JPH07328859A - キャビテーションによる耐食処理法 - Google Patents

キャビテーションによる耐食処理法

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JPH07328859A
JPH07328859A JP12767494A JP12767494A JPH07328859A JP H07328859 A JPH07328859 A JP H07328859A JP 12767494 A JP12767494 A JP 12767494A JP 12767494 A JP12767494 A JP 12767494A JP H07328859 A JPH07328859 A JP H07328859A
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cavitation
nozzle
water
corrosion
corrosion resistant
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JP12767494A
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English (en)
Inventor
Kazunori Satou
一教 佐藤
Yuji Fukuda
祐治 福田
Katsuya Shigehiro
勝矢 重弘
Toshio Matsubara
敏夫 松原
Koichi Kurosawa
孝一 黒沢
Hitoshi Soyama
均 祖山
Risaburo Oba
利三郎 大場
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Hitachi Ltd
Mitsubishi Power Ltd
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Babcock Hitachi KK
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 液中において激しいキャビテーションを伴う
液噴流を加工物に衝突させることにより耐食処理を行う
キャビテーションによる耐食処理法を提供する。 【構成】 液中において、キャビテーション発生装置
(ノズル3)より放出されるキャビテーション4を、耐
食機能が要求される加工対象部材5に衝突させることに
よって耐食処理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水中の高速水噴流ある
いは超音波振動装置から発生する衝撃圧力を、金属材料
からなる加工対象部材に特定の時間だけ付与して金属材
料表面に防食処理を施す、キャビテーションによる耐食
処理法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高速ウォータージェットの利用は、ユニ
ークな切断加工、採鉱、あるいは、はつり・洗浄技術と
して広く知られている。さらに、これを表層応力改善に
利用する試みも、特開昭62−63614号公報で提案
されている。
【0003】しかしこれらは、水噴流の軸上動力を有効
に利用できる大気中の作業であり、この技術を水中水噴
流へそのまま展開できるという保証はない。水中では、
噴流軸上の動圧力の減衰はかなり速い。これは、周囲水
の抵抗と同じ液相であるがために、拡散の速いことに起
因する。水中において、気相中水噴流なみの軸上の動圧
力を得るためには、超高圧発生装置が必要になり、コス
ト的に大変不利な技術になってしまう。
【0004】一方、水中の高速水噴流には、噴流と周囲
水との剪断作用により、激しいキャビテーションが発生
する。キャビテーションを促進し、多量に発生する気泡
の急速圧壊作用を有効に利用できれば、気相中水噴流な
みの加工性能を、低い噴射圧力で得ることができる可能
性がある。
【0005】キャビテーション気泡の急速圧壊時には、
超高温、超高圧の場が極めて短時間の内にパルス状に作
り出される。しかもこのパルスは、夥しい回数だけ繰り
返される。
【0006】この現象が固体面近傍で起これば〔例え
ば、富田、佐藤、島;「平面剛体壁近傍での気泡の非球
状運動に関する論理的ならびに実験的研究」日本機械学
会論文集(B編)、59巻、562号、(1993−
6)、1891〕、固定壁面を加工対象材表面に置き換
えることにより、特定の材料加工に積極的に利用できる
可能性を秘めている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】水中の高速水噴流で発
生する激しいキャビテーション現象の応用範囲は広い。
例えば、発明者らが既に提案している水中構造物中の、
特に溶接部を対象にした残留応力低減(特願平4−20
3969号)、フロンを用いない洗浄法〔「フロン代替
えのキャビテーションジェット洗浄法」日本機械学会
誌、vol.96、No.894、(1993−5)、
446〕がある。この他、水中岩盤の掘孔や、船舶底部
の海洋付着物の除去等への応用展開が期待される。
【0008】一方、キャビテーションによって材料は壊
食する。この壊食は、ポンプや水車等の流体機械、バル
ブあるいはスクリュー等において極めて頻繁に発生す
る。はじめは塑性変形(ピット)群が発生し、これが進
行するとともに、材料の表層がえぐり取られるように破
壊する。極めて激しい損傷の生じる場合は、壊食部から
材料の深部へ貫通して亀裂すら生じるようになる。
【0009】このように見掛け上の壊食や騒音のみが顕
著であるキャビテーション現象も、未解明な点が少なく
ない。僅か数十μ秒の間に気泡が急速に崩壊し、その
際、数千気圧に及ぶ圧力が発生する(断熱圧縮として考
えると数千度まで温度が上昇する)現象が、材料の表面
で生じる瞬間の水あるいは材料との界面の変化について
は、工学的に有望な多くの現象が潜んでいる。
【0010】本発明の目的は、液中において激しいキャ
ビテーションを伴う液噴流を加工物に衝突させることに
より耐食処理を行うキャビテーションによる耐食処理法
を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明においては、水中
の超高温、超高圧のパルス状現象を耐食加工に利用する
ため、この現象を容易に実現することができるキャビテ
ーションを金属材料表層の耐食処理加工に適用する。
【0012】水槽内の水中に、加工対象物である構造材
あるいは部品を設置し、ノズルから高速で水噴流を噴射
する。この水中高速水噴流には激しいキャビテーション
が発生する。
【0013】このように激しいキャビテーションを伴う
水中水噴流を、加工対象物に対して、所定の時間(例え
ば、1〜5分間程度)だけ衝突させる。キャビテーショ
ンの影響が及んだ加工対象物は、耐食性が特に全面腐食
の防止効果が他の部位に比べると格段に向上する。この
耐食加工材料は、炭素、鋼、低合金鋼(フェライト系)
および鉄系鋳物(鋳鋼、鋳鉄)、ステンレス鋼、アルミ
ニウムおよびその合金である。
【0014】水中高速水噴流に発生するキャビテーショ
ンの形態は一様ではなく、設定条件については請求項4
に示したように、また具体的には後述するように、噴流
の軸方向に対して2つの衝撃圧ピークをとる特異なもの
である。
【0015】本発明における耐食施工は、特殊な場合を
除いて下流にある2番目のピークに相当するスタンドオ
フ距離(ノズル出口から加工位置までの距離)を衝突領
域として利用する。この第2ピークでは、パワフルな渦
キャビテーションが活発に生成する。また、第2ピーク
では、キャビテーションのエネルギーが広く分散するた
め、広い面積の部分の耐食施工が可能になる。
【0016】特開平4−362124号公報に示される
ようなウォータージェットピーニングに比べて施工時間
に関しては、即ち、キャビテーションの照射時間につい
てはより長く、もしくはノズルのトラバース速度はより
ゆっくり設定するようにする。
【0017】このようにすることで、耐食の効果が強ま
り、材料表面における耐食効果の生じる面積が拡大す
る。
【0018】一方、ノズルに近い第1ピークでは、噴流
の液芯(コア)部が直接衝突するため、材料の狭い領域
にエネルギーが集中する。そのため、材料がエロージョ
ン(壊食)を起こしたり、あるいは折角形成された不働
態皮膜が破壊されるおそれがある。そのため、第1ピー
クを用いる場合(ノズルの入り込めないような狭隘部な
ど)には、ノズルを小刻みに動かしたり、噴射圧力を下
げたりする工夫が有効である。
【0019】
【作用】水中水噴流において、無数にあるキャビテーシ
ョン気泡群が急速に崩壊すると、夥しい数の衝撃圧パル
スが加工対象表面で発生する。キャビテーション気泡の
崩壊(圧縮されて潰れる現象)が、金属材料に耐食効果
を生み出す現象は複雑であるが、以下の2つのメカニズ
ムが考えられる。
【0020】(1)キャビテーション気泡の急速崩壊時
に、水中の溶存酸素が気泡中に含まれて、材料の表面に
輸送される。この輸送が、気泡の崩壊回数だけ繰り返さ
れ、鉄(Fe)が触媒的作用をし、安定な不働態皮膜が
形成される。このようにして、材料の表面が電気化学的
に極めて安定になり、腐食の進行が停止する。
【0021】このような不働態皮膜を安定に形成するた
めには、噴流あるいはキャビテーションの状態にも最適
な現象が存在する。例えば、水中のウォータージェット
を利用する場合、材料に対する崩壊力が強過ぎると、壊
食(エロージョン)を起こし、材料から離脱した微小破
片が材料表面を強くこすり、不働態皮膜が剥離してしま
う。
【0022】従って、これを避けるためには、請求項4
記載のスタンドオフ距離の範囲に選定する。例えば、ウ
ォータージェットピーニングの先行技術(特開平4−3
62124号公報)において、記載されている領域(噴
射圧力700kgf/cm2において、L/D=20〜
30、Lはスタンドオフ距離、またDは噴出孔径)を用
いると、ノズルに近過ぎるため、噴流の中心の液芯(コ
ア)(図3の符号204を参照のこと)が存在し、この
液芯(コア)の断続分裂部が材料に衝突し、本発明で対
象とするような強度の低い材料(ステンレス鋼に比べ
て)では壊食(エロージョン)を起こしてしまう。
【0023】(2)キャビテーション気泡が数μ秒のオ
ーダで急速に崩壊する際には、数千気圧の圧力が発生す
ることが論理的に知られている〔B.E.Noltin
gk&E.A.Neppiras;Proc.Phy
s.Soc,B.63(1950),P.674〜、
K.S.Suslik&E.B.Flint;Sono
luminescence flom Non−aqu
eous Liquid,Nature Vol.33
0,No.10,(1987−12),P.553〜、
日経産業新聞、1989.3.27付記事、K.S.サ
スリック「日経サイエンス」1989年4月号〕。
【0024】この時、断熱圧縮によって温度が数千度ま
で上昇する。この挙動は、既に分光分析法により実証さ
れている。実際には周囲水への放熱があるため、極度な
温度上昇までは至らないであろうが、材料の表面は極め
て短時間で局所的に高温となる。
【0025】しかし、次の瞬間には、周囲水と接触する
ため、急速に冷却される。このような作用により、材料
の表面がアモルファス(非晶質)化する可能性がある。
【0026】以上のような、局所的な加熱と冷却が気泡
の崩壊回数だけ繰り返されるので、材料の表面がアモル
ファス化するようになる。ちなみに、アモルファス化し
た材料は、優れた耐食性を有することが既に発表されて
いる〔増本、深道;「アモルファス合金の化学的性質」
(1981)、アグネ、第7章、アモルファス合金の化
学的性質、7.1節 耐食性、P.324〜〕。
【0027】この場合も、不働態皮膜の場合と同様に、
薄いアモルファス化した層が破壊すれば耐食効果を失っ
てしまう。従って、スタンドオフ距離にも、前述したよ
うに最適範囲が存在する。
【0028】キャビテーションによる耐食性向上作用
は、上記したいずれか一方のメカニズムが圧倒的に支配
的であるのではなく、恐らく前記(1)と(2)の複合
作用であると考えられる。
【0029】加工処理後にキャビテーション気泡の大半
は消滅するが、一部の気泡が水中に残存する。この気泡
中の水素濃度は、大気中のそれに比べて、著しく上昇す
る。これについては図14に基づいて後述するが、上記
(1)のメカニズムであれば、酸素の消費(表面材料の
酸化反応)により、水素濃度が上昇するであろうし、
(2)の現象に関するものなら、局所的な高温発生の繰
り返しで、水が水素と酸素に解離したものと考えること
ができる。いずれにせよ、水素濃度の上昇は、上記した
メカニズムを間接的ながら裏付けるものである。
【0030】なお、本発明においては、キャビテーショ
ンの施工時間を、先行技術よりも長く費やすことが必要
である。これは、ステンレス鋼において、結晶粒を塑性
変形させるよりも、安定な不働態皮膜やアモルファス層
の形成には時間が掛かるためである。
【0031】耐食効果を生み出すメカニズムに関して
は、ウォータージェットピーニングの場合と異なり、液
体側にも特定の条件が必要である〔特に上記メカニズム
(1)に関して〕。
【0032】例えば、酸素で構成される液体あるいは酸
素を物理的に十分に溶解した液体でなければならない。
ちなみにウォータージェットピーニングは、酸素を含ま
ない液体であっても、その液体が高速低圧流れ場で蒸発
することにより激しいキャビテーションを起こすので、
応力改善施工が成り立つ。これに対して、本発明の場合
は、液体側の条件がかなり重要である。
【0033】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1に、本発明を具体化した水中におけるキャビ
テーションによる耐食処理加工の一例を示す。
【0034】比較的大きな水槽8内に水(周囲水)9を
はり、水槽8の底部に台座7を設置し、その上に加工対
象物の円管部品5をサポート6により固定する。
【0035】高圧水1は、高圧水供給流路であるノズル
ガン2を通してノズル3に導かれ、水(周囲水)9中に
高速で噴射される。水(周囲水)9内へ噴射された高速
水噴流4には、激しいキャビテーションが伴う。この噴
流4を、円管部品5に所定の時間だけ衝突させることに
より、耐食処理加工が実現する。
【0036】ノズル3の出口先端と円管部品5の間のス
タンドオフ距離xは、ノズル3の噴出孔径をDとする
と、 30<x/D<180 (1) の範囲内に設定する。(1)式は、後述するように、キ
ャビテーションから発生する衝撃圧分布の「第2ピー
ク」に相当する。この領域に設定すれば、円管部品5は
壊食(キャビテーション・エロージョン)を起こすこと
はなく、また、円管部品5の広い表面部分を耐食処理加
工することができる。
【0037】例えば、ノズル3の噴出孔径が、D=1m
mであるなら、加工物からx=60mm離してノズル3
を設置し、例えば、噴射圧力700kgf/cm2 (7
0MPa)で10分間にわたり高速水を噴射すればよい
ことになる。
【0038】この場合、噴射圧力をあまり高くしすぎな
いことが重要である。例えば、噴射圧力を1500kg
f/cm2 にすると、キャビテーションあるいは液噴流
芯(コア)の衝撃力が強過ぎて、折角材料表層に生じた
不働態皮膜もしくはアモルファス層が破壊してしまうか
らである。このような噴射条件の選定法が、他の水中工
法例えば、切断や掘削あるいはピーニングにおける方法
との違いである。
【0039】なお、この実施例において、加工対象物が
円管部品5であるため、衝突した噴流は、渦流の作用に
より、円管部品5の裏側まで回り込み、円管部品5の円
周方向全域にキャビテーションの影響が及ぶ。このよう
に物体の裏側まで加工能力がおよぶ特徴は、キャビテー
ションが言わば「線香花火」のように四方八方へ放射状
に衝撃圧力を発生させるという現象に起因するものであ
る。
【0040】円管部品5の円周方向を加工するために、
円管部品5やノズル3を移動させる操作は不要である。
加工対象物である円管部品5が長い場合には、この円管
部品5の長手方向のみノズルガン2とノズル3をトラバ
ースさせればよい。
【0041】図2は、水中高速水噴流に発生するキャビ
テーションの衝撃圧力Pshの分布を、スタンドオフ距
離xに対する変化としてまとめたものである。また図3
は、キヤビテーション現象を模式的に示したものであ
る。
【0042】この特性から明らかなように、Pshは、
2つのピークを有する分布形状となる。ノズル出口に近
い第1ピークは、狭いスタンドオフ距離の領域で発生
し、ピークが尖っている。
【0043】この第1ピークは図3に示すように、ノズ
ル201に近い領域で噴流の中心部にある液芯(コア)
部204の断続分裂205と、その周囲に発生するキャ
ビテーションクラウド203が連成した結果発生したも
のである。この第1ピークにおいては、衝撃エネルギー
が加工対象物の狭い範囲に集中するため、短い時間で壊
食(エロージョン)を起こしやすくなる。また、衝撃圧
のおよぶ面積が小さいことから、加工面積を広げるため
には、ノズル201を複雑に動かさなければならない。
【0044】従って、この第1ピークのスタンドオフ距
離は、本発明の対象となる耐食処理加工には適切とは言
いがたい。
【0045】これに対して、第2ピークの形状は緩やか
で末広がりであり、相当するスタンドオフ距離は、前記
(1)式で示すように広い範囲におよぶ。また、この第
2ピークを用いると、衝撃エネルギーが広く分散してい
るため、加工対象表面の広い領域にわたり耐食処理部分
を拡大することができる。
【0046】図3に示したように、第2ピーク相当領域
では、キャビテーションクラウド203が分裂し、また
その周囲において渦キャビテーション206が活発に生
成する。
【0047】従って、キャビテーションクラウド203
の分裂に伴う作用と、渦キャビテーション206の発
生、成長そして崩壊という一連の動作とが、相乗効果と
して増幅され、第2ピークを作り出すものと考えられ
る。なお、図中の202は高圧水、207は周囲水であ
る。
【0048】図4は、単一のキャビテーション気泡30
1が固体面302上で圧縮崩壊する様子を模式的に示し
たものである。
【0049】水中の局所的な低圧部で生じた気泡301
は、周囲水306から圧力を受けて収縮し、複雑な形に
変形しながら押しつぶされるように、固体面302上で
消滅する。この際、仮想気泡部303の液体が急速に移
動し(304)、固体面302上で衝撃圧を発生させ
る。気泡301は、液体の蒸気と液体中に溶解していた
ガス(このガスの大半は空気)から構成される。
【0050】気泡301は、高速で固体面302へ向け
て移動するために、気泡301中の気体も高速で固体面
302へ衝突する。この現象が夥しい回数だけ繰り返さ
れると、前述したように、気泡301内のガス中の酸素
等が不働態皮膜として、固体面302上に形成される可
能性がある。
【0051】一方、気泡301がこのように収縮する
と、断熱圧縮の原理から、固体面302の一部が局所的
に高温、高圧になる。気泡301が消滅すると、ごく短
時間のうちに高温になった固体面302は、周囲水30
6と接触するために急冷される。このような高温化と急
冷作用が、キャビテーション気泡の回数だけ繰り返され
ると、固体面302の表面はアモルファス(非晶質)化
する可能性がある。なお、図中の305は消滅寸前の気
泡、307は変形する気泡を示す。
【0052】図6は、図3に示すような激しいキャビテ
ーションを伴う水中高速水噴流を作り出すためのノズル
の一例(ホーンノズル)を示すものである。
【0053】噴出孔423の先端に円錐状の拡大空洞部
425が設けてあり、この拡大空洞部425内において
生じる環境渦や圧力脈動の作用により、拡大空洞部42
5を設けない場合に比べて、キャビテーションが著しく
発達する。
【0054】なお、同図において421はホーンノズル
本体、422は高圧水、424は高圧水供給流路、42
6は中心軸である。
【0055】本発明に係るキャビテーションを利用する
耐食処理加工は、高速水噴流を用いなくとも、超音波振
動法等により、加工対象物の近傍にキャビテーションを
発生させることによっても実現する。
【0056】図5は、この超音波振動法による耐食処理
加工法の例を示したものである。
【0057】磁歪式の超音波発生装置401の下部に、
超音波エネルギーを先端に向けて収束させる形状の超音
波ホーン402が取り付けられ、この超音波ホーン40
2の先端にその表面でキャビテーションを発生させるチ
ッププレート403が設置されている。超音波ホーン4
02の下部が、水槽407内の水(周囲水)408中に
沈められている。
【0058】チッププレート403は、キャビテーショ
ンによる壊食を防ぐために超硬材料で形成される。チッ
ププレート403の直ぐ下に加工対象物である部品40
4を固定する。この部品404とチッププレート403
の間のギャップδは小さく、およそ2〜5mmに設定す
る。超音波ホーン402を、周波数f=5KHz〜1M
Hzの領域(好ましくは周波数f=10KHz〜100
KHz、通常はf=20KHz前後を選択する)で振動
させると、チッププレート403と部品404の間にキ
ャビテーション405が発生する。
【0059】チッププレート403が高い周波数で上下
動するために、キャビテーション気泡も高速で発生、成
長および崩壊が繰り返され、部品404の表面が耐食処
理加工される。
【0060】このような超音波法により発生するキャビ
テーション405の強度は、水中高速水噴流におけるそ
れよりも小さい。従って、水中高速水噴流法は、比較的
大きな部材を対象とする方法であるのに対し、超音波法
は比較的小さく細かい部品の耐食処理に適していると言
える。
【0061】具体的には化学プラントや発電プラント等
において、耐塩酸や耐硫酸のような防食性能を要する個
所ではなく、通常の冷却水が流れる配管や継手、バル
ブ、タンクの内壁等の施工に適している。これらに全面
腐食現象に対する耐食性があり、酸化物(いわゆる錆)
の離脱がなくなれば、各種機器類の信頼性が向上し、途
中に設けたフィルタ類の寿命も大幅に向上する。
【0062】タンクの内壁は、気液界面のレベルの位置
に耐食性能が必要である。このレベルは底からトップま
で移動するものなので、結局、タンクの内壁は一様な耐
久性が必要である。タンク内に水を充満させ、水中の高
速ウォータージェットを用いて本発明に係る施工を行う
ことができる。この他、本発明は、各種機械部品の耐食
処理施工に適している。
【0063】次に、本発明を具体化することによる耐食
処理加工の作用効果について具体的に説明する。
【0064】耐食処理の効果を調べるため図7に示すよ
うに、塩水502をスプレー状にして(塩水スプレー5
03)、耐食処理を施した試験片504の表面に、所定
の時間(2〜5時間程度)だけ衝突させ、その後、風通
しのよい大気中に長期間(約2年)放置する方法を採用
した。なお、図中の501はスプレーノズル、505は
ピーニング面(キャビテーションによる衝撃圧発生領
域)である。
【0065】塩水スプレーによって腐食した個所は、赤
茶けた酸化物、いわゆる全面腐食現象である錆が試験片
の表面に班目模様となって発生する。一方、高速水噴流
によるピーニング面、即ち、キャビテーションによる衝
撃圧発生領域には、錆が発生しにくい。
【0066】ここでは、試験片の表面状態を画像処理
し、非腐食部分の面積Aと腐食の発生した部分の面積と
に分割し、耐食効果の評価に用いることにした。
【0067】非腐食部分は、噴流の衝突点を中心に円形
に広がる。この円形部分は、錆の生成が極めて少なく光
沢があり、キャビテーションの生成や崩壊が最も激しい
部分に相当することをうかがわせる。一方、試験片の周
辺部表面には腐食が発生する。
【0068】水中高速水噴流を用いる耐食効果を、スタ
ンドオフ距離x(ノズルから試験片までの距離)を変化
させることにより調べた。
【0069】この結果を図8に示す。図の縦軸A/A*
は、非腐食部分の面積分Aを第1ピーク相当スタンドオ
フ距離における非腐食部品の面積A* で割り、無次元化
している。横軸のスタンドオフ距離xも、ノズルの噴出
孔径Dにより無次元化されて表記されている。x/Dに
対して、A/A* は2つのピークを有する分布となる。
第1ピークは、ノズルの噴出孔に近いx/D≦20の領
域に発生し、A/A*の値も大きくはない。
【0070】第1ピークにおいては、キャビテーション
による衝撃圧よりも、噴流の中心にある液芯部の断続衝
突が生じるため、キャビテーションに支配される耐食効
果が顕著に生じなかったものと考えられる。
【0071】一方、下流において発生する第2ピーク
は、広いスタンドオフ距離の領域にゆるやかな形状で広
がり、A/A* のレベルも第1ピークにおけるそれに比
べると著しく高い。第2ピークは、キャビテーションク
ラウドの分裂や渦キャビテーションの発達が最も活発に
なる領域であり、キャビテーションの挙動により、耐食
効果が向上していることがわかる。
【0072】この図8に示す結果から、水中の高速水噴
流を耐食処理加工に用いる場合には、 30<x/D<180 より望ましくは、 50<x/D<130 (ここに、x:スタンドオフ距離、D:ノズル噴出孔
径)のスタンドオフ距離の範囲で選定すれば、耐食処理
の効果を最大限に発揮できることになる。
【0073】図9は、材料SS400を対象にした結果
であり、時間経過に対する腐食部分の面積Sの増加傾向
を、無処理の場合と本発明の実施例とを比較した結果で
ある。
【0074】縦軸の腐食部分の面積Sは、無処理時にお
けるt=104 hrs放置後の腐食部分の面積S* によ
り割り、無次元化して表した。
【0075】無処理の場合は、直ぐに腐食部分が急速に
拡大し、その後、ゆっくりと増加する傾向があるのに対
し、本発明に係る耐食処理を施した場合は、効果が顕著
であり、腐食部分の増大は極めてゆっくりである。
【0076】従って、t=2×104 hrs後には、S
/S* が大差となる。
【0077】同様の結果は、それぞれ図10および図1
1に示すように、炭素鋼S45Cおよび鋳鉄(ねずみ鋳
鉄)FC20においても得られる。
【0078】従って、本発明に係る耐食工法による効果
は、この他にも、Cr−Mo鋼等のフェライト系低合金
鋼や鋳鋼にも有効であることを確認している。
【0079】以上に示した耐食効果は、いずれも全面腐
食現象に対するものであった。しかしながら、キャビテ
ーションの利用方法をさらに工夫すれば、孔食を伴う腐
食の防止等にも適用できるものと考えられる。
【0080】障害物のない自由空間に噴出する自由噴流
におけるキャビテーションも、加工対象物に衝突する衝
突噴流におけるキャビテーションにおいても、噴流の下
流では大半のキャビテーション気泡が消滅する。
【0081】これは、大半のキャビテーション気泡中の
成分が、水圧の急速な低下に伴う相変化の結果生じた水
蒸気であるため、水圧の回復により凝固してしまうため
である。消滅するキャビテーション気泡群のうち、一部
は水中に残存する。この残存気泡は、水中に溶解してい
た気体が析出して集合したものであるか、もしくは前述
したように、キャビテーションの急速崩壊時に反応した
結果生じた気体である。
【0082】図12および図13に示すように、自由噴
流および衝突噴流において、水中に残存する気泡をサン
プリングした。
【0083】図12を例として説明すると、水槽110
1内の周囲水1108中を浮上する残存気泡1105を
円錐型をした気泡コレクター1106内に集め、マイク
ロシリンジ1107でサンプリングした。このようにし
てサンプリングしたガスをガスクトマトグラフにより分
析した。
【0084】なお、図12、図13において、1102
は高圧水、1103はノズル、1104はキャビテーシ
ョンを伴う水中水噴流、1121は水槽、1122は高
圧水、1123はノズル、1124はキャビテーション
を伴う水中水噴流、1125は台、1126は衝突材
料、1127は残存気泡、1128は気泡コレクター、
1129はマイクロシリンジ、1130は周囲水であ
る。
【0085】図14に、残存気泡中における水素濃度
と、水槽が置いてある実験室内空気中の水素濃度を比較
した結果を示す。
【0086】実験室内空気中の水素濃度が約0.5pp
mであるのに対して、キャビテーションの残存気泡のサ
ンプリングガス中では、水素濃度が22ppm以上まで
増加している。これは前述したように気泡崩壊時に生じ
る、(1)不働態皮膜形成時に生じる酸化反応〔鉄(F
e)が触媒的作用をする〕あるいは、(2)局所的に生
じる水の超高圧・超高温化による解離によって生成した
ものと考えられる。
【0087】(1)によれば安定な不働態皮膜の形成に
よって、(2)によれば材料表層のアモルファス化によ
って、耐食効果が生じる。
【0088】キャビテーションを利用する耐食加工は、
水中の高速水噴流を用いなくとも、図5に示すような超
音波発生装置を用いても可能である。
【0089】すなわち磁歪法等による超音波発生装置4
01を用いて、超音波ホーン402を数十KHzの周波
数で加振する。この超音波ホーン402は、その先端に
超音波のエネルギーを集束させるために、先細りの形状
になっている。超音波ホーン402の先端には、耐キャ
ビテーション性能の良好な超硬材料からなる円板をした
チッププレート403が取り付けられている。
【0090】加工対象物である部品404は、チッププ
レート403の先端から下方への距離δ(実施例として
は、約2〜5mm)の位置に置かれている。
【0091】振動サイクル中において、チッププレート
403が上方へ動いた時、チッププレート403の下面
は負圧になり、キャビテーション405が爆発的に生成
する。
【0092】一方、チッププレート403が下方へ動い
た際には、発生したキャビテーション405に対して外
圧が加わり、キャビテーション405が崩壊し、強い衝
撃圧力が発生する。以上が超音波キャビテーション法の
基本的機能である。
【0093】この他にもチッププレート403の外周端
においては、周期的動作に伴う渦キャビテーションが発
生する。この渦キャビテーションもパワフルであり、材
料に対して強い破壊力を持つ。
【0094】以上のような複数のタイプのキャビテーシ
ョンの相乗効果によって、部品(加工対象物)404の
表層部は、十分な耐食加工が施されることになる。
【0095】ここに述べた超音波キャビテーション法で
は、前述した通り、振動数fを、5KHz<f<1MH
zに、より好ましくは、10KHz<f<100KHz
の範囲から選定する。
【0096】また、超音波の照射時間は、少なくとも1
分以上は必要であり、最長でも30分行えば十分であ
る。この照射時間は、超音波のパワーによって異なり、
パワーが大きな場合(例えば、同一の周波数であって
も、チッププレート403の振幅が大きな場合)には、
照射加工時間は短くて十分である。
【0097】超音波装置自身あるいは加工対象物をトラ
バースさせる場合には、トラバース速度は50mm/分
以上に設定する必要がある。このトラバース速度につい
ても、設定の基準は、上記した照射時間と同様であり、
パワーを大きくするケースでは、トラバース速度を大き
くして加工面積を拡大できる。
【0098】
【発明の効果】本発明による効果をまとめると、以下の
ようになる。
【0099】(1)金属材料の表層に耐食処理が施され
るようになり、構造材や部品(ワーク)の耐久性や信頼
性が向上する。
【0100】(2)水中高速水噴流の第2ピーク相当領
域に発生する渦キャビテーションは、部品の裏側あるい
は隙間まで入り込み作用するため、部品(ワーク)の回
転やノズルの複雑な移動(トラバース)が不要である。
【0101】(3)表層が光沢を帯びて仕上がるため
に、部品の外観が良好になる。
【0102】(4)本工法は、特殊な塗料や薬剤を一切
必要としないので、コスト的に有利である。従って、環
境を汚染するおそれもないし、化学薬品管理上の問題も
発生することがなく、廃水処理の手間を省くことが可能
になる。
【0103】(5)上記した第2ピークの領域を加工に
用いるため、加工対象材料が壊食(エロージョン)を起
こす問題は生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る耐食処理加工法の一実施例を示す
断面図である。
【図2】激しいキャビテーションを伴う水中の高速水噴
流から発生する衝撃圧分布を、噴流の軸方向距離に対す
る変化として示す説明図である。
【図3】噴流を構成するキャビテーション現象を示す模
式図である。
【図4】キャビテーション気泡の急速圧壊挙動を示す模
式図である。
【図5】耐食処理加工法の別の実施例を示す断面図であ
る。
【図6】高速水噴流を作り出すためのノズル構造の一例
を示す拡大断面図である。
【図7】耐食効果を調べるための塩水スプレー法を示す
模式図である。
【図8】噴流の軸方向距離とともに、耐食効果の生じる
領域がどう変化するかを、画像処理法により調べた試験
結果を示す説明図である。
【図9】軟鋼の試験片を対象に、無対策時と比較して耐
食効果を実証した特性図である。
【図10】炭素鋼の試験片を対象に、無対策時と比較し
て耐食効果を実証した特性図である。
【図11】ねずみ鋳鉄の試験片を対象に、無対策時と比
較して耐食効果を実証した特性図である。
【図12】水中水噴流に発生したキャビテーションの残
存ガスのサンプリング法を示す模式図である。
【図13】水中水噴流に発生したキャビテーションの残
存ガスのサンプリング法を示す模式図である。
【図14】残存ガスの分析結果を示す図である。
【符号の説明】
1 高圧水 2 ノズルガン 3 ノズル 4 キャビテーションを伴う水中水噴流 5 円管部品(加工対象物) 6 サポート 7 台座 8 水槽 9 水(周囲水)
フロントページの続き (72)発明者 重弘 勝矢 広島県呉市宝町6番9号 バブコツク日立 株式会社呉工場内 (72)発明者 松原 敏夫 広島県呉市宝町6番9号 バブコツク日立 株式会社呉工場内 (72)発明者 黒沢 孝一 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 祖山 均 宮城県仙台市青葉区貝ヶ森6−11−21 (72)発明者 大場 利三郎 宮城県仙台市青葉区川内亀岡北裏J19の7

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液中において、キャビテーション発生装
    置より放出されるキャビテーションを、耐食機能が要求
    される加工対象部材に衝突させることによって耐食処理
    を行うことを特徴とするキャビテーションによる耐食処
    理法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載において、前記加工対象部
    材が、炭素鋼、フェライト系の低合金鋼、鉄系鋳物、ス
    テンレス鋼、アルミニウムおよびアルミニウム合金のグ
    ループから選択された材料で構成されていることを特徴
    とするキャビテーションによる耐食処理法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載において、高圧液
    をノズルから液中に高速で噴射する噴流によりキャビテ
    ーションを作り出すことを特徴とするキャビテーション
    による耐食処理法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載において、前記ノズルと加
    工対象部材の間のスタンドオフ距離をx、ノズルの噴出
    孔直径をDとした時、下記の関係を有することを特徴と
    するキャビテーションによる耐食処理法。 30<x/D<180
  5. 【請求項5】 請求項4記載において、スタンドオフ距
    離x/Dの範囲の上流側の領域をスタンドオフ距離とし
    ている場合、小刻みな振り子状にノズルを動かすことを
    特徴とするキャビテーションによる耐食処理法。
  6. 【請求項6】 請求項1記載において、前記キャビテー
    ション発生装置として高周波振動装置を用いることを特
    徴とするキャビテーションによる耐食法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載において、前記高周波振動
    装置の周波数fが5KHzから1MHzの範囲であるこ
    とを特徴とするキャビテーションによる耐食処理法。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7記載において、高周波
    振動するノズルから高速で噴射される高速噴流をキャビ
    テーションとして用いることを特徴とするキャビテーシ
    ョンによる耐食処理法。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし4記載において、噴出孔
    出口に拡大空洞部を設けたノズルにより水中高速水噴流
    を噴射することを特徴とするキャビテーションによる耐
    食処理法。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし9記載において、キャ
    ビテーションの照射時間を、1分間以上30分間未満と
    することを特徴とするキャビテーションによる耐食処理
    法。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし9記載において、高圧
    液を噴射するノズルもしくは高周波振動装置あるいは加
    工対象部材の移動速度を、1.6mm/分以上50mm
    /分未満とすることを特徴とするキャビテーションによ
    る耐食処理法。
  12. 【請求項12】 請求項1ないし9記載において、酸素
    で構成される液体、あるいは酸素を含む気体を物理的に
    溶解した液体を用いることを特徴とするキャビテーショ
    ンによる耐食処理法。
  13. 【請求項13】 請求項3ないし5のいずれかの記載に
    おいて、ノズルの噴射圧力を500kgf/cm2 以下
    にするとともに、噴射衝突時間を少なくとも6分間以上
    とすることを特徴とするキャビテーションによる耐食処
    理法。
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