JPH07330221A - 巻取用紙管 - Google Patents

巻取用紙管

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JPH07330221A
JPH07330221A JP15285394A JP15285394A JPH07330221A JP H07330221 A JPH07330221 A JP H07330221A JP 15285394 A JP15285394 A JP 15285394A JP 15285394 A JP15285394 A JP 15285394A JP H07330221 A JPH07330221 A JP H07330221A
Authority
JP
Japan
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paper tube
yarn
liquid
viscosity
peripheral surface
Prior art date
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Pending
Application number
JP15285394A
Other languages
English (en)
Inventor
Toru Kamimura
徹 上村
Makoto Ito
伊藤  誠
Koji Nakatsuka
耕二 中塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Ester Co Ltd
Original Assignee
Nippon Ester Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 糸条の巻取用紙管において、紙管の周面に、
粘度0.4 〜4000poise の液体が被着している。 【効果】 平滑性の優れた油剤を付与した弾性糸を、高
速巻取りを行う場合でも、糸取り時に、糸条と紙管の表
面で急激なスリップが生じることなく、スムーズに紙管
に糸取りが行われ、また、張力の変動も少ないため、糸
切れが少なくなり、切替成功率を高く、生産性を向上さ
せることが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、伸縮性の大きい合成繊
維糸条を自動切替巻取機で巻取る際に使用する、巻取用
紙管に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリウレタン系やポリエーテルエステル
系の弾性糸を自動切替巻取機で巻取る場合、これらの糸
条は伸縮性が大きく、微少のテンション変動が生じても
糸条が切断しやすいため、通常の合成繊維(例えばナイ
ロン、ポリエステル等)に用いられている、糸取り用の
溝切部を有した紙管を使用すると、糸条が溝切部に把持
される際のテンション変動が大きく、糸条が切断し、巻
取ることができない。
【0003】実公平1-41742号公報には、糸取り用の溝
切部に粘着剤を充填した紙管が提案されている。この紙
管は、通常の合成繊維を巻き取る際には、粘着剤によっ
て、糸導入時に糸条が溝切部に強固に把持され、切替成
功率を高くすることができるが、伸縮性の大きい弾性糸
を巻き取ると、前記と同様に、糸条が把持される時のテ
ンション変動が大きく、糸切れが発生し、切替成功率を
高くすることができない。
【0004】このため、これらの弾性糸を巻き取る際に
は、周面にセロファンやポリ塩化ビニルとポリ塩化ビニ
リデンの共重合樹脂のフィルムを巻き付けた紙管を用い
て、糸条と紙管の摩擦力によって糸取りを行う方法が行
われている。また、これらの弾性糸は、ポリエステルや
ナイロン等の糸条に比べ、糸条とガイド等の接触体との
摩擦抵抗が高いため、糸条が伸び、得られる製品の性能
がばらつくという欠点を補うため、糸条には平滑性の良
好な油剤が付与されている。このため、周面にセロファ
ンやポリ塩化ビニルとポリ塩化ビニリデンの共重合樹脂
のフィルムを巻き付けた紙管で巻き取りを行うと、糸条
と紙管の摩擦抵抗も小さくなり、糸取り時に糸条が紙管
の表面でスリップすることも多く、自動切替成功率をあ
まり向上させることができなかった。特に、400 m/分
以上の高速で紡糸する場合は、糸取り時に糸条が紙管の
表面でスリップすることが多く、生産性が低下するとい
う問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述したよ
うな問題点を解決し、ポリウレタン系やポリエーテルエ
ステル系の弾性糸を400 m/分以上の高速で紡糸する場
合であっても、糸取り時に紙管の表面でスリップするこ
となく、良好に巻き取ることができ、自動切替成功率に
優れ、生産性を向上させることができる巻取用紙管を提
供することを技術的な課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、平滑性の優
れた油剤が付与された弾性糸を、周面に適度な粘着性を
持たせた紙管で巻取ると、自動切替時に糸条が紙管の表
面で、ある程度の抵抗を受けながら徐々にスリップする
ため、急激なスリップによるテンション変動がなくな
り、良好に巻き取ることが可能となり、自動切替がスム
ーズに行われることを見い出し、本発明に到達した。
【0007】すなわち、本発明は、糸条の巻取用紙管に
おいて、紙管の周面に、粘度0.4 〜4000poise の液体が
被着していることを特徴とする巻取用紙管を要旨とする
ものである。なお、本発明における粘度(poise)は、リ
オン社製のビスコテスターを用いて20℃で測定した値で
ある。
【0008】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明の巻取用紙管は、周面に粘度が0.4 〜4000poise 、
好ましくは10〜2000poise の液体を被着させたものであ
る。液体の粘度が0.4poise未満であると、糸条と紙管の
表面との摩擦抵抗が小さくなり、糸条が紙管の表面で急
激にスリップして巻き取れず、自動切替成功率が低下す
る。また、粘度が低いため、液体が紙管の内部へ浸透
し、紙管の強度が低下する。液体の粘度が4000poise を
超えると、粘度が高いために、紙管の周面に被着させる
と付着斑が生じたり、また、巻き取られる糸条と紙管の
表面の摩擦抵抗が大きくなるため、糸条のテンション変
動が大きくなって糸切れが発生し、自動切替成功率が低
下する。
【0009】紙管の周面に被着させる粘度0.4 〜4000po
ise の液体としては、糸条を着色したり、操業性、後加
工性を低下させないものであれば特に限定されるもので
はなく、ワセリン、トリエチレングリコール、プロピレ
ングリコール、グリセリン、プロピレンオキシド(P
O)/エチレンオキシド(EO)共重合体(PO/E
O:50/50 分子量1200、PO/EO:50/50 分子量
9000) 等が挙げられるが、中でもワセリンが好適に用い
られる。
【0010】また、紙管の周面に被着させる液体の被着
量については、粘度や使用する液体の種類によって適宜
選択すればよいが、紙管の表面積100cm2あたり0.05〜0.
3g被着させることが好ましい。液体の被着量が0.05g 未
満の場合は、紙管の表面の粘着性が低く、糸条が紙管の
表面で急激にスリップしたり、紙管の周面に被着された
部分とされない部分とが生じやすく、糸条のテンション
変動が大きくなって糸切れが発生しやすくなる。また、
液体の被着量が0.3gを超えると、液体が過剰に被着され
た部分が生じ、この過剰の液体がフリクションローラや
トラバースガイドに付着し、操業性が悪くなりやすい。
なお、被着量は、液体を被着させる前の紙管と液体を被
着させた後の紙管の重量(g)をそれぞれ測定し、重量差
より求めたものである。
【0011】紙管の周面に液体を被着させる方法として
は、紙管の表面を直接液体に含浸させる方法や塗布によ
って被着させる方法等がある。また、本発明の巻取用紙
管は、紙管の周面に液体を被着させるものであるが、必
ずしも紙管の周面全体に液体が被着されている必要はな
く、少なくとも、自動切替巻取機で巻き取る際に糸条が
接触する範囲(トラバースの振幅範囲)の周面に液体が
被着されていればよい。
【0012】使用する液体の種類や紙管の材質等によ
り、紙管の周面に被着させた液体が紙管の内部に浸透し
やすいものの場合、紙管の強度の低下を防ぐためには、
紙管の周面をセロファンやポリ塩化ビニルとポリ塩化ビ
ニリデンの共重合樹脂のフィルムを包み込んだものの上
から液体を被着させるとよい。
【0013】
【実施例】次に、本発明を実施例により具体的に説明す
る。なお、本発明による特性値の測定法は、次のとおり
である。 (1) 粘度(poise) 前記の方法で、3回測定した値の平均値で示した。 (2) 切替成功率(%) 自動切替回数100 回のうち、切替の成功した回数を切替
成功率で表した。
【0014】実施例1〜4、比較例1〜2 ハードセグメントがポリブチレンテレフタレート、ソフ
トセグメントが平均分子量2000のポリテトラメチレング
リコールからなる極限粘度(フェノールと四塩化エタン
との等重量混合物を溶媒とし、20℃で測定した。)2.3
5、融点185 ℃のポリエーテルエステル弾性共重合体
を、通常の溶融紡糸機を用い、紡糸温度を260 ℃とし、
紡糸口金として孔径0.5 mmφ、孔数12のものを用い、単
孔吐出量2.5g/分で紡出した。紡出された糸条を冷却
後、速度600 m/分の第1ゴデットローラ、速度620 m
/分の第2ゴデットローラを経て、巻取速度600 m/分
で12個の紙管に12本の糸を自動切替巻取機で巻き取っ
た。巻き取りに使用した紙管は、表1に示したように、
種々の液体を巻取用紙管の周面に、被着量0.07±0.01 g
/100cm2になるように被着させたものである。自動切替
巻取機での切替成功率を表1に示す。なお、糸条には、
第1ゴデットローラで引き取るまでに、紡糸口金より2
m及び5m下方の2箇所で回転ローラ式給油装置を用
い、シリコーン系水エマルジョンタイプの油剤を付与し
た。
【0015】比較例3 紙管の周面をセロファンで包み込んだものとし、液体を
付着させなかった以外は実施例1と同様に行った。切替
成功率を表1に示す。
【0016】
【表1】
【0017】表1から明かなように、実施例1〜4で
は、切替成功率が96%以上であり、生産性に優れるもの
であった。一方、比較例1、2では、紙管に粘度が0.4p
oise未満の液体を被着させたため、比較例3では、紙管
に液体を被着させなかったため、いずれも糸取り時に糸
切れが多発して切替成功率が低く、生産性が劣るもので
あった。
【0018】
【発明の効果】本発明の巻取用紙管を使用して弾性糸を
巻き取れば、平滑性の優れた油剤を付与した弾性糸を、
高速巻取りを行う場合でも、糸取り時に、糸条と紙管の
表面で急激なスリップが生じることなく、スムーズに紙
管に糸取りが行われ、また、張力の変動も少ないため、
糸切れが少なくなり、切替成功率を高く、生産性を向上
させることが可能となる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 糸条の巻取用紙管において、紙管の周面
    に、粘度0.4 〜4000poise の液体が被着していることを
    特徴とする巻取用紙管。
JP15285394A 1994-06-09 1994-06-09 巻取用紙管 Pending JPH07330221A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15285394A JPH07330221A (ja) 1994-06-09 1994-06-09 巻取用紙管

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15285394A JPH07330221A (ja) 1994-06-09 1994-06-09 巻取用紙管

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07330221A true JPH07330221A (ja) 1995-12-19

Family

ID=15549562

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15285394A Pending JPH07330221A (ja) 1994-06-09 1994-06-09 巻取用紙管

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