JPH07323825A - ワイパーブレード及びその製造方法 - Google Patents

ワイパーブレード及びその製造方法

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JPH07323825A
JPH07323825A JP6141273A JP14127394A JPH07323825A JP H07323825 A JPH07323825 A JP H07323825A JP 6141273 A JP6141273 A JP 6141273A JP 14127394 A JP14127394 A JP 14127394A JP H07323825 A JPH07323825 A JP H07323825A
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JP
Japan
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silicone rubber
wiper blade
glass surface
fluororesin powder
water
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Application number
JP6141273A
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English (en)
Inventor
Eiji Kondo
英治 近藤
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Nissei Electric Co Ltd
Original Assignee
Nissei Electric Co Ltd
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Publication date
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  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ガラス面に付着した水、汚れ等を払拭、除去
すると共に、ガラス面への水、汚れ等の付着を防止し、
ガラス面でスティックアンドスリップによる“ビビリ現
象”が起こらないようにする。 【構成】 ワイパーブレードの少なくともガラス面との
接触部を、ふっ素樹脂粉末を含むシリコーンゴムで構成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車輛、航空機、船舶な
どのフロントガラス、リアウインドガラスなどに用いる
ワイパーブレードに関するものである。
【0002】
【従来の技術】車輛、航空機、船舶などのフロントガラ
ス、リアウインドガラス等には、表面に付着した雨水、
泥水、海水、氷、雪、ほこり等を払拭、除去して、視界
を良くし、運転の安全を確保するために、通常、ワイパ
ーが設けられている。
【0003】このワイパーには、ガラス面と接触する部
分にワイパーブレードが取り付けられており、ワイパー
ブレードには、天然ゴム、クロロプレンゴム、スチレン
ブタジエンゴムなどが用いられてきた。
【0004】一方、ガラス表面へ水や汚れが付着するの
を防止するために、シロキサン化合物、シラノール化合
物、シラン化合物等からなる撥水防汚剤を塗布すること
も行われている。
【0005】また、天然ゴム、クロロプレンゴム、スチ
レンブタジエンゴムなどでは、摩擦係数が大きすぎて、
ガラスとの間で、スティックアンドスリップによる“ビ
ビリ現象”が発生する。そのため、ハロゲン化処理を行
い、更には、グラファイトや二硫化モリブデン等の滑性
粉末を塗布して、摩擦係数の低減、安定化をはかってい
る。
【0006】
【発明が解消しようとする課題】従来のワイパーブレー
ドでは、ガラス面に付着した水、汚れ等を単に払拭、除
去するだけであり、ガラス面への水、汚れ等の付着を防
止する効果はまたっくない。
【0007】一方、撥水防汚剤を塗布した場合は、その
塗布当初は非常に有効であるが、ワイパーと共用されて
いるため、せっかく塗布した撥水剤がワイパーブレード
により拭き取られてしまい、その効果が永続せず、3〜
6ヶ月で再塗布を行う必要があった。
【0008】かかる従来技術の問題点を解消し、ガラス
面に付着した水、汚れ等を払拭、除去すると共に、ガラ
ス面への水、汚れ等の付着を防止することのできる物質
を塗布するワイパーブレードを提供することを目的とし
て、本発明者は、先に、少なくともガラス面との接触部
が、シリコーンゴムからなることを特徴とするワイパー
ブレードを提案した。
【0009】このワイパーブレードによれば、ガラス面
に付着した水、汚れ等を払拭、除去すると共に、ガラス
面への水、汚れ等の付着を防止するという当初の目的
は、達成できるものの、摩擦係数が大きすぎて、ガラス
との間でスティックアンドスリップによる“ビビリ現
象”が発生することがわかってきた。
【0010】この問題を解決するために、従来公知のハ
ロゲン化処理や、グラファイト、二硫化モリブデン等の
滑性粉末の塗布を試みたが、満足できる結果は得られな
かった。
【0011】従って、本発明の目的は、ガラス面に付着
した水、汚れ等を払拭、除去すると共に、ガラス面への
水、汚れ等の付着を防止することのできる物質を塗布
し、しかも、ガラスとの間でスティックアンドスリップ
による“ビビリ現象”が起こらないワイパーブレードを
提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成すべく鋭意検討を重ねた結果、ワイパーブレードと
して、ふっ素樹脂粉末を含むシリコーンゴムを使用すれ
ばよいことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0013】即ち、本発明によれば、(1)少なくとも
ガラス面との接触部が、ふっ素樹脂粉末を含むシリコー
ンゴムからなることを特徴とするワイパーブレード、
(2)ふっ素樹脂粉末の平均粒径が0.1〜0.5μ
m、含有量が1〜50重量%である前記(1)記載のワ
イパーブレード、(3)ふっ素樹脂粉末がポリテトラフ
ルオロエチレンである前記(1)又は(2)記載のワイ
パーブレード、(4)シリコーンゴムにシロキサン化合
物を含浸させた前記(1)、(2)又は(3)記載のワ
イパーブレード。
【0014】(5)ふっ素樹脂粉末を含むシリコーンゴ
ムと、ふっ素樹脂を含まないシリコーンゴムとを、それ
ぞれ別の押出機から同一の金型へ導き、該金型内で両者
を接合させて、押出成形することを特徴とするガラス部
との接触部がふっ素樹脂粉末を含むシリコーンゴムから
なり、その他の部分がふっ素樹脂を含まないシリコーン
ゴムからなるワイパーブレードの製造方法、及び(6)
ふっ素樹脂粉末を含むシリコーンゴムを中央部に、ふっ
素樹脂粉末を含まないシリコーンゴムを両側に配置接合
させて押出成形し、その後、該中央部の真中でほぼ対称
に押出方向に切断する前記(5)記載のワイパーブレー
ドの製造方法が提供される。
【0015】本発明のワイパーブレードは、全体がふっ
素樹脂粉末含有シリコーンゴムで構成されていてもよい
が、図1に示すように、ガラス面との接触部1をふっ素
樹脂粉末含有シリコーンゴムで構成し、その他の部分2
をふっ素樹脂粉末を含まない合成ゴム、樹脂等で構成し
てもよい。
【0016】この場合、ふっ素樹脂を含まない方の成分
としては、任意の合成ゴム、樹脂を用いることができる
が、接着性の点で、ふっ素樹脂含有シリコーンゴムと同
種のシリコーンゴムを用いるのが好ましい。
【0017】本発明で用いるシリコーンゴムは、ポリオ
ルガノシロキサンを主成分とするものであり、ミラブル
型ゴム、液状ゴムのいずれでもよい。シリコーンゴムの
硬さは、40〜90(JISA型又はC型)であること
が好ましい。
【0018】また、本発明で用いるふっ素樹脂粉末は、
分散性を高め、低摩擦係数を得るうえで、平均粒径が
0.1〜0.5μmであることが好ましく、更に好まし
くは、0.2〜0.3μmである。
【0019】シリコーンゴムのふっ素樹脂粉末含有量
は、好ましくは1〜50重量%であり、更に好ましくは
10〜40重量%である。
【0020】本発明で用いるふっ素樹脂粉末としては、
ポリテトラフルオロエチレン、テトラフロロエチレン−
パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラ
フロロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、
テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体などを例示
することができるが、特にポリテトラフルオロエチレン
が好ましく用いられる。
【0021】また、本発明のワイパーブレードにおいて
は、ふっ素樹脂粉末含有シリコーンゴムにあらかじめ離
型性を有するシロキサン化合物を含浸させておいてもよ
い。そのために、シリコーンゴムへの含浸を容易にする
よう、ふっ素樹脂粉末含有シリコーンゴムを多孔構造に
してもよい。
【0022】図1に示すように、ガラス面との接触部1
をふっ素樹脂粉末含有シリコーンゴムで構成し、その他
の部分2をふっ素樹脂粉末を含まないシリコーンゴムで
構成したワイパーブレードを製造するには、ふっ素樹脂
粉末を含むシリコーンゴムと、ふっ素樹脂粉末を含まな
いシリコーンゴムとを、常法により、それぞれ別の押出
機から同一の金型へ導き、該金型内で両者を接合させ押
出成形する。
【0023】次いで、この成形品を200〜600℃の
熱風加熱炉に2〜20m/分の速度で通して硬化させ
る。更に150〜220℃で0.5〜8時間2次加熱し
て、ゴムの硬化を更に促進すると共に、分解残渣を除去
して安定化させる。
【0024】また、図2に示すように、ふっ素樹脂粉末
を含むシリコーンゴムからなる、ガラス面との接触部1
を中央部に、ふっ素樹脂粉末を含まないシリコーンゴム
からなるその他の部分2を両側に配置接合させて押出成
形し、該中央部のほぼ真中3で対称に押出方向に切断す
ることにより、効率よくワイパーブレードを製造するこ
とができる。この方法によれば、1回の押出成形で生産
量を2倍に高めることができる。
【0025】このようにして、押出成形、硬化、安定化
させた後、所定の長さに切断して、ワイパーブレードが
得られる。
【0026】
【作用】シリコーンゴムからなるワイパーブレードをガ
ラス面に接触摺動させると、ガラス面との摩擦によりシ
リコーンゴムが摩耗する。この摩耗成分は、──Si−
H、──Si−OH、──Si−OR等の基を有してお
り、ガラス面に存在する−OH基と結合して、ガラス面
に強固に付着する。
【0027】これに対して、従来の天然ゴム、クロロプ
レンゴム等のワイパーブレードでは、摩耗成分に上記の
ような基がないため、ガラス面と結合することなく、全
て脱落、飛散してしまう。
【0028】ガラス面に付着したシリコーンゴム摩耗成
分は、シロキサン化合物を主体とするものであり、撥水
性を有すると共に,多くの物質との新和性が小さいの
で、水、汚れ等の付着を防止することができる。また、
シリコーンゴムワイパーブレードによるガラス面の払拭
効果は、従来のワイパーブレードと同等である。
【0029】また、ガラス面と接触するシリコーンゴム
には、潤滑性に優れたふっ素樹脂粉末が含まれているた
め、ガラス面に対する摩擦係数が低下し、ガラス面での
スティックアンドスリップによる“ビビリ現象”は発生
しなくなる。
【0030】更に、シリコーンゴムは、天然ゴム、クロ
ロプレンゴム、スチレンブタジエンゴム等に比較して、
耐熱性、耐寒性、耐候性に優れているため、高温、寒冷
あるいは紫外線の多い場所で使用するのに適している。
【0031】
【実施例】以下、実施例により、本発明を更に詳細に説
明する。実施例1では、ポリオルガノシロキサンを主成
分とするシリコーンゴムR300/80(ワッカーケミ
カルズイーストアジア株式会社)にポリテトラフルオロ
エチレン粉末(平均粒径0.3μm)15重量%及び加
硫剤RC−2(同社)を混練し、シリンダー径70mm
のシリコーンゴム用押出機でダイスから所定の形状に押
出した。
【0032】次いで、450℃の熱風加熱炉に、10m
/分の速度で通してゴムを硬化させた。その後、200
℃で3時間2次加熱して、ゴムの硬化を更に促進すると
共に分解残渣を除去した。
【0033】かくして得られた、ポリテトラフルオロエ
チレン粉末含有シリコーンゴムワイパーブレードを自動
車のフロントガラスに取り付けて、水、汚れ等の払拭、
除去効果、付着防止効果及び“ビビリ現象”の有無を調
べた。
【0034】その結果、ガラス面の水、汚れ等の払拭、
除去効果は従来のワイパーブレードに比較して同等であ
り、問題はなかった。
【0035】一方、水、汚れ等の付着防止効果について
は、ワイパーの摺動回数が20〜30回を過ぎたところ
から効果が現れはじめ、100回を越えたところで、ワ
イパーを摺動させなかった部分との間にガラス表面の水
に対する接触角において、明確な差が認められた。
【0036】ワイパーの摺動回数が500回に達した時
点では、ガラス表面の水に対する接触角は95〜103
°であり、ジメチルシリコーンオイルからなる撥水剤を
ガラス面に塗布した直後の水に対する接触角約103°
とほぼ同等の撥水性が得られた。本発明のワイパーブレ
ードを使用している限り、この撥水性が持続した。
【0037】また、ポリテトラフルオロエチレン粉末を
含まないシリコーンゴムワイパーブレードでは、ガラス
面でのスティックアンドスリップによる“ビビリ現象”
が頻発するが、本発明のポリテトラフルオロエチレン粉
末含有シリコーンワイパーブレードでは、“ビビリ現
象”はまったく発生しなかった。
【0038】実施例2では、ポリオルガノシロキサンを
主成分とするシリコーンゴムR300/70(ワッカー
ケミカルズイーストアジア株式会社)にポリテトラフル
オロエチレン粉末20重量%及び、加硫剤RC−2(同
社)を混練したもの、及び前記シリコーンゴムと前記加
硫剤とを混練したものとを、それぞれシリンダー径70
mmのシリコーンゴム用押出機2台から、同一の金型へ
導き、ポリテトラフルオロエチレン含有シリコーンゴム
が中央部、ポリテトラフルオロエチレンを含まないシリ
コーンゴムが両側に位置するように、該金型内で両者を
接合させて、図2に示す形状に押出成形した。
【0039】次いで、実施例1と同様に加熱処理を施し
た後、図2の中央部のほぼ真中3で対称に押出方向に切
断した。
【0040】かくして得られたシリコーンゴムワイパー
ブレードをポリテトラフルオロエチレン含有シリコーン
ゴムが自動車のフロントガラスと接触するように取り付
けて、水、汚れ等の払拭、除去効果、付着防止効果及び
“ビビリ現象”の有無を調べた。
【0041】結果は、実施例1の場合と同様であり、
水、汚れ等の払拭、除去効果は良好で付着防止効果に優
れ、“ビビリ現象”は発生しなかった。
【0042】上記実施例では、シリコーンゴムワイパー
ブレードを製造するのに、過酸化物を添加して加硫する
方式を用いたが、付加型加硫ゴムを用いてもよく、この
場合は2次加熱を省略することができる。また、上記の
押出熱風加硫方式に替えて、プレス合わせ型による方式
及び射出成形方式を用いてもよい。
【0043】
【発明の効果】本発明のワイパーブレードによれば、ガ
ラス面に付着した水、汚れ等を払拭、除去すると共に、
ガラス面への水、汚れ等の付着を防止する物質をガラス
面へ塗布し続け、永続性のある撥水、防汚効果を得るこ
とができ、撥水防汚剤を改めて塗布する必要がなく、し
かも、ガラス面でのスティックアンドスリップによる
“ビビリ現象”は発生しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のワイパーブレードの断面図である。
【図2】本発明のワイパーブレードを2個取りにしたと
きの断面図である。
【符号の説明】
1 ガラス面との接触部 2 その他の部分 3 真中
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 83:00 B29L 31:00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともガラス面との接触部が、ふっ
    素樹脂粉末を含むシリコーンゴムからなることを特徴と
    するワイパーブレード。
  2. 【請求項2】 ふっ素樹脂粉末の平均粒径が0.1〜
    0.5μm、含有量が1〜50重量%である請求項1記
    載のワイパーブレード。
  3. 【請求項3】 ふっ素樹脂粉末がポリテトラフルオロエ
    チレンである請求項1又は2記載のワイパーブレード。
  4. 【請求項4】 シリコーンゴムにシロキサン化合物を含
    浸させた請求項1、2又は3記載のワイパーブレード。
  5. 【請求項5】 ふっ素樹脂粉末を含むシリコーンゴム
    と、ふっ素樹脂粉末を含まないシリコーンゴムとを、そ
    れぞれ別の押出機から同一の金型へ導き、該金型内で両
    者を接合させて押出成形することを特徴とするガラス部
    との接触部がふっ素樹脂粉末を含むシリコーンゴムから
    なり、その他の部分がふっ素樹脂粉末を含まないシリコ
    ーンゴムからなるワイパーブレードの製造方法。
  6. 【請求項6】 ふっ素樹脂粉末を含むシリコーンゴムを
    中央部に、ふっ素樹脂粉末を含まないシリコーンゴムを
    両側に配置接合させて押出成形し、その後、該中央部の
    ほぼ真中で、対称に押出方向に切断する請求項5記載の
    ワイパーブレードの製造方法。
JP6141273A 1994-05-30 1994-05-30 ワイパーブレード及びその製造方法 Pending JPH07323825A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100501764B1 (ko) * 2002-07-19 2005-07-18 가부시키가이샤 소프트 규규 코포레이션 와이퍼 블레이드
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JP2014201257A (ja) * 2013-04-08 2014-10-27 アスモ株式会社 ブレードラバーの製造方法

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