JPH07328820A - 自動旋盤のコレットチャック開閉方法 - Google Patents

自動旋盤のコレットチャック開閉方法

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JPH07328820A
JPH07328820A JP14097394A JP14097394A JPH07328820A JP H07328820 A JPH07328820 A JP H07328820A JP 14097394 A JP14097394 A JP 14097394A JP 14097394 A JP14097394 A JP 14097394A JP H07328820 A JPH07328820 A JP H07328820A
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JP
Japan
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collet chuck
chuck
bobbin
closing
actuator
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Application number
JP14097394A
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English (en)
Inventor
Akira Akimoto
暁 秋元
Tatsu Sugita
達 杉田
Takeshi Okabe
武 岡部
Akihide Kanetani
昭秀 金谷
Hideichiro Yamashita
秀一郎 山下
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Citizen Watch Co Ltd
Original Assignee
Citizen Watch Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】作業者による調整のバラツキがなく、迅速に常
に適正なチャック力を得る。加工工程でチャック力を変
更すること及び棒材の外径に寸法のバラツキがあっても
常に一定のチャック力で把持する。コレットチャック開
閉時間の短縮を図る。コレットチャック開閉確認用のセ
ンサー及びボビンの移動量を決めるストッパーが不要
で、メンテナンスに優れる。 【構成】サーボ制御されたアクチュエータで、ボビン3
0をコレットチャック17の把持力に対応する所定の押
圧力でコレットチャック17の閉方向に摺動させて、ボ
ビン30のテーパ部31aをフィンガー27と主軸2の
外径との間に挿入してフィンガー27を押し開き、予め
設定した第1の押圧力にアクチュエータの出力が達した
ところで該アクチュエータの駆動を停止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動旋盤のコレットチャ
ック開閉方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図6、図7及び図8は従来の自動旋盤を
示す。図6に示すように、棒材1を貫通するために中空
に形成された主軸2は、軸受3、4を介して主軸台5及
び該主軸台5に固定された軸受ホルダ6に回転自在に支
承されている。主軸2の後方部には、キー7を介してプ
ーリ8が固定されており、プーリ8には図示しない主軸
駆動用モータからの駆動力がベルト9を介して伝えら
れ、主軸2が回転する。
【0003】主軸2の内部には、ほぼ中央から前端側に
わたって中空軸15とチャックスリーブ16が主軸2と
共に回転可能で、かつ主軸中心線方向に摺動可能に嵌挿
されている。チャックスリーブ16の前端部の内部に
は、棒材1を把持するコレットチャック17が前端部の
テーパ部及び後端部のストレート部によって嵌挿されて
おり、コレットチャック17はチャックスリーブ16内
に装着された圧縮コイルばね18で前方方向に付勢され
ている。また主軸2の最先端にはコレットチャック17
の前端部を受けるキャップナット19が螺着されてい
る。
【0004】前記中空軸15の後方の主軸2の外径部に
は、フィンガーホルダー25が装着されており、フィン
ガーホルダー25には2個の支軸26が回転自在に支承
されており、支軸26にはフィンガー27が固定されて
いる。ここで、フィンガー27は、内側部の前端部に中
空軸15の後端部を押圧する押圧部27aを有し、外側
部の前端部にフィンガー27を回動させる作動部27b
を有している。フィンガーホルダー25の後端部の主軸
2の外径部には、調整ナット28が螺合されており、こ
の調整ナット28によってフィンガーホルダー25の位
置、即ちフィンガー27の位置を調整するようになって
いる。
【0005】フィンガー27の前方の主軸2の外径部に
は、ボビン30が主軸2に対して回転及び摺動自在に嵌
挿されており、ボビン30の内輪31は前記フィンガー
27の方向に伸び、後端部にはフィンガー27の作動部
27bに作用するテーパ部31aが形成されている。ボ
ビン30の外輪32にはボビン作動駒33が固定されて
いる。ボビン作動駒33の外周には溝33aが形成され
ており、溝33aにはチャック開閉レバー34の一端部
に固定されたピン35が嵌挿されている。
【0006】図7及び図8に示すように、チャック開閉
レバー34は、主軸台5に支軸40を介して回転自在に
支承されており、チャック開閉レバー34の他端部には
ピン41が固定されている。主軸台5には、シリンダ取
付板42を介して油圧シリンダ43が固定されており、
油圧シリンダ43の作動ロッドに固定された作動駒44
の溝44aに前記ピン41が挿入されており、作動駒4
4に対応した主軸台5の部分にマイクロスイッチ等のセ
ンサー45が固定されている。また主軸台5には、スト
ッパ取付ブロック46が固定され、ストッパ取付ブロッ
ク46には油圧シリンダ43の作動ロッドの先端に対向
してストッパ47が螺合されている。
【0007】次に作用について説明する。図6乃至図8
はいずれもコレットチャック17が棒材1を把持した状
態を示す。棒材1を把持しない状態では、油圧シリンダ
43の作動ロッドは突出し、作動ロッド先端の作動駒4
4はストッパ47に当接した状態にあり、ボビン30は
図6において左方向に移動しており、フィンガー27の
作動部27bは主軸2の外周に当接している。この状態
より油圧シリンダ43が作動して作動ロッドが引っ込
み、チャック開閉レバー34は支軸40を中心として図
8において反時計方向に回動する。チャック開閉レバー
34が反時計方向に回動すると、ボビン30はピン35
を介して右方向に移動し、フィンガー27の作動部27
bがボビン30のテーパ部31aを乗り越えて外径部に
達する。これにより、フィンガー27は作動部27bが
外側に開く方向に支軸26を中心として回動し、フィン
ガー27の押圧部27aは中空軸15の後端を左側に向
かって押す。中空軸15が左方向に移動すると、チャッ
クスリーブ16も左方向に移動してコレットチャック1
7の前端面をキャップナット19に押圧し、更にチャッ
クスリーブ16の内側テーパ面がコレットチャック17
の外側テーパ面を押圧してコレットチャック17を閉じ
る方向に変形させ、コレットチャック17は棒材1をチ
ャック(把持)する。
【0008】このように、フィンガー27の作動部27
bが主軸2の外径部よりボビン30のテーパ部31aを
乗り越えて内輪31の外径部に達するまでのフィンガー
27の回動量、即ちフィンガー27の押圧部27aが左
方向に移動する量によって棒材1をチャックするので、
コレットチャック17のチャック力の調整は、手動で調
整ナット28を回してフィンガーホルダー25の位置、
即ちフィンガー27の押圧部27aの位置を調整するこ
とによって行う。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、手動
で調整ナット28を回してコレットチャック17のチャ
ック力を調整するので、手間が掛かると共に、特殊な高
度の技術を要し、また熟練度による調整のバラツキが大
きい等の問題があった。また加工工程においては、例え
ば外径の粗削りは強いチャック力で把持して強力に切削
し、中心孔を加工した後の薄肉の中空部の中ぐり等の工
程では、ワークを変形させないように弱いチャック力で
把持させることが好ましいが、加工工程の途中でチャッ
ク力を変更させることは不可能であった。更に棒材1の
外径に寸法のバラツキがあった場合、チャック力が変動
するという問題があった。
【0010】またコレットチャック17を閉じた場合に
おけるフィンガー27の作動部27bは、ボビン30の
内輪31の外径部の位置で常に固定(一定)であり、ボ
ビン30の移動量に余裕を見ておく必要があるので、コ
レットチャック17のチャック開閉時間のタイムロスが
あった。またチャックの開閉を確認するためのセンサー
45が必要であり、センサー45の故障等の問題があっ
た。また油圧シリンダ43の圧力が直接ストッパ47に
掛かるので、ストッパ47の破損、磨耗等の問題があっ
た。更にセンサー45及びストッパ47は、機械の裏側
(背面側)に設けられているので、メンテナンスの点で
も問題があった。
【0011】本発明の第1の目的は、作業者による調整
のバラツキがなく、迅速に常に適正なチャック力になる
自動旋盤のコレットチャック開閉方法を提供することに
ある。
【0012】本発明の第2の目的は、加工工程の途中で
チャック力を変更すること及び棒材の外径に寸法のバラ
ツキがあっても常に一定のチャック力で把持することが
できる自動旋盤のコレットチャック開閉方法を提供する
ことにある。
【0013】本発明の第3の目的は、コレットチャック
開閉時間の短縮が図れる自動旋盤のコレットチャック開
閉方法を提供することにある。
【0014】本発明の第4の目的は、コレットチャック
開閉確認用のセンサー及びボビンの移動量を決めるスト
ッパーが不要で、メンテナンスに優れた自動旋盤のコレ
ットチャック開閉方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の第1の方法は、主軸と、該主軸に嵌挿された
中空軸及びチャックスリーブと、該チャックスリーブに
嵌挿された棒材把持用のコレットチャックと、前記中空
軸の後方端の近傍の主軸の所定位置に外嵌して固定され
たフィンガーホルダーと、該フィンガーホルダーに揺動
自在に保持された複数個のフィンガーと、前記フィンガ
ーホルダーの前方側の主軸に軸方向に摺動自在に外嵌さ
れたボビンとを有し、ボビンをフィンガーと主軸の外径
との間に挿入し、フィンガーが押し開かれて揺動するこ
とによって中空軸を介してチャックスリーブが軸方向に
移動して、コレットチャックを開閉する自動旋盤におい
て、サーボ制御されたアクチュエータで、ボビンをコレ
ットチャックの把持力に対応する所定の押圧力でコレッ
トチャックの閉方向に摺動させて、ボビンのテーパ部を
フィンガーと主軸の外径との間に挿入してフィンガーを
押し開き、予め設定した第1の押圧力にアクチュエータ
の出力が達したところで該アクチュエータの駆動を停止
することを特徴とする。
【0016】上記目的を達成するための本発明の第2の
方法は、前記第1の方法において、予め設定した第1の
押圧力に前記アクチュエータが達し、コレットチャック
閉方向へのアクチュエータの駆動を停止した後に、該ア
クチュエータをコレットチャック開方向に僅かに駆動す
ることを特徴とする。
【0017】上記目的を達成するための本発明の第3の
方法は、前記第1の方法において、予め設定した第1の
押圧力に前記アクチュエータが達し、コレットチャック
閉方向へのアクチュエータの駆動を停止した後に、該ア
クチュエータの押圧力を前記第1の押圧力より低い第2
の押圧力に下げることを特徴とする。
【0018】
【作用】ボビンは所定の圧力で軸方向に押圧するサーボ
制御されたアクチュエータで駆動されるので、ボビンの
軸方向の押圧力を制御することにより、コレットチャッ
クとボビンのテーパ部との係止位置を制御することがで
きる。即ち、コレットチャックのチャック力を任意に制
御できる。このため、加工工程の途中においても、ワー
クの加工状態に応じてチャック力が変更できる。またボ
ビンの軸方向の押圧力を一定に設定しておくことによ
り、棒材の外径に寸法のバラツキがあっても、常に一定
のチャック力で棒材を把持させることができる。
【0019】第2の方法は、予め設定した第1のトルク
値に達した後に開方向に僅かに駆動するので、フィンガ
ーからコレットチャックまでの間に溜まった応力は解除
される。また第3の方法は、予め設定した第1のトルク
値より低い第2のトルク値、即ちコレットチャックがそ
の位置を保持するのに十分な弱めの第2のトルク値で保
持するので、コレットチャックに必要以上に大きな負荷
を与えることなく、ボビンの軸受部等の磨耗が低減す
る。
【0020】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1乃至図5によ
り説明する。なお、図6乃至図8と同じ又は相当部材に
は、同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。そし
て、図1に示す主軸の断面構造は、図6に示す構造とボ
ビン30の形状が異なるのみであり、その他は同じ構造
となっている。即ち、図6に示す従来技術に比べてボビ
ン30の内輪31の外径部が大径となっており、テーパ
部31aは長いテーパ面となっている。
【0021】チャック開閉レバー34の駆動機構は、図
2に示すように、主軸台5にハウジング50が固定さ
れ、ハウジング50の一端側には軸受ホルダ51、52
が固定されている。軸受ホルダ51、52には、軸受5
3、54を介してボールネジ55が回転自在に支承され
ており、ボールネジ55のネジ部には軸方向にのみ移動
可能で回転不能な雌ネジ部材56が螺合されている。前
記ハウジング50の他端側にはサーボ制御されるサーボ
モータ58が固定されており、サーボモータ58の出力
軸と前記ボールネジ55とはカップリング59で結合さ
れている。
【0022】図4はコレットチャック17の開閉指令制
御装置を示す。開閉指令制御装置は、サーボモータ58
のトルクを測定するトルク測定手段65と、サーボモー
タ58のトルクを所定のトルクに予め設定するために手
動入力されるトルク設定手段66と、トルク設定手段6
6によって設定されたトルクを記憶する設定トルク記憶
手段67と、トルク測定手段65の測定結果がトルク記
憶手段66に記憶されたトルクに達したか否かを判定す
る判定手段68と、ボビン30の開位置を記憶するボビ
ン開位置記憶手段69とを有する。サーボモータ58は
図5に示すタイミングチャートによって制御装置70に
よって制御される。またボビン30とフィンガー27と
の位置関係及びサーボモータ58のトルク等は、モニタ
ー装置71に表示される。
【0023】次にチャック開閉動作の制御について説明
する。まず、コレットチャック17が棒材1を把持しな
いチャック開時におけるボビン30の内輪31とフィン
ガー27との位置関係を調整する。チャック開時には、
雌ネジ部材56は図2に2点鎖線で示す右方向に位置し
ている。この場合、内輪31とフィンガー27がフリー
状態(フィンガー27の作動部27bが内輪31のテー
パ部31aより離れた状態)になると、主軸2を高速回
転から停止させた時における主軸2の停止時に内輪31
が空回りし、主軸2との嵌合部が磨耗し易い。
【0024】そこで、チャック開時は、図3に示すよう
に、フィンガー27の作動部27bが内輪31のテーパ
部31aにやや乗り上げた状態が好ましい。この状態
は、インプットキーなどの手動入力手段を押してサーボ
モータ58にパルスを入力し、フィンガー27の作動部
27bが僅かに内輪31のテーパ部31aに乗り上げた
位置に調節する。このボビン30の開位置は、ボビン開
位置記憶手段69に記憶させる。以後、チャック閉状態
よりチャック開状態にする時は、制御装置70はボビン
開位置記憶手段69に記憶されたボビン30の開位置を
読み出してサーボモータ58を制御する。
【0025】次にチャック閉動作について説明する。図
5に示すように、予め適正なチャック力が得られるよう
なチャック閉用トルク値Qaと、このチャック閉用トル
ク値Qaより僅かに大きい最大トルク値Qbと、コレッ
トチャック17が閉じられた後、この位置を保持するた
めの保持トルク値Qcとをトルク設定手段66で設定し
てトルク記憶手段67に記憶する。そこで、サーボモー
タ58の閉起動をONにすると、ボールネジ55は指定
した速度V1で回転し、雌ネジ部材56は左方向(チャ
ック閉位置方向)に移動する。雌ネジ部材56が左方向
に移動すると、チャック開閉レバー34が反時計方向に
回動し、ボビン30の内輪31のテーパ部31aによっ
てフィンガー27は開く方向に支軸26を中心として回
動し、フィンガー27の押圧部27aが中空軸15を介
してチャックスリーブ16を図1左方向に押してコレッ
トチャック17が閉じる。そして、サーボモータ58の
出力トルクが最大トルク値Qbに達すると、サーボモー
タ58の回転は停止して雌ネジ部材56の左方向の移動
は停止する。この場合、フィンガー27の作動部27b
は、内輪31のテーパ部31aの途中で停止するように
テーパ部31aは形成されている。
【0026】次にサーボモータ58は雌ネジ部材56を
右方向(チャック開方向)に移動させるように速度V2
で僅かに逆回転する。このように、サーボモータ58を
逆回転させることにより、フィンガー27からコレット
チャック17までの間に溜まった応力は解除される。そ
して、サーボモータ58がチャック閉用トルク値Qaに
達するとサーボモータ58の回転は停止する。これによ
り、コレットチャック17の閉動作は終了する。しか
し、コレットチャック17が閉じた後、常時チャック閉
に必要なチャック閉用トルク値Qaをコレットチャック
17に与えたままだと、必要以上に大きな負荷を与えた
ままになり、ボビン30の軸受部等が磨耗してしまうの
で、一旦チャック閉の動作が終了したら、コレットチャ
ック17がその位置を保持するのに十分な弱めの保持ト
ルク値Qcに変更する。これにより、ボビン30は保持
トルク値Qcでフィンガー27を係止する。
【0027】コレットチャック17の開動作は、サーボ
モータ58が逆回転し、雌ネジ部材56は図2において
実線の状態より2点鎖線で示すように右方向に移動す
る。従って、チャック開閉レバー34も支軸40を中心
として実線の状態より2点鎖線で示すように時計方向に
回動する。これにより、ボビン30は図3に示すように
左方向に移動し、フィンガー27は閉じる方向に回動し
てフィンガー27の作動部27bは僅かに内輪31のテ
ーパ部31aに乗り上げた状態となる。前記のようにフ
ィンガー27が閉じる方向に回動すると、中空軸15及
びチャックスリーブ16は図1において右方向に移動
し、コレットチャック17が開く。
【0028】このように、サーボモータ58でボビン3
0を軸方向に押圧し、フィンガー27をボビン30の押
圧力で定まるテーパ部31aの途中で係止するように制
御する。従って、チャック閉用トルク値Qaを変えるこ
とにより、そのチャック閉用トルク値Qaに対応するテ
ーパ部31aとフィンガー27の作動部27bとの位置
関係が得られ、チャック力を変えることができる。
【0029】このため、加工工程の途中において、外形
の粗削りは強いチャック力で棒材1を把持させ、中心孔
を加工した後の薄肉の中空部材の中ぐり等の工程では、
ワークを変形させないように弱いチャック力で把持させ
るようにチャック力を変更することができる。またサー
ボモータ58のトルクによってチャック力を調整するの
で、棒材1の外径に寸法のバラツキがあっても、常に一
定のチャック力で把持させることができる。
【0030】また前記したコレットチャック17のチャ
ック力の調整は、トルク設定手段66で入力設定するの
みで自動で行われるので、作業者による調整のバラツキ
がなく、迅速に常に適正なチャック力になるようにする
ことが可能である。またチャック開閉のためのボビン3
0の移動量に余裕を見る必要がなく、最短の移動量に設
定できるので、チャック開閉時間の短縮が図れる。また
チャック開閉位置を確認するためのセンサー、ボビン3
0の移動量を規制するストッパー等が不要であり、メン
テナンスの点でも優れている。
【0031】なお、上記実施例は、サーボ制御されたア
クチュエータとして、サーボモータ58を使用したが、
サーボモータ58に代え、例えばサーボ制御された油圧
モータ、油圧シリンダ等を使用してもよい。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、ボビンは所定の圧力で
軸方向に押圧するサーボ制御されたアクチュエータで駆
動するので、ボビンの軸方向の押圧力を制御することに
より、コレットチャックのチャック力を任意に制御でき
る。このため、加工工程の途中においても、ワークの加
工状態に応じてチャック力を変更することができる。ま
たボビンの軸方向の押圧力を一定に設定しておくことに
より、棒材の外径に寸法のバラツキがあっても、常に一
定のチャック力で棒材を把持させることができる。
【0033】また作業者による調整のバラツキがなく、
迅速に常に適正なチャック力になるように調整が可能で
あると共に、ボビンを最短移動量に設定でき、コレット
チャック開閉時間の短縮が図れる。またコレットチャッ
ク開閉確認用のセンサー及びボビンの移動量を決めるス
トッパーが不要で、メンテナンスにも優れている。
【0034】また予め設定した第1のトルク値に達した
後に開方向に僅かに駆動すると、フィンガーからコレッ
トチャックまでの間に溜まった応力は解除される。また
予め設定した第1のトルク値に達した後に該第1のトル
ク値より低い第2のトルク値にすると、コレットチャッ
クに必要以上に大きな負荷を与えることなく、ボビンの
軸受部等の磨耗が低減する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動旋盤のコレットチャック開閉機構
の一実施例を示す主軸の正面断面図である。
【図2】チャック閉状態の図1の要部平面図である。
【図3】チャック開状態の図1の要部を示す正面断面図
である。
【図4】コレットチャックの開閉指令制御装置のブロッ
ク図である。
【図5】チャック閉動作のタイミングチャート図であ
る。
【図6】従来の自動旋盤のコレットチャック開閉機構を
示す主軸の正面断面図である。
【図7】図6の要部背面図である。
【図8】図6の要部平面図である。
【符号の説明】
15 中空軸 16 チャックスリーブ 17 コレットチャック 27 フィンガー 27a 押圧部 27b 作動部 30 ボビン 31a テーパ部 34 チャック開閉レバー 55 ボールネジ 56 雌ネジ部材 58 サーボモータ 65 トルク測定手段 66 トルク設定手段 68 判定手段 69 ボビン開位置記憶手段 70 制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金谷 昭秀 埼玉県所沢市下富840番地 シチズン時計 株式会社所沢事業所内 (72)発明者 山下 秀一郎 埼玉県所沢市下富840番地 シチズン時計 株式会社所沢事業所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主軸と、該主軸に嵌挿された中空軸及び
    チャックスリーブと、該チャックスリーブに嵌挿された
    棒材把持用のコレットチャックと、前記中空軸の後方端
    の近傍の主軸の所定位置に外嵌して固定されたフィンガ
    ーホルダーと、該フィンガーホルダーに揺動自在に保持
    された複数個のフィンガーと、前記フィンガーホルダー
    の前方側の主軸に軸方向に摺動自在に外嵌されたボビン
    とを有し、ボビンをフィンガーと主軸の外径との間に挿
    入し、フィンガーが押し開かれて揺動することによって
    中空軸を介してチャックスリーブが軸方向に移動して、
    コレットチャックを開閉する自動旋盤において、サーボ
    制御されたアクチュエータで、ボビンをコレットチャッ
    クの把持力に対応する所定の押圧力でコレットチャック
    の閉方向に摺動させて、ボビンのテーパ部をフィンガー
    と主軸の外径との間に挿入してフィンガーを押し開き、
    予め設定した第1の押圧力にアクチュエータの出力が達
    したところで該アクチュエータの駆動を停止することを
    特徴とする自動旋盤のコレットチャック開閉方法。
  2. 【請求項2】 予め設定した第1の押圧力に前記アクチ
    ュエータが達し、コレットチャック閉方向へのアクチュ
    エータの駆動を停止した後に、該アクチュエータをコレ
    ットチャック開方向に僅かに駆動することを特徴とする
    請求項1記載の自動旋盤のコレットチャック開閉方法。
  3. 【請求項3】 予め設定した第1の押圧力に前記アクチ
    ュエータが達し、コレットチャック閉方向へのアクチュ
    エータの駆動を停止した後に、該アクチュエータの押圧
    力を前記第1の押圧力より低い第2の押圧力に下げるこ
    とを特徴とする請求項1記載の自動旋盤のコレットチャ
    ック開閉方法。
JP14097394A 1994-05-31 1994-05-31 自動旋盤のコレットチャック開閉方法 Pending JPH07328820A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002066815A (ja) * 2000-08-31 2002-03-05 Star Micronics Co Ltd 自動旋盤のコレットチャック装置
JP2016026902A (ja) * 2015-11-17 2016-02-18 シチズンホールディングス株式会社 ワーク有無の判断装置

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