JPH07324218A - トウの引取収納装置 - Google Patents

トウの引取収納装置

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JPH07324218A
JPH07324218A JP11283094A JP11283094A JPH07324218A JP H07324218 A JPH07324218 A JP H07324218A JP 11283094 A JP11283094 A JP 11283094A JP 11283094 A JP11283094 A JP 11283094A JP H07324218 A JPH07324218 A JP H07324218A
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roll
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guide
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Katsutoshi Sasaki
勝利 佐々木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】合成繊維の溶融紡糸スタート時又は糸切れが起
きた場合、トウを速く確実に、且つ安全に引取収納する
装置を提供する。 【構成】 トウの引取装置(2)と、上部の運転位置
(A)から下部の待機位置(C)まで移動できる案内ロ
ール(13)を備えた案内ロール装置(3)及び振込ロ
−ル(18a、18b)を備えた収納装置(4)とを備
えたトウの引取収納装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 本発明はトウ(繊維束)の引取
収納装置に関し、更に詳しくは、繊維、特に多数の紡糸
口金から紡糸した合成繊維を短時間でかつ確実安全に収
納することのできるトウの引取収納装置に関する。
【0002】
【従来の技術】 ポリエステルやポリプロピレン等の汎
用合成繊維の溶融紡糸においては、重合体を複数の紡糸
口金から吐出させ、多数本の繊維束、いわゆるトウにし
て、高速度で回転する振込ロ−ルで缶等の収納容器に収
納されるのが一般的である。通常トウの総繊度は生産性
を上げるために数千デニ−ルから数万デニ−ルと太いの
が一般的である。
【0003】このようなトウの引取収納装置として、各
々の紡糸口金に相当する数の引取ロ−ルを備えた引取装
置と、複数の案内ロ−ルを備えた案内ロ−ル装置と、一
組の振込ロ−ルを備えた収納装置とが、トウの走行本線
(以下、引取方向ともいう)に沿って順序よく配置され
た装置が使用されている。このような一連の装置ユニッ
トを配置した装置において、前記案内ロ−ルは、複数の
紡糸口金から紡糸された繊維の集束性を良くし、かつ、
トウの張力を均一にすることにより、振込ロ−ルへの巻
き込みを阻止するという重要な機能がある。ところでト
ウの集束性は、トウが背、腹の順に交互に複数の案内ロ
−ルへ接触することにより、トウのたるみや単繊維の毛
羽が吸収されるので、集束性が良くなると考えられてい
る。従つて、該案内ロ−ルの数は経済範囲内で多いほど
好ましいとされている。
【0004】ところで、紡糸スタ−ト時における繊維の
紡糸口金からの引取収納作業やトウの引取収納中に、特
定の紡糸口金に発生した糸切れや引取ロ−ル等への巻き
付きの際の糸継ぎ作業、または振込ロ−ルへのトウの巻
込みが起きた場合等における再スタ−ト作業等がしばし
ば起きる。このような、スタ−ト作業や糸継ぎ作業等
は、全紡糸機を停止後再スタ−トしたり、または紡糸機
を停止せずに糸切れした紡糸口金のみ糸継ぎ作業を行う
場合、運転員が手またはエアサツカ−等を用い、振込ロ
−ル近傍に備えられた振込補助ロ−ルにトウを一旦巻き
付け、その後手で案内ロ−ルに順次糸を掛けていた。従
って再スタートや糸継ぎには多大な復帰時間を要し、大
量の屑糸が発生することになる。また作業も手で糸掛け
するため危険であり、熟練を要し、しばしば案内ロ−ル
への再巻付による糸掛失敗が起きていた。
【0005】一方、特公昭47−35603号公報に
は、ガイドロ−ラの上部に備えられた巻取ドラムにトウ
を下から第一のガイドで押上巻付けし、その後、巻取ド
ラムを左方向に移動し、第二のガイドでトウを押下げ
し、その後手作業で振込や複数のガイドロ−ルへ糸掛け
するトウの収納方法及び収納装置が開示されている。し
かしこの装置はガイドロ−ルへの糸掛が手作業であり、
自動糸掛ができず、また振込ロ−ルが一組であり、トウ
の収納作業が短時間でできないという問題がある。
【0006】さらに特開平3−199406号公報に
は、糸切れしたトウを巻取ロ−ルに巻取り、かつ該ロ−
ルが振込ロ−ルを挟んで順次、上、横、下の方向に移動
し、振込ロ−ルに自動的に糸掛するトウの自動切り替え
装置が開示されている。またこの公報には、一組の振込
ロ−ルを他の振込ロ−ルに切り替えることができる二組
の振込ロ−ルを備えた装置も開示されている。該装置に
よれば振込ロ−ルが二組あるので短時間でトウの収納作
業ができるが、案内ロ−ルへの糸掛は手作業であり、案
内ロ−ルの数を多くすることができない。従つて案内ロ
−ルへの糸掛作業時に糸巻付による収納作業の失敗が起
こり易く、危険である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、合成
繊維の溶融紡糸におけるスタ−ト作業が短時間で、確実
に出来るトウの引取収納装置を提供することにある。更
に他の目的は溶融紡糸時、特定の紡糸錘に糸切れが起き
た場合、短時間でかつ確実に糸継ぎ出来るトウの引取収
納装置を提供することにある。更に他の目的は振込ロ−
ルにトウ巻付が起きた場合、その復帰時間を短縮し、か
つ安全な操作が出来るトウの引取収納装置を提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するため鋭意研究を重ねた結果、以下の構成をとる
ことにより所期の目的が達成されることを知り、本発明
を完成するに至つた。すなわち本願で特許請求される発
明は以下の通りである。 (1)紡糸された繊維束(トウ)を引き取るトウ引取装
置と、該引取装置により引き取られたトウを案内ロール
装置を経てトウ収納手段に収納するトウ収納装置とを備
えたトウの引取収納装置において、前記案内ロール装置
は、トウの引取方向と平行に設置された固定パネルと、
トウの引取方向に沿って該固定パネルに回転軸が直角に
なるように交互に設けられた固定案内ロールおよび移動
案内ロールと、前記トウ収納装置のトウ引取方向の延長
側に設けられた収納補助手段とを備え、前記移動案内ロ
ールは、該移動案内ロールが運転待機時には前記固定案
内ロールの位置よりも低く、かつ運転時には前記固定案
内ロールの位置よりも高くなるように、上下移動可能に
構成されていることを特徴とするトウの引取収納装置。
【0009】(2)前記上下に移動可能な案内ロールが
トウ引取方向に2個以上設けられ、トウ収納手段が一対
の振込ロールおよびその下方に設けられたトウ缶であ
り、振込補助手段は巻取ロールである(1)記載の装
置。 (3)1組のトウ収納手段と収納補助手段がそれぞれ2
以上設けられ、これらが切り替え可能な機構を有してい
る(1)記載の装置。 (4)前記トウ引取装置は、パネル上に設けられた引取
ロールと巻取ロールとを有し、前記移動案内ロールは、
前記固定パネル上に密接して設けられた移動パネル上に
設けられ、該移動パネルは上下に移動するための駆動手
段を有し、かつ前記トウ収納手段と収納補助手段は、切
り替わるべき他のトウ収納手段と他の収納補助手段と共
にターンテーブル上に設けられ、該ターンテーブルの回
転により切り替え可能になっている(1)記載の装置。
【0010】
【実施例】以下、本発明を添付した図面に従って詳細に
説明する。図1は本発明の一実施例を適用したトウの引
取収納装置の概略正面斜視図、図2は、トウ収納装置の
概略平面図、図3は上下に移動可能な駆動手段を備えた
案内ロ−ル装置の概略側面図である。図1において、ト
ウの引取収納装置1は、大別してトウの走行本線(引取
方向)に沿つて配置された引取装置2、案内ロ−ル装置
3および収納装置4からなる。すなわち、この装置は、
複数の紡糸口金6から紡糸された繊維7の束を引き取る
トウ引取装置2と、該引取装置2により引き取られたト
ウ8を案内ロール装置3を経てトウを収納するための、
トウ収納手段としての振込ロール18a、18bおよび
その下方に設けられたトウ缶5、並びに振込ロールの前
下方に設けられた収納補助手段としての振込補助ロール
20を有するトウ収納装置4とを備えている。さらに前
記案内ロール装置3は、トウ8の引取方向に平行に設置
された固定パネル21と、トウ8の引取方向に沿って該
固定パネル21に回転軸が直角になるように交互に設け
られた固定案内ロール12a、12b、12cおよび上
下方向に移動可能な移動案内ロール13a、13b、1
3cとを備えている。前記移動案内ロール13は、運転
待機時には前記振込ロール18a、18b、振込補助ロ
ール20、および固定案内ロール12a、12b、12
cのいずれの位置よりも低く、かつトウ振込時には前記
固定案内ロール12の位置よりも高くなるように、上下
に移動可能に設けられている。上記装置において、紡糸
口金6から紡糸された繊維7は引取ロール9で引き取ら
れ、多数の繊維束、すなわちトウ8となり、案内ロール
装置3の固定案内ロール12a、12b、12cおよび
移動案内ロール13a、13b、13cを経由し、トウ
収納装置4の振込ロール18a、18bを経て、トウ缶
5に振込収納される。
【0011】通常、紡糸口金6一個から紡糸される繊維
7の総繊度は数百〜数万デニールで、また紡糸速度、す
なわち引取ロールの速度は約300〜800m/分であ
る。トウ引取装置2は、トウ引取方向Xにそってパネル
2A上に設けられた複数の引取ロール9と、トウ引取方
向の最前列の引取ロールの前下方に設けられた巻取ロー
ル10とを有し、またさらにその前方にはガイド11が
設けられている。通常、この巻取ロール10は9の引取
ロール2〜5個に一個ずつ設けられている。引取装置2
に備えられたガイド11は、後述するようにトウ掛けす
る際、糸が引取ロールから外れたり、トウ走行本線Xに
巻き込まれること等による糸掛失敗を阻止する機能があ
る。ガイド11は、小型の装置の場合はなくてもよい
が、装置の大型化、すなわちトウ引取装置2からトウ収
納装置4までの距離が長くなると、トウをガイド11を
経由させることによって上記の機能が発揮することがで
きる。
【0012】案内ロール装置3は、前述のように固定パ
ネル21と、該固定パネル21に回転軸が直角になるよ
うに設けられた固定案内ロール12a、12b、12c
と、上下方向に移動可能な移動案内ロール13a、13
b、13cとから構成されるが、移動案内ロール13
a、13b、13cは、上下方向に移動可能な移動パネ
ル上に設けられ、該移動パネルは、固定パネル21の部
分壁面を形成するように設けられている。すなわち、案
内ロール装置は、図3に示すように固定パネル21を一
部切欠し、これに褶接し、部分的に密着して隙間があく
ことのないように設けられた移動パネル22と、該移動
パネル22を貫通し、その回転軸が該パネルに直角方向
になるように設けられた案内ロール9およびその駆動モ
ーター32と、該移動パネル22に上下のアーム33A
および33Bを介して取り付けられた、ねじを有するジ
ャッキ38と、該ジャッキ38を昇降するためのねじ2
4、ジャッキ駆動ギアボックス40およびジャッキ駆動
モーター39と、前記移動パネルをチェーン35、ギア
34を介して懸架するための錘29および錘用ガイドレ
ール30と、また正常運転時の移動パネルの微動を阻止
し、固定パネルに密着させるために、図4に示すように
セットピン固定アーム43およびセットピン31を支持
柱42に固定するためのエアーシリンダー41が設けら
れている。この移動案内ロール13a、13b、13c
は、一個ずつ、または複数個同時に移動可能になってい
る。錘29を設けたのは、移動パネルが重量物で構成さ
れているので、これを上下方向に移動する際、ジャッキ
駆動モーター39やギアボックス40等にかかる過大な
負荷を軽減するためである。
【0013】なお、固定案内ロールと移動案内ロールの
順序は、トウ引取方向に対し、逆の順序、すなわち移動
案内ロール、固定案内ロールの順序であってもよい。次
にトウ収納装置4は、トウ振込ロール18aおよび18
bの間にトウを挟みながらトウ缶5内に収納するための
ものであり、案内側振込ロール18a、反対側振込ロー
ル18bからなる振込ロール18と、その前下方に設け
られた振込補助ロール20と、これらのロールの回転駆
動手段から主に構成される。上記案内ロール側振込ロー
ル18aの幅は、図2に示すように反対側振込ロール1
8bの幅よりも大となっている。これら振込ロール18
a、18bは、第1ギアボックス25(図2)を兼ねた
振込装置17に一組備えられ、また振込補助ロール20
は第2ギアボックス27(図2)を兼ねた振込補助装置
19に一個備えられている。前記振込装置17と振込補
助装置19には、図2に示すようにそれぞれ振込駆動モ
ーター26、振込補助ロール駆動モータ28が付設され
ている。上記振込装置17および振込補助装置19はト
ウの引取方向に連設され、ターンテーブル15上に載置
固定されている。振込装置17としては、上記のように
一組のロールを備えたもの以外に、気体吸引型の吸引器
を備えたもの等を用いてもよい。
【0014】トウ缶5への振込開始時における振込ロー
ル18と振込補助ロール20の切り替え手段は、後述す
るターンテーブル移動モータ16による移動手段や、レ
ール移動による繰り出し手段、すなわち、1組の振込ロ
ールと他の1組の振込ロールとを前方および後方にそれ
ぞれ備え、該振込ロールはそれぞれレール上に載置さ
れ、切替時にレール上を前側または後側に移動するよう
な切替手段で切り替えできるものがあげられる。なお一
組の振込ロール18の数は2〜4組あればよいが、通常
は2組である。タ−ンテ−ブルによる移動手段を図2に
より更に説明すると、一組の振込ロ−ル18a、18b
および一個の振込補助ロ−ル20は、それぞれ第1ギア
ボックス25および第2ギアボックス27を介してそれ
ぞれの駆動モータ26および28に連結されている。タ
ーンテーブル15上には上記の振込ロールと振込補助ロ
ールのセットが駆動モーターを背中合わせにして一対設
けられており、ターンテーブル15の中央基部に設けら
れた回転軸の回りに回転できるようになっている。該回
転軸はターンテーブル移動モータにより回転駆動され
る。ターンテーブル中央基部の回転軸を中心に、タ−ン
テ−ブル移動モ−タ16を駆動させ、ギア(図示せず)
を介してタ−ンテ−ブル15を回転することにより、2
個の振込ロールと振込補助ロールは相互に切り替えるこ
とができる。切替後、タ−ンテ−ブルはセツトピンで固
定することができるようになっている(図示せず)。な
お、図2の装置では、振込ロ−ルと振込補助ロ−ルは一
体になっており、振込ロ−ルと振込補助ロ−ルの切替は
同時に行われるが、この切替を振込ロールおよび振込補
助ロール個別に行なう装置であってもよい。
【0015】
【作用】 次に本発明装置の作用および操作方法につい
て、図面に基づき具体的に説明する。図5は、本発明装
置におけるトウ道を説明するための概略説明図である。
トウの引取収納作業は下記の手順(1)〜(4)で行わ
れる。 (1)先ずトウ8は引取ロ−ル9を経由し、暫時巻取ロ
−ル10に巻取る。トウ道は(イ)の経路となる。 (2)次にトウを振込補助ロ−ル20に巻取りる。トウ
道は(ハ)の経路となる。 (3)移動案内ロール13を運転位置Aに上昇させる。
トウ道は(ニ)の経路となる。 (4)トウを振込ロ−ル18a、18b間に挟み、振込
補助ロ−ル20を停止してトウを缶に振込む。トウ道は
(ホ)の経路となる。所定時間、トウを缶5に振り込ん
だ後、トウの引取収納作業が終了する。 以下、詳細に説明する。
【0016】紡糸スタ−ト時、案内ロ−ル装置3の移動
可能な三個の移動案内ロ−ル13a、13b、13cは
待機位置Cにある。始めトウ8は引取ロ−ル9を経由
し、巻取ロ−ル10に巻取り、トウ道を(イ)の経路と
する。次に、該引取ロ−ルと巻取ロ−ル間のトウを、待
機位置(C)にある移動案内ロール13a、13b、1
3cの上側、固定案内ロ−ル12a、12b、12cの
下側の間を通って振込補助ロ−ル20で巻取り、巻取ロ
−ル10と振込補助ロ−ル20間のトウを切り、トウ道
を(ハ)の経路とする。すなわち、振込補助ロ−ル20
に巻取るには、トウをガイド11に掛けるか、または該
ガイドを使用せず直接振込補助ロ−ル20に掛ければよ
い。ガイド11に掛けた場合のトウ道は(ロ)の経路を
とるが、トウを振込補助ロ−ル20に巻付けた後、ガイ
ド11からトウを外し、案内ロ−ルの待機位置(C)の
上側に手で持ち上げることにより、トウ道(ハ)の経路
とする。
【0017】トウ道(ハ)とした時点で全部の案内ロ−
ルを起動する。その後、移動案内ロ−ル13a、13
b、13cを三個同時にまたは一個ずつ運転位置Aに上
昇させる。この時点で全部の案内ロ−ルへのトウ掛が終
了する。案内ロ−ル側振込ロ−ル18aが反対側振込ロ
−ル18bよりその幅が大となつているので、トウは、
トウ道(ニ)、すなわち振込ロール側案内ロ−ル13
c、案内ロ−ル側振込ロ−ル18aの上側、反対側振込
ロ−ル18bの斜め手前側を通り、振込補助ロ−ル20
に巻き付けられる(図2および5)。なお、振込ロ−ル
側移動案内ロール13cを、トウが案内ロ−ル側トウ振
込ロ−ル18aに触れない範囲まで上に移動し、その後
降下させることにより、案内ロ−ル側トウ振込ロ−ル1
8aの上側に掛けてもよい。次にトウを振込ロ−ル18
a、18bの間に挟まれるようにガイドバーまたは手な
どで押しつける。振込補助ロ−ル20を停止することに
より、トウが振込ロ−ル18a、18b間から缶に振込
まれ、振込補助ロール20とトウ缶5間のトウが切断さ
れる。この時、トウ道は(ホ)の経路をとる。最後に振
込補助ロ−ル20や巻取ロ−ル10等に付着した屑糸を
除去しトウの引取収納作業が終了する。なお、上記操作
において、案内ロールの全部または一部のロ−ルをトウ
道(ハ)とする以前に起動してもよい。またトウを広幅
なトウ振込ロ−ル18a、18bに掛けるのは、手で行
ってもよく、またガイドバーなどで行ってもよい。
【0018】トウの引取収納作業は、全部の紡糸口金か
ら紡糸された繊維束を一度に前記のような操作で行うこ
とができる。また数個分のみ前記のような操作で行つた
後、他のトウを一旦巻取ロ−ルで巻取つた後、手または
エアサツカ−等で引取装置側のトウ走行本線Xに密着合
流する方法で行うこともできる。また本装置ではトウの
引取収納作業を全紡糸錘のスタ−ト時のみならず、糸切
した紡糸口金のみのトウを前記のような操作で行うこと
ができる。
【0019】本発明に用いる前記引取ロ−ル、巻取ロ−
ル、振込ロ−ル、振込補助ロ−ル等には、常法のように
これらの回転速度を制御する速度関係の制御系が組込ま
れている。また案内ロ−ルの移動、タ−ンテ−ブルの移
動、エアシリンダ−等の動作等を制御する動作関係の制
御系等も組み込まれている。また案内ロ−ルの移動速度
も調節可能となつている。また前記制御系の一部はシ−
ケンス制御やコンピュータに組込まれていてもよい。ま
たその一部は手動スイツチで行つてもよい。
【0020】本発明におけるトウ収納装置4は、トウ収
納手段(例えば振込ロール18およびトウ缶5)と、そ
のトウ引取方向の延長側に設けられた収納補助手段(例
えば振込ロール18のトウ引取方向延長側下方の振込補
助ロール20)とからなるが、この収納補助手段は気体
吸引式のものでもよく、またその設置位置は、運転待機
時のトウの走行本線が待機中の移動案内ロール装置12
の上方(正確には移動案内ロール装置12と固定案内ロ
ール装置13の間)を通って収納されるものであればよ
く、例えば図1の振込補助ロール20をガイドロールに
変え、その上方に別の振込補助ロールを設けて巻き取る
ようにしてもよい。また収納補助装置はロール以外に気
体吸引式のものでもよい。またトウ収納手段は、トウ缶
を用いずに振込ロールと巻取ロールの組合わせとしても
よい。さらに振込ロールの代わりにエゼクタ型のトウ収
納装置を用いることもできる。
【0021】
【発明の効果】以上、本発明によれば、案内ロ−ルの上
昇または下降が簡単な操作で行われるので、合成繊維の
紡糸における引取収納作業が確実にかつ速くかつ安全に
行うことができる。案内ロ−ルを4個〜16個またはそ
れ以上設けることにより、トウをたるみや単糸の毛羽等
がない状態で案内することができ、またこれにより振込
ロ−ルへのトウ巻付がなく、長時間、即ち7〜30日間
またはそれ以上、安定して引取収納することができる。
【0022】また引取収納中にトウの振込ロ−ル巻付が
起きた場合であっても、切り替え可能な複数の振込ロ−
ルと振込補助ロ−ルを設けることにより、迅速に切り替
え作業を行うことができ、屑糸の発生が、例えば数百k
gあったものを数十kgに減少できる。
【0023】さらに案内ロ−ルが移動する際、該案内ロ
−ル自体パネルやパネルに密着した状態で移動するの
で、引取収納作業時に発生する糸屑や毛羽等が案内ロ−
ル装置の裏側に配置されたセンサ−やその他精密制御装
置等に巻き付くことがなくなり、誤作動なく長期間トウ
の引取収納を行うことができる。
【0024】またトウの引取収納時のスタ−ト作業、ま
たは振込ロ−ルへのトウ巻付が発生した時、復帰に要す
る人員は従来は少なくとも5〜7人要していたが、本装
置によれば一人でも復帰作業ができるようになった。
【0025】さらに本発明装置は、上下に移動する案内
ロ−ル装置がその裏面にア−ムを介してガイドレ−ルに
係合されているので、高速運転しても、搖れ、がたつき
等を阻止することができる。またトウを引取収納する装
置の前段に複雑な補助装置等がなく、シンプルなロ−ル
または気体吸引手段のみであるため、トウの引取収納作
業が容易であり、しかも装置の故障がなく、安全に作業
することができる。
【0026】本発明は、引取収納すべき対象として、溶
融紡糸時の合成繊維のトウのみならず、数千〜数十万デ
ニ−ルの太繊度の捲縮トウやマルチフイラメント、テ−
プヤ−ン、紡績糸等のトウなど、幅広い分野の長尺物の
引取収納に適用することができる。
【0027】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトウの引取収納装置の概略正面斜視
図。
【図2】本発明におけるトウ収納装置の概略平面図。
【図3】本発明における案内ロ−ル装置の概略側面図。
【図4】案内ロール装置のセトピンを説明するための
概略斜視図。
【図5】本発明におけるトウ道を説明するためのトウ引
取収納装置の説明図。
【0028】
【符号の説明】
1…トウ引取収納装置、2…引取装置、3…案内ロ−ル
装置、4…収納装置、5…トウ缶、6…紡糸口金、7…
繊維、8…トウ、9…引取ロ−ル、10…巻取ロール、
11…ガイド、12a…固定案内ロ−ルa、12b…固
定案内ロールb、12c…固定案内ロールc、13a…
移動案内ロ−ルa、13b…移動案内ロ−ルb、13c
…移動案内ロ−ルc、15…タ−ンテ−ブル、16…タ
−ンテ−ブル移動モ−タ、17…振込装置、18a…振
込ロ−ルa、18b…振込ロ−ル b19…振込補助装置、20…振込補助ロ−ル、21…
固定パネル、22…移動パネル、24…ねじ、25…第
一ギアボックス、26…振込ロ−ル駆動モ−タ、27…
第二ギアボックス、28…振込補助ロ−ル駆動モ−タ、
29…錘、30…錘用ガイドレ−ル、31…セットピ
ン、32…案内ロ−ル駆動モ−タ、33…ア−ム、34
…ギア、35…チエ−ン、36…ガイドレ−ル係合ア−
ム、37…移動案内ロ−ル用ガイドレ−ル、38…ジャ
ッキ、39…ジャッキ駆動モ−タ、40…ジャッキ駆動
ギアボツクス、41…エアシリンダ−、42…セットピ
ン支持柱、43…セットピン固定ア−ム、A…運転位置
A、B…固定位置B、C…待機位置C、X…トウの走行
本線、イ…トウ道イ、ロ…トウ道(ロ)、ハ…トウ道
(ハ)、ニ…トウ道(ニ)、ホ…トウ道(ホ)。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紡糸された繊維束(トウ)を引き取るト
    ウ引取装置と、該引取装置により引き取られたトウを案
    内ロール装置を経てトウ収納手段に収納するトウ収納装
    置とを備えたトウの引取収納装置において、前記案内ロ
    ール装置は、トウの引取方向と平行に設置された固定パ
    ネルと、トウの引取方向に沿って該固定パネルに回転軸
    が直角になるように交互に設けられた固定案内ロールお
    よび移動案内ロールと、前記トウ収納装置のトウ引取方
    向の延長側に設けられた収納補助手段とを備え、前記移
    動案内ロールは、該移動案内ロールが運転待機時には前
    記固定案内ロールの位置よりも低く、かつ運転時には前
    記固定案内ロールの位置よりも高くなるように、上下移
    動可能に構成されていることを特徴とするトウの引取収
    納装置。
  2. 【請求項2】 前記上下に移動可能な案内ロールがトウ
    引取方向に2個以上設けられ、トウ収納手段が一対の振
    込ロールおよびその下方に設けられたトウ缶であり、振
    込補助手段は巻取ロールである請求項1記載の装置。
  3. 【請求項3】 1組のトウ収納手段と収納補助手段がそ
    れぞれ2以上設けられ、これらが切り替え可能な機構を
    有している請求項1記載の装置。
  4. 【請求項4】 前記トウ引取装置は、パネル上に設けら
    れた引取ロールと巻取ロールとを有し、前記移動案内ロ
    ールは、前記固定パネル上に密接して設けられた移動パ
    ネル上に設けられ、該移動パネルは上下に移動するため
    の駆動手段を有し、かつ前記トウ収納手段と収納補助手
    段は、切り替わるべき他のトウ収納手段と他の収納補助
    手段と共にターンテーブル上に設けられ、該ターンテー
    ブルの回転により切り替え可能になっている請求項1記
    載の装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2003097908A1 (de) * 2002-05-22 2003-11-27 Saurer Gmbh & Co. Kg Vorrichtung und verfahren zum spinnen und ablegen eines spinnkabels
CN106865336A (zh) * 2017-04-18 2017-06-20 威海威高血液净化制品有限公司 一种空心纤维膜直线式收丝方法及装置

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