JPH0620858A - 射出成形によるフェライトコアの製造方法 - Google Patents

射出成形によるフェライトコアの製造方法

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JPH0620858A
JPH0620858A JP5032109A JP3210993A JPH0620858A JP H0620858 A JPH0620858 A JP H0620858A JP 5032109 A JP5032109 A JP 5032109A JP 3210993 A JP3210993 A JP 3210993A JP H0620858 A JPH0620858 A JP H0620858A
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JP
Japan
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binder
slurry
injection molding
fluidity
ferrite
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Application number
JP5032109A
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English (en)
Inventor
Takeshi Hosoya
健 細谷
Hitoshi Shimomukai
仁 下向
Kazuharu Iwasaki
和春 岩崎
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Magnetic Heads (AREA)
  • Soft Magnetic Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 フロッピーディスク用の磁気ヘッドの構成要
素であるシールドリングコア、特に肉厚部分の厚みが
0.4mm〜0.6mmのシールドリングコアをフェラ
イト材にて変形なく製造できるようにする。 【構成】 フェライト粉末に熱可塑性バインダを15〜
50体積%添加し、加熱混練してスラリー状原料を得
る。次に、このスラリー状原料を金型内に射出し、冷却
後、金型からフェライト粉末とバインダからなる肉厚
0.4mm〜0.6mmかつ段差を有する複合成型体を
取出す。次いで複合成型体を熱処理によりバインダを脱
脂し、続いて焼成してフェライトシールドリングコアを
製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気ヘッドの製造に適
用して好適な射出成形によるフェライトコアの製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】フロッ
ピーディスク用の磁気ヘッドは、例えば図31に示すよ
うに、リード/ライト用磁気ギャップg1 及びイレーズ
用磁気ギャップg2 を有するフェライトヘッド素子1を
その両側のセラミック(チタン酸カルシウム)製スライ
ダー材2と共に、シールドリングコア3に装着して構成
される。従来、このシールドリングコア3は、例えばパ
ーマロイ材などの金属磁性材を用いて圧延打抜き加工に
よって形成するようにしていた。
【0003】一方、磁気ヘッドの小型化に伴い、高周波
シールドに優れた特性を有するフェライトによってシー
ルドリングコアを形成することが考えられてきた。フェ
ライトのシールドリングコアの製造方法としては、例え
ばフェライト粉末にバインダ(ポリビニルアルコール)
を1重量%加えたものを使用し、金型内で1軸方向に圧
縮する圧縮成型法を用いて行っていた。
【0004】しかしながら、小型の磁気ヘッドに使用さ
れるシールドリングコア3としては、リングの厚さtが
0.4mm〜0.6mmの薄さであり、しかも段差を有
する複雑な形状のために、このシールドリングコア3を
圧縮成型法で製造するのが極めて困難であった。すなわ
ち、圧縮成型法では金型内に入れる原材料が粉末状であ
るために原材料同士の摩擦により、あるいは金型と原材
料との摩擦により、充填度に不均一が生じ、その結果、
焼成後のシールドリングコア3に変形や反りが生じる。
また、成型ロット毎の原料の充填度が不均一なため再現
性が低く個々のシールドリングコア3において寸法のば
らつきが生じるものであった。
【0005】このため実際の成型では、段差を無くした
簡単な形状にして成型時における充填の不均一をなるべ
く減らす形で成型を行い、後から機械加工により段差を
施していた。しかしながら、いずれにしてもフェライト
によるシールドリングコアの製造は困難であった。
【0006】本発明は、上述の点に鑑み、厚さが薄く且
つ段差を有する複雑な形状のシールドリングコアを高周
波シールド特性のよいフェライト材料を用いて形成する
ことができる射出成形によるフェライトコアの製造方法
を提供するものである。
【0007】一方、フェライトコアの製造方法として射
出成形法が種々検討されているが、射出成形された成形
品に関しては、射出成形の際、スラリーの流動性が低
く、欠陥が生じ易く、そのために歩留まりが悪くなって
しまうという問題があった。また、脱脂品及び焼成品に
関しては、スラリー流動性を高くするために、バインダ
添加量を増加すると脱脂が困難になったり、脱脂時間が
非常に長くなり、生産性が悪くなるという欠点があっ
た。しかも、バインダ添加量が増加すると初透磁率が低
下するという問題もあった。
【0008】本発明は、上述の点に鑑み、射出成形品に
関しては、スラリー流動性が高いので、欠陥が生じない
ようにすることができ、また、脱脂品及び焼成品に関し
ては、良好なスラリー流動性を維持しながら、バインダ
添加量を減少させることができ、脱脂性が良く、処理時
間を短くすることができる射出成形によるフェライトコ
アの製造方法を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の射出成形による
フェライトコアの製造方法は、例えば図1に示すよう
に、フェライト粉末に熱可塑性の樹脂を主成分とするバ
インダを15〜50体積%添加し、加熱混練してスラリ
ー状の原料を得、このスラリー状の原料を金型内に射出
し、冷却後金型からフェライト粉末とバインダからなる
複合成形体を取り出し、この複合成形体を熱処理により
脱脂し、続いて焼成して製造する方法である。
【0010】また、本発明の射出成形によるフェライト
コアの製造方法は、バインダがEVA(エチレン−酢酸
ビニル共重合体)とアクリル樹脂と滑剤を含有してなる
上述構成の方法である。
【0011】また、本発明の射出成形によるフェライト
コアの製造方法は、複合成形体が0.4〜0.6mmの
薄肉部を有する上述構成の方法である。
【0012】また、本発明の射出成形によるフェライト
コアの製造方法は、複合成形体が段差部を有する上述構
成の方法である。
【0013】また、本発明の射出成形によるフェライト
コアの製造方法は、スラリー状の原料中のバインダが1
6〜33体積%である上述構成の方法である。
【0014】また、本発明の射出成形によるフェライト
コアの製造方法は、バインダ中の滑剤が20〜60重量
%である上述構成の方法である。
【0015】また、本発明の射出成形によるフェライト
コアの製造方法は、アクリル樹脂/(アクリル樹脂+E
VA)が0.2〜0.6である上述構成の方法である。
【0016】また、本発明の射出成形によるフェライト
コアの製造方法は、バインダ中のEVAが、40重量%
以上である上述構成の方法である。
【0017】また、本発明の射出成形によるフェライト
コアの製造方法は、EVA中の酢酸ビニルの含有良を3
0重量%以上、かつ、メルトフローレートを60g/1
0min以上、かつ、アクリル樹脂の軟化温度(Tg)
を20〜60℃、かつ、分子量を200x103 以下と
する上述構成の方法である。
【0018】また、本発明の射出成形によるフェライト
コアの製造方法は、バインダ中のEVA、アクリル樹
脂、滑剤の含有量は、EVAが40.0〜49.0重量
%、アクリル樹脂(PMAE)が20.0〜42.3重
量%、滑剤が17.7〜31.0重量%とする上述構成
の方法である。
【0019】また、本発明の射出成形によるフェライト
コアの製造方法は、スラリー状の原料中のバインダが、
27〜32体積%である上述構成の方法である。
【0020】また、本発明の射出成形によるフェライト
コアの製造方法は、混練温度を90±10℃とする上述
構成の方法である。
【0021】
【作用】本発明においては、フェライト粉末に熱可塑性
バインダを上記配合比をもって添加したスラリー状の原
料を用いて射出成型し、肉厚0.4mm〜0.6mmか
つ段差を有する複合成型体を成型し、冷却後、熱処理に
よってバインダを脱脂し、続いて焼成することによって
肉厚の薄いかつ段差を有する複雑な形状のシールドリン
グコアをフェライトによって形成することができる。
【0022】また、射出成形品に関しては、スラリー流
動性が高いので、欠陥が生じないようにすることができ
る。また、脱脂品及び焼成品に関しては、良好なスラリ
ー流動性を維持しながら、バインダ添加量を減少させる
ことができるので、脱脂性が良く、処理時間を短くする
ことができる。さらにフェライトの初透磁率を向上させ
ることができる。
【0023】
【実施例】以下、本発明射出成形によるフェライトコア
(シールドリングコア)の製造方法の一実施例について
図1〜図3を参照しながら説明しよう。
【0024】実施例1
【0025】本例においては、図1に示すように、原材
料のフェライト粉末11(例えば組成としてFe2 3
52Mo1%、ZnO20Mo1%、MnO28Mo1
%)に15〜50体積%のバインダ12を加えて加熱混
練してスラリー状の原材料を得る(工程13)。このと
きのフェライト粉末11のメジアン径は0.5〜2.0
μmの範囲とすることでバインダ12の配合比率をコン
トロールする。バインダ12の配合比率は少なすぎると
原材料の流動性が低下して射出困難となり、多すぎると
脱脂、焼成後にクラック、変形、反りが発生する。この
ためフェライト粉末11のメジアン径を0.5〜2.0
μm、バインダ12の比率を15〜50体積%とするこ
とが好ましい。
【0026】本例で使用したバインダ12の組成は、次
の通りである。 組成 EVA(酢酸ビニル共重合体)‥‥50重量% PMMA(アクリル樹脂) ‥‥30重量% ステアリン酸 ‥‥17重量% ワックス ‥‥少量
【0027】次に、このスラリー状の原材料を射出成型
機の金型内に射出して複合成型体を得る(工程14)。
つまり、焼成前のシールドリングコアを射出成型する。
このシールドリングコアは、図2に示すように肉厚tが
0.5mmでリング状をなし、その相対向する辺の中央
にそれぞれ凸部19を形成したいわゆる段差を有する複
雑形状のシールドリングコア18である。
【0028】次に、この成型されたコア即ち複合成型体
は、多量のバインダ12を含むため、このバインダ12
を脱脂する(工程15)。まず、2〜10℃/hとゆっ
くりした昇温速度で150℃〜300℃まで昇温し、次
いで300℃〜500℃までを60℃/hで昇温し、バ
インダ12を脱脂する(工程15)。
【0029】次に、脱脂後のシールドリングコアを13
00℃の高温で3時間保持し、焼成して(工程16)目
的とするフェライトシールドリングコア18を得る(工
程17)。尚、射出成型後に金型から成型品を取出して
直ちに焼成工程に入るとバインダが急激な熱分解で分解
し、シールドリングコアという形状をつくっていたもの
が破壊されてしまう。したがって、ゆっくりと低温で熱
分解させてバインダを除去(いわゆる脱脂)する必要が
ある。
【0030】図3は、上述の製造方法で作製した実際に
使用されるフェライトシールドリングコア20の形状を
示す。このフェライトシールドリングコア20は金型に
工夫を施した。射出成型の場合、必ずゲート部が突き出
した状態で残る。したがって、ゲート部に対応する部分
に凹部21を設け、ゲート部がこの凹部21よりはみ出
さないように考慮した。また、射出成型品は圧縮成型品
に比べて成型密度が高いため強度が強いがコーナー部に
リブ22及びアールRを設けることにより、さらにシー
ルドリングコア20の強度を向上させるように形成して
いる。
【0031】本実施例においては、射出成型法によって
溶融した原材料を金型内に均一に充填できるため、焼成
後に生ずるシールドリングコアの変形、反りを抑えるこ
とができる。従って、従来できなかった肉厚tが0.4
〜0.6mmで且つ段差を有する複雑形状のフェライト
シールドリングコアを製造することができる。
【0032】実施例2
【0033】次に、本発明射出成形によるフェライトコ
ア(MOヘッド用コア)の製造方法の一実施例について
図1、図4〜図6を参照しながら説明しよう。
【0034】まず、図1に基づいて、本例による射出成
形用スラリーの製造方法を説明する。フェライト粉末
(Fe2 3 =54.0Mol%、MnO=39.0M
ol%、ZnO=7.0Mol%、SiO2 =0.02
Mol%、Ta2 5 =0.04Mol%、CaO=
0.2Mol%)とバインダを予備混合した後、加熱混
練して射出成形用スラリーとする。この時のバインダ添
加量をフェライト粉末に対して15〜50体積%とす
る。少なすぎるとフェライト粉末とバインダの結合力が
なくなり、スラリーにならなかったり、スラリー流動性
が低下し、射出成形が困難になる。多すぎると脱脂が困
難になったり、フェライトの初透磁率が急激に悪くな
る。さらに、バインダ添加量を増やしてもスラリー流動
性は、飽和してしまい効果がない。ここで、加熱混練時
のスラリー温度は、90±10℃とする。
【0035】このようにして得られたスラリーを金型内
に射出して、射出成形品を得る。成形品はスラリー流動
性が良いために欠陥が生じない。
【0036】次に、この射出成形品は多量のバインダを
含むために、これを4から8℃/hrでゆっくりとした
昇温速度で200から600℃まで昇温し、バインダを
脱脂する。
【0037】次に、脱脂後の成形品をピーク温度、10
00から1400℃、キープ時間3から5時間で焼成
し、焼結体を得る。
【0038】このようにして得られた焼結体はスラリー
流動性が良いためにフェライト粉末が均一充填となり、
欠陥が生じない。
【0039】なお、ここでバインダ添加量を50体積%
以下にすべき根拠について説明する。図4は、バインダ
添加量とフェライトの初透磁率の関係を示した説明図で
ある。横軸にバインダ添加量を、縦軸に初透磁率をとっ
ている。この図からバインダ添加量が50体積%を越え
ると脱脂が不十分となり、焼成工程中にクラックが発生
する。さらにフェライト粒子間に多量の空孔が存在し、
それらのために初透磁率が急激に低下する。従って、バ
インダ添加量は50体積%以下とする。
【0040】また、図5はバインダ添加量とスラリー流
動性との関係を示した説明図である。横軸はバインダ添
加量を示し、縦軸にはスラリー流動性を示す。この図か
ら明らかなように、バインダ添加量が50体積%を越え
るとスラリー流動性は飽和状態に達し、これ以上バイン
ダを添加しても効果がないことが容易にわかる。
【0041】実施例として表1に組成を示す。サンプル
No1は比較例、サンプルNo2及びサンプルNo3は
本例で検討したものである。本例のバインダはEVA
(エチレン−酢酸ビニル共重合体)、PMAE(ポリメ
タクリル酸エステル、アクリル樹脂)、滑剤(ステアリ
ン酸とパラフィンワックスの重量比=1:1)からな
る。
【0042】
【表1】 組成 サンプルNo 1 2 3 EVA(重量%) 0 33.3 28.6 PMAE(重量%) 0 33.3 28.6 ステアリン酸(重量%) 0 16.7 21.4 パラフィンワックス(重量%) 100.0 16.7 21.4 バインダ添加量(体積%) 28.6 28.6 18.9
【0043】表2は、スラリー流動性と初透磁率を示す
ものである。スラリー流動性の評価には島津製作所製フ
ローテスターCFT−500を用いた。ダイの長さ=2
mm、ダイの直径= mm、荷重=196Paで行っ
た。初透磁率はJIS規格C2561に準じて行った。
評価装置として、インピーダンスアナライザーYHP製
4192Aを使い、図6に示すトロイダルリングコアに
0.3mmのエナメル線を20回巻き、測定周波数 k
Hzとした。
【0044】
【表2】 スラリー流動性と初透磁率 サンプルNo 1 2 3 流動性(ml/S) 0.2 0.8 0.6 初透磁率 1900 1900 2060
【0045】この結果、スラリー流動性、初透磁率とも
に飛躍的に向上させることができた。
【0046】以上のことから、本例によれば、射出成形
品に関しては、スラリー流動性が高いので、欠陥が生じ
ないようにすることができる。また、脱脂品及び焼成品
に関しては、良好なスラリー流動性を維持しながら、バ
インダ添加量を減少させることができるので、脱脂性が
良く、処理時間を短くすることができる。さらにフェラ
イトの初透磁率を向上させることができる。
【0047】実施例3
【0048】次に、本発明射出成形によるフェライトコ
ア(MOヘッド用コア)の製造方法の他の実施例につい
て図7〜図13を参照しながら説明しよう。
【0049】本例においては、以下に述べる条件以外の
製造条件は実施例2と同じである。
【0050】図7は、バインダ中のEVAの流動性とス
ラリー流動性との関係を示した関係図である。この図か
らEVAの流動値を20g/10min以上にすれば高
いスラリー流動性が得られる。
【0051】図8は、EVAの酢ビ含有量と流動性の関
係を示したものである。この図から酢ビ含有量が10重
量%以上であれば良いことがわかる。
【0052】図9はバインダ中のアクリル樹脂(PMA
E)のTgと流動性の関係図である。この図からTgは
低いものが良く特に20℃が良い。
【0053】図10はバインダ中のアクリル樹脂(PM
AE)の分子量と流動性の関係を示した図である。この
図から分子量は低い値が良く分子量=200x103
下が良い。
【0054】図11は、バインダ中のEVAと滑剤の配
合比とスラリー流動性の関係を示した図である。ステア
リン酸は20から60%の範囲がスラリー流動性に良
い。
【0055】図12は、バインダ中のPMAEと滑剤の
配合比とスラリー流動性の関係を示した図である。PM
AEが20〜60重量%添加されればスラリー流動性は
良好である。
【0056】図13はバインダ中のEVAとPMAEの
配合比とスラリー流動性の関係を示した図である。PM
AEの割合は20から60重量%が良い。
【0057】実施例として表3に組成を示す。サンプル
No1は比較例、サンプルNo2及びサンプルNo3は
本例で検討したものである。本例のバインダはEVA
(エチレン−酢酸ビニル共重合体)、PMAE(アクリ
ル樹脂)、滑剤(ステアリン酸とパラフィンワックスの
重量比=1:1)からなる。
【0058】
【表3】
【0059】表4は、スラリー流動性と初透磁率を示
す。スラリー流動性と初透磁率の測定方法は実施例2と
同じである。
【0060】
【表4】 スラリー流動性と初透磁率 サンプルNo 1 2 3 流動性(ml/S) 0.2 0.8 0.6 初透磁率 1900 1900 2060
【0061】この結果、スラリー流動性、初透磁率とも
に飛躍的に向上する事ができた。
【0062】以上のことから、本例によれば上述実施例
と同様に、射出成形品に関しては、スラリー流動性が高
いので、欠陥が生じないようにすることができる。ま
た、脱脂品及び焼成品に関しては、良好なスラリー流動
性を維持しながら、バインダ添加量を減少させることが
できるので、脱脂性が良く、処理時間を短くすることが
できる。さらにフェライトの初透磁率を向上させること
ができる。
【0063】実施例4
【0064】次に、本発明射出成形によるフェライトコ
ア(MOヘッド用コア)の製造方法の他の実施例につい
て図14〜図16を参照しながら説明しよう。
【0065】以下に述べる条件以外の製造条件は実施例
2と同じである。
【0066】図14は、混練時のスラリー温度とスラリ
ー流動性との関係を示した関係図である。この図から混
練温度が90から110℃まで良好なスラリー流動性を
示しているが、110℃を越えると急激にスラリー流動
性が低下する。この結果から最適な混練温度は90から
110℃とする。
【0067】図15は、混練時の回転数とスラリー流動
性との関係を示した関係図である。この図から混練時の
回転数を20から130/minまで射出成形に十分な
スラリー流動性を得ていることがわかる。しかし、回転
数を上げすぎると、せん断力による原料粉末の微粉化や
スラリーの発熱が起こり、バインダの化学変化による劣
化が起こる。さらに、スクリュウ、シャフトなどの耐摩
耗性が著しく低下する。 以上の理由により回転数は2
0から80/minとする。
【0068】図16は混練時間とスラリー流動性との関
係を示した関係図である。混練時間30から180mi
nまで良好なスラリー流動性を得ている。長すぎてもス
ラリー流動性は上がらず生産性を悪くするだけである。
従って混練時間は120minまでとする。
【0069】実施例として表5に組成を示す。サンプル
No1は比較例、サンプルNo2及びサンプルNo3は
本例で検討したものである。本例のバインダはEVA
(エチレン−酢酸ビニル共重合体)、PMAE(アクリ
ル樹脂)、滑剤(ステアリン酸とパラフィンワックスの
重量比=1:1)からなる。
【0070】
【表5】 組成 サンプルNo 1 2 3 EVA(重量%) 33.3 33.3 28.6 PMAE(重量%) 33.3 33.3 28.6 滑剤(重量%) 33.3 33.3 42.8 バインダ添加量(体積%) 28.6 28.6 18.9 スラリー温度(℃) 120 90 90
【0071】表6は、スラリー流動性と初透磁率を示
す。スラリー流動性と初透磁率の測定方法は実施例2と
同じである。
【0072】
【表6】 スラリー流動性と初透磁率 サンプルNo 1 2 3 流動性(ml/S) 0.2 0.5 0.4 初透磁率 1900 1900 2060
【0073】この結果、スラリー流動性、初透磁率とも
に飛躍的に向上する事ができた。
【0074】以上のことから、本例によれば上述実施例
と同様に、射出成形品に関しては、スラリー流動性が高
いので、欠陥が生じないようにすることができる。ま
た、脱脂品及び焼成品に関しては、良好なスラリー流動
性を維持しながら、バインダ添加量を減少させることが
できるので、脱脂性が良く、処理時間を短くすることが
できる。さらにフェライトの初透磁率を向上させること
ができる。
【0075】実施例5
【0076】次に、本発明射出成形によるフェライトコ
ア(ロータリートランス用コア)の製造方法の一実施例
について説明しよう。
【0077】以下に述べる条件以外の製造条件は実施例
2と同じである。
【0078】フェライト粉末(Fe2 3 =49.7M
ol%、ZnO=31.9Mol%、NiO=9.0M
ol%、Cu0=9.4Mol%)とバインダを予備混
合した後、加熱混練して射出成形用スラリーとする。
【0079】実施例として表7に組成を示す。サンプル
No1は比較例、サンプルNo2及びサンプルNo3は
本例で検討したものである。本例のバインダはEVA
(エチレン−酢酸ビニル共重合体)、PMAE(アクリ
ル樹脂)、滑剤(ステアリン酸とパラフィンワックスの
重量比=1:1)からなる。
【0080】
【表7】 組成 サンプルNo 1 2 3 EVA(重量%) 0 33.3 28.6 PMAE(重量%) 0 33.3 28.6 ステアリン酸(重量%) 0 16.7 21.4 パラフィンワックス(重量%) 100.0 16.7 21.4 バインダ添加量(体積%) 28.6 28.6 18.9
【0081】表8は、スラリー流動性と初透磁率を示
す。スラリー流動性と初透磁率の測定方法は実施例2と
同じである。
【0082】
【表8】 スラリー流動性と初透磁率 サンプルNo 1 2 3 流動性(ml/S) 0.2 0.8 0.6 初透磁率 1300 1300 1400
【0083】この結果、スラリー流動性、初透磁率とも
に飛躍的に向上する事ができた。
【0084】以上のことから、本例によれば上述実施例
と同様に、射出成形品に関しては、スラリー流動性が高
いので、欠陥が生じないようにすることができる。ま
た、脱脂品及び焼成品に関しては、良好なスラリー流動
性を維持しながら、バインダ添加量を減少させることが
できるので、脱脂性が良く、処理時間を短くすることが
できる。さらにフェライトの初透磁率を向上させること
ができる。
【0085】実施例6
【0086】次に、本発明射出成形によるフェライトコ
ア(シールドリングコア)の製造方法の他の実施例につ
いて図1及び図17を参照しながら説明しよう。
【0087】図1に本発明によるシールドリングコアの
製造方法を示す。表9にその条件を示す。
【0088】
【表9】シールドリングコア作成条件表 (1)フェライト粉末(Mn−Znフェライト) 組成 Fe2 3 52.0Mol% MnO 28.0Mol% ZnO 20.0Mol% 物性 メジアン径 1.5μm 比表面積 1.8m2/g 嵩密度 0.7g/cm3 (2)使用バインダ 組成 アクリル樹脂 PMAE 33.3wt% ステアリン酸 16.7wt% エチレン−酢酸ビニル共重合体 EVA 40.0〜49.0wt% パラフィンワックス 1.0〜10.0wt% バインダ添加量 27.2体積% (3)加熱混練条件 森山製作所加圧式混練機DS3−10 樹脂温度 90±10℃ 回転数 20.5min-1 仕込み量 8.55Kg 混練時間 2h (4)成形条件 住友重機射出成形機SG−25 射出速度 240mm/sec 射出圧力 190MPa 圧力保持時間 0.4sec 樹脂温度 160℃ 金型温度 18℃
【0089】まず、原料としてMn−Znフェライトを
使用する、そのときの粉末組成と、物性値を表9の
(1)に示した。
【0090】次に使用するバインダーとしては熱可塑性
樹脂として、EVA及びPMAE、また、滑剤としてパ
ラフィンワックス及びステアリン酸を使用し、表9の
(2)に示すような配合比でもって、加熱混練を行っ
た。
【0091】加熱混練の条件は表9の(3)に示す。混
練を行ったフェライトコンパウンドを粉砕機を使って細
かくした後、射出成形機において表9の(4)の条件に
て成形を行った。なお、脱脂条件及び焼成条件は、実施
例1と同じである。
【0092】本例においては、図17のような薄肉形状
のコア(幅=0.46mm、高さ=1.55mm、断面
積=0.71mm2)を得るために、成形後薄肉の部分が
クラックが起こさないようなバインダ組成を検討した結
果が表10である。サンプルNo1は比較例、サンプル
No2、サンプルNo3、及びサンプルNo4は本例で
検討したものである。本例のバインダはEVA(エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体)、PMAE(アクリル樹
脂)、ステアリン酸、及びパラフィンワックスからな
る。高分子熱可塑性バインダであるEVAは配合割合を
40重量%以上とすることで、成形時点での薄肉部分の
クラックがなくなり、安定した成形を行うことができ
た。
【0093】
【表10】
【0094】また、脱脂、焼成後にできあがったシール
ドリングコアの諸特性を測定した結果、従来品と同等の
特性が得られた。
【0095】以上のことから、本例によれば、バインダ
全体に占めるEVAの含有量を40重量%以上とするこ
とで、薄肉形状(幅=0.46mm、高さ=1.55m
m、断面積=0.71mm2))を有するコアにおいても
成形後のクラック、変形が生じること無く作製すること
ができる。
【0096】実施例7
【0097】次に、本発明射出成形によるフェライトコ
ア(シールドリングコア)の製造方法の他の実施例につ
いて図17〜図30を参照しながら説明しよう。
【0098】以下に述べる条件以外の製造条件は実施例
6と同じである。
【0099】使用するバインダーとしては熱可塑性樹脂
としてEVA及びPMAE、また、滑剤としてステアリ
ン酸及びパラフィンワックスを使用した。表11に示す
ような配合比でもって、加熱混練を行う。
【0100】
【表11】 シールドリングコア作成条件表 使用バインダ 組成 アクリル樹脂 PMAE 20.0〜42.3wt% 滑剤 17.7〜31.0wt% エチレン−酢酸ビニル共重合体 EVA 40.0〜49.0wt% バインダ添加量 27.2体積%
【0101】本例においては、図17のような薄肉形状
のコアを得るために射出成形中においては流動性の高い
材料で、薄肉部分にクラックが起こさないことが要求さ
れ、射出成形後の脱脂、焼成においては、コア全体の変
形、薄肉の部分にクラックを起こさないようなバインダ
組成にすることが要求される。このためのバインダ組成
を検討した。検討結果を以下に述べることにする。
【0102】使用するEVA、PMAEについてEVA
に関しては酢酸ビニルの含有量、及び分子量(本例で用
いたEVAは、分子量の代用としてメルトフローレート
で表されている。)によりバインダにグレードがあり、
主なものを図18に示した。
【0103】これらのグレードを使ってスラリーを作製
した場合、図19(EVAの酢酸ビニル含有量を変えた
場合のスラリー流動性)、及び図20(EVAのメルト
フローレートを変えた場合のスラリーの流動性)の結果
が得られる。射出成形するスラリーの流動性としては流
動性(流れ値ml/sec)が0.4以上のものが望ま
しい。そこで、酢ビ含有量が30重量%以上でなおか
つ、メルトフローレート60(g/10min)以上の
ものを用いることとした。
【0104】PMAEに関しては各種エステル基が存在
し、軟化温度(Tg)、及び分子量によりバインダにグ
レードがあり、主なものを図21に示した。これらのグ
レードを使ってスラリーを作製した場合、図22(PM
AEのTgを変えた場合のスラリー流動性)、及び図2
3(PMAEの分子量を変えた場合のスラリー流動性)
の結果が得られる。
【0105】この結果からTg20〜60℃、分子量と
しては200x103 以下のものを用いることとした。
Tgが20℃以下のものを使用するとバインダが分解し
ないように、低温で混練するため、EVAなどの混練温
度が高いものと一緒に混練できなくなる。
【0106】バインダ組成について 図24、図25、及び図26はEVAとPMAE、滑剤
(ステアリン酸とパラフィンワックスの重量比=1:
1)の配合比によるスラリーの流動性の傾向を示したも
のである。PMAE、滑剤比率を増やすとスラリーとし
ての流動性は大きくなる傾向がある。薄肉の製品を射出
成形するためにはスラリー流動性が高くなければいけな
いが、流動性とは別に射出成形後の強度を保つために
は、EVA40.0重量%以上の添加が必要。そのため
図27に示したような組成限定される。すなわち、図2
7組成限定図(図22、25、26)より EVA 40.0〜49.0 重量% PMAE 20.0〜42.3 重量% 滑剤 17.7〜31.0 重量% となる。
【0107】フェライト粉末に添加するバインダの量に
ついて 使用バインダグレード、及びバインダ組成を決めた上
で、図28に示すように、バインダ及びフェライト粉末
の合計量に対するバインダの添加量とスラリー流動性を
とった。この図より射出成形するに必要なスラリーの流
動性は27.2体積%以上とすることで成形が可能であ
る。
【0108】フェライト粉末とバインダを混練するとき
の混練温度について 図29に上記、バインダグレード、及び組成を使って、
混練時の温度を変えた場合のスラリー流動性を示す。8
0℃以下では樹脂が溶融しないため、80以上で混練す
る必要がある。また、混練温度を高くしていくと、流動
性が落ちる傾向があるため、90±10℃で混練するこ
とが必要になる。
【0109】バインダ成分の分解温度について 図30は上述スラリーの示差熱分析結果を表したもので
ある。スラリーの分解は約250〜約450℃の間で行
われている。脱脂炉の限界温度から、分解の温度が50
0℃を越えるものは脱脂することが困難である。また、
250℃以下で分解が起こるスラリーは混練中、または
成形中に分解する可能性があり、安定した製造には向か
ない。
【0110】以上のことから、本例によれば、EVAの
酢酸ビニル含有量と、PMAEの分子量の限定によっ
て、流動性の高い材料を作ることができる。また、使用
したバインダの組成によって、スラリーの流動性の高い
材料を作ることができ、従来ではできなかった製品の肉
厚(0.46mm)での成形ができる。また、バインダ
添加量を限定することによって、成形するのに十分な流
動性であるとともに、脱脂を容易にすることができる。
また、フェライト粉末とバインダの混練温度を限定する
ことで、流動性の高い材料を作ることかできる。また、
バインダ成分の分解温度を300〜500℃に限定する
ことで、脱脂性の良いバインダ組成を作ることができ
る。
【0111】なお、本発明は上述の実施例に限らず本発
明の要旨を逸脱することなくその他種々の構成を採り得
ることはもちろんである。
【0112】
【発明の効果】本発明によれば、肉厚が0.4〜0.6
mmで且つ段差を有する複雑形状のシールドリングコア
を変形、反りを生ぜしめることなく再現性よくフェライ
ト材にて形成することができる。したがって、高周波シ
ールド特性のよいフェライトシールドリングコアを高精
度に且つ再現性よく製造でき、フロッピーディスク用の
磁気ヘッドに適用して好適ならしめるものである。
【0113】また、射出成形品に関しては、スラリー流
動性が高いので、欠陥が生じないようにすることができ
る。また、脱脂品及び焼成品に関しては、良好なスラリ
ー流動性を維持しながら、バインダ添加量を減少させる
ことができるので、脱脂性が良く、処理時間を短くする
ことができる。さらにフェライトの初透磁率を向上させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるシールドリングコアの製造方法の
工程を示すブロック図である。
【図2】A 実施例に係るシールドリングコアの平面図
である。 B 正面図である。 C 側面図である。
【図3】A 他の実施例に係るシールドリングコアの平
面図である。 B 正面図である。 C 側面図である。
【図4】バインダ添加量と初透磁率との関係を示す説明
図である。
【図5】バインダ添加量と流動性との関係を示す説明図
である。
【図6】トロイダルコアを示す図である。
【図7】バインダ中のEVAの流動性とスラリーの流動
性の関係を示す図である。
【図8】EVAの酢ビ含有量と流動性の関係を示す図で
ある。
【図9】バインダ中のPMAEのTgと流動性の関係を
示す図である。
【図10】バインダ中のPMAEの分子量と流動性の関
係を示す図である。
【図11】バインダ中のEVA、滑剤の配合比とスラリ
ーの流動性の関係を示す図である。
【図12】バインダ中のPMAE、滑剤の配合比とスラ
リーの流動性の関係を示す図である。
【図13】バインダ中のEVA、PMAEの配合比とス
ラリーの流動性の関係を示す図である。
【図14】混練時のスラリー温度と流動性との関係を示
す図である。
【図15】混練時の回転数とスラリー流動性の関係を示
す図である。
【図16】混練時間とスラリー流動性との関係を示す図
である。
【図17】シールドリングコアの説明図である。
【図18】EVA各種グレードを示す説明図である。
【図19】EVAの酢ビ含有量とスラリー流動性の関係
を示す図である。
【図20】バインダ中のEVAのメルトフローレートと
スラリー流動性の関係を示す図である。
【図21】PMAE各種グレードを示す説明図である。
【図22】バインダ中のPMAEのTgとスラリーの流
動性を示す図である。
【図23】バインダ中のPMAEの分子量とスラリー流
動性の関係を示す図である。
【図24】バインダ中の滑剤とPMAEの組成比とスラ
リー流動性の関係を示す図である。
【図25】バインダ中のEVAとPMAEの組成比とス
ラリー流動性の関係を示す図である。
【図26】バインダ中のEVAと滑剤の組成比とスラリ
ー流動性の関係を示す図である。
【図27】バインダ組成限定範囲を示す説明図である。
【図28】バインダ添加量とスラリー流動性の関係を示
す図である。
【図29】混練時のスラリー温度と流動性との関係を示
す図である。
【図30】スラリーの示差熱分析結果を示す説明図であ
る。
【図31】磁気ヘッドを示す斜視図である。
【符号の説明】
1 ヘッド素子 2 スライダー材 3 シールドリングコア g1 リード/ライト用磁気ギャップ g2 イレーズ用磁気ギャップ 18,20 シールドリングコア 19 凸部 21 凹部 22 リブ R アール
【手続補正書】
【提出日】平成5年6月29日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正内容】
【0043】表2は、スラリー流動性と初透磁率を示す
ものである。スラリー流動性の評価には島津製作所製フ
ローテスターCFT−500を用いた。ダイの長さ=2
mm、ダイの直径=mm、荷重=196Paで行っ
た。初透磁率はJIS規格C2561に準じて行った。
評価装置として、インピーダンスアナライザーYHP製
4192Aを使い、図6に示すトロイダルリングコアに
0.3mmのエナメル線を20回巻き、測定周波数
Hzとした。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェライト粉末に熱可塑性の樹脂を主成
    分とするバインダを15〜50体積%添加し、 加熱混練してスラリー状の原料を得、該スラリー状の原
    料を金型内に射出し、 冷却後金型からフェライト粉末とバインダからなる複合
    成形体を取り出し、 該複合成形体を熱処理により脱脂し、 続いて焼成して製造することを特徴とする射出成形によ
    るフェライトコアの製造方法。
  2. 【請求項2】 バインダはEVA(エチレン−酢酸ビニ
    ル共重合体)とアクリル樹脂と滑剤を含有してなること
    を特徴とする請求項1記載の射出成形によるフェライト
    コアの製造方法。
  3. 【請求項3】 複合成形体は0.4〜0.6mmの薄肉
    部を有することを特徴とする請求項1または請求項2記
    載の射出成形によるフェライトコアの製造方法。
  4. 【請求項4】 複合成形体は段差部を有することを特徴
    とする請求項3記載の射出成形によるフェライトコアの
    製造方法。
  5. 【請求項5】 スラリー状の原料中のバインダは16〜
    33体積%であることを特徴とする請求項2記載の射出
    成形によるフェライトコアの製造方法。
  6. 【請求項6】 バインダ中の滑剤は20〜60重量%で
    あることを特徴とする請求項5記載の射出成形によるフ
    ェライトコアの製造方法。
  7. 【請求項7】 アクリル樹脂/(アクリル樹脂+EV
    A)は0.2〜0.6であることを特徴とする請求項5
    記載の射出成形によるフェライトコアの製造方法。
  8. 【請求項8】 バインダ中のEVAは、40重量%以上
    であることを特徴とする請求項2、請求項3、または請
    求項4記載の射出成形によるフェライトコアの製造方
    法。
  9. 【請求項9】 EVA中の酢酸ビニルの含有良を30重
    量%以上で、かつ、メルトフローレートを60g/10
    min以上、かつ、アクリル樹脂の軟化温度(Tg)を
    20〜60℃、かつ、分子量を200x103 以下であ
    ることを特徴とする請求項2、請求項3、または、請求
    項4記載の射出成形によるフェライトコアの製造方法。
  10. 【請求項10】 バインダ中のEVA、アクリル樹脂、
    滑剤の含有量は、 EVA 40.0〜49.0重量
    %、 アクリル樹脂(PMAE) 20.0〜42.3重量% 滑剤 17.7〜31.0重量% とすることを特徴とする請求項9記載の射出成形による
    フェライトコアの製造方法。
  11. 【請求項11】 スラリー状の原料中のバインダは、2
    7〜32体積%であることを特徴とする請求項10記載
    の射出成形によるフェライトコアの製造方法。
  12. 【請求項12】 混練温度を90±10℃とすることを
    特徴とする請求項11記載の射出成形によるフェライト
    コアの製造方法。
JP5032109A 1992-05-07 1993-02-22 射出成形によるフェライトコアの製造方法 Pending JPH0620858A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006282412A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Tdk Corp フェライトコアの製造方法
WO2013005476A1 (ja) * 2011-07-01 2013-01-10 Tdk株式会社 射出成形用組成物およびその製造方法
CN103029039A (zh) * 2011-09-30 2013-04-10 鸿富锦精密工业(深圳)有限公司 压力检测装置及应用该压力检测装置的打磨设备
JP2013071852A (ja) * 2011-09-26 2013-04-22 Tdk Corp 射出成形用組成物およびその製造方法

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