JPH07329062A - 塗膜付プラスチック廃品の再生処理方法と再生処理装置 - Google Patents

塗膜付プラスチック廃品の再生処理方法と再生処理装置

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JPH07329062A
JPH07329062A JP12241494A JP12241494A JPH07329062A JP H07329062 A JPH07329062 A JP H07329062A JP 12241494 A JP12241494 A JP 12241494A JP 12241494 A JP12241494 A JP 12241494A JP H07329062 A JPH07329062 A JP H07329062A
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coating
plastic
plastic waste
pulverized
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忠義 猪飼
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勲 坂田
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  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】加水分解により分解される塗膜付プラスチック
廃品と、プラスチック部品を補修する補修材付きプラス
チック廃品とを安価に分離可能とする。 【構成】メラミン架橋を有する塗膜にて塗装されたプラ
スチック廃品を粉砕して加水分解処理した粉砕材1とし
た後、粉砕材1を受け台2上に載置させ受け台2と圧着
部材3とで挟持する。次に圧着部材3を受け台2から離
間させ、受け台2を反転させて粘着していない補修材を
有する粉砕材を落下させ、受け台2及び圧着部材3に粘
着される塗膜付プラスチック廃品の粉砕材を掻き取るこ
とで、塗膜付プラスチック粉砕材と、補修材を有する粉
砕材とを分離することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は塗膜付プラスチック廃品
の再生処理方法と再生処理装置に関し、さらに詳しく
は、塗膜付プラスチック廃品から補修材を有する塗膜付
プラスチック廃品を分離する方法と分離する装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、プラスチック廃品に塗装された塗
膜は、通常三次元編目状に架橋して硬化されており熱で
溶融しないし、溶媒などにも溶解しない。このため従来
この塗膜は、機械的に削り取られて除去されていた。し
かしながら、この方法では複雑な立体面をもつ部品では
塗膜の除去に時間がかかるうえに、完全に除去できない
ため、塗膜付プラスチック廃品の再生処理には適してい
ない。
【0003】そこで従来より熱硬化性樹脂で塗装された
プラスチック廃品の他の再生処理方法として、国際特許
公開番号WO93/01232号広報に開示されるよう
な技術がある。これは図12に示されるように、まず1
00にてバンパ等の塗膜付プラスチック廃品を粉砕す
る。次に110にて、粉砕された塗膜付プラスチック粉
末に適当な処理液を接触させることにより、加水分解さ
せて塗膜成分を低分子化させる。低分子化を行った後、
120にて脱水処理を行い、130で低分子化され脱水
処理された分解塗膜付プラスチック粉末を溶融、混練し
て分解塗膜成分を微細に分散させる。こうして塗膜成分
は成形用再生樹脂組成物内に微細に分散されるので、衝
撃強度の低下が少なく新材と同等程度の衝撃強度の再生
プラスチック製品を得ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、パテや
ウレタン塗料等の補修材にて補修された塗膜付プラスチ
ック廃品は、上記の再生処理方法を用いてもパテやウレ
タン塗料が異物として塗膜中に残る。これは補修材であ
るパテやウレタン等は加水分解により分解されないた
め、加水分解により分解されて低分子化されるという作
用が起きないためである。このように従来の方法では、
加水分解により補修材は低分子化されずに塗膜上に残留
してしまうので、塗膜上に補修材が残されたままで塗膜
付プラスチック廃品を混練し、成形用再生樹脂組成物の
形成が行われる。そしてこの補修材は混練時に溶融され
ず、成形用再生樹脂組成物中又は表面に異物として残っ
てしまうため、形成された成形用再生樹脂組成物は、力
学的性質が低下したり、意匠面に異物を配した製品とな
ってしまう。特に成形用再生樹脂組成物の力学的性質の
低下は衝撃強度の低下として顕著に表れ、また意匠面の
悪化は表面品質に悪影響を及ぼすので、上記方法にて再
生させた成形用樹脂組成物は、衝撃強度及び表面品質を
要しないものに限定しなければならない。
【0005】そこで所定の衝撃強度を有する樹脂製品の
再生を上記混練方法で行うために、補修材をプラスチッ
ク廃品から分離、除去をする必要がある。しかしなが
ら、再生可能な樹脂製品か否かを簡易に見分けること
は、極めて難しい。例えば、アセトン等の有機溶剤に塗
膜と補修材の付いたプラスチック廃品を浸漬又は塗布す
れば、ウレタン塗料は剥離するので、容易に見分けるこ
とが可能である。しかし、揮発性の高い液体であるため
この有機溶剤の処理は密閉系での処理が必須となり、コ
ストが高くなるという問題を生じていた。
【0006】本発明は上記実情に鑑みてなされたもので
あり、塗膜に含まれるメラミン架橋を加水分解すること
で塗膜に生じる粘着性により、塗膜付プラスチック廃品
と加水分解しない補修材を有するプラスチック廃品とを
分離、除去して、安価に成形用再生樹脂組成物を得るこ
とを課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の請求項1の手段は、メラミン架橋を有する塗
膜と、パテ又はウレタン塗料からなる補修材とが塗布さ
れた塗膜付プラスチック廃品を再生処理する方法であっ
て、塗膜付プラスチック廃品を粉砕して粉砕材とする粉
砕工程と、粉砕材を加水分解処理して塗膜のメラミン架
橋を切り塗膜を低分子化させることによって塗膜に粘着
性を生じさせる粘着性付与工程と、加水分解された粉砕
材を粘着性を生じる塗膜付プラスチック粉砕材と粘着性
を生じない補修材を有する粉砕材に分離する分離工程と
を有することを特徴とするものである。
【0008】また本発明の請求項2の手段は、メラミン
架橋を有する塗膜と、パテ又はウレタン塗料からなる補
修材とが塗布された塗膜付プラスチック廃品を粉砕して
粉砕材とする粉砕手段と、粉砕材を加水分解する加水分
解手段とを備える塗膜付プラスチック廃品の再生処理装
置において、加水分解され粘着性を生じる塗膜付プラス
チック粉砕材を粘着させる付着部材と、付着部材に対向
して配置され加水分解された塗膜付プラスチック粉砕材
を付着部材とで挟持するように付着部材に向かって進退
可能な圧着部材とを備えることを特徴とするものであ
る。
【0009】さらに本発明の請求項3の手段は、請求項
2記載の塗膜付プラスチック廃品の再生処理装置におい
て、塗膜付プラスチック廃品を粘着させる付着部材と、
圧着部材との間にせん断力を生じさせる手段を備えるこ
とを特徴とするものである。
【0010】
【作用】請求項1記載の再生処理方法によると、始めに
粉砕工程でメラミン架橋を有する塗膜と、パテ又はウレ
タン塗料からなる補修材とが塗布された塗膜付プラスチ
ック廃品を粉砕して粉砕材とする。次に粘着性付与工程
で粉砕された粉砕材を加水分解処理することにより塗膜
中のメラミン架橋が分解されて塗膜成分は低分子化さ
れ、同時に加水分解された塗膜は粘着性を生じる。しか
しながら、塗膜付プラスチック廃品に塗布されるパテ又
はウレタン塗料からなる補修材中には加水分解で切られ
るメラミン架橋が存在しないので、補修材を有する粉砕
材は粘着性を生じない。そして分離工程で低分子化され
粘着性を生じた塗膜付プラスチック粉砕材はこの粘着性
で加水分解された塗膜を有するプラスチック粉砕材と、
加水分解されない補修材を有するプラスチック粉砕材と
は分離される。
【0011】請求項2記載の再生処理装置を用いると、
第1に粉砕手段にてメラミン架橋を有する塗膜と、パテ
又はウレタン塗料からなる補修材とが塗布された塗膜付
プラスチック廃品を粉砕して粉砕材とする。次に加水分
解手段にて粉砕された塗膜付プラスチック粉砕材を加水
分解させて、塗膜中のメラミン架橋を切ることで塗膜に
粘着性を生じさせる。次に圧着部材を付着部材に向かっ
て進行させ、加水分解された粉砕材を付着部材と圧着部
材とで挟持し、加水分解によって生じた粘着力にて付着
部材又は圧着部材に塗膜付プラスチック粉砕材を粘着さ
せる。付着部材又は圧着部材に塗膜付プラスチック粉砕
材を粘着させた後、圧着部材を付着部材から退行させて
離間し、付着部材又は圧着部材に粘着されていない補修
材を有する粉砕材を落下させる。次いで付着部材又は圧
着部材に粘着された塗膜付プラスチック粉砕材を掻き取
ることにより、加水分解された塗膜を有するプラスチッ
ク廃品と加水分解されない補修材を有する粉砕材とを分
離する。
【0012】請求項3記載の再生処理装置を用いると、
せん断力を生じさせる手段で請求項2記載の再生処理装
置を用いて加水分解された塗膜付プラスチック粉砕材を
付着部材又は圧着部材に粘着させる際、付着部材と圧着
部材とで挟持される塗膜付プラスチック粉砕材にせん断
力を付与する。これにより、加水分解による粘着力を有
する塗膜面が互いに粘着している塗膜付プラスチック粉
砕材にせん断力が加わえられるため、粘着力を有する面
が付着部材又は圧着部材のいずれかに粘着し、粘着力を
有する塗膜付プラスチック粉砕材は付着部材又は圧着部
材に粘着される。
【0013】
【実施例】本発明の加水分解処理により粘着性が生じる
過程を以下に示す。アクリル−メラミン樹脂の加水分解
の分解機構を図1に示す。アクリル−メラミン樹脂αは
加水分解にてジメチルエーテル結合α1が切られ、アク
リル樹脂βとメラミン樹脂γに分解される。例えばアク
リル−メラミン系樹脂であるクリア(SFX1610)
の塗膜を膜厚35μmとなるようにアルミニウム基板に
塗布し、加水分解処理を行う。図1に示すように、加水
分解によりクリアの成分であるアクリル−メラミン樹脂
αのメラミン架橋であるジメチルエーテル結合α1が切
れて、アクリル樹脂βとメラミン樹脂γに分解される。
この場合の加水分解前のアクリル−メラミン樹脂の赤外
線吸収スペクトルの分布は図2、加水分解後のアクリル
−メラミン樹脂の赤外線吸収スペクトルの分布は図3に
それぞれ示される。図2の横軸は波数(単位がcm-1
を示し、縦軸は吸光度である。この加水分解は、図2に
示される上記樹脂の加水分解前の赤外線吸収スペクトル
の分布と図3に示される加水分解後の赤外線吸収スペク
トルの分布との比較から、波数1080cm-1付近のエ
ーテル結合の赤外線吸収スペクトルの吸収量の減少より
推定される。さらにこのエーテル結合が減少しているこ
とから、塗膜に粘着性を生じていることが推定される。
【0014】本発明の再生処理装置の第1実施例を図4
乃至図6を用いて以下に示す。図4は本発明の装置の第
1実施例の概略を示すものである。本実施例の再生処理
装置の主な構成は、塗膜付プラスチック廃品を図示しな
い粉砕手段で粉砕して形成した粉砕材1を、その上面に
載置させる付着部材としての受け台2と、受け台2に対
向して設けられ、受け台2に向かって進退可能な圧着部
材3とである。圧着部材3は、図示しない駆動手段にて
図4の矢印で示す左回り向きに回転可能とされている。
図5に受け台2又は圧着部材3に粘着される塗膜付プラ
スチック粉砕材Pと、粘着されない補修材を有する粉砕
材Hとを示す。塗膜付プラスチック粉砕材Pは、成形用
樹脂組成物本体21と、成形用樹脂組成物本体21表面
に塗布され、メラミン架橋を有する物質からなる塗膜2
2とからなる。一方粘着されない補修材を有する粉砕材
Hは、成形用樹脂組成物本体21と、メラミン架橋を有
する物質からなる塗膜22と、塗膜22表面の損傷部2
2aを補修するエポキシ樹脂又はポリエステル樹脂を主
成分とするパテ24と、塗膜22と補修材24とを被覆
するように塗布されたウレタン塗料23からなる。塗膜
付プラスチック粉砕材Pは塗膜22が露出しており、ウ
レタン塗料23、パテ24を有する粉砕材Hは、塗膜2
2が露出されていない。図6は、加水分解処理により粘
着性を生じた塗膜22同士が粘着した塗膜付プラスチッ
ク粉砕材Pが受け台2と圧着部材3とで挟持される時の
拡大図を示している。
【0015】以下に図4乃至図6を用いて第1実施例の
作用を説明する。図示しない粉砕手段にて粉砕され、加
水分解手段にて加水分解処理を施され塗膜成分中のメラ
ミン架橋が加水分解により粘着性を帯びた塗膜付プラス
チック粉砕材1を受け台2の上面に載置させる。この際
粉砕して得られる粉砕材の粒径は、8〜10mmが好ま
しい。次いで圧着部材3を受け台2に向かって所定距離
進行させ、受け台2と圧着部材3とで塗膜付プラスチッ
ク粉砕材1を挟持する。こうして、塗膜22中のメラミ
ン架橋の分解によって生じた粘着力により塗膜付プラス
チック粉砕材Pは、受け台2又は圧着部材3の何れかに
粘着する。塗膜付プラスチック粉砕材Pは図5に示すよ
うにその表面上にメラミン架橋を有する物質からなる塗
膜22を有するので、加水分解処理により粘着性を生
じ、この粘着力で受け台2又は圧着部材3に粘着する。
次いで図4の圧着部材3を図示しない駆動手段にて矢印
の左回り向きに回転させ、塗膜付プラスチック粉砕材P
にせん断力を生じさせる。このせん断力は図6の塗膜付
プラスチック粉砕材P1に矢印で示す左向きにかけら
れ、塗膜付プラスチック粉砕材P2 には矢印で示す右向
きにせん断力がかかる。これに伴って粘着性を持つ塗膜
22は離間して受け台2又は圧着部材3に粘着される。
この時受け台2と圧着部材3とが離間する距離tは、塗
膜付プラスチック粉砕材1の平均粒径よりも大きく平均
粒径の2倍よりも小さいのが好ましい。
【0016】一方、エポキシ樹脂又はポリエステル樹脂
を主成分とするパテ24とウレタン塗料23とを有する
粉砕材Hは、図5に示すように塗膜22がウレタン塗料
23にて被覆されているので加水分解処理で分解されに
くい。このため補修材を有する粉砕材Hは粘着性を生じ
にくく、受け台2又は圧着部材3に粘着されず、受け台
2上に載置される。圧着部材3を回転させたあと、回転
を停止させ圧着部材3を受け台2から離間させる。次い
で受け台2を反転させることにより、粘着していない補
修材を有する粉砕材Hをその自重にて落下させ、受け台
2に粘着される塗膜付プラスチック粉砕材P及び圧着部
材3の表面に粘着される塗膜付プラスチック粉砕材Pを
掻き取る。こうして掻き取った塗膜付プラスチック粉砕
材Pは、パテ24及びウレタン塗料23を含まないの
で、自動車用バンパ等の衝撃強度が必要とされる部材を
形成する成形用再生樹脂組成物として再生可能である。
【0017】次に本発明の第2実施例を図7乃至図9を
用いて以下に示す。図7は本発明の第2実施例の装置の
概略図を示すものであり、本実施例の装置の主な構成
は、図示しない粉砕手段で粉砕され、加水分解された粉
砕材1をその上部に載置させる付着部材としての受け台
4と、受け台4に対向し受け台4に向かって進退可能に
配置される圧着部材5とからなる。また受け台4と圧着
部材5とが向き合う面上には、それぞれ互いに向き合う
ように柱状部材6が突設される。図8は、受け台4を柱
状部材6の突設する向きから見た平面図を示している。
受け台4は円形であり、柱状部材6はこの受け台4の同
心円周上に等間隔で配置され、さらに受け台4は図示し
ない駆動手段にて図8に示すよう矢印のように右向きに
回転させることができる。圧着部材5も受け台4と同じ
径の円形を呈しており、同心軸上に配置され、受け台4
の柱状部材6接触しないように同心円周上に交互に配置
される。柱状部材6は互いにtだけ離間して配置されて
おり、このtは第1実施例同様分解塗膜付プラスチック
粉砕材の平均粒径よりも大きく、且つ平均粒径の2倍よ
りも小さく設定されるのが好ましい。図9は本実施例の
他の形状を示すものであり、受け台4及び圧着部材5に
柱状部材6の位置に対応する部分に貫通孔7aを穿設さ
せたカバー部材7を受け台4と圧着部材5とが互いに対
向する面に設けられて形成される。
【0018】以下に第2実施例の装置の作用を示す。粉
砕され、加水分解された粉砕材1を受け台4上に載置す
る。次いで圧着部材5を受け台4に向かって所定距離進
行させ、受け台4と圧着部材5とで挟持する。これによ
り粉末1中の塗膜付プラスチック粉砕材は、加水分解で
生じた粘着力により、受け台4又は圧着部材5の何れか
の表面又は柱状部材6に吸着される。さらに図示しない
駆動手段にて受け台4を図8の矢印で示す右回りの向き
に回転させることで粘着した塗膜付プラスチック粉砕材
にせん断力を生じさせる。第1実施例と同様に、塗膜同
士が粘着されている塗膜付プラスチック粉砕材は、この
せん断力により分離され、塗膜が受け台4又は圧着部材
5或いは柱状部材6の何れかに粘着される。次に受け台
4の回転を停止させ、圧着部材5を受け台4から離間さ
せる。次いで受け台4を反転させると、粘着性を呈さな
い補修材を有する粉砕材はその自重により落下する。こ
うして受け台4、圧着部材5さらに柱状部材6に粘着さ
れた塗膜付プラスチック粉砕材を掻き取ることにより、
パテやウレタン塗料を含まない塗膜付プラスチック粉砕
材を回収することができる。本実施例の受け台4と圧着
部材5の塗膜付プラスチック粉砕材が粘着する面の面積
の和は、第1実施例の受け台2と圧着部材3のプラスチ
ック粉砕材が粘着する面の面積の和よりも大きく形成さ
れている。これにより一度に回収する塗膜付プラスチッ
ク粉砕材の量をより多くすることができる。
【0019】尚、上記の処理を図9の装置を用いて行う
と、カバー部材7及び柱状部材6に塗膜付プラスチック
粉砕材が粘着される。そして塗膜付プラスチック粉砕材
が粘着された後、カバー部材7を図4の矢印の方向に移
動させることにより、カバー部材7により柱状部材6に
粘着される塗膜付プラスチック粉砕材を容易に掻き取る
ことが可能となる。
【0020】以下に第3実施例を図10及び図11を用
いて示す。図10は本発明の第3実施例の装置の概略を
示すものであり、8aは図10の矢印の示す右回り回転
可能で所定距離離間して設けられた一対のプーリーであ
り、この一対のプーリー8aにベルト9aを巻いて第1
搬送手段Aを形成する。また図10の矢印が示す左回り
回転可能に設けられた一対のプーリー8bにベルト9b
を巻いて第2搬送手段Bを形成する。
【0021】本実施例の装置は、これら第1搬送手段A
と第2搬送手段Bをその一対のプーリー8及び9が地面
に対して垂直方向に配置されるようにtだけ離間させて
並行に設けられる。また第1搬送手段Aと第2搬送手段
Bとがそれぞれが対向するベルト9側と反対側にスクレ
イパー12をその先端がベルト9a、9bに接するよう
に設けられている。さらに第1搬送手段Aのベルト9a
と第2搬送手段Bのベルト9bとが対向する部位の鉛直
下方で下方側のプーリー8a、8bよりもさらに下側に
受皿10を配置させる。またスクレイパー12の鉛直下
方にも受皿11が配置されている。
【0022】以下第3実施例の作用を以下に示す。粉砕
され、加水分解された粉砕材1は、図10の上方から第
1搬送手段Aと第2搬送手段Bの間に供給される。この
第1搬送手段Aのベルト9aと第2搬送手段Bのベルト
9bにより粉砕材1は挟持されるため、粘着力を有する
塗膜付プラスチック粉砕材Pは、ベルト9a及びベルト
9bに粘着する。そして順次図10の下方に搬送される
が、下方側のプーリー8aとプーリー8bの中心間を通
過すると、ベルト9aとベルト9bとで挟持されなくな
るためベルト9a又はベルト9bに粘着されない補修材
を有する粉砕材Hは落下して受皿10にて回収される。
またベルト9a及びベルト9bに粘着されて第1搬送手
段Aと第2搬送手段Bとが対向する側と反対側に搬送さ
れた塗膜付プラスチック粉砕材Pは、スクレイパー12
にて掻き取られ受皿11にて回収される。こうして塗膜
付プラスチック粉砕材Pと補修材を有する粉砕材Hを分
離することが可能となる。
【0023】本実施例についても、第1搬送手段Aと第
2搬送手段Bを離間させる距離tは粉砕され、加水分解
された粉末1の平均粒径よりも大きく、且つ、平均粒径
の2倍よりも小さくするのが最も好ましい。また、塗膜
付プラスチック粉末1にせん断力を与えるため、プーリ
ー8とプーリー9との回転速度に速度差を設ける。こう
して第1実施例と同様に塗膜付プラスチック粉末に速度
差に伴い発生するせん断力を与えて、塗膜22同士が粘
着している塗膜付プラスチック粉末Pについてもそのせ
ん断力にて分離することができるので、塗膜付プラスチ
ック粉末Pを回収する量をさらに増やすことが可能とな
る。またプーリー8及び9は地面に対して垂直に配置さ
せるのみでなく、地面に対して所定の鋭角度で配置する
ことも可能である。
【0024】図11は第3実施例をさらに改良して、第
3のプーリー81a、81bを追加してベルト9a、9
bを略三角形状とし、図10の水平方向のスクレイパー
12の位置を離間させたものである。これとともに図1
0の装置よりも受皿10と受皿11の距離が大きくな
る。これにより塗膜付プラスチック粉砕材Pと補修材を
有する粉砕材Hとの回収位置がより離間されたので、塗
膜付プラスチック粉砕材Pと補修材を有する粉砕材Hと
の混入を防ぐことが可能となる。さらに一対のプーリー
8aの間と一対のプーリー8bの間に、ベルトに平行と
なるようにベルトガイド13を配置させることにより、
ベルト9aとベルト9bの間隔tを一定とすることが可
能となる。
【0025】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の塗膜付きプラス
チック廃品の再生処理方法によれば、始めに塗膜付プラ
スチック廃品を粉砕し、加水分解して塗膜に含まれるメ
ラミン架橋を切ることにより塗膜に粘着力を生じさせ
る。塗膜に粘着性が生じる際、粉砕材中に含まれる補修
材はメラミン架橋を有さないので粘着性を生じない。こ
うして加水分解後に粉砕材を任意の部材に接触させ、パ
テやウレタン塗料から粘着性を呈さない補修材を有する
粉砕材と、加水分解により粘着性を生じた塗膜付プラス
チック粉砕材とを安価に分離することが可能となる。
【0026】また本発明の請求項2記載の塗膜付プラス
チック廃品の再生処理装置によれば、塗膜付プラスチッ
ク廃品を粉砕して粉砕材とし、この粉砕材を加水分解処
理したのち付着部材と圧着部材とで挟持する。これによ
り塗膜の粘着性により付着部材又は圧着部材に粘着させ
る。そして粘着性を有する塗膜付プラスチック粉砕材を
付着部材又は圧着部材に粘着させた後、互いに離間させ
ることにより粘着しない補修材を有する粉砕材を落とし
て、補修材を有する粉砕材と塗膜付プラスチック粉砕材
とを分離することを可能とする。
【0027】さらに本発明の請求項3記載の塗膜付のプ
ラスチック廃品の再生処理装置によれば、請求項2記載
の再生処理装置において付着部材と圧着部材とで加水分
解された粉砕材を挟持するとき、プラスチック粉砕材に
せん断力を与える。こうして加水分解による粘着性を生
じた塗膜同士が粘着した塗膜付プラスチック粉砕材にせ
ん断力が加えられて離間し、粘着力を有する塗膜は付着
部材又は圧着部材に粘着して、より多くの加水分解した
分解塗膜付プラスチック粉砕材を回収することが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】塗膜成分中のアクリル−メラミン架橋点の分解
を示す図である。
【図2】加水分解前のSFX1610の赤外線吸収スペ
クトルを示す。
【図3】加水分解後のSFX1610の赤外線吸収スペ
クトルを示す。
【図4】本発明の第1実施例の装置の概略を示す正面図
である。
【図5】本発明の塗膜付プラスチック粉砕材と、補修材
を有する粉砕材を示すモデル図である。
【図6】本発明の塗膜付プラスチック粉砕材の塗膜同士
が粘着されて付着部材と圧着部材とで挟持されたモデル
図を示す。
【図7】本発明の第2実施例の装置の概略を示す正面図
である。
【図8】図2のD方向から見た平面図である。
【図9】本発明の第2実施例にさらに改良を加えた正面
図である。
【図10】本発明の第3実施例の装置の概略を示す正面
図である。
【図11】本発明の第3実施例にさらに改良を加えた正
面図である。
【図12】従来の加水分解による塗膜付プラスチック廃
品のリサイクル工程を示す略図である。
【符号の説明】
1 加水分解された塗膜付プラスチック粉末 2 受台 3 圧着部材 P 塗膜付プラスチック粉砕材 H 補修材を有する粉砕材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】メラミン架橋を有する塗膜と、パテ又はウ
    レタン塗料からなる補修材とが塗布された塗膜付プラス
    チック廃品を再生処理する方法であって、前記塗膜付プ
    ラスチック廃品を粉砕して粉砕材とする粉砕工程と、該
    粉砕材を加水分解処理して前記塗膜のメラミン架橋を切
    り前記塗膜を低分子化させることによって前記塗膜に粘
    着性を生じさせる粘着性付与工程と、加水分解された前
    記粉砕材を粘着性を生じる塗膜付プラスチック粉砕材と
    粘着性を生じない補修材を有する粉砕材に分離する分離
    工程とを有することを特徴とする塗膜付プラスチック廃
    品の再生処理方法。
  2. 【請求項2】メラミン架橋を有する塗膜と、パテ又はウ
    レタン塗料からなる補修材とが塗布された塗膜付プラス
    チック廃品を粉砕して粉砕材とする粉砕手段と、該粉砕
    材を加水分解する加水分解手段とを備える塗膜付プラス
    チック廃品の再生処理装置において、 加水分解され粘着性を生じる塗膜付プラスチック粉砕材
    を粘着させる付着部材と、該付着部材に対向して配置さ
    れ加水分解された前記塗膜付プラスチック粉砕材を前記
    付着部材とで挟持するように該付着部材に向かって進退
    可能な圧着部材とを備えることを特徴とする塗膜付プラ
    スチック廃品の再生処理装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の塗膜付プラスチック廃品の
    再生処理装置において、前記塗膜付プラスチック廃品を
    粘着させる付着部材と、圧着部材との間にせん断力を生
    じさせる手段を備えることを特徴とする前記塗膜付プラ
    スチック廃品の再生処理装置。
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