JPH07324390A - 調湿用材料 - Google Patents
調湿用材料Info
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- JPH07324390A JPH07324390A JP13960294A JP13960294A JPH07324390A JP H07324390 A JPH07324390 A JP H07324390A JP 13960294 A JP13960294 A JP 13960294A JP 13960294 A JP13960294 A JP 13960294A JP H07324390 A JPH07324390 A JP H07324390A
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- JP
- Japan
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- humidity control
- weight
- water
- hydrophilic polymer
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Abstract
(57)【要約】
【目的】放湿速度の速い、室内の調湿機能に優れた調湿
用材料を提供する事。 【構成】層状粘土鉱物の層間内に親水性高分子、及び親
水性高分子と無機微粒子を挿入一体化して得られる調湿
用材料とこれを水硬性物質に配合した水硬性組成物、こ
れを硬化してなる硬化体及びそれからなる調湿用材料。 【効果】本発明の調湿用材料は、従来の親水性高分子と
比較し速い放湿速度を有しており、飽和状態になりにく
く、優れた室内の調湿機能を発揮する。
用材料を提供する事。 【構成】層状粘土鉱物の層間内に親水性高分子、及び親
水性高分子と無機微粒子を挿入一体化して得られる調湿
用材料とこれを水硬性物質に配合した水硬性組成物、こ
れを硬化してなる硬化体及びそれからなる調湿用材料。 【効果】本発明の調湿用材料は、従来の親水性高分子と
比較し速い放湿速度を有しており、飽和状態になりにく
く、優れた室内の調湿機能を発揮する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は美術館、博物館、展示
室、貯蔵庫、住宅等において、内装材、内装壁材、天井
材、壁や天井の下地材として使用される調湿用材料に関
するものである。
室、貯蔵庫、住宅等において、内装材、内装壁材、天井
材、壁や天井の下地材として使用される調湿用材料に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】湿度の高いわが国では、古くから建築物
の内装材や内壁材には、調湿機能を有するものとして木
材が使用されてきた。しかし、近年、新建材の発達と不
燃性建築材料の採用から建築物の気密化とともに吸放湿
性の乏しい建材やコンクリートの壁等が直接建築物の壁
面を構成する事が多くなってきた。
の内装材や内壁材には、調湿機能を有するものとして木
材が使用されてきた。しかし、近年、新建材の発達と不
燃性建築材料の採用から建築物の気密化とともに吸放湿
性の乏しい建材やコンクリートの壁等が直接建築物の壁
面を構成する事が多くなってきた。
【0003】これらの事から現在、気密性の高いマンシ
ョンやビルの内部では、温度変化により相対湿度が変化
し、様々な弊害が起きている。例えば、温度低下により
相対湿度が高くなり、壁の内部あるいは表面に結露が発
生する。この結露による水分により、壁面の濡れやシミ
の発生、カビやダニ等の繁殖により壁の耐久性の低下や
生活環境が損なわれている。
ョンやビルの内部では、温度変化により相対湿度が変化
し、様々な弊害が起きている。例えば、温度低下により
相対湿度が高くなり、壁の内部あるいは表面に結露が発
生する。この結露による水分により、壁面の濡れやシミ
の発生、カビやダニ等の繁殖により壁の耐久性の低下や
生活環境が損なわれている。
【0004】近年、これらの弊害を避けるため親水性高
分子を配合した塗料を内壁材表面に塗布したり、親水性
高分子を水硬性物質に配合し、硬化成形した壁材等が使
用されている。
分子を配合した塗料を内壁材表面に塗布したり、親水性
高分子を水硬性物質に配合し、硬化成形した壁材等が使
用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな親水性高分子を配合した塗料や壁材は、親水性高分
子が内部に保持している水分の放出速度が小さく、この
ため、一定期間経過すると吸水量が飽和状態となり、再
び表面結露が発生したり、室内の乾燥度に応じて水分を
放出するという室内調湿機能に劣るという欠点を有して
いる。
うな親水性高分子を配合した塗料や壁材は、親水性高分
子が内部に保持している水分の放出速度が小さく、この
ため、一定期間経過すると吸水量が飽和状態となり、再
び表面結露が発生したり、室内の乾燥度に応じて水分を
放出するという室内調湿機能に劣るという欠点を有して
いる。
【0006】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたものであり、従来の親水性高分子の持つ水分の放出
速度が小さいという欠点を解消した調湿用材料を提供す
る事を目的としてなされたものである。
れたものであり、従来の親水性高分子の持つ水分の放出
速度が小さいという欠点を解消した調湿用材料を提供す
る事を目的としてなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記問題
点を解決するために鋭意検討を重ねた結果、本発明を完
成させた。すなわち本発明は、
点を解決するために鋭意検討を重ねた結果、本発明を完
成させた。すなわち本発明は、
【0008】(1)層状粘土鉱物の層間に親水性高分子
を挿入一体化して得られる調湿用材料、(2)層状粘土
鉱物の層間に親水性高分子と無機微粒子とを挿入一体化
して得られる調湿用材料、(3)上記(1)または
(2)記載の調湿用材料を水硬性物質に配合して得られ
る水硬性組成物、(4)上記(3)記載の水硬性組成物
を硬化してなる硬化体、(5)上記(4)記載の硬化体
からなる調湿用材料 (4)上記(1)記載の水硬性組成物を硬化、成形して
なる成形体、に関する。
を挿入一体化して得られる調湿用材料、(2)層状粘土
鉱物の層間に親水性高分子と無機微粒子とを挿入一体化
して得られる調湿用材料、(3)上記(1)または
(2)記載の調湿用材料を水硬性物質に配合して得られ
る水硬性組成物、(4)上記(3)記載の水硬性組成物
を硬化してなる硬化体、(5)上記(4)記載の硬化体
からなる調湿用材料 (4)上記(1)記載の水硬性組成物を硬化、成形して
なる成形体、に関する。
【0009】本発明で使用しうる層状粘土鉱物の具体例
としては、モンモリロナイト、サポナイト、緑泥石、バ
イデライト、ヘクトライト、カオリナイト、ハロイサイ
ト、バ−ミキュライト等が挙げられる。これらの層状粘
土鉱物は、1種、あるいは2種以上で使用できる。
としては、モンモリロナイト、サポナイト、緑泥石、バ
イデライト、ヘクトライト、カオリナイト、ハロイサイ
ト、バ−ミキュライト等が挙げられる。これらの層状粘
土鉱物は、1種、あるいは2種以上で使用できる。
【0010】本発明で使用する親水性高分子は、水溶性
であれば特に制限はなく、用いうる具体例としては、ポ
リ(メタ)アクリル酸やこれらのアルカリ金属塩、ポリ
ビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリイソプロ
ピルアクリルアミド、ポリジメチルアクリルアミド等の
親水性高分子、ポリアリルアミン、ポリアクリル酸アミ
ン、ポリジアルキルアミノアルキルメタクリレート等の
アミン類、及びこれらアミンを4級化したもの等のカチ
オン性高分子が挙げられる。これらの親水性高分子は、
1種、あるいは2種以上で使用できる。これらの内、粘
土鉱物の層間への吸着されやすさからアミン類、及びそ
の4級塩、ポリビニルアルコールが好ましい。
であれば特に制限はなく、用いうる具体例としては、ポ
リ(メタ)アクリル酸やこれらのアルカリ金属塩、ポリ
ビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリイソプロ
ピルアクリルアミド、ポリジメチルアクリルアミド等の
親水性高分子、ポリアリルアミン、ポリアクリル酸アミ
ン、ポリジアルキルアミノアルキルメタクリレート等の
アミン類、及びこれらアミンを4級化したもの等のカチ
オン性高分子が挙げられる。これらの親水性高分子は、
1種、あるいは2種以上で使用できる。これらの内、粘
土鉱物の層間への吸着されやすさからアミン類、及びそ
の4級塩、ポリビニルアルコールが好ましい。
【0011】また、これら親水性高分子の分子量に特に
制限はないが、分子量1000〜100000のものが
好ましく用いられ、特に好ましくは分子量1000〜2
0000である。これら親水性高分子の使用量は、層状
粘土鉱物100重量部に対して0.01〜50重量部が
好ましく、特に好ましくは0.05〜10重量部であ
る。
制限はないが、分子量1000〜100000のものが
好ましく用いられ、特に好ましくは分子量1000〜2
0000である。これら親水性高分子の使用量は、層状
粘土鉱物100重量部に対して0.01〜50重量部が
好ましく、特に好ましくは0.05〜10重量部であ
る。
【0012】これら親水性高分子は、先ず層状粘土鉱物
を水に分散させた後この分散液に、水溶液にして添加す
る。層状粘土鉱物を水に分散させる際の水の使用量は、
層状粘土鉱物1gに対して0.1ml以上、好ましくは
10ml以上である。
を水に分散させた後この分散液に、水溶液にして添加す
る。層状粘土鉱物を水に分散させる際の水の使用量は、
層状粘土鉱物1gに対して0.1ml以上、好ましくは
10ml以上である。
【0013】また、上記の親水性高分子とともに無機微
粒子を層状粘土鉱物に挿入する事は、吸放湿作用、並び
に室内調湿機能に効果がある事から好ましい。無機微粒
子は、層状粘土鉱物の層間を固定する支柱の役割を果た
し、この事により粘土鉱物の多孔質性が保持される上、
無機微粒子自体にも水分子の吸脱着作用があるため一層
優れた吸放湿作用、並びに室内調湿機能を発揮するもの
である。
粒子を層状粘土鉱物に挿入する事は、吸放湿作用、並び
に室内調湿機能に効果がある事から好ましい。無機微粒
子は、層状粘土鉱物の層間を固定する支柱の役割を果た
し、この事により粘土鉱物の多孔質性が保持される上、
無機微粒子自体にも水分子の吸脱着作用があるため一層
優れた吸放湿作用、並びに室内調湿機能を発揮するもの
である。
【0014】本発明で親水性高分子とともに挿入される
無機微粒子は、同時に挿入される親水性高分子が4級ア
ミン類、あるいはアミン類等のカチオン性高分子である
場合、無機微粒子表面が陰イオン性の酸化ケイ素、酸化
チタン、酸化アンチモン等が使用でき、カルボン酸類、
アルコール類、アミド類等の場合は、無機微粒子表面が
陽イオン性の酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム等が
使用できる。
無機微粒子は、同時に挿入される親水性高分子が4級ア
ミン類、あるいはアミン類等のカチオン性高分子である
場合、無機微粒子表面が陰イオン性の酸化ケイ素、酸化
チタン、酸化アンチモン等が使用でき、カルボン酸類、
アルコール類、アミド類等の場合は、無機微粒子表面が
陽イオン性の酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム等が
使用できる。
【0015】層状粘土鉱物の層間は、陽イオン交換性で
あるため、表面が陰イオン性の無機微粒子の場合は、一
度親陽イオン性高分子にイオン結合させた後、水に分散
させた層状粘土鉱物に添加し、層間内に挿入を行う。こ
れら無機微粒子は、層状粘土鉱物の層間に挿入できる微
粒子の状態のものが使用でき、これら微粒子の粒径は、
0.6nm〜9nmであり、好ましくは0.6nm〜4
nmである。これら無機微粒子の使用量は、層状粘土鉱
物100重量部に対して0.01〜10重量部が好まし
い。
あるため、表面が陰イオン性の無機微粒子の場合は、一
度親陽イオン性高分子にイオン結合させた後、水に分散
させた層状粘土鉱物に添加し、層間内に挿入を行う。こ
れら無機微粒子は、層状粘土鉱物の層間に挿入できる微
粒子の状態のものが使用でき、これら微粒子の粒径は、
0.6nm〜9nmであり、好ましくは0.6nm〜4
nmである。これら無機微粒子の使用量は、層状粘土鉱
物100重量部に対して0.01〜10重量部が好まし
い。
【0016】本発明の調湿用材料の製造方法としては、
まず親水性高分子を水に溶解させ水溶液とする。この場
合の水溶液の濃度は、0.1〜10%である。この水溶
液中に必要により無機微粒子またはその水分散体を添
加、撹拌混合する。このようにして得られた混合溶液、
あるいは無機微粒子の添加なしで得られた溶液を、あら
かじめ層状粘土鉱物を水と混合し、分散、膨潤させ層間
を広げておいた混合液中に添加し、10〜60℃条件下
で1〜48時間撹拌を行い、層間に親水性高分子、ある
いは親水性高分子と無機微粒子を挿入一体化するもので
ある。
まず親水性高分子を水に溶解させ水溶液とする。この場
合の水溶液の濃度は、0.1〜10%である。この水溶
液中に必要により無機微粒子またはその水分散体を添
加、撹拌混合する。このようにして得られた混合溶液、
あるいは無機微粒子の添加なしで得られた溶液を、あら
かじめ層状粘土鉱物を水と混合し、分散、膨潤させ層間
を広げておいた混合液中に添加し、10〜60℃条件下
で1〜48時間撹拌を行い、層間に親水性高分子、ある
いは親水性高分子と無機微粒子を挿入一体化するもので
ある。
【0017】層間内に親水性高分子、あるいは親水性高
分子と無機微粒子を挿入一体化した後、25〜105℃
で6〜72時間乾燥を行ない本発明の調湿用材料が得ら
れる。乾燥する事により親水性高分子、及び無機微粒子
が層間内に固定され、再びこれを水中に分散させてもシ
リケ−ト層が水により膨潤する事はない。得られた調湿
用材料はそのままで用いても良いが、粉砕し粉体にして
用いるのが好ましい。また、これを水硬性物質に配合し
て用いるのは更に好ましい。
分子と無機微粒子を挿入一体化した後、25〜105℃
で6〜72時間乾燥を行ない本発明の調湿用材料が得ら
れる。乾燥する事により親水性高分子、及び無機微粒子
が層間内に固定され、再びこれを水中に分散させてもシ
リケ−ト層が水により膨潤する事はない。得られた調湿
用材料はそのままで用いても良いが、粉砕し粉体にして
用いるのが好ましい。また、これを水硬性物質に配合し
て用いるのは更に好ましい。
【0018】上記のようにして得られた本発明の調湿用
材料を配合する水硬性物質としては、α型半水石膏、β
型半水石膏、γ型半水石膏等の石膏、ポルトランドセメ
ント、アルミナセメント、スラグセメント、シリカセメ
ント等のセメントが挙げられる。これらの水硬性物質は
単独あるいは2種以上を混合して使用できる。
材料を配合する水硬性物質としては、α型半水石膏、β
型半水石膏、γ型半水石膏等の石膏、ポルトランドセメ
ント、アルミナセメント、スラグセメント、シリカセメ
ント等のセメントが挙げられる。これらの水硬性物質は
単独あるいは2種以上を混合して使用できる。
【0019】これら水硬性物質と調湿用材料との混合割
合としては、調湿用材料100重量部に対して5〜30
0重量部であり、好ましくは30〜200重量部であ
る。この場合の水の使用量は調湿用材料100重量部に
対して20〜500重量部であり、好ましくは30〜4
00重量部である。
合としては、調湿用材料100重量部に対して5〜30
0重量部であり、好ましくは30〜200重量部であ
る。この場合の水の使用量は調湿用材料100重量部に
対して20〜500重量部であり、好ましくは30〜4
00重量部である。
【0020】本発明の水硬性組成物には、それを硬化し
てなる硬化体の機械的強度、防火性、耐火性等の向上を
図る目的で、無機質繊維、有機質繊維等の添加物を加え
ても良い事はもちろんである。
てなる硬化体の機械的強度、防火性、耐火性等の向上を
図る目的で、無機質繊維、有機質繊維等の添加物を加え
ても良い事はもちろんである。
【0021】前記の無機繊維としては、ロックウール、
セラミックウール、硝子繊維、炭素繊維等が例示され、
有機繊維としては、セルロース、ポリアミド、ポリオレ
フィン等が例示される。また、繊維成分は、例えば不織
布、ネット、繊維束等の形態で使用され得るものであ
る。これら添加物の使用量は、水硬性物質100重量部
に対して50重量部以下、好ましくは20重量部以下で
ある。本発明の水硬性組成物は、本発明の調湿用材料、
水硬性物質及び必要により添加物をミキサー等で均一に
混合して得ることができる。本発明の水硬性物質は更に
水と混合して使用される。水の使用量は、水硬性物質1
00重量部に対して通常20〜100重量部好ましくは
25〜70重量部である。
セラミックウール、硝子繊維、炭素繊維等が例示され、
有機繊維としては、セルロース、ポリアミド、ポリオレ
フィン等が例示される。また、繊維成分は、例えば不織
布、ネット、繊維束等の形態で使用され得るものであ
る。これら添加物の使用量は、水硬性物質100重量部
に対して50重量部以下、好ましくは20重量部以下で
ある。本発明の水硬性組成物は、本発明の調湿用材料、
水硬性物質及び必要により添加物をミキサー等で均一に
混合して得ることができる。本発明の水硬性物質は更に
水と混合して使用される。水の使用量は、水硬性物質1
00重量部に対して通常20〜100重量部好ましくは
25〜70重量部である。
【0020】以上の様にして得られる水硬性組成物を、
例えばコンクリート等の基盤に塗布後、硬化させ本発明
の硬化体を得ることができる。あるいは、前記水硬性物
質を適当な型に流し込んで硬化させてもよい。この場合
の硬化時間は、10分間〜72時間、硬化温度は25〜
100℃である。また、本発明の水硬性組成物を例えば
真空押出成形機、真空プレス機等を使用し、押出成形し
た後、湿潤養生硬化しても良い。この場合の湿潤養生硬
化は通常25〜150℃の温度で飽和水蒸気下、2〜7
2時間の範囲で行われるが、水蒸気を用いてオートクレ
ーブ処理を行ってもよい。以上のようにして本発明の硬
化体を得ることができる。本発明の硬化体は、優れた調
湿能力を持っており、このままで調湿材料として使用す
ることができる。
例えばコンクリート等の基盤に塗布後、硬化させ本発明
の硬化体を得ることができる。あるいは、前記水硬性物
質を適当な型に流し込んで硬化させてもよい。この場合
の硬化時間は、10分間〜72時間、硬化温度は25〜
100℃である。また、本発明の水硬性組成物を例えば
真空押出成形機、真空プレス機等を使用し、押出成形し
た後、湿潤養生硬化しても良い。この場合の湿潤養生硬
化は通常25〜150℃の温度で飽和水蒸気下、2〜7
2時間の範囲で行われるが、水蒸気を用いてオートクレ
ーブ処理を行ってもよい。以上のようにして本発明の硬
化体を得ることができる。本発明の硬化体は、優れた調
湿能力を持っており、このままで調湿材料として使用す
ることができる。
【0023】次に実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明がこれらの実施例に限定されるもので
はない。
明するが、本発明がこれらの実施例に限定されるもので
はない。
【0024】実施例1 ポリアクリルアミド(分子量9000)を水に溶解し3
%水溶液とする。この水溶液20gをナトリウムモンモ
リロナイト(層間距離1.1nm)2gを水150ml
に分散させた混合溶液に添加し、室温で24時間撹拌を
行った。この混合物を60℃で48時間乾燥後、粉砕し
本発明の調湿用材料(A1)を得た。この調湿用材料の
層間距離をX線回折により測定を行ったところ1.5n
mだった。得られた調湿用材料(A1)20重量部を、
石膏100重量部に対して水60重量部配合して得られ
たスラリ−に添加、混練した後、76mm×76mm×
10mmの型枠に流し込み、室温で6時間乾燥させた
後、脱型、50℃で24時間乾燥を行い76mm×76
mm×10mmのボ−ド状の本発明の硬化体(調湿用材
料、B1)を得た。
%水溶液とする。この水溶液20gをナトリウムモンモ
リロナイト(層間距離1.1nm)2gを水150ml
に分散させた混合溶液に添加し、室温で24時間撹拌を
行った。この混合物を60℃で48時間乾燥後、粉砕し
本発明の調湿用材料(A1)を得た。この調湿用材料の
層間距離をX線回折により測定を行ったところ1.5n
mだった。得られた調湿用材料(A1)20重量部を、
石膏100重量部に対して水60重量部配合して得られ
たスラリ−に添加、混練した後、76mm×76mm×
10mmの型枠に流し込み、室温で6時間乾燥させた
後、脱型、50℃で24時間乾燥を行い76mm×76
mm×10mmのボ−ド状の本発明の硬化体(調湿用材
料、B1)を得た。
【0025】実施例2 ポリアリルアミン塩酸塩(分子量3000)を水に溶解
し5%水溶液とする。この溶液20g中に微粒子状シリ
カの20%水分散液(スノーテックスST−XS、日産
化学工業(株)製、粒径4nm)4mlを添加、室温で
6時間撹拌を行った。この混合溶液をナトリウムモンモ
リロナイト(層間距離1.1nm)2gを水150ml
に分散させた混合溶液に添加し、室温で24時間撹拌を
行った。この混合物を60℃で48時間乾燥後、粉砕し
本発明の調湿用材料(A2)を得た。この調湿用材料の
層間距離をX線回折により測定を行ったところ4nmだ
った。得られた調湿用材料(A2)20重量部を、石膏
100重量部に対して水60重量部配合して得られたス
ラリ−に添加、混練した後、76mm×76mm×10
mmの型枠に流し込み、室温で6時間乾燥させた後、脱
型、50℃で24時間乾燥を行い76mm×76mm×
10mmのボ−ド状の本発明の硬化体(調湿用材料、B
2)を得た。
し5%水溶液とする。この溶液20g中に微粒子状シリ
カの20%水分散液(スノーテックスST−XS、日産
化学工業(株)製、粒径4nm)4mlを添加、室温で
6時間撹拌を行った。この混合溶液をナトリウムモンモ
リロナイト(層間距離1.1nm)2gを水150ml
に分散させた混合溶液に添加し、室温で24時間撹拌を
行った。この混合物を60℃で48時間乾燥後、粉砕し
本発明の調湿用材料(A2)を得た。この調湿用材料の
層間距離をX線回折により測定を行ったところ4nmだ
った。得られた調湿用材料(A2)20重量部を、石膏
100重量部に対して水60重量部配合して得られたス
ラリ−に添加、混練した後、76mm×76mm×10
mmの型枠に流し込み、室温で6時間乾燥させた後、脱
型、50℃で24時間乾燥を行い76mm×76mm×
10mmのボ−ド状の本発明の硬化体(調湿用材料、B
2)を得た。
【0026】実施例3 ポリビニルアルコール(分子量2000)を水に溶解し
3%水溶液とする。この溶液20gをナトリウムモンモ
リロナイト(層間距離1.1nm)2gを水150ml
に分散させた混合溶液に添加し、室温で24時間撹拌を
行った。この混合物を105℃で24時間乾燥後、粉砕
し本発明の調湿用材料(A3)を得た。この調湿用材料
の層間距離をX線回折により測定を行ったところ2nm
だった。得られた調湿用材料(A3)20重量部を、石
膏100重量部に対して水70重量部配合して得られた
スラリ−に添加、混練した後、76mm×76mm×1
0mmの型枠に流し込み、室温で6時間乾燥させた後、
脱型、50℃で24時間乾燥を行い76mm×76mm
×10mmのボ−ド状の本発明の硬化体(調湿用材料、
B3)を得た。
3%水溶液とする。この溶液20gをナトリウムモンモ
リロナイト(層間距離1.1nm)2gを水150ml
に分散させた混合溶液に添加し、室温で24時間撹拌を
行った。この混合物を105℃で24時間乾燥後、粉砕
し本発明の調湿用材料(A3)を得た。この調湿用材料
の層間距離をX線回折により測定を行ったところ2nm
だった。得られた調湿用材料(A3)20重量部を、石
膏100重量部に対して水70重量部配合して得られた
スラリ−に添加、混練した後、76mm×76mm×1
0mmの型枠に流し込み、室温で6時間乾燥させた後、
脱型、50℃で24時間乾燥を行い76mm×76mm
×10mmのボ−ド状の本発明の硬化体(調湿用材料、
B3)を得た。
【0027】実施例4 ポリトリメチルアミノプロピルメタクリレ−ト塩酸塩
(分子量3000)を水に溶解し1%水溶液とする。こ
の溶液5g中に微粒子状シリカの20%水分散液(スノ
ーテックスST−XS、日産化学工業(株)製、粒径4
nm)4mlを添加、室温で6時間撹拌を行った。この
混合溶液をナトリウムモンモリロナイト(層間距離1.
1nm)2gを水150mlに分散させた混合溶液に添
加し、室温で24時間撹拌を行った。この混合物を60
℃で48時間乾燥後、粉砕し本発明の調湿用材料(A
4)を得た。この調湿用材料の層間距離をX線回折によ
り測定を行ったところ4nmだった。得られた調湿用材
料(A4)20重量部を、石膏100重量部に対して水
70重量部配合して得られたスラリ−に添加、混練した
後、76mm×76mm×10mmの型枠に流し込み、
室温で6時間乾燥させた後、脱型、50℃で24時間乾
燥を行い76mm×76mm×10mmのボ−ド状の本
発明の硬化体(調湿用材料、B4)を得た。
(分子量3000)を水に溶解し1%水溶液とする。こ
の溶液5g中に微粒子状シリカの20%水分散液(スノ
ーテックスST−XS、日産化学工業(株)製、粒径4
nm)4mlを添加、室温で6時間撹拌を行った。この
混合溶液をナトリウムモンモリロナイト(層間距離1.
1nm)2gを水150mlに分散させた混合溶液に添
加し、室温で24時間撹拌を行った。この混合物を60
℃で48時間乾燥後、粉砕し本発明の調湿用材料(A
4)を得た。この調湿用材料の層間距離をX線回折によ
り測定を行ったところ4nmだった。得られた調湿用材
料(A4)20重量部を、石膏100重量部に対して水
70重量部配合して得られたスラリ−に添加、混練した
後、76mm×76mm×10mmの型枠に流し込み、
室温で6時間乾燥させた後、脱型、50℃で24時間乾
燥を行い76mm×76mm×10mmのボ−ド状の本
発明の硬化体(調湿用材料、B4)を得た。
【0028】比較例1 ポリアリルアミン塩酸塩(分子量3000)3重量部
を、石膏100重量部に対して水50重量部配合して得
られたスラリ−に添加、混練した後、76mm×76m
m×10mmの型枠に流し込み、室温で6時間乾燥させ
た後、脱型、50℃で24時間乾燥を行い76mm×7
6mm×10mmのボ−ド状の比較用の硬化体(C1)
を得た。
を、石膏100重量部に対して水50重量部配合して得
られたスラリ−に添加、混練した後、76mm×76m
m×10mmの型枠に流し込み、室温で6時間乾燥させ
た後、脱型、50℃で24時間乾燥を行い76mm×7
6mm×10mmのボ−ド状の比較用の硬化体(C1)
を得た。
【0029】比較例2 ポリビニルアルコ−ル(分子量2000)3重量部を、
水20重量部に溶解した後、石膏100重量部に対して
水40重量部配合して得られたスラリ−に添加、混練し
た後、76mm×76mm×10mmの型枠に流し込
み、室温で6時間乾燥させた後、脱型、50℃で24時
間乾燥を行い76mm×76mm×10mmのボ−ド状
の比較用の硬化体(C2)を得た。
水20重量部に溶解した後、石膏100重量部に対して
水40重量部配合して得られたスラリ−に添加、混練し
た後、76mm×76mm×10mmの型枠に流し込
み、室温で6時間乾燥させた後、脱型、50℃で24時
間乾燥を行い76mm×76mm×10mmのボ−ド状
の比較用の硬化体(C2)を得た。
【0030】本発明の調湿用材料の評価法として、放湿
率試験を行った。
率試験を行った。
【0031】試験例1〜10 上記の実施例及び比較例で得られた調湿用材料A1〜A
4、硬化体B1〜B5、C1〜C2の放湿率試験を行っ
た。放湿率試験は、相対湿度40%、25℃の高温器に
24時間サンプルをいれた後、相対湿度80%に変化さ
せ24時間後の重量増加量を吸湿量とし、再び相対湿度
を40%としその後の重量減少量を放湿量とし、以下の
式に代入して放湿率を求めた。放湿率=放湿量(g)/
吸湿量(g)×100(%)放湿率は、相対湿度を40
%に変えた、3時間後、6時間後、24時間後のそれぞ
れの値を測定した。その結果は、表1の通りである。
4、硬化体B1〜B5、C1〜C2の放湿率試験を行っ
た。放湿率試験は、相対湿度40%、25℃の高温器に
24時間サンプルをいれた後、相対湿度80%に変化さ
せ24時間後の重量増加量を吸湿量とし、再び相対湿度
を40%としその後の重量減少量を放湿量とし、以下の
式に代入して放湿率を求めた。放湿率=放湿量(g)/
吸湿量(g)×100(%)放湿率は、相対湿度を40
%に変えた、3時間後、6時間後、24時間後のそれぞ
れの値を測定した。その結果は、表1の通りである。
【0032】
【表1】 サンプル A1 A2 A3 A4 B1 B2 放湿率(%)3時間後 89 79 85 89 84 75 6時間後 91 81 87 91 87 78 24時間後 94 88 89 94 90 86 サンプル B3 B4 C1 C2 放湿率(%)3時間後 79 81 27 23 6時間後 80 82 35 28 24時間後 85 89 40 34
【0033】以上のように本発明の調湿用材料は、従来
の親水性高分子と比べ速い放湿速度を有している。
の親水性高分子と比べ速い放湿速度を有している。
【0034】
【発明の効果】本発明の調湿用材料は、従来の親水性高
分子と比較し速い放湿速度を有しており、飽和状態にな
りにくく、優れた室内の調湿機能を発揮するものであ
る。
分子と比較し速い放湿速度を有しており、飽和状態にな
りにくく、優れた室内の調湿機能を発揮するものであ
る。
Claims (5)
- 【請求項1】層状粘土鉱物の層間に親水性高分子を挿入
一体化して得られる調湿用材料。 - 【請求項2】層状粘土鉱物の層間に親水性高分子と無機
微粒子とを挿入一体化して得られる調湿用材料。 - 【請求項3】請求項1または2記載の調湿用材料を水硬
性物質に配合して得られる水硬性組成物。 - 【請求項4】請求項3記載の水硬性組成物を硬化してな
る硬化体。 - 【請求項5】請求項4記載の硬化体からなる調湿用材
料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13960294A JPH07324390A (ja) | 1994-05-31 | 1994-05-31 | 調湿用材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13960294A JPH07324390A (ja) | 1994-05-31 | 1994-05-31 | 調湿用材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07324390A true JPH07324390A (ja) | 1995-12-12 |
Family
ID=15249101
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13960294A Pending JPH07324390A (ja) | 1994-05-31 | 1994-05-31 | 調湿用材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07324390A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100348655C (zh) * | 2005-06-24 | 2007-11-14 | 华南理工大学 | 埃洛石纳米管用于制备聚合物复合材料的方法 |
-
1994
- 1994-05-31 JP JP13960294A patent/JPH07324390A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100348655C (zh) * | 2005-06-24 | 2007-11-14 | 华南理工大学 | 埃洛石纳米管用于制备聚合物复合材料的方法 |
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