JPH07325391A - 可視光反応性樹脂組成物およびそれを用いたシート状光記録材料 - Google Patents

可視光反応性樹脂組成物およびそれを用いたシート状光記録材料

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JPH07325391A
JPH07325391A JP6118788A JP11878894A JPH07325391A JP H07325391 A JPH07325391 A JP H07325391A JP 6118788 A JP6118788 A JP 6118788A JP 11878894 A JP11878894 A JP 11878894A JP H07325391 A JPH07325391 A JP H07325391A
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JP6118788A
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Yukio Hosoda
幸男 細田
Tadakazu Miyata
忠和 宮田
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New Oji Paper Co Ltd
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New Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 可視半導体レーザー光の照射によって速やか
に反応する可視光反応性樹脂組成物、および良好な画像
を形成するシート状光記録材料の提供。 【構成】 (a)重量平均分子量4,000以上のp−
ビニルフェノール系重合体、(b)カチオン反応性化合
物、(c)2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−
1,3,5−トリアジン、(d)最大吸収波長が600
nmから700nmの間にあるスクアリリウム塩系増感
色素および(e)一般式(1)の芳香族アミノ化合物: 【化1】 (但し、式(1)中、R1 、R2 は、置換または非置換
の、飽和または不飽和の炭化水素基を表し、R3 は、置
換または非置換の脂肪族グループまたは置換または非置
換の芳香族グループを表す。)を含有する可視光反応性
樹脂組成物を用いて、シート状光記録材料の感光記録層
を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、可視光反応性樹脂組成
物、およびそれを用いたシート状光記録材料に関するも
のである。さらに詳しく述べるならば、本発明は、可視
半導体レーザー光の照射によって速やかに反応する可視
光反応性樹脂組成物、およびそれを用いたシート状光記
録材料に関するものである。
【0002】本発明に係る可視光反応性樹脂組成物は、
保護、装飾および絶縁コーティング用塗料材料、印刷イ
ンキ、シール剤、接着剤、並びに、ホログラム記録材
料、フォトレジスト、および印刷版等のシート状記録材
料として有用なものである。また本発明のシート状光記
録材料は、可視半導体レーザー光の照射により光反応樹
脂画像を形成し記録するために有用なものである。
【0003】
【従来の技術】近年、光ファイバーやレーザー技術を応
用したデジタル方式の光情報処理技術が発展してきてい
る。この光情報処理技術のうち、データ出力媒体である
光記録材料は、小型で低価格な光源として用いられるア
ルゴンレーザー、ヘリウム・ネオンレーザーや可視半導
体レーザーのような可視レーザーに対応可能なことが要
望されており、特に操作性が良く、レーザー光をコンピ
ューターから直接変調できる可視半導体レーザーに対応
可能なことが強く要望されている。しかしながら、従来
から知られている感光材料を用いた光反応組成物は、紫
外光に対してのみ活性を示すが、アルゴンレーザー、ヘ
リウム・ネオンレーザーや可視半導体レーザーのような
可視レーザー光には活性を示さず、記録材料として用い
ることが出来ない。
【0004】この問題を解決する方法として、従来の光
反応組成物に対し増感色素の添加による分光増感法が広
く知られている。この増感色素としては、3−ケトクマ
リン系化合物、チアピリリウム塩系化合物、シアニン系
化合物、ナフトチアゾールメロシアニン系化合物、メロ
シアニン系化合物等が用いられる。しかし、これらの増
感方法では、従来の光反応組成物に、発振波長が600
nmから700nmの間にある可視半導体レーザーの発
振出力に対して光反応性のある固有感度を付与すること
ができず、従って、これを記録材料として用いることが
できないという問題がある。
【0005】また従来より知られている感光材料を用い
た光反応組成物は、多官能アクリレート等のように、常
温で液状にある材料を多量に使用しているため、これら
から作成したシート状光記録材料の感光記録層は、光照
射前に積み重ね状態または巻取状態で保存すると、シー
トの表面と裏面とのブロッキングが起きやすく、取り扱
いに特別な配慮が必要であった。このため、光反応前の
通常の状態で乾式の感光記録層を有するシート状光記録
材料の出現が強く要望されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術の
上記問題点を解決し、可視半導体レーザー光の照射によ
って速やかに反応し得る可視光反応性樹脂組成物、およ
びそれを含む乾式感光記録層を有するシート状光記録材
料を提供しようとするものである。
【0007】また本発明は、保護、装飾および絶縁コー
ティング、印刷インク、シール剤、接着剤、ホログラム
記録材料、フォトレジスト、印刷版等の材料に適した可
視光反応性樹脂組成物、およびそれを用いて可視半導体
レーザー光の走査露光により画像を形成できるシート状
光記録材料を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、種々の光
反応性樹脂組成物の可視光に対する活性について検討し
た結果、下記主要成分の可視光反応性樹脂組成物を得、
本発明を完成するに至った。
【0009】本発明の可視光反応性樹脂組成物は、
(a)4,000以上の重量平均分子量を有する、置換
された、および置換されていないp−ビニルフェノール
の重合体および共重合体から選ばれた少なくとも1種、
(b)ビニルエーテル化合物、アミド化合物およびその
他の化合物から選ばれた少なくとも1種のカチオン反応
性化合物、(c)2,4,6−トリス(トリクロロメチ
ル)−1,3,5−トリアジン、(d)最大吸収波長が
600nmから700nmの間にあるスクアリリウム塩
系増感色素、および(e)下記一般式(1)の構造を有
する芳香族アミノ化合物:
【化3】 (但し、式(1)中、R1 、R2 は、それぞれ互いに独
立に、置換または非置換の、飽和および/または不飽和
の炭化水素基から選ばれた1員を表し、R3 は、水素原
子、水酸基、アルキル基、置換または非置換のベンジル
基、アルコキシ基、アリール基、アリールアルキル基、
アシル基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、置換ま
たは非置換のアミノ基、置換または非置換のアミノアリ
ール基、置換または非置換のアニリノ基から選ばれた少
なくとも1種である。)を含有することを特徴とするも
のである。
【0010】また本発明のシート状光記録材料は、シー
ト状基体と、その少なくとも一面上に形成され、かつ
(a)4,000以上の重量平均分子量を有する、置換
された、および置換されていないp−ビニルフェノール
の重合体および共重合体から選ばれた少なくとも1種、
(b)ビニルエーテル化合物、アミド化合物およびその
他の化合物から選ばれた少なくとも1種のカチオン反応
性化合物、(c)2,4,6−トリス(トリクロロメチ
ル)−1,3,5−トリアジン、(d)最大吸収波長が
600nmから700nmの間にあるスクアリリウム塩
系増感色素、および(e)下記一般式(1)の構造を有
する芳香族アミノ化合物:
【化4】 (但し、式(1)中、R1 、R2 は、それぞれ互いに独
立に、置換または非置換の、飽和および/または不飽和
の炭化水素基から選ばれた1員を表し、R3 は、水素原
子、水酸基、アルキル基、置換または非置換のベンジル
基、アルコキシ基、アリール基、アリールアルキル基、
アシル基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、置換ま
たは非置換のアミノ基、置換または非置換のアミノアリ
ール基、置換または非置換のアニリノ基から選ばれた少
なくとも1種である。)を含む可視光反応性樹脂組成物
を含有する感光記録層とを有することを特徴とするもの
である。
【0011】
【作用】本発明の可視光反応性樹脂組成物に可視半導体
レーザー光を照射することにより、成分(c)すなわち
2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−1,3,5
−トリアジン、成分(d)すなわちスクアリリウム塩系
増感色素、および成分(e)すなわち芳香族アミノ化合
物とからカチオン反応開始種が生成し、このカチオン開
始種が、成分(a)すなわちポリ(p−ビニルフェノー
ル)と、成分(b)すなわちカチオン反応性化合物との
反応を開始させ、それによって可視光反応性樹脂組成物
を形成することができる。
【0012】ポリ(p−ビニルフェノール)を使用した
レジスト材料については、特開平2−12153号公
報、およびJ.F.Bohland ら、J.Photopolym.Sci.Tech.3
(3)355,401(1990) 等に述べられているが、このレジス
ト材料は紫外線であるエキシマーレーザーにのみ感度を
有し、可視光には感度を有しないものである。またこの
レジスト材料に、重量平均分子量4,000未満のポリ
(p−ビニルフェノール)を使用すると、これをカチオ
ン反応性化合物と紫外線反応させても、網目構造が十分
に形成されない。このため反応後の現像処理時に反応生
成物が現像液中に溶出し、鮮明な画像が得られないとい
う欠点がある。一方、重量平均分子量以上のポリ(p−
ビニルフェノール)をこれをカチオン反応性化合物と反
応させると、網目構造が十分に形成され、反応後のネガ
型画像の現像処理時に未露光部(未反応物)のみが現像
液中に溶出し、またはポジ型画像の現像処理時には露光
部(反応生成物)のみが現像液中に溶出し、使用目的に
応じた鮮明な画像が得られる。このポリ(p−ビニルフ
ェノール)の重量平均分子量は4,000以上である
が、8、000以上であればより好ましい。
【0013】また本発明に用いられるポリ(p−ビニル
フェノール)は前述のようにポリ(p−ビニルフェノー
ル)共重合体を包含し、使用目的により、他のエチレン
性ビニル化合物、例えばメタクリル酸、メタクリル酸メ
チル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、スチレン、
アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、ア
クリル酸ブチル、p−ビニルトルエン、N−ビニルピロ
リドン、N−ビニルイミダゾール、メタクリル酸ベンジ
ル、メタクリル酸トリフロロエチル、メタクリル酸ジメ
チルアミノエチル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、
マレイン酸メチル、フマル酸、フマル酸エチル、アクリ
ロニトリル、アクリルアミド、フマル酸ジエチル、フェ
ニルマレイミド、マレイン酸、マレイン酸無水物、マレ
イン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイミド、メ
タクリル酸ブチル、エチルビニルエーテル、イソプレ
ン、ブタジエン、シクロペンタジエン、およびビニルト
リメチルシラン等から選ばれた少なくとも1種と、p−
ビニルフェノールとの共重合体を使用することができ
る。この場合、p−ビニルフェノールと他の共重合成分
との重合モル比は95:5〜50:50であることが好
ましい。
【0014】またこのポリ(p−ビニルフェノール)の
ベンゼン環には使用目的により、ヒドロキシル基に加え
て、少なくとも1個の置換基を導入する処理、例えばア
ルキル化、ハロゲン化、メチロール化、クロロメチル
化、ホルミル化、アミノ化、ニトロ化、ニトロソ化、ジ
アルキルアミノメチル化、スルホン化、スチレン化、燐
酸エステル化、珪素化、アゾ化、ヒドロキシイミノメチ
ル化、アリルエーテル化、シアネート化、パーフロロア
ルキルエーテル化、アセチル化、カルボン酸エステル
化、けい皮酸エステル化、スルホン酸エステル化、アル
キルエーテル化、シリルエーテル化、グリシジルエーテ
ル化、エポキシ化合物付加体、イソシアナート化合物付
加体、アジリジン化合物付加体、ポリエチレングリコー
ルエーテル化、不飽和アルキルエーテル化、ベンズイミ
ダゾール付加体、グルコシドエーテル化、アゾベンゼン
エーテル化、シアノエチル化等を施してもよい。これら
のp−ビニルフェノール、および置換p−ビニルフェノ
ールの重合体および共重合体は、単独で用いてもよく、
あるいは2種以上を混合して用いてもよい。またこのポ
リ(p−ビニルフェノール)は、シート状光記録材料に
おいて、乾式の感光記録層を形成するために有効なもの
である。
【0015】次にトリアジン化合物を光酸発生剤として
含み、可視光に活性な光反応開始剤系としては、次のよ
うな例が知られている。代表的な例として特公昭57−
1819号公報、特公昭59−1281号公報、特公昭
62−44258号公報、特公平4−44737号公
報、および特開平5−107761号公報に示されてい
る色素成分基含有トリアジン誘導体、特公昭62−38
42号公報に示されているチオヒダントイン化合物との
配合物、特公昭62−3844号公報に示されているジ
アルキルアミノ芳香族化合物とイソオキサゾロン化合物
との配合物、特公平2−30322号公報に示されてい
るチアピリリウム塩化合物との配合物、特公平3−20
402号公報および特開平4−31863号公報に示さ
れているシアニン系増感色素との配合物、特公平3−4
8921号公報に示されているメロシアニン系増感色素
とを配合物、特開平4−97153号公報に示されてい
る2,3−オキシシクロブテン環含有スクアリリウム塩
系増感色素との配合物、特開平4−106548号公報
に示されているチアゾール環含有スクアリリウム塩系増
感色素との配合物等が知られている。しかし、これら従
来の光反応開始剤系は、可視半導体レーザー光に十分な
感度を有しないものである。これに対して、本発明にお
いては、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−
1,3,5−トリアジンは、光吸収したスクアリリウム
塩系増感色素および芳香族アミノ化合物と強い相互作用
を示し、それにより効率よく酸(反応開始種)を発生す
る。
【0016】またスクアリリウム塩系増感色素を含み、
可視光に活性な光反応開始剤系としては次のような例が
知られている。代表的な例として、特開平5−2743
6号公報にイミダゾール化合物との配合が開示されてい
るが、この配合系は、可視半導体レーザー光に十分な感
度を有しない。さらに小関他、高分子学会予稿集 40
(3),504(1991), 41(3),541(1992), 42(3),683(1993)に
は2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−1,3,
5−トリアジンと、スクアリリウム塩系増感色素との光
反応開始剤系を選定し、ヘリウム・ネオンレーザー(発
振波長633nm)または赤外半導体レーザー(発振波
長780nm)の照射により、ポリ(p−ビニルフェノ
ール)とヘキサメトキシメチルメラミンとを架橋反応さ
せ、ネガ型レジストを作成することが開示されている。
しかし、上記スクアリリウム塩系増感色素は、可視半導
体レーザー光による記録には適さないものである。ま
た、最大吸収波長が600nmより短い、または700
nmより長いスクアリリウム塩系増感色素を選定する
と、発振波長が600nmから700nmの間にある可
視半導体レーザーからの光を有効に吸収せず、光反応性
が極端に低下し、記録に必要な感度が付与出来ず、光記
録材料として使用出来ない。
【0017】これに対して本発明に使用される最大吸収
波長が600nmから700nmの間にあるスクアリリ
ウム塩系増感色素は、可視半導体レーザー光の発振波長
域、すなわち680nm近辺の光を効率よく吸収し、こ
の光吸収体が2,4,6−トリス(トリクロロメチル)
−1,3,5−トリアジンおよび芳香族アミノ化合物と
の間に強い相互作用を示す。すなわち本発明の特定スク
アリリウム塩系増感色素自体が光反応性を有するもので
あって、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−
1,3,5−トリアジンおよび芳香族アミノ化合物とと
もに、効率よく酸(反応開始種)を発生するものであ
る。
【0018】次に芳香族アミノ化合物を含み、可視光に
活性な光反応開始剤系としては、次のような例が知られ
ている。代表的な例として特公平4−37986号公
報、特公平4−38345号公報にイソオキサゾロン骨
格を有する化合物との配合物等が示されているが、可視
半導体レーザーの発振波長域に分光感度を有しない。ま
た特公平4−5179号公報、特公平4−5180号公
報に芳香族ケトン類との配合物等、特開平5−1253
30号公報にジアルキルアミノ基含有のベンゾフェノン
およびα−ジケトン類との配合等が示されている。しか
し、これらは可視半導体レーザーの光出力に十分な感度
を有しないものである。特開平4−304456号公報
にジアルキルアミノ芳香族アルデヒドおよびビイミダゾ
ール類との配合物等が示されているが、発振波長488
nmのアルゴンレーザーに感度を有し、可視半導体レー
ザーの発振波長域には分光感度を有しないものである。
特開平4−271352号公報にp−ジアルキルアミノ
芳香族カルボニル化合物、ビイミダゾール類およびボレ
ートアニオンとの組合せによる光反応開始剤系が示され
ているが、発振波長域が400〜500nm付近の可視
レーザーに感度を有し、可視半導体レーザーの発振波長
域に分光感度を有しないものである。これに対して、本
発明に使用される芳香族アミノ化合物は、光吸収したス
クアリリウム塩系増感色素および、2,4,6−トリス
(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジンとの強
い相互作用により効率よく酸を発生する。
【0019】本発明で使用されるカチオン反応性化合物
成分(b)は、カチオン(酸)の存在によりポリ(p−
ビニルフェノール)成分(a)と反応するものであって
ビニルエーテル化合物および/またはアミド化合物から
選ばれる。ビニルエーテル化合物は、例えばエチルビニ
ルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、n−ブチル
ビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、t−ブ
チルビニルエーテル、t−アミルビニルエーテル、シキ
ロヘキシルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテ
ル、ドデシルビニルエーテル、オクタデシルビニルエー
テル、エチレングリコールモノビニルエーテル、エチレ
ングリコールジビニルエーテル、エチレングリコールブ
チルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニル
エーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、ヒ
ドロキシブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビ
ニルエーテル、アリルビニルエーテル、エチニルビニル
エーテル、フェニルビニルエーテル、p−メトキシフェ
ニルビニルエーテル、ブタンジオールモノビニルエーテ
ル、ブタンジオールジビニルエーテル、トリエチレング
リコールメチルビニルエーテル、トリエチレングリコー
ルジビニルエーテル、テトラエチレングリコールジビニ
ルエーテル、ヘキサンジオールモノビニルエーテル、ヘ
キサンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジオ
ールジビニルエーテル、シクロヘキサンジオールモノビ
ニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、トリメ
チロールプロパントリビニルエーテル、アミノプロピル
ビニルエーテル、2−ジエチルアミノエチルビニルエー
テル、1,4−ベンゼンジメタノールジビニルエーテ
ル、ヒドロキノンジビニルエーテルおよびプロペニルエ
ーテルプロピレンカーボネート等から選ぶことができ
る。
【0020】またアミド化合物は、尿素、メラミン、ベ
ンゾグアナミン、グリコールウリルを主要骨格とし、メ
チル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、
n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基等のアルキ
ル基、メチロール基、イミノ基、カルボキシル基等が結
合しているアミド化合物から選ぶことができる。またプ
ロピレンオキシド、シクロヘキセンオキシド、フェニル
グリシジルエーテル、(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)メチル−3,4−(エポキシシクロヘキシル)カル
ボキシレート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)アジペート、4−ビニルシクロヘキセンジオキシ
ド、1,13−テトラデカジエンジオキシド、リモネン
ジオキシド等の脂肪族エポキシ化合物、ビスフェノール
A型エポキシ樹脂、ハロゲン化ビスフェノールA型エポ
キシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェ
ノールノボラック型エポキシ樹脂、多価アルコールのポ
リグリシジルエーテル等の芳香族エポキシ化合物、スチ
レン、α−メチルスチレン、p−クロロメチルスチレン
等のスチレン類、テトラヒドロフラン、s−トリオキサ
ン、3,3−ビスクロロメチルオキセタン等の環状エー
テル化合物、γ−ブチロラクトン等の環状エステル化合
物、1−フェニル−4−エチル−2,6,7−トリオキ
サビシクロ[2,2,2]オクタン、1−エチル−4−
ヒドロキシメチル−2,6,7−トリオキサビシクロ
[2,2,2]オクタン等のビシクロオルトエステル化
合物、1,4,6−トリオキサスピロ[4,4]ノナ
ン、2−メチル−1,4,6−トリオキサスピロ[4,
4]ノナン、1,4,6−トリオキサスピロ[4,5]
デカン等のスピロオルトエステル化合物、1,5,7,
11−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、3,
9−ジベンジル−1,5,7,11−テトラオキサスピ
ロ[5,5]ウンデカン等の環状カーボネート化合物、
エチレンスルフィド、チオエピクロロヒドリン等のチイ
ラン化合物、トリチアン等の環状硫黄化合物、シロキサ
ンオリゴマー等のシロキサン類およびN−ビニルカルバ
ゾール誘導体等から選ぶことができる。これらのビニル
エーテル化合物およびアミド化合物は単独で用いてもよ
く、あるいは2種以上を混合して用いてもよい。
【0021】本発明で使用される芳香族アミノ化合物の
構造は、下記一般式(1)で示されるものである。
【化5】 (ただし式中、R1 、R2 は、それぞれ互いに独立に、
置換または非置換の飽和および/または不飽和の炭化水
素基であり、R3は、水素原子、水酸基、アルキル基、
置換または非置換のベンジル基、アルコキシ基、アリー
ル基、アリールアルキル基、アシル基、ハロゲン原子、
ニトロ基、シアノ基、置換または非置換のアミノ基、置
換または非置換のアミノアリール基、置換または非置換
のアニリノ基である。)
【0022】この一般式(1)の芳香族アミノ化合物
は、例えば下記化合物から選ぶことができる。
【化6】
【0023】
【化7】
【0024】
【化8】
【0025】
【化9】
【0026】これら化合物は単独で用いてもよく、ある
いは2種以上を混合して用いてもよい。
【0027】可視光反応性樹脂組成物の配合割合として
は、成分(a)ポリ(p−ビニルフェノール)100重
量部に対して、成分(b)カチオン反応性化合物が1〜
100重量部であることが好ましく、より好ましくは1
0〜50重量部であり、2,4,6−トリス(トリクロ
ロメチル)−1,3,5−トリアジン成分(c)が1〜
50重量部であることが好ましく、より好ましくは5〜
30重量部であり、およびスクアリリウム塩系増感色素
成分(d)が0.01〜10重量部であることが好まし
く、より好ましくは0.1〜3重量部であり、および芳
香族アミノ化合物成分(e)が0.01〜50重量部で
あることが好ましく、より好ましくは0.1〜20重量
部である。
【0028】上記のように、従来技術においては、発振
波長が600〜700nmの範囲にある可視半導体レー
ザー光に対し、実用的に十分な感度を有する可視レーザ
ー光反応性樹脂組成物が知られていなかった。ところが
本発明により、可視半導体レーザー光の照射に実用上十
分な感度を有し、速やかな可視光反応性を示す樹脂組成
物が得られた。このような可視レーザー光反応性樹脂組
成物を用いることにより、露光前に乾燥固体状態であ
り、かつ可視半導体レーザー光を走査露光することによ
り記録画像を形成することができる乾式感光記録層を形
成することが可能となった。
【0029】本発明の可視光反応性樹脂組成物は、本発
明の目的を阻害しない範囲において他のラジカル重合可
能な化合物をさらに含んでいてもよい。それらは、例え
ば、N−ビニル−2−ピロリドン、ビスフェノールAジ
アクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレー
ト、ポリエチレングリコールアクリレート、ペンタエリ
スリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトール
ヘキサアクリレート、トリメチロールプロパントリアク
リレート、オリゴエステルアクリレート等から選ぶこと
ができる。これらは単独で用いてもよく、2種類以上を
混合して用いてもよい。
【0030】本発明の可視光反応性樹脂組成物は、その
目的を阻害しない範囲において、芳香族ケトン化合物、
硫黄化合物、有機過酸化物、アゾ化合物や有機ハロゲン
化合物等の光ラジカル発生剤をさらに含んでいてもよ
い。
【0031】本発明の可視光反応性樹脂組成物は、その
目的を阻害しない範囲において、発色色素をさらに含ん
でいてもよい。それらは、例えば、トリフェニルメタン
系色素、トリフェニルメタンフタリド系色素、フェノチ
アジン系色素、フェノキサジン系色素、フルオラン系色
素、チオフルオラン系色素、インドリルフタリド系色
素、アザフタリド系色素、ジフェニルメタン系色素、ク
ロメピラゾール系色素、ロイコオーラミン系色素、ロー
ダミンラクタム系色素、ローダミンアニリノラクタム系
色素、メチン系色素、アゾメチン系色素、スピロピラン
系色素、キナゾリン系色素、フルオレイン系色素、ビス
ラクトン系色素、キサンテン系色素、ロイコキサンテン
系色素、ジアザキサンテン系色素等から選ぶことができ
る。これらは単独で用いてもよく、2種類以上を混合し
て用いてもよい。
【0032】本発明に用いられるバインダーには、前記
可視レーザー光反応性樹脂組成物の感光反応機能を阻害
しない限り格別の制限はなく、例えばポリビニルアセタ
ール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、
カルボキシメチルセルロース、酸化澱粉、カゼインなど
のの水溶性接着樹脂、並びにスチレン−ブタジエン系共
重合体、アクリル酸エステル系共重合体、エチレン−酢
酸ビニル系共重合体などの非水溶性合成高分子エマルジ
ョンなど用いることができる。これらを単独で、または
2種類以上混合して使用してもよい。
【0033】本発明の可視光反応性樹脂組成物は、その
目的を阻害しない範囲において、ポリビニルアセタール
を用いることが好ましい。ポリビニルアセタールは、感
光記録層において、成分(a)、(b)、(c)、
(d)および(e)の相溶性を向上させ、皮膜形成性を
高め、硬化反応性を高めるのに有効なものである。
【0034】また本発明で使用されるポリビニルアセタ
ールは、ポリビニルアルコールにアルデヒド基含有化合
物を反応させて得られ、アセタール化度は、60〜90
重量%であることが好ましく、特に70〜85重量%の
ものがより好ましい。ここでアセタールのアセチル基
は、ブチル基または水素原子であることが好ましく、特
にブチル基を含むもの、すなわちポリビニルブチラール
が好ましい。またこのポリビニルブチラールの重量平均
分子量は、300〜4000であることが好ましく、要
求される皮膜形成性に応じて適宜に設定することができ
る。
【0035】本発明のシート状光記録材料の印刷性およ
び筆記性を向上させるためには、その目的を阻害しない
範囲において、感光記録層中に、さらに顔料を含有させ
てもよい。このような顔料としては、クレー、炭酸カル
シウム、水酸化アルミニウム、シリカ、サチン白、二酸
化チタン、タルク、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、亜
硫酸カルシウム、有機顔料等のように通常の顔料塗工紙
に使用している顔料を用いることができ、これらを単独
で、または2種類以上混合して使用してもよい。
【0036】本発明の可視光反応性樹脂組成物は、その
所望の効果を損なわない限り、反応促進剤、反応調整
剤、濡れ剤、被膜形成助剤、希釈溶媒、安定剤等を含ん
でいても良い。本発明の光記録材料に用いられるシート
状基体としては、紙、不織布および布地のような多孔質
基体、或は合成紙、高分子フィルム、ゴム状弾性シート
および金属箔等を用いることができる。これらは単独、
あるいはこれらの2枚以上を積層体の形態で用いても良
い。
【0037】多孔質基体としては、通常、坪量10〜3
00g/m2 、厚さ10〜350μの紙、不織布および
布地等が用いられ、必要に応じこれに目止め処理を施し
て使用する。また編織布は、スクリーン印刷用素材とし
て使用されるものから選ぶことができ、これらはポリア
ミド繊維、ポリエステル繊維、ステンレス繊維、金属メ
ッキしたポリエステル繊維、カーボン混紡繊維、絹繊維
等により紡織編されたものでもよい。合成紙としては、
厚さ10〜350μのポリエチレン、ポリプロピレン等
のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレ
フタレート等からつくられたフィルム法合成紙またはフ
ァイバー法合成紙が用いられる。高分子フィルムとして
は、厚さ3〜200μの低密度または高密度ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテ
ン、メチルペンテン共重合体等のポリオレフィンフィル
ム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィ
ルム、ポリエステルフィルム、ポリスチレンフィルム、
ポリメチルメタアクリレートフィルム、ポリビニルブチ
ラールフィルム、フッ素樹脂フィルム、ポリイミドフィ
ルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、セルロ
ースアセテートフィルム、ポリアミドフィルム、ポリカ
ーボネートフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、
ポリフェニレンサルファイドフィルム、ポリエーテルエ
ーテルケトンフィルム、ポリサルフォンフィルム、ポリ
エーテルサルフォンフィルム、ポリエーテルイミドフィ
ルム、アイオノマー樹脂フィルム等が用いられる。ゴム
状弾性シートとしては、厚さ10〜5000μの天然ゴ
ムや、スチレン−ブタジエン系、ブチル系、ニトリル
系、クロロプレン系、ウレタン系、シリコーン系および
フッ素系等の合成ゴムが用いられる。金属箔としては、
厚さ0.1〜100μの銅箔、アルミニウム箔、錫箔、
鉛箔、鉄箔、ステンレス箔、金箔等が用いられる。
【0038】シート状基体上に塗布する可視光反応性樹
脂組成物を含む感光記録層の塗工量は、0.01〜50
g/m2 (固形分)であることが好ましく、より好まし
くは0.1〜20g/m2 (固形分)である。感光記録
層は、所定の組成を有する塗工液を常法にしたがってロ
ールコーター等でシート状基体上に塗布し、これを乾燥
して形成する。また形成される感光記録層の品質を損な
わない限り、紫外線硬化装置または電子線硬化装置を併
用して乾燥を行ってもよい。
【0039】本発明のシート状光記録材料は、使用目的
に応じ、シート状基体の片面、または両面に当該可視光
反応性樹脂組成物による感光記録層を形成してもよい。
また使用目的に応じ、シート状基体の表面に当該可視光
反応性樹脂組成物による感光記録層を形成し、シート状
基体の裏面に静電記録、放電破壊記録、感熱記録、通電
記録、電解記録、電子写真記録、感圧記録、インクジェ
ット記録、銀塩写真記録、ジアゾ記録、磁気記録、熱転
写記録、裏カーボン、イオンフロー記録等の他の記録方
式による記録を行うための記録層を形成してもよい。ま
たこの裏面には、使用目的に応じ、アクリル酸エステル
系、天然ゴム系、合成ゴム系、ブロックポリマー等の一
般の感圧接着剤による粘着加工を行ってもよい。この感
圧接着剤の塗工液は、有機溶剤型、水系エマルジョン
型、水溶液型またはホットメルト型が使用可能である。
またこの裏面には、使用目的に応じ、シリコーン系剥離
剤、長鎖アルキルアクリレートやフッ素樹脂等の非シリ
コーン系剥離剤による剥離加工を行ってもよい。
【0040】本発明のシート状光記録材料は、次のよう
な原理で画像を形成、記録する。すなわち、シート状光
記録材料に、画像情報信号に基づいて変調された可視半
導体レーザー光を照射すると、露光部分のみが反応す
る。この場合記録画像は、現像において未露光部分を溶
剤やアルカリ性溶液等で溶出することにより形成される
ネガ型画像であってもよく、或は露光部分を溶剤やアル
カリ性溶液等で溶出することにより形成されるポジ型画
像であってもよい。すなわち現像処理に用いる溶剤やア
ルカリ性溶液等を使用目的に応じて選択することによ
り、ネガ型またはポジ型の画像記録が可能となる。
【0041】現像処理に用いる溶剤は、感光記録層に含
まれる成分材料の種類や得られた反応生成物の種類、お
よび画像のタイプ、(ネガ型またはポジ型)等に応じ
て、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノー
ル、トルエン、キシレン、メチルシクロヘキサン、アセ
トン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、
シクロヘキサノン、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソ
アミル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、メチルセロ
ソルブ、エチルセロソルブ、アクリロニトリル、ジメチ
ルホルムアミド等から選ぶことができる。また現像処理
に用いるアルカリ性溶液は、感光記録層に含まれる成分
材料の種類や得られた反応生成物の種類および画像のタ
イプ(ネガ型またはポジ型)に応じて、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム等の無機アルカリの水溶液や、テト
ラメチルアンモニウムハイドロオキシドやコリン等の有
機アルカリの水溶液、メタノール溶液、または水とメタ
ノールの混合溶液などを用いることができる。
【0042】本発明の光記録材料に記録画像を形成する
ために用いられるレーザー光源としては、アルゴンレー
ザー、ヘリウム・カドミウムレーザー、クリプトンレー
ザー、ヘリウム・ネオンレーザー、半導体レーザー、ル
ビーレーザー等の可視光域に発振波長を有するものが使
用可能である。また赤外レーザーも非線形光学結晶を用
いて波長変換することにより使用可能である。特に発振
波長が600〜700nmの範囲の可視半導体レーザー
が、本発明の光記録材料に対し有効なものである。
【0043】
【実施例】下記実施例により、本発明を具体的に説明す
る。 実施例1 重量平均分子量8,300のポリ(p−ビニルフェノー
ル)(商標:マルカリンカーM S−3、丸善石油化学
製)100重量部に対し、アミド類であるヘキサメトキ
シメチロールメラミン(商標:サイメル300、三井サ
イアナミッド製)10重量部と、2,4,6−トリス
(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン10重
量部と、スクアリリウム塩系増感色素(商標:NK−3
380、日本感光色素研究所製、最大吸収波長657n
m)1重量部、前記化合物 No.5の芳香族アミノ化合物
2重量部とを、希釈溶媒であるメチルエチルケトン中に
分散、溶解しながら配合し、樹脂組成物を作成した。こ
の樹脂組成物の一部を脱気封管し、室温で発振波長68
0nm、光出力20mWの可視半導体レーザー光を10
分間照射し、反応させ、目視により流動性の変化からゲ
ル化を評価した。その結果、上記照射により樹脂組成物
溶液の流動性が消失し、ゲル状態となることを確認し
た。
【0044】実施例2 重量平均分子量19,800のポリ(p−ビニルフェノ
ール)(商標:マルカリンカーM H−3、丸善石油化
学製)100重量部に対し、ビニルエーテル化合物とし
てシクロヘキサンジオールジビニルエーテル40重量部
と、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−1,
3,5−トリアジン10重量部と、スクアリリウム塩系
増感色素(商標:NK−2990、最大吸収波長624
nm;日本感光色素研究所製)1重量部と、前記化合物
No.18の芳香族アミノ化合物10重量部とを、希釈溶
媒であるメチルエチルケトン中に分散、溶解しながら配
合し、樹脂組成物を調製した。その後実施例1と同様に
流動性の変化を目視で評価した。その結果、流動性が消
失し、ゲル状態となることを確認した。
【0045】実施例3 重量平均分子量19,800のポリ(p−ビニルフェノ
ール)(商標:マルカリンカーM H−2、丸善石油化
学製)100重量部に、脂肪族エポキシ化合物であるシ
クロヘキセンオキシド50重量部と、2,4,6−トリ
ス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン10
重量部と、スクアリリウム塩系増感色素(商標:NK−
3634、日本感光色素研究所製、最大吸収波長662
nm)1重量部と、前記化合物 No.6の芳香族アミノ化
合物1重量部とを、希釈溶媒であるメチルエチルケトン
中に分散、溶解しながら配合し、樹脂組成物を調製し
た。その後実施例1と同様に流動性の変化を目視で評価
した。その結果、流動性が消失し、ゲル状態となること
を確認した。
【0046】比較例1 実施例1と同様の操作および評価を行った。但し、樹脂
組成物中、前記化合物No.5の芳香族アミノ化合物を6
0重量部配合した。その結果、可視レーザー光照射によ
り、組成物溶液がゲル状態とならないことを確認した。
【0047】比較例2 実施例2と同様の操作および評価を行った。但し、樹脂
組成物中、ビニルエーテル類の代わりに、多官能アクリ
レートであるトリメチロールプロパントリアクリレート
を用いた。その結果、可視レーザー光照射により、組成
物溶液がゲル状態とならないことを確認した。
【0048】比較例3 実施例3と同様の操作および評価を行った。但し、樹脂
組成物中、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−
1,3,5−トリアジンの代わりに、鉄−アレーン系化
合物である[η6 −クメン][η5 −シクロペンタジエ
ニル]鉄(II)−ヘキサフルオロフォスフェイト(商
標:イルガキュア261、チバ・ガイギー製)を用い
た。その結果、可視レーザー光照射により、組成物溶液
がゲル状態とならないことを確認した。
【0049】比較例4 実施例3と同様の操作および評価を行った。但し、樹脂
組成物中、スクアリリウム塩系増感色素の代わりに、シ
アニン系増感色素(商標:NK−136、日本感光色素
研究所製、最大吸収波長652nm)用いた。その結
果、可視レーザー光照射により、組成物溶液がゲル状態
とならないことを確認した。
【0050】実施例4 シート状基体としてポリオレフィン系合成紙(厚さ11
0μ、商標:ユポFPG−110、王子油化合成紙製)
を使用し、また実施例1で使用した樹脂組成物を塗工液
とし、この塗工液をロールコーターで前記シート状基体
の表面上に、塗布量が3g/m2 (固形分)になるよう
に塗布し、100℃で2分間乾燥して、感光記録層を形
成した。このようにして得たシート状光記録材料の感光
記録層表面に可視半導体レーザー(発振波長680n
m、光出力20mW)からのレーザー光線を集光レンズ
で集光し、所定画像のパターンに従って照射した。メタ
ノールで現像処理を行うと、鮮明なネガ型記録画像が得
られた。
【0051】実施例5 実施例4と同様の操作および評価を行った。但し、シー
ト状基体としてポリエチレンテレフタレートフィルム
(厚さ20μ)を使用し、また塗工液調製において、実
施例2で使用した樹脂組成物を塗工液とした。実施例4
と同様にして露光、現像した結果、鮮明な記録画像が得
られた。
【0052】実施例6 実施例4と同様の操作および評価を行った。但し、シー
ト状基体としてアルミニウム箔(厚さ50μ)を使用
し、また塗工液調製において、実施例3で使用した樹脂
組成物を塗工とした。実施例4と同様にして露光、現像
した結果、鮮明な記録画像が得られた。
【0053】
【発明の効果】本発明に係る可視光反応性樹脂組成物
は、可視半導体レーザーの照射により速やかに反応す
る。また、本発明のシート状光記録材料は、可視半導体
レーザー光の照射により、良好な記録画像を形成し、優
れた実用性を有している。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)4,000以上の重量平均分子量
    を有する、置換された、および置換されていないp−ビ
    ニルフェノールの重合体および共重合体から選ばれた少
    なくとも1種、(b)ビニルエーテル化合物、アミド化
    合物およびその他の化合物から選ばれた少なくとも1種
    のカチオン反応性化合物、(c)2,4,6−トリス
    (トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、
    (d)最大吸収波長が600nmから700nmの間に
    あるスクアリリウム塩系増感色素、および(e)下記一
    般式(1)の構造を有する芳香族アミノ化合物: 【化1】 (但し、式(1)中、R1 、R2 は、それぞれ互いに独
    立に、置換または非置換の、飽和および/または不飽和
    の炭化水素基から選ばれた1員を表し、R3 は、水素原
    子、水酸基、アルキル基、置換または非置換のベンジル
    基、アルコキシ基、アリール基、アリールアルキル基、
    アシル基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、置換ま
    たは非置換のアミノ基、置換または非置換のアミノアリ
    ール基、置換または非置換のアニリノ基から選ばれた少
    なくとも1種である。)を含有する可視光反応性樹脂組
    成物。
  2. 【請求項2】 シート状基体と、その少なくとも一面上
    に形成され、かつ(a)4,000以上の重量平均分子
    量を有する、置換された、および置換されていないp−
    ビニルフェノールの重合体および共重合体から選ばれた
    少なくとも1種、(b)ビニルエーテル化合物、アミド
    化合物およびその他の化合物から選ばれた少なくとも1
    種のカチオン反応性化合物、(c)2,4,6−トリス
    (トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、
    (d)最大吸収波長が600nmから700nmの間に
    あるスクアリリウム塩系増感色素、および(e)下記一
    般式(1)の構造を有する芳香族アミノ化合物: 【化2】 (但し、式(1)中、R1 、R2 は、それぞれ互いに独
    立に、置換または非置換の、飽和および/または不飽和
    の炭化水素基から選ばれた1員を表し、R3 は、水素原
    子、水酸基、アルキル基、置換または非置換のベンジル
    基、アルコキシ基、アリール基、アリールアルキル基、
    アシル基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、置換ま
    たは非置換のアミノ基、置換または非置換のアミノアリ
    ール基、置換または非置換のアニリノ基から選ばれた少
    なくとも1種である。)を含む可視光反応性樹脂組成物
    感光記録層とを有することを特徴とするシート状光記録
    材料。
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