JPH07323439A - 接続された成形品および接続方法 - Google Patents

接続された成形品および接続方法

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JPH07323439A
JPH07323439A JP14236394A JP14236394A JPH07323439A JP H07323439 A JPH07323439 A JP H07323439A JP 14236394 A JP14236394 A JP 14236394A JP 14236394 A JP14236394 A JP 14236394A JP H07323439 A JPH07323439 A JP H07323439A
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joint
reaction
resin
based resin
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JP14236394A
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Hideki Hamanaka
英機 浜中
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Zeon Corp
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Nippon Zeon Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C66/00General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts
    • B29C66/70General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material
    • B29C66/71General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material characterised by the composition of the plastics material of the parts to be joined

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  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Branch Pipes, Bends, And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 オレフィン系ポリマーおよび/または炭化水
素系熱可塑性エラストマーで形成されたパイプなどの部
材を強固に且つ接続部を一様に接続する。 【構成】 2つ以上の部材が接合され、接合部が反応射
出成形によって得られるノルボルネン系樹脂によって被
覆または密封され、接合部の該部材とノルボルネン系樹
脂との接触部分が一体に形成されて接続された成形品。
この成形品は、2つ以上の部材を突合接合または重合接
合し、突合接合部の外周面と該外周面から離れて設けら
れた型枠との間に、または重合接合部の部材どうしの間
隙にノルボルネン系樹脂形成性反応液を注入し、硬化さ
せることにより得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、部材の接続技術に関
し、さらに詳しくは、部材の接続部を反応射出成形によ
りノルボルネン系樹脂で被覆または密封することによ
り、容易に強固な接続が可能である部材の接続方法、お
よびそのような方法で接続された成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリエチレンやポリウレタン製の
パイプを接続・延長するに当り、接合部からの水漏れな
どを防止するために、ゴム材などをパッキンとしてパイ
プ間にはさんでネジ止めする等の方法が採られていた。
しかし、これらの方法は作業性が悪く、また、パッキン
の劣化やネジのゆるみによる漏れの発生などの問題があ
った。
【0003】最近、オレフィン系ポリマーおよび/また
は炭化水素系熱可塑性エラストマーで形成されたパイプ
の接続用継ぎ手として反応射出成形によるノルボルネン
系樹脂の外層を有するものが用いられるようになった。
この継ぎ手は、接続するパイプの外径と同じ内径を有す
るオレフィン系ポリマーおよび/または炭化水素系熱可
塑性エラストマーの内層とノルボルネン系樹脂の外層か
ら成る。予め成形しておいた内層を金型内に固定してお
き、反応射出成形により外層を成形することにより、ノ
ルボルネン系モノマーの塊状開環重合の反応熱により内
層の外周面と外層の内周面が融着している。この継ぎ手
を拡径して、両端から接続しようとするパイプを挿入
し、内層中あるいは外層中の発熱体を利用して加熱す
る、または外部から加熱すると、ノルボルネン系樹脂の
形状記憶性により縮径すると同時に、パイプの外周面と
継ぎ手の内層の内周面が融解し、冷却するとパイプと継
ぎ手の境界部分が融着する。しかしながら、このような
継ぎ手であっても、融着させる際の温度の制御が困難で
あり、パイプ外周面と融着している接合部全体の強度な
どが均一になるように接続することは困難であった。ま
た、特定の形状の継ぎ手を予め作製しておく必要があっ
た。
【0004】一方、このような継ぎ手を用いることな
く、樹脂性のパイプなどを接合し、接合部を反応射出成
形用材料を硬化させた樹脂で被覆、または密封すること
により、一体に接続する方法は知られていなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、簡便で
接合部からの漏れが発生しないパイプ等の部材接続方法
の開発を目指して鋭意研究の結果、反応射出成形法を応
用することにより、容易に接合部が一体となった強固で
一様な接続が可能であることを見い出し、本発明を完成
させるにいたった。
【0006】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明によれ
ば、オレフィン系ポリマーおよび/または炭化水素系熱
可塑性エラストマーで形成された部材が2つ以上互いに
接合され、接合部が反応射出成形によって得られるノル
ボルネン系樹脂によって被覆または密封され、接合部の
該部材とノルボルネン系樹脂との接触部分が一体に形成
されて接続された成形品、および、オレフィン系ポリマ
ーおよび/または炭化水素系熱可塑性エラストマーで形
成された部材を2つ以上互いに突合接合または重合接合
し、突合接合部の外周面と該外周面から離れて設けられ
た型枠の内面との間に、または重合接合部の部材同士の
間隙にノルボルネン系樹脂形成性反応液を注入し、硬化
させることによってノルボルネン系樹脂により接合部を
一体に被覆または密封することを特徴とする部材の接続
方法が提供される。
【0007】(部材)本発明において接続される部材
は、オレフィン系ポリマーおよび/または炭化水素系熱
可塑性エラストマーで形成された部材である。オレフィ
ン系ポリマーとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン
などが挙げられ、また、炭化水素系熱可塑性エラストマ
ーとしては、スチレン−イソプレン−スチレン型、スチ
レン−ブタジエン−スチレン型などのブロック共重合
体、これらの水素化物などが例示される。具体的な部材
の形態としては、パイプ、チューブ、ホースなどの管状
体、また、チーズ型(T型)、Y型などの分岐した管状
体、エルボ型(L型)などの曲がった管状体、パネルな
どの板体、棒状体、その他の各種形状体などが例示され
る。
【0008】また、部材を本発明によって接続した後、
接続部位を被覆または密封しているノルボルネン系樹脂
から抜けにくいように、接続部の部材表面に凹凸をつけ
たり、突起を設けたりすることが好ましい。
【0009】接続される部材の表面に油脂分や異物が付
着しているとノルボルネン系モノマーの重合反応が阻害
されたり、部材表面とノルボルネン系モノマーが一体に
成形されにくいので、部材表面をアルコールなどで拭き
取るなどの方法で十分に清掃することが好ましい。ま
た、部材表面が酸化している場合も一体に成形され難く
なったり、強度が落ちているため表面層が剥離してしま
い、接続による密閉性が失われたりするため、表面層を
削り落としたりすることも好ましい。
【0010】(型枠)型枠の材質は、本発明の硬化を阻
害せず、反応射出成形の発熱に耐性があれば、特に限定
されることはなく、金属製、樹脂製、木製、粘土製など
のいずれでもよい。なお、「反応射出成形の発熱に耐性
がある」とは、接続後の使用において問題のない精度
で、目的の形状に成形できる程度の耐熱性を有している
ことをいう。例えば、型枠を部材と同様にオレフィン系
ポリマーおよび/または炭化水素系熱可塑性エラストマ
ーで形成すると、反応射出成形の際の発熱により、型枠
の内面が反応射出成形された接続部と融着して一体とな
るが、一体となる型枠も含めて、使用上問題のない精
度、形状であれば、本発明の型枠に使用し、成形後も型
枠を外す必要はない。また、粘土製の型枠は、粘土の組
成によっては、型枠内面付近では重合阻害を起こして硬
化しないことがあり、また、反応液の射出圧によっては
変形することもあるが、型枠内面付近を除くと十分に硬
化し、また、必要に応じてその場で必要な型枠を成形で
き、ノルボルネン系樹脂を目的の形状に成形できる。
【0011】型枠の形状も特に限定されず、突合接合の
場合は接合部の外周を覆うように、また、重合接合の場
合は部材同士の間隙に、ノルボルネン系樹脂形成性反応
液を注入硬化できるものであればよい。突合接合の場合
は上下二つ割りの型枠で部材を挟みつける形状が、重合
接合の場合は密封する部分の開口部のカバーとなる形状
が例示される。
【0012】接合の強さは、反応液の配合組成、部材の
形状と共に、接合部のノルボルネン系樹脂層の厚さが大
きな影響を持つ。ノルボルネン系樹脂層の厚さは突合接
合の場合は接続部の外周面と型枠の内面との距離、また
重合接合の場合は部材同士の間隙の大きさによって決ま
る。用途や目的などに応じて、突合接合の場合は型枠を
選択することにより、また重合接合の場合は接合し合う
部材を選択することにより、ノルボルネン系樹脂の厚さ
を決めることができる。一般に厚くなるほど強固な接続
が可能であるが、その一方、大きくなるためじゃまにな
ったり、コストが高くなったり、成形に時間がかかるな
どの問題がある。用途や目的にもよるが、ノルボルネン
系樹脂層の厚さは、通常、0.3〜5cm、多くの場合
は0.5〜3cmにする。
【0013】なお、接合部で部材同士に隙間がある場合
は、反応液が漏れないように、樹脂製のパッキンや布製
の粘着性テープなどで隙間を塞いでおく。接合部に大き
な隙間がある場合でも、このようにしてシールしておけ
ば、反応液が硬化した後は、接合部がノルボルネン系樹
脂で被覆または密封され、部材表面とノルボルネン系樹
脂が一体に融着することにより、強度と密閉性が得られ
る。ただし、隙間が大きすぎる場合は、融着する面積が
小さいため、接合部の強度が不足する場合がある。接合
部の形状はできる限り隙間を小さくするようにすること
が好ましい。
【0014】(部材の接合)2つ以上の部材は突合せ接
合または重合接合のいずれかの方式によって接合され
る。「突合せ接合」とは、パイプその他接続すべき部材
に端どうしを突合せて接合する態様を指し、突合接合部
はノルボルネン系樹脂によって覆われた状態で接続が達
成される。「重合接合」とは、パイプその他接続すべき
部材の端部を重ね合せて接合する態様を指し、重合接合
部の重ね合わされた部材端部どうしの間隙にノルボルネ
ン系樹脂形成性反応液が注入、硬化される。
【0015】図1(長軸方向断面図)、図2(図1のA
−A′線に沿う断面図)および図3(斜視図)は2本の
パイプ1の突合せ接合による接続方法の例(後記実施例
1)であり;図5A,Bはパイプ1cの中間部位に他の
パイプ1dを突合せ接合する接続方法の例(後記実施例
3)であり;また図8(接続部断面図)は2枚のパネル
18の突合せ接合による接続方法の例(後記実施例4)
である。
【0016】(反応射出成形)本発明においては、突合
せ接合部の外周と型枠の内面との間に、または重合接合
部の部材どうしの間隙にノルボルネン系樹脂形成性反応
液を注入し、硬化させてノルボルネン系樹脂を形成させ
る。硬化時の反応熱により、接合部の部材表面とノルボ
ルネン系樹脂は一体に融着する。
【0017】反応液は、主として、ノルボルネン系モノ
マー、メタセシス触媒、活性剤から成る。ポリノルボル
ネン系樹脂を得るために用いられるノルボルネン系モノ
マーは、ジシクロペンタジエン、ジヒドロジシクロペン
タジエン、テトラシクロドデセン、トリシクロペンタジ
エン、テトラシクロペンタジエンなど、これらのメチ
ル、エチル、プロピル、ブチル置換体などのアルキル置
換体、エチリデン置換体などのアルキリデン置換体、フ
ェニル、トリル、ナフチル置換体のアリール置換体など
が例示される。熱変形温度が高いことから三環以上の多
環モノマーを用いることが好ましい。
【0018】また、反応液中に架橋性モノマー、すなわ
ち、反応性の二重結合を2つ以上有する多環ノルボルネ
ン系モノマーを含有させると、架橋したノルボルネン系
樹脂が得られ、耐熱性、機械的性質を改善させる。架橋
性モノマーは反応に用いるモノマー中に好ましくは10
重量%以上、より好ましくは30重量%以上含有させる
が架橋性モノマーのみを反応に用いてもよい。さらに、
本発明の目的を損なわない範囲でシクロブテン、シクロ
ペンテン、シクロペンタジエン、シクロオクチン、シク
ロドデセンなどの単環シクロオレフィンなど、ノルボル
ネン系モノマーと共に開環重合し得るモノマーを併用し
てもよい。
【0019】これらのモノマーを反応射出成形によって
塊状重合するには、メタセシス触媒と活性剤が用いられ
る。本発明において用いられるメタセシス触媒として
は、六塩化タングステン、トリドデシルアンモニウムモ
リブデート、トリ(トリデシル)アンモニウムモリブデ
ートなどの有機モリブデン酸アンモニウム塩などのノル
ボルネン系モノマーの塊状重合用触媒として公知のメタ
セシス触媒が用いられ、これらの中でも有機モリブデン
酸アンモニウム塩が特に好ましい。
【0020】本発明において用いられる活性剤として
は、ニチルアルミニウムジクロリド、ジエチルアルミニ
ウムクロリドなどのアルキルアルミニウムハライド、こ
れらのアルコキシアルキルアルミニウムハライド、有機
スズ化合物などが挙げられる。所望により、反応液に
は、酸化防止剤、充填材、難燃剤、顔料、着色剤、発砲
剤、摺動付与剤、エラストマー、ジシクロペンタジエン
系熱重合樹脂およびその水添物など種々の添加剤を添加
してもよい。
【0021】また、反応液の粘度調節の目的で反応原液
にエラストマーを配合してもよい。用いられるエラスト
マーとしては、天然ゴム、ポリブタジエン、ポリイソプ
レン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタ
ジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプ
レン−スチレン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエ
ンターポリマー、エチレン−酢酸ビニル共重合体、およ
びこれらの水素化物などが例示される。これらのエラス
トマーを反応液に添加することにより、得られる成形品
の耐衝撃性も向上する。
【0022】反応原液とは、全ての成分を混合するとノ
ルボルネン系モノマーが塊状重合を開始するようにノル
ボルネン系モノマー、メタセシス触媒、活性剤、および
任意成分がそれぞれの使用割合となるように、2液以上
に分けてそれぞれに調合した各液であり、かつそれぞれ
単独の液のみではノルボルネン系モノマーの重合が起こ
らないようにした各液のことである。
【0023】例えば、ノルボルネン系モノマー、メタセ
シス触媒、および任意成分から成る液と、ノルボルネン
系モノマー、活性剤、および任意成分から成る液は、そ
れぞれそのままでは重合しない。2液に含まれる各成分
の総量が本発明における各成分の使用割合のものであれ
ば、この2液はそれぞれ本発明で用いられる反応原液で
あり、両者を混合した反応液を金型内に射出してノルボ
ルネン系モノマーを塊状重合させることにより、本発明
における補強層が得られる。
【0024】作業性のよいように、通常、2液の反応原
液を用いて塊状重合させているが、3液以上の反応原液
を用いてもよい。反応原液の混合割合も特に限定されな
いが、通常、各反応原液を体積で等量づつ混合する。反
応原液の混合後に、ノルボルネン系モノマー中にその他
の成分が十分に拡散し、均一な反応液となるように、通
常、どの反応原液にもノルボルネン系モノマーが含有さ
れており、その他の成分は、ノルボルネン系モノマー中
に溶解または分散していることが好ましいが、ノルボル
ネン系モノマーが含有されていない反応原液があっても
よい。また、ノルボルネン系モノマー、メタセシス触
媒、活性剤の三者を一つの反応原液に含有させると塊状
重合が開始するので、通常、メタセシス触媒と活性剤を
モノマーとともに一つの反応原液に含有させることはな
い。
【0025】なお、反応原液の保存、混合、反応原液を
混合した反応液の注入および硬化は、メタセシス触媒な
どの失活を防ぐためなどの理由で、通常、窒素ガスなど
の不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。また反応
液を注入する際、注入口は低い位置に、脱気口は高い位
置になるように構成された装置を用いることが好まし
い。反応液に泡が含まれていた場合、このようにして注
入するのが最も泡を抜きやすいからである。泡が残った
まま硬化すると、その部分の樹脂は強度が劣り、特に泡
が多い部分では、密閉性が失われることもある。
【0026】
【発明の効果】本発明の接続方法によれば、容易に強固
な接続が可能であり、特に部材表面とノルボルネン系樹
脂の接触部位とがノルボルネン系樹脂の硬化反応時の反
応熱によって融着して一体化しているので、完全な接続
が可能であり、例えば、パイプを接続する際に液漏れ、
ガス漏れなどがない密閉性に優れた接続が可能である。
また、部材同士を連続的に接続することで、長く、大き
な一個の本発明の成形品を得ることが可能である。
【0027】
【実施例】
(参考例1)反応原液の調整 ジシクロペンタジエン85重量部と非対称型シクロペン
タジエン三重体15重量部を用い、これにスチレン−イ
ソプレン−スチレンブロック共重合体(クレイトン11
70、シェル社製)を5重量部とフェノール系酸化防止
剤(イルガノックス1010、チバガイギー社製)を2
重量部溶解させ、これを2つの容器に入れた。一方には
モノマーに対しジエチルアルミニウムクロリドを40ミ
リモル濃度、n−プロパノールを44ミリモル濃度、四
塩化ケイ素を20ミリモル濃度となるように添加して反
応原液Aを調整した。他方には、モノマーに対しトリ
(トリデシル)アンモニウムモリブデートを10ミリモ
ル濃度となるように添加して反応原液Bを調整した。
【0028】実施例1 この実施例では、図1(長軸方向断面図)、図2(図1
のA−A′線に沿う断面図)および図3(斜視図)に示
す態様に従って2本のパイプを突合せ接合する接続方法
の例を示す。外径324mm、厚さ10mm、長さ1m
の2本のポリエチレン製パイプ1の端部20cmの外周
表面をサンドペーパーで削り、メタノールで洗浄して、
削りかすおよび表面の油脂分を除去した。
【0029】2本のパイプの表面を削った端部を突合
せ、治具を用いて芯合わせを行い、パイプ接続部を5c
mの幅の布製の粘着テープ2でシールした後、接続部を
図2に示す二つ割の金型3a,3bをボルト締めにより
固定し、反応原液AおよびBをそれぞれギヤーポンプ
(図示せず)を用いて、1対1の体積比でミキシングチ
ャンバ(図示せず)へ送液し、衝突混合させ、注入口4
から型枠3a,3b内の空間部11へ射出して充填し、
硬化させた。図1において、5は注入液の液溜り、6は
エアベント孔である。形成されたノルボルネン系樹脂の
被覆層は、厚さ40cmで、接合した2本のパイプをそ
れぞれ20cmずつ被覆した。
【0030】硬化後金型3a,3bを外し、バリを削っ
て得た長さ2mのパイプを、2ヶ月間土に埋めた後、取
り出した。一端をゴム製のキャップで封止して底とし、
水を充填して5日間放置したが、接続部からの液漏れは
全く認められなかった。
【0031】実施例2 この実施例では、図4(長軸方向断面図)に示す態様に
従って2本のパイプを重合接合する接続方法の例を示
す。長さ1mで、外径324mm、厚さ10mmで、一
端部のみ長さ20cmに渡り、外径378mm、厚さ1
0mmに拡張されたポリエチレン製パイプ1aの端部拡
張部分の1ヶ所(パイプの端から19cmの部位)に径
5mmのエアベント用の孔7をあけ、拡張部分の内面を
サンドペーパーで削り、メタノールで洗浄して、削りか
すおよび表面の油脂分を除去した。また、外径324m
m、厚さ10mm、長さ1mのポリエチレン製パイプ1
bの一端部20cmの外周表面をサンドペーパーで削
り、メタノールで洗浄して、削りかすおよび表面の油脂
分を除去した。
【0032】図4のように、パイプ1aの拡張された部
分に、パイプ1bの表面処理をした側にパッキン8をは
めて挿入し、シリコーン製のカバー9で封した。このカ
バー9のエアベント用の孔と反対側に反応液注入用の孔
10を設けた。反応原液AおよびBをそれぞれギヤーポ
ンプを用いて、1対1の体積比でミキシングチャンバ
(図示せず)へ送液し、衝突混合させ、注入口10から
2本のパイプ1a,1bの接合部空隙に射出して充填
し、硬化させた。図4において、12はパイプ1a,1
bの重合接合部空隙に充填され硬化されたノルボルネン
系樹脂を示す。
【0033】硬化後カバー9を外して得た長さ1.8m
のパイプを、2ヶ月間土に埋めた後、取り出した。パイ
プ1aの非接続端をゴム製のキャップで封止して底と
し、水を充填して5日間放置したが、接続部からの液漏
れは確認されなかった。
【0034】実施例3 この実施例では、図5A,Bに示す態様に従ってパイプ
の中間部位に他のパイプを突合せ接合する接続方法の例
を示す。外径324mm、厚さ10mm、長さ50cm
のポリエチレン製パイプ1cの中央部に、外径250m
m、厚さ8mm、長さ50cmのポリエチレン製パイプ
1dを60度の角度で挿入できるように穴をあけた。パ
イプ1dの先端をパイプ1cと60度の角度で接続しや
すいように切断した。パイプ1c,1dの外周の接続部
位表面をサンドペーパーで削り、メタノールで洗浄し
て、削りかすおよび表面の油脂分を除去した。
【0035】治具を用いて、パイプ1c,1dを60度
の角度で接続するように固定し、接続部位を内側から、
接続部位5cmに渡って、布製粘着性テープ13を用い
て隙間を塞いだ。接続部位を図6、図7に示すような4
つの部品14a,14b,14c,14dからなるポリ
エチレン製型枠で覆い、注入口15とエアベント孔を除
いて型枠の隙間を布製粘着性テープ16を用いて塞ぎ、
反応原液AおよびBをそれぞれギヤーポンプを用いて、
1対1の体積比でミキシングチャンバ(図示せず)へ送
液し、衝突混合させ、注入口15から2本のパイプ1
c,1dの接合部外周面と型枠との空隙に射出して充填
し、硬化させた。図5A,Bにおいて、17は充填硬化
されたノルボルネン系樹脂を示す。
【0036】硬化後、布製粘着性テープ16を外して得
た枝管を有するパイプを、2ヶ月間土に埋めた後、取り
出した。パイプ1cの両端をゴム製のキャップで封止し
て、パイプ1dを接続部位が下になるようにと鉛直方向
に固定し、水を充填して5日間放置したが、接続部から
の液漏れは全く認められなかった。
【0037】実施例4 この実施例では、図8(突合せ接合部の断面図)に示す
態様に従って2枚の方形パネルを突合せ接合する接続方
法の例を示す。図8に示すように接合端がコの字形をし
た大きさ50cm四方、厚さ3mmのポリエチレン製パ
ネル2枚を接合し、接合端の両側を布製粘着性テープ1
9で固定した。接合端を覆うように断面がコの字形をし
たポリエチレン製の型枠21をかぶせ、布製粘着性テー
プ20で固定した。パネル接合端の大きさはl=4m
m、m=5mmであり、型枠21のコの字形断面の大き
さはn=1.5cm、p=2cmである。型枠21の上
下両端にはシリコン板(図示せず)を貼付けて、型枠2
1とシリコン板とで囲まれた密閉空間22を構成し、下
端のシリコン板には反応原液注入孔、上端のシリコン板
にはエアベント孔をそれぞれ設けた。
【0038】反応原液AおよびBをそれぞれギヤーポン
プを用いて、1対1の体積比でミキシングチャンバ(図
示せず)へ送液し、衝突混合させ、型枠で囲まれた密閉
空間22中へ射出して充填し、硬化させた。硬化後、封
止されていない布製粘着性テープとシリコン板を剥し
て、接続されたパネルを得た。
【0039】本発明の態様としては、以下のものが挙げ
られる。 (1) オレフィン系ポリマーおよび/または炭化水素
系熱可塑性エラストマーで形成された部材が2つ以上互
いに接合され、接合部が反応射出成形によって得られる
ノルボルネン系樹脂によって被覆または密封され、接合
部の該部材とノルボルネン系樹脂との接触部分が一体に
形成されて接続された成形品。 (2)該部材が管状体である(1)記載の成形品。 (3)該部材が板体である(1)記載の成形品 (4)被覆または密封するノルボルネン系樹脂が0.3
〜5cmの厚さの層を形成する(1)〜(3)のいずれ
かに記載の成形品。
【0040】(5)オレフィン系ポリマーおよび/また
は炭化水素系熱可塑性エラストマーで形成された部材を
2つ以上互いに突合接合または重合接合し、突合接合部
の外周面と該外周面から離れて設けられた型枠の内面と
の間に、または重合接合部の部材同士の間隙にノルボル
ネン系樹脂形成性反応液を注入し、硬化させることによ
ってノルボルネン系樹脂により接合部を一体に被覆また
は密封することを特徴とする部材の接続方法。 (6)該反応液がノルボルネン系モノマー、メタセシス
触媒および活性剤を主材とするものである(5)記載の
接続方法。 (7)該ノルボルネン系モノマーが三環以上の多環体で
ある(5)または(6)記載の接続方法。 (8)該ノルボルネン系モノマーが架橋性モノマーを1
0重量%以上含有するものである(5)〜(7)のいず
れかに記載の接続方法。
【図面の簡単な説明】
【図1】2本のパイプの突合せ接合による接続方法の例
を示す、接続部長軸方向断面図。
【図2】図1のA−A′線に沿う断面図。
【図3】図1、図2に示す接続部の斜視図。
【図4】2本のパイプの重合接合による接続方法の例を
示す、接続部長軸方向断面図。
【図5】1本のパイプの中間部位に他のパイプを突合せ
接合して接続する方法の例を示す、接続部長軸方向断面
図(A)および図AのC−C′線に沿う断面図(B)。
【図6】図5の接続部の斜視図。
【図7】図6に示す型枠の分解図。
【図8】2枚のパネルの突合せ接合による接続方法の例
を示す接続部断面図。
【符号の説明】
1,1a,1b,1c,1d オレフィン系ポリマー
および/または炭化水素系エラストマーで形成された部
材(パイプ) 2,13,16,19,20 布製粘着性テープ 3a,3b 型枠の部材 14a,14b,14c,14d 型枠の部材 21 型枠 4,10,15 ノルボルネン系樹脂形成反応液注入
口 5 ノルボルネン系樹脂形成反応液溜り 6,7 エアベント開孔 8 パッキング 11,22 ノルボルネン系樹脂形成反応液を充填す
る空間 9 シリコン製カバー 12,17 充填されたノルボルネン系樹脂形成反応
液 18 部材(パネル)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オレフィン系ポリマーおよび/または炭
    化水素系熱可塑性エラストマーで形成された部材が2つ
    以上互いに接合され、接合部が反応射出成形によって得
    られるノルボルネン系樹脂によって被覆または密封さ
    れ、接合部の該部材とノルボルネン系樹脂との接触部分
    が一体に形成されて接続された成形品。
  2. 【請求項2】 オレフィン系ポリマーおよび/または炭
    化水素系熱可塑性エラストマーで形成された部材を2つ
    以上互いに突合接合または重合接合し、突合接合部の外
    周面と該外周面から離れて設けられた型枠の内面との間
    に、または重合接合部の部材同士の間隙にノルボルネン
    系樹脂形成性反応液を注入し、硬化させることによって
    ノルボルネン系樹脂により接合部を一体に被覆または密
    封することを特徴とする部材の接続方法。
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