリスチレン3.0wt%、融点が60℃のパラフィン
ワックス2.0wt%、及びステアリン酸1.0wt%
を混合し、ついで30mm二軸混練押し出し機にて14
0℃、50rpmにて混練し、更に射出成形機を用いて
成形温度140℃にて成形され、外径33mm、厚さ7
mmの円盤形状を呈している。
【0030】図2(b)は、絞り加工前の混和体、ダイ
ス及びパンチの位置関係を説明する模式的な断面図であ
る。図2(b)において外径33mm、内径10mmで
内周面及び外周面に沿ってそれぞれが摺動する、内周部
に位置する円柱状のパンチ14及び外周部に位置する円
筒状のパンチ15を具備し、且つ底面に外径31mm内
径28mm、外径25mm内径22mm、外径19mm
内径17mm及び、外径15mm内径13mmでそれぞ
れ高さ1mmのリング状の突起を同心状に持つダイス1
2と、外径33mm内径10mmの円筒形状のダイス1
3の間に混和体11が位置している。ここで混和体11
はダイス12及びダイス13の間に位置する以前に10
0℃に設定された熱風式恒温槽内にて15分間余熱され
ており且つダイス12及びダイス13は電熱ヒータ(図
示せず)にて130℃に保温されている。
【0031】図2(c)は、絞り加工時の状況を説明す
る模式的な断面図である。図2(c)においてダイス1
3を動かさずにダイス12をダイス13方向へ加圧しダ
イス12とダイス13の間隔が2.2mmになるまで混
和体11に絞り加工を加える。上述した絞り加工により
端部19、20がそれぞれダイス12、13の外周部及
びダイス13の内周部に押し出される。
【0032】図2(d)は、打ち抜き加工時の状況を説
明する模式的な断面図である。図2(d)においてダイ
ス12、13を動かさずにパンチ14、パンチ15をそ
れぞれダイス13の内周部及び外周部へスライドさせ上
述した絞り加工により生じた端部19、20を打ち抜き
加工により切断する。
【0033】図2(e)は、上述した工程で得られた成
形体の斜視図である。図2(e)においてダイス12、
ダイス13の間より取り出された成形体16はダイス1
2の底面に設けた同心状のリング状突起を転写し且つ外
径33mm、内径10mmの円盤状の形状を呈してい
る。
【0034】ついで成形体16を内容積4200ccの
加熱炉を用い大気雰囲気にて10℃/Hrの昇温速度に
て450℃まで加熱、炉冷して脱脂した後、更に大気雰
囲気にて焼結温度1200℃にて2時間焼結してセラミ
ックス焼結体を得た。
【0035】上述した工程で得られたセラミックス焼結
体50個をそれぞれ5等分し合計250片の密度を測定
したところ、平均値が5.142g/cm3、標準偏差
が0.005g/cm3であた。
【0036】(比較例1)実施例1に示したセラミック
ス焼結体と同一形状のセラミックス焼結体を得るべくプ
レス成形での成形方法を種々検討したが、同心円状の突
起部の強度が低いことに伴い保形性に難があり焼結に供
すべき成形体を得ることは出来なかった。
【0037】他方、実施例1に示すダイス12と同様の
同心円状の凹凸を具備したキャビティを有する射出成形
用金型を用いて実施例1と同様の混和体を射出成形し成
形体16と相似の成形体を得た後、実施例1と同様にし
て脱脂、焼結することによりセラミックス焼結体を得
た。
【0038】上述した工程で得られたセラミックス焼結
体50個をそれぞれ5等分し合計250片の密度を測定
したところ、平均値が5.120g/cm3、標準偏差
が0.016g/cm3であった。
【0039】(実施例2)図3は、本発明の第2の実施
例を示す工程図である。
【0040】図3(a)は、本発明の実施例に供される
混和体の斜視図である。図3(a)において混和体21
は、セラミックス粉末として実施例1と同様に調製され
たNi−Zn−Cuフェライト予焼粉91wt%に対し
てバインダとしてエチレン−酢酸ビニル共重合体4.0
wt%、ポリエチレンワックス4.0wt%、及びフタ
ル酸ジ−n−ブチル1.0wt%を混合し、ついで30
mm二軸混練押し出し機にて120℃、50rpmにて
混練し、更に押し出し成形機を用いて成形温度120℃
にて成形した後押し出し方向に垂直に切断して得られ、
外径25mm、高さ8mmの円柱形状を呈している。
【0041】図3(b)は、絞り加工前の混和体、ダイ
ス及びパンチの位置関係を説明する模式的な断面図であ
る。図3(b)において外径25mmで外周面に沿って
摺動する、外周部に位置する円筒状のパンチ25を具備
し、且つ底面に径15mm深さ3.0mmのくぼみを持
つダイス22と、外径25mmの円柱形状のダイス23
の間に混和体21が位置している。 ここで混和体21
はダイス22及びダイス23の間に位置する以前に95
℃に設定された熱風式恒温槽内にて15分間余熱されて
おり且つダイス22及びダイス23は電熱ヒータ(図示
せず)にて115℃に保温されている。
【0042】図3(c)は、絞り加工時の状況を説明す
る模式的な断面図である。図3(c)においてダイス2
3を動かさずにダイス22をダイス23方向へ加圧しダ
イス22とダイス23の間隔が3.0mmになるまで混
和体21に絞り加工を加える。上述した絞り加工により
端部29がダイス22、23の外周部に押し出される
【0043】図3(d)は、打ち抜き加工時の状況を説
明する模式的な断面図である。 図3(d)においてダ
イス22、23を動かさずにパンチ25をダイス23の
外周部へスライドさせ上述した絞り加工により生じた端
部29を打ち抜き加工により切断する。
【0044】図3(e)は、上述した工程で得られた成
形体の斜視図である。図3(e)においてダイス22、
ダイス23の間より取り出された成形体26はダイス2
2の底面に設けたくぼみ状突起を転写し、外径25m
m、高さ3.0mm及び外径15mm高さ3.0mmの
ふたつの円柱が同軸上に一体化した形状を呈している。
【0045】ついで成形体26を内容積4200ccの
加熱炉を用い大気雰囲気にて8℃/Hrの昇温速度にて
500℃まで加熱、炉冷して脱脂した後、更に大気雰囲
気にて焼結温度1200℃にて2時間焼結してセラミッ
クス焼結体を得た。
【0046】上述した工程で得られたセラミックス焼結
体50個をそれぞれ4等分し合計200片の密度を測定
したところ、平均値が5.149g/cm3、標準偏差
が0.004g/cm3であた。
【0047】(比較例2)実施例2に示したセラミック
ス焼結体と同一形状のセラミックス焼結体を得るべくプ
レス成形での成形体を実施例2と同様にして焼結したと
ころふたつの円柱体が同軸上に接合した形状の接合部に
あたるところより約半数が解離し、残りも上記接合部に
あたる部位にクラックが観察されセラミックス焼結体を
得ることは出来なかった。
【0048】他方、実施例2に示すダイス22と同様の
同心円状の凹凸を具備したキャビティを有する射出成形
用金型を用いて実施例2と同様の混和体を射出成形し成
形体26と相似の成形体を得た後、実施例2と同様にし
て脱脂、焼結することによりセラミックス焼結体を得
た。
【0049】上述した工程で得られたセラミックス焼結
体50個をそれぞれ4等分し合計200片の密度を測定
したところ、平均値が5.111g/cm3、標準偏差
が0.020g/cm3であった。
【0050】(実施例3)図4は、本発明の第3の実施
例を示す工程図である。
【0051】図4(a)は、本発明の実施例に供される
混和体の斜視図である。図4(a)において混和体31
は、金属粉末としてFe50wt%、Co50wt%な
る組成のインゴットを溶製し、水アトマイズ法により得
た平均粒径8.8μmの粉末91wt%に対してバイン
ダとしてメタクリル酸ブチル−アクリル酸ブチル共重合
体2.5wt%、高密度ポリエチレン3.0wt%、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体2.8wt%及びフタル酸
ジ−2−エチルヘキシル0.7wt%を混合し、ついで
30mm二軸混練押し出し機にて130℃、50rpm
にて混練し、更に射出成形機を用いて成形温度155℃
にて成形した長辺30mm、短辺10mm厚さ5mmの
直方体形状を呈している。
【0052】図4(b)は、絞り加工前の混和体、ダイ
ス及びパンチの位置関係を説明する模式的な断面図であ
る。図4(b)において長辺30mm、短辺10mmで
長辺及び短辺それぞれ沿って摺動する、外周部に位置す
る角筒状のパンチ35と底面に位置する径3mmの摺動
機能を有するパンチ34を有するダイス32と、ダイス
32と実質的に同一形状を持つダイス33の間に混和体
31が位置している。ここで混和体31はダイス32及
びダイス33の間に位置する以前に120℃に設定され
た熱風式恒温槽内にて20分間余熱されており且つダイ
ス32及びダイス33は電熱ヒータ(図示せず)にて1
30℃に保温されている。
【0053】図4(c)は、絞り加工時の状況を説明す
る模式的な断面図である。図4(c)においてダイス3
3を動かさずにダイス32をダイス33方向へ加圧しダ
イス32とダイス33の間隔が3mmになるまで混和体
31に絞り加工を加える。上述した絞り加工により端部
39、40がダイス32、33の外周部及びダイス33
の穴部に押し出される。
【0054】図4(d)は、打ち抜き加工時の状況を説
明する模式的な断面図である。図4(d)においてダイ
ス32、33を動かさずにパンチ34、35をダイス3
3の穴部及び外周部へスライドさせ上述した絞り加工に
より生じた端部39、40を打ち抜き加工により切断す
る。
【0055】図4(e)は、上述した工程で得られた成
形体の斜視図である。図4(e)においてダイス32、
ダイス33の間より取り出された成形体36は長辺30
mm、短辺10mmで且つ長辺方向10mmがくさび形
状でくさび最薄部が厚さ1mm、平坦部の厚さ3mmで
さらに平坦部の中央に直径3mmの貫通穴を有する形状
を呈している。
【0056】ついで成形体26を内容積4200ccの
加熱炉を用い400cc/minのアルゴンガスを流し
ながら10℃/Hrの昇温速度にて550℃まで加熱、
5時間保持した後炉冷することにより脱脂した後、更に
400℃/Hrで1200℃まで昇温し2時間保持する
ことにより金属焼結体を得た。
【0057】上述した工程で得られた金属焼結体50個
をそれぞれ4等分し合計200片の密度を測定したとこ
ろ、平均値が8.016g/cm3、標準偏差が0.0
07g/cm3であった。
【0058】(比較例3)実施例3に示した金属焼結体
と同一形状の金属焼結体を得るべくプレス成形での成形
体を実施例3と同様にして焼結し、得られた金属焼結体
50個をそれぞれ4等分し合計200片の密度を測定し
たところ、平均値が8.009g/cm3、標準偏差が
0.015g/cm3であった。
【0059】他方、実施例3に示すダイス32、33と
同様の形状を具備したキャビティを有する射出成形用金
型を用いて実施例3と同様の混和体を射出成形し成形体
36と相似の成形体を得た後、実施例3と同様にして脱
脂、焼結することによりセラミックス焼結体を得た。
【0060】上述した工程で得られた金属焼結体50個
をそれぞれ4等分し合計200片の密度を測定したとこ
ろ、平均値が8.008g/cm3、標準偏差が0.0
17g/cm3であった。
【0061】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように本発明の金
属またはセラミックス焼結体の製造方法は、円盤形状や
角板形状に代表される単純な形状の金属またはセラミッ
クス粉末とバインダより成る混和体を複雑形状に成形し
た後、脱脂、焼結するので焼結体の密度分布が均一、す
なわち焼結体内部が焼結体個々間の強度等の機械的品質
や磁気特性等の電気的品質のばらつきが少なく、且つ従
来のプレス成形、射出成形及び押し出し成形で成し得な
かった複雑形状品を得ることが出来るので、工業上極め
て有益である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の作用を説明する工程図。図1(a)は
工程図、図1(b)は混和体の外観斜視図、図1(c)
は絞り加工を説明する模式的断面図、図1(d)は絞り
加工の状態を示す模式的断面図、図1(e)は絞り加工
後に余分な部分を切断する加工(打ち抜き加工)を説明
する模式的断面図、図1(f)は絞り加工により得られ
た成形体(脱脂体)の外観斜視図、図1(g)は焼結体
を示す外観斜視図。
【図2】本発明の実施例1を示す工程図。図2(a)は
供される混和体の斜視図、図2(b)は絞り加工前の混
和体、ダイス及びパンチの位置関係を説明する模式的な
断面図、図2(c)は絞り加工時の状況を説明する模式
的な断面図、図2(d)は打ち抜き加工時の状況を説明
する模式的な断面図、図2(e)は得られた成形体の斜
視図。
【図3】本発明の実施例2を示す工程図。図3(a)は
供される混和体の斜視図、図3(b)は絞り加工前の混
和体、ダイス及びパンチの位置関係を説明する模式的な
断面図、図3(c)は絞り加工時の状況を説明する模式
的な断面図、図3(d)は打ち抜き加工時の状況を説明
する模式的な断面図、図3(e)は得られた成形体の斜
視図。
【図4】本発明の実施例3を示す工程図。図4(a)は
供される混和体の斜視図、図4(b)は絞り加工前の混
和体、ダイス及びパンチの位置関係を説明する模式的な
断面図、図4(c)は絞り加工時の状況を説明する模式
的な断面図、図4(d)は打ち抜き加工時の状況を説明
する模式的な断面図、図4(e)は得られた成形体の斜
視図。
【符号の説明】
1,11,21,31 混和体 2,12,22,32 ダイス 3,13,23,33 ダイス 4,14,34 パンチ 5,15,25,35 パンチ 6,16,26,36 成形体 7 脱脂体 8 焼結体 9,19,20,29,39,40 端部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年3月4日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 金属またはセラミックス焼結体の
製造方法
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 35/64 C04B 35/64 L

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属またはセラミックス粉末と熱可塑性
    樹脂を主成分とするバインダよりなる混和体に絞り加工
    またはコイニング加工を施して得られた成形体を、脱
    脂、焼結する事を特徴とする金属またはセラミックス焼
    結体の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の混和体は、押し出し成形
    により得られることを特徴とする請求項1記載の金属ま
    たはセラミックス焼結体の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の混和体は射出成形により
    得られることを特徴とする金属またはセラミックス焼結
    体の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7033156B2 (en) 2002-04-11 2006-04-25 Luka Gakovic Ceramic center pin for compaction tooling and method for making same
US7214046B2 (en) 2002-04-11 2007-05-08 Luka Gakovic Ceramic center pin for compaction tooling and method for making same
US8312612B2 (en) 2002-04-11 2012-11-20 Blue Sky Vision Partners, Llc Refurbished punch tip and method for manufacture and refurbishing

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US7913369B2 (en) 2002-04-11 2011-03-29 Blue Sky Vision Partners, Llc Ceramic center pin for compaction tooling and method for making same
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