JPH07324389A - 無機有機複合調湿材料 - Google Patents

無機有機複合調湿材料

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JPH07324389A
JPH07324389A JP13788694A JP13788694A JPH07324389A JP H07324389 A JPH07324389 A JP H07324389A JP 13788694 A JP13788694 A JP 13788694A JP 13788694 A JP13788694 A JP 13788694A JP H07324389 A JPH07324389 A JP H07324389A
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JP
Japan
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inorganic
water
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copolymer
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Application number
JP13788694A
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English (en)
Inventor
Takayuki Yoshida
貴幸 吉田
Yumiko Imai
由美子 今井
Koichi Ikeda
浩一 池田
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Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】放湿速度の速い、室内の調湿機能に優れた調湿
材料を提供する事。 【構成】親水性モノマ−とエチレン性二重結合を有する
アルコキシシランとを共重合させ、得られた共重合体と
無機多孔質物質とを酸性条件下で結合させる事を特徴と
する無機有機複合調湿材料とこれを水硬性物質に配合し
た水硬性組成物、及びこれを硬化してなる硬化体及びそ
れからなる無機有機複合調湿材料。 【効果】本発明の無機有機複合調湿材料及びこれを含有
する水硬性組成物の硬化体は、従来の吸水性高分子と比
較し速い放湿速度を有しており飽和状態になりにくく、
優れた室内の調湿機能を発揮する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、美術館、博物館、展示
室、貯蔵庫、住宅等において、内装材、内壁材、及び天
井材として使用される調湿材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】湿度の高いわが国では、古く
から建築物の内壁材や内装材には、調湿機能を有するも
のとして木材が使用されてきた。しかし、新建材の発達
や不燃性建築材料の台頭から吸放湿性の乏しい建材やコ
ンクリートの壁等が直接建築物の壁面を構成する事が多
くなってきた。また、それにともない建築物の気密化も
進んできている。
【0003】これらの事から現在、気密性の高いマンシ
ョンやビルの内部では、温度の変化により相対湿度が変
化し、様々な弊害が起きている。例えば、温度の低下に
より相対湿度が高くなり、壁の内部あるいは表面に結露
が発生する。この結露による水分により、壁面の濡れや
シミの発生、カビやダニなどの繁殖が起こり、建材の耐
久性の低下や人体に悪影響を及ぼしている。
【0004】また、相対湿度の変化は、人間に対しても
不快感を与えたり健康に対して悪影響を及ぼしたり、美
術館や博物館などの収蔵空間においても収蔵物に劣化等
の悪影響を及ぼしている。
【0005】従来の木材からなる建築物では、吸放湿作
用や断熱作用により、前記のような弊害はある程度避け
る事ができるが、木材は腐食性、耐火性、寸法安定性に
かけるという欠点を有している。近年木材に代わるもの
として、水硬性物質に吸水性高分子を配合した成形板や
塗料等が使用されている。
【0006】しかしながら、これらの調湿材料は、吸水
性高分子が内部に保有している水分の放湿速度が小さい
ため、一定期間経過すると吸水量が飽和状態となり、再
び表面結露が発生したり、室内の乾燥度に応じて水分を
放湿するという室内調湿機能に劣るという欠点を有して
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
問題に鑑みてなされたものであり、従来の吸水性高分子
の放湿速度が小さいという欠点を改善し、このものから
飽和状態になりにくく、室内の調湿機能に優れた調湿性
材料を得ることを目的としてなされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の問
題点を解決するために鋭意研究を重ねた結果、本発明を
完成させた。すなわち本発明は、
【0009】(1)親水性モノマーとエチレン性二重結
合を有するアルコキシシランとを共重合させた共重合体
と無機多孔質物質とを酸性条件下で結合させてなる無機
有機複合調湿材料、(2)上記(1)記載の無機有機複
合調湿材料を水硬性物質に配合させてなる水硬性組成
物、(3)上記(2)記載の水硬性組成物を硬化させて
なる硬化体、(4)上記(3)記載の硬化体からなる無
機有機複合調湿材料、に関する。
【0010】本発明で用いられる親水性モノマーとして
は、中性、及びアルカリ性を示すエチレン性二重結合を
有する親水性のモノマ−であれば特に制限はないが、用
いうる親水性モノマーの具体例としては、(メタ)アク
リルアミド、イソプロピルアクリルアミド、ジアセトン
アクリルアミド、アリルアミン、N−ビニル−2−ピロ
リドン、2−ヒドロキシエチルアクリレ−ト、3−ヒド
ロキシプロピルアルリレ−ト等の中性、あるいはアルカ
リ性の親水性モノマ−、(メタ)アクリル酸ナトリウ
ム、(メタ)アクリル酸カリウム、ビニルスルホン酸ナ
トリウム、スチレンスルホン酸ナトリウム等の酸性モノ
マ−をアルカリにより中和した塩が挙げられる。これら
の親水性モノマ−は、1種以上で併用する事もできる。
【0011】上記の親水性モノマーと共重合させるエチ
レン性二重結合を有するアルコキシシランの具体例とし
ては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルエトキシシラ
ン、ジメチルビニルメトキシシラン、ジメチルビニルエ
トキシシラン、メチルビニルメトキシシラン、メチルビ
ニルエトキシシラン、ビニルトリス(トリメチルシロキ
シ)シラン、メタクリレートプロピルトリメトキシシラ
ン、メタクリレ−トプロピルトリエトキシシラン、3−
メタクリロキシプロピルトリス(トリメトキシ)シラン
等が挙げられる。これらのアルコキシシランの親水性モ
ノマーに共重合させる割合は、親水性モノマーに対して
0.1〜50重量%であり、好ましくは0.5〜5重量
%である。
【0012】これら親水性モノマーとエチレン性二重結
合を有するアルコキシシランとの共重合体は、通常、窒
素雰囲気下、メタノール、エタノール等の両溶解性溶媒
やこれらと水を混合した溶媒、開始剤とともに必要によ
り加熱する事により得られる。この場合共重合体の分子
量は、溶媒や開始剤の量や種類により異なるが、分子量
1000〜100000のものが好ましく、より好まし
くは、2000〜30000である。アルコキシシラン
は、酸性条件下で無機多孔質物質の表面上の水酸基と結
合するのと同時にアルコキシシラン基同士が結合し共重
合体の架橋剤としての役割も果たす。
【0013】親水性モノマーにエチレン性二重結合を有
するアルコキシシランと架橋剤とを同時に加え、あらか
じめ3次元構造体(ゲル体)にしても良い。この場合用
いうる架橋剤としては、エチレングリコールジメタクリ
レート、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、N,
N’−ジアリルアクリルアミド、N,N’−ジアクリロ
イルイミド、トリアリルホルマ−ル、ジアリルナフタレ
−ト、プロピレングリコ−ルジアクリレ−トプロピレン
グリコ−ルメタクリレ−ト等が例示される。架橋剤の添
加量は、親水性モノマーに対して0.1〜10重量%
で、好ましくは0.1〜3重量%ある。
【0014】上記のようにして得られた共重合体と結合
させる無機多孔質物質は、物質表面に前記共重合体のア
ルコキシル基と結合可能な水酸基を持つ無機多孔質物質
であれば特に制限がなく、例えば、シリカゲル、ジルコ
ニア、チタニア、アルミナ等の金属酸化物やこれらの複
合酸化物、ゼオライト、珪酸ナトリウム、珪酸カリウ
ム、珪酸カルシウム、粉砕硝子、雲母、モンモリロナイ
ト、ベントナイト、セピオライト等が挙げられる。
【0015】共重合体と無機多孔質物質との結合方法と
しては、例えば共重合体を水に溶解し水溶液にした後、
無機多孔質物質を分散させ、酸を添加し、酸性条件下で
25〜80℃で1〜72時間撹拌する方法が挙げられ
る。この場合共重合体の水溶液濃度は、0.1〜50%
で、好ましくは1〜10%である。また無機多孔質物質
の使用量は、共重合体に対して10〜500重量%であ
り、好ましくは50〜300重量%である。
【0016】また、共重合体が水に不溶性なゲル体であ
る場合には、このまま粉砕して使用してもよいが、これ
の吸水膨潤したものをミキサー等で細かく粉砕し、水に
分散し使用するのが好ましい。この場合の吸水膨潤ゲル
体の使用量はこれを分散する水に対して1〜100重量
%で、好ましくは、10〜50重量%である。
【0017】共重合体と無機多孔質物質とを結合するに
あたり、用いられる酸は特に制限はないが無機酸が好ま
しく、中でも塩酸が特に好ましい。酸の使用量は、反応
混合液のpHを5以下にする量であるのが好ましい。
【0018】本発明の無機有機複合調湿材料は、このよ
うにして得られた反応混合液からろ過等の公知の方法で
分取し、洗浄を行い得られ、このままの状態でも本発明
の無機有機複合調湿材料として用いる事もできるが、必
要により20〜110℃で6時間〜48時間乾燥後、公
知の方法により粉砕、分級して用いても良い。
【0019】このようにして得られた本発明の無機有機
複合調湿材料は、各種母材と配合して用いることがでる
が、水硬性物質に配合するのが特に好ましい。
【0020】本発明で使用する水硬性物質は、水と混合
する事によって硬化するものであれば特に限定されな
い。用いうる水硬性物質の具体例としては、α型半水石
膏、β型半水石膏、γ型半水石膏等の石膏、ポルトラン
ドセメント、シリカセメント、アルミナセメント、スラ
グセメント等のセメント類、モンモリロナイト、セピオ
ライト、ベントナイト等の粘土類が挙げられる。これら
水硬性物質は、単独あるいは2種以上を混合して使用で
きる。
【0021】これら水硬性物質に配合する無機有機調湿
複合材料の使用量は、水硬性物質100重量部に対して
0.1〜300重量部で、好ましくは1〜80重量部で
ある。本発明の無機有機複合調湿材料は、このままで水
硬性物質に配合することができるが、好ましくは水に浸
漬し膨潤させて配合する使用する。本発明の水硬性組成
物は、本発明の無機有機複合調湿性複合材料と水硬性物
質とをミキサー等により均一に混合して得ることができ
る。本発明の水硬性組成物は更に水と混合して使用され
る。水の使用量は水硬性物質100重量部に対して通常
20〜100重量部、好ましくは25〜70重量部であ
る。
【0022】本発明の水硬性組成物には、それを硬化し
てなる硬化体の機械的強度、防火性、耐火性等の向上を
はかる目的で、無機質繊維、有機質繊維等の添加物を加
えてもよい事は勿論である。
【0023】前記の無機繊維としては、ロックウール、
セラミックウール、硝子繊維、炭素繊維等が例示され、
有機質繊維としては、セルロース、ポリアミド、ポリオ
レフィン等が例示される。また、繊維成分は、例えば不
織布、ネット、繊維束等の形態で使用され得るものであ
る。
【0024】これらの添加物の使用量は、水硬性物質1
00重量部に対して通常50重量部以下であるが、有機
質繊維を使用する場合は、成形体の不燃性が損なわれな
いように水硬性物質100重量部に対して20重量部以
下であるのが好ましい。
【0025】また、本発明の水硬性組成物は、グルコー
ス等の硬化遅延剤、リグニンスルホン酸等の減水剤、顔
料等の混和材を混合する事ができる。これら混和材の使
用量は、通常水硬性物質100重量部に対して0.01
〜2重量部である。
【0026】以上のようにして得られる本発明の水硬性
組成物は、例えばコンクリート等の基盤に塗布後、硬化
させて使用する。あるいは、適当な型に流し込んで硬化
させて使用する事もできる。この場合の硬化時間は10
分〜72時間、硬化温度は4〜100℃である。また、
本発明の水硬性組成物を例えば真空押出成形機、真空プ
レス機等を使用し、押出成形した後、湿潤養生硬化して
使用してもよい。この場合の湿潤養生硬化は、通常25
〜150℃の温度で飽和水蒸気下、2〜48時間の範囲
で行われるが、水蒸気を用いてオートクレーブ処理を行
ってもよい。以上のようにして本発明の硬化体を得るこ
とができる。本発明の硬化体は優れた調湿能力をもって
おり、このままで無機有機複合調湿材料として使用する
ことができる。
【0027】次に実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明がこれらの実施例に限定されるもので
はない。
【0028】実施例1 親水性モノマーとしてイソプロピルアクリルアミドモノ
マー20g、メタクリレートプロピルトリメトキシシラ
ン0.6gをメタノール250ml、水30mlの混合
溶媒に溶解した溶液を、撹拌装置、温度計、冷却管、窒
素導入管を備えた300mlの四つ口丸底セパラブル型
フラスコに仕込、窒素置換した後、開始剤として2,
2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)
0.03gを加え、50℃で12時間撹拌し、重合を行
った。得られた共重合体をろ過した後、メタノールで洗
浄を行い、50℃で24時間乾燥を行った後、粉砕して
目的とする共重合体を得た。得られた共重合体を水に溶
解し5%水溶液とした。この水溶液にシリカゲルを共重
合体に対して200重量%添加した後、塩酸を溶液全体
が0.1Nになる量を添加し50℃で12時間撹拌しシ
リカゲルと共重合体とを結合させた。得られた結合体を
ろ過し、水で洗浄し50℃で24時間乾燥を行った後、
粉砕を行い本発明の無機有機複合調湿材料(A1)を得
た。得られた無機有機複合調湿材料10重量部と水50
重量部とを撹拌し、水で膨潤させた後、石膏100重量
部を配合し、混練した後、76mm×76mm×10m
mの型に流し込み、室温で2時間乾燥させた後、脱型
し、50℃で24時間乾燥を行い76mm×76mm×
10mmのボード状の本発明の硬化体(無機有機複合調
湿材料、B1)を得た。
【0029】実施例2 アクリルアミドモノマー20g、メタクリレートプロピ
ルトリメトキシシラン0.6gをメタノール200m
l、水20mlの混合溶媒に溶解した溶液を、撹拌装
置、温度計、冷却管、窒素導入管を備えた300mlの
四つ口丸底セパラブル型フラスコに仕込み、窒素置換し
た後、開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメ
チルバレロニトリル)0.03gを加え、50℃で12
時間撹拌し、重合を行った。得られた共重合体をろ過し
た後、メタノールで洗浄を行い、50℃で24時間乾燥
を行った後、粉砕して目的とする共重合体を得た。得ら
れた共重合体を水に溶解し5%水溶液とした。この水溶
液にゼオライト(ゼオラムF−9(東ソー社製))を共
重合体に対して150重量%添加した後、塩酸を溶液全
体が0.1Nになる量を添加し50℃で12時間撹拌し
ゼオライトと共重合体とを結合させた。得られた結合体
をろ過し、水で洗浄し50℃で24時間乾燥を行った
後、粉砕を行い本発明の無機有機複合調湿材料(A2)
を得た。得られた無機有機複合調湿材料10重量部と水
50重量部とを撹拌し、水で膨潤させた後、石膏100
重量部を配合し、混練した後、76mm×76mm×1
0mmの型に流し込み、室温で2時間乾燥させた後、脱
型し、50℃で24時間乾燥を行い76mm×76mm
×10mmのボード状の本発明の硬化体(無機有機複合
調湿材料、B2)を得た。
【0030】実施例3 アクリル酸モノマーを水酸化ナトリウムによりpH7に
中和したものを20g、メタクリレートプロピルトリメ
トキシシラン0.6gをメタノール200ml、水30
mlの混合溶媒に溶解した溶液を、撹拌装置、温度計、
冷却管、窒素導入管を備えた300mlの四つ口丸底セ
パラブル型フラスコに仕込み、窒素置換した後、開始剤
として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニ
トリル)0.06gを加え、50℃で6時間撹拌し、重
合を行った。得られた共重合体をろ過した後、メタノー
ルで洗浄を行い、室温で24時間乾燥を行った後、粉砕
して目的とする共重合体を得た。得られた共重合体を水
に溶解し5%水溶液とした。この水溶液にシリカゲルを
共重合体に対して200重量%添加した後、塩酸を溶液
全体が0.2Nになる量を添加し50℃で12時間撹拌
しシリカゲルと共重合体とを結合させた。得られた結合
体をろ過し、水で洗浄し50℃で24時間乾燥を行った
後、粉砕を行い本発明の無機有機複合調湿材料(A3)
を得た。得られた無機有機複合調湿材料10重量部と水
50重量部とを撹拌し、水で膨潤させた後、石膏100
重量部を配合し、混練した後、76mm×76mm×1
0mmの型に流し込み、室温で2時間乾燥させた後、脱
型し、50℃で24時間乾燥を行い76mm×76mm
×10mmのボード状の本発明の硬化体(無機有機複合
調湿材料、B3)を得た。
【0031】実施例4 アクリルアミドモノマー20g、ビニルトリメトキシシ
ラン0.8gをメタノール200ml、水20mlの混
合溶媒に溶解した溶液を、撹拌装置、温度計、冷却管、
窒素導入管を備えた300mlの四つ口丸底セパラブル
型フラスコに仕込み、窒素置換した後、開始剤として
2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)0.06gを加え、50℃で16時間撹拌し、重合
を行った。得られた共重合体をろ過した後、メタノール
で洗浄を行い、50℃で12時間乾燥を行った後、粉砕
して目的とする共重合体を得た。得られた共重合体を水
に溶解し5%水溶液とした。この水溶液にシリカゲルを
共重合体に対して100重量%添加した後、塩酸を溶液
全体が0.1Nになる量を添加し50℃で48時間撹拌
しシリカゲルと共重合体とを結合させた。得られた結合
体をろ過し、水で洗浄し50℃で24時間乾燥を行った
後、粉砕を行い本発明の無機有機複合調湿材料(A4)
を得た。得られた無機有機複合調湿材料10重量部と水
50重量部とを撹拌し、水で膨潤させた後、石膏100
重量部を配合し、混練した後、76mm×76mm×1
0mmの型に流し込み、室温で2時間乾燥させた後、脱
型し、50℃で24時間乾燥を行い76mm×76mm
×10mmのボード状の本発明の硬化体(無機有機複合
調湿材料、B4)を得た。
【0032】実施例5 アクリル酸モノマーを水酸化ナトリウムによりpH7に
中和したものを20g、メタクリレートプロピルトリメ
トキシシラン0.6g、架橋剤としてN,N’−メチレ
ンビスアクリルアミド0.2gをメタノール200m
l、水30mlの混合溶媒に溶解した溶液を、温度計、
冷却管、窒素導入管を備えた300mlの四つ口丸底セ
パラブル型フラスコに仕込み、窒素置換した後、開始剤
として2,2’−アゾビス(2−メチル−N−フェニル
プロピオンアミジン)−ジヒドロクロライド0.06g
を加え、50℃で6時間、静置重合を行った。得られた
ゲル体を、メタノール中に24時間浸漬し精製を行い、
ミキサーで粉砕した後、50℃で24時間乾燥を行った
後、再び粉砕して目的とする共重合体を得た。得られた
共重合体1重量部を水200重量部に浸漬し膨潤させた
もの80重量部を、水100重量部と混合し、これにシ
リカゲルを共重合体に対して200重量%添加した。得
られた混合体に塩酸を溶液全体が0.2Nになる量を添
加し50℃で24時間撹拌し結合させた。得られた結合
体をろ過し、水で洗浄し50℃で24時間乾燥を行った
後、粉砕を行い本発明の無機有機複合調湿材料(A5)
を得た。得られた無機有機複合調湿材料3重量部と水5
0重量部とを撹拌し、水で膨潤させた後、石膏100重
量部を配合し、混練した後、76mm×76mm×10
mmの型に流し込み、室温で2時間乾燥させた後、脱型
し、50℃で24時間乾燥を行い76mm×76mm×
10mmのボード状の本発明の硬化体(無機有機複合調
湿材料、B5)を得た。
【0033】比較例1 アクリル酸モノマーを水酸化ナトリウムによりpH7に
中和したものを5g、架橋剤としてN,N’−メチレン
ビスアクリルアミド0.2gを水200mlに溶解した
溶液を、温度計、冷却管、窒素導入管を備えた300m
lの四つ口丸底セパラブル型フラスコに仕込み、窒素置
換した後、開始剤として2,2’−アゾビス(2−メチ
ル−N−フェニルプロピオンアミジン)−ジヒドロクロ
ライド0.06gを加え、50℃で6時間、静置重合を
行った。得られたゲル体を、メタノール中に24時間浸
漬し洗浄を行い、ミキサーで粉砕した後、50℃で24
時間乾燥を行った後、再び粉砕して重合物を得た。得ら
れた重合物1重量部を水200重量部に浸漬し膨潤させ
たもの20重量部を石膏100重量部、水50重量部を
配合し得られたスラリーに配合、混練した後、76mm
×76mm×10mmの型に流し込み、室温で2時間乾
燥させた後、脱型し、50℃で24時間乾燥を行い76
mm×76mm×10mmのボード状の比較用の硬化体
(C1)を得た。
【0034】比較例2 アクリルアミドモノマーを5g、架橋剤としてN,N’
−メチレンビスアクリルアミド0.2gを水200ml
に溶解した溶液を、温度計、冷却管、窒素導入管を備え
た300mlの四つ口丸底セパラブル型フラスコに仕込
み、窒素置換した後、開始剤として2,2’−アゾビス
(2−メチル−N−フェニルプロピオンアミジン)−ジ
ヒドロクロライド0.06gを加え、50℃で6時間、
静置重合を行った。得られたゲル体を、メタノール中に
24時間浸漬し洗浄を行い、ミキサーで粉砕した後、5
0℃で24時間乾燥を行った後、再び粉砕して重合物を
得た。得られた重合物1重量部を水200重量部に浸漬
し膨潤させたもの20重量部を、石膏100重量部、水
50重量部を配合し得られたスラリーに配合、混練した
後、76mm×76mm×10mmの型に流し込み、室
温で2時間乾燥させた後、脱型し、50℃で24時間乾
燥を行い76mm×76mm×10mmのボード状の比
較用の硬化体(C2)を得た。
【0035】本発明の調湿材料及び硬化体の調湿材とし
ての性能評価法として、放湿率試験を行った。
【0036】試験例1〜12 上記の実施例及び比較例で得られた無機有機複合調湿材
料A1〜A5、硬化体B1〜B5、C1〜C2の放湿率
試験を行った。放湿率試験は、相対湿度40%、25℃
の高温器に24時間サンプルをいれた後、相対湿度80
%に変化させ24時間後の重量増加量を吸湿量とし、再
び相対湿度を40%としその後の重量減少量を放湿量と
し、以下の式に代入して放湿率を求めた。 放湿率=放湿量(g)/吸湿量(g)×100(%) 放湿率は、相対湿度を40%に変化後、3時間後、6時
間後、24時間後のそれぞれの値を測定した。その結果
は、表1の通りである。
【0037】
【表1】 試験例1 試験例2 試験例3 試験例4 サンプル A1 A2 A3 A4 放湿率(%)3時間後 82 86 81 85 6時間後 94 88 86 94 24時間後 96 93 92 97 試験例5 試験例6 試験例7 試験例8 サンプル A5 B1 B2 B3 放湿率(%)3時間後 74 79 82 76 6時間後 81 89 84 83 24時間後 90 93 91 90 試験例9 試験例10試験例11試験例12 サンプル B4 B5 C1 C2 放湿率(%)3時間後 82 73 33 55 6時間後 88 81 50 59 24時間後 92 88 66 68
【0038】以上のように本発明の無機有機複合調湿材
料及び硬化体は、従来の吸水性高分子と比べ速い放湿速
度を有している。
【0039】
【発明の効果】本発明の無機有機複合調湿材料は、従来
の吸水性高分子と比較し速い放湿速度を有しており、飽
和状態になりにくく、優れた室内の調湿機能を発揮する
ものである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】親水性モノマーとエチレン性二重結合を有
    するアルコキシシランとを共重合させた共重合体と無機
    多孔質物質とを酸性条件下で結合させてなる無機有機複
    合調湿材料。
  2. 【請求項2】請求項1記載の無機有機複合調湿材料を水
    硬性物質に配合させてなる水硬性組成物。
  3. 【請求項3】請求項2記載の水硬性組成物を硬化させて
    なる硬化体。
  4. 【請求項4】請求項3記載の硬化体からなる無機有機複
    合調湿材料。
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