JPH07329157A - 二軸延伸ブロー成形容器 - Google Patents

二軸延伸ブロー成形容器

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JPH07329157A
JPH07329157A JP15162994A JP15162994A JPH07329157A JP H07329157 A JPH07329157 A JP H07329157A JP 15162994 A JP15162994 A JP 15162994A JP 15162994 A JP15162994 A JP 15162994A JP H07329157 A JPH07329157 A JP H07329157A
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deformation
decompression
wall portion
wall
molded container
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Hideyuki Kobayashi
英幸 小林
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Nissei ASB Machine Co Ltd
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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 内容物の加熱充填時などに壁面が膨出するの
を防止すると共に、減容減圧時に減圧パネル以外の壁面
が凹んで形状変形するのを防止することのできる二軸延
伸ブロー成形容器を提供する。 【構成】 横断面略長方形状に成形された幅広の壁部2
2を有する二軸延伸ブロー成形容器(ボトル)10であ
る。幅広の壁部22の略中央位置より上側位置に形成し
た溝部28を境に下側の位置に設けられていて、前記壁
部の一般面よりも内方に向かって窪む凹部38を有し、
減容減圧時に減圧変形する減圧変形部34を備える。減
圧変形部34は、凹部38よりも深く内方に向けて窪む
補強溝42を減圧変形部34内上部に備え、この補強溝
42により、減圧変形部34の上部を補強して、減圧変
形部34の上部に連なる壁部22の一般面の変形を防止
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、二軸延伸ブロー成形容
器に関し、特に、二軸延伸ブロー成形容器の壁面構造に
関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、例えば、ポリエチレンテ
レフタレート(PET)を用いて二軸延伸ブロー成形さ
れた容器(以下、ボトルという)は、耐ガスバリヤ性、
透明度、強靱性、衛生面等に多くの利点を有する。
【0003】ところで、二軸延伸ブロー成形によって得
られたボトルの一つに、耐熱瓶と称されるものがある。
この耐熱瓶は、殺菌のために高温にされたジュース等の
内容物を充填することができるボトルである。
【0004】しかしながら、このようなボトルでは、高
温充填された内容物が冷めると内容物の減容により内部
が減圧雰囲気となり、ボトル壁部が減圧変形することが
ある。このような減容減圧による変形はボトル全体の外
観形状の変化を招き、ボトルの商品価値を損うことにな
る。
【0005】そこで、このような減容減圧が起きた場合
の対策として、壁部の一部のみを減容減圧による変形を
行なわせて、ボトル全体の外観形状の変形を防止する構
造が採用されている。
【0006】この構造は、減圧パネルと称されるもので
あって、ボトルの壁部表面にボトル内方に向け窪んだ凹
部を複数設けた構造が通常用いられている。これによ
り、減容減圧が発生した場合に凹部のみを減圧変形させ
ることでボトルの他の部分での形状変化を防止すること
ができる。
【0007】一方、上記二軸延伸ブロー成形によって得
られるボトルには、デザイン上、一例として長方形の断
面形状を有するものがある。なお、この場合の断面は、
ボトルの縦方向と直角な方向の断面をいう。
【0008】そして、このような長方形断面のボトルに
対しても減圧パネルを設けることが行なわれており、正
方形断面の場合には4辺全ての壁面に、また長方形断面
の場合には撓み変形しやすい長辺の壁面にそれぞれ減圧
パネルが形成されている。
【0009】この減圧パネルは、一般にボトルの壁部に
おける上下2ヵ所に形成されるようになっている。
【0010】また、この種のボトルには、各辺が交差す
る位置に面取り部が形成されて各辺を連続させたものも
ある。この面取り部を形成する理由としては、ボトル角
部、つまり、壁面をなす各辺の交差する位置の強度を確
保することが理由となっている。したがって、このよう
なボトルの断面形状は八角形とされている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た容器のうち、特に、長方形断面のように辺の長さが違
うボトルの場合には、短い辺の壁面が膨出して外観形状
が変化してしまうことがある。
【0012】すなわち、高温内容物充填時には、液圧と
壁部の熱変形によって膨出変形し易く、その後の冷却時
には、減圧によって壁部はボトル内方へへこみ変形し易
い。この場合、幅広壁部の方がへこみ易いので減圧変形
部が変形するが、幅狭壁部はなかなかへこみ変形しにく
い。したがって、膨出変形してしまうとそのままの状態
が保たれてしまうことになる。
【0013】そこで、幅狭壁部に横リブを形成したら熱
充填時の膨出変形は防止された。しかし、この幅狭壁部
では全く減圧変形は見込めないため、他の壁部、とりわ
け下方に形成された幅広壁部の役割は大きくなる。
【0014】ところで、熱充填温度が予定よりも高く設
定された場合や、運搬中の衝撃等による外力、あるい
は、消費者による把持時の圧力による変形が、この負担
の多い幅広壁部にかかった場合、幅広壁部の減圧変形部
以外の面が変形し、自己復帰できなくなることがあると
いう問題があった。
【0015】また、正方形断面のボトルの場合には、ほ
とんど減容減圧時の減圧変形が各辺の壁面で略均等に行
なわれるので外観形状の変化が少ないが、ボトルの高さ
が高くなってくると、高さ方向中央部分の強度が下が
り、各壁面上下の減圧パネル間に位置する壁面部分に変
形応力が集中して、この部分が凹んで変形してしまうこ
とがあるという問題があった。
【0016】このような減圧パネル間に位置する壁面の
減容減圧時における変形は、特に下側の減圧パネルの上
部付近にみられることが多いものであった。
【0017】本発明は、前述の問題点に着目してなされ
たもので、その目的は、内容物の加熱充填時などに壁面
が膨出するのを防止すると共に、減容減圧時に減圧パネ
ル以外の壁面が凹んで形状変形するのを防止することの
できる二軸延伸ブロー成形容器を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、第1の発明は、横断面略角形に成形された壁部の高
さ方向略中央位置下側に、減容減圧時に減圧変形する凹
部を有する減圧変形部を設けた二軸延伸ブロー成形容器
において、前記減圧変形部内上部に、前記凹部の深さよ
りも深い補強溝を設けたことを特徴としている。
【0019】第2の発明は、横断面略角形に成形された
壁部の高さ方向略中央位置下側に、減容減圧時に減圧変
形する凹部を有する減圧変形部を設けた二軸延伸ブロー
成形容器において、前記上側の減圧変形部下部に、前記
凹部の深さよりも深い補強溝を設け、前記下側の減圧変
形部上部に、前記凹部の深さよりも深い補強溝を設けた
ことを特徴としている。
【0020】第3の発明は、前記各減圧変形部に設けら
れた補強溝は、互いに近接した位置に配置されているこ
とを特徴としている。
【0021】第4の発明は、幅広の壁部及び幅狭の壁部
の交差部に面取り部を有し、横断面略角形に成形された
壁部の内、幅広の壁部の高さ方向略中央位置下側に、減
容減圧時に減圧変形する凹部を有する減圧変形部を設け
た二軸延伸ブロー成形容器において、前記幅狭の壁部及
びその両隣の面取り部にわたって窪むリブを設けるとと
もに、前記減圧変形部内上部に前記凹部の深さよりも深
い補強溝を設けたことを特徴としている。
【0022】第5の発明は、前記減圧変形部内下部また
は上部に形成した補強溝の底部と減圧変形部下方または
上方位置の幅広の壁部外表面との間の立上り部に、補強
段部を設けたことを特徴としている。
【0023】
【作用】前記構成の第1の発明にあっては、壁部の少な
くとも略中央位置を境に下側の位置に設けられた減圧変
形部内の上部に、減圧変形部の凹部の深さよりも深い補
強溝が形成されている。
【0024】したがって、減容減圧時に、減圧変形部に
減圧変形力が加わり、減圧変形部が減圧変形したとして
も、補強溝が減圧変形部の上部を補強しているため、こ
の補強溝の上方付近の壁面には減圧変形部の変形の影響
が及ぶのを防止することができる。
【0025】その結果、壁部の減圧変形力による変形
を、減圧変形部内に止めて、商品価値を損わないように
している。
【0026】第2の発明にあっては、壁部の略中央位置
を境に上下に設けた減圧変形部の内、上側の減圧変形部
内下部及び下側の減圧変形部内上部にそれぞれ各減圧変
形部の凹部よりも深く内方に向けて窪む補強溝を設けて
いる。
【0027】したがって、減容減圧時に減圧変形部に減
圧変形力が加わり、減圧変形部が減圧変形したとして
も、上側の減圧変形部の下部及び下側の減圧変形部の上
部が補強溝によって補強された状態となっているため、
各減圧変形部の変形が補強溝を越えて、各補強溝によっ
て挟まれた減圧変形部間に位置する壁部に影響するのを
防止することができる。
【0028】第3の発明にあっては、各補強溝は、互い
に近接した位置に配置されているため、各補強溝間に位
置する壁部の間隔が狭くなり、その分補強効果が高くな
って、より一層変形防止効果が高くなるものである。
【0029】第4の発明にあっては、幅狭の壁部及びそ
の両隣の面取り部にわたるリブを設けている。したがっ
て、曲げ変形に強い箇所である面取り部にまで連続して
リブを設けているので、面取り部と幅狭の壁部との角部
を支点とした幅狭の壁部の曲げ変形が抑制される。いう
なれば、辺の曲げ撓みを抑えるリブは、比較的変形の少
ない面取り部によって補強されているので、このリブに
連続する幅狭の壁部での変形が未然に防止され、その結
果、内容物の加熱充填時などにおける幅狭の壁部の膨出
変形を防止することができる。
【0030】また、幅広の壁部に設けた減圧変形部に減
圧変形部の凹部より深く内方に窪む補強溝を減圧変形部
内上方に形成しているため、この補強溝の上方付近の壁
面に減圧変形部の変形の影響が及ぶのを防止することが
できる。
【0031】その結果、壁部の減圧変形力による変形
を、減圧変形部内に止めて、商品価値を損わないように
している。
【0032】第5の発明にあっては、補強溝の立上り部
に補強段部を設けることにより、立上り部の補強を行
い、減圧変形が補強溝に及ぶのを防止することができ
る。
【0033】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例について、図面
を参照して詳細に説明する。
【0034】図1〜図3は、本発明の一実施例に係る二
軸延伸ブロー成形容器(以下、ボトルという)の断面図
である。
【0035】この実施例に示されているボトル10は、
たとえばポリエチレンテレフタレート(PET)を用い
て、二軸延伸ブロー成形により、上端側の開口部を含む
リップ部12と、このリップ部12から下方に連なる肩
部14と、下端側の底部16と、この底部16から上方
に連なるヒール部18と、このヒール部18と肩部14
との間に形成された胴部20とが一体に成形されたもの
となっている。
【0036】胴部20は、それぞれ対向位置に配置され
た一対の幅広の壁部22および幅狭の壁部24を有する
横断面略角形に形成されている。この胴部20には、各
幅広の壁部22および幅狭の壁部24同士の交差部に面
取り部26が高さ方向にわたって形成されている。この
面取り部26は、幅狭の壁部24よりも幅狭に形成さ
れ、幅広の壁部22および幅狭の壁部24の交差部の補
強をなすようになっている。すなわち、胴部20は、幅
広の壁部22および幅狭の壁部24の各交差部に面取り
部26が配置され、しかも面取り部26が幅狭の壁部2
4よりも幅狭となっているため、各壁部22、24の交
差部4ヵ所が各壁部22、24よりも強度の高い面取り
部26によって補強された状態となっている。
【0037】また、胴部20の高さ方向中央位置よりも
上方位置に、内方に窪む溝部28が形成されるようにな
っている。この溝部28は、幅広の壁部22、幅狭の壁
部24および面取り部26にわたり周方向に連続して設
けられるようになっており、この溝部28を境に、胴部
20が上胴部30と、下胴部32とに区分けされるよう
になっている。このように、溝部28が、胴部20上下
方向における途中位置に形成されることにより、胴部2
0の上下方向途中位置で胴部20の側圧に対する補強を
行うと共に、胴部20を上胴部30および下胴部32の
上下方向において小単位に区分けすることにより、胴部
20の座屈変形を防止するようになっている。
【0038】さらに、充填された内容物からの液圧を大
きく受ける下胴部32には、幅広の壁部22に内容物の
減容減圧時に減圧変形可能な減圧変形部34を設けると
共に、幅狭の壁部24に内容物の加熱充填時や幅広の壁
部22把持時の外側への膨らみを防止するリブ36が設
けられるようになっている。
【0039】減圧変形部34は、幅広の壁部22の下胴
部32中央部分に縦長の略長方形状に形成されており、
この減圧変形部34内には周囲に前記壁部22の減圧変
形部34を除く外表面(以下、一般面と称す)よりも内
方に向かって窪む凹部38が環状に連続した状態で形成
され、この凹部38に囲まれる中央部分に前記壁部22
の一般面よりも若干内方よりに位置する平面部40が凹
部38から連続した状態で形成されている。そして、内
容物の減容減圧時に、凹部38の外周縁部分をヒンジ支
点として平面部40が内方に減圧変形し得るようになっ
ている。
【0040】また、減圧変形部34内の上部位置には、
横方向にわたる補強溝42が形成されている。この補強
溝42は、減圧変形部34の周囲に形成した凹部38よ
りも深く内方に向けて窪んだ状態で形成され、補強リブ
として機能するもので、減圧変形部34上部の補強を行
い、減圧変形部34の上部に連なる壁部22の一般面が
減圧変形部34の減圧変形に伴って変形するのを防止す
るようにしている。また、補強溝42は、減圧変形部3
4内において、減圧変形部34の凹部38上端位置から
その上に連なる壁部22の途中位置まで、上方に延設し
て溝部28に近接した状態で設けられており、この補強
溝42と溝部28との間の壁面の間隔が狭くなるように
している。したがって、補強溝42と溝部28との間に
補強リブが形成された状態となって、リブ効果が高くな
り、より一層、減圧変形部34の上部に連なる壁部22
の一般面が減圧変形部34の減圧変形に伴って変形する
のを確実に防止することが可能となる。さらに、補強溝
42の底部と減圧変形部34の上方位置の一般面との間
の立上り部43に補強段部45を設け、立上り部43の
補強を行い、凹部38上端が確実にヒンジ支点となるよ
うにしている。
【0041】リブ36は、幅狭の壁部24の高さ方向に
所定間隔で複数本(本実施例においては5本)、幅方向
全域にわたって設けられており、このリブ36によっ
て、幅狭の壁部24の補強を行うことにより、内容物の
加熱充填時や幅広の壁部22の把持時における壁部24
の膨出を防止するようにしている。
【0042】また、各リブ36の両端部には、幅狭の壁
部24と面取り部26とが交差する角部を越えて両隣の
面取り部26にわたって延長された延長部44が設けら
れており、このようにリブ36を両隣の面取り部26ま
で延長させることにより、リブ36の両端部分を、幅狭
の壁部24よりも幅狭で曲げ強度の高い面取り部26に
支持させることができ、より一層、壁部24の膨出を確
実に防止できるようになっている。
【0043】さらに、上胴部30の幅広の壁部22およ
び幅狭の壁部24には、それぞれ内容物の減容減圧時に
減圧変形し得る減圧変形部46、48が設けられてい
る。幅広の壁部22においては減圧変形部46は大きく
形成され、幅狭の壁部24においては減圧変形部48は
比較的小さく形成されるようになっている。また、上胴
部30においては、下胴部32に比べて面積が小さく、
幅広の壁部22および幅狭の壁部24の強度も高いの
で、減圧変形部46、48は凹部50、52および平面
部54、56のみで構成され、補強溝は設けられておら
ず、しかも、幅狭の壁部24にはリブが設けられていな
い。
【0044】本実施例は以上のような構成であるから、
内容物を加熱充填する際に、胴部20に液圧がかかっ
て、胴部20、特に下胴部32に膨出方向の圧力がかか
った場合であっても、リブ36によって下胴部32の幅
狭の壁部24が補強されているため、膨出状態となるの
は防止される。特に、リブ36は、両端部が強度の高い
面取り部26まで延長されて支持された状態となってい
るため、壁部24の膨出は確実に防止されることとな
る。
【0045】また、胴部20の幅広の壁部22を把持し
て内圧が高くなった場合であっても、前記リブ36の存
在により、幅狭の壁部24の膨出が確実に防止されるこ
ととなる。
【0046】さらに、加熱充填された内容物が減容減圧
した場合であっても、上胴部30の減圧変形部46、4
8および下胴部32の幅広の壁部22に設けた減圧変形
部34が減圧変形して内容物の減容減圧に対応すること
となる。この場合、減圧時の下胴部32における減圧変
形部34の減圧変形に伴って、減圧変形部34の上部と
連なる壁部22の一般面が変形を起こしやすいが、減圧
変形部34内上部に設けた補強溝42の補強によって前
記一般面の変形が防止されることとなる。特に、補強溝
42が減圧変形部34に形成した凹部38よりも深く内
方に窪ませられ、かつ、減圧変形部34上方に延設して
溝部28に近接されることにより、胴部20に形成した
溝部28と補強溝42との間の壁部22の一般面の間隔
が狭められて、補強リブとして機能するため、より確実
に一般面の変形が防止されることとなる。また、補強溝
42の立上り部43に設けた補強段部45によって、立
上り部43が補強され、凹部38の上端が確実にヒンジ
支点となり、一般面には変形力が及ばないこととなる。
【0047】図4〜図6は、本発明の他の実施例を示す
図である。
【0048】この実施例では、上端のリップ部60から
下方に連なる肩部62と、下端の底部64から上方に連
なるヒール部66との間の胴部68が、同じ幅の壁部7
2から構成される横断面略正方形状の高さの高いボトル
70の例を示している。
【0049】このボトル70の胴部68には、壁部72
同士の交差部にそれぞれ壁部72よりも幅狭な面取り部
74が高さ方向にわたって形成され、この壁部72より
も幅狭で強度の高い面取り部74によって、胴部70が
上下方向において補強された状態となっている。
【0050】また、各壁部72には、上下方向略中央位
置を境に、その上側および下側位置に、それぞれ加熱充
填した内容物の減容減圧時に減圧変形可能な減圧変形部
76、78が設けられている。
【0051】各減圧変形部76、78は、上下方向略中
央位置を境に上下に位置する壁部72のそれぞれの中央
部分で縦長の略長方形状に形成されており、この減圧変
形部76、78内には周囲に前記壁部72の一般面より
も内方に向かって窪む凹部80が環状に連続した状態で
形成され、この凹部80に囲まれる中央部分に前記壁部
72の一般面よりも若干内方よりに位置する平面部82
が凹部80から連続した状態で形成されている。そし
て、内容物の減容減圧時に、凹部80の外周縁部分をヒ
ンジ支点として平面部82が内方に減圧変形し得るよう
になっている。
【0052】また、各上側位置の減圧変形部76内の下
部位置には、横方向にわたる補強溝84が前記凹部80
よりも深く内方に窪んだ状態で形成され、上側位置の減
圧変形部76下部の補強を行い、減圧変形部76の下部
に連なる壁部72の一般面が減圧変形部76の減圧変形
に伴って変形するのを防止すると共に、各下側位置の減
圧変形部78内の下部位置には、横方向にわたる補強溝
86が前記凹部80よりも深く内方に窪んだ状態で形成
され、下側位置の減圧変形部78上部の補強を行い、減
圧変形部76の上部に連なる壁部72の一般面が減圧変
形部78の減圧変形に伴って変形するのを防止するよう
にしている。
【0053】また、上下位置の減圧変形部76、78の
補強溝84、86は、減圧変形部76、78内におい
て、それぞれ下方または上方に延設され、補強溝84,
86が近接した状態で設けられており、この補強溝8
4、86間の壁面の間隔が狭くなるようにしている。し
たがって、補強溝84、86間に補強リブが形成された
状態となって、リブ効果が高くなり、より一層、減圧変
形部76、78の下部または上部に連なる壁部72の一
般面が減圧変形部76、78の減圧変形に伴って変形す
るのを確実に防止することが可能となる。
【0054】本発明は、前記各実施例に限定されるもの
ではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形実
施が可能である。
【0055】例えば、図1〜図3に示す実施例において
は、上胴部にリブを形成していないが、上胴部において
はラベル等が貼付されることが多く、このラベル等の貼
付に影響のない面取り部等の部分にリブを形成すること
は可能である。
【0056】また、図4〜図6に示す実施例において
は、ボトルの略中央位置の溝部や壁部等のリブが形成さ
れていないが、これら溝部やリブ等を適宜設けることは
可能である。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように第1の発明によれ
ば、壁部の少なくとも略中央位置を境に下側の位置に設
けられた減圧変形部内の上部に、減圧変形部の凹部の深
さよりも深い補強溝が形成されている。
【0058】したがって、減容減圧時に、減圧変形部に
減圧変形力が加わり、減圧変形部が減圧変形したとして
も、補強溝が減圧変形部の上部を補強しているため、こ
の補強溝の上方付近の壁面には減圧変形部の変形の影響
が及ぶのを防止することができるという効果がある。
【0059】その結果、壁部の減圧変形力による変形
を、減圧変形部内に止めて、商品価値を損わないようす
ることができるという効果がある。
【0060】第2の発明によれば、壁部の略中央位置を
境に上下に設けた減圧変形部の内、上側の減圧変形部内
下部及び下側の減圧変形部内上部にそれぞれ各減圧変形
部の凹部よりも深く内方に向けて窪む補強溝を設けてい
る。
【0061】したがって、減容減圧時に減圧変形部に減
圧変形力が加わり、減圧変形部が減圧変形したとして
も、上側の減圧変形部の下部及び下側の減圧変形部の上
部が補強溝によって補強された状態となっているため、
各減圧変形部の変形が補強溝を越えて、各補強溝によっ
て挟まれた減圧変形部間に位置する壁部に影響するのを
防止することができるという効果がある。
【0062】第3の発明によれば、各補強溝は、互いに
近接した位置に配置されているため、各補強溝間に位置
する壁部の間隔が狭くなり、その分補強効果が高くなっ
て、より一層変形防止効果が高くなるという効果があ
る。
【0063】第4の発明によれば、幅狭の壁部及びその
両隣の面取り部にわたるリブを設けている。したがっ
て、曲げ変形に強い箇所である面取り部にまで連続して
リブを設けているので、面取り部と幅狭の壁部との角部
を支点とした幅狭の壁部の曲げ変形が抑制される。いう
なれば、辺の曲げ撓みを抑えるリブは、比較的変形の少
ない面取り部によって補強されているので、このリブに
連続する幅狭の壁部での変形が未然に防止され、その結
果、内容物の加熱充填時などにおける幅狭の壁部の膨出
変形を防止することができるという効果がある。
【0064】また、幅広の壁部に設けた減圧変形部に減
圧変形部の凹部より深く内方に窪む補強溝を減圧変形部
内上方に形成しているため、この補強溝の上方付近の壁
面に減圧変形部の変形の影響が及ぶのを防止することが
できるという効果がある。
【0065】その結果、壁部の減圧変形力による変形
を、減圧変形部内に止めて、商品価値を損わないように
することができるという効果がある。
【0066】第5の発明によれば、補強溝の立上り部に
補強段部を設けることにより、立上り部の補強を行い、
減圧変形が補強溝に及ぶのを防止することができるとい
う効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る二軸延伸ブロー成形容
器の幅広の壁部側からみた正面図である。
【図2】図1の幅狭の壁部側からみた部分破断正面図で
ある。
【図3】図1のIII −III 線に沿う断面図である。
【図4】本発明の他の実施例に係る二軸延伸ブロー成形
容器の正面図である。
【図5】図4の一部を破断にして示す正面図である。
【図6】図4のVI−VI線に沿う断面図である。
【符号の説明】
10、70 ボトル 20、68 胴部 22 幅広の壁部 24 幅狭の壁部 26、74 面取り部 28 溝部 30 上胴部 32 下胴部 34、76、78 減圧変形部 36 リブ 38、80 凹部 42、84 補強溝 44 延長部 45 補強段部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 22:00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 横断面略角形に成形された壁部の高さ方
    向略中央位置下側に、減容減圧時に減圧変形する凹部を
    有する減圧変形部を設けた二軸延伸ブロー成形容器にお
    いて、 前記減圧変形部内上部に、前記凹部の深さよりも深い補
    強溝を設けたことを特徴とする二軸延伸ブロー成形容
    器。
  2. 【請求項2】 横断面略角形に成形された壁部の高さ方
    向略中央位置下側に、減容減圧時に減圧変形する凹部を
    有する減圧変形部を設けた二軸延伸ブロー成形容器にお
    いて、 前記上側の減圧変形部下部に、前記凹部の深さよりも深
    い補強溝を設け、 前記下側の減圧変形部上部に、前記凹部の深さよりも深
    い補強溝を設けたことを特徴とする二軸延伸ブロー成形
    容器。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 前記各減圧変形部に設けられた補強溝は、互いに近接し
    た位置に配置されていることを特徴とする二軸延伸ブロ
    ー成形容器。
  4. 【請求項4】 幅広の壁部及び幅狭の壁部の交差部に面
    取り部を有し、横断面略角形に成形された壁部の内、幅
    広の壁部の高さ方向略中央位置下側に、減容減圧時に減
    圧変形する凹部を有する減圧変形部を設けた二軸延伸ブ
    ロー成形容器において、 前記幅狭の壁部及びその両隣の面取り部にわたって窪む
    リブを設けるとともに、前記減圧変形部内上部に前記凹
    部の深さよりも深い補強溝を設けたことを特徴とする二
    軸延伸ブロー成形容器。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかにおいて、 前記減圧変形部内下部または上部に形成した補強溝の底
    部と減圧変形部下方または上方位置の幅広の壁部外表面
    との間の立上り部に、補強段部を設けたことを特徴とす
    る二軸延伸ブロー成形容器。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100696042B1 (ko) * 1999-02-27 2007-03-15 가부시키가이샤 요시노 고교쇼 라벨을 장착한 합성수지제 용기
JP2007269389A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Yoshino Kogyosho Co Ltd 合成樹脂製ボトル
JP2009298485A (ja) * 2008-06-16 2009-12-24 Sidel Participations 不均一な溝の少なくとも一つの溝を備える容器、特にボトル

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