JP2005245771A - 配列型の超音波探触子 - Google Patents

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Abstract

【課題】使い勝手を損なわないように小型化が可能であり、しかも、不要な反射波の影響を極力減らして、ノイズの出にくい鮮明な画像を得ることのできる配列型の超音波探触子を提供する。
【解決手段】隣接するもの同士の間に溝11aをあけて配列された複数の圧電振動子1と、これら複数の圧電振動子1の音響放射面上に積層された2層の音響整合層3A、3Bと、を備えた配列型の超音波探触子において、非分割の連続体して構成された第2音響整合層3Bの圧電振動子1の配列方向における両端下面に接触させてダンピング材50を配置した。
【選択図】図1

Description

本発明は、超音波診断装置に使用するのに好適な配列型の超音波探触子に関する。
人体または動物の体内を診断する際に、超音波探触子から体内に向けて超音波パルスを送波し、体内からの反射波を受信することで、体内の状態を映像化することが行われている。特に最近では、家畜の肉質を早い段階で調査し、その調査の結果に応じて飼育内容を差別化する畜産技術が注目されており、その分野において超音波による診断が広く求められるようになってきた。例えば、動物の超音波診断を行う場合、従来では、人体用に開発された超音波探触子をそのまま使用しているのが一般的である。そこで、人体用として使用されている超音波探触子の従来例について説明する。
図3の(a)、(b)、(c)は従来一般に知られている音響レンズ付きの超音波探触子の断面構造の例、図4の(d)、(e)は音響レンズ無しの超音波探触子の断面構造の例、図5の(f)は音響整合層を1層(単層)にした音響レンズ無しの超音波探触子の断面構造の例をそれぞれ示している。また、図6はシリコンゴム等の軟質材料製の凸面型の音響レンズを設けた超音波探触子の外観、図7は硬質材料製の凹面型の音響レンズを設けた超音波探触子の外観、図8は音響レンズ無しで音響整合層のフラット面をそのまま最終表面とした超音波探触子の外観をそれぞれ示している。
ここで述べる配列型の超音波探触子は、複数の微小な圧電振動子1を列状に配設し、これら複数の圧電振動子1を電子走査(セクタ駆動やリニア駆動など)することで超音波検査を行うものであって、医療用や非破壊検査用の各種超音波診断装置における超音波送受波部として多用されている。なお、圧電振動子1は、圧電振動板11を分割して製作されるのが一般的であるので、図3においては、圧電振動板を示す符号11も一緒に示してある。
まず、代表として、図3の(a)のタイプの構成について述べる。この超音波探触子は、隣接するもの同士の間に溝(隙間)11aをあけて配列された複数の圧電振動子1と、これら圧電振動子1の背面側に配置された背面支持体2と、複数の圧電振動子1の音響放射面上に積層された音響整合層3と、音響整合層3の上に形成された凸面型の音響レンズ4と、を備えている。
圧電振動子(PZT等)1は、音響放射面側と背面側に表面電極(図示略)を有し、電極間にインパルス電圧を印加することにより超音波を発生するものである。
背面支持体2は、圧電振動子1の背面側から放出される超音波を減衰させて、圧電振動子1の前面側(放射面側)への音響的影響を無くし、圧電振動子1へのダンピングをするためのものである。
音響整合層3は、圧電振動子1の音響インピーダンスが被検体(たとえば、生体組織)の音響インピーダンスに対して桁外れに大きいことから、両者間の音響インピーダンスのマッチング(整合)をとるためのもので、両者の中間的な値の音響インピーダンスとなるように設定されている。また、音響整合層3の厚さは、圧電振動子1の発する超音波の周波数領域のうち中心周波数の波長λの1/4になるように設定されている。
音響レンズ4は、シリコンゴム等の軟質材料よりなり、圧電振動子1から前面側に放出される超音波ビームを集束するために設けられている。
前記の圧電振動子1は、背面支持体2の上に面状の圧電振動板11を固着し、圧電振動板11の上に面状に音響整合層(未分割の音響整合層)3を形成し、その状態で、例えば音響整合層3の上からダイシングして、圧電振動板11を音響整合層3と共に短冊状に分離することで、一定方向に配列した状態に形成されている。ダイシング後の図中Hで示す範囲が使用範囲であり、両端は使用外の部分となっている。
圧電振動子1間の溝11aは、ダイシングで切断する際の分割溝(ダイシング溝と呼ばれる)であり、分割された音響整合層3間にも同じ幅の溝13a、13bが同時に形成されている。これら溝11a、13a、13bは、通常、小片状の圧電振動子1の強度を維持したり不要振動を抑制したりする目的で、ゴム系やウレタン系の充填材6で埋められている。
音響整合層3は、超音波の送受波効率を高めるために、(a)の例では2層構造とされており、圧電振動子1に近い第1層の音響整合層3Aはセラミック系の材料より構成され、音響レンズ4に近い第2層の音響整合層3Bはエポキシ系の材料より構成されている。そして、これらの音響整合層3(3A、3B)があることにより、圧電振動子1側から音響レンズ4側に音響インピーダンスが徐々に変化するように設定されている。
このような2層構造の音響整合層3を有するものの例として、大きく分けて、図3の(a)、(b)、(c)の3つのタイプが知られている。
(a)のものは、1層目の音響整合層3Aと2層目の音響整合層3Bとに共に、圧電振動子1の溝11aに対応した溝13a、13bが設けられているタイプである。このタイプは、2層の未分割の音響整合層3A、3Bを圧電振動板11の上に形成した後でダイシングすることにより作成される。
(b)のものは、1層目の音響整合層3Aと2層目の音響整合層3Bが共に裁断されていない(非分割)タイプである。このタイプは、圧電振動板11をダイシングして複数の圧電振動子1に分離した後で、音響整合層3A、3Bを2層重ねて形成することで作成される。
(c)のものは、1層目の音響整合層3Aは圧電振動板11と共に裁断し、2層目の音響整合層3Bは裁断しない(非分割)タイプである。このタイプは、第1層の音響整合層3Aを圧電振動板11の上に形成した上でダイシングし、その後で分割された第1層目の音響整合層3Aの上に第2層目の音響整合層3Bを形成することで作成される。
なお、(a)の2層の音響整合層3A、3Bとも分割されているタイプは、例えば特許文献1において知られている。また、(b)の2層の音響整合層3A、3Bとも非分割のタイプは、例えば特許文献2において知られている。また、(c)の2層の音響整合層3A、3Bのうち下層3Aが分割で、上層3Bが非分割のタイプは、例えば特許文献3において知られている。
これら音響レンズ4を設けるタイプの超音波探触子の場合、図6に示すように、シリコンゴム製の凸面型の音響レンズ4Aを設けるのが通例であるが、図7に示すように、硬質材料製の凹面型の音響レンズ4Bを付けたものもある。
また、音響レンズ無しのタイプとして、図4の(d)、(e)に示すものがある。音響レンズ無しの場合、最上層の音響整合層3Bが超音波探触子の最終層となるので、耐久性の面から、少なくとも最上層の音響整合層3Bが溝無しで非分割の連続型となっているのが通例である。従って、(d)のタイプは、(c)のタイプから音響レンズ4を取り除いた構成、(e)のタイプは、(b)のタイプから音響レンズ4を取り除いた構成となっている。音響レンズ無しの場合は、外観は図8に示すようになる。なお、図6、図7のA−A矢視断面が図3(a)〜(c)に相当し、図8のB−B矢視断面が図4(d)、(e)に相当する。
また、以上は音響整合層を2層にしたタイプであったが、図5の(f)のように、音響整合層3を1層(単層)にしたタイプのものもある。
特開平11−290316号公報 特開平8−223697号公報 特開2002−165793号公報
ところで、前述したように、動物の診断にも、従来では人体用の超音波探触子をそのまま使用する場合がほとんどであるが、動物の診断の場合には、人体と違う特殊事情として、
(1)体表面が硬い毛で覆われている
(2)走査すべき体表面が大きい
(3)診断対象の個体数が多い
等の事情がある。従って、動物の診断用の超音波探触子に望まれる条件としては、画質が良いこと以上に、第1に耐久性が高いこと、第2に小型コンパクトで手動による走査の際の使い勝手が良いこと、第3に広い診断視野を持つこと、等が挙げられる。
そこで、第1の条件である耐久性の面で、動物の診断に耐えるものを上記の例(a)〜(f)から選んでみると、最上層の音響整合層3(3B)を非分割とした、タイプ(b)、(c)、(d)、(e)、(f)を選ぶことができる。但し、音響レンズ4を設けた(b)、(c)のタイプは、音響レンズ4の摩耗を考慮すると、あまり好ましくない。また、指向特性や送受波利得を考慮すると、(e)、(f)よりも(d)のタイプが一番適合していると言うことができる。
しかし、この動物診断に一番適合しているみられる(d)のタイプの超音波探触子を使用した場合にも、新たな問題が発生することが分かった。即ち、このタイプの超音波探触子では、最上層となる音響整合層3Bを、溝により分割しない非分割型としているが、このように非分割で連続した音響整合層3Bに圧電振動子1から超音波が入射すると、図9(a)に示すように、音響整合層3B内を前方に向かって進んで前面に当たって戻ってくる通常の反射波Paの他に、図9(b)に示すように、溝がない故に減衰の少ない音響整合層3B内を超音波が伝わることで、音響整合層3B内を側方に向かって進んで端面に当たって戻ってくる反射波Pbが、強いレベルで観測される。
音響整合層3Bの端部に寸法的な余裕がある場合(余裕がとれる場合)には、音響整合層3Bの端部に向かい反射して戻ってくる間に、距離が長いために超音波が途中で減衰されるので、端面からの反射波の影響は問題にするほどではないが、動物診断用の超音波探触子の場合、コンパクト化のために端部の余裕寸法を小さくする必要があり、端面までの超音波の往復距離が短いこと、また、動物診断用の場合、使用する超音波の周波数が低く超音波自体が減衰しにくいこと、等の理由により、端面からの反射波の影響が画像に大きく出やすいという問題がある。図10は空中多重エコーの画像であり、横軸は圧電振動子1の配列方向、縦軸は発振してからの時間を表している。図において、通常の反射波Paに混じって、端面からの反射波Pbが観察される。このように端面からの反射波Pbが通常の反射波Paに混じって画像中に現れることで、画像の分析がしにくくなるという問題が出てくる。
本発明は、上記事情を考慮し、使い勝手を損なわないように小型化が可能であり、しかも、不要な反射波の影響を極力減らして、ノイズの出にくい鮮明な画像を得ることのできる配列型の超音波探触子を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、隣接するもの同士の間に溝をあけて配列された複数の圧電振動子と、これら複数の圧電振動子の音響放射面上に積層された単層または複数層の音響整合層と、を備えた配列型の超音波探触子において、前記単層または複数層の音響整合層のうち、非分割の連続体として構成された音響整合層の前記圧電振動子の配列方向における両端に、ダンピングを施したことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1において、前記非分割の連続体として構成された音響整合層の、前記圧電振動子の配列方向における両端の下面に接触させて、振動吸収作用を持つダンピング材を配置することで、当該音響整合層の両端に対するダンピングを施したことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2において、前記非分割の連続体として構成された音響整合層の下側の層の、前記圧電振動子の配列方向における両端に前記ダンピング材を配置し、その状態で前記下側の層の上に、前記非分割の連続体として構成された音響整合層を積層することにより、当該非分割の連続体として構成された音響整合層の両端の下面に前記ダンピング材を接触させたことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項2または3において、前記ダンピング材として、樹脂に高音響インピーダンスの金属粉(例えば、一番効果的なものはタングステン粉)を混在させたものを使用したことを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれかにおいて、前記非分割の連続体して構成された音響整合層が、そのまま最終層として超音波探触子の表面に露出していることを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1〜5のいずれかにおいて、前記非分割の連続体して構成された音響整合層が、複数層ある音響整合層のうちの最上層であり、その下層の音響整合層が、前記圧電振動子間の溝に対応した溝により分割されていることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、単層または複数層の音響整合層のうち、非分割の連続体して構成された音響整合層の圧電振動子の配列方向における両端にダンピングを施したので、音響整合層の端部の余裕寸法を極力小さくしてコンパクト化を図った場合にも、端面反射の影響を無くして、クリアな画像を映し出すことが可能になる。従って、画質を犠牲にすることなく、音響整合層を非分割にすることによる耐久性の向上と、広い診断視野の確保とを実現することができると共に、小型コンパクト化による手動走査の際の使い勝手の良さも確保することができ、動物診断用の超音波探触子としての有用な性能を保証することができる。
請求項2の発明によれば、非分割の連続した音響整合層の両端の下面にダンピング材を配置したので、当該音響整合層の表面にダンピング材が露出することがなく、余分な境界(段差)を音響整合層の表面から無くして、音響整合層の耐久性の向上が図れる。また、ダンピング材が音響整合層の寸法の内側に入るので、寸法縮小に有利となる。
請求項3の発明によれば、非分割の連続体として構成された音響整合層の下側の層の両端にダンピング材を配置し、その状態でその上側に非分割の音響整合層を積層することにより、当該非分割の音響整合層の両端下面にダンピング材を接触させたので、構造が簡単で作製が容易となる。
請求項4の発明によれば、ダンピング材として、樹脂に高音響インピーダンスの金属粉を混在させたものを使用したので、金属粉による振動抑制機能と、樹脂による振動減衰機能を発揮することができ、音響整合層の端面反射の影響を有効に減じることができる。
請求項5の発明によれば、非分割の音響整合層を、そのまま最終層として超音波探触子の表面に露出させたので、音響レンズを設けない分だけ構成が簡単であると共に、音響レンズの摩耗による性能低下の心配もない。
請求項6の発明によれば、非分割の音響整合層を最上層とし、その下側の音響整合層を分割型としたので、送受波利得を大きくしながら、指向特性を広くとることができる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。
図1は実施形態の超音波探触子の断面図である。
この超音波探触子は、隣接するもの同士の間に溝(隙間)11aをあけて配列された複数の圧電振動子1と、これら圧電振動子1の背面側に配置された背面支持体2と、複数の圧電振動子1の音響放射面上に積層された音響整合層3とを備えており、音響レンズは備えていない。図中Hで示す範囲は圧電振動子1の使用範囲であり、この範囲の圧電振動子1のみ振動させられる。
音響整合層3は、圧電振動子1に近い第1音響整合層3Aと、その上の第2音響整合層3Bの2層構造とされており、第1音響整合層3Aには、圧電振動子1間の溝11aに対応した溝13aが設けられている。圧電振動子1間の溝11aと第1音響整合層3Aの溝13aには、ゴム系やウレタン系の充填材6が充填されている。また、第2音響整合層3Bには分割用の溝は設けられていず、第2音響整合層3Bは非分割の連続体として構成されている。
非分割の連続体して構成された第2音響整合層3Bは、音響レンズがないために、そのまま最終層として超音波探触子の表面に露出している。そして、その非分割の第2音響整合層3Bの圧電振動子1の配列方向における両端にダンピングが施してある。即ち、非分割の第2音響整合層3Bの両端下面に接触させて、振動吸収作用を持つダンピング材50を配置することで、当該音響整合層3Bの両端に対するダンピングを施してある。この場合、ダンピング材50は、第1音響整合層3A及び圧電振動子1の配列層の両端に配置し、その状態でその上に第2音響整合層3Bを積層することにより、第2音響整合層3Bの両端下面に接触させている。ダンピング材50としては、例えばウレタン樹脂に高音響インピーダンスの金属粉、特にタングステン粉を混在させたものを使用している。
この超音波探触子を得る場合には、図2(a)〜(d)に示す手順で作製することができる。
即ち、まず(a)に示すように、両端に切欠51を設けてある背面支持体2を用意し、その背面支持体2の上に、圧電振動板11と未分割の第1音響整合層3Aとを、エポキシ樹脂により順番に接着しながら積層する。
次に、(b)に示すように、圧電振動板11と未分割の第1音響整合層3Aとを、ダイシングソーにより規定の間隔で切断し、その隙間(溝11a、13a)にウレタン系の充填材6を充填する。
次に、(c)に示すように、背面支持体2の切欠51から圧電振動子1の配列の端部及び第1音響整合層3Aの端部にかけての範囲にダンピング材50を接着する。そして、この状態で、アドミタンス波形等の電気信号を確認しながら、分割された第1音響整合層3Aの厚み調整を研磨等により行う。
次に、(d)に示すように、最終層である第2音響整合層3Bを、第1音響整合層3Aの上に積層し、エポキシ樹脂により接着する。そして、第1音響整合層3Aと同様にアドミタンス波形等の電気信号を確認しながら、第2音響整合層3Bの厚さ調整を研磨等により行う。以上により、図1に示した実施形態の超音波探触子が完成する。
このように作製した超音波探触子によれば、非分割の音響整合層3Bの圧電振動子1の配列方向における両端下面に接触させてダンピング材50を配置しているので、当該音響整合層3Bの端部にダンピング効果を持たせることができる。従って、音響整合層3Bの端部の余裕寸法を極力小さくしてコンパクト化を図った場合にも、超音波の端面反射の影響を無くして、クリアな画像を映し出すことが可能になり、画質を犠牲にすることなく、音響整合層3Bを非分割にすることによる耐久性の向上と、広い診断視野の確保とを実現することができる。また、小型コンパクト化による手動走査の際の使い勝手の良さも確保することができる。
また、ダンピング材50は、最上層の音響整合層3Bの下側に隠れる形態で配してあるので、ダンピング材50が超音波探触子の先端表面に露出することはなく、その点からも、音響整合層3Bの耐久性の向上が図れる。また、ダンピング材50が音響整合層3Bの寸法の内側に入るので、寸法縮小の際にも有利となる。また、第1音響整合層3Aの両端にダンピング材50を配置し、その上に第2音響整合層3Bを積層することにより、第2音響整合層3Bの両端下面にダンピング材50を接触させているので、構造が簡単であり、作製が容易となる。
また、ダンピング材50として、樹脂に高音響インピーダンスのタングステン粉を混在させたものを使用しているので、タングステン粉による振動抑制機能と、樹脂による振動減衰機能との両機能を効率良く発揮することができ、第2音響整合層3Bの端面反射による影響を十分に減じることができる。
また、この超音波探触子では、非分割の第2音響整合層3Bをそのまま最終層として表面に露出させているので、音響レンズを設けない分だけ構成が簡略化できると共に、音響レンズの摩耗による性能低下の心配をする必要もない。また、最上層の第2音響整合層3Bを非分割とし、その下側の第1音響整合層3Aを分割型としているので、指向特性の広さを落とさずに、超音波送受波面をできるだけ広く確保して、送受波利得を大きくすることができ、安定した特性を発揮することができる。
なお、上記実施形態では、動物診断を意図する場合を中心に説明してきたが、本発明の超音波探触子はもちろん、人体診断用しても使用することができるし、その他のあらゆる超音波検査の分野において使用できるものである。
また、上記実施形態では、背面支持体2に予め切欠51を設けておき、そこにダンピング材50を配置する場合を示したが、最終層である第2音響整合層3Bを接着する前に、第1音響整合層3Aや圧電振動板11の分断と同時に、ダイシングソー等により切欠を加工して、ダンピング材50を取り付けてもよい。
また、上記実施形態では、最終層を第2音響整合層3Bとした場合を示したが、第2音響整合層3Bの上に最終層として音響レンズを更に積層してもよい。その場合、シリコンゴム製の凸面型の音響レンズを付けた場合よりも、硬質の凹面型の音響レンズを付けた場合の方が、ダンピング材50を設けたことによる端面エコー防止の効果を有効に発揮できる。
なお、硬質の凹面型の音響レンズを第2音響整合層3Bの上に設ける場合は、上記実施形態のように第2音響整合層3Bの両端下面にダンピング材50を配置するよりも、音響レンズの両端下面、つまり、第2音響整合層3Bの両端面にダンピング材を配置する方が、より効果的に端面エコーを防止できる。
また、上記実施形態では、音響整合層3が2層の場合を示したが、3層以上であってもよいし、1層(単層)であってもよい。
いずれにしろ、本発明は、何らかの理由(耐久性向上等の理由)で非分割の音響整合層が存在し、しかも、小型化の強い要請により、両端に充分なスペースがとれず、端面反射が画像に悪影響を及ぼすような構造の超音波探触子に対して広く適用することができ、そのような場合に大きな効果を発揮することができる。
本発明の実施形態の超音波探触子の断面構造を示す図である。 同実施形態の超音波探触子の製作手順を示す工程図である。 従来の音響レンズ付きの超音波探触子の断面構造の例(a)〜(c)を示す図である。 従来の音響レンズ無しの超音波探触子の断面構造の例(d)、(e)を示す図である。 音響整合層を1層(単層)にしたタイプの従来の超音波探触子の断面構造の例(f)を示す図である。 従来の凸面型の音響レンズを設けた超音波探触子の外観斜視図である。 従来の凹面型の音響レンズを設けた超音波探触子の外観斜視図である。 従来の音響レンズ無しで音響整合層のフラット面をそのまま最終表面とした超音波探触子の外観斜視図である。 従来の超音波探触子における超音波の反射の様子を示す図で、(a)は正面反射波、(b)は端面反射波の様子を示す図である。 従来の超音波探触子による空中多重エコーの画像を示す図である。
符号の説明
1 圧電振動子
2 背面支持体
3,3A,3B 音響整合層
4 音響レンズ
6 充填材
11 圧電振動板
11a,13a 溝
50 ダンピング材
51 切欠

Claims (6)

  1. 隣接するもの同士の間に溝をあけて配列された複数の圧電振動子と、これら複数の圧電振動子の音響放射面上に積層された単層または複数層の音響整合層と、を備えた配列型の超音波探触子において、
    前記単層または複数層の音響整合層のうち、非分割の連続体として構成された音響整合層の前記圧電振動子の配列方向における両端に、ダンピングを施したことを特徴とする配列型の超音波探触子。
  2. 前記非分割の連続体として構成された音響整合層の、前記圧電振動子の配列方向における両端の下面に接触させて、振動吸収作用を持つダンピング材を配置することで、当該音響整合層の両端に対するダンピングを施したことを特徴とする請求項1に記載の配列型の超音波探触子。
  3. 前記非分割の連続体として構成された音響整合層の下側の層の、前記圧電振動子の配列方向における両端に前記ダンピング材を配置し、その状態で前記下側の層の上に、前記非分割の連続体として構成された音響整合層を積層することにより、当該非分割の連続体として構成された音響整合層の両端の下面に前記ダンピング材を接触させたことを特徴とする請求項2に記載の配列型の超音波探触子。
  4. 前記ダンピング材として、樹脂に高音響インピーダンスの金属粉を混在させたものを使用したことを特徴とする請求項2または3に記載の配列型の超音波探触子。
  5. 前記非分割の連続体して構成された音響整合層が、そのまま最終層として超音波探触子の表面に露出していることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の配列型の超音波探触子。
  6. 前記非分割の連続体して構成された音響整合層が、複数層ある音響整合層のうちの最上層であり、その下層の音響整合層が、前記圧電振動子間の溝に対応した溝により分割されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の配列型の超音波探触子。
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