JP3118865B2 - 継手付パイプおよびその製造法 - Google Patents

継手付パイプおよびその製造法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、継手付ポリオレフィン
パイプに関し、さらに詳しくは、ポリオレフィンで形成
されたパイプ本体に、反応射出成形(RIM)法によ
り、ノルボルネン系ポリマーからなる継手部が一体的に
形成された継手付パイプとその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィンパイプは、耐熱性、耐薬
品性、可撓性を有するため、土木用排水、床暖房、温泉
送湯など広範な用途に用いられている。
【0003】ポリオレフィンパイプは、お互いに接続さ
れて所定の配管が行なわれるが、従来、接続法として
は、例えば、金属製またはプラスチック製継手を用いた
メカニカル・ジョイント方式、あるいは同材質のポリオ
レフィン製継手管を用いる方法などが知られている。
【0004】ところが、メカニカルジョウイント方式
は、施工が面倒であり、特に金属製継手は、酸性の強い
温泉水などの腐食性の液体により腐食され易く、耐久性
に難がある。耐薬品性樹脂を被覆した金属製継手を用い
る方法もあるが、腐食性液体の配管に長期にわたって使
用するには、信頼性が低い。
【0005】ポリオレフィン製継手管を用いると、継手
部が軽量で、耐薬品性にも優れているが、該継手管を用
いる方法は、パイプの接続部に継手管を配置し、加熱圧
縮しながら接続部に熱融着するというものであり、施工
作業性が極めて悪く、土木用排水パイプのような大口径
のパイプの接続には不適当である。
【0006】ポリオレフィンパイプの両端に、プラスチ
ック製継手(雄ネジ、雌ネジ、フランジなどの継手)が
設けられておれば、作業性が良好で、軽量かつ耐薬品性
に優れた接続部とすることができるが、パイプに継手部
材を接着ないし融着する工程が煩雑であり、しかも強固
に一体化した継手を具備させることが困難である。ま
た、射出成形により継手部を有するポリオレフィンパイ
プを製造するのは、高価な金型を必要とし、かつ、生産
性が著しく低下する。したがって、従来、プラスチック
製継手を具備するポリオレフィンパイプを製造すること
は困難であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、良好
な界面接着性を有するプラスチック製の継手が一体的に
形成された継手付ポリオレフィンパイプを提供すること
にある。
【0008】本発明者らは、鋭意研究した結果、RIM
法により金型内でノルボルネン系モノマーを含む反応原
液を硬化させて成形品を製造する方法を応用し、ポリオ
レフィンで形成されたパイプ本体の端部を金型で囲い、
該パイプ本体の表面部と金型内面との間に設けた空隙部
に、ノルボルネン系モノマーとメタセシス触媒を含む反
応原液を供給して硬化させることにより、ノルボルネン
系ポリマーからなる継手部を一体的に形成した継手付パ
イプが得られることを見出した。
【0009】一般に、ノルボルネン系ポリマーは、他の
プラスチックとの接着性に劣るが、上記RIM法によれ
ば、ポリオレフィンパイプとの接着性に優れたノルボル
ネン系ポリマー製継手を一体的に形成することができ
る。本発明は、これらの知見に基づいて完成するに至っ
たものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明によれ
ば、ポリオレフィンで形成されたパイプ本体の少なくと
も一端に、ノルボルネン系ポリマーで形成された継手部
が一体的に形成されていることを特徴とする継手付パイ
プが提供される。
【0011】また、本発明によれば、ポリオレフィンで
形成されたパイプ本体の少なくとも一端を金型で囲い、
該パイプ本体の表面部と金型内面との間に設けた空隙部
に、ノルボルネン系モノマーとメタセシス触媒を含む反
応原液を供給して硬化させることにより、ノルボルネン
系ポリマーからなる継手部を一体的に形成することを特
徴とする継手付パイプの製造法が提供される。
【0012】以下、本発明の構成について詳述する。 (ノルボルネン系モノマー) 本発明において、継手部を形成するプラスチックの原料
として使用するモノマーは、ノルボルネン系モノマーで
ある。ノルボルネン系モノマーは、好ましくは三環体以
上の多環体であることによって、熱変形温度の高い重合
体が得られ、耐熱性の要求を満たすことができる。
【0013】また、本発明においては、生成する開環重
合体を熱硬化型とすることができ、そのためには全モノ
マー中の少なくとも10重量%、好ましくは30重量%
以上の架橋性モノマーを使用してもよい。
【0014】ノルボルネン系モノマーとしては、2−ノ
ルボルネンなどの二環体、ジシクロペンタジエンやジヒ
ドロジシクロペンタジエンなどの三環体、テトラシクロ
ドデセンなどの四環体、トリシクロペンタジエンなどの
五環体、テトラシクロペンタジエンなどの七環体、これ
らのアルキル置換体(例えば、メチル、エチル、プロピ
ル、ブチル置換体など)、アルキリデン置換体(例え
ば、エチリデン置換体など)、アリール置換体(例え
ば、フェニル、トリル、ナフチル置換体など)、エステ
ル基、エーテル基、シアノ基、ハロゲン原子などの極性
基を有する置換体などが例示される。なかでも、入手の
容易さ、反応性、耐熱性等の見地から、三環体ないし五
環体が賞用される。
【0015】架橋性モノマーは、反応性の二重結合を2
個以上有する多環ノルボルネン系モノマーであり、その
具体例としてジシクロペンタジエン、トリシクロペンタ
ジエン、テトラシクロペンタジエンなどが例示される。
したがって、ノルボルネン系モノマーと架橋性モノマー
が同一物である場合には格別他の架橋性モノマーを用い
る必要はない。
【0016】これらのノルボルネン系モノマーは、単独
で使用してもよいし、また、2種以上を混合して用いる
こともできる。
【0017】三環体以上のノルボルネン系モノマーは、
ジシクロペンタジエン類を不活性ガス雰囲気下、好まし
くは酸化防止剤を添加して、120〜250℃温度で、
0.5〜20時間熱処理することによっても得ることが
でき、例えば、ジシクロペンタジエンを熱処理すると、
シクロペンタジエン三量体と未反応ジシクロペンタジエ
ンを含むモノマー混合物が得られる。
【0018】なお、上記ノルボルネン系モノマーの1種
以上とともに、シクロブテン、シクロペンテン、シクロ
ペンタジエン、シクロオクテン、シクロドデセンなどの
単環シクロオレフィンなどを、本発明の目的を損なわな
い範囲で併用することができる。
【0019】用いる触媒は、ノルボルネン系モノマーの
開環重合用触媒として公知のメタセシス触媒系であれば
いずれでもよく(例えば、特開昭58−127728
号、同58−129013号、同59−51911号、
同60−79035号、同60−186511号、同6
1−126115号など)、特に制限はない。
【0020】メタセシス触媒の具体例としては、タング
ステン、モリブデン、タンタルなどのハロゲン化物、オ
キシハロゲン化物、酸化物、有機アンモニウム塩などが
挙げられ、また、活性剤(共触媒)の具体例としては、
アルキルアルミニウムハライド、アルコキシアルキルア
ルミニウムハライド、アリールオキシアルキルアルミニ
ウムハライド、有機スズ化合物などが挙げられる。
【0021】メタセシス触媒は、ノルボルネン系モノマ
ーの1モルに対し、通常、約0.01〜50ミリモル、
好ましくは0.1〜10ミリモルの範囲で用いられる。
活性剤(共触媒)は、触媒成分に対して、好ましくは2
〜10(モル比)の範囲で用いられる。
【0022】メタセシス触媒および活性剤は、いずれも
モノマーに溶解して用いる方が好ましいが、生成物の性
質を本質的に損なわない範囲であれば少量の溶剤に懸濁
または溶解させて用いてもよい。
【0023】(ポリオレフィンパイプ) パイプの材料となるポリオレフィンとしては、例えば、
高密度ポリエチレン(PE)、中密度PE、低密度P
E、架橋PE、エチレン−プロピレン共重合体、エチレ
ン−ブテン−1共重合体、ポリプロピレン(PP)、ポ
リブテン−1、ポリペンテン−1、ポリ4−メチルペン
テン−1、エチレン−プロピレンゴム(EPR)、エチ
レン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)、
エチレン含量が高いエチレン−酢酸ビニル共重合体、エ
チレン含量が高いエチレン−アクリレート共重合体、こ
れらの混合物などが挙げられる。上記ポリオレフィン中
のエラストマーは、架橋ポリマーまたは部分架橋ポリマ
ーの形で用いられる。
【0024】これらのポリオレフィンの中では、架橋エ
ラストマーに比較しプラスチックの方がノルボルネン系
ポリマーとの接着性に優れている。しかし、EPRやE
PDMのようなエラストマーの部分架橋物とPE、PP
などのプラスチックの適当量とからなる混合物は、熱可
塑性エラストマーの性質を有するが、このような混合物
を用いる場合には、プラスチックの持つ接着性を損なわ
ずにエラストマーの性質を付与したパイプを得ることが
できる。パイプの形状は、例えば、通常の長尺物の他
に、チーズ型(T型)、Y型、エルボ型(L型)などの
各種形状であってもよく、また、所望により一または複
数の端部が封止されたものであってもよい。
【0025】(継手付パイプとその製造法) 本発明の継手付パイプの製造法においては、ポリオレフ
ィンパイプの一端、両端または所望の端部を金型または
型枠(両者を合せて金型という)で囲い、該パイプの外
周面または内周面と金型内面との間に設けた空隙部に、
ノルボルネン系モノマーとメタセシス触媒を含む反応原
液を供給して塊状で開環重合を行なう。この空隙部の形
状は、継手部の形状、例えば、雄ネジ、雌ネジ、フラン
ジなどが形成されるようにしてある。
【0026】パイプの端部を金型で囲う方法としては、
例えば、上下2つ割りの金型でパイプを挟みつける方法
が挙げられる。この成形工程では、パイプは内型枠とし
ての役割を果たすことになる。また、中子を用いるなど
して、複雑な形状の継手を形成することができる。
【0027】継手の具体的な形状としては、図1に示す
ように、ポリオレフィンパイプ1の一端に雄ネジ構造2
を、他端には雌ネジ構造3を形成したものがある。この
ような構造の継手付パイプは、雄ネジと雌ネジを嵌合す
ることにより、多数のパイプを容易に接続し、配管する
ことができる。本発明の継手付きパイプは、一端に雄ネ
ジ構造2または雌ネジ構造3のみを形成したものでもよ
く、その場合の他の端部は開口のものでも、封止された
ものでもよい。
【0028】また、図2に示すように、パイプの両端に
ボルト用の穴を有するフランジ4、5を設けた構造の継
手付パイプ、あるいは図3に示すように、一端に先細構
造の継手部6を、他端にそれに嵌合する開口した構造の
継手部7を設けた継手付パイプなどを挙げることができ
る。これらの例においても、継手部は、少なくとも一つ
の端部に形成されていればよい。
【0029】さらに、端部を封止した例について図4に
示す。図4においては、ポリオレフィンパイプの一端に
図2と同様のフランジ4を設け、他の端部が部材8で封
止されている。この封止部材8の材質はパイプと同じも
のでも、継手部と同じものであっても良い。
【0030】なお、低粘度の反応原液を用い、比較的低
圧で成形できるため、金型は、必ずしも剛性の強い高価
なものを用いる必要がない。金型は、金属製、樹脂製な
どいずれでもよく、また、単なる型枠であってもよい。
【0031】本発明の継手付パイプは、ノルボルネン系
モノマーの開環重合体で形成された継手とポリオレフィ
ンパイプとが強固に密着した成形物である。 三環体以
上のノルボルネン系モノマーの開環重合体を用いると、
機械的強度や耐熱性に優れているとともに、開環重合体
の吸水性が小さいため寸法安定性が良好であり、しかも
開環重合体の比重が約1.1以下とプラスチックの中で
も極めて軽量なため、軽量な継手部材が得られる。さら
に、低粘度の反応液を用いた反応射出成形法を採用して
いるため、複雑な形状または大型の継手部を容易に製造
することができる。
【0032】開環重合(硬化) 本発明の継手は、ノルボルネン系モノマーを塊状で開環
重合することにより得られる開環重合体である。実質的
に塊状重合であればよく、少量の不活性溶剤が存在して
いてもかまわない。
【0033】開環重合体の好ましい製造法では、ノルボ
ルネン系モノマーを二液に分けて別の容器に入れ、一方
にはメタセシス触媒を、他方には活性剤を添加し、二種
類の安定な反応溶液(反応原液)を調製する。この二種
類の反応溶液を混合し、次いで金型中に注入し、そこで
塊状による開環重合を行なう。
【0034】本発明においては従来からRIM成形装置
として公知の衝突混合装置を、二種類の反応溶液を混合
するために使用することができる。この場合、二種類の
反応溶液を納めた容器は別々の流れの供給源となる。二
種類の流れをRIM機のミキシング・ヘッドで瞬間的に
混合させ、次いで、高温の成形金型中に注入し、そこで
即座に塊状重合が行われる。
【0035】室温におけるポットライフが1時間もある
ような場合には、ミキサー中で二種類の反応容液の混合
が完了してから、予備加熱した金型中へ1回もしくは数
回にわたって射出あるいは注入してもよい(例えば特開
昭59−51911号公報、米国特許第4,426,5
02号明細書参照)。この方式の場合には、衝突混合装
置に比較して、装置を小型化することができ、また低圧
で操作可能という利点を有する。
【0036】また、本発明では二種類の反応溶液を使用
する場合に限定されない。当業者であれば容易に理解し
うるように、例えば第三番目の容器に反応液と添加剤を
入れて第三の流れとして使用するなど各種の変形が可能
である。
【0037】金型温度は、通常、10〜150℃、より
好ましくは30〜100℃である。金型圧力は、通常、
10kg/cm2以下、特に、大気圧よりやや高めが好
ましい。重合時間は適宜選択すればよいが、通常は約2
0分より短かく、好ましくは5分以下であるが、それよ
り長くてもよい。重合反応に用いる成分類は窒素ガスな
どの不活性ガス雰囲気下で貯蔵し、かつ操作することが
好ましい。金型内は不活性ガスでシールすることが好ま
しい。
【0038】任意成分 酸化防止剤、充填材、補強材、発泡剤、顔料、着色剤、
エラストマー、ジシクロペンタジエン系熱重合樹脂など
種々の添加剤を配合することにより、本発明の継手の特
性を改質することができる。添加剤は予め反応原液のい
ずれか一方または双方に混合しておくか、あるいは金型
内の空隙部に入れておく。
【0039】充填材にはガラス、カーボンブラック、タ
ルク、炭酸カルシウム、雲母などの無機質充填剤があ
る。補強材としては、ガラス繊維や炭素繊維などの繊維
状充填材がある。
【0040】エラストマーとしては、天然ゴム、BR、
ポリイソプレン、スチレン−ブタジエン共重合体(SB
R)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合
体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロッ
ク共重合体(SIS)、EPDM、エチレン酢酸ビニル
共重合体(EVA)およびこれらの水素化物などがあ
る。
【0041】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定され
るものではない。なお、部や%などは、特に断わりのな
い限り重量基準である。
【0042】[実施例1]ポリオレフィンパイプとし
て、市販のポリエチレン製パイプ(呼び内径300m
m、肉厚3mm、長さ3000mm)を用い、このパイ
プの両端部を上下2つ割の金型で囲った。金型は、その
内部に、パイプの外周面と金型内面との間に、第2図に
示すフランジ構造4、5(厚さ15mm、最大直径34
0mm、横手方向の長さ125mm)の空隙を生ずるよ
うな大きさの凹みを形成してある。
【0043】金型とパイプとの接触部分には、必要に応
じてパッキンを入れ反応液が漏れるのを防ぐ。また、金
型には、パイプ外周面と金型内面との間の空隙部に反応
液を供給する注入口を設けてある。次いで、前記のパイ
プと金型のセットを60℃の恒温槽で暖めてから、金型
に設けた注入口より窒素ガスを空隙部に流し込んだ。
【0044】ノルボルネン系モノマーとして、ジシクロ
ペンタジエン(以下、DCPという)を用い、これにフ
ェノール系の酸化防止剤であるイルガノックス259
(チバガイギー社製)を2%溶解させ、これを2つの容
器に入れ、一方にはDCPに対しジエチルアルミニウム
クロリド(DEAC)を33ミリモル濃度、n−プロパ
ノールを42.9ミリモル濃度、四塩化ケイ素を20ミ
リモル濃度になるように添加した。他方には、、DCP
に対しトリ(トリデシル)アンモニウムモリブデートを
4ミリモル濃度になるように添加した。
【0045】両反応液を1:1の比率で混合し、前記注
入口から金型内の空隙部に注入した。注入後、約6分間
重合反応を行ない、DCPの開環重合体からなる継手部
を形成した。これらの一連の操作は窒素雰囲気下で行な
った。割り金型から取り出して得た継手付パイプは、パ
イプ外周面と継手部との密着性に優れ、両者を引き剥そ
うとしても引き剥すことはできなかった。また、このよ
うにして得た継手付パイプは、フランジのボルト穴を利
用して、容易に接続することができた。
【0046】[実施例2]実施例1において、ポリオレ
フィン製パイプとして、高密度ポリエチレン(昭和電工
製、エースポリエチHD、パイプ用)90部と低密度ポ
リエチレン(日本石油化学製、レクスロン、パイプ用)
10部の混合物から作られたポリエチレン製パイプを用
いたこと以外は、実施例1と同様にして継手付パイプを
形成した。この継手付パイプは、パイプ外周面と継手部
との密着性に非常に優れるものであった。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、ノルボルネン系ポリマ
ー製の継手が一体的に形成された新規な継手付ポリオレ
フィンパイプが成形性よく提供される。本発明の継手
は、パイプの界面における密着性に優れており、軽量
で、強度や耐熱性、耐薬品性が良好である。この継手付
パイプは、施工作業性が良好であり、各種配管用パイプ
として広範な分野で使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の継手付パイプの実施態様を示す断面図
である。
【図2】本発明の継手付パイプの実施態様を示す断面図
である。
【図3】本発明の継手付パイプの実施態様を示す断面図
である。
【図4】本発明の継手付パイプの実施態様を示す断面図
である。
【符合の説明】
1 ポリオレフィンパイプ、 2 雄ネジ型継手、 3 雌ネジ型継手、 4 ボルト穴付フランジ 5 ボルト穴付フラン 6 先細継手、 7 開口継手 8 封止形状の継手
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B29L 31:24 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 45/00 - 45/84 F16L 9/00 - 11/18

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィンで形成されたパイプ本体
    の少なくとも一端に、ノルボルネン系ポリマーで形成さ
    れた継手部が一体的に形成されていることを特徴とする
    継手付パイプ。
  2. 【請求項2】 ポリオレフィンで形成されたパイプ本体
    の少なくとも一端を金型で囲い、該パイプ本体の表面部
    と金型内面との間に設けた空隙部に、ノルボルネン系モ
    ノマーとメタセシス触媒を含む反応原液を供給して硬化
    させることにより、ノルボルネン系ポリマーからなる継
    手部を一体的に形成することを特徴とする継手付パイプ
    の製造法。
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