JPH07323459A - 押出成形品の製造方法 - Google Patents

押出成形品の製造方法

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JPH07323459A
JPH07323459A JP6118128A JP11812894A JPH07323459A JP H07323459 A JPH07323459 A JP H07323459A JP 6118128 A JP6118128 A JP 6118128A JP 11812894 A JP11812894 A JP 11812894A JP H07323459 A JPH07323459 A JP H07323459A
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JP
Japan
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die
tubular body
lubricant
resin
thermoplastic resin
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Application number
JP6118128A
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English (en)
Inventor
Noritaka Tsujimoto
典孝 辻本
Eiji Okada
英治 岡田
Hiroaki Nakagawa
弘章 中川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 架橋性熱可塑性樹脂を原料とし、押出成形法
により管状体等を製造する際に、安定した成形性が得ら
れ、且つ所期の寸法・形状に賦形できる製造方法を提供
する。 【構成】 サイジングダイ5の内壁体8と筒状体pとの
間に、潤滑剤L1を逐次供給しつつ外径を規制し、成形
用金型2の端面から閉塞板11に至る筒状体pの内部空
洞14に、加圧流体L2により流体圧をかけて内径を規
制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば給湯管、保温チ
ューブ等の用途に供される、架橋もしくは架橋発泡され
た押出成形品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】架橋もしくは架橋発泡された押出成形品
は、その優れた品質特性が買われて多くの産業分野に汎
用されており、押出成形方法に関しても多くの開発がな
されている。例えば特開昭58−142826号公報に
は、熱可塑性樹脂を、押出機により溶融・混練した後、
成形用金型から熱可塑性樹脂筒状体を押出し、次いで、
該筒状体をサイジングダイを用いて外径規制方式により
冷却・賦形する方法が開示されている。
【0003】この方法では、成形用金型の出口に堆積す
る析出物の悪影響を避ける為に、該成形用金型の出口近
傍に設けたスリット等から、成形用金型の樹脂通路内壁
面と溶融樹脂との界面に潤滑剤を供給して、析出物をこ
の潤滑剤中に取り込むような工夫がなされた技術であ
り、併せて、該潤滑剤によりサイジングダイ内を摺接し
ながら通過する合成樹脂筒状体の円滑な外径規制を行う
こともできる技術でもある。
【0004】
【本発明が解決しようとする課題】ところが、非架橋の
熱可塑性樹脂の場合には、成形用金型から押出した後直
ちに冷却賦形ができるので、成形技術上特に問題はない
が、架橋性熱可塑性樹脂のように、押出した後、更に温
度を上げて架橋しながら賦形する場合には、該架橋のた
めの熱エネルギーにより、架橋を開始する前に粘度低下
を引き起こすので、ほぼ賦形された形状をサイジングダ
イ中で維持しながら、最終的な寸法・精度に仕上げるこ
とは極めて困難である。
【0005】本発明は、上述のような架橋性熱可塑性樹
脂を原材料として、合成樹脂管等を押出成形する際に、
安定した成形性のもとで、所期の寸法・形状に賦形でき
る押出成形品の製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、「熱可塑性樹
脂に、該樹脂の軟化点よりも高い分解温度を有する架橋
剤を配合してなる架橋性樹脂組成物を、押出機により溶
融・混練した後、成形用金型内に送り込んで熱可塑性樹
脂筒状体を押出し、該筒状体をサイジングダイを用いて
賦形する押出成形品の製造方法において、サンジングダ
イの内壁面と筒状体との間に潤滑剤を逐次供給しつつ外
径を規制し、サイジングダイの樹脂通路の出口手前に、
成形用金型の先端面から突設された支持杆により固定さ
れた閉塞板を配設し、成形用金型の端面から閉塞板に至
る筒状体の内部空洞に流体圧をかけて内径を規制するよ
うにしたことを特徴とする押出成形品の製造方法」であ
り、かくすることにより上記目的が達成される。
【0007】次に、本発明の押出成形品の製造方法を、
図面を参照しながら詳細に説明する。
【0008】図1は、本発明製造方法に使用する装置の
一例を示す、要部のみの正断面図であって、1は押出
機、2は押出機1の先端に付設されたクロスヘッドタイ
プの成形用金型であって、金型本体3内にマンドレル4
が間隙を隔てて配設されており、溶融樹脂を上方に向か
って押し出すように取り付けられている。5はその下端
が金型本体3の先端面に取着された長尺ランドダイから
なるサイジングダイである。
【0009】サイジングダイ5は、外周面にヒーター6
を配した外壁体7と、多孔質体で形成され、外壁体7と
一定の環状間隙を隔てて配された内壁体8とを有する二
重管構造になっており、該環状間隙により潤滑剤溜まり
部9を形成している。10は外壁体7の入口近傍に穿設
された潤滑剤供給孔であって、図示しない潤滑剤供給装
置に、同じく図示しない圧入ポンプを介して連結されて
おり、該潤滑剤供給装置を稼働すれば、潤滑剤溜まり部
9内に潤滑剤L1が加圧状態で充満し、内壁体8の微細
な気孔を利用して、熱可塑性樹脂筒状体pの外周面に潤
滑剤L1を逐次供給できるようになっている。
【0010】11は内壁体8内の樹脂通路の出口手前に
配設された3枚の円板からなる閉塞板であって、鋼線か
らなり、一端がマンドレル4の先端面に取着された支持
杆12の他端部に各々等間隔に固定されている。閉塞板
11の外径は、樹脂通路内を通過する筒状体pの内径と
同寸法になされている。
【0011】13はマンドレル4の軸芯に沿って貫設さ
れた加圧流体供給路であって、潤滑剤供給孔10と同様
に、図示しない圧入ポンプを介し、同じく図示しない加
圧流体供給装置に連結されており、該加圧流体供給装置
の稼働により、加圧流体L2は、該加圧流体供給路13
に供給され、支持杆12の固定部の周囲にスパイダー状
に形成された通路を経て、マンドレル4の先端面から一
番手前の閉塞板11に至る筒状体pの内部空洞14に充
満し、筒状体pの内壁面を加圧することができる。
【0012】上記装置を用いて、本発明の押出成形品の
製造方法を実施するには、架橋性樹脂組成物を、押出機
1により溶融・混練した後、成形用金型2内に送り込ん
で筒状体pを押出す。このときサイジングダイ5を予め
ヒーター6により所定温度に加熱しておき、潤滑剤供給
装置から潤滑剤供給孔10を経由して、潤滑剤溜まり部
9内に潤滑剤L1を加圧・充満すると共に、内壁体8の
気孔より樹脂通路内を通過する筒状体pの外周面に逐次
均一に供給する。
【0013】一方、加圧流体供給装置から加圧流体供給
路13を経由して、ほぼ密閉状態にある内部空洞14内
に加圧流体L2を圧入し、筒状体pの内壁面を均一に加
圧する。かくして、筒状体pはその内外を規制されなが
ら加熱・架橋され、サイジングダイ5の樹脂通路を通過
して押出成形品(熱可塑性樹脂管P)となり、図示しな
い冷却工程へと送られる。
【0014】本発明の製造方法において使用される熱可
塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リブテン等のオレフィン系単量体の単独重合体、或いは
エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル
共重合体等オレフィン系単量体と他の単量体との共重合
体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のポリハロ
ゲン化ビニル系重合体、アクリル酸エステル、アクリロ
ニトリル等の不飽和カルボン酸系単量体からなる重合体
もしくは共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
ブチレンテレフタレート等の熱可塑性ポリエステル系重
合体、ポリアミド系重合体、スチレン−ブタジエンゴ
ム、天然ゴム等のジエン系重合体もしくは共重合体等が
挙げられるが、中でもポリエチレンが最も好ましい。
【0015】本発明の製造方法において使用される架橋
剤としては、主材となる熱可塑性樹脂の軟化点よりも高
い分解温度を有するものであって、使用する樹脂の架橋
に適したものを適宜選択すればよく、その具体例として
は、ジクミルパーオキサイド、αα′−ビス(t−ブチ
ルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、2,5−
ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサ
ン−3、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチ
ルクミルパーオキサイド、シクロヘキサンパーオキサイ
ド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキ
サン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,
5−トリメチルシクロヘキサン、2,2−ビス(t−ブ
チルパーオキシ)オクタン、n−ブチル−4,4−ビス
(t−ブチルパーオキシ)ベルレート、ジ−t−ブチル
パーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、クミルパ
ーオキシネオデカネート、2,5−ジメチル−2,5−
ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパー
オキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキ
シアリルカーボネート、t−ブチルパーオキシアセテー
ト、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、ジ
−t−ブチルパーオキシイソフタレート、t−ブチルパ
ーオキシマレイン酸等の有機過酸化物が挙げられる。こ
れらは単独で使用してもよく、二種以上の併用であって
もよい。
【0016】尚、上記熱可塑性樹脂の軟化点とは、結晶
性樹脂では融点を指し、非晶性樹脂では流動開始温度を
指す。融点とは、結晶構造が溶解して溶融状態へ変化す
る時の温度であって、具体的には示差走査熱量計(DS
C)で徐々に昇温した際、急熱ピーク頂点温度を言う。
また、流動開始温度とは、高架式フローテスター(キャ
ピラリ−径2mm、長さ20mm)に充填した熱可塑性
樹脂に500kg/cm2 の荷重をかけた状態で、徐々
に温度を上げていき、熱可塑性樹脂が流れ始める時の温
度を言う。また、架橋剤の分解温度とは半減期1分の温
度を指す。
【0017】これらの架橋剤の添加量は、使用される熱
可塑性樹脂の分子量、分子量分布、分岐数等の分子構
造、架橋剤の分解温度、必要とされる架橋の度合い等に
応じて定める必要があるが、好ましくは、熱可塑性樹脂
100重量部に対して、0.01〜5重量部、より好ま
しくは0.1〜1.0重量部とするのがよい。添加量が
少なすぎると架橋が起こらず、逆に多すぎると余分なも
のは架橋に寄与することなく成形体中に分解残渣として
残ってしまう。
【0018】本発明で使用される架橋性樹脂組成物は、
上述の熱可塑性樹脂及び架橋剤よりなるが、物性を損な
わない範囲で、架橋助剤、発泡剤、抗酸化剤、可塑剤、
顔料、難燃剤、帯電防止剤等を添加されてもよい。架橋
助剤としては、一般に合成樹脂の架橋に用いられるもの
であれば、特に限定されず、例えば、ジビニルベンゼ
ン、トリアリルイソシアネート、トリメチロールプロパ
ントリアクリレート、トリメリット酸トリアリルエステ
ル等が挙げられ、その添加量は、使用される熱可塑性樹
脂により異なるが、多くなると成形体中に残渣として残
存し、成形体の物性を損なうこととなり、逆に少なくな
ると効果が得られない。通常、熱可塑性樹脂100重量
部に対して、0.1〜5重量部とするのがよい。
【0019】また、発泡剤としては、上述の架橋剤より
も高い分解温度を有するものであれば、特に限定はな
く、例えば、アゾジカルボンアミド、N,N′−ジニト
ロソペンタメチレンテトラミン、ベンゼンスルホニルヒ
ドラジド、トルエンスルホニルヒドラジド、アゾビスイ
ソブチロニトリル、N、N′−ジメチルN、N′−ジニ
トロテレフタルアミド等が挙げられ、その添加量は、樹
脂100重量部に対して、2〜40重量部、より好まし
くは5〜30重量部とするのがよい。尚、上記分解温度
とは、DSCにより測定したときのピーク開始点を分解
温度という。
【0020】また、抗酸化剤としては、一般に使用され
ているものであれば、特に限定はなく、例えば、テトラ
キス〔メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシハイドロシンナメート)〕メタン、チオジプロピオ
ン酸ジラウリル、1,1,1−トリス(2−メチル−4
ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン等が挙げ
られ、その添加量は、樹脂100重量部に対して、0.
01〜0.5重量部とするのがよい。
【0021】本発明において使用される架橋性樹脂組成
物の製造方法としては特に限定はなく、上述の熱可塑性
樹脂、架橋剤、更に必要に応じて各種添加剤等をミキサ
ー等に供給し、ブレンドすることにより容易に得られ
る。
【0022】本発明に於いて、サイジングダイの内壁面
と熱可塑性樹脂筒状体との間に供給する潤滑剤、或いは
筒状体の内部空洞に供給する加圧流体は、潤滑剤にあっ
ては、サイジングダイ内の樹脂通路における筒状体の円
滑な通過を確保するために使用し、加圧流体にあって
は、筒状体の内径を規制するために使用するのである。
これら潤滑剤や加圧流体としては、気体或いは低粘度の
液体が使用される。具体例を挙げると、気体では、窒
素、酸素、炭酸ガス、アルゴンガス等が挙げられ、中て
も窒素ガスは、熱可塑性樹脂と反応せず、コスト的にも
有利な点で好ましい。
【0023】また、低粘度の液体では、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール等の多価アルコール、或い
はポリエチレングリコールアルキルエーテル等これらの
共重合体、シリコン油、フッ素油、各種一価のアルコー
ル、鉱物油等である。中でも、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、これらの重合体等がコスト的に有
利である。
【0024】潤滑剤の筒状体外周面への供給量は、筒状
体の形状や押出量によって変動するものであるが、これ
を単位面積当たりで表すと、必要な供給量は、気体の場
合、1cm2 当たり0.5〜5cc/sとするのがよ
く、これに満たない場合は安定した潤滑剤の膜形成が困
難となり、これを超えると流量が過剰となって筒状体に
脈動を生ずる恐れがある。より望ましくは1〜3cc/
sである。また、液体の場合、その粘性が期待できるの
で、供給量は気体の場合に比べて2桁少ないオーダーで
済む。即ち、1cm2 当たり0.005〜0.03cc
/sとするのがよく、これに満たない場合は膜を維持す
ることが困難であって局部的な膜切れが発生し、これを
超えると均一な膜厚を維持することが困難で、筒状体の
寸法精度に影響を与えることがあり、より望ましくは
0.005〜0.02cc/sである。
【0025】加圧流体による筒状体内部空洞内の加圧
は、凡そ2〜10kg/cm2 であり、これに満たない
場合は上記形状保持力が小さく、これを超えると成形品
の変形を生ずる恐れがある。より望ましくは3〜6kg
/cm2 である。
【0026】本発明の製造方法では、押出機にサイジン
グダイを付設し、上述の樹脂組成物を押出機で溶融・混
練した後、サイジングダイ内に押し出して架橋を行う。
サイジングダイとしては、長尺ランドダイを用いるのが
好ましい。このサイジングダイでは、通常、架橋させる
ための加熱領域に引き続き冷却領域が設けられるが、発
泡体を成形する場合は、冷却領域に換えて発泡剤が分解
する温度に設定された高温領域が設けられる。
【0027】本発明の製造方法では、サイジングダイの
内壁面と熱可塑性樹脂筒状体との間に潤滑剤を逐次供給
しつつ、外径を規制するが、その供給手段としては、図
1に示すように、サイジングダイの樹脂通路を構成する
壁体の一部もしくは全部を多孔質体で形成し、この多孔
質体に潤滑剤を圧入して、その内壁面から逐次滲出させ
て供給するのがよい。この場合の多孔質体を形成する材
料は、例えば、アルミニウム、ステンレス、チタニウ
ム、金、銀、銅を主体とする金属系材料と、アルミナ、
ムライト、ケイ酸、ジルコニア等を主体とした非金属系
材料があるが、強度的な面から言えば、金属系材料から
なる多孔質体が好ましく、中でも強度面及び気孔率の点
から、ステンレス系多孔質体がより好ましい。
【0028】多孔質体の平均気孔径や気孔率は、使用す
る潤滑剤が気体か液体かによって異なるが、気体の場合
の平均気孔径は10μm以下、気孔率は20〜40%程
度のものを使用するのがよい。平均気孔径は細かい程良
いが、微細な気孔径を均一に形成することが難しく、実
際実用化されているものは3μm以上である。この気孔
径が10μmを超えると気体の流れが不均一となり、安
定した潤滑剤の膜を形成することが困難となる。また、
気孔率が20%未満では同様に流れが不均一となり、4
0%を超えると多孔質体の強度が落ちる傾向にある。
【0029】また、潤滑剤が液体の場合の平均気孔径
は、気体より100倍以上粘度が高いため、多孔質体の
中で過大の圧力がかかるので、5μm以上のものが好ま
しい。気孔率は同様20〜40%程度である。潤滑剤が
気体、液体何れの場合でも、多孔質体の厚みとしては、
多孔質体の加工性の点で3mm以上のものがよい。
【0030】本発明の製造方法では、サイジングダイの
出口手前に、加圧流体をシールする為に閉塞板を設け
る。その形状・寸法は、筒状体の内面と同じ外面形状・
寸法のものを使用する。そして、シール性を上げるため
に、通常2個以上使用するのがよい。その材質として
は、耐熱性、柔軟性のあるものがよく、具体的にはシリ
コンゴム、フッ素ゴム、テフロン等が好ましい。中で
も、耐熱性の観点からフッ素ゴムが優れている。
【0031】尚、図1に示す装置の場合、筒状体pは上
方に向けて成形する例を示しており、特に長尺ランドダ
イのように大型のサイジングダイを成形用金型に固定す
る場合には、このようにサンジングダイ5を上下方向に
設置する方が構造上、或いはスペース上有利であるが、
小型のサイジングダイの場合は、横方向に設置してもよ
い。只、何れにしても、マンドレンから加圧流体を圧入
する必要上クロスヘッドダイを使用する必要がある。
【0032】
【作用】本発明の押出成形品の製造方法は、架橋性熱可
塑性樹脂組成物を原材料とし、押出機により溶融・混練
し、成形用金型に送り込んで熱可塑性樹脂筒状体を押出
し、該筒状体をサイジングダイを用いて賦形するに当た
り、該サイジングダイの内壁面と筒状体との間に、潤滑
剤を逐次供給しつつ外径を規制し、一方では、成形用金
型の先端面から突設された支持杆により固定された閉塞
板を、サイジングダイの樹脂通路の出口手前に配設し
て、筒状体の内部空洞を密閉し、その空洞内に流体圧を
かけて内径を規制するようにしたから、成形性に劣る原
材料であっても、円滑な賦形工程を維持することがで
き、且つ寸法精度に優れた成形体が得られる。また、ブ
リード物の付着が殆どないので表面平滑性に優れたもの
が得られる。
【0033】
【実施例】以下本発明の実施例について詳細に説明す
る。
【0034】(実施例1) .架橋性樹脂組成物の配合 低密度ポリエチレン〔住友化学社製、商品名;G20
1、MI=2g/10分(但し、JIS−K−6760
による測定値)、融点=107℃)100重量部に対し
て、架橋剤としてαα′−ビス(t−ブチルパーオキシ
−m−イソプロピル)ベンゼン(分解温度174℃)
0.5重量部を配合してスーパーミキサーによりブレン
ドした。 .潤滑剤及び加圧流体 潤滑剤として窒素ガスを2cc/s・cm2 の割合で使
用し、加圧流体として同じく窒素ガスを3kg/cm2
の圧力で使用した。
【0035】.押出機、成形用金型及びサンジングダ
イ 図1に示す装置を使用した。押出機として、スクリュー
径=50mmφ、L/D=22のものを使用し、成形用
金型として、管状体成形用金型(ダイリップ寸法;内径
=6.5mm、外径=11.5mm)を使用し、サイジ
ングダイとして、長尺ランドダイ〔内径=12φ、長さ
=1000mm、内壁体は、ランド部全長にわたって、
ステンレス製多孔質体(新東工業社製、ボーセラックス
II、平均気孔径=7μm、気孔率=25%)のもの〕を
使用し、閉塞板として、6×20mmのフッ素ゴム製の
ものを3個使用した。 .押出等の成形条件 押出機で押出された樹脂組成物の温度=130℃(アダ
プター部に取り付けられた樹脂温度計で測定)、押出量
=5kg/h、管状体成形用金型の設定温度=120
℃、サイジングダイの設定温度=165℃。
【0036】上述の通りの樹脂組成物を原材料とし、上
述の通りの押出装置、成形条件により架橋ポリエチレン
管を押出成形した。
【0037】(実施例2〜4、比較例1及び2)サイジ
ングダイの仕様と、潤滑剤及び加圧流体との組合せを、
表1に示す通りとしたこと以外は、実施例1と同様にし
て架橋ポリエチレン管を成形した。尚、液体としては、
ポリエチレングリコール(日本油脂社製、ユニルーブM
B−14X、100℃における粘度=14cps)を使
用。
【0038】上記各実施例及び比較例によって得られた
架橋ポリエチレン管について、下記の要領で評価を行
い、その結果を表1に示す。 寸法安定性:押出開始後2時間おきにサンプルを採取
し、成形品の内径を5点測定し、それぞれ成形品内径を
成形用金型内径で除した数値を100倍したときの最小
値. 表面平滑性:目視により表面のブリード物の有無をチェ
ックし、ブリード物の付着が全く無いか、或いはあった
としても、品質上問題とならない程度の場合=良.ブリ
ード物の付着が多くて品質上問題となる場合=不良.
【0039】
【表1】
【0040】表1の結果から明らかなように、各実施例
のものは、何れも実用に耐え得る寸法安定性、及び表面
平滑性を示したのに対し、筒状体の内部空洞に流体圧を
かけなかった比較例1の場合は、寸法安定性に劣ってお
り、樹脂通路となる内壁面を炭素鋼で製作し、且つ鏡面
仕上げとしたサイジングダイを使用すると共に、筒状体
の内外に潤滑剤や流体圧を施さなかった比較例2の場合
は、サンジングダイ内での賦形が困難であり、外観も不
良のものが得られた。
【0041】
【発明の効果】本発明の押出成形品の製造方法は、サイ
ジングダイの内壁面と熱可塑性樹脂筒状体との間に、潤
滑剤を逐次供給しつつ外径を規制し、また、該筒状体の
内部空洞をほぼ密閉状態となし、その空洞内に流体圧を
かけて内径を規制するようにしたから、成形性に劣る原
材料であっても、円滑な賦形工程を維持することがで
き、且つ寸法精度に優れたものが得られる。また、ブリ
ード物の付着が殆どないので表面平滑性に優れたものが
得られる。
【0042】従って、架橋性樹脂組成物を原材料とする
熱可塑性樹脂管等の押出成形が、効率よく実施でき、し
かも得られる成形品の外観品質、寸法精度等に優れたも
のが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明製造方法に使用する装置の一例を示す、
要部のみの正断面図である。
【符号の説明】
1 押出機 2 管状体成形用金型 5 サイジングダイ 10 潤滑剤供給孔 11 閉塞板 12 支持杆 14 内部空洞 L1 潤滑剤 L2 加圧流体 p 熱可塑性樹脂筒状体 P 押出成形品(熱可塑性樹脂管)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 23:00

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂に、該樹脂の軟化点よりも
    高い分解温度を有する架橋剤を配合してなる架橋性樹脂
    組成物を、押出機により溶融・混練した後、成形用金型
    内に送り込んで熱可塑性樹脂筒状体を押出し、該筒状体
    をサイジングダイを用いて賦形する押出成形品の製造方
    法において、サンジングダイの内壁面と筒状体との間に
    潤滑剤を逐次供給しつつ外径を規制し、成形用金型の先
    端面から突設された支持杆により固定された閉塞板を、
    サイジングダイの樹脂通路の出口手前に配設し、成形用
    金型の端面から閉塞板に至る筒状体の内部空洞に流体圧
    をかけて内径を規制するようにしたことを特徴とする押
    出成形品の製造方法。
JP6118128A 1994-05-31 1994-05-31 押出成形品の製造方法 Pending JPH07323459A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH09254233A (ja) * 1996-03-26 1997-09-30 Itochu Puramatsuku Kk 塑性粘着物の取扱方法およびその装置

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JPH09254233A (ja) * 1996-03-26 1997-09-30 Itochu Puramatsuku Kk 塑性粘着物の取扱方法およびその装置

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