JPH0732725B2 - シートベルト用バックル - Google Patents

シートベルト用バックル

Info

Publication number
JPH0732725B2
JPH0732725B2 JP24379588A JP24379588A JPH0732725B2 JP H0732725 B2 JPH0732725 B2 JP H0732725B2 JP 24379588 A JP24379588 A JP 24379588A JP 24379588 A JP24379588 A JP 24379588A JP H0732725 B2 JPH0732725 B2 JP H0732725B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
latch
spring
buckle
tongue
push button
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP24379588A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0292303A (ja
Inventor
睦美 杉本
Original Assignee
睦美 杉本
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 睦美 杉本 filed Critical 睦美 杉本
Priority to JP24379588A priority Critical patent/JPH0732725B2/ja
Priority to CA000612587A priority patent/CA1323864C/en
Priority to EP89117653A priority patent/EP0362657B1/en
Priority to DE68917669T priority patent/DE68917669T2/de
Priority to US07/413,539 priority patent/US5005267A/en
Priority to KR8913971A priority patent/KR910006563B1/ko
Publication of JPH0292303A publication Critical patent/JPH0292303A/ja
Publication of JPH0732725B2 publication Critical patent/JPH0732725B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Emergency Lowering Means (AREA)
  • Buckles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) この発明は自動車や航空機の安全ベルトに用いられるシ
ートベルト用バックルに係り、特にプッシュボタン式の
シートベルト用バックルに関する。
(従来の技術) 一般にこの種のシートベルト用バックルには、特開昭60
−18102号公報や特開昭60−75004号公報、特開昭60−75
005号公報等に開示されたものがある。このバックル
は、バックル本体内にタングを挿入することにより、タ
ングのラッチ係合孔にラッチが係合してロックされ、タ
ングの抜出が防止されるようになっている。
そして、この種のシートベルト用バックルにおいては、
バックル本体にタングを一旦完全に差し込み、ロックさ
れた後には、バックルに衝撃が加わっても、タングのラ
ッチ係合が解除されることなく、ロック状態に確実に保
持できるように構成され、さらに、ラッチ係合を解除す
るプッシュボタンを軽い力で押圧操作できるように構成
している。プッシュボタンの押圧操作によりラッチのロ
ック状態を解除すると、ラッチ係合が解除されタングを
バックル本体から抜き出し得るようになっている。
従来のシートベルト用バックルには、バックル本体内に
複雑な形状のばね部材が収容され、このばね部材により
ラッチを常時ロック位置側にばね付勢(押圧)するとと
もに、プッシュボタンを現位置側に復帰させるようにな
っている。
しかし、従来のシートベルト用バックルはばね部材が複
雑なばね形状に成形されるため、ばね部材の管理が問題
となっており、シートベルト用バックルの自動組立を阻
害する原因となっていた。
また、実開昭61−194311号公報に示すようにシートベル
ト用バックルに内蔵されるばね部材にダブルトーション
コイルばねを採用し、このコイルばねでラッチをロック
位置側にばね付勢するとともに、プッシュボタンを原位
置側に押圧し、復帰させるようにしたものがある。
(発明が解決しようとする課題) ダブルトーションコイルばねを採用したシートベルト用
バックルは、コイルばねの片持梁状部を各自由端部をラ
ッチに係合させ、ラッチを押圧しているため、コイルば
ねのばね力をラッチにバランスよく作用させることが困
難であったり、また、コイルばねのダブルトーション部
をプッシュボタンの保持ピンに挿入し、保持させた上
で、コイルばねの各自由端部をそれぞれラッチに個別に
係合させ、位置決めしているので、ダブルトーションコ
イルばねの組立てが困難で、シートベルト用バックルの
自動組立てを組害する原因になっていた。
さらに、実開昭61−194311号公報記載のシートベルト用
バックルは、何らかの原因で衝撃力を受けた場合、カバ
ーが取り外されると、プッシュボタンもベース本体の支
持溝から外れるおそれがあり、プッシュボタンが外れる
とシートベルト用バックルはバックルとしての機能を有
さない等の問題があった。
この発明は上述した事情を考慮してなされたもので、ベ
ース本体内に収容されるばね部材のばね構造を簡素化す
るとともに、ばね力をラッチに安定的に作用させ、ばね
部材の組立てを容易にしたシートベルト用バックルを提
供することを目的とする。
この発明の他の目的は、部品点数が少なく、内部構造が
簡単で組立てが容易であるとともに、タングのラッチ係
合およびその解除をプッシュボタン操作により簡単かつ
確実に行ない得るようにして操作性を向上させたシート
ベルト用バックルを提供するにある。
さらに、この発明の目的は、何らかの原因により衝撃力
を受けてベース本体からカバーが取り外されてもバック
ルの機能を充分に維持することができるシートベルト用
バックルを提供するにある。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段) この発明に係るシートベルト用バックルは上述した課題
を解決するために、水平板部とその両側がほぼ垂直に切
り起された側板部とを有するベースと、このベースの両
側板部に形成された支持孔に耳部が挿入され、解放位置
とロック位置との間を揺動可能に支持されたラッチと、
上記ラッチをロック位置側に常時ばね付勢するように取
付けられたばね部材と、前記ベース両側板部に耳軸が回
動可能に取付けられたプッシュボタンと、前記ベースの
上面に沿って挿入され、前記ラッチに係合してロックさ
れるタングとを有するシートベルト用バックルにおい
て、前記ばね部材は、線ばねをコイル状に巻回したコイ
ル部をベースの幅方向に間隔をおいて一対有するダブル
トーション部と、このダブルトーション部のコイル部間
がアーチ型状に形成され、このアーチ型の突端部が前記
ラッチのばねガイド部に係合してラッチをロック位置側
にばね付勢する中央のロックばね部と、前記ダブルトー
ション部のコイル部両外側から前記ロックばね部とほぼ
鋭角に交差する方向にそれぞれ延設されて各自由端部
が、プッシュボタンに耳軸から離れたボタン側方部で支
持され、上記プッシュボタンを原位置側にばね付勢する
一対の片持梁部とを備えたダブルトーションコイルばね
構に構成する一方、このダブルトーションばね構造のば
ね部材はダブルトーション部の両コイル部をフリー状態
の非支持構造とし、前記プッシュボタンはラッチに係合
可能な係合突起を有し、この係合突起はプッシュボタン
を押圧したとき、前記ラッチをばね部材のばね力に抗し
て解放位置に揺動させるようにしたものである。
また、このシートベルト用バックルは、ベースにタング
の先端に係合可能なプッシュアウト機構を設け、このプ
ッシュアウト機構は、プッシュボタンの押圧操作による
ラッチ解放時にタングをプッシュアウトさせるように構
成したものである。
さらに、このシートベルト用バックルはプッシュボタン
の側部に外側方に突出する側方突起を一体に備え、この
側方突起はベース先板部に形成された内方突起と係合し
てプッシュボタンのストッパ機構が構成されたものであ
る。
さらにまた、このシートベルト用バックルはベース両側
板部の前端部に、前方に開口する係合溝が対向して形成
され、この係合合溝にプッシュボタンの前端部に設けら
れた耳軸が支持されたものである。
また、このシートベルト用バックルには、ベースの両側
板部の支持孔に揺動自在に支持されるラッチは基部プレ
ート部とバランスウエイト部とをほぼくの字状に一体成
形して構成され、上記基部プレートの中央部に下方に突
出するラッチ爪とこのラッチ爪に係合されるばね部材の
中央押圧部を案内するばねガイドとを有する一方、前記
ラッチは、両耳部を結ぶ揺動中心軸線がラッチの重心を
通るように構成されたものである。
さらに、シートベルト用バックルはタングにがたつき防
止用弾性部材を一体あるいは一体的に備え、この弾性部
材はタング挿入時にバックルのタング入口部に弾性的に
係合してタングのがたつきを防止したものである。
(作用) このシートベルト用バックルはバックル本体内に収容さ
れるばね部材としてダブルトーションコイルばねを使用
し、このコイルばねの各自由端部をプッシュボタンに支
持させ、その中央のロックばね部をラッチに係合させる
ようにしたので、ダブルトーションコイルばねのばね力
をラッチに安定的にかつスムーズに作用させることがで
きるとともに、ダブルトーションコイルばねをプッシュ
ボタンに支持させた後に、その中央のロックばね部をラ
ッチに係合させるだけでよいので、ダブルトーションコ
イルばねの組立てが容易になり、自動組立を行なうこと
を可能となる。
さらに、ばね部材にダブルトーションコイルばねを採用
したのでばね構造が簡素化されるとともに、このコイル
ばねはラッチをロック位置側にばね付勢するばね機能と
ともに、プッシュボタンを原位置側に押圧するばね機能
を併せて有するので、部品点数が少なくなり、内部構造
の簡素化を図ることができる。
また、このシートベルト用バックルは、ベース本体の側
板部に内方突起を備え、この内方突起がプッシュボタン
の側方突起と係合してストッパ機構を構成したので、何
らかの衝撃力を受けてカバーが外れても、バックルとし
ての機能を維持でき、安全性を損うことがない。
(実施例) この発明に係るシートベルト用バックルの一実施例につ
いて添付図面を参照して説明する。
第1図は、この発明に係るシートベルト用バックルを示
す全体斜視図であり、図中符号10はプッシュボタン式シ
ートベルト用バックルのバックル本体を示す。バックル
本体10はベース11を有し、このベース11は中央部にプレ
ート状の水平板部12を備え、水平板部12の両側はほぼ垂
直に切り起されて側板部13,13が形成される。
ベース11の水平板部12はタング14を案内するガイド路と
して形成される一方、第2図に示すように、その前端部
に斜下方に突出するベロー状の係合突起15を備え、その
中央部にプッシュアウト機構16用のスライドガイド孔17
が、その後部にシートベルト用ウェビング(図示せず)
を案内するウェビング装着孔18および位置決め用ピン孔
19がそれぞれ形成される。
ベース11には第3図(A)および(B)に示すアンダカ
バー20が下方から装着される。アンダカバー20は前端部
の係合溝21がベース水平板部12の係合突起15に、その後
部の係合上方突起22が案内孔18にそれぞれ係合して固定
される。この係合上方突起22の前方にウェビング案内孔
23が前記ウェビング装着孔18に対応して形成される。ア
ンダカバー20には、第4図(A)および(B)に示すア
ッパカバー24が装着されるようになっている。
アッパカバー24は中央部にプッシュボタン25を操作する
操作用開口26が形成される一方、その後部にはウェビン
グ案内孔27がそれぞれ形成される。この案内孔27はベー
ス11やアンダカバー20に形成されるウェビング装着孔18
および案内孔23に対応している。また、アッパカバー24
には位置決め用突起28およびピン29がそれぞれ対をなし
て一体成形される。位置決め用突起28は、アッパカバー
24をアンダカバー20に装着したとき、アンダカバー20の
受け溝30に係合し、また、位置決め用ピン29はベース11
の位置決め用ピン孔19を通してアンダカバー20のピン受
け孔31に係合し、バックル本体10をカバー20,24内に位
置決め収納できるように構成されている。
また、ベース11の側板部13には、その中間部に支持孔32
が対向して開口しており、この支持孔32に後述するプレ
ート状ラッチ33が挿入支持される。挿入されたラッチ33
は内方突起32aにより位置決めされ、ラッチ33の後方へ
の移動が規制される一方、上記支持孔32内においてタン
グ解放位置とロック位置との間を揺動自在とされる。
一方、バックル本体10は、ベース11と、このベース11に
必要に応じて設けられたプッシュアウト機構16と、ベー
ス11内に挿入されたタング14をロックするラッチ33と、
このラッチ33をロック位置側にばね付勢するばね部材と
してのダブルトーションコイルばね34と、ベース11の側
板部13に回動自在に支持されるプッシュボタン25とを組
み立てることにより構成される。
このうち、プッシュアウト機構16は、第5図に示すよう
に、プッシュアウトスライダ36とこのスライダ36を前方
に押圧するスプリング37とを有する。プッシュアウトス
ライダ36は、ベース水平板部12に形成されるスライドガ
イド孔17に係合して前後方向の摺動が案内されるスライ
ド溝38と、タング14の先端に係合可能なプッシュ面39
と、スプリング37を受けるばね受け40とを備えており、
スプリング37はベース11のスライドガイド孔17に形成さ
れたスプリングガイド41に案内されて伸縮される。
また、ラッチ16は第1図および第6図に示すように、基
部プレート部42とバランスウエイト部43とをほぼくの字
状に一体成形することにより構成され、基部プレート部
42の中央部は下方に突出する凹部が形成され、この凹部
がラッチ爪44として構成される。凹部の両側にはダブル
トーションコイルばね34を案内するばねガイド45が角状
に対をなして突設される一方、上記基部プレート部42の
両側端には耳部46が一体成形され、この耳部46が前述し
たベース11の支持孔32に挿入され、両側が支持される。
その際、両耳部46を結ぶ耳軸線(揺動中心線)CLはラッ
チ33の重心を通るように、バランスウエイト部43により
調節される。ラッチ33の耳軸線CLが重心を通ることによ
り、ベース11に衝撃荷重が加わっても、ラッチ33はその
悪影響を受けることが少ない。
ところで、ベース11の支持孔32に支持されたラッチ33
は、ばね部材としてのダブルトーションコイルばね34に
より常時ロック位置側にばね付勢される。このダブルト
ーションコイルばね34は第1図、第6図および第7図
(A)および(B)に示すように1本の棒状ばね材を加
工した線ばねで、コイル状に巻回されたダブルトーショ
ン部47,47と、このダブルトーション部47,47間に形成さ
れた門型あるいはU字状等の深く湾曲したアーチ型形状
をなす中央のロックばね部48と、ダブルトーション部47
の両外側から同方向に突出した片持梁部49,49とをそれ
ぞれ備える。ダブルトーションコイルばね34はダブルト
ーション部47の一対のコイル部間に形成される中央のロ
ックばね部48のアーチ型突端部がラッチ33のばねガイド
部45に係合してラッチ33をロック位置側に押圧するよう
になっている。
ダブルトーションコイルばね34の片持梁部49は自由端部
が例えば共通軸線SL上に位置するように外側に折曲さ
れ、その折曲部50がプッシュボタン25の側方下部に形成
されたばね受部51に回動自在に支持される。ダブルトー
ションコイルばね34の片持梁部49,49は中央のロックば
ね部48と第7図(B)に示すようにほぼ鋭角に交差する
ように、ダブルトーション部47,47から突出している。
ダブルトーションコイルばね34のロックばね部48はラッ
チ33の凹部にばねガイド44に案内されて上側から係合
し、このラッチ34を下方のロック位置側にばね付勢して
いる。
また、ダブルトーションコイルばね34の片持梁部49は自
由端部50がプッシュボタン25のばね受部51に回動自在に
支持され、プッシュボタン25を上方の原位置側に押圧し
ている。プッシュボタン25のばね受部51には例えばダブ
ルトーションコイルばね34を挿通させる支持孔が形成さ
れ、この支持孔にコイルばね34の自由端部が挿通支持さ
れる。
さらに、上記プッシュボタン25は、第1図、第6図およ
び第8図(A),(B)に示すように樹脂材料(金属材
料でもよい。)で構成され、その前端部は幅方向に肉厚
部が形成され補強される。プッシュボタン25の前端部両
側には、側方に突出する耳軸53が対をなして一体形成さ
れ、この耳軸53が、第2図に示すようにベース両側板部
13の前端部に形成された対をなす係合溝54に回動可能に
係合される。耳軸53はプッシュボタン25とは異種の材料
例えば金属材料で形成して補強構造としてもよく、この
場合には耳軸53をプッシュボタン25の前端部両側に圧入
することにより一体的に成形すればよい。
また、係合溝54は前方斜下方に開口しており、この開口
部からプッシュボタン25の着脱が行なわれる。係合溝54
に保持されたプッシュボタン25はガイド用内方支持突起
55上に支持され、プッシュボタン25が強度的に補強され
る。この内方支持突起55は係合溝54に隣接する下部に対
向的に位置され、ベースの前端部突起部を内方に折曲す
ることにより形成される。各支持突起55は上面が耳軸53
を支持する支持面として、下面が後述するタング14の挿
入をガイドするガイド面として形成される。
その際、プッシュボタン25をベース両側板部13,13の前
端係合溝54に耳軸53により直接支持させたから、プッシ
ュボタン25の支持構造が簡単になるとともに、プッシュ
ボタン25の腹部にラッチ33に直接係合する係合突起57を
形成したから、内部構造も簡素化され、組立てが容易に
なる。
また、プッシュボタン25の基部側腹部には、両側に一対
の係合突起56が膨出するようにして一体形成されてい
る。この係合突起56はラッチ33の前端部(バランスウエ
イト部)側と係合し、プッシュボタン25を押し下げたと
き、ラッチ33のバランスウエイト部43を押し下げ、ダブ
ルトーションコイルばね34のばね力に抗してラッチ33を
解放位置側に持ち来すようになっている。
さらに、プッシュボタン25の両側部には外側方に膨出す
る側方突起57が一体に設けられており、この側方突起57
は、ベース11の側板部13の頂部内側に一体成形された内
方突起58と係合可能に対向しており、この内方突起58と
プッシュボタン25の側方突起57とからストッパ機構59が
形成され、このストッパ機構59により、プッシュボタン
25の原位置が規制される一方、プッシュボタン25がバッ
クル本体10から外れるのが防止される。
ところで、前記ベース11の水平板部12と、ラッチ33およ
びガイド用内方支持突起55との間にタング14の挿入を案
内するガイド路60が形成され、バックルのタング入口部
から上記ガイド路60を通じてタング14の出し入れが行な
われる。タング入口部はアンダカバー20とアッパカバー
24とにより画成される。
さらに、タング14は第1図に示すように、ラッチ33と係
合可能なラッチ係合孔62と、シートベルトのウェビング
に装着されるウェビング装着孔63とを有する。タング14
をバックル本体10の前方から接近させてタング入口部か
らガイド路60に挿入することにより、タング14の挿入端
がプッシュアウト機構16のスライダ36をスプリング37の
ばね力に抗して押圧する。この状態でタング14をさらに
挿入すると、ラッチ14がダブルトーションコイルばね34
のばね力の作用により、ラッチ係合孔62に係合する。こ
れにより、タング14はロックされて完全にラッチ係合さ
れ、タング14の抜出が防止される。
また、バックル本体10は一体的に組み立てられた後、カ
バー20,24で覆われる。カバー20,24は第1図、第3図お
よび第4図に示すように構成される。
次に、第9図を参照してプッシュボタン式シートベルト
用バックルの作用について説明する。
タング14をバックル本体10に挿入する前は、バックルは
第9図(A)に示すように保持される。プッシュボタン
25はダブルトーションコイルばね34のばね力により原位
置側に保持され、保持されたプッシュボタン25はストッ
パ機構59により原位置に維持される。一方、ラッチ33は
ダブルトーションコイルばね34のロックばね部27のばね
作用によりロック位置側に安定的にばね付勢され、その
位置に保持される。
第9図(A)に示す状態から、タング14をタング入口部
からバックル本体10のガイド部60に沿って挿入すると、
初めにタング14の挿入先端がラッチ33に係合し、このラ
ッチ33をダブルトーションコイルばね34のロックばね部
48のばね力に抗して解放位置側に押し上げ、タング14の
さらに奥への挿入を可能にする。
この状態からタング14をさらにプッシュアウト機構16の
スライダ36をそのスプリング37ばね力に抗して押し込
み、ラッチ係合孔62がラッチ33のラッチ爪44に対応した
位置まで挿入されると、ラッチ33はダブルトーションコ
イルばね34のロックばね部48のばね力によりロック位置
側に押圧移動され、第9図(B)に示すように、ラッチ
33のラッチ爪44がラッチ係合孔60に係合し、タング14は
ロックされる。これにより、タング14は完全にラッチ係
合され、その抜出が確実かつ完全に防止される。
また、タング14をバックル本体10内に挿入するとき、ラ
ッチ33はダブルトーションコイルばね34により常時ロッ
ク位置側にばね付勢されているので、タング14を所定量
だけ挿入すれば、タング14は確実にロックされ、疑似ラ
ッチ係合が未然にかつ完全にかつ完全に防止される。ダ
ブルトーションコイルばね34のばね力は線径や中央のロ
ックばね部48の長さ、片持梁部49の長さを変えることに
より、容易に選定することができる。
第9図(B)に示すタング14のロック状態(完全ラッチ
係合状態)からタング14を引き抜く場合には、プッシュ
ボタン25をダブルトーションコイルばね34のばね力に抗
して押し下げる。このプッシュボタン25の押下げによ
り、プッシュボタン25は耳軸53回りに回動し、プッシュ
ボタン25の係合突起56がラッチ33のバランスウエイト部
43を、てこの原理により大きな力で押下げ、ラッチ33を
ロックばね部48のばね力に抗して、第9図(C)に示す
ように解放位置側に回動させる。
ラッチ33のこの回動により、ラッチ33のラッチ爪44とタ
ング14のラッチ係合孔62との係合が解除され、タング14
は解放される。このとき、タング14はプッシュアウト機
構16のスプリング37のばね作用を受けてプッシュアウト
され、タング14をバックル本体10から容易に抜き出すこ
とができる。
この場合において、ラッチ33はベース11の側板部13の支
持孔32に、その揺動中心軸線CLがラッチ33の重心を通る
ように支持されているから、ベース本体10に大きな衝撃
荷重が加わっても、この衝撃荷重によってラッチ33が解
放位置側に自動的に回動することがなく、衝撃荷重の悪
影響を受けない。
次に、この発明の変形側について第10図および第11図を
参照して説明する。
この変形例に示されたシートベルト用バックルはバック
ル本体10に挿入され、係止されるタング65を改良したも
のである。
一般に、タングはバックル本体10に挿入され、係止され
るとき、挿入されたタングとバックルのタング入口部や
ガイド路62との間のギャップの存在により、タングはガ
イド路62内を遊動するため、打音や接触音が発生し、こ
の発生音が騒音の原因となっていた。
タング遊動による騒音が発生するのを未然に防止するた
め、ゴム等の樹脂製弾性部材66がタング65に一体成形に
より装着される。弾性部材66は第11図に示すような断面
形状を有し、タング65はその挿入先端側に凸部を有する
ように湾曲成形され、この湾曲部66aはその両端部がタ
ング65に一体に固着され、中央部は湾曲部66aに弾性機
能を持たせるため、タング表面からフリーにされる。
この弾性部材66をタング65に設けることにより、タング
をバックル本体10に挿入したとき、弾性部材66がガイド
路を形成するアンダカバー20とアッパカバー24のタング
入口部に弾力的に当接し、タング65のがたつきが防止さ
れる。これにより、タング65の打音や接触音等の発生が
未然に防止される。
なお、第10図および第11図では、タング65に一体成形さ
れる弾性部材66は、タング65の挿入先端側に凸状に湾曲
成形される例を示したが、この種の形状は他に種々考え
られる。弾性部材はタングをバックル本体に挿入したと
き、タングのがたつきを防止するように少なくとも弾性
変形されるものであればよく、特定の形状に限定されな
い。
〔発明の効果〕
以上に述べたようにこの発明に係るシートベルト用バッ
クルにおいては、基本的には、ベース、タング、ラッ
チ、簡単な線ばね構造でダブルトーション部の両コイル
部がフリー状態のダブルトーションコイルばねおよびプ
ッシュボタンにより構成され、部品点数が非常に少ない
から、構造が簡単であり、組立が容易で自動組立が可能
であるとともに、安価に製造でき、経済的である。ダブ
ルトーションコイルばねはコイル部の両外側から延びる
片持梁部の自由端側がプッシュボタンに支持されて組み
付けられるだけであるから、ダブルトーションコイルば
ねの組付けが容易で、コイル部をフリー状態に保持して
支持しないので、支持部材が不要となり、簡素化され
る。さらに、ダブルトーションコイルばねの両コイル部
は支持部材等による支持を不要としたので、部材間の摩
擦がなく、ばねとしての動きが自由でばね機能をスムー
ズに発揮できる。
また、ダブルトーションコイルばねは、ダブルトーショ
ン部の両コイル部間に位置するアーチ型状の中央のロッ
クばね部がラッチのばねガイド部に係合し、ラッチをロ
ック位置側に常時ばね付勢しているので、コイルばねの
ばね力をラッチに安定的に作用させることができ、タン
グのタング係合孔がラッチの対応位置まで挿入されると
ダブルトーションコイルばねのばね力による押圧作用で
安定的にしかも確実にロックされ、凝似ラッチ係合が未
然にかつ確実に防止される。
さらに、ダブルトーションコイルばねは、ダブルトーシ
ョン部の両コイル部の外側方から前記ロックばね部とほ
ぼ鋭角に交差する方向に延設して自由端部を動く部材で
あるプッシュボタンに差し込んで支持させるだけである
から、ダブルトーションコイルばねのプッシュボタンへ
の取付を簡単かつ容易に行なって対をなす両側の自由端
部が安定的に取付けられる一方、組立の際には上記ダブ
ルトーションコイルばねを予めプッシュボタンに簡単か
つ容易に組み付けておくことができ、このコイルばねの
組付後にプッシュボタンをベースに取付けるとき、ダブ
ルトーションコイルばねの中央ロックばね部はラッチに
係合させるだけで、スムーズに位置決めできるので、ば
ね部材の組立を容易にすることができ、自動組立てが可
能になる。
さらに、線ばねによるダブルトーションコイルばねは成
形加工が容易であるとともに、一対の片持梁部の自由端
部がプッシュボタンに支持され、中央のロックばね部が
ラッチに係合してシートベルト用バックルに納められ、
ダブルトーション部は両コイル部がフリー状態に保たれ
るので、ダブルトーションコイルばねの動きがスムーズ
となり、ばね機構が損われることもなく、また、1つの
ダブルトーションコイルばねでプッシュボタンの復帰作
用,ラッチをロック位置側への押圧作用,ラッチの前方
への押付作用を行ない得、複数のばね機能を同時に発揮
させることができ、また、ラッチの前方への押圧作用に
より、ラッチは常時支点側に押され、ラッチは支点を中
心としたガタつきのない滑かな作動となる。
さらにまた、このシートベルト用バックルは、ベースの
側板部とプッシュボタンとの間にストッパ機構が設けら
れて、プッシュボタンの原位置を規制するようにしたか
ら、何らかの原因による衝撃力を受けてカバーが外れて
も、バックル本体はバックルとしての機能を維持するこ
とができ、安全性を向上させることができる。
また、タングを引き抜く場合には、プッシュボタンを押
圧するだけで、てこの原理よりラッチをダブルトーショ
ンコイルばねのばね力に抗して解放位置側にスムーズに
案内することができ、タングが確実に解放され、容易に
抜出すことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明に係るシートベルト用バックルの一実
施例を示す全体分解斜視図、第2図は上記シートベルト
用バックルに組み込まれるベースの斜視図、第3図
(A)はシートベルト用バックルのバックル本体にカバ
ーするアンダカバーを示す平面図、第3図(B)は第3
図(A)のIII A−III A線に沿う断面図、第4図(A)
はシートベルト用バックルのアッパカバーを示す底面
図、第4図(B)は第4図(A)のIV A−IV A線に沿う
断面図、第5図は上記バックルに組み込まれるプッシュ
アウト機構の分解斜視図、第6図は同じくバックルに組
み込まれるプッシュボタンとばね部材とラッチの関係を
示す斜視図、第7図(A)および(B)はダブルトーシ
ョンコイルばねの詳細を示す図、第8図(A)および
(B)は上記プッシュボタンの側面図および底面図、第
9図(A),(B)および(C)はこの発明に係るシー
トベルト用バックルの機能を説明する断面図、第10図お
よび第11図はこの発明に組み込まれるタングの変形例を
示す図である。 10……バックル本体、11……ベース、12……水平板部、
13……側板部、14……タング、16……プッシュアウト機
構、17……スライドガイド孔、20……アンダカバー、24
…アッパカバー、25……プッシュボタン、33……ラッ
チ、24……ダブルトーションコイルばね(ばね部材)、
36……プッシュアウトスライダ、37……スプリング、42
……基礎プレート部、43……バランスウエイト部、44…
…ラッチ爪、45……ばねガイド、47……ダブルトーショ
ン部、48……ロックばね部、49……片持梁部、50……自
由端部(折曲部)、53……耳軸、54……係合溝、55……
内方支持突起、56……係合突起、57……側方突起、58…
…内方突起、59……ストッパ機構、66……弾性部材。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水平板部とその両側がほぼ垂直に切り起こ
    された側板部とを有するベースと、このベースの両側板
    部に形成された支持孔に耳部が挿入され、解放位置とロ
    ック位置との間を揺動可能に支持されたラッチと、上記
    ラッチをロック位置側に常時ばね付勢するように取付け
    られたばね部材と、前記ベース両側板部に耳軸が回動可
    能に取付けられたプッシュボタンと、前記ベースの上面
    に沿って挿入され、前記ラッチに係合してロックされる
    タングとを有するシートベルト用バックルにおいて、前
    記ばね部材は、線ばねをコイル状に巻回したコイル部を
    ベースの幅方向に間隔をおいて一対有するダブルトーシ
    ョン部と、このダブルトーション部のコイル部間がアー
    チ型状に形成され、このアーチ型の突端部が前記ラッチ
    のばねガイド部に係合してラッチをロック位置側にばね
    付勢する中央のロックばね部と、前記ダブルトーション
    部のコイル部両外側から前記ロックばね部とほぼ鋭角に
    交差する方向にそれぞれ延設されて各自由端部が、プッ
    シュボタンに耳軸から離れたボタン側方部で支持され、
    上記プッシュボタンを原位置側にばね付勢する一対の片
    持梁部とを備えたダブルトーションコイルばね構造に構
    成する一方、このダブルトーションばね構造のばね部材
    はダブルトーション部の両コイル部をフリー状態の非支
    持構造とし、前記プッシュボタンはラッチに係合可能な
    係合突起を有し、この係合突起はプッシュボタンを押圧
    したとき、前記ラッチをばね部材のばね力に抗して解放
    位置に揺動させるようにしたことを特徴とするシートベ
    ルト用バックル。
  2. 【請求項2】ベースにはタングの先端に係合可能なプッ
    シュアウト機構を設け、このプッシュアウト機構は、プ
    ッシュボタンの押圧操作によるラッチ解放時にタングを
    プッシュアウトさせるように構成した請求項1記載のシ
    ートベルト用バックル。
  3. 【請求項3】プッシュボタンは側部に外側方に突出する
    側方突起を一体に備え、この側方突起はベース側板部に
    形成された内方突起と係合してプッシュボタンのストッ
    パ機構が構成された請求項1記載のシートベルト用バッ
    クル。
  4. 【請求項4】ベース両側板部の前端部には、前方に開口
    する係合溝が対向して形成され、この係合溝にプッシュ
    ボタンの前端部に設けられた耳軸が支持された請求項1
    記載のシートベルト用バックル。
  5. 【請求項5】ベースの両側板部の支持孔に揺動自在に支
    持されるラッチは基部プレート部とバランスウエイト部
    とをほぼくの字状に一体成形して構成され、上記基部プ
    レートの中央部に下方に突出するラッチ爪とこのラッチ
    爪に係合されるばね部材の中央押圧部を案内するばねガ
    イドとを有する一方、前記ラッチは、両耳部を結ぶ揺動
    中心軸線がラッチの重心を通るように構成された請求項
    1記載のシートベルト用バックル。
  6. 【請求項6】タングにはがたつき防止用弾性部材を一体
    あるいは一体的に備え、この弾性部材はタング挿入時に
    バックルのタング入口部に弾性的に係合してタングのが
    たつきを防止した請求項1記載のシートベルト用バック
    ル。
JP24379588A 1988-09-28 1988-09-28 シートベルト用バックル Expired - Fee Related JPH0732725B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24379588A JPH0732725B2 (ja) 1988-09-28 1988-09-28 シートベルト用バックル
CA000612587A CA1323864C (en) 1988-09-28 1989-09-22 Buckle assembly for seat belt
EP89117653A EP0362657B1 (en) 1988-09-28 1989-09-25 Buckle assembly for seat belt
DE68917669T DE68917669T2 (de) 1988-09-28 1989-09-25 Schloss für Sicherheitsgurte.
US07/413,539 US5005267A (en) 1988-09-28 1989-09-27 Buckle assembly for seat belt
KR8913971A KR910006563B1 (ko) 1988-09-28 1989-09-28 시이트벨트용 버클

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24379588A JPH0732725B2 (ja) 1988-09-28 1988-09-28 シートベルト用バックル

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0292303A JPH0292303A (ja) 1990-04-03
JPH0732725B2 true JPH0732725B2 (ja) 1995-04-12

Family

ID=17109062

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24379588A Expired - Fee Related JPH0732725B2 (ja) 1988-09-28 1988-09-28 シートベルト用バックル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0732725B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024063374A1 (ko) * 2022-09-20 2024-03-28 전성호 버클형 벨트 클립

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114146335B (zh) * 2021-12-07 2022-12-09 安丹达工业技术(上海)有限公司 一种安全锁扣

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024063374A1 (ko) * 2022-09-20 2024-03-28 전성호 버클형 벨트 클립

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0292303A (ja) 1990-04-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR910006563B1 (ko) 시이트벨트용 버클
US5606783A (en) Buckle for vehicle seat belt system
US5269051A (en) Buckle assembly
US4015094A (en) Safety seat belt buckle switch with coil spring contact
KR100275417B1 (ko) 슬라이드 파스너용 슬라이더
US7513020B2 (en) Safety buckle with multiple orientation clasp
JPH05176806A (ja) ベルト留金−舌状片組合わせ体
US4358879A (en) Seat belt buckle
US7124481B2 (en) Buckle device
EP0107516B1 (en) A belt buckle assembly
US4052775A (en) Safety seat belt buckle
JPH0732725B2 (ja) シートベルト用バックル
JP2564400B2 (ja) シートベルト用バックル
JPS6228884Y2 (ja)
US3932917A (en) Buckle assembly for motor vehicle safety belts
JP4097115B2 (ja) シートベルト用バックル
JPH08175272A (ja) 収納ボックスにおける蓋体のロック装置
JP2653790B2 (ja) ラツチ装置
US4400857A (en) Seat belt buckle
US5177839A (en) Buckle for seat belt
US4566160A (en) End release inverse clevis buckle
JP2001063516A (ja) バックル
JPS6335609Y2 (ja)
JPS6239695Y2 (ja)
JPH0126281B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees