JPH07327874A - 電気掃除機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 掃除機本体を移動中、小型車輪が進行方向に
向いている状態で敷居の様な段差に当たっても容易に乗
り上げることができるようにする。 【構成】 大型車輪は、掃除機本体の後方に配置し、掃
除機本体の下面前方には左右対称の扇形曲面に形成した
車輪カバー１を設け、小型車輪３は、軸４に対しスラス
ト方向に移動可能に車輪カバー１の長穴２に軸４を装着
し、車輪カバー１は、掃除機本体に回転自在に固定す
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、電気掃除機に関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の電気掃除機は、特開平１
−３０７０１１号公報に示すような構成が一般的であっ
た。

【０００３】以下、その構成について図５を参照しなが
ら説明する。本体の後方には、電動送風機１５とコード
巻取り装置（図示せず）を配置したモーター室１６を設
け、前方の前面には本体吸込口１７が設けられ、ホース
１８が接続パイプ１９により本体吸込口１７に着脱可能
に固定されている。また本体吸込口１７にはフロントカ
バー２０が取り付けられており、集塵用のフィルター２
１を配設する集塵室２２と本体吸込口１７は連通し、集
塵蓋２３は本体の前方上面に回転軸により開閉できるよ
う設けられている。大車輪２４は掃除機本体の後方に配
置し、掃除機本体の下面前方には車輪カバー２５に小型
車輪２６を軸回転可能に固定した回転車輪２７が、掃除
機本体からのボス２８に回転自在に固定され、使用者が
ホース１８を引っ張ると回転車輪２７により容易に左右
方向に掃除機本体を移動させることができる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記に示す様
な従来の構成では、回転車輪２７が軸回転可能なため、
小型車輪２６が進行方向に向いている状態で、敷居２９
の様な段差に当たると小型車輪２６が引っ掛かり、非常
に強い力で引っ張るか、ホース１８を持ち上げて掃除機
の前部を浮かせないと乗り上げることができないため非
常に操作性の悪いものであった。更に掃除機本体の使用
時、回転車輪２６が電源コードに引っ掛かると、乗り上
げることができずに引きずってしまい非常に操作性が悪
いという問題点があった。

【０００５】本発明は上記課題を解決するもので、敷居
などの段差を容易に乗り上げることのできる電気掃除機
を提供することを目的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、請求項１に記載の技術的手段としては、
大型車輪を掃除機本体の後方に配置し、掃除機本体の下
面前方に設けた車輪カバーは左右対称の扇形曲面に形成
し、小型車輪の軸は、スラスト方向に移動可能に車輪カ
バーに装着し、更に車輪カバーは掃除機本体に回転自在
に固定した構成にしたものである。

【０００７】請求項２に記載の技術的手段としては、小
型車輪はコード乗り越し用リブに軸回転可能に固定さ
れ、前記小型車輪とリブは小型車輪の軸に対しスラスト
方向に移動可能に車輪カバーに固定した構成にしたもの
である。

【０００８】

【作用】上記のように構成された電気掃除機は、次のよ
うに作用する。

【０００９】小型車輪が進行方向に向いている状態で、
敷居の様な段差に当たっても小型車輪側の車輪カバーは
扇形曲面のため曲面形状の傾斜に沿って敷居を乗り上げ
ていき、更に小型車輪に敷居の角が達すると引張力によ
り、進行方向と反対側に小型車輪が移動を始め、更に車
輪カバー底面に敷居が達すると小型車輪と敷居との段差
が小さくなるため容易に敷居の様な段差を乗り上げるこ
とができる。

【００１０】また、電源コードを乗り上げる場合、小型
車輪に固定したリブと床面との間に電源コードを挟み込
み、電源コードが動かない様に固定された状態になるた
め、小型車輪は電源コードを引きずる事なく乗り上げて
いくことができ、更に敷居等の段差に当たると、前記リ
ブ先端が車輪カバー傾斜面まで小型車輪と共に引張方向
の反対側に移動するが、リブ先端の傾斜と車輪カバーの
傾斜角とはほぼ同一角度に合わせてあるため、小さな引
張力で車輪カバーの傾斜面とリブの傾斜面に沿って敷居
等の角を乗り上げて行くことができる。

【００１１】

【実施例】以下、本発明の実施例を図１〜図２にもとづ
いて説明する。

【００１２】大型車輪（図示せず）を掃除機本体の後方
に配置し、掃除機本体５の下面前方には車輪カバー１が
設けられ、この車輪カバー１は左右対称の扇形曲面に形
成し、車輪カバー１の軸受け形状は長穴２に形成し、前
記長穴２には、小型車輪３が軸４に対しスラスト方向に
移動及び回転可能に固定され、更に車輪カバー１は掃除
機本体５からのボス先端の突起６によって外れないよう
にかつ回転自在に固定されている。

【００１３】上記構成により、小型車輪３が進行方向に
向いている状態で、敷居３０の様な段差に当たっても、
小型車輪３側の車輪カバー１の外面は扇形曲面のため、
曲面形状の傾斜に沿って敷居３０を乗り上げることがで
き、更に小型車輪３に敷居３０の角が達すると引張力に
より、進行方向とは反対側に長穴２に案内されて小型車
輪３が移動を始め、更に車輪カバー１の底面に敷居３０
が達すると小型車輪３と敷居３０との段差が小さくなる
ため容易に敷居３０の様な段差を乗り上げることができ
る。

【００１４】つぎに、他の実施例について図３〜図４を
参照して説明する。車輪カバー７は左右対称の扇形曲面
に形成し、車輪カバー７の軸受け形状は長穴８に形成
し、軸９が小型車輪１０の軸穴１０ａとリブ１１の軸穴
１１ａ及び前記長穴８を貫通し、軸９の両端には抜け防
止用の金具１２が固定されている。リブ１１の先端の傾
斜と車輪カバー７の傾斜角はほぼ同一角度に合わせてお
り、また前記長穴８に案内された軸９移動距離と車輪カ
バー７の傾斜面からリブ１１の先端までの移動距離は同
一長さであり、リブ１１の先端に軸９に対してスラスト
方向に力が加わると、小型車輪１０とリブ１１は軸９に
対してスラスト方向に車輪カバー７の傾斜面まで移動す
る。

【００１５】上記構成により、電源コード１３を乗り上
げる場合、小型車輪１０に固定したリブ１１と床面１４
との間に電源コード１３を挟み込み、電源コード１３を
動かない様に固定した状態になるため、小型車輪１０は
電源コード１３を引きずる事なく乗り上げていくことが
できる。更に小型車輪１０が進行方向に向いた状態で敷
居１４ａ等の段差に当たっても、前記リブ１１の先端は
小型車輪１０と共に引張方向とは反対側に移動して車輪
カバー７の傾斜面まで合わさるためリブ１１が抵抗にな
らず、リブ１１の先端の傾斜と車輪カバー７の傾斜角を
ほぼ同一角度に合わせてあるため、小さな引張力で車輪
カバー７の傾斜面とリブ１１の傾斜面に沿ってリブ１１
が邪魔になる事なく敷居１４ａ等の角は乗り上げて行く
ことができる。

【００１６】

【発明の効果】以上のように構成された本発明によれ
ば、小型車輪が進行方向に向いている状態で、敷居の様
な段差に当たっても小さな引張力で容易に敷居の様な段
差を乗り上げることができ、また小型車輪が進行方向に
向いている状態でも、敷居、電源コードなどへの乗り上
げ性を向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の電気掃除機の実施例における車輪部の
側面図

【図２】図１のＡ矢視平面図

【図３】本発明の他の実施例における車輪部の側面図

【図４】図３のＢ矢視平面図

【図５】従来における電気掃除機の側断面図

【符号の説明】

１，７ 車輪カバー ２，８ 長穴 ３，１０ 小型車輪 ４，９ 軸 １１ リブ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 大型車輪を掃除機本体の後方に配置し、
   掃除機本体の下面前方に設けた車輪カバーは左右対称の
   扇形曲面に形成し、小型車輪の軸は、スラスト方向に移
   動可能に車輪カバーに装着するとともに前記車輪カバー
   は掃除機本体に回転自在に固定した電気掃除機。
2. 【請求項２】 小型車輪を回転可能に装着したリブを、
   前記小型車輪の軸に対しスラスト方向に移動可能に車輪
   カバーに固定した請求項１記載の電気掃除機。