JPH07322394A - 超音波探触子 - Google Patents

超音波探触子

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JPH07322394A
JPH07322394A JP17647694A JP17647694A JPH07322394A JP H07322394 A JPH07322394 A JP H07322394A JP 17647694 A JP17647694 A JP 17647694A JP 17647694 A JP17647694 A JP 17647694A JP H07322394 A JPH07322394 A JP H07322394A
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JP
Japan
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ultrasonic
ultrasonic probe
back member
probe according
back surface
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Application number
JP17647694A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Yagami
弘之 矢上
Hiroshi Katsumata
洋 勝又
Satoru Nakagawa
哲 中川
Jun Maekawa
純 前川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】背面から超音波振動子へ向かう反射波の影響を
低減でき、小型で耐久性及び画質等に優れた超音波探触
子の提供。 【構成】背面部材31の背面側を、その境界面から超音
波振動子32に向かう反射波が互いに弱めあうような位
相の差となる厚みで、超音波振動子32の超音送信面と
反対側にほぼ対向する部分をもつような形状とされてい
る。超音波振動子32の超音波放出面には、音響整合層
33が設けられている。超音波振動子32から音響整合
層33を介して被検体に超音波を送信するとき、超音波
の送信面の反対側から放出される超音波(反射波)は位
相差反射部または位相差透過部を有する背面部材31に
より効率よく互いに弱められて減衰する。

Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波を利用した生
体、物体等の診断、計測等の分野において用いられる超
音波探触子に関する。
【従来の技術】超音波診断装置等で使用される超音波探
触子のトランスデューサー部は図11に示すように、両
面に電極を形成したPZTやPbTiO3等の圧電振動
子12の背面に、背面側に放出される不要な超音波(以
下、背面波という)を吸収する等の目的のために超音波
減衰率の高い樹脂等で形成された背面負荷材11が設け
られている。振動子12の表面には、被検体との間の音
響的整合を取るために整合層13が設けられている。な
お、14,15は、信号及びグランドのリード線であ
る。特開昭63−73942号公報においては、背面材
として超音波吸収体を用い、その背面に鋸状部を設け、
その高さが背面材中の波長λの(2n−1)/4とする
ことが示されいる。しかしながら、背面材として超音波
の吸収率の高い材料を用いており、更に振動子背面に第
1及び第2の背面材を設け、それらの背面材の厚さは十
分に超音波が吸収される程度の厚さである。
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような構造を有する超音波探触子にあっては、背面負荷
材は、吸音材を使用して吸収または散乱により、背面波
を減衰させるため、その効果を十分に得るには背面負荷
材を十分に厚くする必要があった。このため、超音波探
触子の小型化を困難にし、特に体腔内探触子等のように
微小な探触子においては、背面負荷材の厚みを十分厚く
することができないため、背面波の吸収及び/または散
乱が不完全となり、ハウジング等の、背面側の構造体か
らの反射が画質劣化等の原因となっていた。また、超音
波探触子の小型化に伴い、電極リードの引回し方法等の
実装上の困難も大きくなり、高周波化によって振動子の
厚みが薄くなるための強度不足等も実装時あるいは耐久
性の上で問題となっている。また、特開昭63−739
42号公報に開示されている方法では背面材として選択
される材料は、超音波吸収率の高い、ゴム系材料や樹脂
に散乱体を混合した樹脂等に限られるものであった。こ
のため、トランスデューサー部の小型化、薄肉化、高周
波化における、トランスデューサーの機械的な補強は困
難である。本発明は、上述の背面負荷材の問題点を解決
し、小型で耐久性及び画質等に優れ、かつ実装も容易な
超音波探触子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、超音波振動子と、超音波振動子の背面側に
設けられた背面部材とからなる超音波探触子であって、
超音波振動子の背面側に位相差反射部または位相差透過
部を設けたことを特徴とする超音波探触子である。本発
明の好ましい態様として、位相差反射部または位相差透
過部を形成する手段として、超音波振動子の背面側に設
けられた背面部材の背面と超音波振動子の平均的な距離
が少なくとも2種類以上であり、超音波振動子面にほぼ
対向する実質的な平面及び/または曲面からなることも
のである。本発明の好ましい態様として、背面部材は、
導電体である。本発明の好ましい態様として、背面部材
の固有音響インピーダンスが、超音波振動子のほぼ1/
2〜2倍である。本発明の好ましい態様として、背面部
材は、ヤング率及び/または曲げ強度が、超音波振動子
とほぼ同等またはそれより大きいものである。本発明の
好ましい態様として、背面部材の厚さが、背面部材中の
超音波波長λのほぼ10倍以下である。本発明の好まし
い態様として、背面部材は、背面部材背面に設けられた
少なくとも1本以上のほぼ四辺形の断面を有する凹部に
より構成されるものである。本発明の好ましい態様とし
て、背面部材は、少なくとも1つ以上の、超音波振動子
にほぼ平行な底面を有するほぼ円柱状、または多角形状
の形状を有するように形成されるものである。本発明の
好ましい態様として、凹部の深さが、(j+1/4±1
/8)×λで表される(ここで、jは0あるいは正の整
数、λは、背面部材内部での超音波の波長)ものであ
る。本発明の好ましい態様として、背面部材は、超音波
振動子面にほぼ平行に複数個設けたものである。本発明
の好ましい態様として、背面部材の背面に、さらに第2
背面部材を設けたものである。本発明の好ましい態様と
して、第2背面部材の固有音響インピーダンスが、背面
部材の固有音響インピーダンスのほぼ1/5以下であ
る。本発明の好ましい態様として、第2背面部材は、超
音波の減衰率が背面部材の減衰率よりも実質的に大き
な、樹脂、ゴム等の高分子材料である。本発明の好まし
い態様として、第2背面部材は、樹脂、ゴム等の高分子
材料中に音響インピーダンスの異なる散乱体を混合した
ものである。本発明の好ましい態様として、背面部材と
超音波振動子との間に背面整合層(音響整合層)を設け
たものである。本発明の好ましい態様として、背面部材
として金属を用いた場合、エッチング,電鋳,カッタ
ー,レーザービーム,エキシマレーザービーム,電子ビ
ーム,中性原子ビーム等の加工により形成されたもので
ある。本発明の好ましい態様として、背面部材として合
成樹脂を用いた場合、カッター,エキシマレーザービー
ム,電子ビーム,中性原子ビーム,注型等の加工により
形成される。本発明の好ましい態様として、位相差反射
部または位相差透過部と、超音波振動子背面に介在する
音響媒体として、音響媒体中での超音波の減衰が少なく
とも3dB以内、もしくは位相差反射部と超音波振動子
背面との距離が、音響媒体中の波長の少なくとも10倍
以内である。本発明の好ましい態様として、位相差透過
部を形成する手段として、超音波振動子背面の実質的に
一部分のみに干渉用背面部材を設け、部分以外の振動子
背面と干渉用背面部材背面とにより位相差透過部を構成
したものである。
【作用】本発明の超音波探触子では、従来の背面部材
(超音波吸収部材)のように、吸収あるいは散乱により
背面に放出される超音波の減衰を行なうのではなく、背
面部材において位相差反射部で超音波を積極的に反射さ
せて背面からの反射波同士の位相のずれを利用してその
影響を軽減したり、位相差透過部で超音波を位相をずら
せた後に背面側へ放出させ透過波同士の位相差を利用し
て背後にあるハウジング等の構造体からの反射波の影響
を軽減するものである。すなわち、背面部材の背面側
を、その境界面から超音波振動子に向かう反射波が互い
に弱め会うような位相の差となる厚みで、超音波振動子
とほぼ対向する部分をもつような形状とすることで位相
差反射部または位相差透過部を形成し、背面部材の背面
から超音波振動子へ向かう反射波の影響をより効率よく
軽減したり、背後にあるハウジング等の構造体からの反
射波を効率よく取り除くものである。ここでいう位相差
反射部とは、超音波振動子から背面側に放出された超音
波を振動子方向の反射させることを目的とし、以下の特
性を有するものである。超音波振動子にほぼ対向して設
けられた、ほぼ平面或いは曲面形状を有する、単一の面
或いはそれらの複数の組合せにより構成され、前後の媒
体の音響特性の違いにより、超音波の少なくとも一部を
反射させるものであり、かつこの反射面で反射した超音
波が振動子面あるいは振動子内部に到達した時に、その
うちの一部の位相と他の位相関係が、振動子面と反射面
の間の媒体或いは反射面の背後の物質の特性により、振
動子から放出時点での位相関係とは異なってくるという
特性を有するものである。ここでいう位相差透過部と
は、超音波振動子にほぼ対向して設けられた、ほぼ平面
または曲面形状を有する、単一の面あるいはそれらの複
数の組合わせによって構成され、超音波の少なくとも一
部を透過させる作用を有するものであり、かつ、この透
過面を透過した超音波のうち、一部の位相と他のものの
位相関係が、超音波振動子面と透過部の間の媒体あるい
は透過部の背後の物質の特性により、超音波振動子から
放出された時点での位相関係とは異なっているという特
性を有するものとする。ここでいう背面部材とは、超音
波振動子の背面側に設置される実質的に単一の音響媒
体、あるいは2種類以上の音響媒体の組合せにより構成
される部材で、単独であるいは周囲の媒体とともに、位
相差反射部または位相差透過部を形成し、超音波振動子
から背面方向に放出され、背面部材内部に入射した超音
波の内の一部の位相と他のものの位相関係を、背面部材
の形状もしくは音響的特性により、その内部において、
あるいは周囲の物質との境界での反射の際に入射時と異
なる位相関係にする作用を持つものとする。また、ほぼ
対向するとは、その部分から超音波振動子方向へ向かう
反射波の大部分が、途中の屈折、反射、減衰、干渉等を
無視して幾何学的位置関係のみを考えた場合に、超音波
振動子有効部に到達するような配置であることとする。
したがって、この効果を生ずるための背面部材の厚み
は、位相のずれが生ずる程度以上であればよいため、従
来に比して背面部材の厚みを大幅に薄くすることが可能
となる。さらに、この効果を利用して従来の背面部材と
しては適さなかった超音波の減衰率の小さい材料を背面
部材として使用することが可能となる。以下に、本願発
明の位相差透過部を透過した超音波同士に位相差が生じ
た後に背後にある構造体に到達することで、それらの構
造体から超音波振動子へ向かう反射波の影響を軽減する
原理を説明する。なお、位相差反射部による反射波の影
響を軽減する原理についての説明は省略する。図12の
ような3層系で、I層からz方向に連続正弦平面波が入
射する場合、I層にはz方向の波φ1Aおよびzと逆方向
の波φ1Bが存在することになる。ここに、φは速度ポテ
ンシャルを表す。同様にII層にはφ2Aおよびφ2B、I
II層にはφ3Aのみが存在する。但し、III層は、無
限に厚いものとする。次に、図12の3層系のII層が
III層と同じ媒体であるとすると、図13のような2
層系となる。同様に、I層からz方向に連続正弦平面波
が入射する場合、I層には、z方向の波φ1A′およびz
と逆方向の波φ1B′、III層にはφ3A′のみが存在す
る。本発明で、位相差透過部を設ける目的は、I層を超
音波振動子、II層を干渉用背面部材、III層を背後
の物質とした場合、図12は、背面部材が存在する部分
を表し、図13が背面部材のない部分を表すものとした
場合に、φ3Aとφ3A′の位相をずらせることである。背
面部材の厚みをdとして、超音波振動子、背面部材、背
後の物質の密度をそれぞれρ1,ρ2,ρ3、超音波振動
子、背面部材、背後の物質の音速をそれぞれc1,c2
3とする。また、周波数をνとして、波長λをλ=c
/ν、固有音響インピーダンスZをZ=ρc、波数kを
k=2π/λとする。超音波振動子から位相差透過部
(面)に向かう方向にz軸をとり、超音波振動子背面を
z=0とすると、位相差透過部は、z=dとZ=0の、
部分平面の組合わせとなる。図12、図13のそれぞれ
に対応する入射波φ1Aおよびφ1A′がともに、Aexp
(−ik1z)で表される場合について考えると、φ3A
およびφ3A′は、数1,数2のようになる。
【数1】
【数2】 今、数1と数2の和の絶対値をとり、これに適当な数値
を代入し、厚みdの関数として数値計算する。超音波振
動子として、PZT、背面部材を真鍮、背後の物質を水
として、それぞれの密度、音速を代入すると、図14
(a)のグラフが得られ、超音波振動子として、PZ
T、背面部材を銅、背後の物質を水として、それぞれの
密度、音速を代入すると、図14(b)のグラフが得ら
れる。従って、真鍮の場合、厚みdが120μm,46
0μm付近で、ほぼ打ち消し会う位相となることが分か
る。この時、z>dでは背面部材の存在する部分と背面
部材の存在しない部分それぞれから位相がほぼ反転した
波が放出されることになり、それらが互いに弱め合うこ
とになるため、さらに後方の構造体等からの不要な反射
の影響を軽減することができる。一方、銅の場合、厚み
dが36μm,111μm付近で、ほぼ打ち消し会う位
相となることが分かる。この時、z>dでは背面部材の
存在する部分と背面部材の存在しない部分それぞれから
位相がほぼ反転した波が放出されることになり、それら
が互いに弱め合うことになるため、さらに後方の構造体
等からの不要な反射の影響を軽減することができる。
【実施例】以下、添付図面を参照しつつ実施例に係る超
音波探触子を詳細に説明する。 (実施例1)図1、図2は、本発明の実施例1に係わる
超音波探触子1の斜視図を示すものである。図1におい
て、超音波振動子22は、ほぼ平面形状で、両面に電極
(不図示)を蒸着,印刷等で形成したPZT等の圧電体
で、その背面側に凹部26を有する背面部材21がエポ
キシ系樹脂等の接着剤等により、超音波振動子22と実
質的なずれがないように接着して設けられている。図2
は、リード線、音響整合層を実装した超音波探触子1の
全体の斜視図である。超音波振動子32(固有音響イン
ピーダンスは、1×107〜4×107kg/m2・s)
は、両面に電極(不図示)を蒸着形成したPZT等の圧
電体で、超音波が被検体に送信される振動子表面には音
響整合層33が超音波振動子32と実質的なずれがない
ように設けられている。また、超音波振動子32の厚さ
は、0.03〜2.0mm程度、ヤング率は、5×10
3〜15×103kgf/mm2程度、曲げ強度は、10
kgf/mm2〜15kgf/mm2程度である。34
は、グラウンドの電極リードで、超音波振動子32の表
面に設けられた電極に導電的に接続されている。35
は、信号電極リードで、超音波振動子32の信号電極に
導電的に接続されている。31は、背面部材で、Al
(固有音響インピーダンスは、2×107kg/m2・s
程度),Al系合金,Cu(固有音響インピーダンス
は、4×107kg/m2・s程度),Cu系合金,N
i,Ni系合金,Ag,Ag系合金,Au,Pt等の金
属、セラミック、ベークライト等の合成樹脂等からな
り、厚さが約0.01mm〜10mm程度、幅0.1〜
20mm程度、長さ0.1mm〜20mm程度である。
また、ヤング率は、超音波振動子32以上で、5×10
3kgf/mm2以上(但し、超音波振動子32のヤング
率以上)、好ましくは15×103kgf/mm2以上
(但し、超音波振動子32のヤング率以上)である。曲
げ強度は、10kgf/mm2以上(但し、超音波振動
子32の曲げ強度以上)、好ましくは15kgf/mm
2以上(但し、超音波振動子32の曲げ強度以上)であ
る。この背面部材31の背面に、深さ0.005〜5m
m程度、好ましくは背面部材31内部での使用周波数に
相当する縦波の超音波波長λの1/4程度、幅0.00
5mm〜5mm程度で、断面形状がほぼ長方形の凹部
(溝)36がほぼ平行にほぼ直線状に0.01mm〜1
0mm程度、好ましくは背面部材31内部での縦波、横
波、あるいは境界面での振動等の超音波波長程度かそれ
以内の間隔で設けられている(図2(a))。凹部36
は、図2(b)のように曲線状であってもよく、曲線と
ほぼ直線との組合せであってもよい。このような凹部3
6を有することにより、位相差反射部を形成する背面部
材31は、予め、エッチング,電鋳,カッター,レーザ
ービーム(エキシマレーザービーム),電子ビーム,中
性原子ビーム等の加工により所定の形状(幅、長さを超
音波振動子32と実質的に同一に形成する)に形成した
後、ほぼ平坦な面を有する振動子31背面のほぼ全面に
ハンダ付あるいはエポキシ系樹脂,アクリル系樹脂等の
接着剤により接着して設けるか、電鋳,注型等により直
接超音波振動子31上に、超音波振動子31に実質的な
ずれが生じないようにないようにして、形成して設け
る。 (実施例2)図3は、本発明の実施例2に係わる超音波
探触子1の斜視図を示すものである。この実施例では、
背面部材41として、Cu,Cu系合金,Ag,Ag系
合金等の金属を使用し、超音波振動子42の背面の電極
(不図示)に導電的に接続することで、電極リードとし
て用いている。44は、実施例1のグラウンド用の電極
リード34と同様の電極リード、46は、凹部(溝部)
である。寸法及び構造上で実施例1と異なる点は、背面
部材41の一端が超音波振動子42の一旦を越えて所定
長さ(超音波振動子31の長さの30%程度)延設さ
れ、信号電極リード45に接合されている点である。 (実施例3)図4は、本発明の実施例3に係わる超音波
探触子1を示すもので、図4(a)は、超音波振動子1
の斜視図(電極リードは不図示)を示すものであり、5
2は超音波振動子で、凹部(溝部)56の形状が異なる
以外は、実施例1と同様の寸法、形状である。この凹部
(溝部)56は、図4(b)の拡大断面図に示すよう
に、底面部56aが緩やかな凹曲面で、側面に傾きを持
たせた形状とし、さらに、背面凸部56bも緩やかに凹
曲面で形成されている。この構造により、位相の異なる
反射波同士を、より重ね合わせて減衰することができ
る。 (実施例4)図5は、本発明の実施例4に係わる超音波
探触子1を示す斜視図(電極リードは不図示)で、超音
波振動子62は、超音波の集束を目的とした曲面形状の
ものである。この場合は、背面部材61の内径形状も超
音波振動子62の外径形状に実質的に合わせて形成され
ている。超音波振動子62の内径は、使用する周波数と
フォーカス位置に依存し、2mm〜200mm程度であ
る。曲面形状にした点以外は、実施例1と同様の寸法、
形状である。 (実施例5)図6は、本発明の実施例5に係わる超音波
探触子1を示す斜視図(電極リードは不図示)で、凹部
(溝部)76は、ほぼ直線の格子状(幅0.005mm
〜5mm程度、間隔0.01mm〜10mm程度)に形
成されている。凹部(溝部)76の形状が異なる以外
は、実施例1と同様の寸法、形状である。凹部76は、
ほぼ直線と曲線の格子パターンの組合せ、曲線同士の格
子パターンの組合せであってもよい。 (実施例6)図7は、本発明の実施例6に係わる超音波
探触子1を示す斜視図(電極リードは不図示)で、背面
部材31の背面側に、第2の背面部材7を背面部材31
の凹部36の形状に実質的に一致させて設けたものであ
る。第2の背面部材7を設けた以外は、実施例1と同様
の寸法、形状である。この第2背面部材7により、背面
部材31と第2背面部材7の境界面からの反射を低減
し、また、第2反射部材7内部へ透過した超音波を効率
よく減衰することができる。第2背面部材7は、超音波
吸収部材として用いるものであり、エポキシ系樹脂、ウ
レタン系樹脂、シリコーンゴム等の高分子材料による接
着性の樹脂、これらの樹脂等の材料中に固有音響インピ
ーダンスの異なる散乱体を混合したもの等が用いられ
る。この第2背面部材7の厚さは、0.01mm〜5m
m程度であり、0.05mm〜0.2mmが好ましい。 (実施例7)図8は、本発明の実施例7に係わる超音波
探触子1を示す斜視図(電極リードは不図示)で、背面
部材31と超音波振動子32との間に背面整合層9が設
けられている。背面整合層9としては、エポキシ系樹
脂、ポリエステル系樹脂等が用いられる。エポキシ系樹
脂を用いた場合、背面部材31と超音波振動子31との
接着剤としても作用する。背面整合層9(背面整合層9
内における超音波の波長をλとするとき、λ/4程度の
厚さ)を設けた以外は、実施例1と同様の寸法、形状で
ある。なお、上述の実施例においては、セラミック圧電
体の場合のみを示したが、本特許は実施例に限定される
ものでなく、ポリフッ化ビニリデン等の高分子圧電材
料、PZT等を添加したポリフッ化ビニリデン等の高分
子複合材料についても同様に有効である。 (試験例1)図9(a)は、実施例1の図1における超
音波探触子1の効果を示す実験結果で、有効開口約0.
6mm×0.6mmで、厚さ約0.07mm、共振周波
数約30MHzの超音波振動子22(材質:PZT)の
背面に厚さ0.15mmの真鍮板に深さ0.035m
m、幅0.05mmの凹部26をほぼ0.1mmの間隔
(ピッチ)で形成したものをハンダ付けにより接合した
場合の圧電特性を示し、図9(b)は、この超音波探触
子1の水中約5mmにおいたステンレス鋼(SUS30
4)の平板からのエコー波形を示すものである。この実
験で使用した真鍮内の30MHzの超音波の波長は、約
0.14mmであるため、凹部の深さがその1/4の約
0.035mmの時に反射波が干渉により打消し合い、
不要な共振が低減し、エコー波形の尾びきが短くなるこ
とを示している。 (比較試験例)図10は、実施例1の図1における超音
波探触子1の効果を示す実験結果である。図10(a)
は、有効開口約0.6mm×0.6mmで、厚さ0.0
7mm、共振周波数約30MHzの超音波振動子22
(材質:PZT)の背面に厚さ0.15mmの真鍮板を
背面部材としてハンダ付けして接合して設けた場合の超
音波探触子1の圧電特性を示し、図10(b)は、この
超音波探触子1の水中約5mmにおいたステンレス鋼
(SUS304)の平板からのエコー波形を示すもので
ある。図10から明らかなように、図10(a),図1
0(b)においては圧電特性及びエコー波形には不要な
共振があり、エコー波形の尾びきが長くなることを示し
ている。 (実施例8)図15は、本発明の実施例8に係わる超音
波探触子1の斜視図を示すものである。図15におい
て、超音波振動子82は、ほぼ平面形状で、両面に電極
(不図示)を蒸着,印刷等で形成したPZT等の圧電体
で、その表面には音響整合層83が設けられている。8
4は、グラウンドの電極リードで、超音波振動子82の
表面の電極に導電的に接続されている。85は、信号電
極リードで、超音波振動子82の信号電極に導電的に接
続されている。81は、背面部材で、Cu,Al,N
i,Ag,Au,Pt等の導電性の金属またはこれらの
合金、セラミック、合成樹脂等を厚さ0.005〜5m
m、好ましくは背面部材81内部での使用周波数に相当
する縦波の超音波波長λの1/4程度、幅0.005〜
5mmの断面形状を有し、長さ0.1〜20mm程度
の、実質的に直方体の形状を有する1つの部材を、超音
波探触子1の長手方向に実質的に平行に0.01〜10
mmの間隔、好ましくは背面部材81内部での縦波、横
波、あるいは境界面での振動等の超音波波長の程度の間
隔かそれ以内の間隔で設けられている。背面部材81
は、エポキシ系樹脂等の接着剤等により、超音波振動子
82の背面と実質的なずれがないように接着して設けら
れるか、超音波振動子82の背面に電鋳等により実質的
に一体的に形成している。 (実施例9)図16は、本発明の実施例9に係わる超音
波振動子1の斜視図を示すものである。背面部材91の
形状は、実施例8のものと実質的に同様であり、Al,
Cu,Ag,Au,Pt等の良導電性金属を使用してい
る。背面部材91の少なくとも1つを電極リードとして
用いている。この実施例では、信号電極リード95、グ
ラウンドの電極リード94のうち、背面部材91の1つ
を信号電極リード95として使用しているが、背面部材
91の1つをグラウンドの電極リード94としても、ま
た、信号電極リード95およびグラウンドの電極リード
94を背面部材91で形成してもよい。背面部材91
は、エポキシ系樹脂等の接着剤等により、超音波振動子
92の背面と実質的なずれがないように接着して設けら
れるか、超音波振動子92の背面に電鋳等により実質的
に一体的に形成している。 (実施例10)図17は、本発明の実施例10に係わる
超音波探触子1の斜視図を示すものである。背面部材1
01背面の断面形状を緩やかな凸曲面としている。これ
により、位相の異なる透過波同士をより重ね合わせるこ
とができる。背面部材101は、Cu,Al,Ni,A
g,Au,Pt等の導電性の金属またはこれらの合金、
セラミック、合成樹脂等を高さ0.005〜5mm、好
ましくは背面部材81内部での使用周波数に相当する縦
波の超音波波長λの1/4程度、幅0.005〜5mm
の断面形状を有し、長さ0.1〜20mm程度の実質的
に直方体の形状を有する1つの部材を、超音波探触子1
の長手方向に実質的に平行に0.01〜10mmの間
隔、好ましくは背面部材101内部での縦波、横波、あ
るいは境界面での振動等の超音波波長の程度の間隔かそ
れ以内の間隔で設けられている。背面部材101は、エ
ポキシ系樹脂等の接着剤等により、超音波振動子102
の背面と実質的なずれがないように接着して設けられる
か、超音波振動子102の背面に電鋳等により実質的に
一体的に形成している。104は、グラウンドの電極リ
ードで、超音波振動子102の表面の電極に導電的に接
続されている。105は、信号電極リードで、超音波振
動子102の信号電極に導電的に接続されている。信号
電極リード105、グラウンドの電極リード104のう
ち、背面部材101の1つを信号電極リード105とし
て使用してもよく、背面部材101の1つをグラウンド
の電極リード104としてもよく、また、信号電極リー
ド105およびグラウンドの電極リード104を背面部
材101で形成してもよい。 (実施例11)図18は、本発明の実施例11に係わる
超音波探触子1の斜視図を示すものである。超音波振動
子112として超音波の集束を目的とし、凹面形状に形
成されている。背面部材111も、その底面が概ね超音
波振動子112の曲面にほぼ一致させて形成され、その
底面にほぼ垂直なほぼ平面形状の側面で形成されてい
る。背面部材111は、Cu,Al,Ni,Ag,A
u,Pt等の導電性の金属またはこれらの合金、セラミ
ック、合成樹脂等を高さ0.005〜5mm、好ましく
は背面部材81内部での使用周波数に相当する縦波の超
音波波長λの1/4程度、幅0.005〜5mmの断面
形状を有し、長さ0.1〜20mm程度の形状を有する
1つの部材を、超音波探触子1の長手方向に実質的に平
行に0.01〜10mmの間隔、好ましくは背面部材1
11内部での縦波、横波、あるいは境界面での振動等の
超音波波長の程度の間隔かそれ以内の間隔で設けられて
いる。背面部材111は、エポキシ系樹脂等の接着剤等
により、超音波振動子112の背面と実質的なずれがな
いように接着して設けられるか、超音波振動子112の
背面に電鋳等により実質的に一体的に形成している。1
14は、グラウンドの電極リードで、超音波振動子82
の表面の電極に導電的に接続されている。115は、信
号電極リードで、超音波振動子112の信号電極に導電
的に接続されている。信号電極リード115、グラウン
ドの電極リード114のうち、背面部材111の1つを
信号電極リード115として使用してもよく、背面部材
111の1つをグラウンドの電極リード114としても
よく、また、信号電極リード115およびグラウンドの
電極リード114を背面部材111で形成してもよい。 (実施例12)図19は、本発明の実施例12に係わる
超音波探触子1の斜視図を示すものである。超音波振動
子122の背面に上にほぼ円柱状(直径0.01〜20
mm,高さ0.05〜5mm程度)の背面部材121を
超音波振動子面にほぼ垂直に互いに所定間隔離間するよ
うに複数個設けたものである。背面部材121は、C
u,Al,Ni,Ag,Au,Pt等の導電性の金属ま
たはこれらの合金、セラミック、合成樹脂等で形成され
る。信号電極リード、グラウンドの電極リードのうち、
背面部材121の1つを信号電極リードとして使用して
もよく、背面部材121の1つをグラウンドの電極リー
ドとしてもよく、また、信号電極リードおよびグラウン
ドの電極リードを背面部材で形成してもよい。背面部材
121は、エポキシ系樹脂等の接着剤等により、超音波
振動子122の背面と実質的なずれがないように接着し
て設けられるか、超音波振動子122の背面に電鋳等に
より実質的に一体的に形成している。 (実施例13)図20は、本発明の実施例13に係わる
超音波探触子1の斜視図を示すものである。ほぼ平面の
超音波振動子132の背面に設けられた背面部材131
のさらに背面側に第2背面材137を設けることによ
り、第2背面材137内部へ透過した超音波を十分に減
衰させることができる。背面部材131は、Cu,A
l,Ni,Ag,Au,Pt等の導電性の金属またはこ
れらの合金、セラミック、合成樹脂等で形成される。背
面部材の形状は、実施例8〜10、実施例12に示した
ようなものが用いられる。第2背面材136としては、
接着性の樹脂等が用いられ、好ましくはエポキシ系樹
脂、ウレタン系樹脂、シリコーンゴム等が用いられる。
第2背面材136は、厚みが背面部材131の厚みの
0.1〜10倍程度である。超音波振動子132は、超
音波の集束を目的とし、凹面形状に形成されてもよい。
【発明の効果】本発明は、超音波振動子と、超音波振動
子の背面側に設けられた背面部材とからなる超音波振動
子であって、超音波振動子の背面側に位相差反射部また
は位相差透過部を設けたことを特徴とする超音波探触子
であるので、背面から超音波振動子へ向かう反射波の影
響を低減でき、小型で耐久性及び画質等に優れる。ま
た、背面部材は、導電体とすることで、超音波振動子電
極と導電的に接続でき、信号線リードの引回し等の実装
を容易にできる。背面部材の固有音響インピーダンスを
超音波振動子の1/2〜2倍程度とすることにより、背
面部材への透過効率を上げ、パルス波の場合に問題とな
る、超音波振動子内の残存振動を軽減できる。背面部材
のヤング率及び曲げ強度を超音波振動子とほぼ同等また
はそれより大きいものとすることにより、超音波振動子
の補強材としての効果が得られ、生体内に挿入して用い
られるカテーテル型の超音波探触子等の超小型、薄肉の
トランスデューサーとして高性能の特性を有し、製造工
程を容易にできる。背面部材の厚さを背面部材中の波長
のほぼ10倍以下とすることにより、超音波の広がりが
小さいので、位相関係を明確にでき、効率よく干渉(波
の打消し)を起こすことができる。背面部材の形状は、
背面部材背面に設けられた少なくとも1本以上のほぼ四
辺形の断面を有する凹部により構成することにより、加
工が容易となる。凹部の深さを、(j+1/4±1/
8)×λで表される(ここで、jは0あるいは正の整
数、λは、背面部材内部での超音波の波長)ものとする
ことにより、凸部と凹部での反射波の位相が概ね逆位相
となり、効率よく超音波を打消し合うことができる。背
面部材の背面に、さらに第2背面部材を設けたものとす
ることにより、透過波も減衰させることができ、更に背
後にある、超音波振動子を収納するハウジング等の構造
体からの反射の影響を低減できる。第2背面部材の音響
インピーダンスを背面部材の音響インピーダンスの1/
5以下とすることにより、位相差反射部での反射の効率
を上げることができる。第2背面部材を、超音波の減衰
率が背面部材の減衰率よりも大きな、樹脂、ゴム等の高
分子材料とすることにより、透過波の減衰を効率よく行
なうことができる。第2背面部材は、樹脂、ゴム等の高
分子材料中に音響インピーダンスの異なる散乱体を混合
したものとすることにより、超音波の吸収による減衰に
加え、散乱による減衰の効果も有するものである。背面
部材と超音波振動子との間に音響整合層を設けたものと
することにより、背面部材への透過効率を上げ、パルス
波の場合に問題となる、超音波振動子内の残存振動を軽
減できる。背面部材が金属の場合において、エッチン
グ,電鋳,カッター,レーザービーム,電子ビーム等の
加工により形成することにより、凹部の形状が複雑な場
合でも所定の形状に形成できる。背面部材が樹脂の場合
において、カッター,エキシマレーザービーム,電子ビ
ーム,中性原子ビーム,注型等の加工により形成するこ
とにより、凹部の形状が複雑な場合でも所定の形状に形
成できる。背面部材が金属の場合において、エッチン
グ,電鋳,カッター,レーザービーム,電子ビーム等の
加工方法により直接超音波振動子背面に形成することに
より、接着層の影響を除くことができる。背面部材が樹
脂の場合において、カッター,エキシマレーザービー
ム,電子ビーム,中性原子ビーム,注型等の加工方法に
より直接超音波振動子背面に形成することにより、接着
層の影響を除くことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1に係わる超音波探触子の斜
視図である。
【図2】 本発明の実施例1に係わる超音波探触子に信
号リード線を設けた斜視図である。
【図3】 本発明の実施例2に係わる超音波探触子の斜
視図である。
【図4】 本発明の実施例3に係わる超音波探触子の斜
視図である。
【図5】 本発明の実施例4に係わる超音波探触子の斜
視図である。
【図6】 本発明の実施例5に係わる超音波探触子の斜
視図である。
【図7】 本発明の実施例6に係わる超音波探触子の斜
視図である。
【図8】 本発明の実施例7に係わる超音波探触子の斜
視図である。
【図9】 本発明の実施例1の試験例を示す図である。
【図10】 比較例の試験例を示す図である。
【図12】 3層系の超音波の反射を示す模式図であ
る。
【図13】 2層系の超音波の反射を示す模式図であ
る。
【図14】 背面部材の厚さ方向の距離と超音波の減衰
とを示す図である。
【図15】 本発明の実施例8に係わる超音波探触子の
斜視図である。
【図16】 本発明の実施例9に係わる超音波探触子の
斜視図である。
【図17】 本発明の実施例10に係わる超音波探触子
の斜視図である。
【図18】 本発明の実施例11に係わる超音波探触子
の斜視図である。
【図19】 本発明の実施例12に係わる超音波探触子
の斜視図である。
【図20】 本発明の実施例13に係わる超音波探触子
の斜視図である。
【符号の説明】
1…超音波探触子 7,137…第2の背面部材 9…背面整合層 11,21,31,41,51,61,71,81,9
1,101,111,121,131…背面部材 12,22,32,42,52,62,72,82,9
2,102,112,122,132…超音波振動子 13,33,43,83,93…音響整合層 14,15,34,35,44,45,85,95,1
05,115…信号線リード 26,36,46,56,66,76…凹部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年10月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1に係わる超音波探触子の斜
視図である。
【図2】 本発明の実施例1に係わる超音波探触子に信
号リード線を設けた斜視図である。
【図3】 本発明の実施例2に係わる超音波探触子の斜
視図である。
【図4】 本発明の実施例3に係わる超音波探触子の斜
視図である。
【図5】 本発明の実施例4に係わる超音波探触子の斜
視図である。
【図6】 本発明の実施例5に係わる超音波探触子の斜
視図である。
【図7】 本発明の実施例6に係わる超音波探触子の斜
視図である。
【図8】 本発明の実施例7に係わる超音波探触子の斜
視図である。
【図9】 本発明の実施例1の試験例を示す図である。
【図10】 比較例の試験例を示す図である。
【図11】 従来の超音波探触子を示す斜視図である。
【図12】 3層系の超音波の反射を示す模式図であ
る。
【図13】 2層系の超音波の反射を示す模式図であ
る。
【図14】 背面部材の厚さ方向の距離と超音波の減衰
とを示す図である。
【図15】 本発明の実施例8に係わる超音波探触子の
斜視図である。
【図16】 本発明の実施例9に係わる超音波探触子の
斜視図である。
【図17】 本発明の実施例10に係わる超音波探触子
の斜視図である。
【図18】 本発明の実施例11に係わる超音波探触子
の斜視図である。
【図19】 本発明の実施例12に係わる超音波探触子
の斜視図である。
【図20】 本発明の実施例13に係わる超音波探触子
の斜視図である。
【符号の説明】 1…超音波探触子 7,137…第2の背面部材 9…背面整合層 11,21,31,41,51,61,71,81,9
1,101,111,121,131…背面部材 12,22,32,42,52,62,72,82,9
2,102,112,122,132…超音波振動子 13,33,43,83,93…音響整合層 14,15,34,35,44,45,85,95,1
05,115…信号線リード 26,36,46,56,66,76…凹部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前川 純 静岡県富士宮市三園平818番地 テルモ株 式会社内

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波振動子と、該超音波振動子の背面
    側に設けられた背面部材とからなる超音波探触子であっ
    て、 該超音波振動子の背面側に位相差反射部または位相差透
    過部を設けたことを特徴とする超音波探触子。
  2. 【請求項2】 該位相差反射部または該位相差透過部を
    形成する手段として、該超音波振動子の背面側に設けら
    れた該背面部材の背面と該超音波振動子の平均的な距離
    が少なくとも2種類以上であり、該超音波振動子面にほ
    ぼ対向する実質的な平面及び/または曲面からなること
    を特徴とする請求項1に記載の超音波探触子。
  3. 【請求項3】 該背面部材は、導電体であることを特徴
    とする請求項1に記載の超音波探触子。
  4. 【請求項4】 該背面部材の固有音響インピーダンス
    が、超音波振動子のほぼ1/2〜2倍であることを特徴
    とする請求項1に記載の超音波探触子。
  5. 【請求項5】 該背面部材は、ヤング率及び/または曲
    げ強度が、該超音波振動子とほぼ同等またはそれより大
    きいものであることを特徴とする請求項1に記載の超音
    波探触子。
  6. 【請求項6】 該背面部材の厚さが、該背面部材中の超
    音波波長のほぼ10倍以下であることを特徴とする請求
    項1に記載の超音波探触子。
  7. 【請求項7】 該背面部材は、該背面部材背面に設けら
    れた少なくとも1本以上のほぼ四辺形の断面を有する凹
    部により構成されることを特徴とする請求項1ないし6
    のいずれかに記載の超音波探触子。
  8. 【請求項8】 該背面部材は、少なくとも1つ以上の、
    該超音波振動子にほぼ平行な底面を有するほぼ円柱状、
    または多角形状の形状を有するように形成されるもので
    ある、請求項1ないし6のいずれかに記載の超音波探触
    子。
  9. 【請求項9】 該凹部の深さが、(j+1/4±1/
    8)×λで表される(ここで、jは0あるいは正の整
    数、λは、該背面部材内部での超音波の波長)ものであ
    ることを特徴とする請求項7に記載の超音波探触子。
  10. 【請求項10】 該背面部材は、該超音波振動子面にほ
    ぼ平行に複数個設けたものである、請求項1ないし7の
    いずれかに記載の超音波探触子。
  11. 【請求項11】 該背面部材の背面に、さらに第2背面
    部材を設けたものであることを特徴とする請求項1ない
    し8のいずれかに記載の超音波探触子。
  12. 【請求項12】 該第2背面部材の固有音響インピーダ
    ンスが、該背面部材の音響インピーダンスのほぼ1/5
    以下であることを特徴とする請求項11に記載の超音波
    探触子。
  13. 【請求項13】 該第2背面部材は、超音波の減衰率が
    背面部材の減衰率よりも実質的に大きな、樹脂、ゴム等
    の高分子材料であることを特徴とする請求項11ないし
    12のいずれかに記載の超音波探触子。
  14. 【請求項14】 該第2背面部材は、樹脂、ゴム等の高
    分子材料中に音響インピーダンスの異なる散乱体を混合
    したことを特徴とする特徴とする請求項11ないし13
    のいずれかに記載の超音波探触子。
  15. 【請求項15】 該背面部材と該超音波振動子との間に
    背面整合層(音響整合層)を設けたものであることを特
    徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の超音波探
    触子。
  16. 【請求項16】 該背面部材として金属を用いた場合、
    エッチング,電鋳,カッター,レーザービーム,エキシ
    マレーザービーム,電子ビーム,中性原子ビーム等の加
    工により形成されたことを特徴とする請求項1ないし8
    のいずれかに記載の超音波探触子。
  17. 【請求項17】 該背面部材として合成樹脂を用いた場
    合、カッター,エキシマレーザービーム,電子ビーム,
    中性原子ビーム,注型等の加工により形成されたことを
    特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の超音波
    探触子。。
  18. 【請求項18】 該位相差反射部または該位相差透過部
    と、該超音波振動子背面に介在する音響媒体として、音
    響媒体中での超音波の減衰が少なくとも3dB以内、も
    しくは該位相差反射部と該超音波振動子背面との距離
    が、音響媒体中の波長λの少なくとも10倍以内である
    ことを特徴とする請求項1に記載の超音波探触子。
  19. 【請求項19】 該位相差透過部を形成する手段とし
    て、該超音波振動子背面の実質的に一部分のみに干渉用
    背面部材を設け、該部分以外の振動子背面と該干渉用背
    面部材背面とにより該位相差透過部を構成したことを特
    徴とする請求項1に記載の超音波探触子。
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