JPH07330268A - 乗客コンベアの踏板およびフレーム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】踏板固定部１ａの櫛状突起の間に踏板可動部２
ａを設置し、踏板可動部駆動バー２ｂ及び連結ボルト７
ａ，連結ナット７ｂにより可動部分駆動用のソレノイド
コイル３ａ，３ｂに連結する。踏板可動部２ａを上に持
ち上げるにはコイルばね６ａ，６ｂを用い、踏板可動部
２ａを下に引っ張るには可動部分駆動用ソレノイドコイ
ル３ａ，３ｂ用いる。可動部分駆動用ソレノイドコイル
３ａ，３ｂを駆動するための電源は踏段１にコイルばね
８ａ，８ｂにより緩衝機能を持った受電装置４ａ，４ｂ
を給電装置５ａ，５ｂ，５ｃ，５ｄに接触させることに
より行う。 【効果】靴の踵部挟み込みによる転倒等の危険防止およ
び乗客コンベアを利用する乗客の不快感を低減すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は乗客コンベアの踏板に関
する。

【０００２】

【従来の技術】従来は踏板と乗降部の床端面を櫛状にし
て互いに噛み合わせることによって乗降部と踏板間の隙
間に乗客の足を挟み込む事故を防止していた。

【０００３】また、特開平3−73788号公報のように踏板
前端部と後端部の両方またはいずれか一方の端部に踏板
中央部よりも一段高い位置まで隆起する注意帯を設けて
いた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従来の技術は踏板と乗
降部の床端面に櫛状の溝を設けて互いに噛み合わせる構
造にすることにより、乗降部と踏板間の隙間に乗客の足
を挟み込む事故を防止していたが、踏板が一方の乗降部
から完全に姿を現してから他方の乗降部に収納される直
前までの間は踏板の溝部に噛み合う溝がないため、踏板
の溝に乗客の靴の踵部および傘の先端部を挟み込む不具
合があった。

【０００５】また、特開平3−73788号公報の公知例は踏
板前端部と後端部の両方またはいずれか一方の端部に踏
板中央部よりも一段高い位置まで隆起する注意帯を設け
ることによって、乗客に踏板の中央部に乗るように注意
を促し、乗客コンベアの安全性を向上していた。

【０００６】本発明の目的は、踏板が一方の乗降部から
完全に姿を現してから他方の乗降部に収納される直前ま
での間、踏板面を平面に保つことによって、乗客の靴の
踵部および傘の先端部を踏板の凹部に挟み込むことを防
止することにより、靴の踵部挟み込みによる転倒等の危
険防止および乗客コンベアを利用する乗客の不快感の低
減を図ることにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】踏段に踏板固定部と踏板
可動部を設け、踏板固定部の櫛状突起の間に踏板可動部
を設置することにより、任意の踏板が一方の乗降部から
完全に姿を現してから他方の乗降部に収納される直前ま
での間、踏板面を平面に保つことができる。

【０００８】

【作用】乗客コンベアの踏段に踏板固定部を設け、踏板
固定部の櫛状突起の間に踏板可動部を設置する。

【０００９】踏板可動部を踏板可動部駆動バー及び連結
ボルト，連結ナットにより、可動部分駆動用ソレノイド
コイルに連結する構造にして、踏板可動部を上に持ち上
げるにはコイルばねを用い、踏板可動部を下に引っ張る
には可動部分駆動用ソレノイドコイルを用いる構成とす
ることによって、任意の踏板が一方の乗降部から完全に
姿を現してから他方の乗降部に収納される直前までの
間、踏板面を平面に保つことを実現できる。

【００１０】

【実施例】以下、本発明の１実施例について述べる。

【００１１】まず、乗客コンベア踏板装置の構成につい
て説明する。

【００１２】図１は乗客コンベア踏板正面観の断面図で
あり、乗客コンベア踏板の構造及び、給電装置と踏板の
位置関係を表したものである。

【００１３】図２は乗客コンベア踏板の側面観の断面図
である。

【００１４】９ａ，９ｂは前輪レール、１０ａ，１０ｂ
は後輪レールを表す。

【００１５】１１ａ，１１ｂは乗客コンベアフレームの
給電装置取り付け用ブラケットである。

【００１６】１は乗客コンベアの踏段、１ａは踏板固定
部である。踏板固定部１ａの櫛状突起の間に踏板可動部
２ａを設置し、踏板可動部駆動バー２ｂ及び連結ボルト
７ａ，連結ナット７ｂにより可動部分駆動用のソレノイ
ドコイル３ａ，３ｂに連結する。

【００１７】踏板可動部２ａを上に持ち上げるにはコイ
ルばね６ａ，６ｂを用い、踏板可動部２ａを下に引っ張
るには可動部分駆動用ソレノイドコイル３ａ，３ｂ用い
る。可動部分駆動用ソレノイドコイル３ａ，３ｂを駆動
するための電源は踏段１にコイルばね８ａ，８ｂにより
緩衝機能を持った受電装置４ａ、４ｂを給電装置５ａ，
５ｂ，５ｃ，５ｄに接触させることにより行う。

【００１８】図３は乗客コンベアの断面図を示す。

【００１９】１１はフレーム、１２ａ，１２ｂは乗降
部、１３は欄干を示す。

【００２０】給電装置５ａ，５ｂ，５ｃ，５ｄはフレー
ム１１の乗降部１２ａ，１２ｂ付近に取り付ける。

【００２１】図４は踏板駆動装置の回路図を示す。

【００２２】踏板面を平面にする場合は、受電装置４
ａ，４ｂ、および給電装置５ａ，５ｂ，５ｃ，５ｄを介
して踏段１に内蔵の可動部駆動用ソレノイドコイル３
ａ，３ｂを電源１４に接続する。

【００２３】次に、踏板の動作を乗客コンベアが上昇運
転する場合を例にとって説明する。任意の踏板１に取り
付けた受電装置４ａ，４ｂがフレーム下部側の給電装置
５ａ，５ｂに接触すると可動部分駆動用ソレノイドコイ
ル３ａ，３ｂに電源装置１４から電源が供給され、ソレ
ノイドコイル３ａ，３ｂが縮むことによってソレノイド
コイル３ａ，３ｂの先端に連結した踏板可動部２ａがコ
イルばね６ａ，６ｂの反発力に打ち勝って下に下がり、
踏板面が櫛状になる。

【００２４】乗客コンベアの運行によって、受電装置４
ａ，４ｂが下部側の給電装置５ａ，５ｂから外れるとソ
レノイドコイル３ａ，３ｂの電源が遮断されることによ
りソレノイドコイル３ａ，３ｂの引っ張り力が失われ、
コイルばね６ａ，６ｂの反発力により踏板可動部２ａが
上に持ち上げられ踏板面が平面になる。

【００２５】踏板面が平面の状態は受電装置４ａ，４ｂ
が上部側給電装置５ｃ，５ｄに接触するまで継続する。

【００２６】受電装置４ａ，４ｂが上部側給電装置５
ｃ，５ｄに接触すると受電装置４ａ，４ｂが下部側給電
装置５ａ，５ｂに接触したときと同様の動作を行う。

【００２７】このようにして、任意の踏板１が一方の乗
降部から完全に姿を現してから他方の乗降部に収納され
る直前までの間、踏板面を平面に保つことができる。

【００２８】

【発明の効果】本発明によれば、乗客の靴の踵部および
傘の先端部を踏板の凹部に挟み込むことを防止すること
により靴の踵部挟み込みによる転倒等の危険防止および
乗客コンベアを利用する乗客の不快感を低減することが
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】乗客コンベア踏板正面の断面図。

【図２】乗客コンベア踏板側面の説明図。

【図３】乗客コンベアの断面図。

【図４】踏板駆動装置の回路図。

【符号の説明】

１…踏段、１ａ…踏板固定部、２ａ…踏板可動部、２ｂ
…踏板可動部駆動バー、３ａ，３ｂ…ソレノイドコイ
ル、４ａ，４ｂ…受電装置、５ａ，５ｂ，５ｃ，５ｄ…
給電装置、６ａ，６ｂ，８ａ，８ｂ…コイルばね、７ａ
…連結ボルト、７ｂ…連結ナット、９ａ，９ｂ…前輪レ
ール、１０ａ，１０ｂ…後輪レール、１１ａ，１１ｂ…
給電装置取り付け用ブラケット。

フロントページの続き (72)発明者 青木 弘之 茨城県勝田市堀口832番地の２ 日立エレ ベータエンジニアリング株式会社内 (72)発明者 土山 晴親 茨城県勝田市堀口832番地の２ 日立エレ ベータエンジニアリング株式会社内

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】一方の乗降口から他方の乗降口にかけて無
   端状に連結されて移動する踏板と、前記踏板と同期移動
   するハンドレールと、前記踏板の両端に直立して、前記
   ハンドレールの走行路を形成する欄干とを含むものにお
   いて、前記踏板を固定部，可動部の二重構造とし、前記
   踏板の外部から電力の供給を受ける受電装置を装備し、
   前記踏板に内蔵した駆動装置により、前記踏板面を櫛
   状，平面いずれかに変更することが可能であることを特
   徴とする乗客コンベアの踏板。
2. 【請求項２】請求項１において、前記踏板の前記踏板面
   を平面にする区間に、前記駆動装置に電力を供給する手
   段として給電装置を装備した乗客コンベアのフレーム構
   造。