JPH07256641A - 塗装樹脂製品のリサイクル方法 - Google Patents

塗装樹脂製品のリサイクル方法

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JPH07256641A
JPH07256641A JP5077594A JP5077594A JPH07256641A JP H07256641 A JPH07256641 A JP H07256641A JP 5077594 A JP5077594 A JP 5077594A JP 5077594 A JP5077594 A JP 5077594A JP H07256641 A JPH07256641 A JP H07256641A
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roll
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洋 山本
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  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 塗膜の除去効率、環境安全性及び処理能力に
優れた高品質のリサイクル樹脂製品を得る塗装樹脂製品
のリサイクル方法を提供する。 【構成】 塗装樹脂製品wを相対向するロール10a:
10a′、10b:10b′、10c:10c′、10
d:10d′によって圧延して平板形状に加工し、続く
回転周速度の異なる樹脂素材側ロール14及び塗膜側ロ
ール15による圧延により樹脂素材3と塗膜との間に剪
断ズリ応力を加えて樹脂素材3から塗膜2を剥離する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、樹脂製品、例えば自動
車等の装飾及び緩衝等の機能部品として使用されるバン
パ、サイドモール等の塗装が施された塗装樹脂製品のリ
サイクル方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年環境問題や資源再利用に対する関心
の高まりから樹脂製品のリサイクル化が叫ばれ、例えば
自動車産業分野においてもバンパ、サイドモール等の樹
脂製品を製造する際等に発生する工程内不良品及び廃車
から分離回収される樹脂製品のリサイクルが注目されて
いる。
【0003】この種のバンパ、サイドモール等の樹脂製
品は、外観及び品質向上のため製品の表面に塗装を施す
場合が多く、例えばバンパの表皮は、ポリプロピレン系
樹脂等の熱可塑性樹脂の樹脂素材上に塗膜が形成されて
いる。この塗膜は熱硬化性樹脂、例えばアミノポリエス
テル系、アミノアクリル系、ポリエステルウレタン系、
アクリルウレタン系樹脂であり、硬化反応前のこれら樹
脂は液体状であるが、焼き付け塗装工程により架橋構造
が付与される。これは強固で緻密な構造のため塗装が施
された樹脂バンパは優れた耐薬品性、耐熱性、耐擦り傷
性、耐候性及び表面光沢性を有する。
【0004】しかし、このバンパを粉砕し、ペレット化
して再生材料を得ると樹脂製品の素材を構成していたポ
リプロピレン系樹脂材料に塗膜片が混入し、この塗膜片
が混在するポリプロピレン系樹脂材料を用いた成形加工
では、塗膜片が溶融樹脂の流動性を阻害し、樹脂製品に
“焼け”、“ウェルドマーク”、“気泡”等の成形不良
を発生させる原因となり、かつ樹脂製品の表面に浮き出
た塗膜片は樹脂製品の外観性を損なう等の不具合があ
る。
【0005】また、塗膜片とベースレジンとなるポリプ
ロピレン系樹脂との間にはほとんど相互作用がないた
め、この塗膜片が再生樹脂中の混練一体化を阻止して樹
脂製品の機械的物性を著しく低下させる。
【0006】このことから塗装処理された樹脂製品をリ
サイクルする場合には塗膜除去が必要になる。
【0007】塗膜除去方法としては、社団法人自動車技
術会編集・発行の自動車技術Vol.46.No.5,
1992.第3〜9ページに開示されるように機械的、
物理的及び化学的方法に分類される。
【0008】機械的塗膜除去方法は、例えば圧搾空気を
使用して微粒子状の研掃材を樹脂製品上に形成される塗
膜表面に吹き付けて塗膜や付着物を破壊して除去するシ
ョットブラスト法や樹脂製品を微粉砕した後、加熱溶融
下でスクリーンメッシュにより濾過して溶融せずに混在
している塗膜片を除去するスクリーンメッシュ法等があ
る。
【0009】ショットブラスト法は、摩擦、衝撃等によ
り塗膜を除去することから毒性、環境安全性に優れる反
面、多大な処理時間を要し、塗膜除去効率も充分でな
く、特に湾曲部の処理が困難である。スクリーンメッシ
ュ法は濾過により塗膜片を除去することから毒性、環境
安全性に優れるが、スクリーンメッシュの目詰まりが起
こり、押出圧力が著しく増加して押出量が減少し生産量
が低下すると共に塗膜片の除去効率も充分でなく、スク
リーンメッシュでの閉塞による生産効率の低下を回避す
るためのスクリーンメッシュ交換を要する等の不具合が
ある。
【0010】物理的塗膜除去方法は、ハロゲン系溶剤や
各種の有機溶剤を用い、塗膜と素材との界面への溶剤浸
透及び溶剤による塗膜の膨潤現象を利用して塗膜を除去
するものであり、環境安全性に劣り、かつ塗膜除去効率
や処理能力が比較的低く、更に素材まで変質させる虞れ
がある。
【0011】これら機械的及び物理的塗膜除去法は塗膜
除去効率が低いことから、これらの方法により得られた
再生樹脂材料を用いた樹脂製品は、製品の外観性及び機
械的物性が好ましくなく、用途範囲が大きく制限され
る。
【0012】化学的塗膜除去方法は、例えば有機塩を含
有したエタノール水混合溶液で、塗膜樹脂の架橋点近傍
のエーテル結合を切断することによって塗膜を化学的に
分解除去する有機塩法がある。
【0013】この方法は、排水処理等の2次処理上の問
題があり、かつ処理効率が低く、効率的でない等の不具
合がある。
【0014】また、樹脂製品の塗膜を除去する装置とし
ては、特開平5−337941号公報に開示され、かつ
図7に正面説明図、図8にそのA−A線断面図を示す合
成樹脂表面の剥離装置が提案されている。
【0015】この剥離装置は、一対の搬送ローラ31で
樹脂製品、例えばサイドモール32を発泡性の合成樹脂
からなる回転体33、34間に移送し、かつサイドモー
ル32の搬送速度Vを回転体33及び34の回転周速度
よりも遅く設定することによりサイドモール32の塗膜
32a及び両面テープ32bに対して切削及び高い摩擦
力を作用させて、サイドモール32の表面の塗膜32a
及び両面テープ32bを切削剥離させ、かつ一対の搬送
ローラ31によってサイドモール32を外部に排出する
ものである。
【0016】この装置は回転する発泡性の合成樹脂から
回転体33、34に樹脂製品を接触させることから回転
体が脆性破壊され、粉塵を発生させることから作業環境
上好ましくなく、また折曲乃至湾曲した樹脂製品には適
しない等の不具合がある。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、塗膜の除去効率、環境安全性及び処理能力に優れた
高品質のリサイクル樹脂製品を得ることを可能にする塗
装樹脂製品のリサイクル方法を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明による塗装樹脂製品のリサイクル方法は、塗装が施さ
れた樹脂製品を相対向するロール間で圧延してほぼ平板
形状に加工せしめる前処理工程と、前処理工程で得られ
た平板状材を対向配設された互に回転周速度の異なる塗
膜側ロール及び樹脂素材側ロールを具備するロール装置
によって圧延し、かつ樹脂素材と塗膜との間に剪断ズリ
応力を加えて樹脂素材から塗膜を剥離するロール圧延処
理工程と、ロール圧延処理工程で塗膜を剥離した樹脂素
材を粉砕して粉砕材を得る粉砕処理工程とを有するもの
であり、また塗装が施された樹脂製品をロール間での平
板形状への圧延に連続して対向配設された互に回転周速
度の異なる塗膜側ロール及び樹脂素材側ロールによる圧
延で樹脂素材と塗膜との間に剪断ズリ応力を加えて樹脂
素材から塗膜を剥離するロール圧延・塗膜剥離工程と、
ロール圧延・塗膜剥離工程で塗膜を剥離した樹脂素材を
粉砕して粉砕材を得る粉砕処理工程とを有するものであ
る。
【0019】
【実施例】以下本発明による塗装樹脂製品のリサイクル
方法を、自動車樹脂部品の中でも大物部品である塗装が
施された樹脂バンパを回収し、リサイクルする場合を例
に説明する。
【0020】図1は、本実施例における塗装樹脂製品の
リサイクル方法の各工程を示す概要説明図であり、樹脂
バンパの製造及び組立の際等に発生する工程内不良品、
廃車等から分離回収する樹脂製品回収工程aと、回収さ
れた樹脂バンパを平板形状に加工する前処理工程bと、
前処理工程bで得られた平板状材からロール装置による
圧延によって塗膜を剥離するロール圧延処理工程cと、
塗膜を剥離した樹脂素材を粉砕する粉砕処理工程dと、
粉砕処理工程dで得られた粉砕材をペレット化するペレ
ット化工程eと、ペレット化工程eで得られたペレット
を材料として製品化する成形工程fとを有している。
【0021】次に各工程について順次説明する。図1に
おける樹脂製品回収工程aに示す符号wは工程内不良品
及び廃車等から取り外して回収し、金属部分を取り除い
た塗装樹脂バンパであり、このバンパwは、ポリプロピ
レン系樹脂等の熱可塑性樹脂からなる樹脂素材上にアミ
ノポリエステル系、アミノアクリル系、ポリエステルウ
レタン系、アクリルウレタン系樹脂等の熱硬化性樹脂に
よる塗膜が形成された塗装樹脂製品である。
【0022】樹脂製品回収工程aで回収され、金属部分
が取り除かれたバンパwは、前処理工程bにおいて次の
ロール圧延処理工程cでの塗膜の除去効率を良好にする
ために平板形状に加工される。
【0023】この加工は、必要に応じてバンパwを適宜
大きさに分断して加熱しつつ相対向するロール間で圧延
してほぼ平板形状に加工する。この圧延装置10は、図
1に示すように相対向する複数段連設するロール10
a:10a′、10b:10b′、10c:10c′、
10d:10d′及び加熱手段(図示せず)を有し、各
ロールは図1(a)に各断面図を示すように順次形状が
変化していて、供給されたバンパwを加熱しつつ圧延し
て平板形状の平板状材1を得るように構成されている。
【0024】またこの圧延装置10に代えて図2に圧延
装置11の側面図を示すように、相対向する複数段連設
するロール11a:11a′、11b:11b′及び加
熱手段(図示せず)を有し、最後段に相対向するロール
12aと円柱状の切削刃12bとを配設して、11a:
11a′、11b:11b′によって平板化されたバン
パwの裏面に突出するリブ等の凸部(図示せず)を切削
除去する工程を付加してより平滑な平板形状の平板状材
1を得るように構成することも可能である。
【0025】このような圧延装置10または11で得ら
れた平板状材1は、各ロールによる圧延加工中に加熱手
段により加熱されることから加工が容易に、かつ可塑化
された平板状材1は平板形状を維持する。
【0026】次に前処理工程bで得られた平板状材1か
ら塗膜2を剥離するロール圧延処理工程cについて説明
する。
【0027】この圧延処理工程cで用いられるロール装
置13は図1に示すように、対向配設される金属製であ
って、外周面が鏡面仕上げ、またはクロームメッキが施
される樹脂素材側ロール14及び塗膜側ロール15を有
している。
【0028】樹脂素材側ロール14と塗膜側ロール15
とは各々の周速度が互に異なるように、例えば塗膜2表
面に圧接する塗膜側ロール15の周速度が樹脂素材3表
面に圧接する樹脂素材側ロール14の周速度に対して大
なるように回転駆動される。
【0029】従って樹脂素材側ロール14と塗膜側ロー
ル15との間に供給された平板状材1は両ロール14、
15の押圧力によって圧延され、かつロール14、15
間の相対的な周速度の差に基づいて、樹脂素材3と塗膜
2との間に剪断ズリ応力が加わり、樹脂素材3から塗膜
2が剥離する。
【0030】樹脂素材側ロール14は、図3(a)に正
面図、同図(b)にその側面図を示すように、ロール1
4の端縁近傍14aが、その端縁14bへ移行するに従
って大径になるテーパ状であって、中央部の径14cに
対し端縁14bにおける径14dが大なるように形成さ
れている。
【0031】同様に塗膜側ロール15も図3(a)に正
面図、同図(b)に側面図を示すように、ロール15の
端縁近傍15aがその端縁15bへ移行するに従って大
径になるテーパ状であって、これらロール14、15間
による圧延により、平板状材1の両側端中央部分が、外
方へ迫り出し、変形するが、両ロール14、15の端縁
近傍14a、15aが端縁14b、15bへ移行するに
従って大径になるテーパ状に形成されることから、平板
状材1の両側端を押圧する両ロール14、15の端縁近
傍14a及び15a間の間隙が小となり、平板状材1の
両側端においても充分な両ロール14及び15による押
圧力が確保され、従って平板状材の両端においても充分
な剪断ズリ応力が作用して塗膜2の剥離が達成される。
【0032】なお、樹脂素材側ロール14及び塗膜側ロ
ール15の内一方のローラ端縁近傍14aまたは15a
のみを端縁へ移行するに従って大径になるテーパ状に形
成することも可能である。
【0033】なお、図1中の符号16は、塗膜側ロール
15の外周面に摺接してロール15表面に付着する塗膜
2を掻き取るブラシやスクレーパ等である。
【0034】図4はロール装置13の他の実施例を示す
説明図であり、図1と対応する部位に同一符号を付する
ことで詳細な説明は省略するが、塗膜側ロール15の外
周を弾性部材、例えばラバー15eで被覆することによ
り、塗膜側ロール15と平板状材1の塗膜2との間の摩
擦係数の増大を図り、樹脂素材3と塗膜2との間に加わ
る剪断ズリ応力を確保して塗膜2の剥離を良好にすると
ともに、平板状材1への押圧に起因するラバー15eの
変形によって塗膜側ロール15への塗膜2の付着を回避
する機能を有し、かつ平板状材1を供給する際の噛み込
みを容易にして作業性の向上を図るものである。
【0035】また図5は、ロール装置13の他の実施例
を示す説明図であって、図1と対応する部位に同一符号
を付することで詳細な説明は省略するが、塗膜側ロール
15及び樹脂素材側ロール14の下流位置に樹脂素材3
及び塗膜2を挾持して搬送する一対の搬送ロール17、
18を設け、かつ一方の搬送ロール17を隔てて対向す
る粘着テープ繰出リール19及び粘着テープ繰出リール
19から繰出される粘着テープ21を巻き取る粘着テー
プ回収リール20を配設して、搬送ロール17によって
繰出リール19から繰出される粘着テープ21を塗膜2
に圧接して塗膜2を粘着回収する塗膜回収手段を設けて
ある。
【0036】樹脂素材3に付着する剥離した塗膜2を樹
脂素材3から除去する手段として、回転駆動するブラシ
を樹脂素材3に圧接したり、圧搾空気を吹き付ける等適
宜手段を配設することが可能である。
【0037】ロール圧延処理工程cで塗膜2が剥離さ
れ、圧延された樹脂素材3は次の粉砕処理工程dにおい
てシュレッダ等で粉砕され、粉砕材4となる。
【0038】粉砕材4は続くペレット化工程eにおいて
押出機へ供給される。押出機は、例えばホッパーに投入
された粉砕材4をスクリューの回転によってバレル内を
前進させ、かつバンドヒータ等で加熱し、バレル内を前
進する間に溶融させてダイから押し出して一定形状のペ
レット5を製造する。この際、バレルの先端部に設けら
れたスクリーンメッシュにより残存する塗膜片を除去す
る。なお、このスクリーンメッシュを自動的に交換可能
とすれば更に処理能力を上げ、生産性を向上させること
ができる。
【0039】ペレット化工程eによって得られたペレッ
ト5は次の成形工程fにおいて必要に応じてバージンポ
リプロピレン等の樹脂から製造されたペレットが加えら
れ、再びバンパ等の樹脂製品となる。
【0040】また、上記実施例では塗装樹脂製品である
バンパwを前処理工程bで平板形状の平板状材1を得て
この平板状材1をロール圧延処理工程cによって樹脂素
材3から塗膜2を剥離したが、図6に概要説明図示すよ
うに、樹脂製品回収工程aで回収されて、金属部分を取
り除いたバンパwを必要に応じて分断し、ロール圧延す
るとともに、樹脂素材から塗膜を剥離するロール圧延・
塗膜剥離工程gを前処理工程bとロール圧延処理工程c
に代えて設けることも可能である。
【0041】このロール圧延・塗膜剥離工程gに用いら
れる圧延・塗膜剥離装置22は、図6に概略を示すよう
に、相対向する複数段連設するロール22a:22
a′、22b:22b′及び加熱手段を有し、これらロ
ールの下流位置に1段以上、本実施例では2段の相対向
する樹脂素材側ロール及び塗膜側ロール23a:24
a、23b:24bを有し、各々樹脂素材側ロール23
b、24bに対し各々の対向する塗膜側ロール23a、
24aが大なる周速度で回転駆動される。なお、樹脂素
材側ロール23b、24b及び塗膜側ロール23a、2
4aの少なくとも一方のロール端縁近傍は、端縁方向へ
移行するに従って大径になるテーパ状に形成することが
できる。
【0042】このように構成された圧延・塗膜剥離装置
22に供給されたバンパwは、加熱手段によって加熱さ
れつつ、複数段連接するロール22a:22a′、22
b:22b′に順次圧延されて、平板状に変形され、続
く、樹脂素材側ロール23b、24b及び塗膜側ロール
23a、24a内に導き、これらロールによって更に圧
延し、かつロール間の相対向する周速度の差に基づいて
樹脂素材3と塗膜2の間に加わる剪断ズリ応力により樹
脂素材3から塗膜2を剥離して樹脂素材3を次の粉砕処
理工程dへ供給するよう構成することも可能である。
【0043】また前記実施例同様、塗膜側ロール23
a、24aの外周を弾性部材、例えばラバーで被覆する
ことも、また粘着テープ繰出リールから繰出される粘着
テープを塗膜側ロール23a乃至24aにより塗膜に圧
接して塗膜2を粘着回収するとともに、また回転駆動す
るブラシを樹脂素材に圧接や、圧搾空気の吹き付け等に
よる塗膜除去手段を配設することも可能である。
【0044】更に、相対向する樹脂素材側ロールと塗膜
側ロールとの上流位置において、ロール22a:22
a′、22b:22b′によって平板化されたバンパw
の裏面に突出するリブ等の凸部(図示せず)を切削除去
する工程を付加するように構成することも可能である。
【0045】上記実施例では粉砕処理工程dにおいて粉
砕された樹脂素材からなる粉砕材5をペレット化工程e
で加熱溶融してペレット化する際、スクリーンメッシュ
によって残存する塗膜片を除去したが、ペレット化工程
eに代えて、粉砕処理工程eで得られた粉砕材をピンミ
ルや比重分離機等の分離装置で樹脂素材を構成していた
部分と塗膜を構成していた部分とに分別することも可能
であり、ペレット化に比較して溶融、押し出し等の工
数、コストの削減を図り得ることも可能である。
【0046】
【発明の効果】以上説明した本発明による塗装樹脂製品
のリサイクル方法によれば、塗装が施された樹脂製品を
相対向するロール間で圧延して平板形状に加工し、続い
て周速度の異なる塗膜側ロールと樹脂素材側ロールとに
より圧延して、樹脂素材と塗膜との間に剪断ズリ応力を
加えて樹脂素材から塗膜を剥離することから、複雑な形
状の樹脂製品であっても容易に平板形状に加工した後、
樹脂製品から塗膜の除去が行え、塗膜の除去効率の極め
て高い高品質のリサイクル樹脂製品が生産性に優れ、か
つ安価に得られ、更に従来の塗膜除去方法に比べ、溶剤
等を用いる必要がないことから毒性がなく、環境安全性
に優れ、かつ処理能力に優れる等本発明特有の効果を有
し、広分野の塗装樹脂製品のリサイクルに貢献すること
大なるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における塗装樹脂製品のリサイクル方法
の一実施例を示す概要説明図である。
【図2】同じく、本実施例における塗装樹脂製品のリサ
イクル方法における前処理工程の説明図である。
【図3】同じく、前処理工程の説明図である。
【図4】同じく、ロール圧延処理工程の説明図である。
【図5】同じく、ロール圧延処理工程の説明図である。
【図6】本発明における塗装樹脂製品のリサイクル方法
の他の実施例を示す概略説明図である。
【図7】従来の塗膜剥離装置の概要説明図である。
【図8】図7におけるA−A線断面図である。
【符号の説明】
a 樹脂製品回収工程 b 前処理工程 c ロール圧延処理工程 d 粉砕処理工程 e ペレット化工程 f 成形工程 g ロール圧延・塗膜剥離工程 w バンパ 1 平板状材 2 塗膜 3 樹脂素材 4 粉砕材 5 ペレット 10 圧延装置 10a ロール 10a′ ロール 10b ロール 10b′ ロール 10c ロール 10c′ ロール 10d ロール 10d′ ロール 11 圧延装置 11a ロール 11a′ ロール 11b ロール 11b′ ロール 12a ロール 12b 切削刃 13 ロール装置 14 樹脂素材側ロール 14a 端縁近傍 14b 端縁 15 塗膜側ロール 15a 端縁近傍 15b 端縁 17 搬送ロール 18 搬送ロール 19 テープ繰出リール 20 粘着テープ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗装が施された樹脂製品を相対向するロ
    ール間で圧延してほぼ平板形状に加工せしめる前処理工
    程と、前処理工程で得られた平板状材を対向配設された
    互に回転周速度の異なる塗膜側ロール及び樹脂素材側ロ
    ールを具備するロール装置によって圧延し、かつ樹脂素
    材と塗膜との間に剪断ズリ応力を加えて樹脂素材から塗
    膜を剥離するロール圧延処理工程と、ロール圧延処理工
    程で塗膜を剥離した樹脂素材を粉砕して粉砕材を得る粉
    砕処理工程とを有することを特徴とする塗装樹脂製品の
    リサイクル方法。
  2. 【請求項2】 前処理工程において、相対向するロール
    間で圧延された樹脂製品から突出する凸部を切削除去す
    る工程を有する請求項1の塗装樹脂製品のリサイクル方
    法。
  3. 【請求項3】 塗装が施された樹脂製品をロール間での
    平板形状への圧延に連続して対向配設された互に回転周
    速度の異なる塗膜側ロール及び樹脂素材側ロールによる
    圧延で樹脂素材と塗膜との間に剪断ズリ応力を加えて樹
    脂素材から塗膜を剥離するロール圧延・塗膜剥離工程
    と、ロール圧延・塗膜剥離工程で塗膜を剥離した樹脂素
    材を粉砕して粉砕材を得る粉砕処理工程とを有すること
    を特徴とする塗装樹脂製品のリサイクル方法。
  4. 【請求項4】 ロール圧延・塗膜剥離工程において、ロ
    ール間で圧延した樹脂製品から突出する凸部をロール装
    置への供給に先行して切削除去する請求項3の塗装樹脂
    製品のリサイクル方法。
  5. 【請求項5】 塗膜側ロール及び樹脂素材側ロールの少
    なくとも一方のロール端縁近傍が端縁方向へ移行するに
    従って大径になるテーパ状である請求項1〜4のいずれ
    か1つの塗装樹脂製品のリサイクル方法。
  6. 【請求項6】 塗膜側ロールの外周が弾性部材で被覆さ
    れている請求項1〜5のいずれか1つの塗装樹脂製品の
    リサイクル方法。
  7. 【請求項7】 対向配設される塗膜側ロール及び樹脂素
    材側ロールの下流位置で樹脂素材及び塗膜を挾持して搬
    送する一対の搬送ロールを有し、かつ搬送ロールが粘着
    テープ繰出リールから繰出される粘着テープを塗膜に圧
    接して塗膜を粘着回収する請求項1〜6のいずれか1つ
    の塗装樹脂製品のリサイクル方法。
  8. 【請求項8】 粉砕処理工程で粉砕して得られた粉砕材
    を加熱溶融し、かつスクリーンメッシュにより残存する
    塗膜片を濾別除去してペレット化するペレット化工程を
    有する、請求項1〜7のいずれか1つの塗装樹脂製品の
    リサイクル方法。
  9. 【請求項9】 粉砕処理工程で粉砕して得られた粉砕材
    を分離装置で樹脂素材を構成していた部分と塗膜を構成
    していた部分とに分離する請求項1〜7のいずれか1つ
    の塗装樹脂製品のリサイクル方法。
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