JPH07326310A - 電子源及び該電子源を用いた画像形成方法及び装置 - Google Patents

電子源及び該電子源を用いた画像形成方法及び装置

Info

Publication number
JPH07326310A
JPH07326310A JP11712194A JP11712194A JPH07326310A JP H07326310 A JPH07326310 A JP H07326310A JP 11712194 A JP11712194 A JP 11712194A JP 11712194 A JP11712194 A JP 11712194A JP H07326310 A JPH07326310 A JP H07326310A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electron
image
signal
electron source
voltage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP11712194A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshihiko Takeda
俊彦 武田
Hidetoshi Suzuki
英俊 鱸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP11712194A priority Critical patent/JPH07326310A/ja
Publication of JPH07326310A publication Critical patent/JPH07326310A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2201/00Electrodes common to discharge tubes
    • H01J2201/30Cold cathodes
    • H01J2201/316Cold cathodes having an electric field parallel to the surface thereof, e.g. thin film cathodes
    • H01J2201/3165Surface conduction emission type cathodes

Landscapes

  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)
  • Cold Cathode And The Manufacture (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電子線の発生効率が高く、安定した電子の放
出ができる電子源を用いて、電子線の発生効率が良く、
安定した階調画像を表現できる画像形成方法及び装置を
提供することを目的とする。 【構成】 入力信号に基づいて電子を放出する電子源を
備えた画像形成装置であって、複数の表面伝導型電子放
出素子を線状に配置した線状電子源を複数並列に配列し
たマルチ電子源を備える表示パネル1601と、これら
マルチ電子源を駆動する走査回路1602と、マルチ電
子源から放出される電子線を入力信号に応じて変調する
変調信号発生器と、前記マルチ電子源から放出される電
子線を偏向する偏向信号発生器1609,1610と、
前記偏向信号発生器により偏向された電子線に基づいて
可視画像を形成する蛍光板とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の電子源を備えた
電子源と、その応用である、例えば表示装置等の画像形
成装置に関わり、特に表面伝導型電子放出素子を多数個
用いて画像を形成する画像形成方法及び装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子放出素子として熱電子源と冷
陰極電子源の2種類が知られている。冷陰極電子源には
電界放出型(以下FEと略す)、金属/絶縁層/金属型
(以下MIM型と略す)や表面伝導型電子放出素子(以
下SCEと略す)等がある。
【0003】FE型の例としては、W.P.Dyke & W.W.Dol
an、 “Field emission”,Advance in Electron Physic
s, 8,89 (1956) 等が知られている。
【0004】MIM型の例としてはC.A.Mead, “The tu
nnel-emission amplifier, J.Appl.Phys., 32,646(196
1) やC.A.Spindt, “PHYSICAL Properties of thin-fil
m field emission cathodes with moly bdenium cone
s”, J.Appl.Phys. 47,5248(1976)等が知られている。
【0005】SCE型の例としては、M.I.Elinson, Rad
io Eng. Electron Pys., 10,(1965)等がある。SCE型
は基板上に形成された小面積の薄膜に、膜面に平行に電
流を流すことにより、電子放出が生ずる現象を利用する
ものである。
【0006】この表面伝導型電子放出素子としては、前
記エリンソン等によるSnO2薄膜を用いたもの、Au
薄膜によるもの[G.Dittmer: “Thin Solid Films” 9,3
17(1972)] 、In2O3/SnO2薄膜によるもの [M.Har
twell and C.G.Fonstad:“IEEE Trans.ED Conf. ”, 51
9(1975)] 、カーボン薄膜によるもの[荒木久 他、:
真空、第26巻、第1号、22頁(1983)]等が報告され
ている。
【0007】これらの表面伝導型電子放出素子の典型的
な素子構成として前述のM.ハートウェルの素子構成を
図1に示す。同図において、1は絶縁性基板である。電
子放出部形成用薄膜はスパッタで形成されたH型形状金
属酸化物薄膜等からなり、後述のフォーミングと呼ばれ
る通電処理により電子放出部3が形成される。4は電子
放出部を含む薄膜と呼ぶことにする。
【0008】従来、これらの表面伝導型電子放出素子に
おいては、電子放出を行う前に電子放出部形成用薄膜
を、予めフォーミングと呼ばれる通電処理によって電子
放出部3を形成するのが一般的であった。即ち、フォー
ミングとは、前記電子放出部形成用薄膜の両端に電圧を
印加通電し、電子放出部形成用薄膜を局所的に破壊、変
形もしくは変質せしめ、電気的に高抵抗な状態にした電
子放出部3を形成することである。
【0009】このようなフォーミング処理をした表面伝
導型電子放出素子は、電子放出部を含む薄膜4に電圧を
印加し、素子表面に電流を流すことにより、上述電子放
出部3より電子を放出せしめるものである。なお、電子
放出部3は電子放出部形成用薄膜の一部に亀裂が発生し
てその亀裂付近から電子放出が行われる。以下、フォー
ミングにより形成した電子放出部を含む薄膜4と呼ぶ。
前記フォーミング処理をした表面伝導型電子放出素子
は、電子放出部3より電子を放出せしめるものである。
【0010】上述の表面伝導型放出素子は、構造が単純
で製造も容易であることから、大面積に亙る多数素子を
配列形成できる利点がある。そこで、この特徴を生かせ
るようないろいろな応用が研究されている。例えば、荷
電ビーム源や表示装置等があげられる。多数の表面伝導
型放出素子を配列形成した例としては、並列に表面伝導
型電子放出素子を配列し、個々の素子の両端を配線にて
それぞれ結線した行を多数行配列した電子源があげられ
る(例えば、本出願人の特開平1−031332)。一
方、特に表示装置等の画像形成装置においては、近年、
液晶を用いた平板型表示装置がCRTに替わって普及し
てきたが、自発光型でないため、バックライト等を持た
なければならない、視野角が狭い等の問題点があり、自
発光型の表示装置の開発が望まれていた。
【0011】また、自発光型の表示装置としては従来よ
り、面状に展開した複数の電子放出素子と、この電子放
出素子から放出された電子ビームの照射により画像を形
成する画像形成部材(例えば蛍光体、レジスト材等、電
子が衝突することで発光、変色、帯電、変質等する部
材)とを、各々相対向させた薄型の画像表示装置があ
る。このような画像表示装置の例として、図2及び図3
に、従来の電子線ディスプレイ装置の概略図を示す。
【0012】まず、図2は、相対向させた電子放出素子
と画像形成部材との間に変調電極を配置した構成を有す
る電子線ディスプレイ装置であって、詳述すると、71
はリアプレート、72は支持体、73は配線電極、74
は電子放出部、75は電子通過孔、76は変調電極、7
7は硝子板、78は透明電極、79は蛍光体(画像形成
部材9、80はフェースプレート、82は蛍光体の輝点
である。電子放出素子(72,73,74で構成)の電
子放出部74は薄膜技術により形成され、リアプレート
71とは接触することがない中空構造を成すものであ
る。また、変調電極76は、電子放出部74の上方(電
子放出方向)空間内に配置されており、そのため、放出
された電子ビームの通過孔75を有している。
【0013】この電子線ディスプレイ装置は、配線電極
73に電圧を印加し中空構造を成す電子放出部74を加
熱せしめることにより熱電子を放出させ、これら電子流
を情報信号に応じて変調する変調電極76に電圧を印加
することにより通過孔75より電子を取り出し、取り出
した電子を加速させ、蛍光体79に衝突させるものであ
る。また、配線電極73と変調電極76でX・Yマトリ
クスを形成せしめ、画像形成部材たる蛍光体79上に画
像表示を行なうものである。
【0014】また、他のディスプレイ装置の一つとして
金沢工業大学の宮崎栄一氏と坂本康正氏らが開発を進め
る、水平アドレス垂直静電偏向方式ディスプレイ装置が
ある。図3は装置の構成図、図4はその原理図である。
【0015】図4において、91は基板、92は変調電
極、93は熱電子線源、94は上偏向電極、95はした
偏向電極、96は透明電極と蛍光体、レジスト材等電子
が衝突することにより発光、変色、帯電、変質等する画
像形成部材を設けたフェースプレート、97は電子ビー
ム、98は等電位線である。熱電子線源93は、タング
ステン線に電子放射物質を被覆したもので、外径は35
μm、動作温度は700〜850℃である。
【0016】熱電子線源93に電流を流し電子放出さ
せ、放出した電子を変調電極92に電圧を印加すること
により電子ビームをオン、オフ制御する。熱電子線源9
3と変調電極92の間隔は0.15mmであり、変調電極
92に印加する電圧が−5Vでカットオフし、0V電子
ビームを引き出す。こうして引き出された電子ビーム9
7は偏向電極94,95に−200〜200Vの電圧を
印加することにより偏向させ、フェースプレート96上
の蛍光体に衝突して発光させるものである。また、電子
ビーム7は、フェースプレート96、偏向電極94,9
5、変調電極92の各電位によって決定される電界分布
で、偏向、結像を行ない画像表示するものである。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の画像表示装置においては、以下のような問題点があ
った。即ち、 1.図2、図3に示したような通電加熱により電子放出
する熱電子源を用いた場合には、加熱による消費電力が
大きく効率が悪い。
【0018】2.各構成部品を高精度に組み立てないと
表示画像にひずみを生じる。
【0019】3.図3に示したような構成では、タング
ステン線を母体とした線状の熱電子源を用いるため、通
電加熱による電子線源が熱膨張するため所定の放出電子
量にばらつき、変動が生じる。
【0020】4.電子工学的に隣接電極の影響を受けや
すく、微細なピッチのマルチ電子ビーム源を実現するの
が困難。(ディスプレイとして高精細化が困難) 5.熱ラインカソードは、通電加熱時に電位勾配が発生
するため、電子工学的には条件が不均一になる。即ち、
出力電子ビームのビーム毎の強度や軌道方向あるいは収
束特性に差が生じやすい。
【0021】6.上記問題に対処するため、通電加熱で
カソードを加熱したのち、一旦通電を止め、蓄熱が利用
することも試みられているが、加熱・冷却サイクルによ
り、熱ラインカソードが伸縮して機械的に振動するた
め、電子光学的に不安定となってしまう。
【0022】上記理由により大面積に亙って均一な表示
を行う画像表示装置への応用は事実上不可能であった。
【0023】また、上記従来知られてきた表面伝導型放
出素子を用いて試みられた画像表示装置においては、表
示された画像の輝度が、原画像信号を忠実に再現しない
という問題があった。即ち、例えば特公昭45−316
15においては、図5および図6に示すように、直列に
接続された横電流型電子放出体502と、これと格子を
形成するごとく配置された帯状の透明電極4の間に小さ
な孔502’を有するガラス板503を、その孔50
3’が丁度前述の格子の交点にくるように配置し、その
孔503’にガスを封入し、電子を放出している横電流
型電子放出体502と加速電圧E2が印加された透明電
極504の交点のみがガス放電によって発光するように
した表示装置が開示されている。
【0024】前記特公昭45−31615のなかに横電
流型電子放出体に関する詳しい説明はないが、記載され
た材料(金属薄膜、ネサ膜)やネック部の構造が従来技
術の項で述べた表面伝導型放出素子と同一であることか
らこの範疇に含まれるものと考えられる(なお、本願発
明者らが用いた表面伝導型放出素子という呼称は、薄膜
ハンドブックの記載に準じたものである)。
【0025】上記表示装置においては、横電流型電子放
出体から放出された電子を加速し、ガス分子と衝突させ
て放電させるものであるが、横電流型電子放出体に同じ
電流を流しても、放電発光輝度が画素毎にばらついた
り、同一画素でも輝度が変動するという問題があった。
この原因としては、放電強度はガスの状態に大きく依存
して制御性が良くないこと、及び、横電流型電子放出素
子の出力が実験例として紹介されているような、15mm
Hg程度の圧力下では必ずしも安定でないこと等が挙げら
れる。
【0026】このため、かかる表示装置は多階調での表
示が困難であり、テレビジョン受像機等に広く応用され
るには至っていない。
【0027】係る問題点に鑑み本出願人は、電子放出素
子並びにその応用である表示装置を研究してきた。例え
ば、その一例として特開平2−56822において新規
な表面伝導形電子放出素子を開示した。更に他の一例と
して、特開平2−250244において、表面伝導形電
子放出素子を微細なピッチで配列形成するとともに、該
表面伝導形電子放出素子より放出される電子ビームを偏
向する手段を備えた画像形成装置を提案してきた。本願
発明は更に鋭意研究を重ねた結果なされたものである。
【0028】本発明は上記従来例に鑑みてなされたもの
で、効率が良く、安定した電子線の放出ができる電子源
と、これら電子源より放出される電子線を用いることに
より安定した階調画像を得ることができる画像形成方法
及び装置を提供することを目的とする。
【0029】本発明は、高品位の階調画像を得ることが
できる画像形成方法と装置を提供することを目的とす
る。
【0030】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の電子源は以下のような構成を備える。即ち、
入力信号に基づいて電子を放出する電子源であって、複
数の表面伝導型電子放出素子を線状に配置した線状電子
源を複数並列に配列したマルチ電子源と、前記マルチ電
子源から放出される電子線を前記入力信号に応じて変調
する変調手段と、前記変調手段により変調された電子線
を偏向する偏向手段とを備える。
【0031】上記目的を達成するために本発明の画像形
成装置は以下のような構成を備える。即ち、入力信号に
基づいて電子を放出する電子源を備えた画像形成装置で
あって、複数の表面伝導型電子放出素子を線状に配置し
た線状電子源を複数並列に配列したマルチ電子源と、前
記マルチ電子源を前記入力信号に基づいて駆動する駆動
手段と、前記マルチ電子源から放出される電子線を前記
入力信号に応じて変調する変調手段と、前記マルチ電子
源から放出される電子線を前記入力信号に応じて偏向す
る偏向手段と、前記偏向手段により偏向された電子線に
基づいて可視画像を形成する画像形成手段とを備える。
【0032】上記目的を達成するために本発明の画像形
成方法は以下のような工程を備える。即ち、入力信号に
基づいて電子を放出する電子源を用いて画像を形成する
画像形成方法であって、複数の表面伝導型電子放出素子
を線状に配置した線状電子源を複数並列に配列したマル
チ電子源を入力信号に基づいて駆動する工程と、前記マ
ルチ電子源から放出される電子線を前記入力信号に応じ
て変調する工程と、駆動されたマルチ電子源から放出さ
れる電子線を前記入力信号に応じて偏向する偏向工程
と、その偏向された電子線に基づいて可視画像を形成す
る工程とを備える。
【0033】
【作用】以上の構成において、複数の表面伝導型電子放
出素子を線状に配置した線状電子源を複数並列に配列し
たマルチ電子源を入力信号に基づいて駆動し、マルチ電
子源から放出される電子線を前記入力信号に応じて変調
する。更に、その変調されたマルチ電子源から放出され
る電子線を前記入力信号に応じて偏向し、その偏向され
た電子線に基づいて可視画像を形成するように動作す
る。
【0034】
【実施例】本発明者らは、表面伝導型放出素子のなかで
は、電子放出部もしくはその周辺部を微粒子膜から形成
したものが電子放出特性上、あるいは大面積にわたって
多数個を製造する上で好ましいことを見いだしている。
そこで、以下に述べる本発明の実施例の項では、微粒子
膜を用いて形成した表面伝導型放出素子をマルチ電子ビ
ーム源として用いた画像表示装置を、本発明の画像形成
装置の好ましい例として説明する。以下、添付図面を参
照して本発明の好適な実施例を詳細に説明する。まずは
じめに本発明に係る電子放出素子について説明し、次に
本発明一実施例である表示装置の構成と、その駆動方法
を説明する。
【0035】<実施例1>本実施例の表示装置を説明す
る前に、以下に本出願人による本発明の一実施例に関わ
る素子の基本的な構成と製造方法および特徴(特開平2
−56822等を参考にして)および本発明者らが、鋭
意検討した結果見出した本発明の原理となる特性につい
て概説する。
【0036】本実施例の表面伝導型電子放出素子の構
成、及び製法の特徴は、次の様なものがあげられる。
【0037】(1)フォーミングとよばれる通電処理前
の電子放出部形成用薄膜(図8の符号2)は、微粒子分
散体を分散し形成された微粒子からなる薄膜、或は、有
機金属等を加熱焼成し形成された微粒子からなる薄膜
等、基本的には、微粒子より構成される。
【0038】(2)フォーミングとよばれる通電処理後
の電子放出部を含む薄膜4は、電子放出部3、電子放出
部を含む薄膜4とも基本的には、微粒子より構成され
る。
【0039】本実施例に係わる表面伝導型電子放出素子
の基本的な構成には、平面型および垂直型の2つの構成
があげられる。
【0040】まず、平面型表面伝導型電子放出素子につ
いて説明する。
【0041】図7(a),(b)は、それぞれ本実施例
に係わる基本的な平面型表面伝導型電子放出素子の構成
を示す平面図及び断面図である。それらの図を用いて、
本発明の一実施例に関わる素子の基本的な構成を説明す
る。
【0042】図7において、1は絶縁性基板、5と6は
素子電極、4は電子放出部3を含む薄膜、3は電子放出
部である。絶縁性基板1としては、石英ガラス、Na等
不純物含有量を減少したガラス、青板ガラス、青板ガラ
スにスパッタ方等により形成したSiO2を積層したガ
ラス基板等及びアルミナ等のセラミックなどが挙げられ
る。また対向する素子電極5,6の材料としては、導電
性を有するものであればどのようなものであっても構わ
ないが、例えばNi,Cr,Au,Mo,W,Pt,T
i,Al,Cu,Pd等の金属或は合金及びPd,A
g,Au,RuO2,Pd−Ag等の金属或は金属酸化
物とガラス等から構成される印刷導体、In2O3−Sn
O2等の透明導伝体及びポリシリコン等の半導体材料等
があげられる。
【0043】素子電極間隔L1は、数百オングストロー
ムより数百マイクロメートルであり、素子電極の製法の
基本となるフォトリングラフィ技術、即ち、露光機の性
能とエッチング方法等、及び、素子電極間に印加する電
圧と電子放出し得る電界強度等により設定されるが、好
ましくは、1マイクロメートルより10マイクロメート
ルである。素子電極長さW1、素子電極5,6の膜厚d
は、電極の抵抗値、前述したX,Y配線との結線、多数
配置された電子源の配置上の問題より適宜設計され、通
常は、素子電極長さW1は、数マイクロメートルより数
百マイクロメートルであり、素子電極5,6の膜厚d
は、好ましくは数百オングストロームより数マイクロメ
ートルである。
【0044】絶縁性基板1上に設けられた対向する素子
電極5と素子電極6間及び素子電極5,6上設定された
電子放出部を含む薄膜4は、電子放出部3を含む。図7
に示された場合だけでなく、素子電極5,6上には設置
されない場合もある。即ち、絶縁性基板1上に、電子放
出部形成用薄膜2、対向する素子電極5,6の電極順に
積層構成した場合である。また、対向する素子電極5と
素子電極6間全てが製法によっては、電子放出部として
機能する場合もある。この電子放出部3を含む薄膜4の
膜厚は、数オングストロームより数千オングストローム
であり、好ましくは10オングストロームから200オ
ングストロームであり素子電極5,6へのステップカバ
レージ、電子放出部3と素子電極5,6間の抵抗値及び
電子放出部3の導電性微粒子の粒径、後述する通電処理
条件等によって、適宜設定される。その抵抗値は、10
の3乗〜10の7乗Ω/□のシート抵抗値を示す。
【0045】電子放出部3を含む薄膜4構成する材料の
具体例を挙げるならばPd,Ru,Ag,Au,Ti,
In,Cu,Cr,Fe,Zn,Sn,Ta,W,Pd
等の金属、PdO,SnO2,In2O3,PbO,Sb2
O3等の酸化物、HfB2,ZrB2,LaB6,CeB
6,YB4,GdB4等の硼化物、TiC,ZrC,Hf
C,TaC,SiC,WC等の炭化物、TiN,Zr
N,HfN等の窒化物、Si,Ge等の半導体、カーボ
ン、AgMg,NiCu,Pb,Sn等であり、微粒子
膜からなる。尚、ここで述べる微粒子膜とは、複数の微
粒子が集合した膜であり、その微細構造として、微粒子
が個々に分散配置した状態のみならず、微粒子が互いに
隣接、あるいは重なり合った状態(島状も含む)の膜を
指す。
【0046】電子放出部3は、数オングストロームより
数千オングストローム、好ましくは10オングストロー
ムより200オングストロームの粒径の導電性微粒子多
数個からなり、電子放出部を含む薄膜4の膜厚及び後述
する通電処理条件等の製法に依存しており、適宜設定さ
れる。電子放出部3を構成する材料は、電子放出部を含
む薄膜4を構成する材料の元素の一部あるいは全てと同
様の物である。
【0047】電子放出部3を有する電子放出素子の製造
方法としては様々な方法が考えられるが、その一例を図
8に示す。尚、図において、電子放出部形成用薄膜2は
電子放出部を形成する前の薄膜で、例えば微粒子膜があ
げられる。
【0048】以下、順を追って、本実施例の表面伝導型
電子放出素子の製造方法を図7及び図8を参照して説明
する。
【0049】(1)絶縁性基板1を洗剤、純水および有
機溶剤により充分に洗浄後、真空蒸着技術、フォトリン
グラフィ技術により絶縁性基板1の面状に素子電極5,
6を形成する(図8(a))。
【0050】(2)絶縁性基板1上に設けられた素子電
極5と素子電極6との間の絶縁性基板1上に、有機金属
溶液を塗布して放置することにより有機金属薄膜を形成
する。なお、有機金属溶液とは、前記Pd,Ru,A
g,Au,Ti,In,Cu,Cr,Fe,Zn,S
n,Ta,W,Pb等の金属を主元素とする有機化合物
の溶液である。この後、有機金属薄膜を加熱焼成処理
し、リフトオフ、エッチング等によりパターニングし、
電子放出部形成用薄膜2を形成する(図8(b))。
尚、ここでは、有機金属溶液の塗布法より説明したが、
これに限られるものではなく、真空蒸着法、スパッタ
法、化学的気相堆積法、分散塗布法、ディッピング法、
スピンナー法等によって形成される場合もある。
【0051】(3)続いて、フォーミングと呼ばれる通
電処理を、素子電極5,6間に、不図示の電源によりパ
ルス状電圧による通電処理が行われると、電子放出部形
成用薄膜2の部位に構造の変化した電子放出部3が形成
される(図8(c))。この通電処理により電子放出部
形成用の薄膜2を局所的に破壊、変形もしくは変質せし
め、構造の変化した部位を電子放出部3と呼ぶ。前に説
明したように、電子放出部3は金属粒子で構成されてい
る場合があることを本出願人らは観察している。
【0052】このフォーミング処理を行う際に印加する
電圧波形を図11に示す。
【0053】図11中、T1及びT2は電圧波形のパルス
幅とパルス間隔であり、T1を1マイクロ秒〜10ミリ
秒、T2を10マイクロ秒〜100ミリ秒とし、三角波
の波高値(フォーミング時のピーク電圧)は4V〜10
V程度、フォーミング処理は真空雰囲気下で数十秒間程
度で適宜選択した。
【0054】以上説明した電子放出部3を形成する際
に、素子の電極間に三角波パルスを印加してフォーミン
グ処理を行っているが、素子の電極間に印加する波形は
三角波に限定されることはなく、矩形波など所望の波形
を用いても良く、その波高値及びパルス幅・パルス間隔
等についても上述の値に限ることなく、電子放出部が良
好に形成されれば所望の値を選択することが出来る。
【0055】上述のような素子構成と製造方法によって
作成された電子放出素子の基本特性について、図9及び
図10を用いて説明する。
【0056】(電子放出素子の特性)図9は、図7で示
した構成を有する素子の電子放出特性を測定するための
測定装置の概略構成図である。
【0057】図9において、電源31は素子電圧Vfを
素子に印加するための電源、電流計30は素子電極5,
6間の電子放出部を含む薄膜4を流れる素子電流Ifを
測定するための電流系、電極34は素子の電子放出部3
より放出される放出電流Ieを捕捉するためのアノード
電極、電源33はアノード電極34に電圧を印加するた
めの高圧電源、電流計32は素子の電子放出部3より放
出される放出電流Ieを測定するための電流計である。
【0058】電子放出素子の素子電流Ifと放出電流Ie
の測定にあたっては、素子電極5,6に電源31と電流
計30とを接続し、該電子放出素子の上方に電源33と
電流計32とを接続したアノード電極34を配置してい
る。また、本電子放出素子及びアノード電極34は真空
装置35内に配設され、その真空装置35には不図示の
排気ポンプ及び真空計等の真空装置に必要な機器が具備
されており、所望の真空下で本素子の測定・評価を行え
るようになっている。なお、アノード電極34の電圧は
1kV〜10kV、アノード電極34と電子放出素子と
の距離Hは3mm〜8mmの範囲で測定した。
【0059】更に、本発明者等は、上述の本発明の一実
施例に関わる表面伝導型電子放出素子の特定を鋭意検討
した結果、本発明の原理となる特性上の特徴を見出し
た。
【0060】図9に示した測定装置により測定された放
出電流Ie及び素子電流Ifと素子電圧Vfとの関係の典
型的な例を図10に示す。図10からも明らかなよう
に、本電子放出素子は、放出電流Ieに対して三つの特
性を有する。
【0061】まず第1に、本素子に或は電圧Vth以上の
素子電圧を印加すると急激に放出電流Ieが増加し、一
方、電圧Vth以下では放出電流Ieがほとんど検出され
ない。即ち、本素子は、放出電流Ieに対する明確な閾
値電圧Vthを持った非線形素子である。
【0062】第2に、放出電流Ieが素子電圧Vfに依存
するため、放出電流Ieは素子電圧Vfで制御できる。
【0063】第3に、アノード電極34に捕捉される放
出電荷は、素子電圧Vfを素子に印加する時間に依存す
る。即ち、アノード電極34に捕捉される電荷量は、素
子電圧Vfを印加する時間により制御できる。
【0064】以上のような特性を有するため、本実施例
に関わる電子放出素子は、多方面への応用が期待でき
る。
【0065】また、素子電流Ifは素子電圧Vfに対して
単調増加する(MI)特性の例を図10に示したが、こ
の他にも、素子電流Ifが素子電圧Vfに対して電圧制御
型負性抵抗(VCNR)特性を示す場合もある。なおこ
の場合も、本電子放出素子は上述した三つの特性を有す
る。
【0066】尚、予め導電性微粒子を分散して構成した
表面伝導型電子放出素子においては、前記本実施例の基
本的な素子構成の基本的な製造方法のうち一部を変更し
ても構成できる。
【0067】次に本実施例に係わる別な構成の表面伝導
型電子放出素子である垂直型表面伝導型電子放出素子に
ついて説明する。
【0068】図12は本実施例の垂直型表面伝導型電子
放出素子の構成を示す図面である。図12において、1
は絶縁性基板、5,6は素子電極、4は電子放出部を含
む薄膜、3は電子放出部、67は段差形成部である。
尚、電子放出部3は段差形成部67の厚さ、製法及び、
電子放出部を含む薄膜4の厚さ、製法等によりその位置
は変化し、図12で示された位置に限るものではない。
【0069】絶縁性基板1、素子電極5と6、電子放出
部を含む薄膜4、電子放出部3は、前述した平面型表面
伝導型電子放出素子と同様の材料で構成されたものであ
り、垂直型表面伝導型電子放出素子を特徴づける段差形
成部67、電子放出部を含む薄膜4について詳述する。
段差形成部67は、真空蒸着法、印刷法、スパッタ法等
で形成されたSiO2等の絶縁性材料で構成され、段差
形成部67の厚さが、先に述べた平面型表面伝導型電子
放出素子の素子電極間隔L1に対応し、数百オングスト
ロームより数十マイクロメートルであり、段差形成部6
7の製法及び素子電極間に印加する電圧と電子放出し得
る電界強度により設定されるが、好ましくは、1000
オングストロームより10マイクロメートルである。
【0070】電子放出部3を含む薄膜4は、素子電極
5,6と段差形成部67の作成後に、形成するため、素
子電極5,6の上に積層され、場合によっては素子電極
5,6との電気的接続を担う重なりの一部を除いた所望
の形状にされる。また、電子放出部を含む薄膜4の膜厚
は、その製法に依存して、段差部での膜厚と素子電極
5,6の上に積層された部分の膜厚とでは異なる場合が
多く、一般に段差部分の膜厚が薄い。その結果、前述し
た平面型表面伝導型電子放出素子と比べて、容易に通電
処理され、電子放出部3が形成されたりする場合が多
い。
【0071】(表示装置の概要)次に、本発明の実施例
である画像表示装置の概要を説明する。
【0072】本実施例の画像表示装置は、真空容器内に
複数並列に接続された線状表面伝導型放出素子(SCE
素子)列と、該素子列と直交するように配置された、各
放出素子に対応する電子通過孔を有する変調電極とによ
りX−Yマトリクスを構成すると共に、電子放出素子、
近傍に設けられた偏向電極により、情報信号に応じて輝
度変調された電子線を垂直方向、水平方向に偏向し、電
子放出素子列に対向する位置に設けられた、電子線照射
により可視光を発する蛍光体を付設した蛍光体基板状の
所望の位置に照射することで面状の発光を得るものであ
る。
【0073】以下に、本実施例の画像表示装置の動作に
ついて詳述する。
【0074】本装置では、並列接続された複数の電子放
出素子群のうちの1つの電子放出素子から放出された電
子線を、変調電極によって情報信号に応じて変調した
後、電子放出素子近傍に設けられた偏向電極により垂直
方向及び水平方向に偏向して1本の電子線によって面状
の発光輝点を形成するものであり、画像表示面積に対し
て少ない数の電子放出素子で画像表示を可能とするもの
である。従って、例えば1つの画像表示装置の表示面を
垂直方向、水平方向に各々10分割、即ち、100個の
エリアに分割した場合には、100個の電子放出素子を
面状に配置すると共に、各々に対応した変調電極を設け
て、情報信号に応じて電子放出素子から放出された電子
線を変調し、変調された電子線を1つのエリア内で垂
直、水平方向に偏向することで1つのエリア内の画像表
示を行うものである。
【0075】従って、画像情報を表示する場合、1ライ
ン分の情報を水平方向の分割数、前記例においては水平
方向のデータを10分割し、各々のデータはそれぞれに
対応する変調電極に情報信号として与えられ、垂直方向
の偏向電極には1ライン目を走査させるための偏向電圧
が与えられる。また、水平方向の偏向電極には1ライン
分の割当時間内に割当エリアを1走査するように偏向電
圧が与えられる。1ライン分に対応した10個の電子放
出素子は、1ライン分の割当時間内に同時に駆動して
も、順次駆動しても良く、水平方向に配列された放出素
子は個々に独立して配置され、独立に駆動されても、各
々並列に接続され、並列駆動されても同様の画像表示が
可能である。
【0076】以上の走査を順次行うことにより面状の画
像表示が可能となる。また、上述したように情報信号に
応じた変調を行うためには、変調電極に印加するパルス
電圧の印加時間を変える(パルス幅変調)、或はパルス
電圧の振幅を変える(振幅変調)、或は割当時間内に印
加する振幅一定の微小パルスの入力数を変える(パルス
数変調)等、いかなる方法を用いても構わない。また、
1本の電子放出素子列で形成する走査線数も任意に選択
可能であるが、走査線数を多くした場合には偏向の幅が
増加するため、偏向電圧を高くする必要がある。また、
偏向電極は適当な位置に配置すれば良いが電子放出素子
列の放出部近傍に設けることが偏向電圧の低下に有効で
ある。
【0077】以上のように走査を繰り返すことにより、
1電子放出素子列で形成される画像表示エリア内に情報
信号に応じた画像が形成されることになり、更に画像表
示エリアを拡大するためには、上記表示ユニットを複数
シリアルに形成、順次駆動を行うことで可能となる。
【0078】次に、本実施例の表示装置を更に詳細に説
明するが、説明の便宜状、まず始めに本実施例で用いた
表面伝導型放出素子についてその製造方法及び特性につ
いて具体的に説明し、次に本実施例の画像形成装置の構
成及びその特性について説明する。
【0079】(電子放出素子の作成)本実施例の電子放
出素子として図7(a),(b)に示すタイプの電子放
出素子を作成した。図7(a)は本素子の平面図を、図
7(b)は断面図を示している。また図7(a),
(b)中の1は絶縁性基板、、5及び6は素子に電圧を
印加するための素子電極、4は電子放出部を含む薄膜、
3は電子放出部を示す。なお、図中のL1は素子電極5
と素子電極6の素子電極間隔、W1は素子電極の幅、d
は素子電極の厚さ、W2は素子の幅を表している。
【0080】次に図8を用いて、本実施例の電子放出素
子の作成方法を述べる。
【0081】絶縁性基板1として青板ガラスを用い、
これを有機溶剤により充分に洗浄後、該基板1の面上
に、Niからな素子電極5,6を形成した(図8の
(a))。この時、素子電極間隔L1は3ミクロンとし
て、素子電極の幅W1を500ミクロン、その厚さdを
1000オングストロームとした。
【0082】有機パラジウム(奥野製薬(株)製、c
cp−4230)含有溶剤を塗布した後、300℃で1
0分間の加熱処理をして、酸化パラジウム(PdO)微
粒子(平均粒径:70オングストローム)からなる微粒
子膜を形成し、電子放出部形成用薄膜2とした(図8の
(b))。ここで電子放出部形成用薄膜2は、その幅
(素子の幅)Wを300ミクロンとし、素子電極5と6
のほぼ中央部に配置した。また、この電子放出部形成用
薄膜2の膜厚は100オングストローム、シート抵抗値
は5×10の4乗Ω/□であった。なお、ここで述べる
微粒子膜とは、複数の微粒子が集合した膜であり、その
微細構造として、微粒子がここに分散配置した状態のみ
ならず、微粒子が互いに隣接、或は重なりあった状態
(島状も含む)の膜を指し、その粒径とは、前記状態で
粒子形状が認識可能な微粒子についての径をいう。
【0083】次に、図8(c)に示すように、電子放
出部3を素子電極5及び6の簡易電圧を印加し、電子放
出部形成用薄膜2を通電処理(フォーミング処理)する
ことにより作成した。フォーミング処理の電圧波形を図
11に示す。
【0084】図11において、T1及びT2は電圧波形の
パルス幅とパルス間隔であり、本実施例ではT1を1ミ
リ秒、T2を10ミリ秒とし、三角波の波高値(フォー
ミング時のピーク電圧)は5Vとし、フォーミング処理
は約1×10の−6乗[torr]の真空雰囲気下で60秒間
行った。このように作成された電子放出部3は、パラジ
ウム元素を主成分とする微粒子が分散配置された状態と
なり、その微粒子の平均粒径は30オングストロームで
あった。
【0085】以上のようにして作成された素子につい
て、その電子放出特性の測定を行った。図9に測定装置
の概略構成図を示す。
【0086】図9においても、1は絶縁性基板、5及び
6は素子電極、4は電子放出部を含む薄膜、3は電子放
出部を示し、31は素子に電圧を印加するための電源、
30は素子電流Ifを測定するための電流計、34は素
子より発生する放出電流Ieを測定するためのアノード
電極、33はアノード電極34に電圧を印加するための
高圧電源、32は放出電流を測定するための電流計であ
る。電子放出素子の上記素子電流If、放出電流Ieの測
定にあたっては、素子電極5,6電源31と電流計30
とを配置している。また、本電子放出素子及びアノード
電極34は真空装置内に設置されており、その真空装置
は不図示の排気ポンプ及び真空計等の真空装置に必要な
機器が具備されており、所望の真空下で本素子の測定・
評価を行うようになっている。なお本実施例では、アノ
ード電極と電子放出素子間の距離を4mm、アノード電極
の電位を1KV、電子放出特定測定時の真空装置内の真
空度を1×10の−6乗[torr]とした。
【0087】以上のような測定装置を用いて、本電子放
出素子の電極5及び6の簡易素子電圧を印加し、その時
に流れる素子電流If及び放出電流Ieを測定したとこ
ろ、図13に示したような電流−電圧特性が得られた。
本素子では、素子電圧8V程度から急激に放出電流Ie
が増加し、素子電圧14Vでは素子電流Ifが2.2m
A、放出電流Ieが1.1μAとなり、電子放出効率η
=Ie/If(%)は0.05%であった。
【0088】以上説明した中で、電子放出部3を形成す
る際に、素子の電極5,6間に三角波パルスを印加して
フォーミング処理を行っているが、素子の電極間に印加
する波形は三角波に限定することはなく、矩形波等所望
の波形を用いても良く、その波高値及びパルス幅・パル
ス間隔等についても上述の値に限ることなく、電子放出
部が良好に形成されれば所望の値を選択することができ
る。
【0089】(表示装置の構成)次に、上述した表面伝
導型電子放出素子を用いた画像表示装置の構成について
以下に詳述する。図14は本実施例の画像表示装置1つ
の表示エリアの概略部分の斜視図である。図中、93は
表面伝導形放出素子であるが、図のX方向に沿って、複
数の素子(不図示)が配列され、各素子は電気的に並列
接続されている。これを、線状電子源と呼ぶ。尚、線状
電子源は、X方向と平行に複数本が設けられている。同
図において、線状に複数配列された表面伝導型電子放出
素子群の1つの表面伝導形電子放出素子93に直交する
ように、ストライプ状の変調電極92が各放出素子93
に対応して形成されている。各変調電極92は、個々に
独立して電圧を印加できるようになっている。従って、
電子放出素子列の1走査時間の間に情報信号に応じた輝
度信号を変調電圧として変調電極92に印加することに
より、情報信号に応じた量の電子放出が得られることに
なる。
【0090】なお、図14においては、変調電極92
は、表面伝導型電子放出素子93とフェースプレート1
31の中間に位置し、ほぼ円形の電子ビーム透過孔を有
するものであるが、変調電極92の位置や形状は必ずし
もこれに限るものではない。要は、表面伝導型電子放出
素子93より放出された電子ビームの強度を変調できれ
ば良く、例えば、基板91上の表面伝導型電子放出素子
93と同一面上、或は表面伝導型電子放出素子93より
も下面に設けても良い。
【0091】また、フェースプレート131は、ガラス
基板の内面に蛍光膜とメタルバックとが形成されてな
る。蛍光膜は、それがモノクロームの場合は蛍光体のみ
からなるが、カラーの蛍光膜の場合は、蛍光体の配列に
よりブラックストライプ、或はブラックマトリクスなど
と呼ばれる黒色導伝材1701と蛍光体1702とで構
成される(図17参照)。これらブラックストライプや
ブラックマトリクスが設けられる目的は、カラー表示の
場合に必要となる3原色蛍光体の、各蛍光体1702間
の塗り分け部を黒くすることで混色等を目立たなくする
ことと、蛍光膜における外光反射によるコントラストの
低下を抑制することである。本実施例では、蛍光体とし
てはストライプ形状(図17(a))を採用しており、
先にブラックストライプを形成し、その間隙部に各色蛍
光体1702を塗布して蛍光膜を作製する。また、ブラ
ックストライプの材料としては、通常良く用いられてい
る黒鉛を主成分とする材料を用いたが、導電性があり、
光の透過及び反射が少ない材料であればこれに限るもの
ではない。
【0092】ガラス基板に蛍光体1702を塗布する方
法としては、モノクローム表示の場合は沈殿法や印刷法
が用いられるが、カラー表示である本実施例ではスラリ
ー法を用いた。カラーの場合にも印刷法を用いて同等の
塗布膜を得ることができる。また、蛍光膜の内側には通
常メタルバックが設けられる。このメタルバックの目的
は、蛍光体の発光のうち、内面側への光フェースプレー
ト側へ鏡面反射することにより輝度を向上すること、電
気ビーム加速電圧を印加するための電極として作用する
こと、発生した負イオンの衝突によるダメージからの蛍
光体1702を保護すること等である。
【0093】メタルバックは、蛍光膜の製作後、蛍光膜
の内面側表面の平滑化処理(通常フィルミングと呼ばれ
る)を行い、その後、Al(アルミニウム)を真空蒸着
することで作製した。フェースプレートには、更に蛍光
膜の導電性を高めるため、蛍光膜の外面側に透明電極
(不図示)が設けられる場合もあるが、本実施例では、
メタルバックのみで充分な伝導性が得られたので省略し
た。尚、前述の封着を行う際、カラーの場合は各色蛍光
体と電子放出素子とを対応させなくてはいけないので、
充分な位置合わせを行う必要がある。
【0094】以上のような構造及び駆動方法により、良
好な画像を表示できる画像形成装置が得られた。
【0095】なお、電極の導電性金属は、その構成元素
の一部或は全部が同一であっても、またそれぞれ異なっ
ても良く、Ni,Cr,Au,Mo,W,Pt,Ti,
Al,Cu,Pd等の金属或は合金及びPd,Ag,A
u,RuO2,Pd−Ag等の金属或は金属酸化物とガラ
ス等から構成される印刷導体、In2O3−SnO2等の
透明導体及びポリシリコン等の半導体材料等より適宜選
択される。
【0096】(偏向電極の説明)次に、本実施例の特徴
である偏向電極94,95について述べる。上述したよ
うに1走査時間内に情報信号に応じて変調された線状電
子線の軌道を、偏向電極94,95に所望の電圧を印加
することによって偏向し、蛍光体上の所望の位置に電子
線を照射することで所望の1エリアの画像を表示する。
即ち、1つの電子放出素子が受け持つ表示エリア内の第
1の走査線を形成する場合、第1の走査線内の情報信号
を順次変調電極92に入力すると同時に、その所望の位
置に放出された電子線が到達するように偏向電極94,
95に適当な電圧を順次印加することで1つの走査線を
形成する。
【0097】次に第2の走査線を形成する場合には、第
2の走査線に対応する情報信号を順次、変調電極92に
印加すると同時に、偏向電極94,95に所望の電圧を
印加して第2の走査線に対応する位置に電子線を順次偏
向して第2の走査線を形成する。この走査を1つの電子
放出素子の受け持つエリア内で順次行うことにより、1
つのエリア内の画像を形成することが可能となる。ま
た、これらの単位エリアを垂直、水平方向につなぎ合わ
せることで、より大きな面積の画像形成が可能となる。
このとき、各々の単位エリアの画像を形成する方法とし
ては、各エリアを同時に表示しても、または各エリア毎
に順次表示させても同様の画像表示が可能である。
【0098】また本実施例では、情報信号に応じて輝度
変調するために、電圧印加時間を一定として振幅の異な
るパルス電圧を変調電極92に印加することで行った。
また、偏向電極94,95は、予め板状のガラス部材7
2の両面に導電性金属膜を蒸着することで形成されたも
のである。これら偏向電極94,95が形成されたガラ
ス部材72は、表示パネル内部に、例えば低融点ガラス
を使って接着され、隔壁として固定される。
【0099】図14に示されるように、隔壁72は、大
気圧に対して真空容器を維持するための支持体の一部と
して働く。なお、偏向電極94,95の形成法は、必ず
しも蒸着に限られたものではなく、例えば、板状の金属
を前記ガラス部材72に張り付ける方法を用いても良
い。偏向電極94,95は、隔壁72の両側面に設けら
れており、電子放出素子93を挟んで対向する両電極が
対になって機能する。これら対となる電極に印加される
電圧のうち、一方の偏向電圧Vr1は0〜+100V、も
う一方のVr2は−100V〜0Vであり、1個の放出素
子で20本の走査線を形成した。
【0100】(表示装置の動作)以上のような制御を画
像表示エリア内で繰り返し行うことにより、面状の画像
表示を可能とする。この時の1個の電子源が受け持つエ
リアの表示動作を図15のタイミングチャート図と、図
16の表示装置のブロック図を用いて説明する。
【0101】図15において、(a)は電子放出素子の
駆動タイミング、(b)は変調電極92に印加される変
調電圧Vg、(c),(d)は一対の水平方向偏向電極
95に印加される偏向電圧Vrh1、(e),(f)は垂
直方向の偏向電極94に印加される偏向電圧Vrh2のタ
イミングを示している。割当エリアの1本の走査線を形
成する場合、電子放出素子93は1走査線の割当時間内
に連続的に電子放出を行う。その間、変調電極92には
1走査線に対応する情報信号に基づいて、(b)に示し
たように変調電圧Vgが順次、印加される。次に、1対
の水平方向の偏向電極95及び垂直方向の偏向電極94
に順次電圧を印加することにより、変調電極92によっ
て変調された電子線を所望の位置に偏向して、割当エリ
アの1走査線分の画像表示を行うことが可能となる。上
記走査を、このエリア内で繰り返し行うことにより、面
状の画像表示が可能となる。
【0102】また、1つの放出素子に割り当てられた画
像表示エリアを上記走査により時系列的に駆動して画像
表示を行っても、或は全表示エリアを同時に駆動して同
時に表示しても、同様の画像表示が可能である。
【0103】図16において、表示パネル1601は、
例えば図14に示されたものであり、その垂直偏向電極
94は垂直偏向信号発生器1609、水平偏向電極95
は水平方向信号発生器1610にそれぞれ接続され、変
調電極92は変調信号発生器1607に接続されてい
る。また、表面伝導形電子放出素子93の電極は、列毎
に走査回路1602に接続される。
【0104】図15(a)〜(f)は、図16の構成に
おける表示動作のタイミングを示している。図15
(a)は、走査回路1602から表面伝導形電子放出素
子に印加される電圧Vfを示し、(b)は、変調信号発
生器1607から変調電極92に印加される電圧Vgを
示し、(c)は偏向電極94の一方に偏向信号発生器1
609から印加される電圧Vrh1、(d)はもう一方の
偏向電極95に印加される電圧Vrh2の波形を示してい
る。図15は、特定の表面伝導形電子放出素子列につい
て示したもので、表示パネル1601の第1列目の素子
列から始めて、その素子列について20走査線分の表示
を完了すると、連続する次の素子列について同じ動作を
行う。こうして1画面分の表示を終えたなら再び1列目
に戻って、同様の動作を繰り返す。
【0105】次に図15と図16とを参照して、本実施
例の表示装置における表示動作を説明する。
【0106】NTSC方式のTV信号は、同期信号分離
回路1606により同期信号Tsyncと画像信号DATA
とに分離される。同期信号Tsyncには垂直同期信号と水
平同期信号とが含まれている。駆動信号制御回路160
3は、同期信号Tsyncを入力として、信号TSFTと信号
TSCANとを発生する。走査回路1602は、内部にn個
のスイッチング素子(図中、S1ないしSnで模式的に示
されており、本実施例ではn=10としている)を備え
るもので、各スイッチング素子は、信号TSCANに従って
切り替えられ、図15(a)のように電子放出素子列に
パルスを印加する。駆動される素子列はある時点では1
列であり、ある素子列について第1〜20走査線分のパ
ルスを印加し終えたなら、次の素子列について同様に行
う。またパルスの電圧は、電子放出閾値Vth(本実施例
では8V)を上回り、放出された電子全てが変調電極9
2の影響を受けずに蛍光膜に当たった時に、充分な輝度
で光る程度の電圧として、論理的或は実験的に定められ
る。
【0107】垂直偏向信号発生器1609は、内部に2
個1組のスイッチング素子(図中Sr1ないしSrn)をn
組備えている。それらスイッチング素子は、偏向信号制
御回路1608により信号Tsyncに基づいて発生される
信号Tr1に同期して切り替えられる。1組のスイッチ
は、1列の表面伝導形電子放出素子を挟む両偏向電極9
4,95に接続されており、それらスイッチは同時に切
替えられる。これにより走査回路1602により電Vf
が印加されている表面伝導形電子放出素子列の偏向電極
94,95のスイッチをオンし、他のスイッチをオフと
する。即ち、走査回路1602がスイッチSiをオンし
たら、垂直偏向信号発生器1609は、スイッチSriを
オンする。
【0108】それと共に、垂直偏向信号発生器1609
は、偏向電極94,95に電圧を供給す電源Vr1とVr2
とにより発生される偏向電圧を、それぞれ図15
(d),(e)のように、走査線が変わる毎に段階状に
制御し、1列の表面伝導形電子放出素子から放出される
電子を偏向させて複数ラインを走査させる。この段階状
の各段差の値は、偏向電圧により偏向された電子線が成
す走査線が、等間隔になるように決められる。
【0109】各表面伝導形電子放出素子列につき20走
査線分の動作が終わると、次の素子列について同じこと
を行う。
【0110】シフトレジスタ1604は、時系列的に入
力されるDATA信号を、画像の1ライン毎にシリアル
/パラレル変換するためのもので、信号TSFTに基づい
て動作する。即ち、TSFTはシフトレジスタ1604の
シフトクロックであると言い換えることができる。こう
してシリアル/パラレル変換された画像1ライン分(1
ラインは、表面伝導形電子放出素の1列分であり、本実
施例ではn=100画素)のデータは、IG1〜IGnの
n個の並列信号としてシフトレジスタ1604より出力
される。
【0111】ラインメモリ1605は画像データ1ライ
ン分のデータを必要な時間だけ記憶するための記憶装置
であり、信号TMRYに従って適宜IG1〜IGnの内容を
記憶する。記憶された内容はIG1’〜IGn’として出
力され、変調信号発生器1607に入力される。変調信
号発生器1607は、入力されたデータIG1’〜IG
n’に応じて、表面伝導形電子放出素子の放出する電子
を適切に加減するための変調電圧Vgを変調電極92に
印加する。その信号が図15(b)で示されている。こ
の変調電極92に印加される電圧Vgに応じて、表面伝
導形電子放出素から放出されて蛍光膜に当たる電子の量
が加減される。
【0112】以上のような構造及び駆動方法の画像表示
装置により、良好な画像を表示することができる。
【0113】次に、図15の駆動タイミングチャート
と、図20の電子線の軌道図とを用いて、本実施例に於
ける表示装置の動作を詳細に説明する。図20において
は便宜上変調電極、水平、垂直法区の偏向電極は省略し
ている。
【0114】図15において、第1走査線表示期間中に
水平方向の偏向電極95に図示した所望の電圧を印加し
た場合、電子源から放出された電子線は図20に示した
ように走査順序に従って(図20においては左から右に
順次走査)、第1走査線を形成する。このとき、垂直方
向偏向電圧Vrv1は図15に示したように一定であるた
め、1本の走査線のみを形成する。本実施例において
は、1個の電子源に対して水平方向に10個の表示画素
を割り当てている。
【0115】次に、第1走査線の表示が終了した後、第
2の走査線を形成するために、垂直方向偏向電圧Vrv1
を図15に示したように変える。水平方向の偏向は上述
と同様である。
【0116】以上のように、水平、垂直方向を順次偏向
して行くことにより、1個の電子源に割り当てられた画
像表示エリア(本実施例の場合10×10=100個)
を形成することが可能となる。
【0117】<第2実施例>次に、本発明の第2の実施
例を説明する。なお、説明の便宜上、まず本実施例に用
いた電子放出素子の説明を行ない、次いで画像形成装置
の構成、駆動方法について述べる。
【0118】本実施例の電子放出素子の斜視図は図12
に示されたものである。図12においても、1は絶縁性
基板、5および6は素子電極(下部および上部)、4は
電子放出部を含む薄膜、3は電子放出部を示す。また、
67は段差形成層で本実施例ではSiO2よりなる。以
上の本実施例の電子放出素子は、例えば、図18に示す
ようにして作成される。即ち、 絶縁性基板1として青板ガラスを用い、これを有機溶
剤により十分に洗浄後、該基板1面上に、真空蒸着法に
よりNiを1000オングストローム積層し、フォトリ
ソおよびエッチング・プロセスによってパターニング
し、Niからなる下部素子電極5を形成して(図18
(a))。その上に、最終的に段差形成層67となるS
iO2をCVD法により2ミクロン積層した(図18
(b))。
【0119】更に、その上にリフトオフ法で、厚さ10
00オングストロームのNiからなる上部素子電極6
(真空蒸着法により堆積)を図18(c)に示したよう
に形成した。その後、上部素子電極5をマスクとしてド
ライエッチング法によりSiO2を部分的に除去してS
iO2の絶縁層端面8を形成し、段差形成層67とした
(図18(d))。なお、上述の素子電極2および3の
幅は500ミクロンとした。
【0120】次に、有機パラジウム(奥野製薬(株)
製、ccp−4230)をスピンコータを用いて塗布し
た後、300℃で10分間の加熱処理をして、酸化パラ
ジウム(PdO)微粒子からなる微粒子膜を素子電極5
および6間に位置する段差形成層67の端面8を被覆す
るように形成し、電子放出部形成用薄膜2とした(図1
8(e))。ここで電子放出部形成用薄膜2は、その幅
(素子の幅)を300ミクロンとした。尚ここで述べる
微粒子膜とは、複数の微粒子が集合した膜であり、その
微細構造として、微粒子が個々に分散配置した状態のみ
ならず、微粒子が互いに隣接、或は重なりあった状態
(島上)も含む)の膜をさす。
【0121】次に、素子電極5と6の間に電圧を印加
し、電子放出部形成用薄膜2を通電処理(フォーミング
処理)することにより電子放出部3を作成した(図18
(f))。このフォーミング処理時の電圧波形を図11
に示す。
【0122】図11において、T1およびT2のそれぞれ
は、フォーミング電圧波形のパルス幅とパルス間隔を示
し、本実施例ではT1を1ミリ秒、T2を10ミリ秒とし
た。また、本実施例ではフォーミング電圧は5Vとし、
フォーミング処理は約1×10の−6乗[torr]の真空雰
囲気下で60秒間行なった。このようにして作成された
電子放出部3は、パラジウム元素を主成分とする微粒子
が分散された状態である。
【0123】以上のようにして作成された素子につい
て、第1実施例で用いた測定装置(図9参照)により、
その電子放出特性を測定した。ただし、本実施例では、
該素子を1×10の−6乗[torr]の真空下にて、アノー
ド電極34と電子放出素子間の距離4mm、アノード電極
34の電位を1kVとし、上部素子電極6が高電圧とな
るように素子電極5及び6の間に素子電圧を印加して、
その時に流れる素子電流Ifおよび放出電流Ieを測定し
た。その結果、図13で示した電流−電圧特性とほぼ同
等の特性が得られ、素子電圧が14Vのときに、素子電
流Ifが2.2mA、放出電流Ieが1.1μAとなり、
電子放出効率η=Ie/If(%)は0.05%であっ
た。
【0124】次に、上述した縦形表面伝導型放出素子を
用いた画像表示の装置の構成について述べる。画像表示
装置の全体の構成は第1実施例と同様であるが、電子放
出素子から放出された電子線の垂直方向の偏向方向を一
方向に限定して、1個の素子に対して1本の垂直方向偏
向電極とした。また、情報信号に応じて電子線の変調を
行なう変調方法としては、振幅一定のパルス電圧の印加
時間を替えるという手法を用いた。そのための表示装置
の構成は図16とほぼ同様であるが、垂直方向偏向電極
がSCE素子当たり1本であるため、偏向電圧用の電源
もVrv1の一方で良く、スイッチも1組1つで済む。ま
た、変調信号発生器1607も、入力信号IGi’に従
って電圧の変化するパルスでなく、その幅が変化するパ
ルスを発生する。その時の駆動タイミングチャートを図
19に示す。この場合の変調電圧の振幅は20V、パル
ス幅は1μsec〜1msecであり、偏向電圧は第1
実施例同様ほぼ100Vであった。
【0125】この表示装置は、第1実施例と説明したの
と同様に動作して画像を表示することができる。
【0126】更に、第1実施例と第2実施例として説明
した装置の構成及び駆動方法を組み合わせて新たな表示
装置を作ることもできる。例えば、第1実施例の装置に
第2実施例による、パルス幅を変調したパルス信号を印
加しても良いし、第2実施例の偏向電極を各SCE素子
列につき2つずつ設けてもよい。
【0127】また、本発明にかかわるSCE素子の材料
や構成あるいは製造方法は、本実施例で説明したような
手順や値に限るものではない。また図13に示した表面
伝導形電子放出素子の特性が異なるSCE素子に対して
も、本発明を適用できることはもちろんである。
【0128】また、本実施例の表示装置はNTSC方式
のTVとして説明したが、本発明はこれに限らず、他の
方式のTV装置や、TVに限らず計算機や画像メモリネ
ットワーク等に直接あるいは間接的に接続された表示装
置等にも適用することができる。
【0129】更に、本実施例としては画像表示装置の説
明をしたが、本発明はこれに限るものではなく、電子線
を用いて画像を描画する装置の電子源として用いること
もできるし、光プリンタのように光像を記録する記録装
置の光源に応用することもできる。
【0130】図21は、前記説明のディスプレイパネル
に、例えばテレビジョン放送を初めとする種々の画像情
報源より提供される画像情報を表示できるように構成し
た表示装置の一例を示すための図である。図中、160
1は前述した表示パネル、1101は表示パネル160
1の駆動回路、1102はディスプレイコントローラ、
1103はマルチプレクサ、1104はデコーダ、11
05は入出力インターフェース回路、1106はCP
U、1107は画像生成回路、1108および1109
および1110は画像メモリインターフェース回路、1
111は画像入力インターフェース回路、1112およ
び1113はTV信号受信回路、1114は入力部であ
る。尚、本図においては、テレビジョンをはじめとする
各入力信号の音声成分に関する処理回路やスピーカなど
は省略している。
【0131】以下、画像信号の流れに沿って各部の機能
を説明してゆく。
【0132】まず、TV信号受信回路1113は、例え
ば電波や空間光通信などのような無線伝送系を用いて伝
送されるTV画像信号を受信するための回路である。受
信するTV信号の方式は特に限られるものではなく、例
えば、NTSC方式、PAL方式、SECAM方式など
の諸方式でもよい。また、これよりさらに多数の走査線
よりなるTV信号(例えば、MUSE方式をはじめとす
るいわゆる高品位TV)は、大面積化や大画素数化に適
した前記表示パネル1601の利点を生かすのに好適な
信号源である。TV信号受信回路1113で受信された
TV信号は、デコーダ1114に出力される。
【0133】また、TV信号受信回路1112は、例え
ば同軸ケーブルや光ファイバなどのような有線伝送系を
用いて伝送されるTV画像信号を受信するための回路で
ある。前記TV信号受信回路1113と同様に、受信す
るTV信号の方式は特に限られるものではなく、また本
回路で受信されたTV信号もデコーダ1104に出力さ
れる。画像入力インターフェース回路1111は、例え
ばTVカメラや画像読み取りスキャナなどの画像入力装
置から供給される画像信号を取り込むための回路で、取
り込まれた画像信号はデコーダ1104に出力される。
画像メモリインターフェース回路1110は、ビデオテ
ープレコーダ(以下VTRと略す)に記憶されている画
像信号を取り込むための回路で、取り込まれた画像信号
はデコーダ1104に出力される。画像メモリインター
フェース回路1109は、ビデオディスクに記憶されて
いる画像信号を取り込むための回路で、取り込まれた画
像信号はデコーダ1104に出力される。
【0134】画像メモリインターフェース回路1108
は、いわゆる静止画ディスクのように、静止画像データ
を記憶している装置から画像信号を取り込むための回路
で、取り込まれた静止画像データはデコーダ1104に
出力される。入出力インターフェース回路1105は、
本表示装置と、外部のコンピュータもしくはコンピュー
タネットワークもしくはプリンタなどの出力装置とを接
続するための回路で、画像データや文字・図形情報の入
出力を行うのはもちろんのこと、場合によっては本表示
装置の備えるCPU1106と外部との間で制御信号や
数値データの入出力などを行うことも可能である。画像
生成回路1107は、前記入出力インターフェース回路
1105を介して外部から入力される画像データや文字
・図形情報や、あるいはCPU1106より出力される
画像データや文字・図形情報に基づき、表示用画像デー
タを生成するための回路である。本回路の内部には、例
えば画像データや文字・図形情報を蓄積するための書き
換え可能メモリや、文字コードに対応する画像パターン
が記憶されている読み出し専用メモリや、画像処理を行
うためのプロセッサなどをはじめとする、画像の生成に
必要な回路が組み込まれている。
【0135】本回路により生成された表示用画像データ
は、デコーダ1104に出力されるが、場合によっては
前記入出力インターフェース回路1105を介して外部
のコンピュータネットワークやプリンタに出力すること
も可能である。CPU1106は、主として本表示装置
の動作制御や、表示画像の生成や選択や編集に関わる作
業を行う。例えば、マルチプレクサ1103に制御信号
を出力し、表示パネル1601に表示する画像信号を適
宜選択したり組み合わせたりする。また、その際には表
示する画像信号に応じてディスプレイパネルコントロー
ラ1102に対して制御信号を発生し、画面表示周波数
や走査方法(例えばインターレースかノンインターレー
スか)や、一画面の走査線の数など表示装置の動作を適
宜制御する。
【0136】また、前記画像生成回路1107に対して
画像データや文字・図形情報を直接出力したり、あるい
は前記入出力インターフェース回路1105を介して外
部のコンピュータやメモリをアクセスして画像データや
文字・図形情報を入力する。なお、CPU1106は、
むろんこれ以外の目的の作業にも関わるものであって良
い。例えば、パーソナルコンピュータやワードプロセッ
サなどのように、情報を生成したり処理する機能に直接
関わっても良い。あるいは、前述したように入出力イン
ターフェース回路1105を介して外部のコンピュータ
ネットワークと接続し、例えば数値計算などの作業を外
部機器と協動して行っても良い。
【0137】また、入力部1114は、前記CPU11
06に使用者が命令やプログラム、あるいはデータなど
を入力するためのものであり、例えばキーボードやマウ
スのほか、ジョイスティック、バーコードリーダ、音声
認識装置など多様な入力機器を用いることができる。デ
コーダ1104は、前記1107ないし1113のそれ
ぞれより入力される種々の画像信号を3原色信号、また
は輝度信号とI信号、Q信号に逆変換するための回路で
ある。なお、同図中に点線で示すように、デコーダ11
04は内部に画像メモリを備えるのが望ましい。これ
は、例えばMUSE方式方式をはじめとして、逆変換す
るに際して画像メモリを必要とするようなテレビ信号を
扱うためである。また、画像メモリを備えることによ
り、静止画の表示が容易になる、あるいは前記画像生成
回路1107およびCPU1106と協動して画像の間
引き、補間、拡大、合成をはじめとする画像処理や編集
が容易に行えるようになるという利点が生まれる。
【0138】マルチプレクサ1103は、前記CPU1
106より入力される制御信号にもとづき表示画像を適
宜選択するものである。即ち、マルチプレクサ1103
はデコーダ1104から入力される逆変換された画像信
号のうちから所望の画像信号を選択して駆動回路110
1に出力する。その場合には、一画面表示時間内で画像
信号を切り替えて選択することにより、いわゆる多画面
テレビのように、一画面を複数の領域に分けて領域によ
って異なる画像を表示することも可能である。ディスプ
レイパネルコントローラ1102は、前記CPU110
6より入力される制御信号にもとづき駆動回路1101
の動作を制御するための回路である。まず、ディスプレ
イパネルの基本的な動作に関わるものとして、例えばデ
ィスプレイパネルの駆動用電源(図示せず)の動作シー
ケンスを制御するための信号を駆動回路1101に対し
て出力する。
【0139】このディスプレイパネルの駆動方法に関わ
るものとして、例えば画面表示周波数や走査方法(例え
ばインターレースかノンインターレースか)を制御する
ための信号を駆動回路1101に対して出力する。また
場合によっては、表示画像の輝度やコントラストや色調
やシャープネスといった画質の調整に関わる制御信号を
駆動回路1101に対して出力する場合もある。駆動回
路1101は、表示パネル1601に印加する駆動信号
を発生するための回路であり、前記マルチプレクサ11
03から入力される画像信号と、前記ディスプレイパネ
ルコントローラ1102より入力される制御信号に基づ
いて動作するものである。
【0140】以上、各部の機能を説明したが、図11に
例示した構成により、本表示装置においては多様な画像
情報源より入力される画像情報を表示パネル1601に
表示することが可能である。即ち、テレビジョン放送を
はじめとする各種の画像信号はデコーダ1104におい
て逆変換された後、マルチプレクサ1103において適
宜選択され、駆動回路1101に入力される。一方、デ
ィスプレイコントローラ1102は、表示する画像信号
に応じて駆動回路1101の動作を制御するための制御
信号を発生する。駆動回路1101は、上記画像信号と
制御信号に基づいて表示パネル1601に駆動信号を印
加する。これにより、表示パネル1601において画像
が表示される。これらの一連の動作は、CPU1106
により統括的に制御される。
【0141】また、本表示装置においては、前記デコー
ダ1104に内蔵する画像メモリや、画像生成回路11
07およびCPU1106が関与することにより、単に
複数の画像情報の中から全多久したものを表示するだけ
でなく、表示する画像情報に対して、例えば拡大、縮
小、回転、移動、エッジ強調、間引き、補間、色変換、
画像の縦横比変換などをはじめとする画像処理や、合
成、消去、接続、入れ換え、はめ込みなどをはじめとす
る画像編集を行うことも可能である。また、本実施例の
説明では特に触れなかったが、上記画像処理や画像編集
と同様に、音声情報に関しても処理や編集を行なうため
の専用回路を設けても良い。
【0142】従って、本表示装置は、テレビジョン放送
の表示機器、テレビ会議の端末機器、画像の編集機器、
コンピュータの端末機器、ワードプロセッサをはじめと
する事務用端末機器、ゲーム機などの機能を一台で兼ね
備えることが可能で、産業用あるいは民生用として極め
て応用範囲が広い。しかも、ディスプレイパネルの薄形
化が容易なため、装置の奥行きを小さくすることができ
る。それに加えて、大画面化が容易で輝度が高く視野角
特性にも優れるため、臨場感あふれる画像を視認性良く
表示することが可能である。
【0143】尚、本発明は、複数の機器から構成される
システムに適用しても1つの機器から成る装置に適用し
ても良い。また、本発明は、システム或は装置に、本発
明を実施するプログラムを供給することによって達成さ
れる場合にも適用できることはいうまでもない。
【0144】以上説明したように本実施例によれば、効
率が良く、安定した電子放出ができる電子源を提供でき
る。
【0145】また本実施例の画像形成装置は、効率が良
く、安定し、階調画像の表現性が高いという効果があ
る。
【0146】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、効
率が良く、安定して電子線を放出できる電子源を提供す
ることができる。
【0147】また本発明の画像形成方法と装置によれ
ば、高品位の画像を得ることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の表面電子放出素子構成の例を示す上面図
である。
【図2】従来の電子線源を用いた画像表示装置の構成図
である。
【図3】従来の画像表示装置の構成図である。
【図4】図3の画像表示装置における電子放出部近傍の
電子ビーム軌道を説明する図である。
【図5】横電流型の電子放出体を用いた従来の画像表示
装置の構成図である。
【図6】横電流型の電子放出体を用いた従来の画像表示
装置の構成図である。
【図7】第1実施例に係る水平型電子放出素子の概略構
成図である。
【図8】第1実施例の電子放出素子の製造方法の一例を
示す概略図である。
【図9】実施例の電子放出素子の特性測定装置を示す構
成図である。
【図10】本実施例の電子放出素子の電流−電圧特性を
示す図である。
【図11】本実施例の電子放出素子の製造工程中で行な
われるフォーミング処理時の電圧パルス波形を示す図で
ある。
【図12】第2実施例の垂直型電子放出素子の概略構成
図である。
【図13】実施例の電子放出素子の電流−電圧特性を示
す図である。
【図14】本実施例の画像表示装置の斜視断面図であ
る。
【図15】第1実施例の画像表示装置の駆動方法を示す
タイミングチャートである。
【図16】本実施例の画像表示装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【図17】実施例の画像表示装置の蛍光膜を示す図であ
る。
【図18】第2実施例の垂直型電子放出素子の製造方法
を示す工程図である。
【図19】第2実施例の画像表示装置の駆動方法を示す
タイミングチャートである。
【図20】本実施例の画像表示装置における電子線の走
査を説明するための図である。
【図21】他の実施例の画像表示装置の概略構成を示す
ブロック図である。
【符号の説明】
1 絶縁性基板 3 電子放出部 4 薄膜 5,6 素子電極 72 隔壁 92 変調電極 93 線状電子源 94 垂直方偏向更電極 95 水平方向偏向電極 1601 表示パネル 1602 走査回路 1603 駆動信号制御回路 1604 シフトレジスタ 1605 ラインメモリ 1606 同期信号分離回路 1607 変調信号発生器 1608 偏向信号制御回路 1609 垂直偏向信号発生器 1610 水平偏向信号発生器

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号に基づいて電子を放出する電子
    源を備えた画像形成装置であって、 複数の表面伝導型電子放出素子を線状に配置した線状電
    子源を複数並列に配列したマルチ電子源と、 前記マルチ電子源を順次駆動する駆動手段と、 前記駆動手段による駆動に応じて前記マルチ電子源から
    放出される電子線を前記入力信号に応じて変調する変調
    手段と、 前記変調手段により変調された電子線を偏向する偏向手
    段と、 前記偏向手段により偏向された電子線に基づいて可視画
    像を形成する画像形成手段と、を備えることを特徴とす
    る画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記偏向手段は前記マルチ電子源から放
    出された電子線を垂直方向及び水平方向に複数段階に偏
    向することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装
    置。
  3. 【請求項3】 前記変調手段は前記マルチ電子源とマト
    リクスを成すように配置された複数の変調電極を有し、
    前記複数の変調電極に前記入力信号に基づいて電圧を変
    調した所定幅のパルス電圧を印加することを特徴とする
    請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記変調手段は前記マルチ電子源とマト
    リクスを成すように配置された複数の変調電極を有し、
    前記複数の変調電極に前記入力信号に基づいてパルス幅
    を変調した所定電圧のパルス電圧を印加することを特徴
    とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記表面伝導形電子放出素子は平面型電
    子放出素子であることを特徴とする請求項1乃至4のい
    ずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記表面伝導形電子放出素子は垂直型電
    子放出素子であることを特徴とする請求項1乃至4のい
    ずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 入力信号に基づいて電子を放出する電子
    源を用いて画像を形成する画像形成方法であって、 複数の表面伝導型電子放出素子を線状に配置した線状電
    子源を複数並列に配列したマルチ電子源を順次駆動する
    工程と、 前記マルチ電子源から放出される電子線を前記入力信号
    に応じて変調する変調工程と、 変調されたマルチ電子源から放出される電子線を前記入
    力信号に応じて偏向する偏向工程と、 その偏向された電子線に基づいて可視画像を形成する工
    程と、を備えることを特徴とする画像形成方法。
  8. 【請求項8】 前記偏向工程は前記マルチ電子源から放
    出された電子線を垂直方向及び水平方向に複数段階に偏
    向することを特徴とする請求項7に記載の画像形成方
    法。
  9. 【請求項9】 前記変調工程は、前記マルチ電子源とマ
    トリクスを成すように配置された複数の変調電極に前記
    入力信号に基づいて電圧を変調した所定幅のパルス電圧
    を印加することを特徴とする請求項7に記載の画像形成
    方法。
  10. 【請求項10】 前記変調工程は、前記マルチ電子源と
    マトリクスを成すように配置された複数の変調電極に前
    記入力信号に基づいてパルス幅を変調した所定電圧のパ
    ルス電圧を印加することを特徴とする請求項7に記載の
    画像形成方法。
  11. 【請求項11】 前記表面伝導形電子放出素子は平面型
    電子放出素子であることを特徴とする請求項7乃至10
    のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  12. 【請求項12】 前記表面伝導形電子放出素子は垂直型
    電子放出素子であることを特徴とする請求項7乃至10
    のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  13. 【請求項13】 入力信号に基づいて電子を放出する電
    子源であって、 複数の表面伝導型電子放出素子を線状に配置した線状電
    子源を複数並列に配列したマルチ電子源と、 前記マルチ電子源から放出される電子線を前記入力信号
    に応じて変調する変調手段と、 前記変調手段により変調された電子線を偏向する偏向手
    段と、を備えることを特徴とする電子源。
  14. 【請求項14】 前記偏向手段は前記マルチ電子源から
    放出された電子線を垂直方向及び水平方向に複数段階に
    偏向することを特徴とする請求項13に記載の電子源。
  15. 【請求項15】 前記変調手段は前記マルチ電子源とマ
    トリクスを成すように配置された複数の変調電極を有す
    ることを特徴とする請求項13又は14に記載の電子
    源。
JP11712194A 1994-05-30 1994-05-30 電子源及び該電子源を用いた画像形成方法及び装置 Withdrawn JPH07326310A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11712194A JPH07326310A (ja) 1994-05-30 1994-05-30 電子源及び該電子源を用いた画像形成方法及び装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11712194A JPH07326310A (ja) 1994-05-30 1994-05-30 電子源及び該電子源を用いた画像形成方法及び装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07326310A true JPH07326310A (ja) 1995-12-12

Family

ID=14703956

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11712194A Withdrawn JPH07326310A (ja) 1994-05-30 1994-05-30 電子源及び該電子源を用いた画像形成方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07326310A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1209719B1 (en) Image-forming apparatus
KR0144653B1 (ko) 전자소스 및 화상 형성 장치
US6348761B1 (en) Electron beam apparatus and image-forming apparatus
JPH08180821A (ja) 電子線装置
JP3167072B2 (ja) 画像形成装置
JP3299096B2 (ja) 電子源及び画像形成装置の製造方法、並びに電子源の活性化処理方法
KR100209046B1 (ko) 전자 소스 및 화상 형성 장치
JPH07181911A (ja) マルチ電子ビーム源とその駆動方法及びそれを用いた画像形成装置
JP3402751B2 (ja) 電子源と、その製造方法及び該電子源を用いた画像形成装置
JP3416261B2 (ja) 電子源のフォーミング方法
JPH07326310A (ja) 電子源及び該電子源を用いた画像形成方法及び装置
JP3372689B2 (ja) 電子ビーム発生装置および画像表示装置
JP3517474B2 (ja) 電子線発生装置及び画像形成装置
JPH11317183A (ja) 画像表示装置
JPH09230818A (ja) 電子発生装置、それを用いた画像形成装置およびそれらの駆動方法、駆動回路
JPH0922672A (ja) 画像表示装置
JPH08212944A (ja) 画像形成装置および電子ビーム発生源
JPH09297556A (ja) 画像形成装置及びその駆動回路及び電子ビーム発生装置及びその電子放出源の駆動方法
CA2297602C (en) Electron source, and image-forming apparatus and method of driving the same
JPH08190853A (ja) 電子源及び該電子源を用いた画像形成方法及びその装置
JPH07326309A (ja) 電子源及び画像形成装置
JPH07122208A (ja) 電子源及び画像形成装置
JPH0831306A (ja) 電子放出素子、電子源、及びそれを用いた画像形成装置と、それらの製造方法
JPH08190878A (ja) 電子源の駆動装置及び該電子源を用いた画像形成装置
JPH08331490A (ja) 画像表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20010731